JP2016189847A - 家庭用薄葉紙及び家庭用薄葉紙の製造方法 - Google Patents

家庭用薄葉紙及び家庭用薄葉紙の製造方法 Download PDF

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【課題】折り畳まれた状態でも嵩高さを維持することができる家庭用薄葉紙を提供する。【解決手段】所定回数折り畳まれた矩形状の家庭用薄葉紙100であって、当該家庭用薄葉紙の全面にエンボスEM11が長手方向及び短手方向に所定のピッチで配列されて形成され、エンボスEM11の膨出部PR21の頂点同士が当接するように折り畳まれてなる。このため、折り畳んだ際に、エンボスの膨出部の頂点同士が当接して、一方の側にあるエンボスの膨出部が他方の側のエンボスがない部分(窪み)に入り込まないので、折り畳まれた状態でも嵩高さを維持することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、家庭用薄葉紙及び家庭用薄葉紙の製造方法に関する。
現在、トイレクリーナーやキッチンクリーナー等の家庭用薄葉紙は、風合い、吸収性及び嵩高性等を向上させるために、クレープ紙などの原紙を複数枚プライ加工して1枚のシートとしたものが一般的に使用されている。そして、このような家庭用薄葉紙の表面強度や嵩高性を高めるためにエンボス加工を施している。
例えば、特許文献1には、水分を包含した状態でエンボス加工をすることにより、嵩高なエンボス加工を施した後に引っ張ってもエンボス潰れが発生しにくく厚みを保持できる嵩高紙が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、直線形エンボスが、格子パターンを成すよう複数形成され、格子パターンによって囲まれるそれぞれの格子部に、六角形エンボスが、亀甲パターンを成すよう複数形成されていることにより、粉塵、粘度の高いグリス、粘度の低い水等の拭き取り性、吸収性に優れ、且つ紙粉の発生量が少ない産業用ワイプが開示されている。
特開2008−094067号公報 特開2012−106123号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載された家庭用薄葉紙は折り畳まれて、保管用のプラスチックケースや包装フィルム内等に収納された状態で出荷され、消費者に使用されるまでにはかなりの時間を要するため、家庭用薄葉紙の嵩高さが少なくなってしまう場合がある。
また、例えば、折り畳んでプラスチックケース等に収納することによりエンボス自体が潰れてしまったり、或いは、折り畳んだ際に、下側にあるエンボスの膨出部が上側のエンボスがない部分(窪み)に入り込んでしまい、エンボス加工による嵩高効果が相殺されて、折り畳まれた家庭用薄葉紙の嵩高さが少なくなってしまう場合がある。
このため、拭き掃除の時に手肉感(家庭用薄葉紙を指(親指と人差し指)で挟んだ時の、「ボリューム感」や「しっかりした感触」)が足りずに、消費者が手の汚れを心配してしまったり、折り畳まれた家庭用薄葉紙を一度広げて使用する消費者にとっては、嵩高さが少ないため家庭用薄葉紙を広げにくくなってしまうといった問題点があった。
本発明の課題は、折り畳まれた状態でも嵩高さを維持することができる家庭用薄葉紙及び家庭用薄葉紙の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
所定回数折り畳まれた矩形状の家庭用薄葉紙であって、
当該家庭用薄葉紙の全面にエンボスが長手方向及び短手方向に所定のピッチで配列されて形成され、
前記エンボスの膨出部の頂点同士が当接するように折り畳まれてなることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の家庭用薄葉紙において、
