JP2016207361A - ノイズ抑制ケーブルの製造方法及び巻き付け補助具 - Google Patents

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寛 沖川
克俊 中谷
Katsutoshi Nakatani
克俊 中谷
陽介 角
Yosuke Sumi
陽介 角
秋元 克弥
Katsuya Akimoto
克弥 秋元
賢司 安嶋
Kenji Yasujima
賢司 安嶋
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Abstract

【課題】ノイズ抑制テープが複数、巻き付けられたノイズ抑制ケーブルを効率的に製造できる方法及び当該製造方法に用いる巻き付け補助具を提供する。
【解決手段】短冊形の金属磁性体片1a(ノイズ抑制テープ)の一端(固定端1A)をケーブル10の外周面に固定する工程と、金属磁性体片1aをらせん状にケーブル10の外周面に巻き付ける工程と、穴20Aを有する巻き付け補助具20によりケーブル10が穴20Aを通るようにケーブル10を挟み込む工程と、ケーブル10又は巻き付け補助具20を移動させることにより、フリー端1Bを固定端1Aの方向へ移動させ、固定端1Aの位置で金属磁性体片1aの全長が巻き付けられるようにする工程とを有する。ケーブル10の複数の異なる位置において各工程が行われることにより、金属磁性体片1aが間隔を空けてケーブル10に複数、巻き付けられる。
【選択図】図1E

