以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限られるものではない。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1の一例を示す図である。図1に示すように、画像形成装置1は、給紙装置1A、画像形成装置本体1B、及び巻取装置1Cを備える。
給紙装置1Aは、例えば、ロール紙又は連続用紙等のような長尺紙を収容する。給紙装置1Aは、画像形成装置本体1Bからの指示に基づき長尺紙を画像形成装置本体1Bに給紙する。画像形成装置本体1Bは、詳細については後述するが、給紙装置1Aから給紙された長尺紙に画像を形成する。巻取装置1Cは、画像形成装置本体1Bから送出された長尺紙を巻き取る。巻取装置1Cが巻き取る長尺紙は、画像形成装置本体1Bにより画像が形成されたものである。
図2は、画像形成装置本体1Bの全体構成の一例を示す図である。図3は、画像形成装置本体1Bの機能構成の一例を示すブロック図である。
図2及び図3に示すように、画像形成装置本体1Bは、電子写真プロセス技術を利用したものであり、中間転写方式のカラー画像形成装置である。画像形成装置本体1Bは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色に対応する感光ドラム413が、中間転写ベルト421の走行方向(鉛直方向)に直列配置されている。画像形成装置本体1Bは、中間転写ベルト421に各色トナー像を順次転写させる縦型タンデム方式が採用されている。
すなわち、画像形成装置本体1Bは、感光ドラム413上に形成されたYMCKの各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写する。画像形成装置本体1Bは、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、長尺紙に二次転写することにより、画像を長尺紙に形成する。
図2及び図3に示すように、画像形成装置本体1Bは、操作表示部20、画像形成部40、搬送経路50、定着部60、下流側圧着離間部64、上流側圧着離間部70、制御部80、給紙部51、排紙部52、速度検知部441、用紙検知部445、及び変動検知部447等を備える。また、制御部80は、画像処理部30等を備える。
制御部80は、不図示のCPU、ROM、RAM、及びI/Oインターフェースを主体として構成されるものであり、CPUがROM又は不図示の記憶部から処理内容に応じた各種プログラムを読み出し、RAMに展開し、展開した各種プログラムと協働することにより、画像形成装置本体1Bの各ブロック、給紙装置1A、及び巻取装置1Cのそれぞれの動作を制御する。
つまり、制御部80は、画像形成装置1の動作を制御するものであり、不図示のCPU、ROM、RAM、及びI/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータにより実現し得るものである。
具体的には、制御部80が所定の制御プログラムを実行することにより、画像処理部30、用紙有無判定部101、状態判定部104、表示制御部105、搬送判定部106、異常判定部107、変動判定部110、及び搬送制御部112を含む機能が実現される。
なお、画像処理部30、用紙有無判定部101、状態判定部104、表示制御部105、搬送判定部106、異常判定部107、変動判定部110、及び搬送制御部112のそれぞれの機能についての詳細は後述する。
操作表示部20は、例えば、タッチパネル付きの液晶ディスプレイ(LCD)で構成されるものであり、表示部21及び操作部22として機能するものである。
表示部21は、制御部80から入力される表示制御信号に基づき、各種操作画面、各機能の動作状況等の表示を行うものである。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備える。操作部22は、ユーザーによる各種入力操作を受け付けることにより、操作信号を制御部80に出力するものである。ユーザーは、操作表示部20を操作することにより、画質設定を行うことができる。また、ユーザーは、操作表示部20を操作することにより、倍率設定、応用設定、出力設定、及び用紙設定等のような画像形成に関する設定を行うことができる。また、ユーザーは、操作表示部20を操作することにより、用紙搬送指示を行うことができる。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行うものである。画像処理部30は、例えば、階調補正テーブルとして構成される階調補正データに基づき階調補正を行うものである。画像処理部30は、入力画像データに対して、色補正、シェーディング補正等のような各種補正処理又は圧縮処理等を行うものである。これらの処理が行われた画像データに基づいて、画像形成部40は制御される。
画像形成部40は、画像処理部30において各種処理が行われた画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、及びK成分の各有色トナーによる画像を形成するために、画像形成ユニット41及び中間転写ユニット42等を備え、トナー像を長尺紙に転写する。
