JP2016190724A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 給紙カセットの開閉センサーを別途設けることなく、用紙残量センサーで、給紙カセットが開状態であることを正確に検出する。【解決手段】 用紙残量センサー３１，３２は、給紙カセット１１，１２内の用紙残量を検出する。記憶装置５１は、用紙残量センサー３１，３２により検出された用紙残量を示す用紙残量値を記憶する。用紙残量取得部５２は、用紙残量センサー３１，３２により検出された用紙残量を示す用紙残量値を取得し、用紙残量センサー３１，３２により検出された用紙残量値が用紙切れを示していない場合、取得した用紙残量値で、記憶装置５１に記憶されている用紙残量値を更新する。カセット開閉判定部５３は、用紙残量センサー３１，３２により検出された用紙残量値が用紙切れを示している場合、記憶装置５１に記憶されている用紙残量値が所定の閾値より大きいときには、給紙カセットが開状態であると判定する。【選択図】 図２

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。

一般的に、プリンター、複合機などといった画像形成装置は、給紙カセット内に積載されている用紙を給紙・搬送し、用紙上に画像を形成する。

ある画像形成装置は、給紙カセット内の用紙の残量を検出する用紙残量センサーを有している（例えば特許文献１参照）。

特開平８−２３０２８６号公報

ある画像形成装置は、用紙残量センサーとは別に、給紙カセットの開閉状態を検出する開閉センサーを有し、開閉センサーで給紙カセットが開状態であると判定した場合には、印刷を開始せずに、開閉センサーで給紙カセットが開状態であることを報知する。

他方、用紙残量センサーを開閉センサーとして使用することも考えられるが、例えば、給紙カセットが開状態である場合の出力値が、用紙切れの場合の出力値と同一となる構成の用紙残量センサーが使用される場合、その用紙残量センサーで、給紙カセットが開状態であることを正確に検出することは困難である。

本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、給紙カセットの開閉センサーを別途設けることなく、用紙残量センサーで、給紙カセットが開状態であることを正確に検出することができる画像形成装置を得ることを目的とする。

本発明に係る画像形成装置は、１または複数の給紙カセットと、前記給紙カセット内の用紙残量を検出する用紙残量センサーと、前記用紙残量センサーにより検出された用紙残量を示す用紙残量値を記憶する記憶装置と、前記用紙残量センサーにより検出された用紙残量を示す用紙残量値を取得し、前記用紙残量センサーにより検出された用紙残量値が用紙切れを示していない場合、取得した前記用紙残量値で、前記記憶装置に記憶されている前記用紙残量値を更新する用紙残量取得部と、前記用紙残量センサーにより検出された用紙残量値が用紙切れを示している場合、前記記憶装置に記憶されている前記用紙残量値が所定の閾値より大きいときには、前記給紙カセットが開状態であると判定するカセット開閉判定部とを備える。

本発明によれば、給紙カセットの開閉センサーを別途設けることなく、用紙残量センサーで、給紙カセットが開状態であることを正確に検出することができる。

図１は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の機械的な内部構成の一部を示す側面図である。 図２は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の電気的な構成の一部を示すブロック図である。 図３は、実施の形態１に係る画像形成装置の動作について説明するフローチャートである。 図４は、実施の形態２に係る画像形成装置の動作について説明するフローチャートである。

以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。

実施の形態１．

図１は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の機械的な内部構成の一部を示す側面図である。図１に示す画像形成装置は、プリンター、ファクシミリ装置、複写機、複合機などといった、電子写真方式の印刷機能を有する装置である。

この実施の形態の画像形成装置は、タンデム方式のカラー現像装置を有する。このカラー現像装置は、感光体ドラム１ａ〜１ｄ、露光装置２ａ〜２ｄおよび現像ユニット３ａ〜３ｄを有する。感光体ドラム１ａ〜１ｄは、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの４色の感光体である。感光体ドラム１ａ〜１ｄは、例えばアモルファスシリコン製である。

