JP5827611B2 - 樹脂製ダクト、ダクト構成体および製造方法 - Google Patents

樹脂製ダクト、ダクト構成体および製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、流体を流通させる流路部が平板状になっている平板状流路部を有する樹脂製ダクト、ダクト構成体および製造方法に関する。
一般に、エアコンユニット等からの流体を所望の部位へ流通させるため、用途に応じた様々な形状のダクトが用いられている。
例えば車両のバッテリについて、バッテリパックを車両前後方向に2分割して配置し、両者間の空間に冷却ダクトを経由して空調装置からの冷却風を通し、前部及び後部のバッテリパックを独立に冷却するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このようにバッテリを冷却することで、バッテリの性能と寿命の低下防止に貢献できることが知られている。
特開2011−79411号公報
しかしながら、上述した特許文献1のように、積載されたバッテリに冷却風を送ろうとすると、より効率的に冷却するためには、積載されたバッテリとバッテリの間にまで冷却風を流通させることがより望まれる。このように空気を流通させるためには、積載された下の段のバッテリの方向に空気を流通させる流路と、上の段のバッテリの方向に空気を流通させる流路とに、流路を分岐させるダクトが求められる。
こうした流路が分岐するダクトを成形する場合、射出成形などの比較的コストの高い製造方法を用いず、例えば分割金型によるブロー成形といった安価な製造方法で製造できるようにしようとすると、ダクトが中空の成形品であるため、パーティングラインからの距離が問題となる。
すなわち、樹脂材料を金型のキャビティ面の形状に賦形して中空の成形品を成形する場合、パーティングラインからの距離が遠い位置になるほど、樹脂材料をその位置まで引き延ばす必要があるため、樹脂材料が薄肉となっていく。薄肉にし過ぎてしまうと、場合によっては樹脂材料がちぎれてしまったり、必要な強度を持たせることができなくなるなどの問題が発生してしまう。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、安価な製造方法で製造できるにもかかわらず、薄肉になり過ぎることもなく、適切な肉厚で製造することができる樹脂製ダクト、ダクト構成体および製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明に係る樹脂製ダクトは、
流体を流通させる流路が内部に形成された平板状流路部に、
平板状流路部の平面方向とは異なる方向の流路が内部に形成された第2の流路部が連接されて構成される樹脂製ダクトであって、
第2の流路部は、上端に上端開口部が設けられると共に、下端に下端開口部が設けられ、
平板状流路部は、少なくとも上向きまたは下向きに第3の開口部が設けられ、
平板状流路部内の流路は、第2の流路部における上端開口部および下端開口部の何れからも所定距離以上離れた位置で、第2の流路部内の流路と連通され、
樹脂製ダクトを分割金型で成形することによるパーティングラインは、
平板状流路部には当該平板状流路部の平面方向に対する側面に形成され、
第2の流路部には上端開口部または下端開口部における開口面につながるよう形成されたことを特徴とする。
また、本発明に係るダクト構成体は、
上述した本発明に係る樹脂製ダクトと、樹脂製ダクトを他のダクトに接続させる中継部材とを有し、中継部材が樹脂製ダクトに接合部材で接合されて構成されたダクト構成体であって、
中継部材は、
樹脂製ダクトの第2の流路部におけるパーティングラインがつなげられていない開口部が嵌め込まれる第1の嵌合部と、
他のダクトに嵌め込まれる第2の嵌合部と、を有し、
第2の嵌合部における他のダクトへの嵌め込み方向の長さは、第1の嵌合部における樹脂製ダクトの嵌め込み方向の長さよりも長いことを特徴とする。
また、本発明に係る樹脂製ダクトの製造方法は、
樹脂を分割金型で挟み込んで成形する成形工程を有する樹脂製ダクトの製造方法であって、
樹脂製ダクトは、流体を流通させる流路が内部に形成された平板状流路部に、平板状流路部の平面方向とは異なる方向の流路が内部に形成された第2の流路部が連接されて構成され、
第2の流路部は、上端に上端開口部が設けられると共に、下端に下端開口部が設けられ、
平板状流路部は、少なくとも上向きまたは下向きに第3の開口部が設けられ、
平板状流路部内の流路は、第2の流路部における上端開口部および下端開口部の何れからも所定距離以上離れた位置で、第2の流路部内の流路と連通され、
樹脂製ダクトを分割金型で成形することによるパーティングラインは、
