以下、実施形態の画像形成装置を、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態の画像形成装置1の内部構成の一例を模式的に示す図である。例えば、画像形成装置1は、シートSにトナー像を形成可能な複合機(MFP;Multi Function Peripheral)である。例えば、画像形成装置1は、プリンタ機能、コピー機能、読取機能、ファクシミリ機能等を有する。例えば、シートSは、文字や画などを形成できる紙や布等であり、画像形成装置1が画像を形成できる物であればどのような物でもよい。
例えば、図1に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10と、コントロールパネル20と、画像形成部30と、シート収容部80と、制御部100とを備える。
画像読取部10は、所定の位置に載置されたシートSから画像を読み取る。例えば、画像読取部10は、CCD又はCIS等の撮像素子を含む。CCDとは、“Charge Coupled Devices”の略である。また、CISとは、“Contact Image Sensor”の略である。画像読取部10は、所定の位置に載置されたシートSから、撮像素子によって画像を読み込み、画像データを生成する。画像読取部10は、生成した画像データを画像形成部30に出力する。画像読取部10は、生成した画像データを、例えば、制御部100に出力してもよい。また、画像読取部10は、生成した画像データを、例えば、ネットワークを介して他の情報処理装置に送信してもよい。ネットワークは、例えば、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。
コントロールパネル20は、表示部および操作部を備える。表示部は、液晶ディスプレイおよび有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。表示部は、画像形成装置1に関する種々の情報を表示する。操作部は、複数のボタンなどを備える。操作部は、複数のボタンに対するユーザの操作を受け付ける。コントロールパネル20は、操作部に対するユーザの操作に応じた指令信号を、制御部100に出力する。例えば、操作部は、ユーザから画像形成装置1の機能をプリンタ機能に指定する操作を受け付ける。プリンタ機能に指定する操作を受け付けた場合、コントロールパネル20は、画像形成を指令する指令信号を生成する。コントロールパネル20は、生成した指令信号を制御部100に出力する。なお、コントロールパネル20は、表示部および操作部が一体的に形成されたタッチパネルであってもよい。
画像形成部30は、画像読取部10によって生成された画像データに基づいて、シートSの表面上に画像を形成する。また、画像形成部30は、ネットワークを介して他の情報処理装置によって送信された画像データに基づいて、シートSの表面上に画像を形成してもよい。画像形成部30は、例えば、トナーによってシートSの表面上に画像(以下、トナー像という)を形成する。本実施形態におけるトナーは、例えば、消色性のトナーと、非消色性のトナーとを含む。非消色性のトナーは、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーである。消色性のトナーは、上記非消色性のトナーと同様に、有色のトナーであり、非消色性のトナーがシートSに定着する温度よりも高い温度で消色する。ここで消色とは、用紙の下地の色とは異なる色(有彩色のみならず白色及び黒色等の無彩色を含む。)で形成された画像を視覚的に見えなくすることを意味する。
シート収容部80は、複数の給紙カセット80A、80B、80Cを備える。各給紙カセット80A、80B、80Cは、それぞれに所定のサイズ及び種類のシートSを収納する。各給紙カセット80A、80B、80Cは、それぞれピックアップローラ81A、81B、81Cを備える。各ピックアップローラ81A、81B、81Cは、各給紙カセット80A、80B、80CからシートSを1枚ずつ取り出す。ピックアップローラ81A、81B、81Cは、取り出したシートSを搬送部50へ供給する。
搬送部50は、画像形成部30及びシート収容部80においてシートSを搬送する。搬送部50は、搬送ローラ53と、レジストローラ54とを備える。搬送部50は、ピックアップローラ81A、81B、81Cによって供給されるシートSをレジストローラ54へ搬送する。レジストローラ54は、後述する画像形成部30の転写部55がトナー像をシートSの表面上に転写するタイミングに応じて、シートSを転写部55側へ搬送する。レジストローラ54は、搬送ローラ53によって送り出されるシートSの先端をニップNにおいて整合させた後に、シートSを転写部55側に搬送する。
以下、上述した画像形成部30の詳細な構成について説明する。画像形成部30は、現像部31と、露光部38と、中間転写ベルト39と、転写部55と、反転ユニット60と、定着部70と、補給部90とを備える。本実施形態において、現像部31は、扱うトナーに対応した数を有する。以下、イエロー(Y)のトナーに対応する現像部を、31Yと称し、マゼンタ(M)のトナーに対応する現像部を、31Mと称する。また、シアン(C)のトナーに対応する現像部を、31Cと称し、ブラック(K)のトナーに対応する現像部を、31Kと称する。また、消色性のトナーに対応する現像部を、31Dと称する。