露光装置２ａ〜２ｄは、感光体ドラム１ａ〜１ｄへレーザー光を走査しつつ照射して静電潜像を形成する装置である。レーザー光は、感光体ドラム１ａ〜１ｄの回転方向（副走査方向）に垂直な方向（主走査方向）に走査される。露光装置２ａ〜２ｄは、レーザー光の光源であるレーザーダイオード、およびそのレーザー光を感光体ドラム１ａ〜１ｄへ導く光学素子（レンズ、ミラー、ポリゴンミラーなど）を含むレーザースキャニングユニットを有する。

さらに、感光体ドラム１ａ〜１ｄの周囲には、スコロトロン等の帯電器、クリーニング装置、除電器などが配置されている。クリーニング装置は、１次転写後に、感光体ドラム１ａ〜１ｄ上の残留トナーを除去し、除電器は、１次転写後に、感光体ドラム１ａ〜１ｄを除電する。

現像ユニット３ａ〜３ｄは、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの４色のトナーがそれぞれ充填されるトナーカートリッジと、トナーカートリッジ内のトナーホッパーから搬送されてくるトナーを感光体ドラム１ａ〜１ｄへ付着させる現像器とを有し、そのトナーを感光体ドラム１ａ〜１ｄ上の静電潜像に付着させてトナー画像を形成する。トナーは、図示せぬモーターなどの駆動装置によって動作するトナー搬送部によって、トナーホッパーから現像器へ搬送される。

感光体ドラム１ａ、露光装置２ａおよび現像ユニット３ａにより、マゼンタの現像が行われ、感光体ドラム１ｂ、露光装置２ｂおよび現像ユニット３ｂにより、シアンの現像が行われ、感光体ドラム１ｃ、露光装置２ｃおよび現像ユニット３ｃにより、イエローの現像が行われ、感光体ドラム１ｄ、露光装置２ｄおよび現像ユニット３ｄにより、ブラックの現像が行われる。

中間転写ベルト４は、感光体ドラム１ａ〜１ｄに接触し、感光体ドラム１ａ〜１ｄ上のトナー画像を１次転写される環状の像担持体（中間転写体）である。中間転写ベルト４は、駆動ローラー５に張架され、駆動ローラー５からの駆動力によって、感光体ドラム１ｄとの接触位置から感光体ドラム１ａとの接触位置への方向へ周回していく。

転写ローラー６は、後述するように搬送されてくる用紙を中間転写ベルト４に接触させ、中間転写ベルト４上のトナー画像を用紙に２次転写する。なお、トナー画像を転写された用紙は、定着器９へ搬送され、トナー画像が用紙へ定着される。

ローラー７は、クリーニングブラシを有し、クリーニングブラシを中間転写ベルト４に接触させ、用紙へのトナー画像の転写後やキャリブレーション後に中間転写ベルト４に残ったトナーを除去する。

センサー８は、中間転写ベルト４に光線を照射し、中間転写ベルト４の表面またはその表面上のトナーパターンからの反射光を検出する。例えば、センサー８は、トナー階調のキャリブレーションの際に、中間転写ベルト４の所定の領域（キャリブレーション用のトナーパッチが転写される領域）に光線を照射し光線の反射光を検出し、その光量に応じた電気信号を出力する。

さらに、この実施の形態に係る画像形成装置は、複数の給紙カセット１１，１２と手差しトレイ１３とを備えている。

給紙カセット１１は、開閉可能であって、開状態でユーザー等により供給されたあるサイズの１または複数枚の用紙１０１を積載し、閉状態で、リフト板２１で用紙１０１を上方に押し上げて給紙ローラー２２に当接させる。リフト板２１の駆動機構は、例えば、給紙カセット１１が閉状態となることで機械的にリフト板２１を上方に押し上げるように構成されている。給紙カセット１１に載置された用紙１０１は上側から１枚ずつ給紙ローラー２２によって給紙される。搬送ローラー２３は、給紙カセット１１から給紙ローラー２２によって給紙された用紙１０１を１枚ずつ搬送するローラーである。

