JP2016201356A - 導電端子 - Google Patents

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Abstract

【課題】電路の過熱保護構造における誤作動を防ぐ導電端子を提供すること。【解決手段】2つの導電部材1に、その辺縁から凹陥された溝部11が設けられ、2つの導電部材1の溝部11が互いに相対し、2つの導電部材1間に弾性力で一定の距離が維持され、熱溶融式固定部材2が2つの導電部材の溝部11に挿入され、前記弾性力に抗して2つの導電部材1を相互に接触させて電路が形成され、熱溶融式固定部材2が過熱して破壊された時、2つの導電部材1が弾性力により開放されて電路が遮断される。【選択図】図1

Description

本発明は、過熱時、電路を遮断する過熱保護構造を備えた導電端子に関する。
電路での電流過負荷や短絡、過熱等の状況が発生するのを回避するために、通常は電路上にヒューズまたは遮断器が設置され、電路の温度が高すぎる、または電流が大きすぎるとき、ヒューズが高温の影響を受けて溶断したり、或いは遮断器の金属弾性片がトリップすることで、電路を開放して電流を遮断し、電気の安全な使用を保障している。
ヒューズ構造に関連する先行案としては、例えば特許文献1に記載された「温度ヒューズの連接構造」がある。この構造は、相互に接続されて電流通路を形成する2つの端子と、前記2つの端子上に結合された熱溶融金属を含む。電流の過負荷、電路の過熱、または使用環境の温度が高すぎる等の状況が発生した時、前記熱溶融金属が熱を受け、温度が上昇して溶断し、2つの端子の相互接続が切断され、電路が遮断された状態となる。
しかしながら、このものは、熱溶融金属が導電材質であり、熱溶融金属が溶断するとき、熱溶融金属の一部が前記2つの端子に残留して付着すると、付着した熱溶融金属が2つの端子間の誤接触を生じやすいため、完全に電路を遮断できないことがある。また、溶断して分裂した熱溶融金属が開放されて電路の遮断を形成する2つの端子を弾性的にトリップさせ、他の部分に当たって誤接触を生じ、短絡を引き起こすこともあり、使用上の危険性が存在する。
また、特許文献2に記載の「過熱破壊式安全構造及び過熱破壊式安全構造を備えたコンセントとプラグ」も知られている。
特許文献2では、絶縁された位置規制部材で2つの導電部材を連接させて電流通路を形成し、電路の過熱時は絶縁された位置規制部材が溶断して2つの導電部材が弾性力により開放されて電路の遮断を形成することを開示している。前記位置規制部材は相対する第1絶縁部と第2絶縁部を備え、連接部により前記第1絶縁部と第2絶縁部が連接されてU字形の外観を形成し、さらに開口端を備え、前記開口端で2つの導電部材をしっかりと挟み込んでいる。
しかし、実際の試験時に、前記U字形の位置規制部材において、前記第1絶縁部と第2絶縁部が連接部の位置から遠くなるほど、力点と支点間の距離が長くなって挟持力がなくなるため、2つの導電部材の局部接触不良が生じやすいことがわかった。すなわち、2つの導電部材の位置規制部材に近い位置は比較的好ましい挟持力を得やすいが、2つの導電部材の位置規制部材に遠い位置は比較的好ましい挟持力を得にくい。2つの導電部材間の接触をより緊密にしたい場合、位置規制部材と2つの導電部材間に改善を施す必要がある。
台湾特許公告第I371053号明細書 台湾実用新案登録第M477079号明細書
本発明が解決しようとする課題は、電路の過熱保護構造における誤作動を防ぐ導電端子を提供することにある。
本発明の導電端子は、熱溶融式固定部材と、2つの導電部材を含み、前記2つの導電部材に、各導電部材の辺縁から凹陥された溝部がそれぞれ設けられ、前記2つの導電部材の溝部が互いに相対し、かつ前記2つの導電部材間に弾性力で一定の距離が維持され、前記熱溶融式固定部材が前記2つの導電部材の溝部に挿入されて前記2つの導電部材に結合され、前記弾性力に抗して前記2つの導電部材を相互に接触させて位置規制することにより電路が形成され、前記熱溶融式固定部材が過熱して破壊された時、前記2つの導電部材が前記弾性力により開放されて電路が遮断される。
前記溝部の溝部幅を0.1cm〜1.3cm、好ましくは0.8cmとしてもよい。
前記熱溶融式固定部材の前記溝部に挿入される部位の長さが前記溝部の深さを超えないことが望ましい。