画像形成ユニット41は、Y成分用、M成分用、C成分用、K成分用の4つの画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kで構成される。画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kのそれぞれは、同様の構成要素を有するため、共通する構成要素は同一の符号で示すこととし、その説明については省略する。例えば、図2においては、Y成分用の画像形成ユニット41Yが有する構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kのそれぞれが有する構成要素についての符号は省略する。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光ドラム413、帯電装置414、及びドラムクリーニング装置415等を備える。
感光ドラム413は、例えば、アルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL)、電荷発生層(CGL)、及び電荷輸送層(CTL)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC)である。
電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光を受け、一対の正電荷と負電荷とを発生する。
電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネート樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
帯電装置414は、例えば、スコロトロン帯電装置又はコロトロン帯電装置等のようなコロナ放電発生器で構成される。帯電装置414は、コロナ放電により感光ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。
露光装置411は、例えば、複数の発光ダイオード(LED)が直線状に配列されたLEDアレイ、個々のLEDを駆動するためのLPH駆動部(ドライバーIC)、及びLEDアレイからの放射光を感光ドラム413上に結像させるレンズアレイ等を有するLEDプリントヘッドから構成される。LEDアレイのうち1つのLEDは、画像の1ドットに対応する。制御部80がLPH駆動部を制御することにより、LEDアレイに所定の駆動電流が流れ、特定のLEDが発光する。
露光装置411は、感光ドラム413に対して各色成分の画像に対応する光を照射する。感光ドラム413の電荷発生層で発生した正電荷が電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。これにより、感光ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、各色成分の現像剤(例えばトナーと磁性キャリアーとからなる二成分現像剤)を収容している。現像装置412は、感光ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより、静電潜像を可視化してトナー像を形成する。具体的には、現像剤担持体(現像ローラー)に現像バイアス電圧が印加され、感光ドラム413と、現像剤担持体との電位差により、現像剤担持体上の帯電トナーが感光ドラム413の表面の露光部に移動し、付着する。
ドラムクリーニング装置415は、感光ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有する。ドラムクリーニング装置415は、一次転写後に感光ドラム413の表面に残存する転写残トナーを除去する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424、及びベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は、無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423によりループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうち少なくとも1つのものは駆動ローラーで構成され、その他のものは従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置される支持ローラー423が駆動ローラーであることが好ましい。駆動ローラーが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光ドラム413に圧接されることにより、感光ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、複数の支持ローラー423のうちの1つのものに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421に対向して配置される支持ローラー423は、バックアップローラーと呼ばれる。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラーに圧接されることにより、中間転写ベルト421から長尺紙へトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