同様に、給紙カセット１２は、開閉可能であって、開状態でユーザー等により供給されたあるサイズの１または複数枚の用紙１０２を積載し、閉状態で、リフト板２４で用紙１０１を上方に押し上げて給紙ローラー２５に当接させる。リフト板２４の駆動機構は、例えば、給紙カセット１２が閉状態となることで機械的にリフト板２４を上方に押し上げるように構成されている。給紙カセット１２に載置された用紙１０２は上側から１枚ずつ給紙ローラー２５によって給紙される。搬送ローラー２６は、給紙カセット１２から給紙ローラー２５によって給紙された用紙１０２を１枚ずつ搬送するローラーである。

また、手差しトレイ１３には、ユーザーにより用紙を載置される。手差しトレイ１３に載置された用紙は１枚ずつ給紙ローラー２７によって給紙される。搬送ローラー２８は、手差しトレイ１３から給紙ローラー２７によって給紙された用紙を１枚ずつ搬送するローラーである。

搬送ローラー２９は、給紙カセット１１から搬送されてくる用紙１０１と給紙カセット１２から搬送されてくる用紙１０２に共通な搬送路上の搬送ローラーである。

搬送ローラー３０は、給紙カセット１１，１２から搬送されてくる用紙１０１，１０２と手差しトレイ１３から搬送されてくる用紙に共通な搬送路上の搬送ローラーである。

つまり、印刷時に給紙元として給紙カセット１１が指定された場合、搬送ローラー２３，２９，３０によって、用紙１０１が転写ローラー６の手前にあるレジストローラー（図示せず）へ搬送されていく。

印刷時に給紙元として給紙カセット１２が指定された場合、搬送ローラー２６，２９，３０によって、用紙１０２が転写ローラー６の手前にあるレジストローラー（図示せず）へ搬送されていく。

印刷時に給紙元として手差しトレイ１３が指定された場合、搬送ローラー２８，３０によって、用紙が転写ローラー６の手前にあるレジストローラー（図示せず）へ搬送されていく。

さらに、給紙カセット１１に対応して、給紙カセット１１内の用紙１０１の残量を検出する用紙残量センサー３１が設けられている。同様に、給紙カセット１２に対応して、給紙カセット１２内の用紙１０２の残量を検出する用紙残量センサー３２が設けられている。この実施の形態では、用紙残量センサー３１，３２は、給紙カセット１１，１２が開状態である場合の出力値が、用紙切れの場合の出力値と同一となる構成を有する。

用紙残量センサー３１，３２は、例えば距離センサーであって、積載されている用紙１０１，１０２の上面までの距離を計測し、計測した距離に基づいて用紙１０１，１０２の残量を検出する。なお、用紙残量センサー３１，３２は、１パーセント刻みで用紙残量を検出可能としてもよいし、０パーセント、３０パーセント、５０パーセント、８０パーセント、および１００パーセントなどといった所定レベル数で用紙残量を検出可能としてもよい。

図２は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の電気的な構成の一部を示すブロック図である。図２に示すように、この画像形成装置は、コントローラー４１と、印刷装置４２と、操作パネル４３とを備える。

コントローラー４１は、コンピューター、ＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）などを備え、ソフトウェアおよび／またはハードウェアで各種処理部を実現し、印刷装置４２などの内部デバイスを監視および制御するとともに、各種データ処理を行う。

コントローラー４１は、上述のローラーなどを駆動する図示せぬ駆動源、現像バイアスおよび１次転写バイアスを印加するバイアス印加回路、並びに露光装置２ａ〜２ｄを制御して、トナー画像の現像、転写および定着、並びに給紙、印刷および排紙を実行させる処理回路である。現像バイアスは、感光体ドラム１ａ〜１ｄと現像ユニット３ａ〜３ｄとの間にそれぞれ印加され、１次転写バイアスは、感光体ドラム１ａ〜１ｄと中間転写ベルト４との間にそれぞれ印加される。