平板状流路部には当該平板状流路部の平面方向に対する側面に形成され、
第2の流路部には上端開口部または下端開口部における開口面につながるよう形成されることを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、安価な製造方法で製造できるにもかかわらず、薄肉になり過ぎることもなく、適切な肉厚で製造することができる。
本発明の実施形態としてのダクト構成体300の外観を示す斜視図である。 同、側面図である。 同、平面図である。 同、背面図である。 ダクト構成体300を分解した状態の形状を模式的に示す(a)側面図、(b)背面図である。 ダクト構成体300を下側ダクト500と組み合わせた使用例を模式的に示す図である。 中継部材200における嵌合凹部201および嵌め込み部202での嵌め合わせ深さの関係を説明する図である。 本実施形態による製造方法例を説明するための第1の図である。 本実施形態による製造方法例を説明するための第2の図である。
次に、本発明に係る樹脂製ダクト、ダクト構成体および製造方法をバッテリ用のダクト構成体に適用した一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<ダクト構成体300の構成例>
まず、図1〜図6を参照しながら、本実施形態により成形するダクト構成体300の構成例について説明する。図1は全体斜視図を、図2〜図4は外観を、図5は分解した状態を、図6は他のダクトと嵌め合わせての使用例を、それぞれ示す。
本実施形態のダクト構成体300は、不図示のエアコンユニットや空気循環用のファンなどから供給される冷暖風を所望の部位へ流通させるための軽量なダクト構成体300であり、熱可塑性樹脂を分割金型で型締めし、ブロー成形することで成形される。
本実施形態のダクト構成体300は、図1、図2、図4〜図6に示すように、分岐ダクト(樹脂製ダクト)100と、中継部材200とを有して構成され、この中継部材200は、分岐ダクト100にタッカーなどの接合部材115により固定される。
接合部材115の位置や接合箇所数は、図4、図6に示す位置および数に限定されず、中継部材200と分岐ダクト100とを固定することができれば任意の位置および接合箇所数であってよい。
分岐ダクト100は、図1〜図4に示すように、縦型流路部110a,110bのそれぞれに、平板状流路部120が連接されて構成され、この縦型流路部110aと110b、平板状流路部120aと120bが、それぞれ橋渡し部130により接続されて一体とされて構成される。
縦型流路部110aと110b、平板状流路部120aと120bは、それぞれおおよそ同様の形状となっているため、以下、その一方について説明する。
縦型流路部110は、内部に中空の流路111が形成されると共に、上端に上端開口部112が開設され、下端に下端開口部113が開設される。また、平板状流路部120は、内部に中空の流路121が形成されると共に、平板状の上面にバッテリ用開口部122が開設される。
平板状流路部120は、縦型流路部110における上端開口部112および下端開口部113の何れからも所定距離以上離れた位置で、この縦型流路部110に連接される。また、縦型流路部110内の流路111と、平板状流路部120内の流路121とは、互いに連通されるようになっている。
このことにより、図6に示すように、縦型流路部110における上端開口部112からの流路が、下端開口部113への流路と、平板状流路部120内への流路とに分岐されるように構成される。
縦型流路部110内の流路111における流路方向は、図6に示すように、平板状流路部120の平面方向に対しておおよそ垂直方向、すなわち、平板状流路部120内の流路121における流路方向に対しておおよそ垂直方向となっている。
中継部材200(200a、200b)は、分岐ダクト100の下端開口部113a、113bに1つずつ取り付けられ、それぞれ上述した接合部材115により分岐ダクト100に固定される。
中継部材200aと200bは、それぞれおおよそ同様の形状となっているため、以下、その一方について説明する。
中継部材200は、内部に中空の流路が形成され、上部には、分岐ダクト100の下端開口部113を挿入させるための嵌合凹部201が形成される。また、下部には、図6、図7に示すように、下側ダクト500の管内に嵌め込んで用いるための嵌め込み部202が形成される。
分岐ダクト100が中継部材200に嵌め込まれた状態での、分岐ダクト100における中継部材200の上端部周辺の位置には、図1、図2、図4、図5(b)、図7に示すように、リブ114が凸設される。分岐ダクト100の下端開口部113が中継部材200の嵌合凹部201内に嵌め込まれる際、このリブ114の下端に中継部材200の嵌合凹部201の内側が当接することで、中継部材200への嵌め込み深さが正確に決定されることとなる。
