JP2016191004A - 固形描画材 - Google Patents

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Abstract

【課題】筆記面としての紙面やコート紙面のみならず金属あるいは石材の表面上に、隠蔽性の高い輪郭のはっきりした目立つ塗膜を作ることができる固形描画材を提供する。
【解決手段】ワックスと、体質材と、隠蔽性顔料とを含む固形描画材であって、さらに、粘着性付与剤と、基材としての融点60〜90℃、かつ、JIS K7210:1999で定めるメルトフローレートが400〜3,000g/10minであるエチレン酢酸ビニル共重合体5〜20重量%と、融点30℃以下の潤滑成分と、改質剤とを含むことを特徴とする固形描画材。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワックスと、体質材と、顔料と、粘着性付与剤と、改質剤とを固形に成形してなる固形描画材に関する。
従来、クレヨンやクレパスのような固形描画材については種々のものが提供されてきた。
たとえば、下記特許文献1には、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の樹脂20〜40%、パラフィン、硬化ロウ等のワックス類20〜40%、顔料と体質材(タルク、炭酸カルシウム、粘土類)からなる書写可能な成形用組成物が開示されており、複雑な形に成形しても強度的に十分である、とされている。
下記特許文献2には、少なくとも顔料、エチレン酢酸ビニル共重合体、及びワックスからなる固形描画材が開示されており、アート紙、コート紙などの平滑な紙面に描いても濃度が高い、とされている。
下記特許文献3には、融点の異なるワックス2種類と65〜120℃の融点のフィルム形成ポリマー硬化剤(エチレン酢酸ビニルポリマー等)と不透明顔料(二酸化チタン)とを含む固体修正組成物が開示されており、紙表面に容易に沈着かつ結合される、とされている。
下記特許文献4には、樹脂成分、45℃以上の融点のワックス成分、顔料、二酸化チタン及び体質材を含有する固形描画材が開示されており、紙面だけでなく非吸収面にも描画可能で布やティッシュペーパー等で容易に消去できる、とされている。
下記特許文献5には、ワックスと、体質材と、隠蔽性顔料と、粘着性付与剤と、基材としての60〜90℃の融点のエチレン酢酸ビニル共重合体と、30℃以下の融点の潤滑成分とを含む固形描画材が開示されている。この固形描画材は、筆記面としての紙面、コート紙面、金属の表面等を修正テープのように被覆することができ、被膜描線の上から他の筆記具で筆記することができ、さらに、筆記面に付着させた塗膜をこの固形描画材自身で除去することができる。
特開昭48−35914号公報 特開平4−63880号公報 特表平5−501384号公報 WO2012/18107A1 WO2014/148468A1
上記のいずれも、固形描画材で筆記して得られた描線が濃く、また、筆記面への定着性を問題としている。しかし、炭素鋼や玄武岩など、平滑ではない、金属あるいは石材の黒っぽい表面においては、隠蔽性の高い目立つ描線を引くことができず、輪郭のはっきりしない描線となることが問題であった。
そこで本発明は、筆記面としての紙面やコート紙面のみならず金属あるいは岩材の表面上に、隠蔽性の高い輪郭のはっきりした目立つ塗膜を作ることができ、筆記面としての紙面やコート紙面のみならず金属あるいは石材の表面を修正テープのように被覆することができる固形描画材を提供することを課題とする。
上記課題に鑑み、本発明は、ワックスと、体質材と、隠蔽性顔料とを含む固形描画材であって、
さらに、粘着性付与剤と、基材としての融点60〜90℃であるエチレン酢酸ビニル共重合体と、融点30℃以下の潤滑成分と、改質剤と、を含むことを特徴とする。
本発明における「ワックス」とは、固形描画剤の構成成分のうち一般的にワックスとして分類されるものをいう。固形描画材の成分としてのワックスは、非使用時には形状保持に寄与するが、力が加えられると速やかに崩壊して筆記時の潤滑性を付与するものである。また、後述の粘着性付与剤と相溶して筆記面への定着性を付与する。このワックスとしては、融点45〜100℃程度で溶融温度が低いものが望ましい。具体的には、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ウルシロウ、ミツロウ、モクロウ、モンタンワックス、硬化ヒマシ油、パーム硬化油グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が本発明におけるワックスとして使用可能である。また、その配合量は全体の50重量%以下が望ましい。
本発明における「体質材」とは、固形筆記具の強度向上、筆記性向上に寄与する成分である。また、後述の隠蔽性顔料の補助的な作用も発揮する。具体的には、タルク、カオリン、マイカ、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、チタン酸カリウムウィスカーなどが本発明における体質材として使用可能である。また、その配合量は全体の5〜40重量%が望ましい。
本発明における「隠蔽性顔料」とは、この固形描画材により得られた塗膜が、下地を隠蔽することに寄与する成分である。具体的には、二酸化チタンが本発明における隠蔽性顔料として使用可能である。本発明における「二酸化チタン」としてはルチル、アタナーゼを問わず従来公知の二酸化チタンをすべて用いることができる。また、その配合量は全体の5〜40重量%が望ましい。更に好ましくは10〜35重量%が望ましい。この他の隠蔽性顔料としては、酸化亜鉛、カーボンブラック、有機顔料及び着色樹脂顔料等が挙げられるが、隠蔽力等の観点から、二酸化チタンが最も好ましい。描画しようとするものの色によっては、(黒に近い色では)カーボンブラック、(赤色や青色等では)有機顔料、(蛍光色等では)着色樹脂顔料等も適宜選択される。
本発明における「粘着性付与剤」とは、固形描画材による描線の、筆記面への定着性を向上させる目的で用いられる。
さらに、前記粘着性付与剤は、テルペン樹脂、テルペン樹脂変性物、マレイン酸樹脂誘導体、クマロン・インデン樹脂、クマロン・インデン樹脂誘導体、スチレン系樹脂、イソプレン系樹脂、松脂、ロジンエステル及び石油樹脂から成る群から選ばれる1つ又は2以上の混合物であることが望ましい。具体的にはテルペンフェノール樹脂、水添テルペンフェノール樹脂、水添テルペン樹脂、芳香族変性水添テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂などのテルペン樹脂変性物の使用が更に望ましい。また、この粘着性付与剤の配合量としては、1〜10重量%が望ましい。