また、印刷装置４２は、図１に示すような機械的構成で原稿画像を印刷する内部デバイスである。

操作パネル４３は、ユーザーに対して操作画面を表示する液晶ディスプレイなどの表示装置と、ユーザー操作を受け付けるタッチパネル、ハードキーなどの入力装置とを備える。

さらに、コントローラー４１は、記憶装置５１と、用紙残量取得部５２と、カセット開閉判定部５３とを備える。

記憶装置５１は、給紙カセット１１，１２に対応する用紙残量センサー３１，３２により検出された用紙残量を示す用紙残量値をそれぞれ記憶するフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶装置である。

用紙残量取得部５２は、用紙残量センサー３１により検出された用紙残量を示す用紙残量値を取得し、用紙残量センサー３１により検出された用紙残量値が用紙切れを示していない場合、取得した用紙残量値で、記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３１に対応する用紙残量値を更新する。

同様に、用紙残量取得部５２は、用紙残量センサー３２により検出された用紙残量を示す用紙残量値を取得し、用紙残量センサー３２により検出された用紙残量値が用紙切れを示していない場合、取得した用紙残量値で、記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３２に対応する用紙残量値を更新する。

カセット開閉判定部５３は、用紙残量センサー３１により検出された用紙残量値が用紙切れを示している場合、記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３１に対応する用紙残量値が所定の閾値より大きいときには、給紙カセット１１が開状態であると判定する。この閾値は、用紙残量センサー３１により検出される用紙残量値の最小変化幅（例えば１％）以上に設定されている。また、この閾値は、操作パネル４３に対するユーザー操作により設定されるようにしてもよい。

なお、カセット開閉判定部５３は、用紙残量センサー３１により検出された用紙残量値が用紙切れを示している場合、記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３１に対応する用紙残量値が所定の閾値以下であるときには、給紙カセット１１が閉状態でありかつ用紙切れを起こしていると判定する。

同様に、カセット開閉判定部５３は、用紙残量センサー３２により検出された用紙残量値が用紙切れを示している場合、記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３２に対応する用紙残量値が所定の閾値より大きいときには、給紙カセット１２が開状態であると判定する。

なお、カセット開閉判定部５３は、用紙残量センサー３２により検出された用紙残量値が用紙切れを示している場合、記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３２に対応する用紙残量値が所定の閾値以下であるときには、給紙カセット１２が閉状態でありかつ用紙切れを起こしていると判定する。

用紙残量センサー３１と用紙残量センサー３２とが互いに同一である場合には、用紙残量センサー３２についての閾値は、用紙残量センサー３１についての閾値と同一である。

また、カセット開閉判定部５３は、用紙残量センサー３１により検出された用紙残量値が用紙切れを示している場合、（ａ）記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３１に対応する用紙残量値が所定の閾値より大きいときには、給紙カセット１１が開状態であることを示す警告メッセージを操作パネル４３の表示装置に表示し、（ｂ）記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３１に対応する用紙残量値が所定の閾値以下であるときには、給紙カセット１１の用紙切れを示す警告メッセージを操作パネル４３の表示装置に表示する。

同様に、カセット開閉判定部５３は、用紙残量センサー３２により検出された用紙残量値が用紙切れを示している場合、（ａ）記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３２に対応する用紙残量値が所定の閾値より大きいときには、給紙カセット１２が開状態であることを示す警告メッセージを操作パネル４３の表示装置に表示し、（ｂ）記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３２に対応する用紙残量値が所定の閾値以下であるときには、給紙カセット１２の用紙切れを示す警告メッセージを操作パネル４３の表示装置に表示する。