図2は、第1の実施形態の画像形成装置1の現像部31を中心とした画像形成部30の断面の模式図である。各現像部31(31Y、31M、31C、31K、31D)の周辺には、感光体ドラム32(像担持体)と、帯電部34と、除電部35と、クリーニングユニット36と、転写ローラ37と、トナー付着量センサSaと、ドラムサーミスタSbとが設けられる。
各現像部31(31Y、31M、31C、31K、31D)は、現像剤収容部42と、現像ローラ40と、第1ミキサ41Aと、第2ミキサ41Bと、温湿度センサScと、トナー濃度センサSxとを備える。現像部31は、現像剤収容部42に内在する現像剤Dを、感光体ドラム32に供給する。なお、トナー付着量センサSa、ドラムサーミスタSb、温湿度センサSc、及びトナー濃度センサSxは、検出部の一例である。トナー付着量センサSa、ドラムサーミスタSb、温湿度センサSc、及びトナー濃度センサSxを特段区別しない場合は、これらセンサを一括してセンサSと称して説明する。
現像剤収容部42は、現像剤Dを収容する容器である。現像剤Dは、磁性体微粒子からなるキャリアと、各トナーとの混合物である。現像剤Dが攪拌されると、トナーが摩擦帯電する。これによって、トナーは、静電気力によってキャリアの表面に付着する。
現像剤収容部42の内部には、第1ミキサ41A、第2ミキサ41B、現像ローラ40及び温湿度センサScが配置される。第1ミキサ41A及び第2ミキサ41Bは、現像剤Dを攪拌する。第1ミキサ41A及び第2ミキサ41Bは、現像剤Dを搬送する。第2ミキサ41Bは、現像ローラ40の下方に配置される。第2ミキサ41Bは、現像剤収容部42に収容された現像剤Dを現像ローラ40の表面に供給する。
現像ローラ40は、図示しない現像モータの駆動によって、図示反時計回りに回転する。現像ローラ40は、円周状に沿って負極と正極とが交互に並んだ磁性体(磁石)によって構成される。第2ミキサ41Bによって供給された現像剤Dは、現像ローラ40の磁界分布に応じて、現像ローラ40の表面においてブラシ状に穂立ちする。穂立ちした現像剤Dは、現像ローラ40の回転に伴って、感光体ドラム32の表面を掃くようにして接触する。なお、現像ローラ40の磁界分布は、切り替え可能である。現像部31は、現像ローラ40の磁界分布の切り換えにより、現像剤Dの穂立ち及び穂切りを行う。
また、現像ローラ40は、図示しない電圧印加回路に接続される。電圧印加回路は、制御部100の制御を受けて、現像ローラ40に現像バイアスとして電圧を印加する。現像ローラ40に印加する電圧は、例えば、負極性の直流電圧である。
温湿度センサScは、画像形成部30の状態として、現像剤収容部42の内部の温度及び湿度を検出する。温湿度センサScは、検出した温度及び湿度を表す検出値を、制御部100に出力する。温湿度センサScは、温湿度検出部の一例である。
感光体ドラム32は、表面に感光体層32aを持つ。感光体ドラム32は、現像モータ(不図示)の駆動によって、図示時計回りに回転する。感光体ドラム32の周囲には、現像部31、帯電部34、除電部35、クリーニングユニット36、及び転写ローラ37が配置される。
ドラムサーミスタSbは、画像形成部30の状態として、感光体ドラム32の表面(感光体層32a)の温度を検出する。ドラムサーミスタSbは、検出した温度を表す検出値を、制御部100に出力する。ドラムサーミスタSbは、温度検出部の一例である。
帯電部34は、感光体ドラム32の表面(感光体層32a)を一様に帯電させる。例えば、帯電部34は、感光体ドラム32の表面(感光体層32a)を負極性に帯電させる。これによって、感光体ドラム32の表面(感光体層32a)には、静電潜像に応じて、トナー像が形成される。
例えば、現像部31Yは、感光体ドラム32の表面(感光体層32a)上の静電潜像をイエロー(Y)のトナーにより現像する。また、現像部31Mの現像部31は、感光体ドラム32の表面(感光体層32a)上の静電潜像をマゼンタ(M)のトナーにより現像する。また、現像部31Cの現像部31は、感光体ドラム32の表面(感光体層32a)上の静電潜像をシアン(C)のトナーにより現像する。また、現像部31Kの現像部31は、感光体ドラム32の表面(感光体層32a)上の静電潜像をブラック(K)のトナーにより現像する。また、現像部31Dの現像部31は、感光体ドラム32の表面(感光体層32a)上の静電潜像を消色性のトナーにより現像する。
クリーニングユニット36は、感光体ドラム32の表面の未転写のトナー等を掻き取るなどして除去する。クリーニングユニット36は、感光体ドラム32から中間転写ベルト39上にトナー像が転写された後に、感光体ドラム32の表面上のトナーを除去する。クリーニングユニット36が除去したトナーは、廃トナータンクに収集され、廃棄される。なお、中間転写ベルト39は、被転写体の一例である。
除電部35は、クリーニングユニット36を通過した感光体ドラム32と対向する。除電部35は、感光体ドラム32の表面に光を照射する。これによって、感光体層32aの不均一な電荷は均一化される。すなわち、感光体層32aが除電される。
