JP2009218037A - 自己収縮編組線及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属素線に事前に付与された曲げ癖の反発力を利用することにより、断面が縮小する方向の収縮力を有する自己収縮編組線及びその製造方法を提供する。
【解決手段】自己収縮編組線100は、弾性の大きいアルミや鉄や銅などを主成分とする合金からなる金属素線101を用い、金属素線101に付与された曲げ癖の曲げ方向と、編組化するときの巻き付け方向を逆にして形成されている。金属素線101を編組化するときに金属素線が回転するのを防止するために、断面の形状が楕円、長円、または長方形等の扁平形状の金属素線101を用いている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電線の外周を被って電磁シールドする編組線に関し、特に電線に密接するように収縮する自己収縮編組線に関するものである。
自動車用ワイヤハーネスでは、EMCノイズ対策として電線の外周に電磁遮蔽材の編組線を備えた自動車用編組ケーブルが従来より用いられている。従来の編組線は、柔軟性・コスト・耐久性、および導電率の高さの観点から、主に純銅素線を用いて構成されている。外部からの電磁界(ノイズ)を遮蔽するには、(1)電界の遮蔽と、(2)磁界の遮蔽とが必要となる。純銅素線を用いた編組線では、純銅の高導電率という特徴を生かし、電線のような長尺範囲を同電位に保つことで(1)の電界の遮蔽を実現することができ、渦電流効果によって(2)の磁界の遮蔽を実現することができる。
また、近年自動車の燃費改善ニーズは環境保護の観点から従来以上に高まっており、更に銅価格も高騰しているため、銅合金や銅の替わりに軽量なアルミニウム(以下では、アルミという)をシールド用の編組線に採用することは、自動車の環境対策・コストの両面でメリットが期待できる。しかしながら、特に1000系純アルミは銅線に比べ強度に劣るため、純銅と同等の耐久性を実現するためには5000系等の合金アルミを使用しなければならない。しかし、合金アルミを採用すると従来にない新たな問題が発生する。鉄または銅を主成分とする合金を用いた場合も同様の問題が発生する。
編組の編み込み装置は、金属素線をボビンに巻きつけて編み込んでいるが、合金アルミや鉄合金や銅合金をボビンに巻き付けて使用するとその曲げ癖が残留し、編組状にしたときに編組線の径が必要以上に膨らんでしまう。編組線の径が膨らむと金属素線間に隙間が生じ、シールド性能が劣化するという問題がある。図18(a)に示すように、金属素線901同士が互いに密に接触している場合には、金属素線の集合を図18(b)のような導体板902とみなすことができ、十分な渦電流が発生して高いシールド性能が得られる。これに対し、図18(c)に示すように金属素線901同士が離れて隙間が生じると、渦電流が減少してシールド性能が低減してしまうためである。
純銅の編組線で電磁シールドが施された電線を対象に、これから漏洩してくるノイズレベルを測定した一例を図19に示す。銅線が整然と並べられた使用初期の編組線を用いた時のノイズレベルを符号11で示し、振動を加えたり塩水噴霧試験等を行って経年変化した編組線を模擬したときのノイズレベルを符号12で示している。使用初期の編組線は、ノイズレベル11が示すように低ノイズ性能を有しているものの、経年変化した編組線では編組線の径が拡大してノイズレベル12のように漏洩するノイズが増大している。
これに対し、上記と同じ純銅の編組線をテープ巻きして編組線の径方向に収縮させた場合の編組線からの漏洩ノイズレベルを、図20に示す。同図において、使用初期の編組線を用いた時のノイズレベルを符号13で示し、経年変化した編組線を模擬したときのノイズレベルを符号14で示している。この場合には、経年変化した編組線のノイズレベル14が使用初期の編組線のノイズレベル13からそれほど増大しないことが分かる。
上記の問題を解決するために、特許文献1では、編組線を電線に被せた後、電線に沿って編組線を一端から他端に向けてしごくことで収縮させている。これにより、編目が開くのを防止する編組線の外装方法が記載されてる。
一方、編組線を製造する方法は、ボビンに巻き付けた金属素線を必要個数だけ用意し、これを同時に動かしながら編み組んでいく方法が従来より用いられている。編組線を製造するためには、通常数十個のボビンを高速で同時に移動させながら編み組んでいく。このような編組化を行う装置では、ボビンの大きさが装置全体の大きさに大きく影響する。