本発明における「エチレン酢酸ビニル共重合体」とは、本発明の固形描画具の基材をなすものである。非使用時には基材として固形筆記具に柔軟性を与え形状保持に寄与する。また、筆記時には筆記面との摩擦熱により塗膜状に摩耗し筆記面に固着することにより、隠蔽性に寄与することとなる。また、この成分は、被膜をこの固形筆記具自身で擦過することで細かく破砕されて除去されてしまう、いわゆる「自己消去性」の発揮にも寄与するものである。これらの性質を発揮すべく、このエチレン酢酸ビニル共重合体は、融点が60〜90℃のものが使用される。また、このエチレン酢酸ビニル共重合体はJIS K7210:1999で定めるメルトフローレートが400〜3,000g/10minである。また、このエチレン酢酸ビニル共重合体の配合量としては5〜20重量%である。また、このエチレン酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルモノマーを10重量%以上の割合で重合させたものであることが望ましい。
本発明における「潤滑成分」は、潤滑性付与を目的とした成分である。この潤滑成分の融点は30℃以下である。このような成分としては、ホホバ油、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、流動パラフィン等のオイル類が挙げられる。また、この潤滑成分の配合量は5〜20重量%が望ましい。
本発明における「改質剤」は、滑りやすい非吸収面などへの塗布に際し、上滑りせずに塗布できるようにすることを目的として添加する成分である。具体的には、二塩基酸及びその誘導体を本発明における改質剤として使用できる。本発明における二塩基酸及びその誘導体としては、ドデカン二酸、オクタデカン二酸、エイコサン二酸、オクタコサン二酸、エイコサン二酸ジメチル、8−エチルオクタデカン二酸、8,13−ジメチルエイコサン二酸、8,12−エイコサジエン二酸ジメチル、8,13−ジメチル−8,12−エイコサジエン二酸ビス(オキシラニルメチル)エステル、日本酸グリセリドなどの少なくとも1種(各単独、または2種以上の混合物)等を用いることができる。更に好ましくは、8−エチルオクタデカン二酸、8,12−エイコサジエン二酸ジメチル、日本酸グリセリドである。なお、日本酸は炭素数20(C20)、22(C22)の二塩基酸(混合物)であり、日本酸グリセリドは2分子のグリセリンに二塩基酸が橋かけ的に結合した二分子型グリセリドであり、その合成法などは既知である。また、この二塩基酸及びその誘導体の配合量としては1〜5重量%が望ましい。
なお、本発明においては、塗膜の隠蔽性を向上させ、輪郭のはっきりした目立つ塗膜を作ることに寄与する成分として、「顔料分散剤」をさらに含むことが望ましい。具体的には、高分子アミン化合物等のカチオン系のポリマー、高分子ポリカルボン酸及びそれらの塩等のアニオン系のポリマー、ポリエチレングリコールの誘導体等のノニオン系のポリマー等を好適に用いることができると考えられる。なお、上記隠蔽性顔料に吸着し、上記ワックスと相溶するものであれば制限なく用いることができる。また、その配合量は上記隠蔽性顔料100に対して1〜10、具体的な量としては0.05〜4重量%が望ましい。更に好ましくは上記隠蔽性顔料100に対して2〜5、具体的な量としては0.1〜2重量%が望ましい。この顔料分散剤を添加することで、製造工程において溶融した組成物の粘度を下げるため、製造コストを下げることができる。この顔料分散剤は、上記の通り比重の大きな隠蔽性顔料を液体中に分散安定化させる効果はあるものの、隠蔽性の向上、輪郭のはっきりした塗膜の形成といった効果を大きく発揮できるわけではないので、さほどの量を必要としないか場合によっては添加の必要のないものと考えられる。
なお、この「顔料分散剤」の外に、さらに所謂「濡れ剤」を用いることで、塗膜の隠蔽性をより向上させ、輪郭のはっきりした目立つ塗膜を作ることが可能となる。具体的には、上記隠蔽性顔料の吸着を助け、上記顔料分散剤の効果を阻害しないものであれば制限なく用いることができる。例えば、ポリオキシアルキレンエーテル等の界面活性剤をこの濡れ剤として好適に用いることができると考えられる。
本発明に係る固形描画材は、上記のように構成されているので、隠蔽性が高く、筆記面としてのPET、ガラス及びSUSの表面だけでなく、金属あるいは石材の表面にも、隠蔽性の高い輪郭のはっきりした目立つ塗膜を作ることができる。
また、成分として揮発成分を含まないため、外部に紙巻きをしたり、ホルダーに収容したり、また、キャップを装着したりすることが不要であり、裸芯のまま直接手指で保持してもベタついたりすることはない。さらに、特にホルダー等の補強手段を設けずとも、裸芯の状態で筆記するのに十分な強度を有することともなっている。
本発明の実施例及び比較例に係る固形描画材を斜視図で示す。
以下、実施例及び比較例により、本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の記載における「EVA」とは「エチレン酢酸ビニル共重合体」の略である。また、「メルトフローレート」として記載されている数値の単位は「g/10min」である。
(1)実施例及び比較例の組成及び製法
(1−1)実施例1
基材(EVA(溶融温度67℃、メルトフローレート:1,000、酢酸ビニルモノマーの含有率:28重量%)、商品名:ウルトラセン#735、東ソー株式会社製):12.0重量%
ワックス(ハゼロウ):15.0重量%
ワックス(パラフィンワックス(融点66℃)、商品名:150F、日本製蝋株式会社製):14.0重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン、竹原化学株式会社製):10.0重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701、チタン工業株式会社製):30.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP、ヤスハラケミカル株式会社製):5.0重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20、岡村製油株式会社製):3.0重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70(融点−10℃以下)、日油株式会社製):9.7重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107、日油株式会社製):1.0重量%
濡れ剤(ポリオキシアルキレンエーテル、商品名:ディスパノール、日油株式会社製):0.3重量%