互いに隣接する前記エンボスの裾の部分を通過する長手方向又は短手方向に平行な直線以外の長手方向又は短手方向に平行な直線を折り目として折り畳まれていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の家庭用薄葉紙において、前記エンボスは、紙の漉き目の方向に短尺な形状であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の家庭用薄葉紙において、前記エンボスは、紙の漉き目の方向に短尺な楕円形状であり、短手方向にくびれ部を有することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の家庭用薄葉紙において、前記エンボスの膨出部の高さが0.40mm〜0.75mmであることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、所定回数折り畳まれた矩形状の家庭用薄葉紙の製造方法であって、
当該家庭用薄葉紙の全面にエンボスが長手方向及び短手方向に所定のピッチで配列するように形成するエンボス工程と、
前記エンボスの膨出部の頂点同士が当接するように折り畳む折り畳み工程と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、所定回数折り畳まれた矩形状の家庭用薄葉紙であって、当該家庭用薄葉紙の全面にエンボスが長手方向及び短手方向に所定のピッチで配列されて形成され、エンボスの膨出部の頂点同士が当接するように折り畳まれてなることにより、折り畳んだ際に、エンボスの膨出部の頂点同士が当接して、一方の側にあるエンボスの膨出部が他方の側のエンボスがない部分(窪み)に入り込まないので、折り畳まれた状態でも嵩高さを維持することができる家庭用薄葉紙を提供することができる。
実施形態の家庭用薄葉紙の一例を示す平面図である。 折り畳まれた家庭用薄葉紙のエンボス部分の断面図である。 実施形態の家庭用薄葉紙の他の一例を示す平面図である。 実施例及び比較例のエンボスの形状及び配置の一例を示す説明図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態である家庭用薄葉紙を詳細に説明する。但し、発明の範囲は、図示例に限定されない。
なお、本発明である家庭用薄葉紙において、家庭用薄葉紙はトイレクリーナー100を一例にして説明するが、本発明の家庭用薄葉紙にはトイレクリーナー以外の清拭用途の水や薬液を含浸させたウェットティシューやドライな清拭用途のキッチンペーパーやティシューペーパーなども含まれる。また、トイレクリーナー100の短手方向をX方向、トイレクリーナー100の長手方向をY方向として説明する。
また、トイレクリーナー100のX方向は、抄紙機上の紙の進行(漉き目の)方向(マシン方向(MD方向):machine direction)であり、トイレクリーナー100のY方向は、抄紙機の幅(流れ目に直角)方向(クロスマシン方向(CD方向)、cross machine direction)である。
(実施形態)
本実施形態によって製造されるトイレクリーナー100は、複数枚の原紙がプライ加工(積層)されたものであって、所定の薬液が塗布されている。また、トイレクリーナー100のシート全面には、図1に示す通り、紙の漉き目の方向に短尺な楕円形状のエンボス加工が施されている。
また、トイレクリーナー100は、折り畳み加工されることにより、例えば、長手方向(Y方向)の中央部で2つ折りに折り畳まれる。そして、折り畳まれた状態で保管用のプラスチックケースや包装フィルム内等に保管され、使用時には必要に応じて広げて使用される。なお、トイレクリーナー100の折り畳み方は、2つ折りに限ることはなく、例えば、4つ折りにしても良く8つ折りにしても良い。
また、本実施形態のトイレクリーナー100は、トイレを掃除した後、そのまま便器の水溜りに廃棄できるように、水解性の繊維集合体から構成されている。
繊維集合体としては、天然繊維、合成繊維又はこれらを混合した繊維等を使用することができ、水解性を有する繊維集合体であれば特に限定されることはない。好適な原料繊維としては、木材パルプ、非木材パルプ、レーヨン、コットン等のセルロース系繊維、ポリ乳酸などからなる生分解性繊維等があげられる。また、基材の強度を向上させるために、紙力増強剤としてポリビニルアルコール(PVA)やカルボキシメチルセルロース(CMC)等を配合若しくは塗工・塗布してもよい。