転写ローラ37は、中間転写ベルト39を挟んで感光体ドラム32と対向する。転写ローラ37は、中間転写ベルト39を挟んで感光体ドラム32の表面に当接する。転写ローラ37は、感光体ドラム32の表面のトナー像を中間転写ベルト39上に転写(1次転写)する。
トナー付着量センサSaは、画質維持モードの際に、中間転写ベルト39上に付着したトナーの量を検出する。トナー付着量センサSaは、例えば、投光部と受光部とが対になったフォトセンサである。投光部は、中間転写ベルト39に向けて、光を投光する。投光部によって投光された光は、中間転写ベルト39の表面、又は中間転写ベルト表面に付着した物体(例えばトナー)によって反射される。受光部は、中間転写ベルト39側で反射された反射光を受光する。トナー付着量センサSaは、受光部によって受光された反射光を表す検出値を、制御部100に出力する。トナー付着量センサSaは、現像剤量検出部の一例である。
露光部38は、各現像部31Y、31M、31C、31K、31Dの感光体ドラム32に対向する位置に設けられる。露光部38は、各現像部31Y、31M、31C、31K、31Dの感光体ドラム32の表面(感光体層32a)に、レーザ光Lを照射する。露光部38は、制御部100の制御によって、画像データに基づいて発光制御される。露光部38は、画像データに基づいたレーザ光Lを照射する。これによって、各現像部31Y、31M、31C、31K、31Dの感光体ドラム32の表面(感光体層32a)上の負電荷が消失する。この結果、感光体ドラム32の表面(感光体層32a)には、レーザ光Lが照射された位置に静電気のパターンが形成される。すなわち、露光部38によるレーザ光の照射によって、感光体ドラム32の表面(感光体層32a)には、静電潜像が形成される。なお、露光部38は、レーザ光の代わりに、LED(Light Emitting Diode)光を用いてもよい。
トナー濃度センサSxは、現像剤収容部42において、トナー濃度を検出する。トナー濃度とは、キャリアに対するトナーの割合(トナー/キャリア)を表す。トナー濃度センサSxは、トナー濃度を表す検出値を、制御部100に出力する。
転写部55は、シートSを厚さ方向の両側から挟み込む支持ローラ55a及び2次転写ローラ55bを備える。支持ローラ55a及び2次転写ローラ55bが対向する位置は2次転写位置である。転写部55は、制御部100による転写バイアスを受けて、2次転写位置において、中間転写ベルト39の表面上の帯電しているトナー像をシートSの表面上に転写する。
反転ユニット60は、定着部70から排出されるシートSを、スイッチバックにより反転させる。反転ユニット60は、反転後のシートSを再度レジストローラ54の手前に搬送する。反転ユニット60は、定着処理が成されたシートSの裏面にトナー像を形成するためにシートSを反転させる。
定着部70は、シートSに熱と圧力とを与える。定着部70は、この熱と圧力とによってシートSに転写されたトナー像を定着させる。
図3は、第1の実施形態における画像形成装置1の機能構成の一例を示す図である。記憶部110は、ROMやRAM、HDD、フラッシュメモリ等の記憶装置で実現される。ROMは、“Read Only Memory”の略である。RAMは、“Random Access Memory”の略である。HDDは、“Hard Disk Drive”の略である。
記憶部110は、画像読取部10によって生成される画像データ、又はネットワークを介して他の情報処理装置によって送信される画像データを記憶する。また、記憶部110は、制御部100のプロセッサが実行するプログラムを記憶する。また、記憶部110は、後述する制御部100による画像形成条件の決定処理を実行するために必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部110は、判定情報112、補正量導出情報114及びテーブル情報116を記憶する。これら種々の情報は、後述する。
制御部100は、ソフトウェア機能部である。ソフトウェア機能部は、プロセッサがプログラムを実行することにより機能する。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。また、制御部100は、ハードウェア機能部であってもよい。例えば、制御部100は、LSIやASIC等で実現される。LSIは、“Large Scale Integration”の略である。ASICは、“Application Specific Integrated Circuit”の略である。
制御部100は、上述した各種センサSによって検出された検出値に基づいて、画像形成部30における画像の形成条件を決定する。画像の形成条件とは、感光体ドラム32の表面において、画像データに対応する情報を電気的に再現することである。具体的には、画像の形成条件は、以下の3つのパラメータを決定することである。なお、画像の形成条件には、下記のパラメータの他に、他のパラメータが含まれていてもよい。
(画像の形成条件のパラメータ)
・帯電部34によって帯電される感光体ドラム32の表面電位V0
・現像ローラ40の現像バイアス電圧Vdc
・露光部38によって照射されるレーザ光の出力Lp
