JP2016189452A - 基板保持方法および基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、この発明の目的は、基板保持回転機構への基板の保持において、高い位置決め精度を確保しつつ、簡便な構成で基板を水平方向から挟持できる基板保持方法および基板処理装置を提供することである。
位置決めピンの振り分け角度が180度を超えた場合、本発明においては、位置決めピンが閉状態となっているため、把持用ピンが開状態であるか閉状態であるかにかかわらず、位置決めピンに基板を当接させることが実質上困難である。従って、この方法のように、複数の位置決めピンは振り分け角度180度以内の範囲に配置されていることにより、こうした問題点を回避できる。
この方法によれば、位置決めピンが開状態と閉状態との間で開閉可能な構成である場合に、位置決めピンの開閉状態を変化させる工程を省略することが可能となる。
位置決めピンの振り分け角度が180度を超えた場合、本発明においては、位置決めピンが閉状態となっているため、把持用ピンが開状態であるか閉状態であるかにかかわらず、位置決めピンに基板を当接させることが実質上困難である。従って、この構成のように、複数の位置決めピンが振り分け角度180度以内の範囲に配置されていることにより、こうした問題点を回避できる。
この構成によれば、位置決めピンは閉状態を維持すれば良いため、例えば開状態と閉状態とを切り替える機構を省略することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置1の概略構成を示す側面図である。基板処理装置1は、チャンバ壁11に囲まれた処理室10を備えている。処理室10は、スピンチャック(基板保持回転装置)2を備える。チャンバ壁11の側面には、開口を開閉可能なシャッタ部11Aが設けられている。図5に示す基板搬送機構5のハンド機構6を、当該開口を介して進退させることができる。
スピンチャック2は、円盤状のスピンベース21と、スピンベース21を回転させるスピンモータ(回転駆動機構)22とを備えている。スピンモータ22は、スピンベース21の下方に配置されている。スピンベース21の上面の周縁部には、複数の位置決めピン土台部51A、51B、51Cが、周方向に沿って略等間隔で配置されている。複数の位置決めピン土台部51A、51B、51Cは、スピンベース21の上面周縁部の約120度(180度以内の所定角度)の範囲からなる第1領域21B(図2A参照)に配置されている。つまり、位置決めピン土台部51A、51B、51Cは約60度間隔を空けて配置されている。すなわち、複数の位置決めピン土台部51A、51B、51C(次に述べる位置決めピン50A、50B、50C)の振り分け角度は約120度(180度以内の所定角度)である。
把持用ピン土台部61A、61B、61Cの各々の上部には、把持用ピン60A、60B、60Cが当該把持用ピン土台部61A、61B、61Cに対して径方向に移動可能に設けられている。各把持用ピン60A、60B、60Cには、第2のチャック開閉ユニット(把持用ピン開閉機構)92が接続されている。第2のチャック開閉ユニット92の動力源としては、電気モータを利用したもの、電磁石を利用したものなど様々な態様の動力源が適用可能である。第2のチャック開閉ユニット92によって、把持用ピン60A、60B、60Cは、基板Wの周縁部に接触する接触位置と、接触位置よりも回転軸線L1から離れた開放位置との間で移動させられる。この実施形態では、把持用ピン60A、60B、60Cの開放位置は、位置決めピン50A、50B、50Cの開放位置と、回転軸線L1を中心とする円周上にある。把持用ピン60A、60B、60Cが接触位置にある状態を、把持用ピン60A、60B、60Cの閉位置といい、把持用ピン60A、60B、60Cが開放位置にある状態を、把持用ピン60A、60B、60Cの開位置という。
基板処理装置1は、基板処理装置1の動作を制御するための制御部(制御ユニット)70を備えている。制御部70は、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成されている。制御部70はCPU等の演算ユニット、固定メモリデバイス、ハードディスクドライブ等の記憶部80、および入出力ユニットを有している。記憶ユニットには、演算ユニットが実行するプログラムが記憶されている。
図3Bは、この発明の実施形態に係る基板処理装置1について、基板Wを処理室10に搬入してから搬出するまでの工程を示すフローチャートである。以下、図1〜図3Bを参照しながら、本発明の実施形態に係る工程の説明を行う。
