JP2016199130A - 双輪キャスターのブレーキ装置 - Google Patents

双輪キャスターのブレーキ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016199130A
JP2016199130A JP2015080048A JP2015080048A JP2016199130A JP 2016199130 A JP2016199130 A JP 2016199130A JP 2015080048 A JP2015080048 A JP 2015080048A JP 2015080048 A JP2015080048 A JP 2015080048A JP 2016199130 A JP2016199130 A JP 2016199130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
wheel
twin
braking
engagement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015080048A
Other languages
English (en)
Inventor
謙太郎 今野
kentaro Konno
謙太郎 今野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hinomoto Jomae Ltd
Original Assignee
Hinomoto Jomae Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hinomoto Jomae Ltd filed Critical Hinomoto Jomae Ltd
Priority to JP2015080048A priority Critical patent/JP2016199130A/ja
Publication of JP2016199130A publication Critical patent/JP2016199130A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Handcart (AREA)

Abstract

【課題】簡単な操作で床頭台の双輪キャスターを制動(ロック)・解除して移動可能にすることができる双輪キャスターのブレーキ装置を提供する。
【解決手段】床頭台2のヘッドに回転可能に支持された一対の車輪22,23を有する制動可能の制動双輪キャスター5,6と、制動双輪キャスターの車輪を制動させる制動操作用押しボタン13、解除させる制動解除操作用押しボタン14およびこれら押しボタンの押仕込み操作に応じて複数のブレーキワイヤー4,4を軸方向に往復動させるブレーキワイヤー作動部を有し、制動双輪キャスターにそれぞれ配設された係合環、この係合環に係脱可能に係合する係合部を係脱可能に揺動する揺動アームおよびブレーキワイヤーの軸方向の往復動に応じて揺動アームを揺動して係合部を係合環に係合させて制動双輪キャスターの車輪の回転を制動させる一方、その係合を解除して車輪の制動を解除させる制動機構27を具備している。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、病院のベッドの近傍等に配置され、冷蔵庫や身の回り品等を収納する床頭台やナースカート等の被取付体に配設される双輪キャスターのブレーキ装置に関する。
従来、この種の床頭台では、その底部の4隅角部に、単輪または双輪の例えば4個のキャスターをそれぞれ設け、患者のベッド近傍等への移動等、必要に応じて移動できるように構成されている。
また、床頭台は、例えばベッド近傍等所定の位置に固定する場合もあるので、キャスターの車輪の走行を制動(ロック)するためのブレーキ装置を設けている。
この種の従来のブレーキ装置としては、例えば足踏み式のブレーキペダルを各キャスター毎にそれぞれ設け、これらブレーキペダルを足で踏み込むことにより、個別にキャスターの車輪を順次制動(ロック)し固定するものが知られている。
しかしながら、このような従来のキャスターのブレーキ装置では、4台のキャスターの足踏みブレーキペダルの全部を一々踏み込まなければならず、ブレーキ操作が煩雑であるという課題がある。
また、一箇所のキャスターの車輪のロックだけでは、床頭台が制止しないうえに、他の足踏みブレーキペダルを踏み外した場合には、ロックしたキャスターの車輪を中心に床頭台が回転してしまう可能性がある。
さらに、一旦ロックしたキャスターのロックを解除させる場合には、足踏みブレーキペダルを上方に蹴り上げる操作が必要であり、4台全部について同様の操作が必要であるので、一層煩雑さが増すという課題がある。