上流側圧着離間部70は、二次転写ローラー424をバックアップローラーに対して圧接する。上流側圧着離間部70は、制御部80が制御することにより、バックアップローラーに二次転写ローラー424を圧接させる。この結果、長尺紙を挟持して搬送する二次転写ニップが形成される。よって、搬送経路50に沿って搬送されてきた長尺紙は、二次転写ニップを通過する際、加圧される。これにより、トナー像が長尺紙に転写される。また、上流側圧着離間部70は、詳細については後述するように、条件に応じて、二次転写ローラー424をバックアップローラーに対して離間する。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光ドラム413上のトナー像は、中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側、すなわち、一次転写ローラー422と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、長尺紙が二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が長尺紙に二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、長尺紙の裏面側、すなわち、二次転写ローラー424と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は長尺紙に静電的に転写される。トナー像が転写された長尺紙は定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接するベルトクリーニングブレード等を有する。ベルトクリーニング装置426は、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。
なお、中間転写ユニット42において、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラー424を含む複数の支持ローラー423に、不図示の二次転写ベルトがループ状に張架された構成、いわゆる、ベルト式の二次転写ユニットが採用されてもよい。
定着部60は、上側定着部61、下側定着部62、加熱部63、及び温度検知部67等を備え、画像形成部40で転写されたトナー像を長尺紙に定着させる。上側定着部61は、長尺紙の定着面、すなわち、トナー像が形成されている面側に配置される定着面側部材を有する。下側定着部62は、長尺紙の裏面、すなわち、定着面の反対の面側に配置される裏面側支持部材を有する。
上側定着部61は、定着面側部材として、定着ローラー611aと、定着ローラー611bとを備える。定着ローラー611aと、定着ローラー611bとには、定着ベルトがループ状に張架されている。下側定着部62は、裏面側支持部材として、加圧ローラー621等を備える。加圧ローラー621は、位置が制御されることにより、定着ローラー611bとの間で、圧着状態及び離間状態のいずれかの位置に配置される。
加熱部63は、定着面側部材の内部又は近傍に配置され、定着面側部材を加熱する。加熱部63の出力は、制御部80が制御することにより、定着面側部材が加熱され、定着部60の定着温度がトナー像定着のために必要な温度に到達する。温度検知部67は、定着面側部材に近接して配置され、定着部60の定着温度を検知する。そこで、制御部80は、温度検知部67の検知結果に基づいて、加熱部63の出力を制御する。
下流側圧着離間部64は、裏面側支持部材を定着面側部材に対して圧接する。下流側圧着離間部64は、制御部80が制御することにより、定着面側部材に裏面側支持部材を圧接させる。つまり、制御部80が制御することにより、定着ローラー611bに加圧ローラー621を圧接させる。この結果、長尺紙を挟持して搬送する定着ニップが形成される。よって、トナー像が二次転写され、搬送経路50に沿って搬送されてきた長尺紙は、定着ニップを通過する際、加熱されて加圧される。これにより、トナー像が長尺紙に定着する。また、下流側圧着離間部64は、詳細については後述するように、条件に応じて、裏面側支持部材を定着面側部材に対して離間する。なお、定着ローラー611aと、定着ローラー611bとを総称する場合、定着ローラー611と称する。
給紙部51は、給紙装置1Aから搬送された長尺紙を搬送経路50へと導く。給紙部51は、長尺紙の紙種に応じて、長尺紙に所定の負荷をかける。これにより、長尺紙は滑らかに搬送経路50に導かれる。搬送経路50は、給紙部51から排紙部52にわたり長尺紙を搬送する通紙経路である。搬送経路50は、各種ローラーにより、給紙部51から給紙された長尺紙を、画像形成部40、定着部60、及び排紙部52の順に搬送する。排紙部52は、搬送経路50から搬送された長尺紙を巻取装置1Cへ導く。なお、排紙部52の詳細については図6を用いて後述する。
次に、画像形成装置1の機能構成例の詳細について説明する。なお、上記で説明した機能構成の説明については一部省略する。図3に示すように、制御部80は、画像処理部30の他に、用紙有無判定部101、状態判定部104、表示制御部105、搬送判定部106、異常判定部107、変動判定部110、及び搬送制御部112を備える。
用紙有無判定部101は、後述する定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが圧着状態であると判定された場合、長尺紙が搬送経路50に沿って存在するか否かを判定するものである。具体的には、用紙有無判定部101は、用紙検知部445の検知結果に基づいて、機械内部に長尺紙が有るか否かを判定するものである。機械内部に長尺紙が有る状態とは、プリンタの入口から出口まで長尺紙がつながったまま存在する状態のことであり、例えば、給紙部51から排紙部52まで途中で途切れることなく長尺紙がつながったまま存在すればよい。