上記配合組成物をニーダーで加熱混合、分散させた後に2本ロールで混練した後、加熱溶融させ、所定の型に流し込み、冷却、固化して、直径が10.0mmの図1に示すような白色の固形描画材10を得た。
(1−2)実施例2
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):13.0重量%
ワックス(ハゼロウ):16.2重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):16.2重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):15.0重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):5.0重量%
隠蔽性顔料(鉄黒、商品名:BL−100、チタン工業株式会社製):10.0重量%
隠蔽性顔料(カーボンブラック、商品名:MA−100、三菱化学株式会社製):5.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.4重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):3.2重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):9.7重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107):1.0重量%
濡れ剤(ポリオキシアルキレンエーテル、商品名:ディスパノール):0.3重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような黒色の固形描画材10を得た。
(1−3)実施例3
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):13.0重量%
ワックス(ハゼロウ):16.2重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):16.2重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):15.1重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):11.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(赤顔料)、商品名:918レッドM−1、大日精化工業株式会社製):6.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(赤顔料)、商品名:セイカファーストレッド1531B、大日精化工業株式会社製):4.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.4重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):3.2重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):9.7重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107):0.1重量%
濡れ剤(ポリオキシアルキレンエーテル、商品名:ディスパノール):0.1重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような赤色の固形描画材10を得た。
(1−4)実施例4
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):13.0重量%
ワックス(ハゼロウ):16.2重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):16.2重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):15.0重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):13.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(黄顔料)、商品名:セイカファーストエロー2300(M)、大日精化工業株式会社製):6.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.4重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):3.2重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):9.7重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107):2.0重量%
濡れ剤(ポリオキシアルキレンエーテル):0.3重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような黄色の固形描画材10を得た。
(1−5)実施例5
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):13.0重量%
ワックス(ハゼロウ):16.2重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):16.2重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):17.4重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):15.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(青顔料)、商品名:シアニンブルーHS−4、大日精化工業株式会社製):5.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.4重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):0.8重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):9.7重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107):1.0重量%
濡れ剤(ポリオキシアルキレンエーテル、商品名:ディスパノール):0.3重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような青色の固形描画材10を得た。