また、本実施形態のトイレクリーナー100には、所定の薬液が塗布されており、具体的には、水性洗浄剤の他、香料、防腐剤、除菌剤、紙力増強剤等の補助剤を含む所定の薬液が塗布されている。
薬液としては、適宜のものを使用することができ、例えば、水性洗浄剤としては、界面活性剤の他、低級又は高級(脂肪族)アルコールを使用することができる。香料としては、水性香料の他、オレンジオイル等の油性香料の中から、一種又は数種を適宜選択して使用することができる。防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン等のパラベン類を使用することができる。除菌剤としては、アルコール、パラオキシ安息香酸エステル、モノマーの四級アンモニウム塩、塩化セチルピリジニウム、フェノキシエタノール等を使用することができる。紙力増強剤としては、ホウ酸、種々の金属イオン等を使用することができる。
また、上述した薬液の成分の補助剤については適宜選択可能であり、必要に応じて他の機能を果たす成分を薬液に含ませてもよい。
このようなトイレクリーナー100を折り加工する際に、トイレクリーナー100の長手方向の中心部を折り目として折り畳むのではなく、例えば、図1に示すトイレクリーナー100の短手方向(X方向)に平行なA−A直線を折り目として、トイレクリーナー100を折り畳む。
すなわち、互いに隣接するエンボスEM11を繋ぐ短手方向に平行な直線(A−A直線
)を折り目として、トイレクリーナー100を折り曲げた場合、Y−Yにおけるエンボス部分の断面は、図2(a)に示すようになり、エンボスEM11の膨出部PR21の頂点同士が当接して、折り畳まれた状態でも嵩高さを維持することができる。また、トイレクリーナー100の長手方向の中心部を折り目として折り畳まないため、折り畳んだ際に、端部で折りずれの幅が発生するので、折り畳まれたトイレクリーナー100の広げやすさも向上する。
或いは、トイレクリーナー100を折り加工する際に、例えば、図1に示すトイレクリーナー100の短手方向(X方向)に平行なB−B直線を折り目として、トイレクリーナー100を折り畳んでもよい。また、長手方向(Y方向)に平行なY−Y直線で折り畳んでもよい。
すなわち、互いに隣接するエンボスEM11の中央部分を繋ぐ短手方向に平行な直線(B−B直線)を折り目として、トイレクリーナー100を折り畳んだ場合、Y−Yにおけるエンボス部分の断面は、図2(b)に示すようになり、図2(a)と同様に、エンボスEM11の膨出部PR21の頂点同士が当接して、折り畳まれた状態でも嵩高さを維持することができる。また、トイレクリーナー100の長手方向の中心部を折り目として折り畳まないため、折り畳んだ際に、端部で折りずれの幅が発生するので、折り畳まれたトイレクリーナー100の広げやすさも向上する。
これに対して、例えば、エンボスEM11の裾の部分を繋ぐ短手方向に平行なC−C直線を折り目として、トイレクリーナー100を折り畳んだ場合、図2(c)に示すように、下側(一方の側)にあるエンボスEM11の膨出部PR21が、上側(他方の側)のエンボスEM11がない窪み部分CV21に入り込んでしまい、エンボス加工による嵩高効果が相殺されて、折り畳まれたトイレクリーナー100の嵩高さが少なくなってしまう。
すなわち、互いに隣接するエンボスEM11の膨出部を通過する短手方向に平行な直線を折り目として、トイレクリーナー100を折り畳むことにより、エンボスEM11の膨出部の頂点同士が当接するので、折り畳まれた状態でも嵩高さを維持することができる。
なお、エンボスEM11の形状として、紙の漉き目の方向に短尺な楕円形状を例示しているが、図3に示すトイレクリーナー101のように、紙の漉き目の方向に短尺な楕円形状であり、且つ、短手方向にくびれ部を有する形状、所謂、ひょうたん形状のエンボスEM31が好ましい。
すなわち、ひょうたん形状のエンボスEM31にした場合、紙の漉き目の方向に短尺な楕円形状のエンボスEM11と比較して、短手方向のくびれ部の効果により、一方の側にあるエンボスEM31の膨出部が他方の側のエンボスがない窪み部分CV21により入り込みにくくなるので、折り畳まれた状態でも嵩高さを維持することができる。また、トイレクリーナー100の長手方向の中心部を折り目として折り畳まないため、折り畳んだ際に、端部で折りずれの幅が発生する。