また、制御部100は、上述した各種センサSの少なくとも1つに異常が生じた場合、異常が生じたセンサの種別に応じて、画像の形成条件を変更する。すなわち、制御部100は、感光体ドラム32の表面電位V0、現像ローラ40の現像バイアス電圧Vdc及び露光部38におけるレーザ光の出力Lpを表すパラメータを変更する。
以下、フローチャートに即して、制御部100による画像の形成条件の決定及び変更処理について説明する。図4は、第1の実施形態における制御部100の処理の流れの一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、例えば、所定の周期によって繰り返し行われる。
まず、制御部100は、コントロールパネル20から画像形成を指令する指令信号を受信したか否かを判定する(ACT100)。画像形成を指令する指令信号を受信しない場合(ACT100:NO)、制御部100は、画像形成を指令する指令信号を受信するまで待機する。
一方、画像形成を指令する指令信号を受信した場合(ACT100:YES)、制御部100は、各センサSの一部又は全部から、それぞれ検出値を取得する(ACT102)。本フローチャートでは、説明を簡略化するために、一例として、ACT102の処理においてトナー付着量センサSaから検出値を取得するものとして説明する。
次に、制御部100は、トナー付着量センサSaから取得した検出値が正常な動作範囲内であるか否かを判定する(ACT104)。トナー付着量センサSaの検出値が、正常な範囲であるかどうかを判定するのに先立ち、画像形成装置1の起動時(画像形成信号受信前に)画質維持モードが実行される。本実施形態では画質維持モードは、画像形成装置1の起動時に実行され、その後は画像形成枚数(プリント枚数やコピー枚数)が所定枚数に達するごとに実行されるが、実行タイミングは適宜変更可能である。画質維持モードにおいては、中間転写ベルト39上にパターン画像を形成した際のトナー量をトナー付着量センサSaで光学的に検出し、その検出結果を記憶する。なお、トナー付着量センサSaの出力(検出値)が異常値を示していなければ、トナー付着量センサSaの出力に応じて、画像形成条件が変更されることは上述の通りである。
図5は、トナー付着量センサの出力が正常であるか否かの判定を説明するための図である。図5に示す横軸は、トナー付着量センサSaの検出値Voutを表している。図示のように、検出値Voutには、複数の閾値が設定される。例えば、検出値Voutが閾値Vth1以下である場合、制御部100は、トナー付着量センサSaから取得した検出値Voutが異常な動作範囲であると判定する。また、検出値Voutが閾値Vth2以上である場合、制御部100は、トナー付着量センサSaから取得した検出値Voutが異常な動作範囲であると判定する。一方、検出値Voutが閾値Vth1以上、且つ閾値Vth2以下の範囲内である場合、トナー付着量センサSaの検出値Voutが正常な動作範囲であると判定する。なお、トナー付着量センサSaの検出値Voutに分類するために設けられる閾値は、上述した2つの閾値Vth1及び閾値Vth2に限定されない。例えば、閾値は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、閾値は、トナー付着量センサSaの検出値だけでなく他のセンサSの検出値にも同様に設定される。センサSの種別に対応した閾値は、判定情報112として予め記憶部110に格納される。
なお、画質維持モードの実行中に、トナー付着量センサSaの検出値Voutが適正な範囲となるよう、制御部100は、上述したパラメータを変更するが、うち1つのパラメータだけを変更してトナー付着量センサSaの検出値Voutを目標検出値Vouttgに近づけてもよい。また、制御部100は、上述したパラメータの複数値を変更することで、トナー付着量センサSaの検出値Voutを目標検出値Vouttgに近づけてもよい。この際、制御部100は、例えば、二分探査法等の手法を用いて、検出値Voutが目標検出値Vouttgになるまで、パラメータの変更処理を繰り返し試行する。また、制御部100は、検出値Voutが目標検出値Vouttgの近似範囲に収まるまで、パラメータの変更処理を繰り返し試行してもよい。
図4に戻り、制御部100は、画質維持モードの際に記憶したトナー付着量センサSaの検出値Voutが正常な動作範囲である場合(ACT104:YES)、トナー付着量センサSaに異常が生じていないと判定する。また制御部100は、トナー付着量センサSaの検出値Voutが異常な動作範囲である場合(ACT104:NO)、トナー付着量センサSaに異常が生じていると判定する。
トナー付着量センサSaに異常が生じていない場合、制御部100は、画質維持モードの実行によって決定した画像形成条件に基づいて、画像形成処理を開始し(ACT108)、画像形成処理を行う(ACT110)。
制御部100は、ACT110の処理の後、画像形成処理が終了したか否かを判定する(ACT112)。画像形成処理の終了とは、例えば、ユーザによって設定された枚数分のシートS全てに対して、画像の形成を行ったことと定義される。従って、制御部100は、ユーザによって設定された枚数分のシートS全てに対して、画像を形成したか否かを判定する。設定枚数分のシートSに画像形成処理を行った場合、制御部100は、画像形成処理が終了したと判定する。一方、設定枚数分のシートSに画像形成処理を行っていない場合、制御部100は、画像形成処理が終了していないと判定する。