(1−6)実施例6
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):13.0重量%
ワックス(ハゼロウ):16.2重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):16.2重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):13.8重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):11.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(黄顔料)、商品名:セイカファーストエロー2300(M)):2.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(緑顔料)、商品名:シアニングリーン2GO、大日精化工業株式会社製):5.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.4重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):6.4重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):9.7重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107):1.0重量%
濡れ剤(ポリオキシアルキレンエーテル、商品名:ディスパノール):0.3重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような緑色の固形描画材10を得た。
(1−7)実施例7
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):12.0重量%
ワックス(ハゼロウ):15.0重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):14.0重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):14.5重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):30.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、YSレジンLP):0.5重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):3.0重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):9.7重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107):1.0重量%
濡れ剤(ポリオキシアルキレンエーテル、商品名:ディスパノール):0.3重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような白色の固形描画材10を得た。
(1−8)実施例8
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):13.0重量%
ワックス(ハゼロウ):13.9重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):14.9重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):12.7重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):5.0重量%
隠蔽性顔料(鉄黒、商品名:BL−100):10.0重量%
隠蔽性顔料(カーボンブラック、商品名:MA−100):5.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):11.0重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):3.2重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):10.0重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107):1.0重量%
濡れ剤(ポリオキシアルキレンエーテル、商品名:ディスパノール):0.3重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような黒色の固形描画材10を得た。
(1−9)実施例9
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):13.0重量%
ワックス(ハゼロウ):17.6重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):17.6重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):17.9重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):11.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(赤顔料)、商品名:918レッドM−1):6.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(赤顔料)、商品名:セイカファーストレッド1531B):4.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.4重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):3.2重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):3.0重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107):1.0重量%
濡れ剤(ポリオキシアルキレンエーテル、商品名:ディスパノール):0.3重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような赤色の固形描画材10を得た。
(1−10)実施例10
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):13.0重量%
