JP2017027730A - ノイズシールドケーブルの製造方法及びノイズシールドケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】高アスペクト比の磁性粉であっても配向性を良くすることが可能なノイズシールドケーブルの製造方法及びノイズシールドケーブルを提供する。【解決手段】導体と、導体の周囲に設けられた絶縁体と、絶縁体の周囲に設けられたノイズシールド層と、ノイズシールド層の周囲に設けられたシースとを備えたノイズシールドケーブルの製造方法であって、ノイズシールド層を設ける工程は、最大長さ/最大厚さで表されるアスペクト比が10より大である磁性粉81が混合された樹脂82をプレス加工した後、ロール加工して形成されたシートを絶縁体の周囲に巻き付ける工程を有するノイズシールドケーブルの製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、ノイズシールドケーブルの製造方法及びノイズシールドケーブルに関する。
ケーブルからのノイズを抑制する方法として、特許文献1には、ケーブル芯線を被覆する外被に含まれる絶縁材料を扁平または針状の軟磁性体粉末と有機結合剤からなる複合磁性体で構成し、上記軟磁性体粉末の表面部分を酸化した金属若しくは合金とする方法が開示されている。
また、特許文献2には、軟磁性体の金属、又はその合金の平均粒径が100μm以下であって、扁平形状を呈し、そのアスペクト比が2以上であり、且つ長径の方向がシートの平面方向に略沿って埋設される粉末を柔軟な絶縁材の断面中に分散して埋設した遮蔽用シートの製造方法であって、流動性を有する絶縁材と軟磁性の金属又はその合金からなり平均粒径が100μm以下の粉末を混合する工程と、得られた粉末混合絶縁材を一対のロール間を通すか、又は扁平な開口部を有する型の該開口部から押出すことにより、扁平で柔軟な絶縁材の断面中に上記粉末を分散して埋設する工程とからなる遮蔽用シートの製造方法が開示されている。
特許第3712846号公報 特開平10−56292号公報
軟磁性体粉末のアスペクト比が大きく、かつノイズシールド層中における当該粉末の配向性が良いほどノイズシールド層の透磁率が大きくなり、当該粉末を含む層の透磁率が大きくなるほどノイズ抑制性能は向上する。ゆえに、磁性粉を高アスペクト比にすること及び磁性粉の配向性を良くすることが望ましい。
しかし、高アスペクト比の磁性体粉末は押出し時の樹脂の流れの影響を受けやすく、樹脂の流れのわずかな乱れでノイズシールド層中における磁性体粉末の配向性が低下する。いったん配向性が低下すると、それを起点にさらに配向が乱れてしまう。
また、粉末混合絶縁材を一対のロール間を通す方法や、プレスによって扁平に押し潰す方法によっても、満足のいく磁性体粉末の配向性を得ることは難しい。
そこで、本発明の目的は、高アスペクト比の磁性粉であっても配向性を良くすることが可能なノイズシールドケーブルの製造方法及びノイズシールドケーブルを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、下記のノイズシールドケーブルの製造方法及びノイズシールドケーブルを提供する。
[1]導体と、前記導体の周囲に設けられた絶縁体と、前記絶縁体の周囲に設けられたノイズシールド層と、前記ノイズシールド層の周囲に設けられたシースとを備えたノイズシールドケーブルの製造方法であって、前記ノイズシールド層を設ける工程は、最大長さ/最大厚さで表されるアスペクト比が10より大である磁性粉が混合された絶縁材料をプレス加工した後、ロール加工して形成されたシートを前記絶縁体の周囲に巻き付ける工程を有するノイズシールドケーブルの製造方法。
[2]前記アスペクト比が、20以上である前記[1]に記載のノイズシールドケーブルの製造方法。
[3]前記ノイズシールド層における前記絶縁材料に対する前記磁性粉の混合割合は、5〜60vol%である前記[1]又は前記[2]に記載のノイズシールドケーブルの製造方法。
[4]導体と、前記導体の周囲に設けられた絶縁体と、前記絶縁体の周囲に設けられ、磁性粉が絶縁材料に混合されたノイズシールド層と、前記ノイズシールド層の周囲に設けられたシースとを備え、前記磁性粉は、最大長さ/最大厚さで表されるアスペクト比が10より大であり、下記定義(nは前記磁性粉の異なる傾き(角度θ)の数を示す自然数である)で表される配向度が0.9以上であるノイズシールドケーブル。