状態判定部104は、長尺紙の搬送動作に異常が発生した場合、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態及び圧着状態のいずれであるかを判定するものである。
表示制御部105は、状態判定部104の判定結果に基づいて、復帰作業のガイダンスを表示部21に表示させるものである。具体的には、表示制御部105は、状態判定部104で定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態であると判定された場合、定着部60の上流側を確認する旨の第1のガイダンスを表示部21に表示させるものである。一方、表示制御部105は、状態判定部104で定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが圧着状態であると判定された場合、定着部60の内部を確認する旨の第2のガイダンスを表示部21に表示させるものである。
表示制御部105は、長尺紙の片寄り変動が無いと判定された場合、定着部60の上流側を確認する旨の第3のガイダンスを表示部21に表示させるものである。
なお、詳細については後述するが、長尺紙に片寄り変動があるか否かについては、定着部60及び定着部60の下流側で生じているか否かが判定される。よって、長尺紙の片寄り変動が無いと判定された場合、定着部60と、定着部60の下流側には不具合が生じていないこととなるため、定着部60の上流側に不具合が生じている可能性があると判定し、定着部60の上流側をユーザーに確認させるのである。
また、長尺紙の片寄り変動の検知及び長尺紙の片寄り変動の判定については、変動検知部447及び変動判定部110が実施するものとして後述する。
搬送判定部106は、状態判定部104で定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態であると判定された場合、長尺紙の搬送が可能な状態であるか否かを判定するものである。
異常判定部107は、用紙、具体的には長尺紙の搬送が開始されたか否かを判定し、長尺紙の搬送が開始されたと判定された場合、機械内部でJAMが発生しているか否かを判定する動作に遷移する。つまり、異常判定部107は、長尺紙の搬送の開始を契機として、JAMが発生しているか否かを判定する動作に遷移する。
異常判定部107は、長尺紙の搬送速度が、予め設定された速度以下である場合、長尺紙の搬送動作に異常が発生したと判定するものである。つまり、異常判定部107は、搬送速度に基づいて、機械内部でJAMが発生しているか否かを判定するものである。なお、長尺紙の搬送速度の検知については、速度検知部441が実施するものとして後述する。
ここで、JAMとは、画像形成装置1において、所定の機構部をたどり搬送される用紙が、機構部の内部、又は隣接する機構部の間で詰まる現象のことである。JAMが発生すると、通常、画像形成装置1の画像形成動作は停止する。
変動判定部110は、異常判定部107で長尺紙の搬送動作に異常が発生したと判定された場合、変動検知部447の検知結果に基づいて、定着部60及び定着部60の下流側で長尺紙の片寄り変動が有るか否かを判定するものである。
なお、変動検知部447は、長尺紙の片寄り変動を検知するものであり、定着部60の上流側に設けられるものである。また、変動検知部447は、特に、定着部60の上流側のうち、直前の位置に設けられるのが好ましい。
搬送制御部112は、長尺紙の搬送動作を制御するものである。具体的には、搬送制御部112は、用紙有無判定部101で長尺紙が搬送経路50に沿って存在しないと判定された場合、長尺紙の搬送を再開するものである。また、搬送制御部112は、搬送判定部106で長尺紙の搬送が可能な状態であると判定された場合、長尺紙の搬送の再開を可能とするものである。
次に、長尺紙に画像を形成する前提事項を説明する。プリント準備として、画像形成部40により画像が形成される前に、給紙装置1Aから搬送経路50に沿って巻取装置1Cまで長尺紙を通す必要がある。このようなプリント準備は、自動で行ってもよく、手動で行ってもよい。
上記プリント準備の後、画像形成部40により画像が形成される際、給紙装置1Aから巻取装置1Cまで通された長尺紙が搬送される。次に、二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が長尺紙の定着面に一括して二次転写され、定着部60において定着処理が行われる。画像が形成された長尺紙は、排紙部52により機外に排紙され、巻取装置1Cにより巻き取られる。
画像形成装置1がプリント準備を行うとき又は待機状態にあるとき、定着部60の定着温度は、長尺紙に変色又は変形が生じない程度の温度に保持され、長尺紙に変色又は変形が生じない状態にあることが望ましい。例えば、制御部80は、温度検知部67に基づいて、加熱部63の出力を制御することにより、定着部60の定着温度を制御し、長尺紙に変色又は変形等が生じないようにしている。
しかし、直前の画像形成処理がJAM等の異常により中止される場合、又は長尺紙の長さが不足している場合、搬送経路50に残った長尺紙が除かれ、新たな長尺紙を通すプリント準備を行う必要がある。長尺紙を除いた直後にプリント準備を行う場合、定着部60の定着温度が予め設定された温度よりも高い状態になることがある。