特開2006−324166号公報
しかしながら、特許文献1では編組線をしごいた後、編組線の径を維持する具体的な方法や構造等の記載がなく、使用中に振動等によって金属素線間の隙間が開いてシールド性能が低下するといった問題が残る。アルミや鉄や銅を主成分とする合金を金属素線に用いて編組線を形成した場合には、特許文献1の発明を用いて金属素線間の隙間が拡がるのを防止することはできず、電磁シールドの性能が低下してしまうといった問題がある。
また、アルミや鉄や銅を主成分とする合金を金属素線に用いて編組線を製造する従来の方法では、製造装置全体を小型化するために金属素線を巻きつけるボビンを小型化することが強く望まれているが、ボビンを小型化すると金属素線に曲げ半径の小さい曲げ癖が付与され、作製された編組線を電線の外周に装着したとき、編組線の径が拡がってしまうといった問題があった。
そこで、本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、金属素線に事前に付与された曲げ癖の反発力を利用して断面が縮小する方向の収縮力を有する自己収縮編組線及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の自己収縮編組線の第1の態様は、アルミニウムまたは鉄または銅を主成分とする合金からなる金属素線を螺旋状に編み込んで円筒状に形成される自己収縮編組線であって、前記金属素線には、断面方向の所定の向きの曲げ癖が事前に付与されており、2以上の前記金属素線を前記曲げ癖とは反対の向きに曲げながら編み込んで形成されていることを特徴とする。
本発明の自己収縮編組線の他の態様は、前記金属素線は、断面が長軸方向と短軸方向に長さの異なる扁平形状に形成されており、前記短軸方向の一方の向きに曲げ癖が付与されていることを特徴とする。
本発明の自己収縮編組線の他の態様は、前記金属素線の断面は、楕円、長円、または長方形のいずれか1つ、あるいは2つ以上を組み合わせた形状を有していることを特徴とする。
本発明の自己収縮編組線の製造方法の第1の態様は、アルミニウムまたは鉄または銅を主成分とする合金からなる金属素線を螺旋状に編み込んで円筒状に形成する自己収縮編組線の製造方法であって、前記金属素線を断面方向の所定の向きに曲げて曲げ癖を付与し、前記金属素線を前記曲げ癖の向きとは反対の向きに曲げながら2本以上を編み込むことを特徴とする。
本発明の自己収縮編組線の製造方法の他の態様は、前記金属素線を所定半径のボビンに巻き付けることで前記曲げ癖を付与し、2つ以上の前記ボビンから前記金属素線を引き出して前記曲げ癖の向きとは反対の向きに曲げながら編み込むことを特徴とする。
本発明の自己収縮編組線の製造方法の他の態様は、前記金属素線の断面が長軸と短軸とで長さが異なる扁平形状に形成され、前記短軸の一方の向きに曲げて前記曲げ癖を付与することを特徴とする。
本発明の自己収縮編組線の製造方法の他の態様は、2つ以上の前記ボビンを、巻き方向が交互に反転するように配置し、前記ボビンから引き出した前記金属素線を交差させながら編み込むことを特徴とする。
以上説明したように本発明によれば、金属素線に事前に付与された曲げ癖の反発力を利用して断面が縮小する方向の収縮力を有する自己収縮編組線及びその製造方法を提供することができる。
本発明の好ましい実施の形態における自己収縮編組線及びその製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
本発明の自己収縮編組線の第1の実施形態を、以下に説明する。図1(a)は、本実施形態の自己収縮編組線100を示す斜視図である。図1(a)では、自己収縮編組線100が電線110の外周を蔽った状態を示している。自己収縮編組線100の一部(図1(a)の領域A)を拡大したものを図1(b)に示す。自己収縮編組線100は、図1(b)に示すように、複数の金属素線101を束ねた金属素線束102を相互に交叉させながら螺旋状に編み組んで略円筒形状に形成したものである。
自己収縮編組線100が電線110を安定的に蔽うようにするには、自己収縮編組線100の径が電線110の径より大きいときに、自己収縮編組線100に外部から力を加えない無負荷状態で、収縮する方向の力(以下では収縮力という)が金属素線101に生じる必要がある。本実施形態の自己収縮編組線100は、弾性の大きいアルミや鉄などを主成分とする合金からなる金属素線101を用い、径方向に収縮するように円筒状に編み込んで形成されている。