次に、比較例1〜3のような、くびれ部のない従来のエンボスを施したトイレクリーナーと、本実施形態の互いに隣接するエンボスEM11を繋ぐ短手方向に平行な直線、或いは、互いに隣接するエンボスEM11の中心部分を繋ぐ短手方向に平行な直線を折り目として折り畳まれたトイレクリーナー100とについて、嵩高さ、広げやすさを評価した結果を説明する(表1参照)。
なお、実施例1については、ひょうたん形状のエンボスを形成し、エンボスを菱形格子に配列したものを評価した。また、実施例2は、紙の漉き目の方向及びその直角な方向に
くびれ部を有する形状のエンボスを形成し、エンボスを菱形格子に配列したものを評価した。さらに、比較例1は、楕円形状のエンボスを形成し、エンボスを菱形格子に配列したもの、比較例2は、円形状のエンボスを形成し、エンボスを菱形格子に配列したもの、比較例3は、円形状のエンボスを形成し、エンボスを矩形格子に配列したものをそれぞれ評価した。
具体的には、実施例1のエンボスEM11は、図4(a)に示すように、長尺な楕円形状であり、且つ、短手方向にくびれ部を有する形状、所謂、ひょうたん形状であって、菱形格子に配列されている。また、実施例2のエンボスEM11は、図4(b)に示すように、円形状であり、且つ、紙の漉き目の方向及びその直角な方向にくびれ部を有する形状であって、菱形格子に配列されている。
一方、比較例1のエンボスEM11は、図4(c)に示すように、楕円形状であって、菱形格子に配列され、比較例2のエンボスEM11は、図4(d)に示すように、円形状であって、菱形格子に配列され、比較例3のエンボスEM11は、図4(e)に示すように、円形状であって、矩形格子に配列されている。
Figure 2016189847
総合判定は、3項目の折り位置のうち1つでも「×」がある場合、「×」と評価した。また、エンボスの膨出部の高さは、実施例1〜2、比較例1〜3は全て0.6mmで同じである。
実施例1は、ひょうたん形状のエンボスを形成し、縦横比率が異なるエンボスのため、図1のA−A直線、B−B直線をそれぞれ折り位置として折った場合は膨出部の頂点同士が完全に当接し、嵩高くなる。図1のC−C直線を折り位置として折った場合もエンボスの短手方向にくびれ部分があり凹凸が重なりにくくなるため、嵩高さを保持できる。また、菱形格子にエンボスが並んでいることで、凹凸が重なる頻度を軽減している。
実施例2は、エンボス形状の縦横比率が同じであるため、実施例1よりは膨出部の頂点の範囲が狭くなるため膨出部の頂点同士が当接しにくくなるが、エンボスにくびれ部があることと、エンボスを菱形格子に配列していることにより、図2(c)に示すような凹凸の完全な重なりを防ぐことができ、嵩高さを保持できる。
なお、比較例1は、実施例1と同様に縦横比率の異なる菱形格子配列のエンボスであるため、膨出部の頂点同士が当接しやすく、凹凸の重なる頻度は少ないが、エンボスのくびれ部がないことにより、実施例2より凹凸の重なりを防ぎにくくなってしまい、嵩高さの効果がやや低くなる。
<実施条件>
原紙:パルプ100%(PVA繊維配合の場合は、パルプ99.5%〜99.9%、
PVA繊維0.1%〜0.5%配合)
秤量(ドライ状態):90g/m(2プライ)
原紙寸法:230mm×340mm
エンボス条件:エンボスEM11…MD方向3mm×CD方向6mm(実施例1)
MD、CD方向3mm(実施例2)
MD方向3mm×CD方向6mm(比較例1)
直径3mm(比較例2〜比較例3)
ピッチ…MD方向3mm、CD方向5mm(実施例1)
MD、CD方向5mm(実施例2)
MD方向3mm、CD方向5mm(比較例1)
MD、CD方向3mm(比較例2〜比較例3)
折り位置:図1のA−A直線、B−B直線、C−C直線(実施例1〜2、比較例1〜3)薬液成分:多価アルコール、界面活性剤、除菌剤、オレンジエキス、シリコーン
トイレクリーナー100の完成品の使用時において、2枚重ねでの含浸後の嵩高さ、折り位置の効果について官能評価を行った。なお、トイレクリーナー100は、本実施形態で示した通り、薬液塗布されて濡れた状態になっており、広げて使用する場合を想定して評価した。