Figure 2017027730
本発明によれば、高アスペクト比の磁性粉であっても配向性を良くすることが可能なノイズシールドケーブルの製造方法及びノイズシールドケーブルを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るノイズシールドケーブルの概略の構成を示す横断面図である。 本発明の実施の形態に係るノイズシールドケーブルの製造工程の一部を示す概略図であり、(a)はプレス加工工程、(b)はロール加工工程、(c)は巻き付け工程を示す。 磁性粉の配向度の定義を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズシールドケーブルの概略の構成を示す横断面図である。 実施例(シート)及び比較例(押出被覆)について配向度と透磁率の実測値/推定値との関係を示す図である。 実施例(シート)及び比較例(押出被覆)について各周波数における透磁率を示すグラフである。 実施例(シート)及び比較例(押出被覆)について各周波数における抑制効果を示すグラフである。 ノイズシールドケーブルのノイズ抑制効果の測定方法を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るノイズシールドケーブルの概略の構成を示す横断面図である。
図1に示すノイズシールドケーブル1は、導体2の周囲を絶縁体3で被覆した複数(本実施の形態では3本)の絶縁電線4と、複数の絶縁電線4の周囲に介在物5を介在させて巻き付けられた樹脂テープ層6と、樹脂テープ層6の周囲に設けられたシールド層7と、シールド層7の周囲に設けられたノイズシールド層8と、ノイズシールド層8の周囲に設けられた樹脂等からなる絶縁保護層としてのシース9とを備える。
導体2は、汎用の材料、例えば、純銅や錫めっき銅等からなり、複数本(本実施の形態では7本)の金属細線を撚り合わせて構成されている。絶縁体2は、電線・ケーブルに使用可能な絶縁体であればよく、特に限定されない。
絶縁電線4は、例えば1MHz〜10GHzの信号を伝送する。なお、絶縁電線4は、本実施の形態では複数本としたが、1本でもよい。また、絶縁電線4は、差動信号を伝送するツイストペア線でもよい。
樹脂テープ層6は、例えば、樹脂テープを複数本の絶縁電線4の周囲に紙等からなる介在物5を介在させてそれらの周囲にケーブル長手方向に渡って巻き付けることにより形成される。樹脂テープは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン系樹脂等の樹脂からなるテープを用いることができる。
シールド層7は、導線を編組して形成され、グランドに接続される。なお、シールド層7は、導体付きテープを巻き付けたものでもよい。
ノイズシールド層8は、磁性粉81が混合された絶縁材料である樹脂80からなる。
樹脂80としては、例えば、オレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル重合体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂等を用いることができる。また、樹脂80は、磁性粉81が扁平形状である場合の扁平方向をケーブル長手方向及び周方向に配向させる上で非晶系よりも結晶系の方が好ましい。
磁性粉81としては、高透磁率の磁性粉、例えば、比透磁率が1000〜100000の磁性粉を用いることが好ましい。
磁性粉の材料としては、軟磁性材料からなるものが好ましい。軟磁性材料として、例えば、Mn−Zn系フェライト粉、Ni−Zn系フェライト粉、Ni−Zn−Cu系フェライト粉等のフェライト粉や、Fe−Ni系合金(パーマロイ)、Fe−Si−Al系合金(センダスト)、Fe−Si系合金(珪素鋼)等の軟磁性金属粉等を用いることができる。
磁性粉81は、最大長さ/最大厚さで表されるアスペクト比が10より大である。図3中のDは、磁性粉81の最大長さを示し、tは磁性粉81の最大厚さを示す。当該アスペクトは、20以上であることが好ましく、30以上であることがより好ましく、35以上であることがさらに好ましい。当該アスペクトの上限は、90以下であることが好ましく、80以下であることがより好ましく、70以下であることがさらに好ましく、60以下であることが最も好ましい。