ワックス(ハゼロウ):12.8重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):12.8重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):11.5重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):13.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(黄顔料)、商品名:セイカファーストエロー2300(M)):5.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.4重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):3.2重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):22.0重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107):1.0重量%
濡れ剤(ポリオキシアルキレンエーテル、商品名:ディスパノール):0.3重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような黄色の固形描画材10を得た。
(1−11)実施例11
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):12.0重量%
ワックス(ハゼロウ):15.5重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):15.5重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):18.0重量%
隠蔽性顔料(着色樹脂顔料(蛍光桃顔料)、商品名:NKP−4017、日本蛍光株式会社製):20.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.0重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):3.0重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):10.0重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107):1.0重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような蛍光桃色の固形描画材10を得た。
(1−12)実施例12
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):12.0重量%
ワックス(ハゼロウ):15.0重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):15.0重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):10.2重量%
隠蔽性顔料(着色樹脂顔料(蛍光黄顔料)、商品名:NKP−4005、日本蛍光株式会社製):30.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.0重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):3.0重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):9.8重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような蛍光黄色の固形描画材10を得た。
(1−13)比較例1
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):12.0重量%
ワックス(ハゼロウ):17.0重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):17.0重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):12.0重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):30.0重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):10.7重量%
顔料分散剤(高分子アミノ化合物、商品名:フィラノールPA−107):1.0重量%
濡れ剤(ポリオキシアルキレンエーテル、商品名:ディスパノール):0.3重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして直径が10.0mmの図1に示すような白色の固形描画材10を得た。
(1−14)比較例2
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):12.0重量%
ワックス(ハゼロウ):15.9重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):15.9重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):12.0重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):30.0重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):3.2重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):11.0重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして直径が10.0mmの図1に示すような白色の固形描画材10を得た。
(1−15)比較例3
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):13.0重量%
ワックス(ハゼロウ):16.7重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):16.7重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):17.2重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):5.0重量%