2枚重ねでの含浸後の嵩高さの評価においては、図1のA−A直線、B−B直線、C−C直線で折り畳んで、ドライ状態のトイレクリーナー100に薬液を200%含浸させ、2枚重ねにした状態の嵩高さを測定して評価した(2枚重ねで薬液含浸した原紙の嵩高さ0.6mmに対して、2枚重ねでの厚みが0.7mm未満の場合は「×」、0.7〜1.0mm未満の場合は「△」、1.0mm〜1.5mm未満の場合は「○」、1.5mm以上の場合は「◎」)。
表1に示すように、実施例1〜2は、図1のA−A直線、B−B直線、C−C直線で折り畳んだ場合、いずれの場合も1.0mm以上で良好であったものの、比較例1は、図1のA−A直線、B−B直線で折り畳んだ場合、1.0mm以上となり良好だが、C−C直線で折り畳んだ場合では、嵩高さが1.0mm未満となり折り方の影響を受ける傾向にあった。また、比較例2〜比較例3は、図1のA−A直線、B−B直線で折り畳んだ場合でも1.0mm未満であり、折り方を調整しても嵩高さが低い傾向にあった。
このように、互いに隣接するエンボスEM11を繋ぐ短手方向に平行な直線、或いは、互いに隣接するエンボスEM11の略中間部分を繋ぐ短手方向に平行な直線を折り目として折り畳んだ場合、エンボスEM11の膨出部の頂点同士が当接して、折り畳まれた状態でも嵩高さを維持することができる。また、トイレクリーナー100の長手方向の中心部を折り目として折り曲げないため、折り曲げた際に、端部で折りずれの幅が発生するので
、折り畳まれたトイレクリーナー100の広げやすさも向上する。
エンボス加工の違いにより、水解性に影響がないか確認するための試験を実施した。試験方法は、JIS P 4501(2006)4.5「ほぐれやすさ」に従って測定した。表1に示すように、実施例1〜2、比較例1〜3いずれの場合も、水解性の基準(100秒以内でほぐれること)を満たしていることを確認した。
以上のように、所定回数折り畳まれた矩形状のトイレクリーナー100であって、トイレクリーナー100の全面にエンボスEM11が長手方向及び短手方向に所定のピッチで配列されて形成され、エンボスEM11の膨出部の頂点同士が当接するように折り畳まれてなることにより、折り畳んだ際に、エンボスEM11の膨出部の頂点同士が当接して、一方の側にあるエンボスEM11の膨出部が他方の側のエンボスがない窪み部分CV21に入り込まないので、折り畳まれた状態でも嵩高さを維持することができる家庭用薄葉紙を提供することができる。嵩高さを高めるエンボスで、エンボス加工後に引張ってもエンボスが潰れにくい性質がある。
また、トイレクリーナー100の長手方向の中心部を折り目として折り曲げないため、折り曲げた際に、端部で折りずれの幅が発生するので、折り畳まれたトイレクリーナー100の広げやすさも向上する。
なお、本発明の実施形態の説明に際しては、特に図2のエンボス部分の断面図においては、エンボスの膨出部PR21の頂点同士が完全に一致して当接する状況が例示されているが、勿論、エンボスの膨出部PR21の頂点同士がずれた状態で当接するように折り畳まれるものであってもよい。
すなわち、互いに隣接するエンボスEM11の裾の部分を通過する短手方向に平行な直線以外の短手方向に平行な直線を折り目として折り畳まれる場合には、エンボスの膨出部PR21の頂点同士がずれた状態で当接することになるので、一方の側にあるエンボスEM11の膨出部が他方の側のエンボスがない窪み部分CV21に入り込まず、折り畳まれた状態でも嵩高さを維持することができる。
また、図2におけるエンボスEM11の膨出部の高さHT21は、ある程度の高さが必要であり、例えば、0.40mm〜0.75mmであることが好ましい。また、図3におけるエンボスEM31の膨出部の高さ(不図示)もまた、ある程度の高さが必要であり、例えば、0.40mm〜0.75mmであることが好ましい。
例えば、高さが0.40mm未満であると、拭き取り時の摩擦が強くなって、拭き取りがしにくく、折り畳んだ際の嵩高さが得にくく、また、高さが0.75mmを超えると、包装時にエンボスEM11及びエンボスEM31の形状が潰れやすくなってしまう。
