JP2006331758A - 電磁遮蔽ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた電磁遮蔽効果とともに、ケーブルに可撓性があって施工性及び取扱い性をよくすることができるようにする。
【解決手段】 ケーブルコア2と、そのケーブルコア2の上に導電性の錫メッキ軟銅素線と軟磁性の電磁軟鉄素線が同時に編組されて巻き回された電磁遮蔽層3と、その電磁遮蔽層3の上に被覆されたシース4とを備えて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電磁遮蔽ケーブルに係り、特に優れた電磁遮蔽効果とともに、可撓性があって施工性及び取扱い性のよい電磁遮蔽ケーブルに関する。
制御用ケーブルや信号用ケーブルは、近くに大電流あるいは高電圧のケーブルが存在している場合には、それからの電気的な誘導(電磁誘導と呼ばれている)を受けることがある。この電磁誘導を受けた制御用ケーブルや信号用ケーブルには、異常電圧や雑音が誘起され、これらのケーブルに接続している機器が誤動作することがある。かかる電磁誘導を軽減するため、ケーブル内に電磁遮蔽層を設けた電磁遮蔽ケーブルが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図4には、従来の電磁遮蔽ケーブル21が斜視図にて示されている。図4に示されている従来の電磁遮蔽ケーブル21は、ケーブルコア22と、ケーブルコア22の上に縦添えされているドレンワイヤ23と、ケーブルコア22とドレンワイヤ23の上に巻き回されている軟鉄テープ24と、この軟鉄テープ24の上に被覆されているシース25とから構成されている。この電磁遮蔽ケーブル21に用いられるドレンワイヤ23は、たとえば錫メッキ銅線からなるもので導電性に優れており、軟鉄テープ24と電気的に導通して軟鉄テープ24に流れる誘導電流を逃がすものである。軟鉄テープ24は、高い透磁率を有するので、磁気を遮蔽するのに優れており、導電性を有するドレンワイヤ23と電気的に接続することにより優れた電磁遮蔽効果を得ることができる。
特開平5−120929号公報
しかし、図4に図示の電磁遮蔽ケーブル21にあっては、軟鉄テープ24が用いられているため、優れた電磁遮蔽効果を得ることができてもケーブルの可撓性(柔軟性)が低下してしまうという問題を有していた。ケーブルの可撓性が低下してしまうと、ケーブルの許容曲げ半径が大きくなるため、ケーブルの曲げ半径を小さくすることができないので、狭い場所での作業に支障をきたし、ケーブル布設時の施工性が悪くなるという問題を有していた。
また、ケーブルの曲げ半径を小さくすることができないと、ケーブルを小さく束ねることができないため、ケーブルを運搬する際に、一度に多くのケーブルを運搬することができないので、ケーブル運搬時の取扱い性が悪くなるという問題を有していた。
さらに、従来の電磁遮蔽ケーブル21においては、ドレンワイヤ23がケーブルコア22の上に縦添えして設けられているため、このドレンワイヤ23を施工する際に、専用の治具や多くの手間が必要とされるという問題を有していた。
本発明の目的は、優れた電磁遮蔽効果とともに、可撓性があって施工性及び取扱い性のよい電磁遮蔽ケーブルを提供することにある。
請求項1に記載の本発明に係る電磁遮蔽ケーブルは、ケーブルコアと、そのケーブルコアの上に導電性の金属素線と軟磁性の金属素線が同時に巻き回されて形成された電磁遮蔽層と、その電磁遮蔽層の上に被覆されたシースとを備えることを特徴としているものである。