よって、このような状態でプリント準備を行うことは、長尺紙が変色又は変形する要因となる。また、プリント準備後、画像が形成されるまでの待機状態時に、定着部60の熱が長尺紙に吸収され、長尺紙の変色又は変形が起こる恐れがある。
さらに、JAM発生後、定着部60の定着温度は高く、定着部60に長尺紙が放置されていることが想定される。例えば、PP(polypropylene)又はPET(polyethylene terephthalate)等のようなフィルム系の長尺紙であれば、従来の紙と比較し、熱に弱いため、変形、融解しやすく、定着部60において不具合が発生する可能性がある。
そこで、定着部60における不具合の発生例について図4及び図5を用いて説明する。図4は、定着部60において不具合の発生例を示す図である。図5は、定着部60において別の不具合の発生例を示す図である。
図4及び図5に示すように、長尺紙の搬送速度が低下した状態において、機械内部、具体的には定着部60に長尺紙が放置されている場合、さまざまな不具合が発生する恐れがある。例えば、図4に示すように、加熱部63の熱が長尺紙に伝わることにより、長尺紙が変形する恐れがある。また、例えば、図5に示すように、加熱部63の熱により長尺紙が変形した状態において、定着部60がさらに回転動作を継続した場合、長尺紙が上側定着部61に巻き付く恐れがある。
次に、長尺紙の搬送動作の不具合を検出する構成例を図6を用いて説明する。図6は、排紙部52の詳細な一例を示す図である。図6に示すように、排紙部52は、駆動側ローラー431、従動側ローラー432、速度検知部441a、及び速度検知部441bを備える。従動側ローラー432は、エンコーダー443が設けられ、速度検知に利用される。速度検知部441a及び速度検知部441bは、透過型フォトインタラプタからなり、一方が発光側となり、他方が受光側となるものであり、エンコーダー443の回転方向に対し、直交する位置関係に設けられ、エンコーダー443を検知する。
具体的には、図3の異常判定部107は、速度検知部441a、441bによりエンコーダー443が検知される間隔が、予め設定された周期以内であれば、搬送動作状態が通常であると判定し、予め設定された周期よりも大きければ、搬送動作状態が異常であると判定する。異常判定部107は、搬送動作状態が異常である場合、機械内部でJAMが発生していると判定する。なお、速度検知部441aと、速度検知部441bとを総称する場合、速度検知部441と称する。
次に、定着部60における圧着動作及び離間動作と、二次転写ローラー424における圧着動作及び離間動作とを図7を用いて説明する。図7は、定着部60の詳細例を説明する図である。
下流側圧着離間部64は、長尺紙に画像を形成する場合、すなわち、長尺紙に書き込みを開始する場合、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とを圧着状態にさせる。次に、上流側圧着離間部70は、長尺紙に書き込みを開始する場合、二次転写ローラー424と、バックアップローラーとして機能する支持ローラー423とを圧着状態にさせる。
なお、定着ローラー611は、例えばDCブラシレスモーターで駆動するものである。また、一方、二次転写ローラー424は、例えばステッピングモーターで駆動するものである。よって、過負荷によるステッピングモーターの脱調を回避するために、長尺紙に書き込みを開始する場合、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とを先に圧着状態にさせ、その後、二次転写ローラー424と、バックアップローラーとして機能する支持ローラー423とを圧着状態にさせている。
上流側圧着離間部70は、長尺紙への書き込みを終了する場合、二次転写ローラー424と、バックアップローラーとして機能する支持ローラー423とを離間状態にさせる。次に、下流側圧着離間部64は、長尺紙への書き込みを終了する場合、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とを離間状態にさせる。
なお、速度を切り替えるために、長尺紙への書き込みを終了する場合、二次転写ローラー424と、バックアップローラーとして機能する支持ローラー423とを先に離間状態にさせ、その後、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とを離間状態にさせている。
また、図7に示すように、定着部60の上流側には、用紙検知部445aが設けられ、定着部60の下流側には、用紙検知部445bが設けられている。機械内部には長尺紙が通されることになるため、用紙検知部445aと、用紙検知部445bとが共に長尺紙を検知すれば、搬送経路50に沿って長尺紙が通されていると判定することができる。また、用紙検知部445a及び用紙検知部445bの少なくとも一方が長尺紙を検知すれば、機械内部に長尺紙が存在すると判定することができる。
次に、定着部60の状態を考慮して、個別の復帰作業を提示する動作例について図8を用いて説明する。図8は、画像形成装置1の動作例を説明するフローチャートである。
なお、下記で説明するJAM処理とは、JAMが発生した際に、詰まった用紙がユーザー等により除去される行為のことである。
ステップS11において、異常判定部107は、用紙、具体的には長尺紙の搬送が開始されたか否かを判定する。長尺紙の搬送が開始されたと判定される場合、ステップS11に進む。一方、長尺紙の搬送が開始されないと判定される場合、ステップS11のまま待機する。