本発明には次のような効果がある。
1、熱溶融式固定部材を2つの導電部材の溝部に挿入し、2つの導電部材をしっかりと挟んで固定することにより、保護したい電路の2つの導電部材が充分な結合剛性で結合・位置決めされる。
2、熱溶融式固定部材が2つの導電部材の溝部中に挿入され、かつ好ましくは、熱溶融式固定部材の溝部に挿入される部位の延伸長さが溝部の深さを超えないため、前記熱溶融式固定部材の溝部に挿入された部位が熱を受けて破壊されたとき、熱溶融式固定部材の両側が2つの導電部材間の弾性力を受けて開放されるように確約し、2つの導電部材が確実にトリップして電流を遮断できる。
3、2つの導電部材の溝部が、導電部材の辺縁から凹陥されており、使用者が容易に熱溶融式固定部材を溝部中に挿入することができる。かつ、2つの導電部材の溝部に、熱溶融式固定部材の連接部材を深く進入させることができ、熱溶融式固定部材を組み込んだ時、2つの規制部材には連接部材から遠すぎる部位がないため、力点と支点間の距離が長すぎることがなく、2つの導電部材に均一な挟持力を具備させることができる。
本発明の実施例1に係る2つの導電部材と熱溶融式固定部材の分解斜視図である。 本発明の実施例1に係る2つの導電部材と熱溶融式固定部材の斜視図である。 本発明の実施例1に係る2つの導電部材と熱溶融式固定部材の別方向から見た斜視図である。 本発明の実施例1に係る熱溶融式固定部材及び2つの導電部材の位置規制状態における平面図である。 本発明の実施例1に係る熱溶融式固定部材及び導電部材の熔融開放状態における平面図である。 本発明の実施例1に係る熱溶融式固定部材及び導電部材の熔融開放状態における斜視図である。 本発明の実施例1に係る熱溶融式固定部材及び導電部材の熔融・断裂状態における平面図である。 本発明の実施例1に係る熱溶融式固定部材及び導電部材の熔融・断裂状態における斜視図である。 本発明の実施例2に係るプラグの斜視図である。 本発明の実施例3に係るプラグの斜視図である。 本発明の実施例4に係るコンセントの斜視図である。 本発明の実施例4に係るコンセントの平面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図8は、本発明の実施例1を示す。
実施例1において、導電端子は、図1に示すように、2つの導電部材1を含む。
2つの導電部材1には、その辺縁からそれぞれ凹陥された溝部11が設けられ、2つの導電部材1の溝部11が互いに相対し、かつ2つの導電部材1の間に弾性力で一定の距離が維持される。溝部11の溝部幅Sは好ましくは0.1cm〜1.3cmの間であり、本実施例において、溝部幅Sは0.8cmである。
図1〜図4に示すように、導電端子は、さらに、熱溶融式固定部材2を含む。熱溶融式固定部材2は、連接部材21と、連接部材21の二端に結合された2つの規制部材22を含み、2つの規制部材22の間に収容空間Vが形成される。
まず外力Fにより2つの導電部材1を相互に近づけて接触させた後、熱溶融式固定部材2の連接部材21を2つの導電部材1の溝部11内に跨設し、2つの導電部材1を収容空間V内に収容する。連接部材21の厚さは溝部幅Sにほぼ等しく、2つの導電部材1の溝部11は導電部材1の辺縁から凹陥されているため、使用者が容易に熱溶融式固定部材2の連接部材21を溝部11内に挿入することができる。
また、連接部材21の延伸長さLは前記溝部11の深さMを超えない。2つの規制部材22は動作幅Wをそれぞれ備える。動作幅Wは溝部幅Sより大きく、これにより、2つの導電部材1を収容空間Vに収容したとき、2つの規制部材22が2つの導電部材1の外面にそれぞれ当接され、2つの導電部材1が相互に接触して位置規制され、電流通路が形成される。
溝部11は導電部材1の辺縁から凹陥され、熱溶融式固定部材2の連接部材21を溝部11に深く進入させることができ、熱溶融式固定部材2の組み立て後、2つの規制部材22には連接部材21から遠すぎる部位がないため、2つの規制部材22は力点と支点間の距離が長すぎることがない。すなわち、2つの規制部材22の連接部材21から遠い部位において挟持力の過度な減衰が生じないため、2つの導電部材により均一な挟持力を具備させることができる。
図4に示すように、連接部材21を2つの導電部材1の溝部11に挿入し、規制部材22で2つの導電部材1をしっかり挟み込んで固定するため、充分な結合剛性で保護したい電路の2つの導電部材1に結合・位置決めされる。