請求項1に記載の発明によれば、電磁遮蔽層が導電性の金属素線と軟磁性の金属素線を同時に巻き回してケーブルコアの上に形成されているので、優れた電磁遮蔽効果を得るとともに、ケーブルの可撓性が向上し、ケーブルの施工性及び取扱い性をよくすることができる。ケーブルの可撓性が向上すると、ケーブルの許容曲げ半径は小さくなるため、ケーブルの曲げ半径を小さくすることができるので、電磁遮蔽ケーブルを布設する際に、狭い場所でも作業が容易となってケーブルの施工性がよくなる。また、ケーブルの曲げ半径を小さくすることができると、ケーブルを運搬する際に、ケーブルを小さく束ねることができるので、一度に多くの電磁遮蔽ケーブルを運搬することができてケーブル運搬時の取扱い性がよくなる。さらに、本発明の電磁遮蔽ケーブルには、ドレンワイヤが用いられていないため、ドレンワイヤをケーブルコアに縦添えするために必要な専用の治具や手間を省くことができる。
請求項2に記載の本発明に係る電磁遮蔽ケーブルは、電磁遮蔽層をケーブルコアの上に導電性の金属素線と軟磁性の金属素線が同時に編組されて巻き回されたもので構成したものである。
請求項2に記載の発明によれば、電磁遮蔽層がケーブルコアの上に導電性の金属素線と軟磁性の金属素線を同時に編組して巻き回して形成されるので、優れた電磁遮蔽効果を得るとともに、ケーブルの可撓性が向上し、ケーブルの施工性及び取扱い性をよくすることができる。すなわち、ケーブルの可撓性が向上すると、ケーブルの許容曲げ半径は小さくなるため、ケーブルの曲げ半径を小さくすることができるので、電磁遮蔽ケーブルを布設する際に、狭い場所でも作業が容易となってケーブルの施工性はよくなる。また、ケーブルの曲げ半径を小さくすることができると、ケーブルを運搬する際に、ケーブルを小さく束ねることができるので、一度に多くの電磁遮蔽ケーブルを運搬することができてケーブル運搬時の取扱い性がよくなる。さらに、本発明の電磁遮蔽ケーブルには、ドレンワイヤが用いられていないため、ドレンワイヤをケーブルコアに縦添えするために必要な専用の治具や手間を省くことができる。
請求項3に記載の本発明に係る電磁遮蔽ケーブルは、電磁遮蔽層をケーブルコアの上に導電性の金属素線と軟磁性の金属素線が互いに逆周回方向になるように同時にスパイラル状に巻きつけられて形成されたもので構成したものである。
請求項3に記載の発明によれば、電磁遮蔽層がケーブルコアの上に導電性の金属素線と軟磁性の金属素線を互いに逆周回方向になるように同時にスパイラル状に巻きつけて形成されているので、優れた電磁遮蔽効果を得るとともに、ケーブルの可撓性が向上し、ケーブルの施工性及び取扱い性をよくすることができる。すなわち、ケーブルの可撓性を向上することができると、ケーブルの許容曲げ半径は小さくなるため、ケーブルの曲げ半径を小さくすることができるので、電磁遮蔽ケーブルを布設する際に、狭い場所でも作業が容易となってケーブルの施工性がよくなる。また、ケーブルの曲げ半径を小さくすることができるため、ケーブルを運搬する際に、ケーブルを小さく束ねることができるので、一度に多くの電磁遮蔽ケーブルを運搬することができてケーブル運搬時の取扱い性がよくなる。さらに、本発明の電磁遮蔽ケーブルには、ドレンワイヤが用いられていないため、ドレンワイヤをケーブルコアに縦添えするために必要な専用の治具や手間を省くことができる。
請求項4に記載の本発明に係る電磁遮蔽ケーブルは、前記導電性の金属素線と前記軟磁性の金属素線を、ともに素線径を0.1〜0.2mmで構成したものである。
請求項4に記載の発明によれば、金属素線の素線径として、ともに0.1〜0.2mmの素線径を用いることで、優れた電磁遮蔽効果を得るとともに、ケーブルの可撓性を向上することができるためにケーブルの施工性及び取扱い性をよくすることができる。ここで、素線径が0.1mm未満であると、ケーブルの可撓性を向上することができても優れた電磁遮蔽効果を得ることができないからである。また、素線径が0.2mmを超えると、優れた電磁遮蔽効果を得ることができてもケーブルの可撓性を向上することができないからである。また、請求項4に記載の発明によれば、ドレンワイヤが用いられていないため、ドレンワイヤをケーブルコアに縦添えするために必要な専用の治具や手間を省くことができる。