隠蔽性顔料(鉄黒、商品名:BL−100):10.0重量%
隠蔽性顔料(カーボンブラック、商品名:MA−100):5.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.4重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):11.0重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして直径が10.0mmの図1に示すような黒色の固形描画材10を得た。
(1−16)比較例4
基材(EVA、商品名:ウルトラセン#735):16.0重量%
ワックス(ハゼロウ):18.0重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):18.0重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):18.4重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):11.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(赤顔料)、商品名:918レッドM−1):7.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(赤顔料)、商品名:セイカファーストレッド1531B):3.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.4重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、商品名:SB−20):3.2重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして直径が10.0mmの図1に示すような赤色の固形描画材10を得た。
(1−17)比較例5
(EVA(融点72℃、メルトフローレート6)、商品名:エバフレックスEV260、三井・デュポンポリケミカル株式会社製):13.0重量%
ワックス(ハゼロウ):16.2重量%
ワックス(パラフィンワックス、商品名:150F):16.2重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):18.0重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):13.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(黄顔料)、商品名:セイカファーストエロー2300(M)):3.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(黄顔料)、商品名:セイカファーストエロー2500、大日精化工業株式会社製):1.0重量%
粘着性付与剤(テルペンフェノール樹脂、商品名:YSレジンLP):5.4重量%
改質剤(分岐長鎖二塩基酸、SB−20):3.2重量%
潤滑成分(流動パラフィン、商品名:Lily70):11.0重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして直径が10.0mmの図1に示すような黄色の固形描画材10を得た。
(1−18)比較例6
基材(ロジンエステル:16.0重量%
ワックス(ハゼロウ):34.0重量%
体質材(タルク、商品名:ハイミクロン):24.0重量%
隠蔽性顔料(二酸化チタン、商品名:JR−701):18.0重量%
隠蔽性顔料(有機顔料(青顔料)、商品名:シアニンブルーHS−4):8.0重量%
上記配合組成物を実施例1と同様にして、直径が10.0mmの図1に示すような青色の固形描画材10を得た。
(2)評価方法
上記実施例1〜8及び比較例1〜5の固形描画材について、筆記性(PET)、筆記性(ガラス)、筆記性(SUS)、定着性(PET)、定着性(ガラス)、定着性(SUS)、筆記性(玄武岩粗面)、定着性(玄武岩粗面)、耐熱筆記性(SUS)、折損強度φ10について評価、確認した。
(2−1)筆記性(PET)、筆記性(ガラス)、筆記性(SUS)及び筆記性(玄武岩粗面)
上記の各実施例及び比較例に係る固形描画材を、それぞれそのまま用いてPETフィルム上、ガラス板上、SUS板上及び玄武岩粗面上に描画し、その時の描線の様子を1〜5の5段階で評価した。評価基準は以下の通りとした。
5:描線が濃く、はっきりと見える。
4:描線に乱れが見られるが、見苦しくない。
3:描線は掠れており、見苦しい。
2:描線はかなり掠れており、注意しないと見えない。
1:描線はほとんど見えない、もしくは描けない。
(2−2)定着性(PET)、定着性(ガラス)、定着性(SUS)及び定着性(玄武岩粗面)
上記(2−1)で描いた描線を、それぞれ手指で軽く擦り、その時の描線の残り方を1〜5の5段階で評価した。評価基準は以下の通りとした。
5:描線は全く消えない。
4:ほとんど消えない。
3:描線の形は消えずに残る。
2:消えてしまうが少し跡が残る。
1:完全に消えて跡が残らない(ただし、上記(2−1)の評価がD又はEであった場合はこの評価とした)。
(2−3)耐熱筆記性(SUS)
上記(2−1)の試験において筆記性(SUS)で使用したSUS板を250℃まで熱し、その上に描画し、その時の描線の様子を1〜5の5段階で評価した。評価基準は以下の通りとした。
5:描線が濃く、はっきりと見える。
4:描線に乱れが見られるが、見苦しくない。
3:描線は掠れており、見苦しい。
2:描線はかなり掠れており、注意しないと見えない。
1:描線はほとんど見えない、もしくは描けない。
(2−4)折損強度(φ10)
上記(2−1)の試験において紙面に描いた際に筆記圧の調整を行いながら描画した際の各実施例及び比較例に係る固形描画材の様子を観察し、その時の各固形描画材自身の様子を1〜5の5段階で評価した。
5:力を入れて筆記しても折れない(70N以上)。
4:通常の使用でほとんど折れない(60N以上70N未満)。
3:通常の使用で折れる場合がある(50N以上60N未満)。
2:通常の使用で折れやすい(40N以上50N未満)。
1:通常の使用で頻繁に折れて、実用に適さない(40N未満)。
(2−5)評価結果
Figure 2016191004
Figure 2016191004
上記の表1の通り、本発明の実施例1から12に係る固形描画材は、PETフィルム面、ガラス面、SUS表面及び玄武岩粗面に対する筆記性について良好な結果を示した。すなわち、隠蔽性が高く、筆記面としてのPETフィルム面、ガラス面、SUS表面及び玄武岩粗面を被覆することが可能な固形描画剤であった。ただし、潤滑成分の含有量が他よりも多かった実施例10についてのみ、250℃の高温になったSUS表面に対する筆記性に劣るものであった。