Description

本発明は、ノイズ抑制ケーブルの製造方法及び巻き付け補助具に関する。
ケーブルからのノイズを抑制するために、ケーブルに複数の短冊形の金属磁性体テープ又は軟磁性合金粉末を配合した樹脂テープを所定間隔で巻き付けることにより、発生する磁束を集め、ノイズが外側に漏れないようにしている(特許文献1参照)。
また、ケーブルに複数の短冊形の金属体を所定間隔で巻き付けることで、サージノイズを抑制して、放射ノイズの発生を抑制するケーブルが知られている(特許文献2参照)。
特開2002−25356号公報 特開2013−93229号公報
しかし、従来、短冊形に切り取った各金属磁性体テープ等のノイズ抑制テープをケーブルの外周面に配置した位置で巻き付けるために、ケーブル移送装置を一旦、停止する必要が生じ、製造時間が長くなってしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、ノイズ抑制テープが複数、巻き付けられたノイズ抑制ケーブルを効率的に製造できるノイズ抑制ケーブルの製造方法及び当該製造方法に用いる巻き付け補助具を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、下記のノイズ抑制ケーブルの製造方法及び巻き付け補助具を提供する。
[1]短冊形のノイズ抑制テープの一端をケーブルの外周面に固定する工程と、前記ノイズ抑制テープをらせん状に前記ケーブルの外周面に巻き付ける工程と、前記ケーブルの断面形状及び断面積と略同じ形状及び面積の穴を有する巻き付け補助具により前記ケーブルが前記穴を通るように前記ケーブルを挟み込む工程と、前記巻き付け補助具を前記ノイズ抑制テープの固定されていない他端に接触させた状態で前記ケーブル又は前記巻き付け補助具を移動させることにより、前記他端を前記一端の方向へ移動させ、前記一端の位置で前記ノイズ抑制テープの全長が巻き付けられるようにする工程とを有し、前記ケーブルの複数の異なる位置それぞれにおいて前記各工程が行われることにより、前記ノイズ抑制テープが間隔を空けて前記ケーブルに複数、巻き付けられるノイズ抑制ケーブルの製造方法。
[2]前記ノイズ抑制テープは、金属体からなる前記[1]に記載のノイズ抑制ケーブルの製造方法。
[3]前記金属体は、金属磁性体である前記[2]に記載のノイズ抑制ケーブルの製造方法。
[4]前記ノイズ抑制テープは、磁性粉が配合された樹脂テープである前記[1]に記載のノイズ抑制ケーブルの製造方法。
[5]前記[1]〜[4]のいずれか1つに記載のノイズ抑制ケーブルの製造方法に使用するための、ケーブルの断面形状及び断面積と略同じ形状及び面積の穴を有し、前記ケーブルを挟み込むことが可能な開閉構造を有する巻き付け補助具。
[6]短冊形のノイズ抑制テープをらせん状にケーブルの外周面に巻き付ける工程と、前記ノイズ抑制テープの片端又は両端を両端が近づくように移動させて、前記ケーブルの外周面の一箇所で前記ノイズ抑制テープの全長が巻き付けられるようにする工程とを有し、前記ケーブルの複数の異なる位置それぞれにおいて前記各工程が行われることにより、前記ノイズ抑制テープが間隔を空けて前記ケーブルに複数、巻き付けられるノイズ抑制ケーブルの製造方法。
本発明によれば、ノイズ抑制テープが複数、巻き付けられたノイズ抑制ケーブルを効率的に製造できるノイズ抑制ケーブルの製造方法及び当該製造方法に用いる巻き付け補助具を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの製造方法における各工程を説明するための概略図である。 本発明の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの製造方法における各工程を説明するための概略図である。 本発明の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの製造方法における各工程を説明するための概略図である。 本発明の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの製造方法における各工程を説明するための概略図である。 本発明の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの製造方法における各工程を説明するための概略図である。 図1Aに示す工程についての別の実施の形態を説明するための概略図である。
本発明の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの製造方法は、短冊形のノイズ抑制テープの一端をケーブルの外周面に固定する工程と、前記ノイズ抑制テープをらせん状に前記ケーブルの外周面に巻き付ける工程と、前記ケーブルの断面形状及び断面積と略同じ形状及び面積の穴を有する巻き付け補助具により前記ケーブルが前記穴を通るように前記ケーブルを挟み込む工程と、前記巻き付け補助具を前記ノイズ抑制テープの固定されていない他端に接触させた状態で前記ケーブル又は前記巻き付け補助具を移動させることにより、前記他端を前記一端の方向へ移動させ、前記一端の位置で前記ノイズ抑制テープの全長が巻き付けられるようにする工程とを有し、前記ケーブルの複数の異なる位置それぞれにおいて前記各工程が行われることにより、前記ノイズ抑制テープが間隔を空けて前記ケーブルに複数、巻き付けられることを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1A〜図1Eは、本発明の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの製造方法における各工程を説明するための概略図である。また、図2は、図1Aに示す工程についての別の実施の形態を説明するための概略図である。
本実施の形態に係るノイズ抑制ケーブル10の製造方法においては、まず、図1Aに示すように、金属磁性体1のシートの一端から他端まで一直線状にかつ平行に複数本設けられた切り取り線1bに沿って切り取ることにより、金属磁性体1のシートから複数の短冊形のノイズ抑制テープとしての金属磁性体片1aを準備する。切り取り線1bは、例えば、点線状、破線状、又は一点鎖線状の切れ込みを金属磁性体1のシートに設けることにより形成できる。勿論、切り取り線1bを設けることなく、切断機を用いて切り取ることも可能である。なお、切り取り線1bの間隔(金属磁性体片1aの幅)は、適宜、自由に設定できるが、一定間隔で設けられていることが好ましい。例えば1〜50mm間隔で設ける。また、図2に示すように、巻き付け状態の金属磁性体テープ2(例えば5〜15mm幅)からテープ2を引き出し、切り取り線2bに沿って一定の長さを順次、切り取ることにより、複数の短冊形の金属磁性体片2aを準備してもよい。
続いて、図1Bに示すように、金属磁性体片1aの一端(固定端1A)をケーブル10の外周面に固定しつつ、金属磁性体片1aをらせん状にケーブル10の外周面に巻き付ける。らせん状に巻き付けるため、ケーブル移送装置を一旦、停止する必要が無い。逆に言えば、ケーブルを移送しながら、巻き付けるため、らせん状に巻き付けることができる。なお、ケーブル外周面への一端(固定端1A)の固定は、粘着剤や粘着テープ等を用いることにより行なうことができる。