また、図1及び図3におけるエンボスEM11及びエンボスEM31同士の間隔としては、エンボスの膨出部の中心を基準にして、紙の漉き目の方向(Y方向)に16mm、紙の漉き目に直角な方向(X方向)に8.5mm程度であることが好ましい。
また、本発明の実施形態の説明に際しては、トイレクリーナー100は、折り加工されることにより、短手方向(X方向)に平行な直線を折り目として、2つ折りに折り畳まれるが、勿論、長手方向(Y方向)に平行な直線を折り目として、2つ折りに折り畳まれるものであってもよい。そして、これら折り目の組み合わせによって4つ折りや8つ折りにされるものでも良い。
また、エンボスEM11は、図1に示すように、トイレクリーナー100の全面に施さ
れており、各々のエンボスであってMD方向に沿ってカット部を有していてもよい。
具体的には、例えば、エンボス加工は、それぞれ対向する位置に設置され、凸部パターンが形成された上側エンボスロール(不図示)と、凸部パターンと同一の凹部パターンが形成された下側エンボスロール(不図示)によって、トイレクリーナー100を挟み込むことによりエンボスEM11を形成することにより行われる。
このようなエンボス加工の際、上側エンボスロールの凸部パターンと下側エンボスロールの凸部パターンの間にトイレクリーナー100が挟み込まれ、凸部パターンの底辺部分に位置するトイレクリーナー100に負荷がかかって剪断力によってトイレクリーナー100が破けることにより、カット部が形成される。
このように形成されたカット部は、CD方向に沿って伸びている紙の繊維を切断することになるので、トイレクリーナー100の硬さが緩和されてしなやかさが向上し、拭き取り性能が高くなる。また、MD方向に伸びている紙の繊維は温存されるため、表面強度を維持することができる。
また、カット部を有するエンボスEM11は、通常のエンボスの効果を同様に得ることができ、トイレクリーナーの風合い、吸収性及び嵩高性等を向上させることができる。さらに、カット部は外観上目立たないため、通常のエンボスと同様に、エンボスを施すことによる見栄えの良さの効果も得ることができる。
なお、全てのエンボスEM11にカット部を有する構成ではなく、エンボスEM11の全てにカット部がなくても、エンボスEM11のうち一部のエンボスにカット部を有するものであればよく、エンボス加工により家庭用薄葉紙の表面強度を高めると共に、しなやかで拭き取り性能の高いといった効果を奏することができる。
100、101 家庭用薄葉紙
EM11、EM31 エンボス
PR21 膨出部
CV21 窪み部分

Claims (6)

  1. 所定回数折り畳まれた矩形状の家庭用薄葉紙であって、
    当該家庭用薄葉紙の全面にエンボスが長手方向及び短手方向に所定のピッチで配列されて形成され、
    前記エンボスの膨出部の頂点同士が当接するように折り畳まれてなることを特徴とする家庭用薄葉紙。
  2. 互いに隣接する前記エンボスの裾の部分を通過する長手方向又は短手方向に平行な直線以外の長手方向又は短手方向に平行な直線を折り目として折り畳まれていることを特徴とする請求項1に記載の家庭用薄葉紙。
  3. 前記エンボスは、紙の漉き目の方向に短尺な形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の家庭用薄葉紙。
  4. 前記エンボスは、紙の漉き目の方向に短尺な楕円形状であり、短手方向にくびれ部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の家庭用薄葉紙。
  5. 前記エンボスの膨出部の高さが0.40mm〜0.75mmであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の家庭用薄葉紙。
  6. 所定回数折り畳まれた矩形状の家庭用薄葉紙の製造方法であって、
    当該家庭用薄葉紙の全面にエンボスが長手方向及び短手方向に所定のピッチで配列するように形成するエンボス工程と、
    前記エンボスの膨出部の頂点同士が当接するように折り畳む折り畳み工程と、
    を有することを特徴とする家庭用薄葉紙の製造方法。
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