制御部100は、画像形成処理が終了した場合(ACT112:YES)、画像形成処理を停止し(ACT114)、本フローチャートの処理を終了する。一方、制御部100は、画像形成処理が終了していない場合(ACT112:NO)、ACT110の処理に戻り、画像形成処理を継続する。
一方、検出値Voutが異常な動作範囲である場合(ACT104:NO)、すなわち、トナー付着量センサSaに異常が生じている場合、制御部100は、以下の処理を行う。制御部100は、後述する処理において制御部100が計時した時間が所定期間を経過したか否かを判定する(ACT116)。所定期間は、画像形成を継続して実施可能な期間である。所定期間の詳細については、後述する。
所定期間を経過していない場合(ACT116:NO)、制御部100は、画像形成条件のパラメータを代替パラメータに設定(変更)する(ACT118)。代替パラメータは、異常が生じているセンサの検出値に基づく画像形成条件のパラメータの代わりとして用いられるものである。上述した例の場合、この代替パラメータは、トナー付着量センサSaの検出値に基づく画像形成条件のパラメータの代わりとして用いられる。代替パラメータは、所定値の一例である。
代替パラメータは、画像形成部30が標準的な環境下で画像を形成した場合の画像形成条件に設定される。例えば、標準的な環境下とは、温湿度センサScの検出値によって示される温度及び湿度が、それぞれ23℃及び50%RHのときである。この環境下で一定の標準表面電位V0、標準現像バイアス電圧Vdc、レーザ光の標準出力Lpにするためのパラメータが、図示しないテーブルから読みだされ、この標準条件でのパラメータが画像形成条件の要素である代替パラメータとしてセットされる。
次に、制御部100は、設定した代替パラメータ(画像の形成条件)に基づいて、画像形成処理を開始し(ACT122)、画像形成処理を行う(ACT124)。なお、ACT124における画像形成処理は、上述したACT110と同様であるため、説明を省略する。
制御部100は、ACT124の処理の後、画像形成処理が終了したか否かを判定する(ACT126)。制御部100は、画像形成処理が終了していない場合(ACT126:NO)、ACT124の処理に戻り、画像形成処理を継続する。一方、制御部100は、画像形成処理が終了した場合(ACT126:YES)、画像形成処理を停止する(ACT128)。
次に、制御部100は、トナー付着量センサSaに異常が生じている旨を表す警告情報を出力する(ACT130)。例えば、制御部100は、コントロールパネル20に警告情報を出力する。コントロールパネル20は、制御部100によって出力された警告情報を表示する。これによって、画像形成装置1を使用するユーザは、異常が生じていることを認識することができる。この場合、例えば、ユーザは、画像形成装置1のカスタマーサービスを提供する業者等に連絡し、異常が生じているセンサSを交換するように依頼することができる。これによって、例えば、画像形成装置1内の異常な状態が解消される。この結果、異常が生じていたセンサSは、正常な動作範囲内にて測定を行う。従って、制御部100は、上述したACT104の判定処理を再度行った場合に、“YES”の判定をするため、センサSが正常な際の画像形成を行うことができる。
また、制御部100は、ネットワークを介して、上記カスタマーサービスを提供する業者が扱うコンピュータ等に、警告情報を出力してもよい。
次に、制御部100は、異常が生じているセンサSの種別に応じて、所定期間を設定し、所定期間が経過したか否かを判定するために期間の計時を開始する(ACT132)。例えば、制御部100は、以下の期間設定テーブルデータを参照して所定期間を設定する。
図6は、期間設定テーブルデータの一例を示す図である。図示のように、期間設定テーブルデータには、センサSの種別ごとに、設定すべき所定期間が対応付けられている。この期間設定テーブルデータは、テーブル情報116として記憶部110に格納されている。例えば、トナー付着量センサSaに異常が生じている場合、制御部100は、期間設定テーブルデータを参照して、所定期間を1週間に設定する。また、例えば、ドラムサーミスタSbに異常が生じている場合、制御部100は、期間設定テーブルデータを参照して、所定期間を1ヶ月に設定する。また、例えば、温湿度センサScに異常が生じている場合、制御部100は、期間設定テーブルデータを参照して、所定期間を2ヵ月に設定する。なお、これら期間の数値例は、あくまでも一例であり、センサSのリスク順位を反映させた関係であればどのような数値であってもよい。リスク順位とは、センサSに異常が生じた場合に画像形成処理に影響を及ぼす度合を順位づけたものである。ここで「影響を及ぼす」とは、シートSに形成される画像の濃淡がいずれかに偏ってしまう状態や、画像に斑が生じるような状態が引き起こされることを指す。例えば、テーブル上の3つのセンサSの中で、トナー付着量センサSaが画像形成処理に最も影響を及ぼすことを表している。このため、センサSのリスク順位を反映させた関係は、例えば、センサSaの期間<センサSbの期間≦センサScの期間を保つような関係として定義される。制御部100は、上記関係を保つ範囲で、所定期間を設定してよい。
