JP2016207022A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Description
このように構成された本発明では、対向車両が自車両前方において自車両の車線を横切ろうとしており、且つ、自車両の側部と自車両の路肩側の道路端との間をすり抜けて自車両を追い越す可能性がある移動体が自車両後方に存在する場合に、自車両の位置を路肩側に誘導する制御を行うので、当該移動体が自車両の路肩側の側方をすり抜けて自車両を追い越すことを妨げることができる。したがって、本発明によれば、自車両前方を横切った対向車両と自車両を追い越した移動体とが衝突してしまうことを未然に適切に防止することが可能となる。
このように構成された本発明においては、後方の移動体が自車両に到達するまでの到達時間が短いほど、自車両を路肩側に移動させる量を小さくするので、当該到達時間が短い場合に自車両を路肩側に大きく移動させることによって後方の移動体が自車両に衝突してしまうことを、確実に防止することができる。
このように構成された本発明においては、後方の移動体が自車両に到達するまでの到達時間がかなり短い場合(所定時間未満である場合)に、自車両を路肩側に移動させる制御の実行を禁止して、自車両前方を横切ろうとしている対向車両の存在を移動体に報知する制御のみを行うので、後方の移動体が自車両に衝突してしまうことを確実に防止しつつ、自車両前方を横切ろうとしている対向車両と自車両後方の移動体とが衝突してしまうことを適切に防止することが可能となる。
このように構成された本発明においては、移動体の大きさが小さい場合(つまり自車両の側方を容易にすり抜けることができるような移動体である場合)に、自車両を路肩側に移動させる量を大きくするので、そのような移動体が自車両の路肩側の側方をすり抜けることを適切に妨げることができる。
このように構成された本発明においては、操舵制御を利用して、自車両を路肩側に移動させるように適切に誘導することが可能となる。
このように構成された本発明においては、車線維持制御において自車両を車線内に維持するために用いられる車線内の目標位置(例えば車線の幅方向におけるほぼ中央位置)を路肩寄りの位置に変更して、操舵制御によって自車両を路肩側に移動させる、つまり、既存の車線維持制御を利用して自車両を路肩側に移動させる。そのため、自車両を路肩側に移動させるための制御を別途新たに追加することなく、自車両を路肩側に移動させるための制御を既存の車線維持制御に組み込めばよいので、制御構成を簡素化することができる。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態による車両の制御装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態による車両の制御装置を適用したステアリングシステムの概略構成図であり、図2は、本発明の実施形態による車両の制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
次に、本発明の実施形態においてコントローラ8が行う制御について具体的に説明する。
次に、本発明の実施形態による車両の制御装置の作用効果について説明する。
以下では、上記した実施形態の変形例について述べる。以下で述べる変形例は、適宜組み合わせて上記した実施形態に適用することができる。
上記した実施形態では、車両が左側通行を行う地域を想定して、本発明を、対向車両が自車両の車線を右折して横切ろうとしている場合に適用していたが、車両が右側通行を行う地域では、対向車両が自車両の車線を左折して横切ろうとしている場合に、本発明を適用すればよい。
上記した実施形態では、本発明における「移動体」の一例として二輪車(図3及び図4参照)を示したが、本発明は、二輪車以外の移動体にも適用可能である。具体的には、本発明は、自車両の側部と自車両の路肩側の道路端との間をすり抜けて移動可能な種々の移動体に適用可能である。例えば、本発明は、原動機付きの自動二輪車以外の二輪車(つまり軽車両としての二輪車(自転車))や、三輪車や、走者や、歩行者などにも適用可能である。