また、看護師等が各キャスターのロック状態を点検する際には、床頭台の外底面に配設された4個の足踏みブレーキペダルの状態を看護師が中腰になって目視により確認しなければならず、作業負担が大きい、という課題もある。
本発明が解決しようとする課題は、簡単な操作で床頭台等の被取付体の双輪キャスターを制動(ロック)して固定させる一方、その制動(ロック)を簡単に解除して移動可能にすることができる双輪キャスターのブレーキ装置を提供することにある。
実施形態に係る双輪キャスターのブレーキ装置は、被取付体に取り付けられる取付部に配設された中空旋回軸、前記取付部に前記中空旋回軸回りに旋回可能に取り付けられるヘッドおよびこのヘッドに回転可能に支持された一対の車輪を有する制動可能の複数の制動双輪キャスターと、この制動双輪キャスターの車輪を制動させる制動操作用押しボタン、その制動を解除させる制動解除操作用押しボタンおよびこれら押しボタンの押仕込み操作に応じて複数のブレーキワイヤーを軸方向に往復動させるブレーキワイヤー作動部を有し、被取付体の上部外側面に操作可能に埋設される操作ユニットと、を具備している。
また、制動双輪キャスターにそれぞれ配設され、各対の車輪の少なくとも一方の内側に同心状に配設された複数の係合段部を周方向に連設した係合環、この係合環の係合段部に係脱可能に係合する係合部を係脱可能に揺動する揺動アームおよび制動双輪キャスターの中空旋回軸内に軸方向に往復動可能に収容されてブレーキワイヤーにそれぞれ接続され、これらブレーキワイヤーの軸方向の往復動に応じて揺動アームを揺動して係合部を係合環の係合段部に係合させて制動双輪キャスターの車輪の回転を制動させる一方、その係合を解除して車輪の制動を解除させるプランジャを有する制動機構と、を具備している。
本発明によれば、例えば床頭台等の被取付体の上部側面に設けた操作ユニットの制動操作用押しボタンを押すと、複数の制動双輪キャスターの車輪を制動機構により制動し、被取付体を所要位置に固定することができる。
また、制動解除操作用押しボタンを押すと、制動双輪キャスターの車輪の制動が制動機構により解除され、この車輪が走行可能になる。
本実施形態に係るブレーキワイヤーの一部を省略して示す双輪キャスターのブレーキ装置全体を設けた床頭台の正面図。 同,側面図。 図1,図2で示す操作ユニットの全体の外観斜視図。 図1,図2で示す制動操作用押しボタンの押込み状態を示し、一部を透明で表わした操作ユニットの正面図。 制動操作用押しボタンの押込み時の操作ユニットのリンク機構の状態を主に示す正面図。 ブレーキワイヤーに接続された制動双輪キャスターの外観斜視図。 図6で示す制動双輪キャスターの制動機構の一部を透明で示す斜視図。 制動機構の側面図。 制動機構の一部を透明で示す側面図。 (a)は制動機構のプランジャおよびその周辺部の拡大図、(b)は同(a)の右側面図。 制動解除操作用押しボタンの押込み状態を示し、一部を透明で表わした操作ユニットの正面図。 制動解除操作用押しボタンの押込み時の操作ユニットのリンク機構の状態を主に示す正面図。
以下、本実施形態を、図面を参照して説明する。なお、同一または相当部分には同一符号を付している。
図1は本実施形態に係る双輪キャスターのブレーキ装置1を設けた床頭台の全体正面図、図2は同,側面図である。これら図1,図2に示すように双輪キャスターのブレーキ装置1は、被取付体の一例である床頭台2の例えば所要の側板2aの上部外面に、操作ユニット3の背面部を埋設し、この操作ユニット3の前面部を側板2aの外面よりも前方へ突出させている。この操作ユニット3は、例えば合成樹脂により形成され、その一端には、複数本、例えば2本のブレーキワイヤー4,4を介して複数、例えば2台の制動双輪キャスター5,6をそれぞれ接続しており、これらブレーキワイヤー4,4を軸方向に移動させるブレーキワイヤー作動部を具備している。
床頭台2は、例えば木材やプラスチック等により有底角筒体に形成され、その角筒体の3面の側板2a,2b,2c、天板2d、底板2eを備えており、図2に示すように一側面の正面2fをほぼ全面が開口する正面開口に形成している。
床頭台2は、その内部を、複数の棚板2g,2g,2gにより高さ方向に複数段に仕切り、引出しやテレビ置き台、冷蔵庫等所要の物品を収納する収納部等を形成している。
床頭台2は、その底板2eの外底面の4隅角部に、例えば合成樹脂製等の2台の制動双輪キャスター5,6と、例えば合成樹脂製等の2台の非制動双輪キャスター7,8を取り付けている。後述するように、制動双輪キャスター5,6は、制動可能に構成され、非制動双輪キャスター7,8は制動可能に構成されていない。これら制動,非制動双輪キャスター5〜8は、取付ねじ部5a,6a,7a,8aをそれぞれ有し、これら取付ねじ部5a〜8aを、底板2eの図示省略の取付孔に挿入して、その内方に突出させ、この突出部に図示省略の締結ナットをそれぞれ締結することにより、底板2eに固定される。
また、制動双輪キャスター5,6同士と、非制動双輪キャスター7,8同士は、底板2eの各隅角部の対角線方向でそれぞれ相互に対向する位置に配設されている。