ステップS12において、異常判定部107は、JAMが発生しているか否かを判定する。JAMが発生していると判定される場合、ステップS13に進む。一方、JAMが発生していないと判定される場合、ステップS12のまま待機する。
ステップS13において、状態判定部104は、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態であるか否かを判定する。つまり、状態判定部104は、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態及び圧着状態のいずれであるかを判定する。
具体的には、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態であると判定される場合、ステップS14に進む。一方、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態でないと判定される場合、すなわち、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが圧着状態であると判定される場合、ステップS17に進む。
ステップS14において、表示制御部105は、給紙部51を確認する旨のメッセージを表示部21に表示させる。つまり、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態であれば、定着部60の内部よりも定着部60の上流側でJAMが発生している可能性が高いため、定着部60の上流側、特に、給紙部51をユーザーが確認するように提示する。
ステップS15において、搬送判定部106は、用紙、具体的には長尺紙の搬送が可能であるか否かを判定する。長尺紙の搬送が可能であると判定される場合、ステップS16に進む。一方、長尺紙の搬送が可能でないと判定される場合、ステップS14に戻る。
つまり、ステップS14において、ユーザーに給紙部51を確認させることにより、ユーザーがJAM処理を行い、JAMの要因が解消した場合、用紙の搬送が可能な状態に遷移する。よって、ステップS15においては、JAMの要因が解消したか否かを判定する意図が含まれている。
ステップS16において、搬送制御部112は、用紙、具体的には長尺紙の搬送の再開を可能とし、処理を終了する。
ステップS17において、表示制御部105は、定着部60を確認する旨のメッセージを表示部21に表示させる。つまり、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが圧着状態であれば、定着部60の上流側よりも定着部60の内部でJAMが発生している可能性が高いため、定着部60をユーザーが確認するように提示する。
ステップS18において、用紙有無判定部101は、機械内部に用紙が存在しないか否か、すなわち、機械内部に長尺紙が存在しないか否かを判定する。機械内部に長尺紙が存在しないと判定される場合、ステップS16に移行する。一方、機械内部に長尺紙が存在すると判定される場合、ステップS17に戻る。
つまり、ステップS17において、ユーザーに定着部60を確認させることにより、ユーザーがJAM処理を行い、JAMの要因が解消した場合、用紙の搬送が可能な状態に遷移する。よって、ステップS18においては、JAMの要因が解消したか否かを判定する意図が含まれている。
以上の説明から、画像形成装置1は、ロール紙又は連続用紙等のような長尺紙の搬送動作に異常が発生した場合、定着部60の状態に基づいて、復帰作業をガイダンスする。具体的には、画像形成装置1は、長尺紙の搬送動作に異常が発生した場合、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態及び圧着状態のいずれであるかを判定し、この判定結果に基づいて、復帰作業のガイダンスを表示する。
よって、画像形成装置1は、定着部60の状態を考慮して、個別の復帰作業を提示することができる。したがって、画像形成装置1は、ユーザーに不要な負担を強いることなく、的確な復帰作業を提示することができる。
換言すれば、画像形成装置1は、長尺紙の搬送動作に異常が発生した場合、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態及び圧着状態のいずれかに応じて、復帰作業をガイダンスすることにより、定着部60の状態を考慮して、個別の復帰作業を提示するため、ユーザーに不要な負担を強いることなく、的確な復帰作業を提示することができる。
また、画像形成装置1は、長尺紙の搬送速度が、予め設定された速度以下である場合、長尺紙の搬送動作に異常が発生したと判定する。つまり、画像形成装置1は、長尺紙の搬送速度が低下したときには、JAMが発生したと判定する。
長尺紙の搬送速度が低下する状況としては、長尺紙が搬送経路50の途中で変形又は巻き付き等により、搬送されにくくなっていることが想定される。このような状況であれば、いずれ長尺紙の搬送が止まることが想定される。よって、長尺紙の搬送速度と、予め設定された速度とを比較し、長尺紙の搬送動作に異常が発生したか否かを判定することにより、長尺紙の搬送動作の異常を検出することができる。また、長尺紙の搬送速度は、エンコーダー443と、透過型フォトインタラプタとにより簡易な構成で実現できる。したがって、長尺紙の搬送速度に基づいて長尺紙の搬送動作に異常が生じているか否かを判定するため、簡易な構成で、長尺紙の搬送動作の異常を検出することができる。