請求項5に記載の本発明に係る電磁遮蔽ケーブルは、前記導電性材料を、軟銅または錫メッキ軟銅で構成したものである。
請求項5に記載の発明によれば、導電性の金属素線として導電特性のよい軟銅または錫メッキ軟銅を用いることで、軟磁性の金属素線に流れる誘導電流を容易に逃がすことができるので、さらに優れた電磁遮蔽効果を得るとともに、ケーブルの可撓性を向上することができるためにケーブルの施工性及び取扱い性をよくすることができる。また、請求項5に記載の発明によれば、ドレンワイヤが用いられていないため、ドレンワイヤをケーブルコアに縦添えするために必要な専用の治具や手間を省くことができる。
請求項6に記載の本発明に係る電磁遮蔽ケーブルは、前記軟磁性材料が、電磁軟鉄または鉄ケイ素鋼で構成したものである。
請求項6に記載の発明によれば、軟磁性の金属素線として、磁気特性がよい(透磁率が高い)電磁軟鉄または鉄ケイ素鋼を用いることで、磁気遮蔽効果が大きくなるので、さらに優れた電磁遮蔽効果を得るとともに、ケーブルの可撓性を向上することができるため、ケーブルの施工性及び取扱い性をよくすることができる。また、請求項6に記載の発明によれば、ドレンワイヤが用いられていないため、ドレンワイヤをケーブルコアに縦添えするために必要な専用の治具や手間を省くことができる。
請求項7に記載の本発明に係る電磁遮蔽ケーブルは、前記電磁遮蔽層が、表面密度として95%以上で構成したものである。
請求項7に記載の発明によれば、電磁遮蔽層の表面密度(ケーブルコアの表面積に対するケーブルコア表面を占有している金属素線の表面積の割合)を95%以上とすることにより、電磁遮蔽をするに必要な面積が充分に確保されるので、さらに優れた電磁遮蔽効果を得るとともに、ケーブルの可撓性を向上することができるためにケーブルの施工性及び取扱い性をよくすることができる。また、請求項7に記載の発明によれば、ドレンワイヤが用いられていないため、ドレンワイヤをケーブルコアに縦添えするために必要な専用の治具や手間を省くことができる。ここで、電磁遮蔽層の表面密度を95%未満とすると、電磁遮蔽をするに必要な面積が充分に確保されないので、ケーブルの可撓性を向上することができても、優れた電磁遮蔽効果を得ることができないからである。
請求項1から7に記載の発明によれば、優れた電磁遮蔽効果とともに、可撓性があって施工性及び取扱い性のよい電磁遮蔽ケーブルを得ることができる。また、請求項1から7に記載の発明によれば、ドレンワイヤが用いられていないため、ドレンワイヤをケーブルコアに縦添えするために必要な専用の治具や手間を省くことができる。
本発明は、ケーブルコアと、そのケーブルコアの上に導電性の軟銅素線または錫メッキ軟銅素線と軟磁性の電磁軟鉄素線または鉄ケイ素鋼素線が同時に編組されて巻き回された電磁遮蔽層と、その電磁遮蔽層の上に被覆されたシースとを備えて構成することによって実現する。
以下、本発明に係る電磁遮蔽ケーブルの実施例について、図に基づいて詳しく説明する。
図1には、本発明に係る電磁遮蔽ケーブルの実施例1が斜視図にて示されている。
図1において、1は電磁遮蔽ケーブルを示しており、電磁遮蔽ケーブル1にはケーブルコア2と、ケーブルコア2の上に導電性の金属素線と軟磁性の金属素線が同時に巻き回された電磁遮蔽層3と、その電磁遮蔽層3の上に押出し被覆されたシース4とが備えられて構成されている。
このように構成される図1に図示の電磁遮蔽ケーブル1において、ケーブルコア2は、たとえば軟銅の導体(図示しない)の上にポリ塩化ビニルやポリエチレンなどの熱可塑性樹脂からなる絶縁体(図示しない)を被覆して構成される絶縁線心(図示しない)を複数撚り合せて構成される撚線に介在を介在させて丸型に成形され、この上にポリエチレンやポリエチルテレフタレートなどの熱可塑性樹脂からなる押え巻きテープ(図示しない)が巻き回され、押え巻きテープの上にポリ塩化ビニルやポリエチレンなどの熱可塑性樹脂からなるシース(図示しない)が押出し被覆されて構成されている。