図3に示すように操作ユニット3はフロントケース9と、その背面に平板状の裏座10を介して連結されたスライダーケース11を有する。
操作ユニット3は、そのフロントケース9の図3中右端部に、指掛かり部9aを形成しており、図2に示すようにこの指掛かり部9aを側板2aの外面よりも外方へ突出させた状態で側板2aに取り付けられている。
図3に示すようにフロントケース9は、その内部に角筒状のボタンケース12を配設している。このボタンケース12は、図中上段の角筒状の制動操作用押しボタン13と、図中下段の角筒状の制動解除操作用押しボタン14の各図中右端部を交互に軸方向に押込み可能に収容している。
このボタンケース12は、フロントケース9を配設する床頭台2の取付側面2aよりも内側へ凹んだ凹部内に配設されている。
図4に示すようにボタンケース12は、その内部に、図中左右に揺動するほぼ長円状の揺動レバー15を収容している。揺動レバー15は、その中心部の回動軸15a回りに揺動可能に構成され、その長手方向両端部上には小円柱状の係合凸部15b,15cを突設している。これら係合凸部15b,15cは、制動操作用押しボタン13と制動解除操作用押しボタン14の各図中右端部の内面にて、図中縦方向に形成された縦摺動溝13a,14a内に摺動可能に係合され、制動操作用押しボタン13の図中右方向への押込み時に、揺動レバー15の上端部を図中右側へ揺動させる一方、制動解除操作用押しボタン14を図中右方向へ押し込むことにより、揺動レバー15の上端部を図中左側へ揺動させる。
また、制動操作用押しボタン13と制動解除操作用押しボタン14の図中右端部の内側には、これら押しボタン13,14を、その押込み位置側へ常時付勢する補助ばね16,17をそれぞれ接続している。これら補助ばね16,17の他端は、図3等で示すフロントケース9の内側等所要箇所に固定されている。
図5に示すようにスライダーケース11は、その内部に、矩形枠状のスライダーヨーク18を図中上下方向に摺動可能に収容している。
すなわち、スライダーケース11は図5で示す縦長平板状のベース11a上に、図3や図4等で示す有蓋偏平角筒状のカバー11bの開口底面を突き合せて被覆固定して偏平角筒体に形成し、その偏平角筒体の内部に、スライダーヨーク18を上下方向に摺動させる収容空間を形成している。
図5に示すように揺動レバー15は、その回動軸15aの内側(図5では背面側)を駆動リンク19の揺動端部19aに接続している。
駆動リンク19は、ほぼくの字状に屈曲された従動リンク20を介してスライダーヨーク18の図5中右上部内側に一体に突出した突出部18aに回動可能に接続されており、駆動リンク19の揺動方向に応じて、スライダーヨーク18をスライダーケース11内で図中上下方向に摺動する。
スライダーヨーク18は、その図5中下端部に、左右一対(2本)の可撓性を有する金属製等のブレーキワイヤー4,4を接続しており、揺動レバー15の揺動に応じて、これらブレーキワイヤー4,4を上下動させるブレーキワイヤー作動部の一部に構成されている。これらブレーキワイヤー4,4は、その外面を、例えば可撓性を有する合成樹脂製のアウターチューブ4a,4aにより、軸方向に移動可能に被覆されている。
なお、図5中、符号21は複数の取付耳であり、これら取付耳21,21,…のねじ止め等により、被取付体の床頭台2に取付固定される。
図6に示すように制動双輪キャスター5,6は、左右一対の車輪(双輪)22,23を回転可能に支持するヘッド24を有する。ヘッド24は、円筒状のヘッド本体24eに、左右一対の車輪22,23同士の間隙を被覆する円弧板状のフェンダー24aと、このフェンダー24aに、その左右側面を被覆するように一体に連成され、左右一対の車輪22,23を連結する車軸37(図7参照)の両端部を回転可能に支持する図示省略の左右一対のフォークを一体に連成している。したがって、これらフェンダー24aとフォークはヘッド24の一部を形成している。
ヘッド本体24eは、その図6中上端部上に、円筒状の取付部25をその中心軸回りに回動可能に配設している。この取付部25は、その外周に、ねじ部25aを形成している。このねじ部25aの下端に接するヘッド本体24eの図中上端には締結フランジ24bを形成している。
取付部25は、図1,図2で示す床頭台2の底板2eの取付孔(図示省略)内に、その下方からねじ部25aを挿入して、その内方へ突出させ、その突出したねじ部25a外周に、底板2eの内側で図示省略の取付ナットを締め付け、この取付ナットと締結フランジ24bとにより底板2eを板厚方向で挟持することにより、制動双輪キャスター5,6を取り付けている。
取付部25は、その中心部に、軸方向に貫通する中心孔25bを形成しており、この中心孔25b内に、アウターチューブ4aにより被覆された各ブレーキワイヤー4がそれぞれ挿通される。
