JP2016193677A - 発泡樹脂ダクトおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量性や断熱性の特性を保持しつつ、部分的に強度を変えて、変形等を抑制し、寸法精度を高めることのできる発泡樹脂ダクトおよびその製造方法を提供する。【解決手段】ダクトが発泡樹脂により形成され、長手方向の所定部位が他部位の発泡倍率より低く形成され、前記長手方向の所定部位は、前記他部位よりも強度を高めたい当該発泡樹脂ダクト1と他の部材との嵌合部(開口部10a〜10d)および取付部(ブラケット部13a〜13c)を含むように構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、発泡樹脂ダクトおよびその製造方法に関する。
従来から発泡樹脂で成形した発泡樹脂ダクトが用いられている。
このような発泡樹脂ダクトは、例えば車両空調用ダクトとして、空調装置と車内のグリル等を接続する用途などに用いられている。
発泡樹脂ダクトに関する技術は種々提案されている(例えば、特許文献1等)。
発泡樹脂ダクトは比較的軽量であるので、車両空調用ダクトとして用いる場合に、車両の軽量化に貢献できるというメリットがある。また、発泡樹脂ダクトは断熱性に優れ、車両空調用ダクトとして用いる場合に、熱効率を向上できるという利点もあった。
特開2014−94606号公報
しかしながら、従来の発泡樹脂ダクトでは、例えば車内のグリルとの嵌合部や、他の部材への取付部等の部位が、強度不足で変形したり、ボルトで固定する際に座屈し易いなどの難点があった。
また、従来の発泡樹脂ダクトは、軽量化のために発泡樹脂の発泡倍率を高くする場合には、強度が比較的低くなり、嵌合部等の寸法精度も低くなるので、グリル等に取付けた際に隙間を生じるなどの問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、軽量性や断熱性の特性を保持しつつ、部分的に強度を変えて、変形等を抑制し、寸法精度を高めることのできる発泡樹脂ダクトおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る発泡樹脂ダクトは、ダクトが発泡樹脂により形成され、長手方向の所定部位が他部位の発泡倍率より低く形成されていることを要旨とする。
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
すなわち、本発明によれば、軽量性や断熱性の特性を保持しつつ、部分的に強度を変えて、変形等を抑制し、寸法精度を高めた発泡樹脂ダクトを提供することができる。
実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの構成例を示す正面図である。 実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法に用いられる分割型金型の平面図(a)、(b)である。 実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法の第1工程を示す工程図である。 実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法の第2工程を示す工程図である。 実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法の第3工程を示す工程図である。 実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法の第4工程を示す工程図である。 実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法の第5工程を示す工程図である。 実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法の第6工程を示す工程図である。 比較対象に係る発泡樹脂ダクトの構成例を示す正面図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
[実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの構成例]
図1を参照して、実施の形態に係る発泡樹脂ダクト1の構成例について説明する。
図1に示す実施の形態に係る発泡樹脂ダクト1は、車両に搭載される空調用ダクトとして構成されている。
なお、実施の形態に係る発泡樹脂ダクト1は、空調用ダクトに限定されず、他の用途に適用される種々のダクトとして成形することができる。
また、実施の形態に係る発泡樹脂ダクト1の製造方法については、後述する。