このケーブルコア2の上に巻き回されている電磁遮蔽層3は、電磁誘導を軽減するために用いられており、導電性の金属素線と軟磁性の金属素線が同時に巻き回されて形成されたものである。この形成された電磁遮蔽層3の構成が、図2に具体的に示されている。図2に図示の電磁遮蔽層3は、導電性の金属素線3aと軟磁性の金属素線3bがケーブルコア2の上に同時に編組されて巻き回されて構成されている。
このように構成された電磁遮蔽層3の導電性の金属素線3aには、導電性に優れた軟銅または錫メッキ軟銅が用いられている。導電性が優れていると、電気抵抗が小さいので、導電性材料を介して軟磁性材料から誘導電流を逃がしやすくなり、電磁誘導を軽減することができるからである。そして、軟磁性材料から誘導電流を逃がすためには、さらに導電性材料と軟磁性材料は密に接触されている必要がある。導電性の金属素線3aと軟磁性の金属素線3bが密に接触されていると、この接触されている部分の抵抗は小さいため、軟磁性の金属素線3bから誘導電流を逃がすことが容易になるからである。電磁遮蔽ケーブル1の電磁遮蔽層3においては、導電性の金属素線3aと軟磁性の金属素線3bが同時に編組されてケーブルコア2の上に巻き回されているので、導電性の金属素線3aと軟磁性の金属素線3bは密に接触されている状態になっている。
また、この導電性の金属素線3aと同時に編組される軟磁性の金属素線3bには、高透磁率の電磁軟鉄または鉄ケイ素鋼が用いられている。透磁率が高いと、誘導電流によって金属素線3bが容易に磁化されることによりケーブルコア2に対する磁気の遮蔽効果が大きくなるので、電磁誘導を軽減できるからである。
また、金属素線3aと金属素線3bの素線径には、0.1〜0.2mmの範囲のものを用いるのが好ましい。この範囲の素線径を用いて導電性の金属素線3aと軟磁性の金属素線3bが同時に編組されて巻き回された電磁遮蔽層3は、優れた電磁遮蔽効果を得るとともに、ケーブルの可撓性を向上することができるからである。ここで、素線径が0.1mm未満であると、ケーブルの可撓性を向上することができても、優れた電磁遮蔽効果を得ることができないからである。また、素線径が0.2mmを超えると、優れた電磁遮蔽効果を得ることができても、ケーブルの可撓性を向上することができないからである。
さらに、電磁遮蔽層3の表面密度(ケーブルコアの表面積に対するケーブルコア表面を占有している金属素線の表面積の割合)を95%以上とすることにより、電磁遮蔽するに必要な面積が充分に確保されるので、優れた電磁遮蔽効果をさらに得るとともに、ケーブルの可撓性を向上することができる。ここで、電磁遮蔽層の表面密度を95%未満とすると、電磁遮蔽を効果的に行うための面積が充分に確保されないので、ケーブルの可撓性を向上することができても、優れた電磁遮蔽効果を得ることができないからである。
この電磁遮蔽層3の上に被覆されるシース4は、電磁遮蔽ケーブル1を保護するために用いられるものである。このシース4には、ポリ塩化ビニルやポリエチレンなどの公知の熱可塑性樹脂が用いられており、難燃剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、酸化防止剤等の公知の添加剤を必要に応じて配合することができる。このシース4を電磁遮蔽層3の上に押出し被覆して本実施例1に係る電磁遮蔽ケーブル1は得られる。