図7に示すように、この中心孔25b内には中空旋回軸26が同心状に配設され、この中空旋回軸26を介してヘッド本体24eが取付部25に、中空旋回軸26回りに旋回可能に連結されている。すなわち、ヘッド本体24eは中空旋回軸26を、その軸心回りに回動可能に支持する軸受機能を有する。
そして、ヘッド24は左右一対の車輪22,23を制動(ロック)する制動機構27を具備している。制動機構27は、中空旋回軸26を挿入させ固定するヘッド挿通孔24c、このヘッド挿通孔24c内に図中上下方向に摺動可能に収容されるプランジャ28、リフター34、揺動アーム30等を具備している。
図9,図10(a),(b)に示すようにヘッド挿通孔24cは、ヘッド本体24eの軸心部において、軸方向に形成され、取付部25の中心孔25bとほぼ同径かつ同心状に連成され、その内部には、ほぼ円柱状のプランジャ28と、このプランジャ28の図中上端上に配設される、例えばコイルスプリング等からなるリターンばね31を制動解除用ばねの一例として収容している。
リターンばね31は、その図中上端をヘッド挿通孔24cの縮径部に係止させる一方、その図中下端部をプランジャ28の図中上端に係止させている。
図10(a)は、ヘッド本体24eとプランジャ28およびその周辺部の拡大図、(b)は同(a)の側面図である。これらの図に示すようにプランジャ28は、そのほぼ円柱状の上部28aと、無底角筒状の下部28bとを一体に連成しており、このプランジャ上部28aには、その一側面側で開口し、ブレーキワイヤー4を軸方向に挿通させるワイヤー挿通孔28cを形成し、そのワイヤー挿通孔28cの軸方向中間部には、各ブレーキワイヤー4の先端に接続された係止用小球4bを係止させる縮径部28dを形成している。
プランジャ28は、その角筒状の下部28bの図中上端部に、その幅方向に貫通し、外方へ突出する係止ピン32を設けており、この係止ピン32には、その軸方向外方へそれぞれ突出する係止端部32a,32bを形成している。
プランジャ下部28bは、幅方向の長さがヘッド本体24eの開口下端24dの開口直径よりも大きい角筒体により形成されている。すなわち、図10(a),(b)に示すように、ヘッド本体24eの開口下端24dは、プランジャ28が上方へ引き上げられたときに、このプランジャ下部28bの上端を、このヘッド本体24eの開口下端24dに衝当させて、その上昇を阻止させるストッパーとして作用する。
また、プランジャ下部28bは、係止ピン32が貫通する左右一対の側面と正面とに、図中縦方向に延在する縦スリット28e,28f,28gを形成している。正面縦スリット28gは、プランジャ下部28bの下端28hまで開口している。
プランジャ下部28bは、その内部に、係止ピン32の下方にて、例えばコイルスプリングよりなる押しばね33を制動用ばねの一例として収容している。この押しばね33は、係止ピン32を常時図中上方へ押し上げるように付勢するものであり、その下端部はプランジャ28の下端開口28hから下方へ若干突出している。
そして、このプランジャ下部28bは、押しばね33を軸方向に圧縮させた状態で、有底角筒状のリフター34内に収容しており、リフター34を固定している。リフター34は、その図10(b)中、左右両側面に、係止ピン32を貫通させる縦の貫通孔をそれぞれ形成し、左右両側面から係止端部32a,32bを水平方向外方へ突出させている。
これにより、係止ピン32は、押しばね33のばね力により常時図中上方へ押し上げられるように付勢され、縦スリット28e,28f,28gの上端へ弾性的に押圧されている。
図7に示すように揺動アーム30は、全体が板金等によりコ字状に形成され、左右一対のアーム部30a,30bの一端(図7では右端)を連結部30cにより一体に連結している。
各アーム部30a,30bは、その図中右端部に、図中横方向に長い長孔の係止孔30d,30eをそれぞれ形成しており、これら左右一対の係止孔30d,30e内には、上記係止ピン32の左右一対の係止端部32a,32bを板厚方向に挿通させて外方へ突出させている。
各アーム部30a,30bは、その図中左端部を図中上方へほぼ直角に屈曲する屈曲部30f,30gをそれぞれ形成し、これら左右一対の屈曲部30f,30g同士を連結する連結軸30hの軸方向両端部を外方へ突出させ、これら突出部を、フェンダー24aに一体に連成された図示省略の左右一対のフォークの側面に、回動可能にそれぞれ取り付けている。
また、各アーム部30a,30bは、その長手方向中間部上に、例えば樹脂製の係合部33a,33bをそれぞれ配設している。これら係合部33a,33bは全体形状が図中上方に凸の円弧状に形成され、その円弧状上部上に、複数の凸部が周方向に所要の間隔を置いて配設されてなる係合段部33c,33dを形成している。