発泡樹脂ダクト(空調用ダクト)1は、中空状に形成され、車両内に配置されるグリルの送風口と嵌合される4つの開口部10a〜10dが、流通部11a〜11dを介して接続された構成となっている。
なお、開口部10の数や位置は、取付対象のグリルの仕様等に合わせて変更できることは言うまでもない。
また、図1上、発泡樹脂ダクト1の下方には、空調装置(図示せず)の送風口と嵌合される嵌合部12が形成されている。
また、図1に示す構成例では、流通部11a、11d等には、ボルトを挿通して発泡樹脂ダクト1を車体等に固定するブラケット(取付部)13a〜13cが設けられている。なお、ブラケット(取付部)の設置数や位置は、発泡樹脂ダクト1の用途や取付け位置等に応じて変更できることは勿論である。
ここで、図1において、発泡樹脂ダクト1の長手方向に図示した領域A1〜A5は、後述する製造方法により、発泡倍率の異なる一連の発泡樹脂パリソンで成形された発泡倍率の異なる領域を示す。
即ち、比較的高い強度や寸法精度を要する開口部10a〜10d、ブラケット(取付部)13a〜13cおよび嵌合部12が存在する領域A1、A3およびA5については、発泡倍率を低くした比較的高強度の発泡樹脂パリソンで成形している。
一方、比較的低強度で足りる流通部11a、11dのみが存在する領域A2およびA4については、発泡倍率を高くした比較的低強度の発泡樹脂パリソンで成形している。
これにより、軽量性や断熱性等の発泡樹脂ダクトが有する特性は保持しつつ、取付け等のために比較的高い強度や寸法精度を要する部位を構成する発泡樹脂の発泡倍率を低下させて、他の部位よりも強度を高めた発泡樹脂ダクト1とすることができる。
[実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法]
図2〜図8を参照して、実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法について説明する。
ここで、図2(a)、(b)は、実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法に用いられる分割型金型の平面図、図3〜図8は、実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法の第1工程〜第6工程を示す工程図である。
まず、図2(a)は、開閉可能な一方の分割型金型100Aを示す。
分割型金型100Aの成形面101は、図1に示すような発泡樹脂ダクト1を水平方向に割った半体に相当する形状に成形されている。
図2(a)において、成形面101を囲む周縁部103が形成され、後述する分割型金型100Bの周縁部203と係合して発泡樹脂パリソンを封入するようになっている。
なお、周縁部103の斜め上方には、ダイスから降下されて発泡樹脂パリソンにエアを注入するエアマンドレル(ノズル)が挿通される挿通部103aが形成されている。
また、成形面101と周縁部103との間の隙間102には、成形面101からはみ出した発泡樹脂パリソンが封入される。この隙間102に存在する発泡樹脂は、成形後の発泡樹脂ダクト1のブラケット(取付部)13a〜13cを形成したり、或いは削り取られて廃棄されるバリとなる。
図2(b)は、開閉可能な他方の分割型金型100Bを示す。
分割型金型100Bの成形面201は、図1に示すような発泡樹脂ダクト1を水平方向に割った半体の他方に相当する形状に成形されている。
図2(b)において、成形面201を囲む周縁部203が形成され、前述の分割型金型100Aの周縁部103と係合して発泡樹脂パリソンを封入するようになっている。
また、成形面201と周縁部203との間の隙間202には、成形面201からはみ出した発泡樹脂パリソンが封入される。この隙間202に存在する発泡樹脂は、成形後の発泡樹脂ダクト1のブラケット(取付部)13a〜13cを形成したり、或いは削り取られて廃棄されるバリとなる。
次に、図3〜図8の工程図を参照して、実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法の第1工程〜第6工程について説明する。
(1)第1工程について
第1工程について述べる前に、図3等を参照して、実施の形態に係る発泡樹脂ダクトの製造方法に適用される製造装置500の概要について説明する。
製造装置500は、発泡樹脂を射出する複数台(本実施の形態では2台)の射出機502A、502Bと、この射出機502A、502Bが接続され、発泡樹脂パリソン700を押し出すダイス501を備えている。