ところで、この電磁遮蔽ケーブル1は、ケーブルの施工性及び取扱い性をよくするために、可撓性(柔軟性)に優れている必要がある。このケーブルの可撓性は、許容曲げ半径の大きさによって判断することができる。すなわち、許容曲げ半径が小さいほど小さなケーブル半径でケーブルを巻くことができることからケーブルの可撓性がよいと判断される。この許容曲げ半径は、ケーブル構造に基づいて定めることができるものであり、日本電線工業会の通信ケーブル専門委員会において具体的に定められている(技術資料 技資第117号「通信ケーブルの選び方と使用法」)。この資料によれば、図4に示す従来の電磁遮蔽ケーブルは「鋼帯がい装ケーブル」に相当することから、このケーブルの許容曲げ半径は、ケーブル外径の8倍となる。また、本実施例1に係る電磁遮蔽ケーブル1は「編組遮蔽ケーブル」に相当することから、このケーブルの許容曲げ半径はケーブル外径の4倍となる。
このように本実施例1に係る電磁遮蔽ケーブル1によれば、ケーブルの許容曲げ半径を従来の電磁遮蔽ケーブルと比べて半分程度の大きさに縮小することができることから、ケーブルの可撓性を向上することができる。
以上のようにして得られた本実施例1に係る電磁遮蔽ケーブルによれば、優れた電磁遮蔽効果を得るとともに、ケーブルの可撓性を向上することができるので、ケーブルを布設する際の施工性をよくしたり、ケーブル運搬時の取扱い性をよくすることができる。
また、本実施例1に係る電磁遮蔽ケーブルによれば、誘導電流を逃がすためのドレンワイヤが用いられていないので、ドレンワイヤをケーブルコアに縦添えするために必要な専用の治具や手間を省くことができる。
実施例2に係る電磁遮蔽ケーブル11の構成は、実施例1に係る電磁遮蔽ケーブル1における電磁遮蔽層3を除いて同じ構成である。以下、実施例2に係る電磁遮蔽ケーブル11の説明において、実施例1に係る電磁遮蔽ケーブル1で用いられているものと同じものには同じ符号を付し、同じ符号を付したものについては説明を省略する。
この実施例2に係る電磁遮蔽ケーブル11において、電磁遮蔽層13は、電磁誘導を軽減するために用いられており、導電性の金属素線と軟磁性の金属素線がケーブルコア2の上に同時に巻き回されて形成されたものである。この形成された電磁遮蔽層13の構成が、図3に具体的に示されている。図3に図示の電磁遮蔽層13は、ケーブルコア2の上に導電性の金属素線13aと軟磁性の金属素線13bを互いに逆周回方向になるように同時にスパイラル状に巻きつけて形成したもので構成されている。
このように構成された電磁遮蔽層13の導電性の金属素線13aには、導電性に優れた軟銅または錫メッキ軟銅が用いられている。導電性が優れていると、電気抵抗が小さいので、導電性材料を介して軟磁性材料から誘導電流を逃がしやすくなり、電磁誘導を軽減することができるからである。そして、軟磁性材料から誘導電流を逃がすためには、さらに導電性材料と軟磁性材料は密に接触されている必要がある。導電性の金属素線13aと軟磁性の金属素線13bが密に接触されていると、この接触されている部分の抵抗は小さいため、軟磁性の金属素線13bから誘導電流を逃がすことが容易になるからである。本実施例2の電磁遮蔽層13においては、導電性の金属素線13aと軟磁性の金属素線13bが互いに逆周回方向になるように同時にスパイラル状に巻きつけてケーブルコア2の上に形成されているので、導電性の金属素線13aと軟磁性の金属素線13bは密に接触されている状態になっている。
また、この導電性の金属素線13aと互いに逆周回方向になるように同時にスパイラル状に巻きつけてケーブルコア2の上に形成軟磁性の金属素線13bには、高透磁率の電磁軟鉄または鉄ケイ素鋼が用いられている。透磁率が高いと、誘導電流によって金属素線13bが容易に磁化されることによりケーブルコア2に対する磁気の遮蔽効果が大きくなるので、電磁誘導を軽減できるからである。
また、金属素線13aと金属素線13bの素線径には、0.1〜0.2mmの範囲のものを用いるのが好ましい。この範囲の素線径を用いて導電性の金属素線13aと軟磁性の金属素線13bが互いに逆周回方向になるように同時にスパイラル状に巻きつけてケーブルコア2の上に形成された電磁遮蔽層13は、優れた電磁遮蔽効果を得るとともに、ケーブルの可撓性を向上することができるからである。ここで、素線径が0.1mm未満であると、ケーブルの可撓性を向上することができても、優れた電磁遮蔽効果を得ることができないからである。また、素線径が0.2mmを超えると、優れた電磁遮蔽効果を得ることができても、ケーブルの可撓性を向上することができないからである。