また、画像形成装置1は、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態であれば、定着部60の上流側を確認する旨の第1ガイダンスを表示させる。一方、画像形成装置1は、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが圧着状態であれば、定着部60の内部を確認する旨の第2のガイダンスを表示させる。
よって、画像形成装置1は、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態及び圧着状態のいずれかに応じて、機械内部のどこを確認すればよいかをユーザーに提示することができる。
具体的には、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態であれば、定着ローラー611bと、加圧ローラー621との間に、長尺紙が密着していないため、定着ローラー611bの熱が、長尺紙に伝わりにくい。この場合、長尺紙の加熱により、長尺紙が変形等を起こすことは想定しにくく、画像形成装置1の構造上、定着部60以外、具体的には定着部60の上流側で長尺紙が紙詰まりを起こしている可能性がある。よって、定着部60の上流側、例えば、中間転写ユニット42等をユーザーに確認させればよい。また、定着部60の上流側として、給紙部51又は給紙装置1Aをユーザーに確認させてもよい。
一方、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが圧着状態であれば、定着ローラー611bと、加圧ローラー621との間に、長尺紙が密着しているため、定着ローラー611bの熱が、長尺紙に伝わりやすい。この場合、長尺紙の加熱により、長尺紙が変形等を起こすことが想定される。よって、定着部60の内部、例えば、定着ローラー611及び加圧ローラー621と、その周辺機構とをユーザーに確認させればよい。
したがって、画像形成装置1は、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態及び圧着状態のいずれかに応じて、機械内部のどこを確認すればよいかをユーザーに提示することにより、定着部60の状態を考慮して、想定される紙詰まり箇所を確認する旨をユーザーに提示することができる。したがって、定着部60の状態を考慮して、個別の復帰作業を具体的に提示することができる。
また、画像形成装置1は、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが圧着状態であるが、給紙側から排紙側にわたる搬送経路50に沿って、長尺紙が存在しないと判定された場合、長尺紙の搬送の再開を可能とする。このような状況は、例えば、JAMが発生したとき、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが圧着状態であるので、定着部60の内部を確認する旨が提示され、それに従いユーザーが長尺紙を機械内部から全て取り除いたことが想定される。
よって、長尺紙が機械内部から取り除かれるまでは長尺紙の搬送の再開を可能としないため、長尺紙が定着部60に存在しない状態で長尺紙の搬送の再開が可能とされることとなり、正確に正常復帰させることができる。
また、画像形成装置1は、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態であり、長尺紙の搬送が可能な状態である場合、長尺紙の搬送の再開を可能とする。このような状況は、例えば、JAMが発生したとき、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態であるので、定着部60の上流側を確認する旨が提示され、それに従いユーザーが長尺紙を機械内部から取り除かれるか否かに関わらず、JAMの発生要因を改善したことが想定される。
よって、長尺紙が機械内部から取り除かれるか否かに関わらず、長尺紙の搬送が可能な状態であれば長尺紙の搬送の再開を可能とするため、ユーザーに不要な負担を強いることなく、長尺紙の搬送動作の異常が発生した状態から正常復帰させることができる。
また、画像形成装置1は、長尺紙の搬送動作に異常が発生した場合、定着部60及び定着部60の下流側で長尺紙の片寄り変動が有るか否かを判定する。画像形成装置1は、定着部60及び定着部60の下流側で長尺紙の片寄り変動が無いと判定された場合、定着部60の上流側を確認する旨の第3のガイダンスを表示させる。
よって、画像形成装置1は、長尺紙の搬送動作の異常発生要因が、機械内部のどこにあるのかを判別することができる。つまり、画像形成装置1は、定着部60及び定着部60の下流側で長尺紙の片寄り変動が無いと判定された場合、定着部60及び定着部60の下流側に異常発生要因は無く、定着部60の上流側に異常発生要因が有ると判別することができる。
したがって、画像形成装置1は、長尺紙の片寄り変動により異常発生要因の場所を判別するため、異常発生要因を具体的に落とし込むことができ、ユーザーに的確な確認すべき箇所を提示することができる。