以下では、自己収縮編組線100の径を小さくする収縮力が、金属素線101に生じるための条件を、図2を用いて説明する。図2(a)は、自己収縮編組線100を構成する金属素線101が螺旋形状に配索された状態を模式的に示したものであり、図2(b)は、1ピッチ分の金属素線101を平面上に展開した状態を模式的に示した図である。
図2(a)では、1ピッチ分の金属素線101(太さは無視)の長さをLとし、これを半径Rの架空の円筒120にピッチPにて一周分だけ螺旋状に巻きつけた状態を示している。金属素線101は、故意に捩り等の負荷を加えないで円筒状に巻きつけられている。このとき、金属素線101には塑性変形が生じず、弾性変形のみが発生しているものとする。
図2(a)のように螺旋形状に配索された金属素線101には、図3に示すように、金属素線101の曲げ方向に働くトルクMと、金属素線101の捩り方向に働くトルクTとが同時に加わっていると考えられ、これらの合力であるトルクNによって螺旋形状が形成される。合力を示すベクトルN(図中は文字の上に矢印を付加してベクトルを示す)の向きは、架空の円筒120の軸と平行な向きとなる。
金属素線101を一定曲率および一定捩率で半径Rの架空の円筒120に螺旋状に1ピッチ分だけ巻き付けたとき、金属素線101の曲げ角度Θと捩り角度Φとの間には次の関係が成り立つ。
Figure 2009218037
上記(式1)の関係式は、空間上の曲線を表現するのに用いられるフルネの標構に基づいて、以下のように説明できる。
フルネの標構では、図4に示すように、曲線上の点Bをベクトルrの終点で表し、その座標は曲線の長さsの関数として以下のように表される。
Figure 2009218037
ベクトルrの終点Bにおける接線方向単位ベクトル、主法線方向単位ベクトル、従法線方向単位ベクトルをそれぞれベクトルt、ベクトルn、ベクトルbとし、曲率をκ、捩率をτとしたとき、各単位ベクトル間には以下の関係がある。
Figure 2009218037
また、上記の関係式をまとめた下記のフルネの公式が成り立っている。
Figure 2009218037
図2に示した金属素線101上の点(ベクトルrの終点、以下では点Cとする)を、上記のフルネの標構を用いて表すと下記のようになる。
Figure 2009218037
ここで、sは金属素線101を螺旋状に形成する始点からの長さである。(式8)を(式3)〜(式6)に代入してそれぞれ次式が得られる。
Figure 2009218037
上記の(式10)、(式12)から、曲率κ、捩率τがそれぞれ次式で与えられる。
Figure 2009218037
一方、κ、τは単位長さあたりの曲げ角度、捩り角度に相当することから、図2(b)から明らかなcosΦ=2πR/L、sinΦ=P/Lの関係を用いて、1ピッチ長さLあたりの曲げ角度Θ、捩り角度Φは、それぞれ以下のように表される。
Figure 2009218037
よって、
Figure 2009218037
となり、(式1)が得られる。
まずはじめに、金属素線101として無負荷状態では直線形状となる金属素線101aを用い、この金属素線101aで自己収縮編組線100を編んだときの挙動について説明する。金属素線101aを図2のような螺旋形状にすると、金属素線101aには曲げによる弾性エネルギーと捩りによる弾性エネルギーとを合計した弾性エネルギーUが蓄積される。この弾性エネルギーUは、下記のように表される。
Figure 2009218037
L: 金属素線長さ
E:金属素線の縦弾性係数
G:金属素線の横断性係数
I:金属素線1本あたりの断面二次モーメント
Ip:金属素線1本あたりの断面二次極モーメント
Θ:金属素線の曲げ角度
Φ:金属素線の捩り角度
螺旋形状の金属素線101aは、上記の(式1)と(式17)をともに満たす曲線となることから、両式の連立方程式の解が、負荷の有無に関わらず金属素線101aが螺旋形状を維持している状態での曲げ角度Θおよび捩り角度Φとなる。(式17)は次式
Figure 2009218037
のように書き換えることができることから、曲げ角度Θを横軸にとり捩り角度Φを縦軸にとった座標系において、(式1)は円を表し、(式18)は楕円を表している。
