JP2016199454A - 球状硫酸バリウム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低比重でかつ真球度が高く、充分な強度を有するとともに、滑り性及び安全性に優れ、感触が極めて良好な球状硫酸バリウム、及び、このような球状硫酸バリウムを実現するための製造方法を提供すること。【解決手段】平均一次粒子径が0.005〜0.25μmである硫酸バリウム粒子のスラリーを噴霧乾燥する工程(1)と、該工程(1)で得た乾燥物を200〜1100℃で焼成する工程(2)とを含む球状硫酸バリウムの製造方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、球状硫酸バリウム及びその製造方法に関する。
化粧料等の皮膚への伸展性、すなわち滑り性が求められる用途では、機能性材料として無機粒子が配合されることが多い。無機粒子には板状粒子と球状粒子とが存在し、特に球状粒子は、板状粒子の滑りを更に良くする役割を持っている。無機粒子としては、酸及びアルカリに難溶であることや、水や有機溶媒への溶解度が低いこと、価格面でも安価で化学合成が容易であること等の点で、硫酸バリウムが使用されている。従来の球状硫酸バリウムについては、特許文献1〜2に開示がある。
特開平8−225316号公報 特開2011−157271号公報
だが、従来の球状硫酸バリウムは、真球度が低いうえ、人体に有害な硫化物や可溶性バリウム塩等の不純物を含有するおそれから安全性も懸念される。また、一般的に硫酸バリウムは比重が大きいため、例えば化粧料に配合した際に沈降しやすい他、肌表面に塗布した際に重い感触になり、夏場に要求されるさらっとした軽い感触とは相反するという課題がある。しかしながら、比重の小さい硫酸バリウム粒子は、粒子が潰れやすくなる可能性がある。粒子が潰れやすい粒子、つまり強度の弱い粒子は、例えば皮膚に擦りこんだ場合に粒子が潰れてしまうため、感触が悪くなってしまう。これらの観点から、従来の球状硫酸バリウムは、未だ実用レベルに達していないのが現状である。
特許文献1には、球状硫酸バリウムとその製造方法が記載されているが、実施例において得られている球状硫酸バリウムは、水溶性バリウム塩と水溶性硫酸塩を反応させ、濾過、乾燥している。このような方法で得られた粒子は、比重が大きいと推測されるため、良好な感触が得られない他、不純物が多いために安全性も懸念される。また、別の製造方法として0.1μm以下の微粒子硫酸バリウムの分散液を噴霧乾燥してもよい旨が記載されているが、このような製法で得られる球状硫酸バリウムは、強度が充分でなく、不純物も多いと考えられる。特許文献2には粒状硫酸バリウムの凝集体が開示され、製造方法として硫酸バリウム粒子の分散液を噴霧乾燥する旨が記載されているが、このような製法で得られる硫酸バリウム粒子は、強度が充分でなく、不純物が多いと考えられる。したがって、特許文献1及び2のいずれにおいても比重が小さく、充分な強度を持ち、かつ安全性を兼ね備えた球状硫酸バリウム粒子は得られていない。
本発明は、上記現状に鑑み、低比重でかつ真球度が高く、充分な強度を有するとともに、滑り性及び安全性に優れ、感触が極めて良好な球状硫酸バリウムを提供すること、及び、このような球状硫酸バリウムを実現するための製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、球状硫酸バリウムの製造方法について種々検討するうち、所定の粒子径を有する硫酸バリウム粒子のスラリーを噴霧乾燥した後、所定温度で焼成することにより、低比重でかつ真球度が高く、充分な強度を有するとともに、滑り性及び安全性に優れ、感触が極めて良好な球状硫酸バリウムが得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、平均一次粒子径が0.005〜0.25μmである硫酸バリウム粒子のスラリーを噴霧乾燥する工程(1)と、該工程(1)で得た乾燥物を200〜1100℃で焼成する工程(2)とを含む球状硫酸バリウムの製造方法である。
上記工程(2)の焼成時間は、0.5〜12時間であることが好ましい。これにより、球状硫酸バリウムを構成する一次粒子同士が焼結することにより、得られる球状硫酸バリウム粒子が一層緻密になるため、強度がより高められ、より感触が良い球状硫酸バリウムを得ることが可能になる。
本発明はまた、平均粒子径が0.5〜100μm、真球度が1.0〜1.2、真比重が4.45以下である球状硫酸バリウムであって、
かつ該球状硫酸バリウム濃度が0.2g/Lである水スラリー100mlに対して、周波数20kHz、出力75Wの超音波を2分間照射した後のD90/D10が4.5以下である球状硫酸バリウムでもある。
上記球状硫酸バリウムは、「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」に適合することが好ましい。これにより、化粧料や医薬品、医薬部外品等の厳しい安全性基準が要求される用途にもより一層有用なものとなる。
上記球状硫酸バリウムは、上述した本発明の製造方法により得られることが好ましい。本発明の製造方法を採用することで、本発明の球状硫酸バリウムを容易かつ簡便に得ることができる。
本発明の球状硫酸バリウムの製造方法により、低比重でかつ真球度が高く、充分な強度を有するとともに、滑り性及び安全性に優れ、感触が極めて良好な球状硫酸バリウムを得ることができる。特に本発明の製造方法により、「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」に適合する球状硫酸バリウムを得ることができる。また、本発明の製造方法により得られる球状硫酸バリウム、及び、本発明の球状硫酸バリウムは、安全性が高く、かつ夏場等に要求されるさらっとした軽い感触を与えることができるため、化粧料の原料として特に有用であり、市場のニーズに非常に適したものである。また、皮脂吸着力にも優れているため、皮脂吸着剤としても有用である。化粧料の他、医薬品、医薬部外品、放射線遮蔽材、塗料、樹脂材料、触媒、印刷用トナー、滑材等の各種用途にも有用なものである。