そして、左右一対の車輪22,23の合成樹脂製のホイールの内面に、上記係合部33a,33bの係合段部33c,33dに係脱可能に係合する係合部を全周に亘って形成した合成樹脂製の係合環35をそれぞれ同心状に一体に形成している。これら左右一対の係合環35,35の係合部の各凸部(または凹部)の位置は左右一対の車輪22,23で一致している。
なお、図7〜図9中、符号37は左右一対の車輪22,23を連結する車軸であり、その軸方向両端部をヘッド24の左右一対のフォーク(図示省略)に回転可能に設けている。
次に、このように構成された双輪キャスターのブレーキ装置1の作用について説明する。
まず、制動双輪キャスター5,6を制動する場合について説明する。この場合、図1,図3で示す操作ユニット3の制動操作用押しボタン13を、図3に示すように、例えば親指等により押し込む。このとき、操作ユニット3の指掛かり部9bに人差し指等を引っ掛けると、制動操作用押しボタン13を確実かつ容易に押し込むことができる。
このように制動操作用押しボタン13が押し込まれると、その縦摺動溝13aに嵌合している揺動レバー15の図4中上部の係合凸部15bが、図4中下側の補助ばね17のばね力に抗して図中右側へ押し込まれる。
これにより、揺動レバー15の上部の係合凸部15bが図中右側へ傾動するので、揺動レバー15の回動軸15aが図4,図5中時計方向へ所要角回動され、制動解除操作用押しボタン14が図中左側方へ突出する。
このために、この回動軸15aに連結されている駆動リンク19の駆動端部19aも時計方向に回動するので、図5に示すように従動リンク20は垂直方向に立ち上がり、スライダーヨーク18を図中上方へ押し上げる。このとき、スライダーヨーク18には、リターンばね31により常時図中下方へ引き下げる力が作用しているプランジャ28に接続されている左右一対のブレーキワイヤー4,4により、図5中、常時下方へ引き下げる弾性力が常に作用している。
これにより、スライダーヨーク18は、その弾性的な引下げ力に抗してスライダーケース11内で、図5中上方へ摺動し、駆動リンク19が所要角(例えば85°)以上(例えば90°)傾動すると、スライダーヨーク18の図5中右側壁外面がスライダーケース11の図中右側壁に押圧されて拘束され、駆動リンク19と従動リンク20がほぼ一直線状に並び、力がゼロになる。このために、スライダーヨーク18はリターンばね31の弾性的な引き下げ力に抗して上昇位置に保持される。
このスライダーヨーク18の上昇移動により、このスライダーヨーク18に接続されている左右一対のブレーキワイヤー4,4がリターンばね31の引き下げ力に抗して図中上方へ引き上げられる。
これにより、図7〜図10で示す制動機構27の各プランジャ28が、ブレーキワイヤー4,4の引き上げ力により図中上方へ引き上げられるので、連結軸30hを支点として揺動アーム30の図中右端部が反時計方向へ回動する。このとき、角筒状のプランジャ下部28bの上端部がヘッド本体24eの開口下端24dに衝当し、プランジャ28の上昇が規制される。これ以降もプランジャ28は各ブレーキワイヤー4により図中上方へ引き上げられているので、この位置に保持される。
このために、図8に示すように左右一対のアーム部30a,30bが図中右端部が上方へ上昇し、左右一対の係合部33a,33bの係合段部33c,33dが左右一対の係合環35,36の係合段部に係合される。
これにより、左右一対の車輪22,23の回転がほぼ同時に制動(ロック)され、その制動状態が保持される。
こうして、2台の制動双輪キャスター5,6が制動され、しかも、これら2台の制動双輪キャスター5,6は、床頭台2の底板2eに対角線上で対向配置されているので、残り2台の非制動双輪キャスター7,8が回転(走行)可能であっても、床頭台2の走行を、左右,縦方向のいずれにも確実に制動ないし阻止し、固定することができる。
また、左右一対の車輪22,23の回転のタイミングにより、左右一対の係合部33a,33bの係合段部33c,33dの凸部が左右一対の係合環35,36の凸部に衝当したときは、リフター34の押しばね33が係合ピン32を図中上方へ常時押し上げているので、係合部33a,33bが係合環35,36側へ弾性的に押圧される。
このために、係合部33a,33bの係合段部33c,33dの凸部の傾斜面が係合環35,36の凸部の傾斜面に沿って摺動し、凹部内に案内されて嵌合される。
そして、これら左右一対の車輪22,23の制動時の反力はリフター34の押しばね33とリターンばね31のばね力により弾性的に吸収されるので、これら車輪22,23を円滑に制動することができる。
次に、このように制動された制動双輪キャスター5,6の制動を解除して走行可能にする場合について説明する。
この場合は、まず、操作ユニット3の制動解除操作用押しボタン14をその内側へ押し込む。この場合も、例えば人差し指等を指掛かり部9aに引っ掛け、親指等により制動解除操作用押しボタン14を押し込む。