曲げ角度Θを横軸、捩り角度Φを縦軸とした座標系に、(式1)で表される円と(式18)で表される楕円とを示した図を、図5に示す。同図において、円131と楕円132の交点の一つが、金属素線101aの曲げ角度Θおよび捩り角度Φとなる。Θ、Φの符号として、図2に示した金属素線101の状態を正とすると、図5の交点Vが図2における曲げ角度Θおよび捩り角度Φに相当する。なお、ここでは、GI<EIとしている。GI>EIの場合には、楕円132が横軸Θ方向に長くなる。
ここで、金属素線101aを螺旋状に巻きつけて固定していた力を解放し、金属素線101aが円筒形状を維持したまま伸縮自由な状態にすると、金属素線101aは(式17)の弾性エネルギーUが減少する方向に変形する。弾性エネルギーUが減少すると、(式18)で示す楕円132は、長軸、短軸ともに小さくなって図6に示す楕円133となる。そして、(式1)で示す円131との交点Vは、最終的に点(0、2π)に移動する。その結果、(式15)、(式16)に示す関係式より、架空の円筒123の半径Rが縮小して0となり、Pが伸張してLになった直線状態で安定する。
しかしながら、本発明の第1の実施形態の自己収縮編組線100は、金属素線101の材料として弾性の大きいアルミまたは鉄または銅を主成分とする合金を用いている。このような金属素線101を用いて自己収縮編組線100を形成した場合には、上記のような挙動を示さないことが多い。自己収縮編組線100を編み組む直前の金属素線101は、所定の大きさのボビンに巻きつけられているが、製造装置の制約からボビンへの巻き付け径は高々20mm程度である。そのため、通常は巻き付け径に相当する曲げ癖が金属素線101に付与される。
上記のような曲げ癖は、金属素線101の1ピッチあたりの長さLを200mmとしたとき、1ピッチあたり3.18周(角度にして10[rad])だけ金属素線101を曲げていることになり、このような曲げ癖が予め付与されていることになる。従来は、編組線に用いる金属素線の材質が純銅であったため、塑性変形しやすくボビンで曲げ癖がついていても、編組化する際には曲げ癖が除去されていた。純銅の金属素線を用いた場合には、金属素線の収縮力による接圧維持ができないかわりに、編組線の径が拡大するという問題も発生していなかった。
第1の実施形態の自己収縮編組線100は、弾性の大きいアルミ合金や鉄合金や銅合金などを材料とする金属素線101を用いており、長さLあたり曲げ角度α[rad]の曲げ癖が付与されている。この場合、(式17)および(式18)はそれぞれ下記のように書き換えられる。
Figure 2009218037
曲げ角度α=10[rad]の曲げ癖を有する金属素線を用いて半径R=10mmの編組線を形成した場合、横軸Θ、縦軸Φの座標系における(式1)で表される円と(式20)で表される楕円との関係は、図7に示す円141と楕円142のようになる。この編組線を半径10mmの円筒状に維持するために加えていた拘束力を解放すると、図7の楕円142は長軸、短軸とも収縮する方向に変化して図8に示すような楕円143となる。その結果、拘束力を開放する前は10mmであった編組線の半径が拡大するとともに、ピッチPが縮小することになる。編組線の半径が拡大すると、金属素線間の隙間も増大して電磁シールドの性能の劣化につながる。
本実施形態では、自己収縮編組線100の径が収縮して電線110に密接させるために、編組前に金属素線101に付与される曲げ角度α(または曲げ半径r)が所定の条件を満たすようにしている。金属素線101に付与される曲げ角度αの条件を以下に説明する。まず、(式1)と(式20)とから、弾性エネルギーUが最少となるときの曲げ角度Θおよび捩り角度Φを求める。 (式1)、(式20)からΘのみの式
Figure 2009218037
が得られる。ここで、式を簡単化するため次式の置き換えを行っている。
Figure 2009218037
弾性エネルギーUが最小となる時のΘは、(式19)を(式1)を用いてΘのみの式とし、Uをθで微分したものを0とおくことで次式が得られる。
Figure 2009218037
また、このときの編組線の半径Rは、上記(式23)と(式15)とを用いて次式のように表される。
Figure 2009218037
本実施形態の自己収縮編組線100は、編組時の半径から上記の(式24)で表される半径に向けて収縮することになる。そこで、(式24)で表される半径Rが、電磁シールドすべき電線110の半径より小さくなるように曲げ癖の曲げ角度αを決定することで、自己収縮編組線100を電線110に密接させることが可能となる。