実施例1で得た球状硫酸バリウムの電子顕微鏡写真である。 実施例2で得た球状硫酸バリウムの電子顕微鏡写真である。 実施例3で得た球状硫酸バリウムの電子顕微鏡写真である。 実施例4で得た球状硫酸バリウムの電子顕微鏡写真である。 実施例5で得た球状硫酸バリウムの電子顕微鏡写真である。 実施例6で得た球状硫酸バリウムの電子顕微鏡写真である。 比較例1で得た硫酸バリウムの電子顕微鏡写真である。 比較例2で得た球状硫酸バリウムの電子顕微鏡写真である。 比較例3で得た球状硫酸バリウムの電子顕微鏡写真である。 比較例4で得た球状硫酸バリウムの電子顕微鏡写真である。 ひ性硫酸バリウムの電子顕微鏡写真である(比較例5)。 実施例2で得た球状硫酸バリウムの粒子断面の電子顕微鏡写真である(実施例2−a)。 実施例2で得た球状硫酸バリウムの粒子断面の電子顕微鏡写真である(実施例2−b)。 実施例1で得た球状硫酸バリウムについて、粒子強度確認試験を行った後に撮影した電子顕微鏡写真である(実施例1−a)。 比較例2で得た球状硫酸バリウムについて、粒子強度確認試験を行った後に撮影した電子顕微鏡写真である(比較例2−a)。
以下、本発明の一例について具体的に説明するが、本発明は以下の記載のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
<球状硫酸バリウムの製造方法>
本発明の第一の態様である、球状硫酸バリウムの製造方法について説明する。
本発明の球状硫酸バリウムの製造方法は、硫酸バリウム粒子のスラリーを噴霧乾燥する工程(1)と、該工程(1)で得た乾燥物を焼成する工程(2)とを含むが、必要に応じて1又は2以上のその他の工程を含んでもよい。その他の工程は特に限定されない。
ここで、上記工程(1)で得られる乾燥物は球状の粒子であり、硫酸バリウム粒子の一次粒子の集合体又は凝集体であってもよい。本明細書中では、この乾燥物を「硫酸バリウム粒子の乾燥物」又は「球状硫酸バリウム粒子の乾燥物」とも称する。
上記工程(2)を経て最終的に得られる生成物(球状硫酸バリウム)は球状の粒子であり、硫酸バリウム粒子の一次粒子の集合体又は凝集体であってもよく、また、沈降性硫酸バリウムであることが好ましい。本明細書中では、上記工程(2)を経て最終的に得られる生成物(球状硫酸バリウム)を「球状硫酸バリウム粒子」とも称する。なお、本発明の製造方法は、硫酸バリウム球状凝集体の製造方法、沈降性球状硫酸バリウムの製造方法と称することもできる。
まず工程(1)について説明する。
工程(1)は、硫酸バリウム粒子のスラリー(単にスラリーとも称す)を噴霧乾燥する工程である。噴霧乾燥工程を経ることで、得られる硫酸バリウム粒子の乾燥物が球状になり、かつ内部に一部空孔ができることによって比重が小さい球状硫酸バリウム粒子の乾燥物を得ることができる。
上記噴霧乾燥(スプレードライとも称す)の方法としては特に限定されないが、スラリーを2流体式等のノズル方式、又は、回転ディスク方式等により噴霧することが好適である。例えば、スプレードライヤーを使用して行うことができ、その場合、回転ディスクの回転数に特に制限はないが、好ましくは15000〜25000rpmである。入口温度及び出口温度についても特に制限されるものではないが、好ましくは出口温度を90℃以上(より好ましくは90〜140℃)に設定することが好適である。
上記噴霧乾燥に供するスラリーは、硫酸バリウム粒子を含むものであれば特に限定されないが、硫酸バリウム粒子が液体媒体中に分散された状態のものが好ましい。液体媒体としては特に限定されず、水や有機溶剤(例えば、アルコール類、シリコーンオイル類、グリコール類)が使用可能である。
上記スラリーは、必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲で分散剤や有機バインダー等を含有してもよい。例えば、使用できる分散剤として、SNディスパーサント5468(サンノプコ社製)等を挙げることができる。
上記スラリーに使用する硫酸バリウム粒子は、平均一次粒子径が0.005〜0.25μmであるものである。平均一次粒子径がこの範囲内にある硫酸バリウム粒子を用いることで、比重が小さく、真球度の高い球状硫酸バリウム粒子を得ることができる。好ましくは0.01〜0.25μmである。粒子径が0.25μmを超える場合、得られる乾燥物の形状が角のある不定形形状になり、球状の乾燥物が得られない場合や、硫酸バリウム粒子の一次粒子同士の凝集が弱くなるため、焼成を行っても充分な強度が得られなくなる。
本明細書中、「平均一次粒子径」とは、後述の実施例に記載の方法により求められる値である。
上記スラリーに使用する硫酸バリウム粒子の形状は特に限定されない。
上記スラリーに使用する硫酸バリウム粒子としては、市販の硫酸バリウム粒子(例えば、堺化学工業社製のバリファイン(R)BFシリーズ、レジノカラー工業社製のバリクリア(R)シリーズ等)を用いてもよいし、水酸化バリウムと硫酸との反応により得られる硫酸バリウム粒子を用いてもよいし、可溶性バリウム塩(硫化バリウム、塩化バリウム、硝酸バリウム等)と、硫酸又は可溶性硫酸塩(硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム等)との反応により得られる硫酸バリウム粒子を用いてもよい。中でも、硫化バリウム若しくは水酸化バリウムと硫酸との反応、又は、塩化バリウムと硫酸ナトリウムとの反応により得られる硫酸バリウム粒子を用いることがより好ましく、不純物(反応による副生成物等)含量がより低い観点から、水酸化バリウムと硫酸との反応により得られる硫酸バリウム粒子を用いることが更に好ましい。
また上記のように、バリウム源として、水酸化バリウム、硫化バリウム及び塩化バリウムからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好適である。中でも、バリウム源として硫化バリウム及び/又は水酸化バリウムを用いることが好ましく、これによって、「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」により適合でき、かつより優れた感触を与える球状硫酸バリウムを容易に得ることができる。
上記スラリーに使用する硫酸バリウム粒子を得るための、バリウム源と硫酸又は可溶性硫酸塩との反応時のpHは特に限定されないが、例えば、4〜10の範囲内を維持するように設定することが好ましい。この範囲内に設定することで、可溶性バリウム塩等の副生成物の発生がより充分に抑制される。また、硫酸バリウム粒子のスラリーのpHもこの範囲内にあることが好ましい。pHは、原料に用いるバリウム源に応じて設定することが特に好適である。例えば、バリウム源として硫化バリウムを用いる場合は、pHは5〜9が好ましく、より好ましくは6〜8である。バリウム源として水酸化バリウムを用いる場合は、pHは4〜10が好ましく、より好ましくは6〜9である。バリウム源として塩化バリウムを用いる場合は、pHは5〜10が好ましく、より好ましくは5〜8である。