図5と図6に示すように、保護したい電路における電流または電圧の過負荷により、2つの導電部材1の温度が上昇して過熱したとき、例えば温度が約130℃または160℃程度まで上昇すると、熱溶融式固定部材2が熱熔融により軟化し、その拘束力が低下する。このとき、2つの導電部材1間にあらかじめ形成された弾性力により、2つの導電部材2が開放されて電路が遮断され、過熱による火災の発生などの危険を回避できる。
連接部材21の厚さは溝部幅Sにほぼ相等し、熱溶融式固定部材2を2つの導電部材1にしっかりと結合させることができるばかりか、連接部材21は厚さが0.1cm〜1.3cmの間であり、連接部材21が過熱により軟化したとき、2つの導電部材1間の弾性力がその拘束力を充分に克服してトリップを生じるように確約される。
また、連接部材21が2つの導電部材1の溝部11内に挿入され、かつ連接部材21の延伸長さは溝部11の深さを超えないため、連接部材21が熱を受けて破壊されたとき、2つの規制部材22が2つの導電部材1間の弾性力を均一に受けて開放され、2つの導電部材1を確実に開放させて電路を遮断することができる。
熱溶融式固定部材2は好ましくは絶縁材質から成る。図7と図8に示すように、連接部材21が熔融して断裂し、2つの規制部材22が隨意にトリップしても、熱溶融式固定部材2の絶縁性質により周辺の電子素子に誤って接触し、短絡を引き起こす事故を回避でき、電路遮断後の安全性を確約することができる。
図9は本発明の実施例2を示す。
実施例2では、本発明の導電端子をプラグの過熱保護に使用している。
このプラグは、絶縁本体3と、絶縁本体3内部に設置され、絶縁本体3外部まで伸出された活線プラグ刃4及び中性線プラグ刃5と、活線プラグ刃4及び前記中性線プラグ刃5にそれぞれ対応する活線6及び中性線7を含む。
活線プラグ刃4及び前記中性線プラグ刃5は、活線プラグ刃4の辺縁から凹陥された第1溝部41と、中性線プラグ刃5の辺縁から凹陥された第1溝部51をそれぞれ備える。活線6及び前記中性線7には、第1溝部41、51に相対して、活線6の辺縁から凹陥された第2溝部61と、中性線7の辺縁から凹陥された第2溝部71がそれぞれ設けられる。活線プラグ刃4と活線6は同一方向に延伸され、中性線プラグ刃5と中性線7が同一方向上に延伸される。
熱溶融式固定部材2の連接部材21が活線プラグ刃4と活線6の相対する第1溝部41及び第2溝部61に挿入され、熱溶融式固定部材2の規制部材22により活線プラグ刃4と活線6が規制され、活線プラグ刃4と活線6が相互に接触して電流通路が形成される。熱溶融式固定部材2の連接部材21が中性線プラグ刃5と中性線7の相対する第1溝部51及び第2溝部71に挿入され、熱溶融式固定部材2の規制部材22により中性線プラグ刃5と中性線7が規制され、中性線プラグ刃5と中性線7が相互に接触して電流通路が形成される。
過熱時は連接部材21が溶融し、活線プラグ刃4と活線6の間、または(及び)中性線プラグ刃5と中性線7の間が弾性力により開放されて電路が遮断される。
図10は、本発明の実施例3を示す。
実施例3に係るプラグは、絶縁本体3Aと、絶縁本体3A内部に設置され、絶縁本体3A外部まで伸出された活線プラグ刃4A及び中性線プラグ刃5Aと、活線プラグ刃4A及び中性線プラグ刃5Aにそれぞれ対応する活線6A及び中性線7Aを含む。
活線プラグ刃4A及び中性線プラグ刃5Aが、活線プラグ刃4Aの辺縁から凹陥された第1溝部41Aと、中性線プラグ刃5Aの辺縁から凹陥された第1溝部51Aをそれぞれ備え、活線6A及び中性線7Aに、第1溝部41A、51Aに相対して、活線6Aの辺縁から凹陥された第2溝部61Aと、前記中性線7Aの辺縁から凹陥された第2溝部71Aがそれぞれ設けられる。
活線プラグ刃4Aの延伸方向と活線6Aの延伸方向は相互に垂直であり、中性線プラグ刃5Aの延伸方向と中性線7Aの延伸方向は相互に垂直である。つまり、第1溝部と第2溝部は、活線プラグ刃と活線の形態、及び中性線プラグ刃と中性線の形態に合わせて設置されている。
図11と図12は本発明の実施例4を示す。
実施例4では、本発明の導電端子の構造をコンセントの過熱保護に使用する。