本実施形態の自己収縮編組線100では、電線110の半径をRとしたとき、(式24)で表される自己収縮編組線100の最小時の半径Rが電線110の半径Rより小さくなるように、曲げ癖の曲げ角度αを決定している。すなわち、
Figure 2009218037
とし、これより金属素線101の曲げ癖である曲げ角度αが
Figure 2009218037
の条件を満たすようにしている。
本実施形態では、金属素線101に付与される曲げ癖が(式26)を満たす曲げ角度αを有するようにすることで、金属素線101の自己収縮により自己収縮編組線100を電線110に密接させるようにしている。曲げ角度αと曲げ半径rとの間には、α=L/rの関係があることから、(式26)を曲げ半径rに対する条件に変換すると次式が得られる。
Figure 2009218037
無負荷時に直線状となる金属素線101aも上記の条件を満たしている。
上記の(式27)より、金属素線に加えられる曲げ癖を極力小さくして直線に近い状態で編組するのが好ましいことがわかる。ここで、金属素線の材料として、純銅、アルミA5052、およびばね鋼をそれぞれ用いたときの上記(式27)を満たす最小の曲げ半径の一例を図9に示す。同図において、アルミA5052を用いた場合には、225mmより大きな曲げ半径rの曲げ癖を金属素線に付与する必要があることが示されている。
曲げ半径が図9に示すような大きな値にするためには、同程度の半径のボビンに金属素線を巻き付けて編組線の製造に用いる必要があるが、編組線の製造装置が大型化するという問題が生じる。曲げ半径rを小さくする方法として、たとえば金属素線に捩りを加えながら編組化していく方法が提案されており、その効果が認められるものの、製造装置を小型化するには至ってない。
従来の編組線の製造方法を、図10〜12に示す編組化工程の概略図を用いて説明する。まず、所定個数のボビン201から金属素線202を引き出して所定本数の金属素線202からなる金属素線束203を形成し、これをボビン204に巻き取る(図10)。次に、ボビン204に巻き付けた金属素線束203を、ボビン204より形の小さなボビン205に巻き換える(図11)。
金属素線束203を巻き付けた小型のボビン205を複数用意し、これらを同時に動かしながら金属素線束203が交錯するようにして編み組んでいく(図12)。図12に示す編組化の工程では、ボビン205を通常数十個用意し、これらを高速で同時に移動させながら編み組んでいく。このような編組化を行う装置では、ボビン205の大きさが装置全体の大きさに大きく影響する。
そこで、本実施形態の自己収縮編組線100では、金属素線101に付与された曲げ癖の向きとは反対側に曲げながら螺旋状に巻き付けることで、自己収縮編組線100を形成している。金属素線101を螺旋状に巻き付ける方法を、図13を用いて以下に説明する。編組線100を形成するには、右回りに螺旋を形成しながら巻き付ける金属素線束102aと、逆に左回りに螺旋を形成しながら巻き付ける金属素線102bとを用意する。図13において、(a)は金属素線を右回りに螺旋状に巻き付ける場合(S巻)を示しており、(b)は金属素線を左回りに螺旋状に巻き付ける場合(Z巻)を示している。
本実施形態の自己収縮編組線100を形成するためには、図13(a)のS巻の金属素線束102aとして、ボビン205aに右回りに巻き付けられた金属素線束を用い、図13(b)のZ巻の金属素線束102bとして、ボビン205bに左回りに巻き付けられた金属素線束を用いる。ただし、金属素線束を左回りに巻き付けたボビン205bは、金属素線を右回りに巻き付けたボビン205aを上下反転させて用いればよい。
図13において、例えば(a)では円筒210を中心にボビン205aを右回転させながら金属素線束102aを円筒210に巻き付けていくと、ボビン205aに巻き付けられているときの金属素線束102aの表面が円筒210上では裏面となって巻き付けられる。これにより、金属素線束102aを形成する金属素線101は、ボビン205aで付与された巻き癖とは反対の向きに曲げられながら円筒210に巻き付けられる。
図13(a)に示すS巻のときの金属素線101の曲げ方向を正とし、ボビン205への巻き付けによって付与された曲げ癖の曲げ角をα(>0)としたとき、(式19)の弾性エネルギーを表す式は、次式のように書き換えられる。
Figure 2009218037