上記スラリーの調製方法は特に限定されないが、例えば、市販の硫酸バリウム粒子や、上記バリウム源と硫酸又は可溶性硫酸塩との反応後、ろ過、水洗、乾燥させて得られた硫酸バリウム粒子を、水にリパルプして調製してもよいし、上記バリウム源と硫酸又は可溶性硫酸塩との反応後のスラリーをそのまま使用してもよい。
上記スラリーの粘度は特に限定されないが、例えば、1〜2000mPa・sであることが好ましい。粘度がこの範囲内にあることで、より好適に噴霧乾燥が行われる。好ましくは1〜1000mPa・s、より好ましくは10〜900mPa・sである。スラリーの粘度が2000mPa・sを超える場合、噴霧乾燥後に得られる乾燥物の形状にくぼみができることがある等、球状の乾燥物が得られないことがあるため、好ましくない。
本明細書中、「スラリーの粘度」は、後述の実施例に記載の方法により求められる値である(20℃で測定)。
次に工程(2)について説明する。
工程(2)は、工程(1)で得た乾燥物を焼成する工程である。
従来、球状の硫酸バリウムは、焼成されずに使用されるのが通常であった(特許文献1及び2参照)。これは、焼成の手間やコストに勝る、焼成の有効性が見いだされていなかったためと推測される。本発明者らは、このような従来の認識に反して焼成を行うことにより、球状硫酸バリウムを構成する一次粒子同士が焼結され、より緻密で強度の高い球状硫酸バリウムを得ることを可能にした。未焼成の場合は得られる粒子の強度が充分ではないため、例えば肌に摺りこんだ際に粒子が潰れて感触が悪くなる。これに対し、焼成を行うことで粒子強度が充分になり、感触の良いものとなる。また、焼成を行うことで、硫化物が充分に低減されるため、「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」に適合した球状硫酸バリウムが得られる。
上記工程(2)の焼成温度は、200〜1100℃である。焼成温度がこの範囲内であることで、球状硫酸バリウムを構成する一次粒子同士が焼結され、より緻密で強度の高い球状硫酸バリウムを得ることが可能になる。なお、焼成むらを無くすため、均一な温度分布になるように焼成を行うことが好適である。焼成温度が200℃未満の場合は、強度の高い球状硫酸バリウムを得ることができず、焼成温度が1100℃を超える場合は、球状硫酸バリウム粒子が融着し、球状粒子を得ることができない。
上記焼成温度は、工程(1)で用いられるスラリー中の硫酸バリウム粒子の原料に用いるバリウム源に応じて設定することが特に好適である。
例えば、バリウム源として水酸化バリウムを用いる場合は、焼成温度を200〜650℃とすることが好ましい。これにより、形状が崩壊するおそれがより低減され、強度がより高く、かつ真球により近い球状硫酸バリウムが得られる。より好ましくは200〜600℃であり、これにより不純物の低減も期待できる。
バリウム源として硫化バリウムを用いる場合は、焼成温度を750〜1100℃とすることが好ましい。これにより、硫化物が生じるおそれがより低減され、安全性がより高い球状硫酸バリウムが得られる。より好ましくは800〜950℃である。
バリウム源として塩化バリウムを用いる場合は、焼成温度を450℃〜750℃とすることが好ましい。これにより、形状が崩壊するおそれがより低減され、強度がより高く、かつ真球により近い球状硫酸バリウムが得られる。より好ましくは500℃〜700℃である。
上記焼成時間は、例えば、0.5〜12時間であることが好ましい。これにより、球状硫酸バリウムを構成する一次粒子同士が焼結され、より緻密で強度の高い球状硫酸バリウムを容易に得ることが可能になる。より好ましくは0.5〜5時間である。焼成時間が12時間を超えても、それに見合う効果が得られず、より生産性を高めることができないことがあるため好ましくない。
本明細書中、「焼成温度」とは、焼成時の最高温度を意味する。「焼成時間」とは、焼成時の最高温度の保持時間を意味し、最高温度に達するまでの昇温時間は含まない。昇温時間は特に限定されないが、できるだけ短くすることが好適である。
上記焼成の方法は特に限定されず、例えば、流動床焼成法であってもよいし、固定床焼成法であってもよい。また、焼成雰囲気は特に限定されず、例えば大気雰囲気下、窒素、アルゴン雰囲気下といった不活性ガス雰囲気等で焼成を行ってもよい。
上記製造方法では、必要に応じて工程(2)(焼成工程)を複数回繰り返してもよい。焼成工程を複数回繰り返して行う場合、その合計の焼成時間が、上述した好ましい焼成時間の範囲内となることが好適である。
上記製造方法では、必要に応じて、得られた硫酸バリウム球状凝集体(球状硫酸バリウム)を水洗、乾燥してもよい。
<球状硫酸バリウム>
本発明の第二の態様である球状硫酸バリウムについて説明する。
本発明の球状硫酸バリウムは、平均粒子径、真球度及び真比重が所定範囲にあり、かつ所定条件で超音波を照射した後のD90/D10が4.5以下となる粒子である。このような球状硫酸バリウムは、上述した本発明の製造方法によって容易かつ簡便に得ることができる。
上記球状硫酸バリウムの平均粒子径は、0.5〜100μmである。平均粒子径がこの範囲内にあることで、取扱いやすいものとなり、感触や滑り性にも優れたものとなるため、各種用途に有用なものとなる。特に化粧料等の直接肌に触れる用途に用いる場合には、平均粒子径がこの範囲にあることで、肌に塗布する場合にきしみやざらざらとした感触がなく、感触が良いと感じられるようになる。好ましくは1〜50μm、より好ましくは1〜30μmである。
本明細書中、「平均粒子径」とは、電界放出型走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7000F)にて撮影した画像に対角線を引き、その線上に乗る粒子100個の長径及び短径を測定し、「(長径+短径)/2」によって求められる算術平均粒子径を意味する。
上記球状硫酸バリウムの真球度は、1.0〜1.2である。真球度がこの範囲内にあると、感触や滑り性に優れるものとなり、各種用途に有用なものとなる。好ましくは1.09以下、より好ましくは1.07以下、更に好ましくは1.05以下である。
本明細書中、「真球度」とは、後述の実施例に記載の方法により求められる値である。なお、真球度が高いとは、真球に近いこと、すなわち1.0に近いことを意味する。