このコンセントは、少なくとも1組の相対する活線差込口81及び中性線差込口82を備えた絶縁本体8と、絶縁本体8内に設置され、かつ活線差込口81に対応する活線端子9と、絶縁本体8内に設置され、かつ中性線差込口82に対応する中性線端子10と、活線端子9に対応する活線20と、中性線端子10に対応する中性線30を含む。
活線端子9及び中性線端子10が、活線端子9の辺縁から凹陥された第1溝部91と、中性線端子10の辺縁から凹陥された第1溝部101をそれぞれ備え、活線20及び中性線30に、第1溝部91、101に相対して、活線20の辺縁から凹陥された第2溝部201と、中性線30の辺縁から凹陥された第2溝部301がそれぞれ設けられる。
熱溶融式固定部材2の連接部材21が活線端子9と前記活線20の相対する第1溝部91及び第2溝部201に挿入され、熱溶融式固定部材2の規制部材22により活線端子9と活線20が規制され、活線端子9と活線20が相互に接触して電流通路が形成される。熱溶融式固定部材2の連接部材21が中性線端子10と中性線30の相対する第1溝部101及び第2溝部301に挿入され、熱溶融式固定部材2の規制部材22により中性線端子10と中性線30が規制され、中性線端子10と中性線30が相互に接触して電流通路が形成される。
過熱時は、連接部材21が溶融して破壊され、活線端子9と活線20の間または(及び)中性線端子10と中性線30の間が弾性力により開放されて電路が遮断される。
以上は、本発明の実施例の説明に過ぎず、これを以って本発明の権利範囲を限定することはできない。本発明の特許請求の範囲を逸脱しない変更や修飾はいずれも本発明の権利範囲内に含まれる。
1 導電部材
11 溝部
2 熱溶融式固定部材
21 連接部材
22 規制部材
S 溝部幅
V 収容空間
F 外力
L 延伸長さ
M 深さ
W 動作幅
3 絶縁本体
4 活線プラグ刃
41 第1溝部
5 中性線プラグ刃
51 第1溝部
6 活線
61 第2溝部
7 中性線
71 第2溝部
3A 絶縁本体
4A 活線プラグ刃
41A 第1溝部
5A 中性線プラグ刃
51A 第1溝部
6A 活線
61A 第2溝部
7A 中性線
71A 第2溝部
8 絶縁本体
81 活線差込口
82 中性線差込口
9 活線端子
91 第1溝部
10 中性線端子
101 第1溝部
20 活線
201 第2溝部
30 中性線
301 第2溝部

Claims (7)

  1. 熱溶融式固定部材と組み合わせて使用する導電端子であって、2つの導電部材を含み、前記2つの導電部材に、各導電部材の辺縁から凹陥された溝部がそれぞれ設けられ、前記2つの導電部材の溝部が互いに相対し、かつ前記2つの導電部材間に弾性力で一定の距離が維持され、前記熱溶融式固定部材が前記2つの導電部材の溝部に挿入されて前記2つの導電部材に結合され、前記弾性力に抗して前記2つの導電部材を相互に接触させて位置規制することにより電路が形成され、前記熱溶融式固定部材が過熱して破壊された時、前記2つの導電部材が前記弾性力により開放されて電路が遮断されることを特徴とする、導電端子。
  2. 前記溝部の溝部幅が0.1cm〜1.3cmであることを特徴とする、請求項1に記載の導電端子。
  3. 前記溝部幅が0.8cmであることを特徴とする、請求項2に記載の導電端子。
  4. 導電端子であって、2つの導電部材と、熱溶融式固定部材を含み、前記2つの導電部材に、各導電部材の辺縁から凹陥された溝部がそれぞれ設けられ、前記2つの導電部材の溝部が互いに相対し、かつ前記2つの導電部材間に弾性力で一定の距離が維持され、前記熱溶融式固定部材が、前記2つの導電部材の溝部に挿入されて前記2つの導電部材に結合され、前記弾性力に抗して前記2つの導電部材を相互に接触させて位置規制することにより電路が形成され、前記熱溶融式固定部材が過熱して破壊された時、前記2つの導電部材が前記弾性力により開放されて電路が遮断されることを特徴とする、導電端子。
  5. 前記溝部の溝部幅が0.1cm〜1.3cmであることを特徴とする、請求項4に記載の導電端子。
  6. 前記溝部幅が0.8cmであることを特徴とする、請求項5に記載の導電端子。
  7. 前記熱溶融式固定部材の前記溝部に挿入される部位の長さが前記溝部の深さを超えないことを特徴とする、請求項4に記載の導電端子。
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