また、(式20)も次式のように書き換えられる。
Figure 2009218037
(式29)をθΦ平面上に表したものを図14に示す。同図では、(式1)で表される円も併せて示している。
図14において、(式1)で表される円151と(式29)で表される楕円152との交点Vは、自己収縮編組線100が形成された直後のθΦを示している。自己収縮編組線100が形成された後、自己収縮編組線100の形状を維持している拘束力が解放されると、各金属素線101に蓄積されている弾性エネルギーが減少して(式29)で表される楕円152が縮小する。楕円152は、図15に破線で示した楕円154に向かって縮小していくが、自己収縮編組線100の径が0以下には縮小できない。自己収縮編組線100の径が0となるときの(式29)で表される楕円153と、その時の円151との交点V0を図15に示している。
また、自己収縮編組線100内に半径R0の電線110が挿通されているときには、自己収縮編組線100は電線の半径R0までしか縮小することができない。すなわち、自己収縮編組線100の半径Rが電線110の半径R0に略等しくなったところで、自己収縮編組線100が電線110に密接して安定する。図15に示すθΦ平面では、点Vが点V1まで移動したところで停止する。
上記のとおり、本実施形態の自己収縮編組線100では、金属素線101に付与された曲げ癖の曲げ方向と、編組化するときの巻き付け方向を逆にしている。そのため、金属素線101を編組化するときに、曲げ癖の反発力によって曲げ癖の曲げ方向と編組化の曲げ方向とが一致するように金属素線101が回転してしまうおそれがある。このような金属素線の回転を防止するために、本実施形態の自己収縮編組線100では、断面の形状が楕円、長円、または長方形等の扁平形状の金属素線101を用いている。あるいは、楕円、長円、または長方形のいずれかを組み合わせた形状の断面であってもよい。本実施形態では、金属素線101の断面を、図1(c)に示すような長方形としている。このような扁平形状の断面を有する金属素線101を用いることで、編組化された金属素線101が回転して捩れるのを防止することができる。
本実施形態の自己収縮編組線100の実施例を以下に説明する。ここでは、金属素線101として、表1に示すものを用いるものとする。本実施例の金属素線101は、材質としてアルミニウムA5052を用い、断面形状を横0.1mm、縦0.05mmの長方形としている。この金属素線101を半径30mmのボビンに巻き付け、このボビンを複数用いて自己収縮編組線100を形成する。ここで、自己収縮編組線100の半径Rを10mmとし、金属素線101を螺旋状に巻き付けるときの1ピッチ当たりの長さLを200mmとする。
Figure 2009218037
金属素線101を半径30mmのボビンに巻き付けたことにより、金属素線101には曲げ半径r=30mmの曲げ癖が付与されている。自己収縮編組線100は、金属素線101を曲げ癖の曲げ方向とは逆向きに曲げて巻き付けることで形成されている。自己収縮編組線100が形成された直後の1本当たりの金属素線101は、図16に示す円155と楕円156との交点WのθΦを有している。
自己収縮編組線100を編組化したときの拘束力を解放すると、自己収縮編組線100が収縮して図17に示す円155と楕円157との交点W0に達する。すなわち、自己収縮編組線100は半径Rが0になるまで収縮してしまう。また、自己収縮編組線100内に半径10mm以下の電線が挿通されているときには、電線に密着した状態で自己収縮編組線100が安定する。
上記のとおり、本実施形態の自己収縮編組線100は、金属素線101に付与された曲げ癖の曲げ方向とは反対側に巻き付けて形成されることから、金属素線101に付与される巻き癖の巻き半径を小さくしても、自己収縮編組線100の自己収縮性が保持される。これにより、金属素線101を巻き付けるボビン(図13に示したボビン205a、205b)の半径を小さくすることができ、自己収縮編組線100を形成する編組化装置を小型することが可能となる。