上記球状硫酸バリウムの真比重は、4.45以下である。この範囲の真比重は、従来の硫酸バリウム粒子に比較して小さいため、各種用途に有用なものとなる。例えば、化粧料に配合した場合には、沈降するおそれが低減される他、肌表面に塗布した際にさらっとした軽い感触を与えるため、市場のニーズに応じたものとなる。好ましくは4.42以下、より好ましくは4.40以下である。また、取扱い性等の点から、1以上であることが好ましい。
本明細書中、「真比重」とは、後述の実施例に記載の方法により求められる値である。
上記球状硫酸バリウムの平均摩擦係数は、0.6以下が好ましい。平均摩擦係数がこの範囲にあると、感触や滑り性に優れるものとなり、各種用途、中でも特に化粧料等の直接肌に触れる用途に有用なものとなる。より好ましくは0.59以下、更に好ましくは0.57以下である。
本明細書中、「平均摩擦係数」は、後述の実施例に記載の方法により求められる値である。
上記球状硫酸バリウムは、該球状硫酸バリウム濃度が0.2g/Lである水スラリー(すなわち、球状硫酸バリウムが0.2g/Lになるように調製した水スラリー)100mlに、周波数20kHz、出力75Wの超音波を2分間照射した後のD90/D10が4.5以下である粒子である。粒子の強度が低い場合、外的衝撃をかけると粒子が潰れてしまい、潰れた粒子が一部凝集して粒度分布図のピークがブロードになる。すなわち、上記のような強度の超音波という外的衝撃をかけても粒度分布図のピークがシャープであることは、粒子が壊れにくいことを表す。このような粒子は、粒子の強度が充分であるため、皮膚へ擦りこんだ際にも粒子が壊れず感触が良い。上記条件で照射後にD90/D10が4.5を超える場合、粒子の強度が充分でなく、皮膚へ擦りこんだ際に粒子が壊れてしまうため、感触が良くない。好ましくは4以下、より好ましくは3.5以下、更に好ましくは3.3以下である。
本明細書中、「球状硫酸バリウム濃度が0.2g/Lである水スラリー100mlに対して、周波数20kHz、出力75Wの超音波を2分間照射した後のD90/D10」とは、後述の実施例に記載の「4、(2)粒子強度(超音波照射あり)」の算出方法により求められる「D90」(小粒子側からの体積累積値が全粒子体積の90%になる粒径)を、「D10」(小粒子側からの体積累積値が全粒子体積の10%になる粒径)で除した値である。
上記球状硫酸バリウムは、超音波照射(周波数20kHz、出力75W×2分間)前後のD50の変化率が±40%以内であることが好ましい。この変化率が±40%以内であるとは、周波数20kHz、出力75Wの超音波を2分間照射するという外的衝撃を加えても粒子が潰れにくく、外的衝撃を加えない場合と比べてもD50の変化が小さいことを表す。このような粒子は、粒子の強度が充分であるため、皮膚へ擦りこんだ際にも粒子が壊れず感触がより良いものである。
本明細書中、「超音波照射(周波数20kHz、出力75W×2分間)前後のD50の変化率」とは、後述の実施例に記載の「5、(1)D50の変化率」の算出方法により求められる値である。
上記球状硫酸バリウムはまた、超音波照射(周波数20kHz、出力75W×2分間)前後のD90/D10の変化率が±40%以内であることが好ましい。この変化率が±40%以内であるとは、周波数20kHz、出力75Wの超音波を2分間照射するという外的衝撃を加えても粒子が潰れにくいために粒度分布にほとんど変化がなく、外的衝撃を加えない場合と比べてもD90/D10の変化が小さいことを表す。このような粒子は、粒子の強度が充分であるため、皮膚へ擦りこんだ際にも粒子が壊れず感触がより良いものである。
本明細書中、「超音波照射(周波数20kHz、出力75W×2分間)前後のD90/D10の変化率」とは、後述の実施例に記載の「5、(2)D90/D10の変化率(%)」の算出方法により求められる値である。
上記球状硫酸バリウムの比表面積は、例えば、0.1〜30m/gであることが好ましい。比表面積がこの範囲内にあることで、より充分な強度を有し、滑り性及び感触により一層優れるものとなる。加えて、皮脂吸着力がより優れたものとなる。より好ましくは0.2〜29m/g、更に好ましくは0.3〜28m/g、特に好ましくは0.4〜25m/gである。
上記球状硫酸バリウムは、下記(i)〜(iii)のいずれか1以上を満たすことが好ましい。すなわち「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」に規定される塩酸可溶物、可溶性バリウム塩及び硫化物の純度項目のうち少なくとも1以上に適合することが好適である。中でも、少なくとも下記(i)を満たすことがより好ましく、下記(i)〜(iii)の全てを満たすことが更に好ましい。これにより、安全性により優れたものとなるため、化粧料や医薬品、医薬部外品等の厳しい安全性基準が要求される用途にも好適に適用することができる。特に好ましくは、「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」に適合することである。
(i)「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」に規定される塩酸可溶物の純度項目に適合すること。すなわち同規格の純度試験(4)(塩酸可溶物)に準じて求められる残留物量が15mg以下であること。
(ii)上記規格に規定される可溶性バリウム塩の純度項目に適合すること。すなわち同規格の純度試験(4)(可溶性バリウム塩)に準じて得られる液が白濁しないこと。
(iii)上記規格に規定される硫化物の純度項目に適合すること。すなわち同規格の純度試験(3)(硫化物)に準じて得られる酢酸鉛紙が黒変しないこと。
上記球状硫酸バリウムは、例えば、当該球状硫酸バリウムに吸着する皮脂の割合が15質量%以上であることが好ましい。より好ましくは18質量%以上、更に好ましくは20質量%以上である。また、上限は特に限定されないが、配合する処方によって例えば、50質量%以下であることが好ましい。
本明細書中「球状硫酸バリウムに吸着する皮脂の割合」とは、後述の実施例に記載の「11、皮脂吸着力」試験にて求められる「粉体に吸着した皮脂の割合(質量%)」である。
<用途>