アスペクト比が10以下では所望の比透磁率が得られ難くなり、また、後述するノイズシールド層8を設ける方法による磁性粉81の配向性の改善効果が得られ難くなる。一方、アスペクト比が90を超すとノイズシールド層8の成形時に磁性粉81が破損する可能性が高くなる。
なお、磁性粉81の全てが上記アスペクト比を満たさなくてもよいが、磁性粉81の全数のうち80%以上が上記アスペクト比を満たすことが好ましく、90%以上が上記アスペクト比を満たすことがより好ましい。
本発明の実施形態において、磁性粉81は、下記定義で表される配向度(nは磁性粉81の異なる傾き(角度θ)の数を示す自然数である)が0.9以上である。当該配向度は、望ましくは0.91以上であり、より望ましくは0.92以上である。上限は特に限定されないが、0.96以下が製造上、現実的であり、0.95以下がより現実的である。なお、実際の測定においては、ケーブル長手方向にノイズシールド層8を所定長(例えば0.5〜1.5m)切り出して測定を行なう。
Figure 2017027730
ここで、|cosθ|とは、1つ1つの磁性粉81の磁路方向(磁界の向き)に対する傾き(角度θ)について求めたcosθの絶対値である(図3参照)。また、角度θの磁性粉の頻度(%)とは、画像処理で求めた傾き(角度θ)の頻度のことである。
なお、図3に示されるように、磁路方向に対して磁性粉81の扁平面が平行であるとき、|cosθ|=|cos0°|=1となり、磁路方向に対して磁性粉81の扁平面が垂直であるとき、|cosθ|=|cos90°|=0となる。
例えば、傾き(角度θ)がθ〜θ5である磁性粉81が存在し、|cosθ|=0.92の頻度が磁性粉81全数のうちの10%、|cosθ|=0.93の頻度が全数のうちの20%、|cosθ|=0.94の頻度が全数のうちの30%、|cosθ|=0.95の頻度が全数のうちの30%、|cosθ|=0.96の頻度が全数のうちの10%であった場合、上記定義より、配向度は、(10×0.92+20×0.93+30×0.94+30×0.95+10×0.96)/(10+20+30+30+10)=0.941である。
磁性粉81は、下記の方法により設けられることで、ノイズシールド層8中における磁性粉81の配向性を向上できる。すなわち、上記配向度を高くすることができる。ここで、配向性が良いとは、磁性粉81によるノイズ抑制効果が高い(ノイズ抑制効率が良い)配置をいう。言い換えると、磁性粉81による導体2の被覆率が高くなるような配置をいう。具体的には、例えば、磁性粉81の面積が広い面がケーブル長手方向及び周方向に沿って配向されている状態をいう。
図2は、本発明の実施の形態に係るノイズシールドケーブルの製造工程の一部を示す概略図であり、(a)はプレス加工工程、(b)はロール加工工程、(c)は巻き付け工程を示す。
本発明の実施の形態に係るノイズシールドケーブル1の製造方法において、ノイズシールド層8は、上記の磁性粉81が混合された絶縁材料(樹脂80)をプレス機20によりプレス加工(図2(a))した後、ロール30の間にシート82を通すことでロール加工(図2(b))を行ない、形成されたシート82を絶縁体3の周囲に巻き付ける工程(図2(c))を経て設けられる。本実施の形態においては、絶縁体3の周囲に設けられたシールド層7の直上にシート82を巻き付けている。プレス加工やロール加工単独では十分な配向性向上効果が得られない。また、プレス加工とロール加工をこの順序で行なうことが重要であり、順序を逆にすると十分な配向性向上効果が得られない。
シート82を巻き付ける工程は、らせん状に巻いていくが、重複部分が有るように巻き付けても、重複部分が無いように巻き付けてもよい。
磁性粉81は、ノイズシールド層8(樹脂80)中に、ほぼ均等に分散されていることが好ましい。樹脂80に対する磁性粉81の混合割合は、5〜60vol%が好ましく、ケーブル可撓性と電磁波ノイズ抑制効果の両面から見て、10〜40vol%がより好ましい。
ノイズシールド層8の厚みは、特に限定されるものではないが、100〜1000μmであることが好ましい。