次に、実施の形態１に係る画像形成装置の動作について説明する。図３は、実施の形態１に係る画像形成装置の動作について説明するフローチャートである。

用紙残量取得部５２は、所定のタイミングで繰り返しまたは定期的に、用紙残量センサー３１，３２で給紙カセット１１，１２の用紙残量値を取得する（ステップＳ１）。

用紙残量取得部５２は、給紙カセット１１，１２の用紙残量値のそれぞれについて、用紙残量値が用紙切れを示しているか否かを判定し（ステップＳ２）、用紙残量値が用紙切れを示していない場合、取得した用紙残量値で、記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３１に対応する用紙残量値を更新する（ステップＳ３）。

その際、給紙カセット１１，１２の用紙残量値の少なくとも１つが用紙切れを示している場合には、用紙残量取得部５２は、用紙残量値が用紙切れを示している給紙カセットまたは用紙残量センサーについて用紙残量値が用紙切れを示していることをカセット開閉判定部５３に通知する。

用紙残量値が用紙切れを示していることを通知されると、カセット開閉判定部５３は、通知された給紙カセットまたは用紙残量センサーについて記憶装置５１に記憶されている用紙残量値を記憶装置５１から読み出し（ステップＳ４）、読み出した用紙残量値が所定の閾値より大きいか否かを判定する（ステップＳ５）。

読み出した用紙残量値が所定の閾値より大きいと判定した場合、カセット開閉判定部５３は、通知された給紙カセット（または、通知された用紙残量センサーに対応する給紙カセット）が開状態であると判定し、その給紙カセットが開状態であることを示す警告メッセージを操作パネル４３の表示装置に表示する（ステップＳ６）。

一方、読み出した用紙残量値が所定の閾値より大きくないと判定した場合、カセット開閉判定部５３は、通知された給紙カセット（または、通知された用紙残量センサーに対応する給紙カセット）が閉状態でありかつその給紙カセットで用紙切れが発生していると判定し、その給紙カセットの用紙切れを示す警告メッセージを操作パネル４３の表示装置に表示する（ステップＳ７）。

以上のように、上記実施の形態１によれば、用紙残量センサー３１，３２は、給紙カセット１１，１２内の用紙残量を検出する。記憶装置５１は、用紙残量センサー３１，３２により検出された用紙残量を示す用紙残量値を記憶する。用紙残量取得部５２は、用紙残量センサー３１，３２により検出された用紙残量を示す用紙残量値を取得し、用紙残量センサー３１，３２により検出された用紙残量値が用紙切れを示していない場合、取得した用紙残量値で、記憶装置５１に記憶されている用紙残量値を更新する。カセット開閉判定部５３は、用紙残量センサー３１，３２により検出された用紙残量値が用紙切れを示している場合、記憶装置５１に記憶されている用紙残量値が所定の閾値より大きいときには、給紙カセットが開状態であると判定する。

これにより、給紙カセット１１，１２の開閉センサーを別途設けることなく、用紙残量センサー３１，３２で、給紙カセット１１，１２が開状態であることを正確に検出することができる。

実施の形態２．

本発明の実施の形態２に係る画像形成装置は実施の形態１に係る画像形成装置と同様の基本的な構成を有し、さらに、実施の形態２に係る画像形成装置では、印刷時に手差しトレイ１３上の用紙を搬送する際に、給紙カセット１１，１２のうちの最上段給紙カセット（ここでは給紙カセット１１）が閉状態であることが要求される。

具体的には、実施の形態２に係る画像形成装置では、手差しトレイ１３上の用紙の搬送路（上述の搬送ローラー２９などが設置されている箇所）のメンテナンス（例えばジャムの解消など）をする際に、ユーザー等が最上段給紙カセット（給紙カセット１１）を外し、下方から、手差しトレイ１３上の用紙の搬送路にアクセスするように構成されており、最上段給紙カセット（給紙カセット１１）が開状態であると、手差しトレイ１３上の用紙が正しく搬送されず、ジャムが発生する。そのため、手差しトレイ１３上の用紙を搬送する際に、最上段給紙カセット（給紙カセット１１）が閉状態であることが要求される。