また、複数のセンサSに異常が生じるような場合、制御部100は、上述した期間設定テーブルデータのリスク順位に基づいて、所定期間を設定する。制御部100は、リスク順位の高いセンサSに対応付けられた期間を優先的に所定期間として設定する。例えば、トナー付着量センサSa及びドラムサーミスタSbの双方のセンサに異常が生じている場合、これら両センサSa及びSbのリスク順位を参照する。本実施形態では、ドラムサーミスタSbに比してトナー付着量センサSaの方が、リスク順位が高い。従って、制御部100は、トナー付着量センサSaに対応付けられた期間(1週間)を優先的に所定期間として設定する。これによって、制御部100は、より安全側に立って画像形成処理を行うことができる。
制御部100は、ACT116において、設定した所定期間が経過したか否かを判定するために、所定期間の計時を開始し、本フローチャートの処理を終了する。
これに対して、所定期間を経過している場合(ACT116:YES)、制御部100は、上述したACT130と同様に、警告情報を出力する(ACT134)。例えば、制御部100は、ACT130において出力した警告情報よりも、ユーザにより強く危機感を募らせるような情報を、コントロールパネル20等に出力してもよい。
次に、制御部100は、画像形成装置1の一部機能をロックする(ACT136)。例えば、制御部100は、読取機能を除くプリンタ機能及びコピー機能、及びファクシミリ機能等をロックして、本フローチャートの処理を終了する。これによって、画像形成装置1は、画像形成を行う機能のみを停止することができる。
なお、トナー濃度センサSxに異常が生じている場合、制御部100は、ACT116の判定処理をスキップして、すぐさまACT134及びACT136の処理を実施する。すなわち、制御部100は、トナー濃度センサSxに異常が生じている場合には代替パラメータを設定せず、警告情報を出力して画像形成装置1の一部機能をロックする。
このような処理手順によって、本フローチャートの処理は終了する。なお、このフローチャートの処理は、トナー付着量センサSaから検出値を取得する場合に適用されるものとして説明したがこれに限られない。
例えば、ACT102の処理において、ドラムサーミスタSbから検出値を取得する場合、制御部100は、上述したACT104において、ドラムサーミスタSbの検出値Voutが正常な動作範囲であるか否かを判定する。例えば、ドラムサーミスタSbの検出値Voutが正常な動作範囲である場合、制御部100は、ACT108の処理において、この正常動作範囲内の検出値Voutを用いて画像形成条件のパラメータを決定して画像形成処理を開始する。一方、ドラムサーミスタSbの検出値Voutが正常な動作範囲でない場合、制御部100は、ACT118の処理において、画像形成条件のパラメータを代替パラメータに設定(変更)する。この代替パラメータは、トナー付着量センサSaの検出値が異常な動作範囲である場合に設定される代替パラメータと同様に、温度及び湿度がそれぞれ23℃及び50%RHのときであるような標準的な環境下で画像形成部30が画像を形成した場合の画像形成条件として設定される。
また、例えば、ACT102の処理において、温湿度センサScから検出値を取得する場合、制御部100は、上述したACT104において、温湿度センサScの検出値Voutが正常な動作範囲であるか否かを判定する。例えば、温湿度センサScの検出値Voutが正常な動作範囲である場合、制御部100は、ACT108の処理において、この正常動作範囲内の検出値Voutを用いて画像形成条件のパラメータを決定して画像形成処理を開始する。一方、温湿度センサScの検出値Voutが正常な動作範囲でない場合、制御部100は、ACT118の処理において、画像形成条件のパラメータを代替パラメータに設定(変更)する。この代替パラメータは、トナー付着量センサSaの検出値が異常な動作範囲である場合に設定される代替パラメータと同様に、温度及び湿度がそれぞれ23℃及び50%RHのときであるような標準的な環境下で画像形成部30が画像を形成した場合の画像形成条件として設定される。これによって、画像形成装置1は、ドラムサーミスタSbや温湿度センサScに異常が生じた場合でも、処理を停止させることなく、所定期間にわたって継続して画像形成を行うことができる。
以上説明した第1の実施形態の画像形成装置1によれば、制御部100が、センサSによって検出された検出値に基づいて、画像形成部30における画像の形成条件を決定する。また、制御部100は、複数のセンサSの少なくとも1つに異常が生じた場合に、異常が生じたセンサSの種別に応じて、代替パラメータを決定する。また、制御部100は、複数のセンサSの少なくとも1つに異常が生じた場合に、この異常なセンサSの種別に応じて、継続して画像形成することが可能な所定期間を設定する。制御部100は、決定した代替パラメータに基づいて画像の形成条件を変更する。これによって、画像形成装置1は、センサ異常時に処理を停止させることなく、所定期間にわたって継続して画像形成を行うことができる。この結果、画像形成装置1は、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、第1の実施形態の画像形成装置1によれば、制御部100が、代替パラメータを、標準的な環境下で画像を形成した場合の画像形成条件に設定する。この結果、画像形成装置1は、画像の品質を一定の水準に保ちつつ、画像形成を行うことができる。