本発明の第一の態様(製造方法)により得られる球状硫酸バリウム、及び、第二の態様である球状硫酸バリウムは、いずれも、低比重でかつ真球度が高く、充分な強度を有するとともに、滑り性及び安全性に優れ、感触が極めて良好なものである。したがって、化粧料、医薬品、医薬部外品、放射線遮蔽材、塗料、樹脂材料、触媒、印刷用トナー、滑材等の他、各種製品に好ましく配合される。中でも特に、化粧料に好適に配合される。このように本発明の製造方法により得られる球状硫酸バリウム又は本発明の球状硫酸バリウムを含む化粧料は、本発明の好適な形態の1つである。
上記化粧料は、本発明の製造方法により得られる球状硫酸バリウム又は本発明の球状硫酸バリウムを含むことで、滑りが良く、夏場等に要求されるさらっとした軽い感触を与えることができる等、極めて感触に優れるうえ、ソフトフォーカス効果や皮脂吸着効果も期待できるものである。したがって、昨今の市場のニーズに特に適したものである。化粧料としては特に限定されず、例えば、ファンデーション、化粧下地、アイシャドウ、頬紅、マスカラ、口紅、サンスクリーン剤、脂取り紙等が挙げられるが、ファンデーションが特に好適である。
本発明を詳細に説明するために以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例において、各種物性等は以下のようにして評価した。
1、スラリー粘度
B型粘度計(東京計器社製)を用いて、20℃で測定した。
2、平均一次粒子径
電界放出型走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7000F)にて撮影した画像に対角線を引き、その線上に乗る粒子30個の長径及び短径を測定した。「(長径+短径)/2」によって求められる算術平均粒子径を、平均一次粒子径とした。
なお、スラリー中の硫酸バリウム粒子の平均一次粒子径を計測する場合は、スラリーをろ過、水洗後、定温乾燥機(アズワン社製、SONW−450)を用いて105℃、2時間で乾燥して得られた粒子を使用する。
3、比表面積(BET比表面積)
全自動比表面積測定装置(マウンテック社製、Macsorb(R)HM model−1220)を用いて測定した。
4、粒度分布及び粒子強度
(1)粒度分布(測定装置以外の超音波照射なし)
下記測定条件A下で粒度分布を求め、小粒子側からの体積累積値が全粒子体積の10%、50%、90%になる粒径を、それぞれD10、D50、D90とした。
−測定条件A−
装置:レーザ回折・散乱式粒子径分布測定装置(日機装社製、MT3300)
溶媒:0.2質量%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液
装置内の分散条件:装置内で40W、10秒照射
(2)粒子強度(超音波照射あり)
200mlのビーカーに、実施例及び比較例でそれぞれ得た粉末2gを水100mlに加え、0.2g/Lのスラリー100mlを調製した。得られたスラリー100mlに対し、超音波ホモジナイザー(日本精機製作所社製、US−600)にてチップサイズ26φを用い、周波数20kHz、振動振幅50〜60μm、200μAに設定して超音波(出力75W)を2分間照射した。
その後、5cろ紙(5種Cろ紙)でろ過し、ろ過物を105℃で2時間乾燥した後、得られた粉(粒子)について下記測定条件B下で粒度分布を求め、小粒子側からの体積累積値が全粒子体積の10%、50%、90%になる粒径を、それぞれD10、D50、D90とした。このようにして求めた「D90」を「D10」で除することにより、「D90/D10」の値を算出した。
−測定条件B−
装置:レーザ回折・散乱式粒子径分布測定装置(日機装社製、MT3300)
溶媒:0.2質量%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液
装置内の分散条件:装置内で40W、10秒照射
5、超音波照射(周波数20kHz、出力75W×2分間)前後の変化率
上記「4、粒度分布及び粒子強度」における「(1)粒度分布(測定装置以外の超音波照射なし)」(以下、粒度分布Aと表す)に対する、「(2)粒子強度(超音波照射あり)」(以下、粒度分布Bと表す)のD50、及び、D90/D10の変化率を以下の式を用いて算出した。
(1)D50の変化率(%)
(「粒度分布Bで得られたD50の値」−「粒度分布Aで得られたD50の値」)/(「粒度分布Aで得られたD50の値」)×100
(2)D90/D10の変化率(%)
(「粒度分布Bで得られたD90/D10の値」−「粒度分布Aで得られたD90/D10の値」)/(「粒度分布Aで得られたD90/D10の値」)×100
6、平均粒子径
電界放出型走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7000F)にて撮影した画像に対角線を引き、その線上に乗る粒子100個の長径及び短径を測定した。「(長径+短径)/2」によって求められる算術平均粒子径を、平均粒子径とした。
7、真比重
ゲーリュサック型の比重瓶(アズワン社製)を用い、下記測定方法に従って真比重を測定した。
−測定方法−
1)電子天秤を水平に合わせた後、サンプル約10gを量りとる。
2)比重瓶の重さWを量った後、漏斗でサンプルを比重瓶に入れ、その重さW(比重瓶にサンプルを入れたときの質量)を量る。
3)上記2の比重瓶に、水又はn−ブタノールを半分ほど投入し、デシケーター内に入れ、アスピレーターで2時間脱気を行う。
4)脱気後、水又はn−ブタノールを上記3の比重瓶一杯になるまで投入する。
5)上記4)の比重瓶を20℃の恒温槽に30分間入れた後、その時の比重瓶の重さW(比重瓶をサンプルと水又はn−ブタノールとで満たしたときの質量)を量る。
6)比重瓶にサンプルを入れずに上記3)〜5)の操作を行い、比重瓶の重さW(比重瓶を水又はn−ブタノールとで満たしたときの質量)を量る。
7)上記のようにして求めたW、W、W及びW(単位は全てg)を用いて、下記式1により算出されるD(20℃での比重;g/cm)を、真比重とした。式中、Dとは、溶媒(水又はn−ブタノール)の比重(20/20℃)である。
8、真球度
電界放出型走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7000F)にて撮影した画像に対角線を引き、その線上に乗る粒子100個の長径及び短径を測定した。各粒子の「長径/短径」の平均値を、真球度とした。
9、感触
(1)平均摩擦係数
摩擦感テスター(カトーテック社製、KES−SE)を用い、スライドガラスに両面テープを貼り付け、粘着面にサンプルを乗せ化粧用スポンジでサンプルを均一に展ばし、摩擦子をセットして測定した。
(2)官能試験