このことにより、分岐ダクト100が中継部材200に嵌め込まれた状態での、上端開口部112から中継部材200下端までの高さが正確に決定されることとなる。分岐ダクト100と中継部材200は、こうして嵌め込み深さが正確に決定された状態で、上述した接合部材115により接合され、固定される。
中継部材200における嵌め込み深さの関係を図7に示す。この図7に示すように、中継部材200の嵌合凹部201に分岐ダクト100が嵌め込まれる嵌め込み深さをX、嵌め込み部202が下側ダクト500の管内に嵌め込まれる嵌め込み深さをYとすると、Y>Xとなるように中継部材200は成形される。
このように、中継部材200は、分岐ダクト100における縦型流路部110の下端開口部113へ向かう側の流路を延長すると共に、下側ダクト500への嵌め込み深さYを、安定した嵌め合わせとして十分な長さまで確保できるようにするものとして機能する。
分岐ダクト100は、後述のように、溶融状態の熱可塑性樹脂を分割金型で型締めするブロー成形により成形される。この分割金型での成形によるパーティングライン140は、図1、図2、図5(a)に示すように、平板状流路部120においては平板状である部分の平面方向に対する側面方向に形成され、縦型流路部110の側面から上端開口部112の開口面につながるように形成される。
後述するブロー成形の際、開口部それぞれは、図5(a)に閉鎖部150として示すように、開口部が閉じられた状態として成形される。そして成形後の後加工として各閉鎖部が切除されることにより、開口状態とされて用いられる。
図1、図2、図4、図5中のパーティングライン140は、このブロー成形の段階で設けられている閉鎖部150を含めたものとして示す。図1、図2、図4中では閉鎖部を省略してパーティングライン140のみを示す。
中継部材200のパーティングライン210は、中継部材200の上端および下端の開口部それぞれにおける長手方向の両端部近傍の位置をつなぐように、上端および下端の開口部それぞれにつながる線として形成される。
ダクト構成体300は、以上のように構成されることで、図6に示すように、中継部材200の嵌め込み部202が下側ダクト500の管内に嵌め込まれて使用される。
図6の使用例では、分岐ダクト100の上端開口部112が不図示の他のダクト等に接続され、不図示のエアコンユニットや空気循環用のファンなどからの冷却用の空気が分岐ダクト100内に供給されている。
図6の使用例では、分岐ダクト100の平板状流路部120、下側ダクト500のそれぞれに不図示のバッテリが載置されて用いられる。
平板状流路部120に載置されたバッテリに対しては、分岐ダクト100の上端開口部112から供給された空気が、縦型流路部110内の流路111を経て平板状流路部120内の流路121に流通され、バッテリ用開口部122からバッテリへと送風される。
また、下側ダクト500に載置されたバッテリに対しては、分岐ダクト100の上端開口部112から供給された空気が、縦型流路部110内の流路111を経て下端開口部113から中継部材200に流通され、さらに下側ダクト500に流通され、下側ダクト500におけるバッテリ用開口部からバッテリへと送風される。
このように、上端開口部112からの流路は、縦型流路部110内で、平板状流路部120内の流路121に向かう方向と、下端開口部113に向かう方向とのそれぞれに分岐される。このことにより、分岐ダクト100の上端開口部112から冷却用の空気が供給されると、上述のように平板状流路部120に載置されたバッテリ、および下側ダクト500に載置されたバッテリのそれぞれまで冷却用の空気を流通させることができ、それぞれのバッテリを好適に冷却できるようになっている。
また、平板状流路部120は、上述のようにバッテリを載置するための載置台として用いられるように構成される。すなわち、バッテリ用開口部122a、122bそれぞれの枠にバッテリを載置できるように成形されている。
分岐ダクト100および中継部材200を構成する熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂などが適用可能である。こうした材料樹脂は、発泡材料であってもよく、非発泡材料であってもよく、公知の各種樹脂材料を用いて構成されるものであってよい。
<分岐ダクト100の製造方法例>
次に、図8、図9を参照しながら、本実施形態の分岐ダクト100の製造方法例について説明する。図8は分割金型の開状態、図9は閉状態を金型側面から示す。
なお、中継部材200の製造方法については、従来既知のブロー成形によるものであり、説明を省略する。