また、第1の実施形態の画像形成装置1によれば、制御部100が、センサSが画像形成処理に影響を及ぼす度合に応じて、画像形成を継続可能な期間に制限を設ける。この結果、画像形成装置1は、センサSの種別に応じて、柔軟に画像形成を継続して行うことができる。
以下、第2の実施形態における画像形成装置1について説明する。第2の実施形態における画像形成装置1では、以下の相違点で、第1の実施形態における画像形成装置1と相違する。相違点とは、所定期間を経過したか否かの判定処理の代わりに、印刷したシートSの枚数が所定枚数に達したか否かの判定処理を行う点である。この相違点を中心に説明し、上述した第1の実施形態と共通する部分についての説明は省略する。本実施形態では、画像を形成することを、特に“印刷”と称して説明する。
第2の実施形態における制御部100は、センサSに異常が生じた場合に、画像形成処理において印刷するシートSの枚数を計数する。制御部100は、印刷したシートSの枚数が所定枚数に達したか否かを判定する。制御部100は、印刷したシートSの枚数が所定枚数に達しない場合、センサSに異常があっても画像形成処理を継続する。また、制御部100は、印刷したシートSの枚数が所定枚数に達した場合、画像形成処理を停止する。
図7は、所定枚数を決定するためのテーブルデータの一例を示す図である。図示のテーブルデータには、センサSの種別ごとに、印刷可能な所定枚数が対応付けられている。このテーブルデータは、テーブル情報116として記憶部110に格納されている。例えば、トナー付着量センサSaに異常が生じている場合、制御部100は、テーブルデータを参照して、所定枚数を100枚に設定する。また、例えば、ドラムサーミスタSbに異常が生じている場合、制御部100は、テーブルデータを参照して、所定枚数を500枚に設定する。また、例えば、温湿度センサScに異常が生じている場合、制御部100は、テーブルデータを参照して、所定枚数を1000枚に設定する。なお、これら印刷枚数の数値例は、あくまでも一例であり、センサSのリスク順位を反映させた関係であればどのような数値であってもよい。センサSのリスク順位を反映させた関係は、例えば、センサSaの期間<センサSbの期間≦センサScの期間を保つような関係として定義される。従って、制御部100は、上記関係を保つ範囲で、印刷可能な所定枚数を設定してよい。
図8は、第2の実施形態における制御部100の処理の流れの一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、例えば、所定の周期によって繰り返し行われる。
まず、制御部100は、コントロールパネル20から画像形成を指令する指令信号を受信したか否かを判定する(ACT300)。画像形成を指令する指令信号を受信しない場合(ACT300:NO)、制御部100は、画像形成を指令する指令信号を受信するまで待機する。
一方、画像形成を指令する指令信号を受信した場合(ACT300:YES)、制御部100は、各センサSの一部又は全部から、それぞれ検出値を取得する(ACT302)。本フローチャートでは、説明を簡略化するために、一例として、ACT302の処理においてトナー付着量センサSaから検出値を取得するものとして説明する。
次に、制御部100は、画質維持モードの際に記憶したトナー付着量センサSaから取得した検出値Voutが正常な動作範囲内であるか否かを判定する(ACT304)。
制御部100は、トナー付着量センサSaの検出値Voutが正常な動作範囲である場合(ACT304:YES)、トナー付着量センサSaに異常が生じていないと判定する。また制御部100は、トナー付着量センサSaの検出値Voutが異常な動作範囲である場合(ACT304:NO)、トナー付着量センサSaに異常が生じていると判定する。
トナー付着量センサSaに異常が生じていない場合、制御部100は、画質維持モードの実行によって決定した画像形成条件に基づいて、画像形成処理を開始し(ACT308)、画像形成処理を行う(ACT310)。なお、ACT310の画像形成処理は、上述した第1の実施形態におけるACT110と同様のための説明を省略する。
制御部100は、ACT310の処理の後、画像形成処理が終了したか否かを判定する(ACT312)。制御部100は、画像形成処理が終了した場合(ACT312:YES)、画像形成処理を停止し(ACT314)、本フローチャートの処理を終了する。一方、制御部100は、画像形成処理が終了していない場合(ACT312:NO)、ACT310の処理に戻り、画像形成処理を継続する。
一方、検出値Voutが異常な動作範囲である場合(ACT304:NO)、すなわち、トナー付着量センサSaに異常が生じている場合、制御部100は、以下の処理を行う。制御部100は、後述する処理において制御部100が計数したシートSの枚数が、所定枚数に達したか否かを判定する(ACT316)。