13人のパネラーに対し、実施例及び比較例でそれぞれ得た粉末を適量手の甲に塗布し、指で伸ばしたときの滑り性を「滑りが特に良い、伸びが特によい(4点)」、「滑りが良い、伸びがよい(3点)」、「若干のざらつきがある、きしみがある(2点)」、「ざらつきがある、きしみがある(1点)」の4段階で点数評価した。それぞれの評価の平均値を求め、以下の基準で滑り性を評価した。
−基準−
◎:3.0点以上
○:2.5点以上〜3.0点未満
△:2点以上〜2.5点未満
×:2点未満
10、不純物
(1)硫化物
「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」の純度試験(3)(硫化物)を行い、硫化物の有無を判断した。具体的には、酢酸鉛紙が黒変した場合は硫化物が検出されたと判断し、黒変しなかった場合は硫化物が検出されなかったと判断した。
(2)塩酸可溶物
「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」の純度試験(4)(塩酸可溶物)を行い、残留物量(mg)を求めた。
(3)可溶性バリウム塩
「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」の純度試験(4)(可溶性バリウム塩)を行い、可溶性バリウム塩の有無を判断した。具体的には、溶液が白濁した場合は可溶性バリウム塩が検出されたと判断し、白濁しなかった場合は可溶性バリウム塩が検出されなかったと判断した。
11、皮脂吸着力
試料粉体(サンプル)0.5gと、人工皮脂(オレイン酸、スクアレン及びオリーブ油の混合物)2.5gとを、イソプロパノール(IPA)で希釈し、遠沈管内で混合した。30分間静置後、遠心分離で粉体と溶媒とを分離し、分離した溶媒をアルミニウム箔上に油圧プレスで転写した。転写した皮脂のIRスペクトルを測定し(測定機器:NICOLET iS10、サーモフィッシャー・サイエンティフィック社製)、3040〜2780cm−1付近のC−H結合のピーク面積を計算した後、皮脂量とピーク面積との相関のとれた検量線(相関係数の2乗であるR≒0.98)をもとに、ピーク面積から皮脂量を逆算した。試料粉体との混合前後の皮脂量を比較し、混合により減少した皮脂量を「粉体に吸着した皮脂量(g)」とした(測定は3回行い、その平均値を表3に記載した)。この「粉体に吸着した皮脂量(g)」を用い、下記計算式にて、「粉体に吸着した皮脂の割合(質量%)」を算出した。
粉体に吸着した皮脂の割合(質量%)=(粉体に吸着した皮脂量(g))/(投入した全皮脂量2.5g)×100
〔実施例1〜3〕
0.42mol/Lの水酸化バリウム水溶液40Lと1.33mol/Lの希硫酸12LをpH7〜10を維持するように反応容器へ同時に注入し、硫酸バリウム粒子70g/Lのスラリーを得た。
得られたスラリーをスプレードライヤー(アシザワ社製、ニロアトマイザー)を用いて、回転数16850rpm、出口温度98〜115℃に設定して噴霧乾燥した。得られた乾燥物を表1に示す温度と時間で焼成し、硫酸バリウム球状凝集体を各々得た。
なお、上記硫酸バリウム粒子スラリーの平均一次粒子径を確認するため、上記スラリーをろ過、水洗後、定温乾燥機(アズワン社製、SONW−450)を用いて105℃、2時間で乾燥し、電界放出型走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7000F)を用いて、上述した「2、平均一次粒子径」の算出方法に従って算出したところ、平均一次粒子径は0.03μmであった。
〔実施例4〕
硫化バリウムと硫酸の反応により得られる硫酸バリウム(堺化学工業社製、バリファイン(R)BF−1、平均一次粒子径0.05μm、BET比表面積23.4m/g)1kgを水にリパルプし、100g/Lの硫酸バリウム粒子のスラリーを調製した。
得られたスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製、ディスクアトマイザー)を用いて、回転数20000rpm、出口温度90℃以上に設定して噴霧乾燥し、乾燥物を得た。得られた乾燥物を900℃で0.5時間焼成し、硫酸バリウム球状凝集体を得た。
なお、上記硫酸バリウム粒子のスラリーの平均一次粒子径を実施例1に記載の方法と同じ方法を用いて算出したところ、0.05μmであった。
〔実施例5〕1.5mol/L塩化バリウム水溶液と1.5mol/L硫酸ナトリウム水溶液を反応容器へ同時に注入し、硫酸バリウム粒子が160g/Lであるスラリーを得た。得られたスラリーをろ過、水洗後、得られたろ過ケーキをリパルプし、35g/Lの硫酸バリウム粒子のスラリーを調製した。このスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製、ディスクアトマイザー)を用いて、回転数20000rpm、出口温度90℃以上に設定して噴霧乾燥し、乾燥物を得た。得られた乾燥物を600℃で1.0時間焼成し、その後水洗、乾燥を行って硫酸バリウム球状凝集体を得た。なお、上記硫酸バリウム粒子のスラリーの平均一次粒子径を実施例1に記載の方法と同じ方法を用いて算出したところ、0.04μmであった。
〔実施例6〕1.5mol/L塩化バリウム水溶液と1.5mol/L硫酸ナトリウム水溶液を反応容器へ同時に注入し、硫酸バリウム粒子が160g/Lであるスラリーを得た。得られたスラリーをろ過、水洗後、得られたろ過ケーキをリパルプし、180g/Lの硫酸バリウム粒子のスラリーを調製した。このスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製、ディスクアトマイザー)を用いて、回転数20000rpm、出口温度90℃以上に設定して噴霧乾燥し、乾燥物を得た。得られた乾燥物を600℃で1.0時間焼成し、その後水洗、乾燥を行って硫酸バリウム球状凝集体を得た。なお、上記硫酸バリウム粒子のスラリーの平均一次粒子径を実施例1に記載の方法と同じ方法を用いて算出したところ、0.04μmであった。
〔比較例1〕
0.42mol/Lの水酸化バリウム水溶液40Lと1.33mol/Lの希硫酸12LをpH7〜10を維持するように反応容器へ同時に注入し、硫酸バリウム粒子が70g/Lであるスラリーを得た。
得られたスラリーをろ過、水洗後、得られたろ過ケーキを定温乾燥機(アズワン社製、SONW−450)を用いて105℃、2時間で乾燥し、続いて得られた硫酸バリウムを200℃で1時間焼成し、硫酸バリウムを得た。