上記の表2の通り、定着性については、実施例1から12のうち実施例7と10を除く固形描画材については、良好な結果を示した。つまり、これらの実施例に係る固形描画材は、PETフィルム面、ガラス面、SUS表面及び玄武岩粗面に形成された塗膜を手指などで擦過しても除去されることがない。一方、実施例7に係る固形描画材は粘着性付与材の含有量が他よりも少ないため、筆記面に形成された塗膜を維持する力が弱く、定着性に劣るものとなったと推測された。また、実施例10に係る固形描画材は潤滑成分の含有量が22重量%と他よりも極端に多いため、筆記面に形成された塗膜と筆記面との間に摩擦力が働かず、塗膜を維持する力が弱く、定着性に劣るものとなったと推測された。
また、上記表2の通り、折損強度は、実施例1〜3、5、7、9、11及び12に係る固形描画材については良好な結果を示した。これらの固形描画材の折損強度は、通常の使用で折れる場合があるものの、棒状体の表面に保護層を設けて強化を行わなくても実用に耐えうる程度であった。つまり、保護層を設けなくてもよいので、保護層を取り除く作業を必要としない、作業場で、すぐに使用可能な固形描画材とすることができる。一方、実施例4、6、8及び10に係る固形描画材は、分散材、改質剤、粘着性付与材及び潤滑成分のうちいずれか一つの成分が過多であり、これによって折損強度が低下したものと推測された。
改質剤の含有量が1.0重量%よりも少ない実施例5に係る固形描画材においては、筆記性が実施例1及び2と比べて劣るものであった。改質剤が少ないために、筆記面上を上滑りしてしまったと推測された。
顔料分散剤及び濡れ剤が添加されていない実施例12に係る固形描画材においては、SUS表面及び玄武岩粗面に対する筆記性は、実施例1及び2と比べて劣るものとなった。
濡れ剤が添加されていない実施例11に係る固形描画材においては、耐熱筆記性及び玄武岩粗面に対する定着性は実施例1及び2と比べて劣るものとなった。
隠蔽性顔料100に対して顔料分散材が1よりも少ない実施例3においては、SUS表面及び玄武岩粗面上に対する筆記性が、実施例1及び2と比べ劣るものとなった。これは、顔料分散剤が隠蔽性顔料に対して少なく、隠蔽性顔料に吸着した顔料分散材が少なく、隠蔽性顔料が十分に分散せず、隠蔽性が得られる部分とそうでない部分とが生じ、描線に乱れが生じたもの推測された。
これに対し、本発明の範囲外である比較例1〜5の試験結果は、PETフィルム、ガラス、SUS表面及び玄武岩粗面への筆記性が劣るものであり、そのため定着性の評価においても、劣るものとなった。
まず、比較例1は顔料分散剤及び濡れ剤は配合されているものの、粘着性付与剤と改質剤が配合されていないため、塗膜が形成されれば目立つものの、塗膜を形成し、筆記面上に粘着させる力に劣るため、筆記性に劣り、定着力も低いものと推測された。
比較例2は粘着性付与剤が配合されていないため、PETフィルム、ガラス、SUSの表面及び玄武岩粗面に輪郭のはっきりした目立つ塗膜を粘着させることができず、当然、隠蔽性も劣るものであると推測された。
比較例3は、改質剤が配合されていないため、表面がやや粗いSUS表面及び玄武岩粗面に塗膜を粘着させて形成させる力はあるものの、平滑面であるPETフィルム面及びガラス表面上は滑ってしまうため筆記性に劣るものと推測された。
比較例4は、潤滑剤としての流動パラフィンが配合されていないため、非吸収面上について粘着させ塗膜を形成させる力が弱く、そのため定着力も低いと推測された。
比較例5は、配合するEVAのメルトフローレートが6g/10minと低く、塗膜をPETフィルム、ガラスの表面に粘着させ塗膜を形成させる力はあり、それなりに定着力を発揮されるものの、SUS表面及び玄武岩粗面への筆記性に劣るものと推測された。
比較例6は、EVAの代わりにロジンエステルが配合され、粘着性付与剤、改質剤(二塩基酸及びその誘導体)、潤滑成分、顔料分散剤、濡れ剤及び粘着性付与剤が配合されていなかったため、PETフィルム面、ガラス面、SUS表面及び玄武岩粗面に粘着し塗膜を形成させることができなかったものと推測された。
本発明は、ワックスと、体質材と、隠蔽性顔料と、基材としてのEVA樹脂、潤滑成分と、顔料分散剤とを固形に成形してなる、PET、ガラス、SUSの表面及び玄武岩粗面への筆記が可能なクレヨンやクレパスのような固形描画材として利用可能である。
10 固形描画材

Claims (9)

  1. ワックスと、体質材と、隠蔽性顔料とを含む固形描画材であって、
    さらに、粘着性付与剤と、基材としての融点60〜90℃、かつ、JIS K7210:1999で定めるメルトフローレートが400〜3,000g/10minであるエチレン酢酸ビニル共重合体5〜20重量%と、融点30℃以下の潤滑成分と、改質剤と、を含むことを特徴とする固形描画材。
  2. 前記粘着性付与剤を1〜10重量%含むことを特徴とする請求項1記載の固形描画剤。
  3. 前記エチレン酢酸ビニル共重合体は酢酸ビニルモノマーを10重量%以上の割合で重合させたものであることを特徴とする請求項1記載の固形描画材。
  4. 前記潤滑成分を3〜20重量%含むことを特徴とする請求項1記載の固形描画材。
  5. 前記改質剤を1〜5重量%含むことを特徴とする請求項1記載の固形描画材。
  6. 顔料分散剤をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の固形描画材。
  7. 前記顔料分散剤を、前記隠蔽性顔料100に対して1〜10含むことを特徴とする請求項6記載の固形描画材。
  8. 前記隠蔽性顔料に対する濡れ剤をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の固形描画材。
  9. 前記粘着性付与剤がテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水添テルペンフェノール樹脂、水添テルペン樹脂、芳香族変性水添テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂などのテルペン樹脂変性物から選ばれるテルペン樹脂変性物、マレイン酸樹脂誘導体、クマロン・インデン樹脂、クマロン・インデン樹脂誘導体、スチレン系樹脂、イソプレン系樹脂、松脂、ロジンエステル及び石油樹脂から成る群から選ばれる1つ又は2以上の混合物であることを特徴とする請求項1記載の固形描画材。
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