引き続き、図1B〜図1Cに示すように、ケーブル10の断面形状及び断面積と略同じ形状及び面積の穴20Aを有する巻き付け補助具20によりケーブル10が穴20Aを通るようにケーブル10を挟み込んだ後、図1C〜図1Dに示すように、巻き付け補助具20をノイズ抑制テープの固定されていない他端(フリー端1B)に接触させた状態でケーブル10を図1CのX方向へ又は巻き付け補助具20を図1CのX方向へ移動させることにより、フリー端1Bを固定端1Aの方向へ移動させ、図1Dに示すように、固定端1Aの位置で金属磁性体片1aの全長が巻き付けられた状態とする。
より具体的には、例えば、フリー端1Bの近傍でケーブル10が穴20Aを通るようにケーブル10を巻き付け補助具20により挟み込んだ後、ケーブル10を図1CのX方向へ又は巻き付け補助具20を図1CのX方向へ移動させて、フリー端1B側の金属磁性体片1a側面に巻き付け補助具20の穴20Aの外縁面を接触させた状態とし、ケーブル10又は巻き付け補助具20をさらに移動させることでフリー端1B側の金属磁性体片1aが押されて順次、固定端1Aの位置まで移動される。
ケーブル10の複数の異なる位置それぞれにおいて上記各工程が行われることにより、金属磁性体片1aが間隔を空けてケーブル10に複数、巻き付けられる。図1Eは、2箇所での巻き付けが完了し、3本目の金属磁性体片1aをらせん状に巻き付けたところである。間隔は、適宜、自由に設定できるが、一定間隔で設けられていることが好ましい。例えば1〜1000mm間隔で巻き付ける。なお、異なる位置での上記各工程による巻き付けは、1箇所ずつ端部から順番に行なってもよいし、複数箇所で同時に行なってもよい。
金属磁性体片1aの巻き付け完了後、金属磁性体片1aを固定するために、図示されていない固定用テープを金属磁性体片1aの外周に巻き付ける。さらに、図示されていないシースを最外層に設けることでノイズ抑制ケーブル10が得られる。
ノイズ抑制ケーブル10は、種々の構成を採り得る。図1B等に示す実施形態においては、導体11とその周囲を被覆する絶縁体12とからなる絶縁電線を3本撚り合せた撚り線の外周に、撚り線固定用の押え巻きテープ13、外部導体としての銅編組14、及び絶縁用テープ15が順次設けられたものの外周に、ノイズ抑制テープとしての金属磁性体片1aを巻き付けているが、当該構成に限定されない。例えば、絶縁電線は単芯であってもよく、3本以外の複数本の撚り線であってもよい。
ノイズ抑制テープとしては、金属体からなるもの、及び磁性粉が配合された樹脂テープを好適に使用できる。特に、金属体が金属磁性体であるものを好適に使用できる。
金属磁性体以外の金属体としては、アルミニウム、銅等の導電性の高い金属からなるものが好ましい。金属磁性体としては、コバルト基アモルファス薄帯やコバルト基アモルファス薄帯にアルミ箔をラミネートしたテープ等が挙げられる。
樹脂テープに配合される磁性粉の材料としては、軟磁性材料からなるものが好ましい。軟磁性材料として、例えば、Mn−Zn系フェライト粉、Ni−Zn系フェライト粉、Ni−Zn−Cu系フェライト粉等のフェライト粉や、Fe−Ni系合金(パーマロイ)、Fe−Si−Al系合金(センダスト)、Fe−Si系合金(珪素鋼)等の軟磁性金属粉等を用いることができる。磁性粉の形状は、粒状(球状)のほか、扁平形状、楕円形状、棒形状、繊維状等、特に限定されるものではないが、扁平形状が好ましい。ベースの樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル重合体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂等を用いることができる。
ノイズ抑制テープの厚みは、特に限定されるものではないが、10〜1000μmであることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましい。また、ノイズ抑制テープの巻き付け方向(ケーブル周方向)の長さは、巻き付け対象であるケーブルの外周長の1〜100倍の長さであることが好ましく、1〜10倍の長さであることがより好ましい。
巻き付け補助具20は、巻き付け対象であるケーブルの断面形状及び断面積と略同じ形状及び面積の穴20Aを有し、ケーブルを挟み込むことが可能な開閉構造を有する。開閉構造は、図1B〜図1Eに示される構造に限定されるものではない。巻き付け補助具20には、閉じた状態で固定できるロック機構(図示なし)が設けられている。
巻き付け補助具20は、図1B〜図1Eに示されるような平板を2分割した構造のものを使用することが好ましい。平板の厚みは、10〜30mm程度であることが好ましい。平板の材料としては、鉄やアルミ合金等の金属、あるいは硬質樹脂が好ましい。
本発明の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの製造方法は、LANケーブル、通信用ケーブル、同軸ケーブル、電力ケーブル、制御・計装ケーブル等に適用できる。
〔本実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
ノイズ抑制テープが複数、巻き付けられたノイズ抑制ケーブルを効率的に製造できるノイズ抑制ケーブルの製造方法及び当該製造方法に用いる巻き付け補助具を提供できる。すなわち、移送ラインを一時停止してノイズ抑制テープを各位置で巻き付けていた従来の方法に比べて、移送ラインの線速を速めることができるため、製造時間を短縮でき、生産性を向上することができる。
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されず、種々な実施の形態が可能である。また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記実施の形態の構成要素の一部を省くことや追加・変更することが可能である。
例えば、上記実施の形態において、固定端1Aも固定せずにフリー端とし、らせん状に巻き付けた金属磁性体片1a(ノイズ抑制テープ)を間に挟むように両端の近傍に巻き付け補助具20をそれぞれ設置する。その後、巻き付け補助具20の一方又は両方を互いに近づく方向へ移動させることで、金属磁性体片1aの片端又は両端を両端が近づくように移動させて、ノイズ抑制ケーブル10の外周面の一箇所で金属磁性体片1aの全長が巻き付けられた状態とする。
また、金属磁性体片1aの片端又は両端を移動させる手段は、上記の巻き付け補助具20に限定されない。
したがって、本発明の実施の形態に係るノイズ抑制ケーブルの製造方法は、短冊形のノイズ抑制テープをらせん状にケーブルの外周面に巻き付ける工程と、前記ノイズ抑制テープの片端又は両端を両端が近づくように移動させて、前記ケーブルの外周面の一箇所で前記ノイズ抑制テープの全長が巻き付けられるようにする工程とを有し、前記ケーブルの複数の異なる位置それぞれにおいて前記各工程が行われることにより、前記ノイズ抑制テープが間隔を空けて前記ケーブルに複数、巻き付けられることを特徴とする方法をも包含する。
1:金属磁性体、1a:金属磁性体片、1b:切り取り線
1A:固定端、1B:フリー端
10:ノイズ抑制ケーブル
11:導体、12:絶縁体、13:押え巻きテープ
14:銅編組、15:絶縁用テープ
20:巻き付け補助具、20A:穴