すると、図11に示すように制動操作用押しボタン13が図中左側へ突出し、揺動レバー15の回動軸15aが反時計方向に回動する。このために、揺動レバー15は、その図中上端部が反時計方向に揺動し、その全体が図中左側に傾動する。
このために、図12に示すように従動リンク20が図中右側へ傾動し、スライダーヨーク18が左右一対のブレーキワイヤー4,4を介してリターンばね31により図中下方へ引っ張られ、スライダーケース11内を下方へ摺動する。
これにより、図9に示すように左右一対のブレーキワイヤー4,4が図中下方へ引っ張られ、プランジャ28が図中下方へ引き下げられるので、揺動アーム30の図中右端部が連結軸30hの支点周りに時計回りに回動する。
すると、揺動アーム30上に固定された左右一対の係合部33a,33bが図中下方へ移動し、係合環35,36との係合状態が解除される。この係合解除状態は、リターンばね31の弾性的な牽引力により弾性的に保持される。
これにより、制動双輪キャスター5,6の左右一対の車輪22,23の制動が解除され、走行可能になる。その結果、床頭台2が走行可能となる。
したがって、この双輪キャスターのブレーキ装置1によれば、単に1つの制動操作用押しボタン13を単に押し込むことにより、複数台、例えば2台の制動双輪キャスター5,6の走行をほぼ同時に制動することができる。
また、単に1つの制動解除操作用押しボタン14を単に押し込むことにより、複数、例えば2台の制動双輪キャスター5,6の制動をほぼ同時に解除し走行可能にすることができる。
そして、これら操作ユニット3の制動操作用押しボタン13と制動解除操作用押しボタン14は、この操作ユニット3を取り付ける床頭台2の取付側板2aの外面よりも内側へ凹んだ凹部内に埋設されているので、例えば床頭台2の走行時に、その取付側面2aに衝当する障害物等により誤って押し込まれる等の不慮の事故を低減することができる。
また、操作ユニット3を床頭台2の上部に設けているので、その操作ユニット3を例えば看護師等ユーザが例えば立った状態で楽に操作することができ、その分、操作し易いうえに、その操作状態を視認し易い。そして、制動操作用押しボタン13と、制動解除操作用押しボタン14を例えば赤と緑などに着色し、色別にすることにより、これら押しボタン13,14の操作状態を簡単に視認できる。
なお、上記実施形態では、双輪キャスターのブレーキ装置1を被取付体の一例として床頭台2に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばナースカートやサイドテーブル等キャスターにより走行可能に構成された被取付体であればよい。また、係合環35,36は、その一方を、左右一対の車輪22,23の一方に設けてもよい。
また、上記実施形態では、制動双輪キャスター5,6を2台設け、ブレーキワイヤー4,4を2本設けた場合について説明したが、これらをそれぞれ3台、3本以上設けてもよい。
以上、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…制動双輪キャスターのブレーキ装置、2…床頭台(被取付体)、2a,2b,2c…側板、3…操作ユニット、4…ブレーキワイヤー、5,6…制動双輪キャスター、9a…指掛かり部、11…スライダーケース、13…制動操作用押しボタン、14…制動解除操作用押しボタン、15…揺動レバー、18…スライダーヨーク、19…駆動リンク、20…従動リンク、22,23…左右一対の車輪、24…ヘッド、24c…ヘッド挿通孔、24e…ヘッド本体、26…中空旋回軸、27…制動機構、28…プランジャ、30…揺動アーム、31…リターンばね(制動解除用ばね)、33…押しばね(制動用ばね)、33a,33b…係合部、34…リフター、35,36…係合環、37…車軸。
また、制動双輪キャスターにそれぞれ配設され、各対の車輪の少なくとも一方の内側に同心状に配設された複数の係合段部を周方向に連設した係合環、この係合環の係合段部に係脱可能に係合する係合部を係脱可能に揺動する揺動アームおよび制動双輪キャスターの中空旋回軸内に軸方向に往復動可能に収容されてブレーキワイヤーにそれぞれ接続され、これらブレーキワイヤーの軸方向の往復動に応じて揺動アームを揺動して係合部を係合環の係合段部に係合させて制動双輪キャスターの車輪の回転を制動させる一方、その係合を解除して車輪の制動を解除させるプランジャを有する制動機構と、を具備し、係合環は、制動双輪キャスターの一対の車輪の内側にそれぞれ配設され、制動機構は、係合部と揺動アームをそれぞれ一対有し、これら一対の揺動アームを一本のプランジャにより揺動させるように連結させている。

Claims (6)

  1. 被取付体に取り付けられる取付部に配設された中空旋回軸、前記取付部に前記中空旋回軸回りに旋回可能に取り付けられるヘッドおよびこのヘッドに回転可能に支持された一対の車輪を有する制動可能の複数の制動双輪キャスターと、