シース9は、例えば、ノイズシールド層8に用いたベースの樹脂80と同じ樹脂で形成されている。シールド層7を被覆する被覆層を、ノイズシールド層8とシース9とからなる2層構造とすることにより、機械的強度が補強される。シース9は、押出被覆により設けることができる。
〔第2の実施の形態〕
図2は、本発明の第2の実施の形態に係るノイズシールドケーブルの概略の構成を示す横断面図である。
図2に示すノイズシールドケーブル10は、導体2の周囲を絶縁体3で被覆した複数(本実施の形態では2本)の絶縁電線4と、複数の絶縁電線4の周囲に設けられたノイズシールド層8Aと、ノイズシールド層8Aの周囲に設けられた樹脂等からなる絶縁保護層としてのシース9とを備える。
ノイズシールドケーブル10は、導体2として撚線ではなく単芯を用いている点、絶縁電線4を3本ではなく2本としている点、介在物5、樹脂テープ層6及びシールド層7を省略している点、ノイズシールド層をらせん巻きではなく縦添え巻き(たばこ巻き)としている点において第1の実施の形態に係るノイズシールドケーブル1と相違する。その他の点は、第1の実施の形態と基本的に同様であるため、説明を書略する。
本発明の実施の形態に係るノイズシールドケーブルは、通信用ケーブル、LANケーブル、同軸ケーブル、電力ケーブル、制御・計装ケーブル等に適用できる。
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されず、種々な実施の形態が可能である。
また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記実施の形態の構成要素の一部を省くことや変更することが可能である。例えば、第1の実施の形態において、複数の絶縁電線4の周囲に樹脂テープを巻き付ける上で支障がなければ、介在物5を省いてもよい。
〔本実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)高アスペクト比の磁性粉であっても配向性を良くすることが可能なノイズシールドケーブルを提供できる。これにより、ノイズ抑制性能が向上したノイズシールドケーブルを得ることができる。
(2)従来技術(球状の磁性粉)と同じ透磁率を得るのであれば、磁性粉の使用量を減らすことができる。これにより、ケーブルの軽量化と耐屈曲性の向上が図れる。
以下に、本発明を実施例に基づいて更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1の構造の本発明の第1の実施の形態に係るノイズシールドケーブル1を製造するため、ノイズシールド層8の材料として、日立金属社製の磁性粉81(製品名:ファインメット(登録商標))をオレフィン系樹脂80(三井化学社製、製品名:タフマー(登録商標)DF740)に混合したものを準備した。上記磁性粉81の最大長さ/最大厚さで表されるアスペクト比は、75である。また、樹脂80に対する磁性粉81の混合割合は、20vol%である。
準備した材料をプレス機20にてプレス加工を行ない、その後、当該材料をロール30の間に通し、ロール加工を行なうことで、シート82を作製した。
このようにして得られたシート82を図1に示されるシールド層7の直上に隙間なくらせん状に巻き付け、その外周にシース9を押出被覆することで、実施例に係るノイズシールドケーブル1を製造した。
一方、比較例として、ノイズシールド層を押出被覆により形成したノイズシールドケーブルを製造した。押出被覆の材料としては、上記シート82の材料と同じものを使用した。その他の構成は、実施例と同様である。
上記製造方法にしたがって、実施例及び比較例ともにそれぞれ2本ずつ製造した(実施例1〜2、比較例1〜2)。
図5は、実施例(シート)及び比較例(押出被覆)について配向度と透磁率の実測値/推定値との関係を示す図である。
配向度は、前述した方法で求めた。透磁率μ'の実測値は、B-Hアナライザ(アジレント・テクノロジー社製、型式E4991A)により測定した。また、μ'の推定値とは、磁性粉の充填率、磁性粉材料固有の透磁率、磁性粉の形状(径、厚み)から近似計算した反磁場係数をパラメータとして計算したものである。
実施例1では、配向度=0.93、μ'の実測値/推測値=1.1であり、実施例2では、配向度=0.94、μ'の実測値/推測値=0.85であった。一方、比較例1では、配向度=0.85、μ'の実測値/推測値=0.55であり、比較例2では、配向度=0.89、μ'の実測値/推測値=0.84であった。