各射出機502A、502Bとしては、一般的なものを採用できるので、詳細な説明および図示は省略するが、少なくとも熱可塑性樹脂と発泡剤とを含む材料が投入される材料ホッパ、材料を加熱して軟化させる加熱シリンダおよび軟化状態の材料(発泡樹脂)をダイス501に送給する押出しスクリュー等を備えている。
また、各射出機502A、502Bが備える加熱シリンダおよび押出しスクリューは、マイクロコンピュータ等の制御装置により、所定のタイミングでオン・オフが切り換えられるようになっている。これにより、射出機502A、502Bを所定のタイミングで切り換えることができる。
また、各射出機502A、502Bの材料ホッパに投入される各材料は、熱可塑性樹脂に添加する発泡剤の量を変えて調製されている。
より具体的には、例えば、基材樹脂としてポリプロピレン系樹脂を用い、発泡剤として液化炭酸ガスやアゾジカルボン酸アミドなどの添加量を変えて、発泡倍率の異なる発泡樹脂パリソンを作成することができる。また、発泡助剤として酢酸亜鉛、金属石鹸、タルク類等を添加するようにしてもよい。
なお、一般的には、発泡樹脂の発泡倍率は、約1倍〜6倍程度の範囲で変更可能である。 したがって、例えば、射出機502Aに投入される材料の発泡倍率を1倍程度、射出機502Bに投入される材料の発泡倍率を6倍程度とすることができる。
この場合、射出機502Aから射出される発泡樹脂パリソンの方が、射出機502Bから射出される発泡樹脂パリソンより発泡倍率が低いので、当該発泡倍率の低い発泡樹脂パリソンで成形される部位の強度や寸法精度を高めることができる。
ダイス501は、所定形状のノズルを備え、中空のチューブ状の発泡樹脂パリソン700を押し出すようになっている。
なお、ダイス501には、各射出機502A、502Bから択一的に軟化状態の発泡樹脂が送給されるようになっている。
これにより、射出機502A、502Bを所定のタイミングで切り換えることで、部分的に発泡倍率の異なる一連の発泡樹脂パリソン700(700A〜700E)を押し出すことができる。
ダイス501の下方には、図2に示すような金型100A、100Bを装着して、矢印D2、D3方向に進退可能なアクチュエータ601、602が設けられている。
ここで、図3に示す第1工程で実行される処理について説明する。
なお、図3〜図8において、金型100A、100Bは模式的に表すが、本製造工程により、図1に示す発泡樹脂ダクト1を製造するものとする。
第1工程では、射出機502Aがオン状態、射出機502Bがオフ状態となるように制御する。
これにより、射出機502Aから発泡樹脂の発泡倍率が低い軟化状態の発泡樹脂が射出され、ダイス501を介してD1方向(垂下方向)に発泡樹脂パリソン700Aが押し出される。
このように、第1工程において、まず射出機502Aをオン状態にするのは、例えば図1に示す発泡樹脂ダクト1の左端側を図3における下端側、発泡樹脂ダクト1の右端側を図3における上端側として製造する場合に、図1に示す発泡樹脂ダクト1領域A1を比較的高強度の発泡倍率が低い発泡樹脂パリソン700Aで形成するためである。
なお、第1工程において、金型100A、100Bはアクチュエータ601、602の制御により離間状態とされ、金型100Aと金型100Bとの間を発泡樹脂パリソン700Aが降下していく状態となる。
(2)第2工程について
図4に示す第2工程では、射出機502Aがオフ状態、射出機502Bがオン状態となるように制御する。
これにより、射出機502Bから発泡樹脂の発泡倍率が比較的高い軟化状態の発泡樹脂が射出され、ダイス501を介してD1方向(垂下方向)に発泡樹脂パリソン700Bが、発泡樹脂パリソン700Aに連なって押し出される。
このように、第2工程において、射出機502Bから射出される状態にするのは、図1に示す領域A2を比較的低強度の発泡倍率が高い発泡樹脂パリソン700Bで形成するためである。
なお、第2工程において、金型100A、100Bはアクチュエータ601、602の制御により未だ離間状態とされ、金型100Aと金型100Bとの間を発泡樹脂パリソン700Aと700Bの連続体が降下していく状態となる。
(3)第3工程について
図5に示す第3工程では、射出機502Aがオン状態、射出機502Bがオフ状態となるように制御する。
これにより、射出機502Aから発泡樹脂の発泡倍率が比較的低い軟化状態の発泡樹脂が射出され、ダイス501を介してD1方向(垂下方向)に発泡樹脂パリソン700Cが、発泡樹脂パリソン700Aおよび700Bに連なって押し出される。
このように、第3工程において、射出機502Aから射出される状態にするのは、図1に示す領域A3を比較的高強度の発泡倍率が低い発泡樹脂パリソン700Cで形成するためである。
なお、第3工程において、金型100A、100Bはアクチュエータ601、602の制御により未だ離間状態とされ、金型100Aと金型100Bとの間を発泡樹脂パリソン700A〜700Cの連続体が降下していく状態となる。