上記硫酸バリウム粒子スラリーの平均一次粒子径を確認するため、実施例1に記載の方法と同じ方法を用いて算出したところ、平均一次粒子径は0.03μmであった。
〔比較例2〕
0.42mol/Lの水酸化バリウム水溶液40Lと1.33mol/Lの希硫酸12LをpH7〜10を維持するように反応容器へ同時に注入し、硫酸バリウム粒子が70g/Lであるスラリーを得た。
得られたスラリーをスプレードライヤー(アシザワ社製、ニロアトマイザー)を用いて、回転数16850rpm、出口温度98〜115℃に設定して噴霧乾燥し、乾燥物を得た。
なお、上記硫酸バリウム粒子スラリーの一次粒子径を確認するため、実施例1に記載の方法と同じ方法を用いて算出したところ、平均一次粒子径は0.03μmであった。
〔比較例3〕
硫化バリウムと硫酸の反応により得られる硫酸バリウム(堺化学工業社製、バリファイン(R)BF−1、平均一次粒子径0.05μm、BET比表面積23.4m/g)1kgを水にリパルプし、100g/Lの硫酸バリウム粒子のスラリーを調製した。
得られたスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製、ディスクアトマイザー)を用いて、回転数20000rpm、出口温度90℃以上に設定して噴霧乾燥し、乾燥物を得た。
なお、上記硫酸バリウム粒子のスラリーの平均一次粒子径を実施例1に記載の方法と同じ方法を用いて算出したところ、0.05μmであった。
〔比較例4〕
硫化バリウムと硫酸の反応により得られる硫酸バリウム(堺化学工業社製、バリエース(R)B−54、BET比表面積4.0m/g)1kgを水にリパルプし、100g/Lの硫酸バリウム粒子のスラリーを調製した。
得られたスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製、ディスクアトマイザー)を用いて、回転数20000rpm出口温度90℃以上に設定して噴霧乾燥し、乾燥物を得た。得られた乾燥物を950℃で1.0時間焼成し、硫酸バリウム球状凝集体を得た。
なお、上記硫酸バリウム粒子のスラリーの平均一次粒子径を実施例1に記載の方法と同じ方法を用いて算出したところ、0.4μmであった。
〔比較例5〕
鉱石を粉砕し、篩にかけることによって得られる、ひ性硫酸バリウムの市販品であるBAX−M(堺化学工業社製)を用いて評価を行った。
〔比較例6〕1.5mol/L塩化バリウム水溶液と1.5mol/L硫酸ナトリウム水溶液を反応容器へ同時に注入し、硫酸バリウム粒子が160g/Lであるスラリーを得た。得られたスラリーをろ過、水洗後、得られたろ過ケーキをリパルプし、35g/Lの硫酸バリウム粒子のスラリーを調製した。このスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製、ディスクアトマイザー)を用いて、回転数20000rpm、出口温度90℃以上に設定して噴霧乾燥し、乾燥物を得た。なお、上記硫酸バリウム粒子のスラリーの平均一次粒子径を実施例1に記載の方法と同じ方法を用いて算出したところ、0.04μmであった。
〔比較例7〕1.5mol/L塩化バリウム水溶液と1.5mol/L硫酸ナトリウム水溶液を反応容器へ同時に注入し、硫酸バリウム粒子が160g/Lであるスラリーを得た。得られたスラリーをろ過、水洗後、得られたろ過ケーキをリパルプし、180g/Lの硫酸バリウム粒子のスラリーを調整した。このスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製、ディスクアトマイザー)を用いて、回転数20000rpm、出口温度90℃以上に設定して噴霧乾燥し、乾燥物を得た。なお、上記硫酸バリウム粒子のスラリーの平均一次粒子径を実施例1に記載の方法と同じ方法を用いて算出したところ、0.04μmであった。
各実施例及び比較例で得た球状硫酸バリウムの各種物性を測定又は評価した(比較例5では、ひ性硫酸バリウムを用いた)。結果を表1及び2に示す。また、実施例1〜6及び比較例1〜5で得た硫酸バリウムについて、電界放出型走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7000F)にて粒子の形状を観察した(図1〜11)。
上記実施例及び比較例より以下のことが確認された。
比較例1(水酸化バリウムと硫酸の反応により得られる硫酸バリウムを使用)は、乾燥工程が噴霧乾燥工程ではない点で実施例1〜3の製造方法と相違する例である。この比較例1で得られた硫酸バリウムは、粒子形状が球状ではなく(図7参照)、また、塗布感触が著しく劣ることが確認された。
比較例2(水酸化バリウムと硫酸の反応により得られる硫酸バリウムを使用)は、焼成工程を行っていない点で実施例1〜3の製造方法と相違する例である。この比較例2で得られた球状硫酸バリウムは、超音波照射(周波数20kHz、出力75W×2分間)後の粒度分布がブロードとなったことから粒子強度が著しく劣ることが分かった他、塗布感触が著しく劣ることも確認された。また、超音波照射(周波数20kHz、出力75W×2分間)前後のD50やD90/D10の変化率を見ると、いずれも大きく変化していることが確認された。更に、後述の実施例1−aと比較例2−aとの対比結果より、焼成の有無が粒子強度に大きな影響を与えることが分かった。
比較例3(硫化バリウムと硫酸の反応により得られる硫酸バリウムを使用)は、焼成工程を行っていない点で実施例4の製造方法と相違する例である。この比較例3で得られた球状硫酸バリウムは、超音波照射により粒度分布が大きく変化して粒度分布がブロードとなったことから粒子強度が著しく劣ることが分かった他、塗布感触が著しく劣ることも確認された。また、超音波照射(周波数20kHz、出力75W×2分間)前後のD50やD90/D10の変化率を見ると、いずれも大きく変化していることが確認された。更に、同じく硫化バリウムを原料とする硫酸バリウムを使用した実施例4では、硫化物が検出されなかったのに対し、比較例3では硫化物が検出された。
比較例4(硫化バリウムと硫酸の反応により得られる硫酸バリウムを使用)は、噴霧乾燥工程及び焼成工程を行っているものの、噴霧乾燥工程に供したスラリー中の硫酸バリウム粒子の平均一次粒子径が、本発明の製造方法で規定される数値範囲を上回る例である。この比較例4で得られた球状硫酸バリウムは、超音波照射により粒度分布が大きく変化して粒度分布がブロードとなったことから粒子強度が著しく劣ることが分かった他、塗布感触が著しく劣ることも確認された。また、超音波照射(周波数20kHz、出力75W×2分間)前後のD50やD90/D10の変化率を見ると、特にD90/D10が大きく変化していることが確認された。