Claims (6)

  1. 短冊形のノイズ抑制テープの一端をケーブルの外周面に固定する工程と、
    前記ノイズ抑制テープをらせん状に前記ケーブルの外周面に巻き付ける工程と、
    前記ケーブルの断面形状及び断面積と略同じ形状及び面積の穴を有する巻き付け補助具により前記ケーブルが前記穴を通るように前記ケーブルを挟み込む工程と、
    前記巻き付け補助具を前記ノイズ抑制テープの固定されていない他端に接触させた状態で前記ケーブル又は前記巻き付け補助具を移動させることにより、前記他端を前記一端の方向へ移動させ、前記一端の位置で前記ノイズ抑制テープの全長が巻き付けられるようにする工程とを有し、
    前記ケーブルの複数の異なる位置それぞれにおいて前記各工程が行われることにより、前記ノイズ抑制テープが間隔を空けて前記ケーブルに複数、巻き付けられるノイズ抑制ケーブルの製造方法。
  2. 前記ノイズ抑制テープは、金属体からなる請求項1に記載のノイズ抑制ケーブルの製造方法。
  3. 前記金属体は、金属磁性体である請求項2に記載のノイズ抑制ケーブルの製造方法。
  4. 前記ノイズ抑制テープは、磁性粉が配合された樹脂テープである請求項1に記載のノイズ抑制ケーブルの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のノイズ抑制ケーブルの製造方法に使用するための、ケーブルの断面形状及び断面積と略同じ形状及び面積の穴を有し、前記ケーブルを挟み込むことが可能な開閉構造を有する巻き付け補助具。
  6. 短冊形のノイズ抑制テープをらせん状にケーブルの外周面に巻き付ける工程と、
    前記ノイズ抑制テープの片端又は両端を両端が近づくように移動させて、前記ケーブルの外周面の一箇所で前記ノイズ抑制テープの全長が巻き付けられるようにする工程とを有し、
    前記ケーブルの複数の異なる位置それぞれにおいて前記各工程が行われることにより、前記ノイズ抑制テープが間隔を空けて前記ケーブルに複数、巻き付けられるノイズ抑制ケーブルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019124406A1 (ja) * 2017-12-21 2019-06-27 Ntn株式会社 ケーブル用ノイズフィルター

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