(4)第4工程について
図6に示す第4工程では、射出機502Aがオフ状態、射出機502Bがオン状態となるように制御する。
これにより、射出機502Bから発泡樹脂の発泡倍率が比較的高い軟化状態の発泡樹脂が射出され、ダイス501を介してD1方向(垂下方向)に発泡樹脂パリソン700Dが、発泡樹脂パリソン700A〜700Cに連なって押し出される。
このように、第4工程において、射出機502Bから射出される状態にするのは、図1に示す領域A4を比較的低強度の発泡倍率が高い発泡樹脂パリソン700Dで形成するためである。
なお、第4工程において、金型100A、100Bはアクチュエータ601、602の制御により未だ離間状態とされ、金型100Aと金型100Bとの間を発泡樹脂パリソン700A〜700Dの連続体が降下していく状態となる。
また、図示は省略するが、同様の処理を行うことにより、射出機502Aから発泡樹脂の発泡倍率が比較的低い軟化状態の発泡樹脂が射出され、ダイス501を介してD1方向(垂下方向)に発泡樹脂パリソン700Eが、発泡樹脂パリソン700A〜700Dに連なって押し出される状態とすることができる。
これにより、図1に示す領域A5を比較的高強度の発泡倍率が低い発泡樹脂パリソン700Eで形成することができる。
以上の第1工程〜第4工程により、成形する発泡樹脂ダクト1の長手方向における所定部位の強度を変化させる強度可変工程を実現することができる。
また、第4工程では、図6に示すように、発泡樹脂パリソン700Aの下端部を閉じるプリピンチ処理が行われる。
(5)第5工程について
図7に示す第5工程では、アクチュエータ601、602をD4、D5方向に移動させるように制御して、金型100Aと金型100Bとを閉じ合わせる。
これにより、金型100Aおよび金型100B内に発泡樹脂パリソン700A〜700Eの連続体が封入される。なお、金型100Aおよび金型100Bの外にはみ出した発泡樹脂パリソンは、捨てバリ701、702として発泡樹脂ダクト1の成形終了後に廃棄される。
次いで、発泡樹脂パリソン700A〜700Eの連続体に、エアマンドレル(吹込みノズル)503が挿通され、外部から供給されるエアが発泡樹脂パリソン700A〜700Eの連続体内に吹き込まれる。
これにより、発泡樹脂パリソン700A〜700Eの連続体がブロー圧で膨らんで、金型100Aおよび金型100Bの成形面101、201に密着される。
(6)第6工程について
次いで、図8に示す第6工程では、第5工程における状態で所定時間にわたって保持して、発泡樹脂パリソン700A〜700Eの連続体を冷却した後、アクチュエータ601、602をD6、D7方向に移動させるように制御して、金型100Aと金型100Bを離間させる。
これにより、図8に示すように、バリ701〜704を有した状態の発泡樹脂ダクト1が成形される。
そして、バリ701〜704を切り離して、発泡樹脂ダクト1を製造装置500から取り出す。
この後、図示は省略するが、発泡樹脂ダクト1の周囲の他のバリ等を切り取ったり、或いはバリの一部を利用してブラケット(取付部)13a〜13c等を形成するなどの処理を行って図1に示すような発泡樹脂ダクト1が完成される。
このようにして製造された発泡樹脂ダクト1は、図1を参照して説明したように、比較的高い強度や寸法精度を要する開口部10a〜10d、ブラケット(取付部)13a〜13cおよび嵌合部12が存在する領域A1、A3およびA5については、発泡倍率を低くした比較的高強度の発泡樹脂パリソンで成形されている。
一方、比較的低強度で足りる流通部11a、11dのみが存在する領域A2およびA4については、発泡倍率を高くした比較的低強度の発泡樹脂パリソンで成形されている。
これにより、軽量性や断熱性等の発泡樹脂ダクトが有する特性は保持しつつ、取付け等のために比較的高い強度や寸法精度を要する部位(開口部10a〜10d、ブラケット13a〜13c等)を構成する発泡樹脂の発泡倍率を低下させて、他の部位よりも強度を高めた発泡樹脂ダクト1を提供することができる。
[比較対象に係る発泡樹脂ダクト]
図9は、比較対象に係る発泡樹脂ダクト800の構成例を示す正面図である。
図9に示す比較対象に係る発泡樹脂ダクト800は、車両に搭載される空調用ダクトとして構成されており、図1に示す本実施の形態に係る発泡樹脂ダクト1と略同様の形状を有している。
即ち、発泡樹脂ダクト800は、中空状に形成され、車両内に配置されるグリルの送風口と嵌合される4つの開口部801a〜801dが、流通部802a〜802dを介して接続された構成となっている。
また、流通部802a、802d等には、ボルトを挿通して発泡樹脂ダクト800を車体等に固定するブラケット(取付部)803a〜803cが設けられている。