    この制動双輪キャスターの車輪を制動させる制動操作用押しボタン、その制動を解除させる制動解除操作用押しボタンおよびこれら押しボタンの押仕込み操作に応じて複数のブレーキワイヤーを軸方向に往復動させるブレーキワイヤー作動部を有し、前記被取付体の上部外側面に操作可能に埋設される操作ユニットと、
    前記制動双輪キャスターにそれぞれ配設され、各対の車輪の少なくとも一方の内側に同心状に配設された複数の係合段部を周方向に連設した係合環、この係合環の係合段部に係脱可能に係合する係合部を係脱可能に揺動する揺動アームおよび前記制動双輪キャスターの中空旋回軸内に軸方向に往復動可能に収容されて前記ブレーキワイヤーにそれぞれ接続され、これらブレーキワイヤーの軸方向の往復動に応じて前記揺動アームを揺動して前記係合部を前記係合環の係合段部に係合させて前記制動双輪キャスターの車輪の回転を制動させる一方、その係合を解除して車輪の制動を解除させるプランジャを有する制動機構と、
    を具備していることを特徴とする双輪キャスターのブレーキ装置。
  2. 前記操作ユニットは、前記被取付体の上部外側面から内方へ凹む凹部を有し、この凹部内に前記制動操作用押しボタンと制動解除操作用押しボタンを配設していることを特徴とする請求項1に記載の双輪キャスターのブレーキ装置。
  3. 前記操作ユニットは、前記被取付体の上部外側面から外方へ突出する指掛かり可能の指掛かり部を具備していることを特徴とする請求項1または2に記載の双輪キャスターのブレーキ装置。
  4. 前記被取付体は、前記制動双輪キャスターと、前記制動機構を具備していない非制動双輪キャスターとを具備していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の双輪キャスターのブレーキ装置。
  5. 前記係合環は、前記制動双輪キャスターの一対の車輪の内側にそれぞれ配設され、
    前記制動機構は、前記係合部と揺動アームをそれぞれ一対有し、これら一対の揺動アームを前記一本のプランジャにより揺動させるように連結させていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の双輪キャスターのブレーキ装置。
  6. 前記制動機構は、前記プランジャを車輪制動解除方向に付勢する制動解除用ばねと車輪制動方向に付勢する制動用ばねとを具備していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の双輪キャスターのブレーキ装置。
JP2015080048A 2015-04-09 2015-04-09 双輪キャスターのブレーキ装置 Pending JP2016199130A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015080048A JP2016199130A (ja) 2015-04-09 2015-04-09 双輪キャスターのブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015080048A JP2016199130A (ja) 2015-04-09 2015-04-09 双輪キャスターのブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016199130A true JP2016199130A (ja) 2016-12-01

Family

ID=57422277

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015080048A Pending JP2016199130A (ja) 2015-04-09 2015-04-09 双輪キャスターのブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016199130A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021062806A (ja) * 2019-10-16 2021-04-22 株式会社ジェネシス キャスターのブレーキ装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3148376B2 (ja) * 1992-06-29 2001-03-19 株式会社トーキン 印刷スクリーンの製造方法
JP3173158B2 (ja) * 1992-07-30 2001-06-04 凸版印刷株式会社 化粧紙の製造方法
JP2010088490A (ja) * 2008-10-03 2010-04-22 Toyo Vending Kk 床頭台を固定する末端操作装置
JP2011218141A (ja) * 2010-03-23 2011-11-04 Toshin Seisakusho:Kk キャスター及びキャスターユニット