さらに、電磁遮蔽層13の表面密度(ケーブルコアの表面積に対するケーブルコア表面を占有している金属素線の表面積の割合)を95%以上とすることにより、電磁遮蔽するに必要な面積が充分に確保されるので、優れた電磁遮蔽効果をさらに得るとともに、ケーブルの可撓性を向上することができる。ここで、電磁遮蔽層13の編組密度を95%未満とすると、電磁遮蔽を効果的に行うための面積が充分に確保されないので、ケーブルの可撓性を向上することができても、優れた電磁遮蔽効果を得ることができないからである。
また、この本実施例2に係る電磁遮蔽ケーブル11において、ケーブルの許容曲げ半径は、上記実施例1に係る電磁遮蔽ケーブルの説明で述べたようにケーブル構造との関係で求めることができる。すなわち、本実施例2に係る電磁遮蔽ケーブルは「編組遮蔽ケーブル」に相当することから、許容曲げ半径は、ケーブル外径の4倍となる。したがって、このケーブルの許容曲げ半径(ケーブル外径の4倍)は、従来の電磁遮蔽ケーブルの許容曲げ半径(ケーブル外径の8倍)に対し半分程度の大きさに縮小されることから、本実施例2に係る電磁遮蔽ケーブル11はケーブルの可撓性を向上することができる。
以上のようにして得られた本実施例2に係る電磁遮蔽ケーブル11によれば、優れた電磁遮蔽効果を得るとともに、ケーブルの可撓性を向上することができるので、ケーブルを布設する際の施工性をよくしたり、ケーブル運搬時の取扱い性をよくすることができる。
また、本実施例2に係る電磁遮蔽ケーブル11によれば、誘導電流を逃がすためのドレンワイヤが用いられていないので、ドレンワイヤをケーブルコアに縦添えするために必要な専用の治具や手間を省くことができる。
本発明の実施例1に係る電磁遮蔽ケーブルを示す斜視図。 実施例1に係る電磁遮蔽ケーブルの電磁遮蔽層の構成を説明するための図。 実施例2に係る電磁遮蔽ケーブルの電磁遮蔽層の構成を説明するための図。 従来の電磁遮蔽ケーブルを示す斜視図。
符号の説明
1・・・・・・・・・電磁遮蔽ケーブル
2・・・・・・・・・ケーブルコア
3・・・・・・・・・電磁遮蔽層
4・・・・・・・・・シース

Claims (7)

  1. ケーブルコアと、
    そのケーブルコアの上に導電性の金属素線と軟磁性の金属素線を同時に巻き回されて形成された電磁遮蔽層と、
    その電磁遮蔽層の上に被覆されたシースと
    を備えることを特徴とする電磁遮蔽ケーブル。
  2. 前記導電性の金属素線と軟磁性の金属素線を同時に巻き回されて形成された電磁遮蔽層は、前記ケーブルコアの上に導電性の金属素線と軟磁性の金属素線が同時に編組されて巻き回された請求項1に記載の電磁遮蔽ケーブル。
  3. 前記導電性の金属素線と軟磁性の金属素線を同時に巻き回されて形成された電磁遮蔽層は、前記ケーブルコアの上に導電性の金属素線と軟磁性の金属素線が互いに逆周回方向になるように同時にスパイラル状に巻きつけて形成された請求項1に記載の電磁遮蔽ケーブル。
  4. 前記導電性の金属素線と軟磁性の金属素線は、ともに素線径が0.1〜0.2mmである請求項1,2又は3に記載の電磁遮蔽ケーブル。
  5. 前記導電性の金属素線は、軟銅または錫メッキ軟銅である請求項1,2,3又は4に記載の電磁遮蔽ケーブル。
  6. 前記軟磁性の金属素線は、電磁軟鉄または鉄ケイ素鋼である請求項1,2,3,4又は5に記載の電磁遮蔽ケーブル。
  7. 前記電磁遮蔽層は、表面密度が95%以上である請求項1,2,3,4,5又は6に記載の電磁遮蔽ケーブル。
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