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る自己収縮編組線及びその製造方法の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態における自己収縮編組線及びその製造方法の細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の第1の実施形態に係る自動車用編組ケーブルの斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る自動車用編組ケーブルを構成する金属素線の1ピッチ分を模式的に示した模式図である。 金属素線に働くトルクを示した斜視図である。 フルネの標構の表示例を示す模式図である。 曲げ癖がないときの編組時の金属素線の曲げ角度と捩り角度との関係を示す図である。 曲げ癖がないときの安定時の金属素線の曲げ角度と捩り角度との関係を示す図である。 第1の実施形態の編組時の金属素線の曲げ角度と捩り角度との関係を示す図である。 第1の実施形態の安定時の金属素線の曲げ角度と捩り角度との関係を示す図である。 金属素線の材料毎の最小の曲げ半径の一例を示す図である。 従来の編組線の製造方法を説明する図である。 従来の編組線の製造方法を説明する図である。 従来の編組線の製造方法を説明する図である。 第1の実施形態の金属素線101を螺旋状に巻き付ける方法を示す図である。 第1の実施形態の編組時の金属素線の曲げ角度と捩り角度との関係を示す図である。 第1の実施形態の安定時の金属素線の曲げ角度と捩り角度との関係を示す図である。 第1の実施例の編組時の金属素線の曲げ角度と捩り角度との関係を示す図である。 第1の実施例の安定時の金属素線の曲げ角度と捩り角度との関係を示す図である。 金属素線の集合からなる編組線による電磁シールドを説明するための斜視図である。 純銅の編組線で電磁シールドされた電線から漏洩するノイズレベルを測定した一例を示す図である。 純銅の編組線で電磁シールドされた電線から漏洩するノイズレベルを測定した別の一例を示す図である。
符号の説明
100 自己収縮編組線
101、202、901 金属素線
102、203 金属素線束
110 電線 120 架空の円筒
201、202、204、205 ボビン
902 導体板

Claims (7)

  1. アルミニウムまたは鉄または銅を主成分とする合金からなる金属素線を螺旋状に編み込んで円筒状に形成される自己収縮編組線であって、
    前記金属素線には、断面方向の所定の向きの曲げ癖が事前に付与されており、
    2以上の前記金属素線を前記曲げ癖とは反対の向きに曲げながら編み込んで形成されている
    ことを特徴とする自己収縮編組線。
  2. 前記金属素線は、断面が長軸方向と短軸方向に長さの異なる扁平形状に形成されており、
    前記短軸方向の一方の向きに曲げ癖が付与されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の自己収縮編組線。
  3. 前記金属素線の断面は、楕円、長円、または長方形のいずれか1つ、あるいは2つ以上を組み合わせた形状を有している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の自己収縮編組線。
  4. アルミニウムまたは鉄または銅を主成分とする合金からなる金属素線を螺旋状に編み込んで円筒状に形成する自己収縮編組線の製造方法であって、
    前記金属素線を断面方向の所定の向きに曲げて曲げ癖を付与し、
    前記金属素線を前記曲げ癖の向きとは反対の向きに曲げながら2本以上を編み込む
    ことを特徴とする自己収縮編組線の製造方法。
  5. 前記金属素線を所定半径のボビンに巻き付けることで前記曲げ癖を付与し、
    2つ以上の前記ボビンから前記金属素線を引き出して前記曲げ癖の向きとは反対の向きに曲げながら編み込む
    ことを特徴とする請求項4に記載の自己収縮編組線の製造方法。
  6. 前記金属素線の断面が長軸と短軸とで長さが異なる扁平形状に形成され、
    前記短軸の一方の向きに曲げて前記曲げ癖を付与する
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の自己収縮編組線の製造方法。
  7. 2つ以上の前記ボビンを、巻き方向が交互に反転するように配置し、
    前記ボビンから引き出した前記金属素線を交差させながら編み込む
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の自己収縮編組線の製造方法。
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