比較例5は、ひ性硫酸バリウムの市販品であるが、図11より、粒子形状が明らかに球状でないことが確認できる。
比較例6(塩化バリウムと硫酸ナトリウムの反応により得られる硫酸バリウムを使用)は、焼成工程を行っていない点で実施例5と相違する例である。この比較例6で得られた球状硫酸バリウムは、超音波照射により粒度分布が大きく変化して粒度分布がブロードとなったことから粒子強度が著しく劣ることが分かった他、塗布感触が著しく劣ることも確認された。また、超音波照射(周波数20kHz、出力75W×2分間)前後のD50やD90/D10の変化率を見ると、いずれも大きく変化していることが確認された。
比較例7(塩化バリウムと硫酸ナトリウムの反応により得られる硫酸バリウムを使用)は、焼成工程を行っていない点で実施例6と相違する例である。この比較例7で得られた球状硫酸バリウムは、超音波照射により粒度分布が大きく変化して粒度分布がブロードとなったことから粒子強度が著しく劣ることが分かった他、塗布感触が著しく劣ることも確認された。また、超音波照射(周波数20kHz、出力75W×2分間)前後のD50やD90/D10の変化率を見ると、特にD90/D10が大きく変化していることが確認された。
一方、実施例1〜6で得た球状硫酸バリウムは、低比重でかつ真球度が高く、また、超音波照射後も粒度分布がシャープとなったことから充分な強度を有することが確認でき、更に、感触が非常に良いうえ、硫化物が検出されず、安全性も高いことが確認された。図1〜6からも、粒子形状が真球に非常に近いことが確認できる。これらの結果より、所定の噴霧乾燥工程及び焼成工程を経て球状硫酸バリウムを製造すること、並びに、球状硫酸バリウムが、平均粒子径、真球度及び真比重が所定範囲にあり、かつ所定条件で超音波を照射した後のD90/D10が所定範囲にある粒子であること、が、感触や安全性等の点で特に重要な要素であることが分かる。
表には記載していないものの、実施例1〜6で得た球状硫酸バリウムは、「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」に規定される塩酸可溶物、可溶性バリウム塩及び硫化物以外の項目を全て満たすものである。したがって、実施例1〜6で得た球状硫酸バリウムは、「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」に適合する硫酸バリウムである。
〔実施例2−a、2−b〕
実施例2で得られた球状硫酸バリウムについて、粒子断面を、電界放出型走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7000F)により観察した(図12及び図13)。これらの電子顕微鏡写真から、本発明の球状硫酸バリウムは、粒子内部に空隙が存在し、中には中空のような形状の粒子があることが判明した。
〔実施例1−a〕
実施例1で得られた球状硫酸バリウムについて、上記「4、(2)粒子強度(超音波照射あり)」の試験を行って得た粉(粒子)を、電界放出型走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7000F)により観察した(図14)。
〔比較例2−a〕
比較例2で得られた球状硫酸バリウムについて、上記「4、(2)粒子強度(超音波照射あり)」の試験を行って得た粉(粒子)を、電界放出型走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7000F)により観察した(図15)。
実施例1と比較例2とは、スラリーの噴霧乾燥工程後に、焼成工程を行っているか否かの点でのみ、製造方法が相違する。このような相違の下、各例で得られた球状硫酸バリウムに超音波を照射したところ、実施例1で得られた球状硫酸バリウムは、超音波の照射前後で粒子形状に殆ど変化が見られなかった(図1及び図14)。これに対し、比較例2で得られた球状硫酸バリウムは、超音波の照射後に粒子が粗大化し、形状が大きく変化した(図8及び図15)。したがって、焼成工程を行うことにより、粒子強度が向上され、超音波等の外部刺激に充分に耐えられるほどの強度を有するものとなることが確認された。
〔実施例2−c〕
実施例2で得られた球状硫酸バリウムについて、上記「11、皮脂吸着力」試験を行い、皮脂吸着力を評価した。結果を表3に示す。
〔比較例8〕
東レ社製のナイロンビーズ(製品名「SP−500」、平均粒子径=5μm)について、上記「11、皮脂吸着力」試験を行い、皮脂吸着力を評価した。結果を表3に示す。
化粧くずれ防止等のために使用される皮脂吸着剤としてはナイロンビーズが一般に使用されるが、実施例2−cで得た球状硫酸バリウムと、ナイロンビーズ(比較例8)との皮脂吸着力を対比すると、表3より同等レベルにあることから、本発明の球状硫酸バリウムは皮脂吸着剤としても有用であることが分かった。
本発明の製造方法により得られる球状硫酸バリウム、及び、本発明の球状硫酸バリウムは、化粧料の他、医薬品、医薬部外品、放射線遮蔽材、塗料、樹脂材料、印刷用トナー、触媒、滑材等の各種用途に使用することができる。

Claims (5)

  1. 平均一次粒子径が0.005〜0.25μmである硫酸バリウム粒子のスラリーを噴霧乾燥する工程(1)と、該工程(1)で得た乾燥物を200〜1100℃で焼成する工程(2)とを含むことを特徴とする球状硫酸バリウムの製造方法。
  2. 前記工程(2)の焼成時間は、0.5〜12時間であることを特徴とする請求項1に記載の球状硫酸バリウムの製造方法。
  3. 平均粒子径が0.5〜100μm、真球度が1.0〜1.2、真比重が4.45以下である球状硫酸バリウムであって、
    かつ該球状硫酸バリウム濃度が0.2g/Lである水スラリー100mlに対して、周波数20kHz、出力75Wの超音波を2分間照射した後のD90/D10が4.5以下であることを特徴とする球状硫酸バリウム。
  4. 前記球状硫酸バリウムは、「医薬部外品原料規格2006」に記載の「硫酸バリウム」に適合することを特徴とする請求項3に記載の球状硫酸バリウム。
  5. 前記球状硫酸バリウムは、請求項1又は2に記載の製造方法により得られるものであることを特徴とする請求項3又は4に記載の球状硫酸バリウム。
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