まず、図8に示すように、溶融状態の熱可塑性樹脂によるパリソンを環状ダイス11より射出し、円筒形状のパリソンPを分割金型12a,12b間に押し出す。
パリソンPを形成する際は、パリソンPを構成する熱可塑性樹脂を押出機(図示せず)内で溶融混練し、アキュムレータ(図示せず)のアキュム室に一時的に貯留し、一定間隔毎に環状ダイス11に供給して下方に垂下させる。この押出機は従来既知のタイプであり、詳細な説明を省略する。
パリソンPを構成するための熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂などが適用可能である。こうした材料樹脂は、上述のように、発泡材料であってもよく、非発泡材料であってもよい。
環状ダイス11からパリソンPを所定長さまで押し出した時点で、押し出したパリソンPの下部側を下ピンチ14で塞ぐと共に、環状ダイス11におけるパリソンPよりも内側に設けられた吹き出し口13からプリブローのエアーを吹き込み、パリソンPを所定の大きさまで拡張させる。これにより、パリソンPのしわを伸ばすことができる。
なお、プリブローの方法は特に限定されず、例えば、下ピンチ14側から吹き込みノズルをパリソンP内に挿入し、その吹き込みノズルからプリブロー用のエアーをパリソンPの内部に吹き込むようにすることも可能である。
2つの分割形式の金型12a,12bは、開位置として、キャビティ面10a,10bを対向させた状態で配置される。それぞれのキャビティ面10a,10bの表面には、溶融状態のパリソンPに基づいて成形される上述した分岐ダクト100の外形、および表面形状に応じた凹凸部が設けられている。
分割金型12a,12bにおけるキャビティ面10a,10bの周囲には、ピンチオフ部が環状に形成される。分割金型12a,12bが型締めされた際、このピンチオフ部が互いに当接し、成形品である分岐ダクト100にパーティングラインが形成される。
こうしてパリソンPを分割金型12a,12b間に押し出されると、不図示の金型駆動装置により分割金型12a,12bを型締めする。
金型駆動装置については、従来と同様のものであり、その説明は省略するが、2つの分割形式の金型12a,12bはそれぞれ、金型駆動装置により駆動され、金型12a,12bをパリソンPの供給方向に対して略直交する方向に、開位置と閉位置との間で移動させる。開位置においては、溶融状態のパリソンPが、2つの分割金型12a,12bの間に配置可能なようにされ、閉位置においては、分割金型12a,12bの環状のピンチオフ部122が互いに当接することにより、2つの分割金型12a,12b内に密閉空間が形成されるようになっている。
分割金型12a,12bを図9に示すように閉状態として型締めする際、吹き出し口13からエアーを吹き出しつつ型締めし、パリソンPを膨らませるようにすることで、凹凸の大きなキャビティ面10a,10bの形状に沿いやすくする。また、所定のタイミングで、分割金型10aに設けられた所定穴から吹き込み針15を差し込み、この吹き込み針15から図9に示すようにエアーを流路方向Fに向かって吹き込むことで、パリソンPの内側を所定圧力とする。吹き込み針15からの吹き込み圧力の調整は、レギュレータを用いて調整するなど従来既知の各種方法を用いてよい。
また、吹き出し口13からのエアーは、分割金型12a,12bが閉状態となる前後の所定のタイミングで停止する。こうした吹き出し口13からのエアーの停止タイミングや、吹き込み針15の差し込みタイミング、吹き込み針15からのエアー吹き込みの開始タイミング、および停止タイミングは、それぞれ各種条件に応じて適宜定められることとしてよい。
吹き込み針15の差し込み位置は、上述した分岐ダクト100の上端開口部112の部分に対して設けられる閉鎖部150の位置となっている。このため、分岐ダクト100の形状に影響を与えることなく、吹き込み針15を差し込むことができる。
こうして図9に示すように、パリソンPが分割金型12a,12bで挟み込まれ、キャビティ面10a,10b表面の形に賦形され、中空の成形体とされる。
この後、分割金型12a,12bの型開きを行い、成形された樹脂成形品を取り出し、外周部のバリを除去すると共に、上述した上端開口部112、下端開口部113、バッテリ用開口部122それぞれの位置に成形された閉鎖部をカッター等で切断することで、上述した分岐ダクト100が完成する。
以上のように、溶融状態の熱可塑性樹脂を間欠的に押し出すたびに、以上のような工程を繰り返すことにより、分岐ダクト100を次々に効率的に成形することができる。
<本実施形態の効果>
次に、本実施形態のダクト構成体300による効果について説明する。