JP2013106649A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Toyo Vending Kk 歩行器兼用移動椅子
JP2013256289A (ja) * 2013-08-09 2013-12-26 Toyo Vending Kk 床頭台固定装置
JP2014000929A (ja) * 2012-06-21 2014-01-09 Horie-Kanamono Corp キャスタ構造
JP2014140753A (ja) * 2014-02-14 2014-08-07 Toyo Vending Kk ベッドサイドテーブル

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3148376B2 (ja) * 1992-06-29 2001-03-19 株式会社トーキン 印刷スクリーンの製造方法
JP3173158B2 (ja) * 1992-07-30 2001-06-04 凸版印刷株式会社 化粧紙の製造方法
JP2010088490A (ja) * 2008-10-03 2010-04-22 Toyo Vending Kk 床頭台を固定する末端操作装置
JP2011218141A (ja) * 2010-03-23 2011-11-04 Toshin Seisakusho:Kk キャスター及びキャスターユニット
JP2013106649A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Toyo Vending Kk 歩行器兼用移動椅子
JP2014000929A (ja) * 2012-06-21 2014-01-09 Horie-Kanamono Corp キャスタ構造
JP2013256289A (ja) * 2013-08-09 2013-12-26 Toyo Vending Kk 床頭台固定装置
JP2014140753A (ja) * 2014-02-14 2014-08-07 Toyo Vending Kk ベッドサイドテーブル

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021062806A (ja) * 2019-10-16 2021-04-22 株式会社ジェネシス キャスターのブレーキ装置
WO2021075079A1 (ja) * 2019-10-16 2021-04-22 株式会社ジェネシス キャスターのブレーキ装置
JP7431010B2 (ja) 2019-10-16 2024-02-14 株式会社ジェネシス キャスターのブレーキ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5848401B2 (ja) ストッパー付きキャスター
JP5932034B2 (ja) 軸とホイールが同時に制動されるキャスター
US8850657B1 (en) Castor assembly
US7810613B2 (en) Cart braking device
US8910953B2 (en) Device for actuating brake means of mobile appliances
JP6033377B1 (ja) 単輪キャスター
US20130320641A1 (en) Brake device and child carrier provided with the same
JP5178437B2 (ja) 床頭台を固定する末端操作装置
TWI520869B (zh) 嬰兒車的煞車機構
JP4616915B2 (ja) 台車の制動構造
JP5450302B2 (ja) 制動キャスタ装置
US8418314B2 (en) Wheel assembly with a wheel lock structure
JP5716120B1 (ja) 手元ブレーキ付きキャスター
JP5937900B2 (ja) キャスタ構造
JP2016199130A (ja) 双輪キャスターのブレーキ装置
JP3173158U (ja) キャスタ装置
JP2011011697A (ja) 双輪キャスター
JP2008056158A (ja) キャスタ装置
JP5472899B2 (ja) 双輪キャスター
JP2016088419A (ja) キャスタ装置
CN209795575U (zh) 刹车复位机构及具有该机构的婴儿车
JP3184846U (ja) バッグ類のキャスターロック装置
JP7235805B2 (ja) 装置、家具及び特に医療機器用のキャスタ
JP5672601B2 (ja) キャスター
JP3174896U (ja) 制動機能を有する車輪構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170110