そして、実施の形態２では、カセット開閉判定部５３は、印刷の給紙元として手差しトレイが指定された場合、最上段給紙カセット（給紙カセット１１）の用紙残量センサー３１により検出された用紙残量値が用紙切れを示しているとき、記憶装置５１に記憶されている用紙残量値が所定の閾値より大きければ最上段給紙カセットが開状態であると判定し印刷の開始（つまり、手差しトレイ１３からの用紙の給紙および搬送）を禁止する。

次に、実施の形態２に係る画像形成装置の動作について説明する。

実施の形態２に係る画像形成装置は、実施の形態１に係る画像形成装置と同様の動作を行うとともに、印刷時に給紙元に手差しトレイ１３が指定された場合、以下のように動作する。

図４は、実施の形態２に係る画像形成装置の動作について説明するフローチャートである。

実施の形態２では、コントローラー４１は、操作パネル４３に対するユーザー操作やホスト装置（図示せず）から送信されてくる印刷データ（例えばＰＤＬ（Page Description Language）データ）に基づき、コピージョブまたはプリントジョブの要求を受け付ける。その際、コントローラー４１は、要求とともに、用紙の給紙元の指定を受け付ける。なお、コピージョブでは、画像読取装置（図示せず）により読み取られた原稿画像が印刷装置４２により印刷される。また、プリントジョブでは、印刷データから形成される原稿画像が印刷装置４２により印刷される。

用紙の給紙元として手差しトレイ１３が指定されている場合（ステップＳ２１）、用紙残量取得部５２は、最上段の給紙カセット１１の用紙残量値を取得する（ステップＳ２２）。

用紙残量取得部５２は、給紙カセット１１の用紙残量値が用紙切れを示しているか否かを判定し（ステップＳ２３）、用紙残量値が用紙切れを示していない場合、取得した用紙残量値で、記憶装置５１に記憶されている、用紙残量センサー３１に対応する用紙残量値を更新する（ステップＳ２４）。その後、コントローラー４１は、印刷を含む、要求されたジョブを実行する（ステップＳ２５）。

その際、給紙カセット１１の用紙残量値が用紙切れを示している場合には、用紙残量取得部５２は、給紙カセット１１の用紙残量値が用紙切れを示していることをカセット開閉判定部５３に通知する。

カセット開閉判定部５３は、給紙カセット１１または用紙残量センサー３１について記憶装置５１に記憶されている用紙残量値を記憶装置５１から読み出し（ステップＳ２６）、読み出した用紙残量値が所定の閾値より大きいか否かを判定する（ステップＳ２７）。

読み出した用紙残量値が所定の閾値より大きいと判定した場合、カセット開閉判定部５３は、給紙カセット１１が開状態であると判定し、給紙カセット１１が開状態であることを示す警告メッセージを操作パネル４３の表示装置に表示する（ステップＳ２８）。警告メッセージの表示開始後、コントローラー４１は、印刷を実行せずに待機する。

その後、カセット開閉判定部５３は、用紙残量取得部５２で、用紙残量センサー３１により検出される用紙残量値を監視し、給紙カセット１１が閉じられたか否かを繰り返し判定する（ステップＳ２９）。

そして、ユーザーは、その警告メッセージに気づくと、給紙カセット１１を閉じる。ユーザーが給紙カセット１１を閉じると、用紙残量センサー３１により検出される用紙残量値は、用紙切れを示す値からその時点の用紙残量に対応する値に変化する。カセット開閉判定部５３は、その用紙残量値の変化を検出すると、給紙カセット１１が閉じられたと判定する。