一般に、上述のような分割金型によるブロー成形で中空の樹脂成形品を成形する場合、パーティングラインよりも遠い位置になるほど溶融状態の熱可塑性樹脂が引き延ばされて薄肉となる。すなわち、キャビティ面10a,10bにおける凹部の深さが深くなるため、パリソンPを大きく引き延ばすこととなり、薄肉になっていく。
薄肉になりすぎると、ブロー成形によるエアーで溶融状態の熱可塑性樹脂がちぎれてしまったり、必要な強度を持たせることができなくなるなどの問題が発生してしまう。
本実施形態における分岐ダクト100は、上述のように平板状流路部120が平板方向に幅広であるため、仮に平板状流路部120を縦断するようにパーティングラインの位置を設計してしまうと、平板状流路部120の縁端部でパーティングラインよりも遠い場所ができてしまうため、ブローによる一体成形が困難となってしまう。
このため、本実施形態における分岐ダクト100では、パーティングライン140が平板状流路部120を縦断せず、その平板状流路部120の平板方向に対する側面にパーティングライン140を配置すると共に、縦型流路部110の側面から上端開口部112の開口面につながるように配置することにより、パーティングライン140から遠すぎる場所を作ることなく、適切な肉厚で製造することができる。
また、縦型流路部110における下端開口部113の方向については、パーティングライン140から遠くなることで薄肉になりすぎることのない流路長さおよび形状とし、別途成形された中継部材200を下端開口部113の方向に嵌め込んで固定することで、図7に示す下側ダクト500への嵌め込み深さYを十分に確保できるようにしている。
このため、本実施形態によれば、上端開口部112からの流路を、平板状流路部120内の流路121に向かう方向と、下側ダクト500内の流路に向かう方向とに分岐した流路を構成できるダクト構成体300を製造するに当たっても、分岐ダクト100として薄肉になりすぎることのない形状として製造でき、かつ、嵌め込み部202による下側ダクト500への嵌め合わせ深さも十分に確保できる形状とすることができる。
このため、図6により上述したように、本実施形態のダクト構成体300に下側ダクト500を嵌め込み、平板状流路部120および下側ダクト500のそれぞれにバッテリを載置して使用する場合にも、平板状流路部120に載置されたバッテリと、下側ダクト500に載置されたバッテリとを同時に好適に冷却することができる。
また、本実施形態の分岐ダクト100では、パーティングライン140が平板状流路部120における平板方向に対する側面に形成されるため、平板状流路部120に重量のあるバッテリが載置された場合であっても、平板状流路部120における平板方向に垂直な方向への荷重への強度をより十分に確保しやすくすることができる。
また、本実施形態の分岐ダクト100では、パーティングライン140が平板状流路部120における平板方向に対する側面に、バッテリ用開口部122に触れないように形成されるため、パーティングライン140がバッテリ用開口部122につながる接点が割れの起点となってひび割れが発生してしまうという可能性をなくすことができる。このため、平板状流路部120に重量のあるバッテリが載置されて長期間使用された場合であっても、割れの発生をほとんどなくすことができる。
以上のように、本実施形態によれば、上端開口部112からの流路を、平板状流路部120内の流路121に向かう方向と、下側ダクト500内の流路に向かう方向とに分岐した流路を構成でき、載置されたバッテリを好適に冷却できるダクト構成体300を、ブロー成形により安価に大量生産することができる。
なお、上述した各実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
例えば、縦型流路部110の流路方向は、平板状流路部120に対して垂直に限定されず、平板状流路部120の平板方向とは異なる平面方向であれば、例えば平板状流路部120の平板方向に対して斜め方向となるように形成されてもよい。
また、平板状流路部120は、載置された対象物に流体を流出させることができれば、載置される物品の形状等に応じた凹凸が設けられた形状であってもよい。
また、バッテリ用開口部122は、図1、図3等に示す形状に限定されず、平板状流路部122a,122bについてのバッテリ用開口部122a,122bが、それぞれ複数の穴から構成されてもよい。
また、バッテリ用開口部122からの流路方向は、図6に示す鉛直上向きに限定されず、例えば上述のように平板状流路部120の開口面に凹凸が設けられた形状である場合、その凹凸形状部分に開口面が設けられてもよく、従って、流路方向はその凹凸形状部分から流出する流路方向とされてもよい。
このように、分岐ダクト100の形状は、上述した実施形態に示す形状に限定されず、中空の分岐ダクトであれば用途、目的等に応じた各種形状であってよい。