但し、発泡樹脂ダクト800は、軽量化を優先して、全体が発泡倍率を高くした比較的低強度の発泡樹脂パリソンで成形されている。
そのため、発泡樹脂ダクト800では、例えば車内のグリルと嵌合される開口部801a〜801dやブラケット803a〜803c等の部位が、取付け作業を行う際に、強度不足で変形したり、ボルトで固定する際に座屈し易いなどの難点があった。
また、発泡樹脂ダクト800は、全体の強度が比較的低いため、嵌合部等の寸法精度も低く、グリル等に取付けた際に隙間を生じるなどの問題があった。
これに対して、上述のような製造方法で製造される本実施の形態に係る発泡樹脂ダクト1では、軽量性や断熱性等の特性は保持しつつ、比較的高い強度や寸法精度を要する部位(開口部10a〜10d、ブラケット13a〜13c等)を構成する発泡樹脂の発泡倍率を低下させて、他の部位よりも強度を高めているので、取付け作業を行う際に、強度不足で変形したり、ボルトで固定する際に座屈することを抑制することができる。
また、開口部10a〜10dやブラケット13a〜13c等の強度を高めることにより、当該部位の寸法精度を上げることができ、グリル等に取付けた際に隙間を生じることなどを抑制することができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載にしたがって解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、本実施の形態に係る製造方法では、2台の射出機502A、502Bを備えた製造装置500を用いる場合について説明したが、これに限定されず、3台以上の射出機を備える製造装置を用いるようにしてもよい。
この場合には、これらの射出機を所定のタイミングで切り換えて、3種類以上の発泡倍率の異なる発泡樹脂パリソンを用いた発泡樹脂ダクトを成形することができる。
また、射出機を所定のタイミングで切り換えることにより、長手方向の所定部位について発泡倍率の異なる発泡樹脂パリソンで構成するようにしてもよい。
1…発泡樹脂ダクト
10a〜10d…開口部
11a〜11d…流通部
12…嵌合部
13a〜13c…ブラケット
100A、100B…分割型金型(金型)
101、201…成形面
102、202…隙間
103、203…周縁部
103a…挿通部
500…製造装置
501…ダイス
502A、502B…射出機
503…エアマンドレル
601、602…アクチュエータ
700(700A〜700E)…発泡樹脂パリソン
701〜704…バリ
A1〜A5…領域

Claims (5)

  1. ダクトが発泡樹脂により形成され、長手方向の所定部位が他部位の発泡倍率より低く形成されていることを特徴とする発泡樹脂ダクト(1)。
  2. 前記長手方向の所定部位は、前記他部位よりも強度を高めたい当該発泡樹脂ダクトと他の部材との嵌合部(開口部10a〜10d)および取付部(ブラケット部13a〜13c)を含むことを特徴とする請求項1に記載の発泡樹脂ダクト。
  3. 射出機(502A、502B)から射出され、該射出機に接続されたダイス(501)から押し出される軟化状態の発泡樹脂パリソン(700)を開閉可能な分割型金型(100A、100B)内にセットし、該発泡樹脂パリソンを前記金型で挟み込み、ブロー圧で前記金型の成形面(101、201)に密着させて成形する発泡樹脂ダクトの製造方法であって、
    成形する発泡樹脂ダクトの長手方向における所定部位(領域A1〜A5)の強度を変化させる強度可変工程を有することを特徴とする発泡樹脂ダクトの製造方法。
  4. 前記強度可変工程は、2以上の射出機(502A、502B)から発泡倍率の異なる発泡樹脂パリソン(700A〜700E)を所定のタイミングで切り換えて射出し、前記ダイスから押出して、部分的に発泡倍率の異なる一連の発泡樹脂パリソン(700)を前記分割型金型で成形する工程であることを特徴とする請求項3に記載の発泡樹脂ダクトの製造方法。
  5. 前記発泡樹脂ダクトにおいて強度を高めたい部位について、他部位を構成する発泡樹脂パリソンよりも発泡倍率が低い発泡樹脂パリソン(700A、700C、700E)を所定の射出機から所定のタイミングで射出するように制御することを特徴とする請求項4に記載の発泡樹脂ダクトの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018034352A (ja) * 2016-08-30 2018-03-08 キョーラク株式会社 発泡成形体の製造方法

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