上記のように本発明を種々の移動体に適用する場合、自車両後方の移動体の大きさに応じて、自車両の位置を路肩側に移動させる量を変化させるのがよい。具体的には、移動体の大きさが小さいほど、自車両の位置を路肩側に移動させる量を大きくするのがよい。例えば、移動体が走者や歩行者である場合には、移動体が自動二輪車である場合よりも、自車両の位置を路肩側に移動させる量を大きくするのがよい。こうするのは、移動体の大きさが小さい場合には、移動体が自車両の路肩側の側方をすり抜けやすくなるため、自車両をより路肩側に移動させるのが望ましいからである。
上記した実施形態では、自車両後方の移動体が自車両に到達するまでの到達時間として、自車両と移動体との衝突余裕時間(TTC)を用いていたが、この衝突余裕時間の代わりに、いわゆる車頭時間(THW:Time Headway)を用いてもよい。車頭時間は、自車両と後方の移動体との距離を移動体の速度によって除算することで得られる。上記した衝突余裕時間では、自車両と移動体との相対速度を用いていたが、自車両が低速であるため、移動体の速度が支配的になるので、この衝突余裕時間は車頭時間と比較的近い値になる。
上記した実施形態では、車線維持制御を利用して、自車両を路肩側に移動させる制御(幅寄せ制御)を行っていたが、こうすることに限定はされない。つまり、車線維持制御を利用せずに、自車両を路肩側に移動させるための制御を別途適用してもよい。その場合にも、電動パワーステアリング機構6によって操舵輪12を操舵(転舵)する制御を行って、自車両を路肩側に移動させればよい。そうした場合、車線維持制御の設定がオンになっていなくても、自車両を路肩側に移動させることができる。
上記した実施形態では、自車両を路肩側に実際に移動させる制御を行っていたが、自車両を路肩側に移動させることなく、自車両の位置を路肩側に誘導するようにしてもよい。その場合、ドライバが自車両を路肩側に移動させるためのステアリング操作を行うように誘導すればよい。例えば、自車両を路肩側に移動させるためのステアリング操作を行うようにドライバに対して報知したり、自車両を路肩側に移動させるためのステアリング操作が行われるように操舵アシストを行ったりすればよい。
2 ステアリングホイール
6 電動パワーステアリング機構
8 コントローラ
8a 対向車両判定部
8b 後方移動体判定部
8c 制御部
21 前方カメラ
23 前方レーダ
25 後方カメラ
27 後方レーダ
29 車速センサ
V1 自車両
V2 対向車両
V3 先行車両
V4 二輪車(後方車両)
Claims (6)
- 車両の制御装置であって、
対向車両が自車両前方において自車両の車線を横切ろうとしているか否かを判定する対向車両判定手段と、
自車両の側部と自車両の路肩側の道路端との間をすり抜けて自車両を追い越す可能性がある移動体が自車両後方に存在するか否かを判定する後方移動体判定手段と、
上記対向車両判定手段によって対向車両が自車両前方において自車両の車線を横切ろうとしていると判定され、且つ、上記後方移動体判定手段によって上記移動体が自車両後方に存在すると判定された場合に、自車両の位置を路肩側に誘導する制御を行う制御手段と、
を有することを特徴とする車両の制御装置。 - 上記制御手段は、自車両の位置を路肩側に移動させるための制御を行い、上記移動体が自車両に到達するまでの到達時間が短いほど、自車両の位置を路肩側に移動させる量を小さくする、請求項1に記載の車両の制御装置。
- 上記制御手段は、上記移動体が自車両に到達するまでの到達時間が所定時間以上である場合には、自車両の位置を路肩側に移動させるための制御を行い、この到達時間が上記所定時間未満である場合には、自車両の位置を路肩側に移動させるための制御を行わずに、上記対向車両の存在を上記移動体に報知するための所定の制御を行う、請求項1又は2に記載の車両の制御装置。
- 上記制御手段は、自車両の位置を路肩側に移動させるための制御を行い、上記移動体の大きさが小さいほど、自車両の位置を路肩側に移動させる量を大きくする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
- 上記制御手段は、自車両の位置を路肩側に誘導するように操舵制御を行う、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
- 上記制御手段は、車線維持制御において自車両を車線内に維持するために用いられる車線内の目標位置を路肩寄りの位置に変更して、上記操舵制御によって自車両の位置を路肩側に移動させる、請求項5に記載の車両の制御装置。
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