また、分岐ダクト100の製造方法として、ブロー用のエアー吹き込み針15だけを分割金型12内に差し込む方法に限定されず、吹き込み針と吹き出し針とを差し込み、吹き込み針からの吹き込み圧力と吹き出し針からの吹き出し圧力との差圧により、パリソンP内部を所定圧力に保持するようにしてもよい。
また、ブロー用のエアーによりパリソンPを分割金型12a,12bのキャビティ面10a,10b表面の形状に賦形するだけでなく、分割金型12a,12bから吸引することで、パリソンPをキャビティ面10a,10b表面の形状に賦形するようにしてもよい。
本発明に係る分岐ダクト100やダクト構成体300は、車両内に積載されるバッテリを冷却するためのバッテリ用ダクトとして好適に利用できる。また、建築物内など、積載された対象物までの分岐流路として機能する各種のダクトとしても好適に利用することができる。
100 分岐ダクト(樹脂製ダクトの一例)
110 縦型流路部
111 流路
112 上端開口部
113 下端開口部
114 リブ
115 接合部材
120 平板状流路部
121 流路
122 バッテリ用開口部
130 橋渡し部
140 パーティングライン
150 閉鎖部
200 中継部材
201 嵌合凹部
202 嵌め込み部
210 パーティングライン
300 ダクト構成体
500 下側ダクト
10 キャビティ面
11 環状ダイス
12 分割金型
13 吹き出し口
14 下ピンチ
15 吹き込み針
P パリソン

Claims (5)

  1. 流体を流通させる流路が内部に形成された平板状流路部に、
    前記平板状流路部の平面方向とは異なる方向の流路が内部に形成された第2の流路部が連接されて構成される樹脂製ダクトであって、
    前記第2の流路部は、上端に上端開口部が設けられると共に、下端に下端開口部が設けられ、
    前記平板状流路部は、少なくとも上向きまたは下向きに第3の開口部が設けられ、
    前記平板状流路部内の流路は、前記第2の流路部における前記上端開口部および前記下端開口部の何れからも所定距離以上離れた位置で、前記第2の流路部内の流路と連通され、
    前記樹脂製ダクトを分割金型で成形することによるパーティングラインは、
    前記平板状流路部には当該平板状流路部の平面方向に対する側面に形成され、
    前記第2の流路部には前記上端開口部または前記下端開口部における開口面につながるよう形成されたことを特徴とする樹脂製ダクト。
  2. 前記平板状流路部は、バッテリを載置する載置台として用いられ、
    前記第3の開口部は、前記平板状流路部の上面に、前記バッテリを載置可能に開設されたことを特徴とする請求項1記載の樹脂製ダクト。
  3. 前記平板状流路部におけるパーティングラインは、前記第3の開口部に触れないよう形成されたことを特徴とする請求項1または2記載の樹脂製ダクト。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載の樹脂製ダクトと、前記樹脂製ダクトを他のダクトに接続させる中継部材とを有し、前記中継部材が前記樹脂製ダクトに接合部材で接合されて構成されたダクト構成体であって、
    前記中継部材は、
    前記樹脂製ダクトの前記第2の流路部における前記パーティングラインがつなげられていない開口部が嵌め込まれる第1の嵌合部と、
    前記他のダクトに嵌め込まれる第2の嵌合部と、を有し、
    前記第2の嵌合部における前記他のダクトへの嵌め込み方向の長さは、前記第1の嵌合部における前記樹脂製ダクトの嵌め込み方向の長さよりも長いことを特徴とするダクト構成体。
  5. 樹脂を分割金型で挟み込んで成形する成形工程を有する樹脂製ダクトの製造方法であって、
    前記樹脂製ダクトは、流体を流通させる流路が内部に形成された平板状流路部に、前記平板状流路部の平面方向とは異なる方向の流路が内部に形成された第2の流路部が連接されて構成され、
    前記第2の流路部は、上端に上端開口部が設けられると共に、下端に下端開口部が設けられ、
    前記平板状流路部は、少なくとも上向きまたは下向きに第3の開口部が設けられ、
    前記平板状流路部内の流路は、前記第2の流路部における前記上端開口部および前記下端開口部の何れからも所定距離以上離れた位置で、前記第2の流路部内の流路と連通され、
    前記樹脂製ダクトを分割金型で成形することによるパーティングラインは、
    前記平板状流路部には当該平板状流路部の平面方向に対する側面に形成され、
    前記第2の流路部には前記上端開口部または前記下端開口部における開口面につながるよう形成されることを特徴とする樹脂製ダクトの製造方法。
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