コントローラー４１は、給紙カセット１１が閉じられたとカセット開閉判定部５３により判定された後、印刷を含む、要求されたジョブを実行する（ステップＳ２５）。

以上のように、上記実施の形態２によれば、実施の形態２に係る画像形成装置は、手差しトレイ１３上の用紙を搬送する際に、給紙カセット１１，１２のうちの最上段給紙カセットが閉状態であることが要求され、カセット開閉判定部５３は、印刷の給紙元として手差しトレイ１３が指定された場合、最上段給紙カセットの用紙残量センサー３１により検出された用紙残量値が用紙切れを示しているとき、記憶装置５１に記憶されている用紙残量値が所定の閾値より大きければ最上段給紙カセットが開状態であると判定し印刷の開始を禁止する。

これにより、手差しトレイ１３上の用紙を搬送する際に、給紙カセット１１，１２のうちの最上段給紙カセットが閉状態であることが要求される画像形成装置において、最上段給紙カセットに開閉センサーを設けることなく、最上段給紙カセットの開状態を検出でき、最上段給紙カセットが開状態であるときの手差しトレイ１３の使用を防止することができる。

なお、上述の各実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。

例えば、上記実施の形態１，２では、用紙残量センサー３１，３２に距離センサーが使用されているが、その代わりに、リフト番２１，２４の位置などに基づいて用紙残量を検出するセンサーが使用されるようにしてもよい。

また、上記実施の形態２において、上述の警告メッセージは、デフォルト設定では非表示とされ、ユーザー操作に基づいて表示可能な設定に変更されるようにしてもよい。また、上述の警告メッセージは、ジョブの種別に応じて非表示または表示が設定されるようにしてもよい。

本発明は、例えば、画像形成装置に適用可能である。

１１，１２ 給紙カセット
１３ 手差しトレイ
３１，３２ 用紙残量センサー
４３ 操作パネル（表示装置の一例）
５１ 記憶装置
５２ 用紙残量取得部
５３ カセット開閉判定部

Claims (4)

1. １または複数の給紙カセットと、
   前記給紙カセット内の用紙残量を検出する用紙残量センサーと、
   前記用紙残量センサーにより検出された用紙残量を示す用紙残量値を記憶する記憶装置と、
   前記用紙残量センサーにより検出された用紙残量を示す用紙残量値を取得し、前記用紙残量センサーにより検出された用紙残量値が用紙切れを示していない場合、取得した前記用紙残量値で、前記記憶装置に記憶されている前記用紙残量値を更新する用紙残量取得部と、
   前記用紙残量センサーにより検出された用紙残量値が用紙切れを示している場合、前記記憶装置に記憶されている前記用紙残量値が所定の閾値より大きいときには、前記給紙カセットが開状態であると判定するカセット開閉判定部と、
   を備えることを特徴とする画像形成装置。
2. 表示装置をさらに備え、
   前記カセット開閉判定部は、前記用紙残量センサーにより検出された用紙残量値が用紙切れを示している場合、（ａ）前記記憶装置に記憶されている前記用紙残量値が所定の閾値より大きいときには、給紙カセットが開状態であることを示す警告メッセージを前記表示装置に表示し、（ｂ）前記記憶装置に記憶されている前記用紙残量値が所定の閾値以下であるときには、前記給紙カセットの用紙切れを示す警告メッセージを前記表示装置に表示すること、
   を特徴とする請求項１記載の画像形成装置。
3. 手差しトレイをさらに備え、
   前記手差しトレイ上の用紙を搬送する際に、前記給紙カセットのうちの最上段給紙カセットが閉状態であることが要求され、
   前記カセット開閉判定部は、印刷の給紙元として手差しトレイが指定された場合、前記最上段給紙カセットの前記用紙残量センサーにより検出された用紙残量値が用紙切れを示しているとき、前記記憶装置に記憶されている前記用紙残量値が前記所定の閾値より大きければ前記最上段給紙カセットが開状態であると判定し前記印刷の開始を禁止すること、
   を特徴とする請求項１記載の画像形成装置。
4. 前記用紙残量センサーは、前記給紙カセットが開状態である場合の出力値が、用紙切れの場合の出力値と同一となる構成を有することを特徴とする請求項１から請求項３のうちのいずれか１項記載の画像形成装置。

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