[ステップS1]
図4Aは、ステップS1におけるスピンチャック2と基板Wとの関係を説明するためのスピンチャック2の側面図である。
[ステップS2]
図4Bは、ステップS2におけるスピンチャック2と基板Wとの関係を説明するためのスピンチャック2の側面図である。ステップS2においては、把持用ピン60A、60B、60Cの全て開状態とされる。基板処理装置1において、直前まで基板Wが処理されていなかった場合には、開閉センサ(図示しない)によって、把持用ピン60A、60B、60Cが、スピンベース21の径方向の外周側にあるか否かが調べられる。そして、把持用ピン60A、60B、60Cがスピンベース21の径方向の内周側にある場合(すなわち把持用ピン60A、60B、60Cが閉状態である場合)には、制御部70は、第2のチャック開閉ユニット92を制御して、把持用ピン60A、60B、60Cを開状態とする(第2準備工程)。基板処理装置1において直前まで基板Wが処理されていた場合には、当該処理した前の基板Wが搬出されて次の基板Wが搬入されるまでは把持用ピン60A、60B、60Cは、前の基板Wを搬出した際に設定された開状態が維持されているため、改めて開状態とする必要は無い。
[ステップS3]
図4Cは、ステップS3におけるスピンチャック2と基板Wとの関係を説明するためのスピンチャック2の側面図である。ステップS3においては、制御部70は、第1のチャック開閉ユニット91を制御して、位置決めピン50A、50B、50Cの位置を閉状態にさせる(第1準備工程)。スピンベース21に対する、閉状態における位置決めピン50A、50B、50Cの位置は、後述するステップS6において基板Wが把持用ピン60A、60B、60Cにより把持されたとき、基板Wの中心位置とスピンベース21の回転軸線とが交わるように設定されている。この基板処理例においては、以降、基板Wの搬出の直前までスピンベース21に対する位置決めピン50A、50B、50Cの位置は変位しない。なお、本基板処理例においては、位置決めピン50A、50B、50Cをスピンベース21に対して変位させる必要は無いため、位置決めピン駆動機構54A、54B、54Cを省略した装置構成としても良い。なお、本基板処理例においては、ステップS1の段階で既に位置決めピン50A、50B、50Cの位置は閉状態となっているため、ステップS1からステップS2にかけて位置決めピン50A、50B、50Cの位置に変化は無い。
[ステップS4]
図4Dは、ステップS4におけるスピンチャック2と基板Wとの関係を説明するためのスピンチャック2の側面図である。ステップS4においては、位置決めピン50A、50B、50Cに基板Wを当接させる。より詳しくは、制御部70は、基板搬送機構5を制御してハンド機構6が下降させ、これにより、ハンド機構6に載置された基板Wの周縁部(周端面)が位置決めピン50A、50B、50Cの案内部52A、52B、52Cおよび把持用ピンの案内部62A、62B、62Cに当接させる。これにより、基板Wの周縁部(周端面)を位置決めすることができる(位置決め工程)。
[ステップS5]
図4Eは、ステップS5におけるスピンチャック2と基板Wとの関係を説明するためのスピンチャック2の側面図である。ステップS5においては、把持用ピン60A、60B、60Cの全てが開状態から閉状態へと移動させられる。言い換えると、把持用ピン60A、60B、60Cの全てがスピンベース21の中心に向かった径方向に所定距離移動する。この移動により、基板Wの周縁部は、位置決めピン50A、50B、50Cの案内部52A、52B、52Cおよび把持用ピン60A、60B、60Cの案内部62A、62B、62Cの傾斜面に沿って移動される。当該移動は、基板Wが、位置決めピン50A、50B、50Cの当接部53A、53B、53Cおよび把持用ピン60A、60B、60Cの当接部63A、63B、63Cに突き当たるまで続く。その結果、スピンチャック2上で基板Wが位置決めピン50A、50B、50Cおよび把持用ピン60A、60B、60Cにより挟持される形となる。
[ステップS6]
図4Fは、ステップS6におけるスピンチャック2と基板Wとの関係を説明するためのスピンチャック2の側面図である。ステップS6においては、制御部70は、基板搬送機構5を制御して、ハンド機構6を基板Wの下面から退避させる(搬送機構退避工程)。ハンド機構6が基板Wの下面から退避すると、基板Wは、スピンベース21の上方にて位置決めピン50A、50B、50Cおよび把持用ピン60A、60B、60Cにより挟持された状態となる。その後、ハンド機構6を含め、基板搬送機構5の全体がチャンバ壁11上のシャッタ部11Aを通って処理室10から退避する。