このようにして、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、トナー像を長尺紙に転写する画像形成部40と、画像形成部40で転写されたトナー像を長尺紙に定着させる定着部60とを備え、定着部60は、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とを有するものであり、給紙側から排紙側にわたる搬送経路50に通された長尺紙に画像を形成する画像形成装置1であって、長尺紙に関する表示を行う表示部21と、長尺紙の搬送動作に異常が発生した場合、定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態及び圧着状態のいずれであるかを判定する状態判定部104と、状態判定部104の判定結果に基づいて、復帰作業のガイダンスを表示部21に表示させる表示制御部105とを備える。
これにより、定着部60の状態を考慮して、個別の復帰作業を提示するため、ユーザーに不要な負担を強いることなく、的確な復帰作業を提示することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、長尺紙の搬送速度を検知する速度検知部441と、速度検知部441で検知された長尺紙の搬送速度が、予め設定された速度以下である場合、長尺紙の搬送動作に異常が発生したと判定する異常判定部107とをさらに備える。
これにより、長尺紙の搬送速度に基づいて長尺紙の搬送動作に異常が生じているか否かを判定するため、簡易な構成で、長尺紙の搬送動作の異常を検出することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、表示制御部105は、状態判定部104で定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態であると判定された場合、定着部60の上流側を確認する旨の第1のガイダンスを表示部21に表示させ、状態判定部104で定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが圧着状態であると判定された場合、定着部60の内部を確認する旨の第2のガイダンスを表示部21に表示させる。
これにより、定着部60の状態を考慮して、想定される紙詰まり箇所を確認する旨をユーザーに提示するため、定着部60の状態を考慮して、個別の復帰作業を具体的に提示することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、状態判定部104で定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが圧着状態であると判定された場合、長尺紙が搬送経路50に沿って存在するか否かを判定する用紙有無判定部101と、長尺紙の搬送動作を制御する搬送制御部112とをさらに備え、搬送制御部112は、用紙有無判定部101で長尺紙が搬送経路50に沿って存在しないと判定された場合、長尺紙の搬送の再開を可能とする。
これにより、長尺紙が機械内部から取り除かれるまでは長尺紙の搬送の再開を可能としないため、長尺紙が定着部60に存在しない状態で長尺紙の搬送の再開が可能とされることとなり、正確に正常復帰させることができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、状態判定部104で定着ローラー611bと、加圧ローラー621とが離間状態であると判定された場合、長尺紙の搬送が可能な状態であるか否かを判定する搬送判定部106をさらに備え、搬送制御部112は、搬送判定部106で長尺紙の搬送が可能な状態であると判定された場合、長尺紙の搬送の再開を可能とする。
これにより、長尺紙が機械内部から取り除かれるか否かに関わらず、長尺紙の搬送が可能な状態であれば長尺紙の搬送の再開を可能とするため、ユーザーに不要な負担を強いることなく、長尺紙の搬送動作の異常が発生した状態から正常復帰させることができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、長尺紙の片寄り変動を検知する変動検知部447と、異常判定部107で長尺紙の搬送動作に異常が発生したと判定された場合、変動検知部447の検知結果に基づいて、定着部60及び定着部60の下流側で長尺紙の片寄り変動が有るか否かを判定する変動判定部110とをさらに備え、表示制御部105は、変動判定部110で長尺紙の片寄り変動が無いと判定された場合、定着部60の上流側を確認する旨の第3のガイダンスを表示部21に表示させる。
これにより、長尺紙の片寄り変動により異常発生要因の場所を判別するため、異常発生要因を具体的に落とし込むことができ、ユーザーに的確な確認すべき箇所を提示することができる。
以上、本発明に係る画像形成装置1を実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、速度検知部441が透過型フォトインタラプタからなる一例について説明したが、これに限らず、反射型フォトセンサからなるものであってもよく、ロータリーエンコーダーであってもよく、ホール素子からなるものであってもよい。
また、速度検知部441でJAMとなっているか否かを判定する一例について説明したが、これに限らず、用紙検知部445aが長尺紙を検知してから用紙検知部445bが長尺紙を検知するまでの間における長尺紙の搬送時間に基づいて、JAMとなっているか否かを判定してもよい。
加えて、本実施形態において、画像形成装置1は、フルカラー印刷を行う構成であるが、これに限らず、モノクロ印刷を行う構成であってもよい。