比較例における押出被覆樹脂中の磁性粉は配向度が低く、その影響で透磁率も低かった。それに対し、実施例のシート82の樹脂中の磁性粉は配向度が高く、透磁率も高かった。
図6は、実施例(シート)及び比較例(押出被覆)について各周波数における透磁率を示すグラフである。
複素透磁率μの実部がμ'、虚部がμ”である(μ=μ'−jμ”、j:虚数単位)。μ”は損失に関係し、損失係数tanδ(=μ”/μ’)が大きくなるほど、放射されるノイズを吸収することになる。
製造した実施例1及び比較例1のノイズシールドケーブルについて、各周波数における透磁率を測定した。B-Hアナライザ(アジレント・テクノロジー社製、型式E4991A)で得られた実際の測定デ−タと式(μ=μ'−jμ”)を用いて、複素透磁率μを求めた。
比較例における押出被覆層では、比重(磁性粉充填率)減少、磁性粉の割れ(アスペクト比低下)、磁性粉の配向性悪化の影響により、透磁率が、実施例におけるノイズシールド層8(シート82)より低下していた。
図7は、実施例(シート)及び比較例(押出被覆)について各周波数における抑制効果を示すグラフである。
製造した実施例1及び比較例1のノイズシールドケーブルについて、各周波数におけるノイズ抑制効果を測定した。図7(a)は、EMS測定結果であり、図7(b)は、EMI測定結果である。図8は、ノイズシールドケーブルのノイズ抑制効果の測定方法を示す概略図である。
図8に示すように、机101上に設置したスペクトラムアナライザ102(トラッキングジェネレータ付き)を用いて、EMS測定及びEMI測定を行なった。具体的には、同軸ケーブル200にトラッキングジェネレータから信号を入力し、終端抵抗103の付いたノイズシールドケーブル100に誘起される信号をスペクトラムアナライザ102で測定した(EMI測定)。また、ノイズシールドケーブル100に信号を入力して同軸ケーブル200に誘起される信号をスペクトラムアナライザ102で測定した(EMS測定)。
いずれの測定結果においても、比較例における押出被覆層では、実施例におけるノイズシールド層8(シート82)より抑制効果が低かった。特に、損失tanδ(μ"/μ')が大きくなるGHz帯においては、EMSで2dB、EMIで6dB程度、実施例におけるノイズシールド層8(シート82)の方が高かった。
1,10,100:ノイズシールドケーブル
2:導体、3:絶縁体、4:絶縁電線、5:介在物、6:樹脂テープ層
7:シールド層、8,8A:ノイズシールド層、9:シース
80:樹脂、81:磁性粉、82:シート
20:プレス機、30:ロール
101:机、102:スペクトラムアナライザ、103:終端抵抗
200:同軸ケーブル

Claims (4)

  1. 導体と、前記導体の周囲に設けられた絶縁体と、前記絶縁体の周囲に設けられたノイズシールド層と、前記ノイズシールド層の周囲に設けられたシースとを備えたノイズシールドケーブルの製造方法であって、
    前記ノイズシールド層を設ける工程は、最大長さ/最大厚さで表されるアスペクト比が10より大である磁性粉が混合された絶縁材料をプレス加工した後、ロール加工して形成されたシートを前記絶縁体の周囲に巻き付ける工程を有するノイズシールドケーブルの製造方法。
  2. 前記アスペクト比が、20以上である請求項1に記載のノイズシールドケーブルの製造方法。
  3. 前記ノイズシールド層における前記絶縁材料に対する前記磁性粉の混合割合は、5〜60vol%である請求項1又は請求項2に記載のノイズシールドケーブルの製造方法。
  4. 導体と、前記導体の周囲に設けられた絶縁体と、前記絶縁体の周囲に設けられ、磁性粉が絶縁材料に混合されたノイズシールド層と、前記ノイズシールド層の周囲に設けられたシースとを備え、
    前記磁性粉は、最大長さ/最大厚さで表されるアスペクト比が10より大であり、下記定義(nは前記磁性粉の異なる傾き(角度θ)の数を示す自然数である)で表される配向度が0.9以上であるノイズシールドケーブル。
    Figure 2017027730
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