シートSの印刷枚数が所定枚数に達していない場合(ACT316:NO)、制御部100は、以下の処理を行う。制御部100は、異常が生じているトナー付着量センサSaの検出値により決定される画像形成条件のパラメータの代わりとして、代替パラメータを設定する(ACT318)。
次に、制御部100は、設定した代替パラメータ(画像形成条件)に基づいて、画像形成処理を開始し(ACT322)、画像形成処理を行う(ACT324)。
制御部100は、ACT324の処理の後、画像形成処理が終了したか否かを判定する(ACT326)。制御部100は、画像形成処理が終了していない場合(ACT326:NO)、ACT324の処理に戻り、画像形成処理を継続する。一方、制御部100は、画像形成処理が終了した場合(ACT326:YES)、画像形成処理を停止する(ACT328)。
次に、制御部100は、トナー付着量センサSaに異常が生じている旨を表す警告情報を出力する(ACT330)。次に、制御部100は、異常が生じているセンサSの種別に応じて、所定枚数を設定し、シートSの計数を開始する(ACT332)。計数したシートSの枚数は、印刷したシートSが所定枚数に達したか否かを判定するために用いられる。例えば、制御部100は、上述した図7に示すようなテーブルデータを参照して所定枚数を設定する。これによって、制御部100は、本フローチャートの処理を終了する。
これに対して、シートSの印刷枚数が所定枚数に達した場合(ACT316:YES)、制御部100は、以下の処理を行う。制御部100は、上述したACT330と同様に、警告情報を出力する(ACT334)。
次に、制御部100は、画像形成装置1の一部機能をロックする(ACT336)。例えば、制御部100は、読取機能を除くプリンタ機能及びコピー機能、及びファクシミリ機能等をロックして、本フローチャートの処理を終了する。これによって、画像形成装置1は、画像形成を行う機能のみを停止することができる。
なお、トナー濃度センサSxに異常が生じている場合、制御部100は、ACT316の判定処理をスキップして、すぐさまACT334及びACT336の処理を実施する。
以上説明した第2の実施形態の画像形成装置1によれば、制御部100が、センサSによって検出された検出値に基づいて、画像形成部30における画像の形成条件を決定する。また、制御部100は、複数のセンサSの少なくとも1つに異常が生じた場合に、異常が生じたセンサSの種別に応じて、代替パラメータを決定する。また、制御部100は、複数のセンサSの少なくとも1つに異常が生じた場合に、この異常なセンサSの種別に応じて、シートSを継続して印刷可能な所定枚数を設定する。制御部100は、決定した代替パラメータに基づいて画像の形成条件を変更する。これによって、画像形成装置1は、センサ異常時に処理を停止させることなく、所定枚数分のシートSに対して継続して画像形成を行うことができる。この結果、画像形成装置1は、第1の実施形態と同様に、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、第2の実施形態の画像形成装置1によれば、制御部100が、代替パラメータを、標準的な環境下で画像を形成した場合の画像形成条件に設定する。この結果、画像形成装置1は、第1の実施形態と同様に、画像の品質を一定の水準に保ちつつ、画像形成を行うことができる。
また、第1の実施形態の画像形成装置1によれば、制御部100が、センサSが画像形成処理に影響を及ぼす度合に応じて、印刷可能なシートSの枚数に制限を設ける。この結果、画像形成装置1は、第1の実施形態と同様に、センサSの種別に応じて、柔軟に画像形成を継続して行うことができる。
以下、その他の実施形態について説明する。
例えば、制御部100は、ある時点において取得した検出値が正常な動作範囲でなかった場合、このセンサSからの検出値の取得を禁止する。制御部100は、検出値の取得を禁止したセンサSと異なる他のセンサSから検出値を取得する。これによって、他のセンサSからの検出値に基づいて電位差Vcを導出し、電位差Vc1と目標値Vctgとの差を打ち消すように、画像の形成条件を決定する。
また、制御部100は、全てのセンサSから同じタイミングで検出値をそれぞれ取得しておいてもよい。この場合、制御部100は、異常が生じたセンサSと異なる他のセンサSから上記タイミングで取得した検出値に基づいて画像の形成条件を決定する。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、制御部100が、センサSによって検出された検出値に基づいて、画像の形成条件を決定する。また、制御部100は、複数のセンサSの少なくとも1つに異常が生じた場合に、異常が生じたセンサSの種別に応じて、代替パラメータを決定する。また、制御部100は、複数のセンサSの少なくとも1つに異常が生じた場合に、この異常なセンサSの種別に応じて、継続して画像形成することが可能な所定期間を設定する。制御部100は、決定した代替パラメータに基づいて画像の形成条件を変更する。これによって、画像形成装置1は、センサ異常時に処理を停止させることなく、所定期間にわたって継続して画像形成を行うことができる。この結果、画像形成装置1は、ユーザの利便性を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。