[ステップS7]
図4Gは、ステップS7におけるスピンチャック2と基板Wとの関係を説明するためのスピンチャック2の側面図である。ステップS7では、制御部70が記憶部80から読み出したレシピに従って、基板Wの各種基板処理が行われる。ここでの基板処理の例としては、基板Wのエッチング、洗浄、乾燥などが挙げられる。基板処理においては、制御部70は、レシピに基づき処理液ノズル15から所定の処理液を吐出させ、ガスノズル16から所定の処理ガスを吐出させ、かつ基板Wをレシピに基づく所定の回転数で回転させる。
[ステップS8]
図4Hは、ステップS8におけるスピンチャック2と基板Wとの関係を説明するためのスピンチャック2の側面図である。ステップS8においては、制御部70は基板搬送機構5を制御して、チャンバ壁11上のシャッタ部11Aを通って基板Wを載置していないハンド機構6が処理室10に進入する。
[ステップS9]
図4Iは、ステップS9におけるスピンチャック2と基板Wとの関係を説明するためのスピンチャック2の側面図である。
[ステップS10]
図4Jは、ステップS10におけるスピンチャック2と基板Wとの関係を説明するためのスピンチャック2の側面図である。
例えば、上記説明した実施形態においては、位置決めピン50A、50B、50Cおよび把持用ピン60A、60B、60Cは、スピンベース21の径方向に移動することで閉状態または開状態を実現する構成となっている。しかし、開状態または閉状態を実現する構成としては、このほかにも位置決めピン50A、50B、50Cおよび把持用ピン60A、60B、60Cを鉛直方向に立接した状態と鉛直斜め方向に立接した状態とに切り替えることで開閉状態を切り替える形態や、位置決めピン50A、50B、50Cおよび把持用ピン60A、60B、60Cを自転させて基板Wとの当接状態を変化させることにより開閉状態を切り替える形態などを採用しても良い。
10 処理室
11 チャンバ壁
11A シャッタ部
5 基板搬送機構
6 ハンド機構
2 スピンチャック
15 処理液ノズル
16 ガスノズル
21 スピンベース
21A 上部プレート
22 スピンモータ
30 チャックピン
31 土台部
32 案内部
33 当接部
39 保持ベース
40 水平支持ピン
41 水平支持ピン駆動機構
50A、50B、50C 位置決めピン
51A〜51C 位置決めピン土台部
52A〜52C 案内部
53A、53B、53C 当接部
60A、60B、60C 把持用ピン
61A、61B、61C 把持用ピン土台部
62A〜62C 案内部
63A〜63C 当接部
70 制御部
80 記憶部
91 第1のチャック開閉ユニット
92 第2のチャック開閉ユニット
L1 スピンチャックの回転軸線
W 基板
Claims (6)
- 基板を水平に保持させるための基板保持方法であって、
基板搬送機構に基板を載置する載置工程と、
前記スピンベースの上面周縁部の第1領域において、周方向に沿って配置された複数の位置決めピンを閉状態とする第1準備工程と、
前記スピンベースの上面周縁部における、前記第1領域と周方向に重ならない第2領域に、周方向に沿って配置された複数の把持用ピンを開状態とする第2準備工程と、
前記載置工程、前記第1準備工程および前記第2準備工程の後に、前記基板搬送機構を移動させて前記複数の位置決めピンに前記基板の周縁部が当接させることにより、前記基板を位置決めする位置決め工程と、
前記位置決め工程の後に、前記複数の把持用ピンを閉状態とし、これにより前記基板を前記複数の位置決めピンと前記複数の把持用ピンとで保持する基板把持工程と、
前記基板把持工程の後に、前記基板搬送機構を前記スピンベースの上方から退避させる搬送機構退避工程と、を含む、基板保持方法。 - 請求項1に記載の基板保持方法であって、前記複数の位置決めピンが、振り分け角度180度以内にわたる前記第1領域に配置されている、基板保持方法。
- 請求項1または2に記載の基板保持方法であって、前記複数の位置決めピンが、前記第2準備工程、前記位置決め工程、前記基板把持工程および前記搬送機構退避工程の間も、常に閉状態に保持されている、基板保持方法。
- 基板を水平に保持回転するための基板保持回転装置と、前記基板を搬送するための基板搬送機構とを含み、前記基板を処理するための基板処理装置であって、
前記基板保持回転装置は、
回転軸を中心に回転可能なスピンベースと、
前記スピンベースを回転させる回転駆動機構と、
前記スピンベースの上面周縁部の第1領域において、周方向に沿って配置された複数の位置決めピンと、
前記スピンベースの上面周縁部の、前記第1領域と周方向に重ならない第2領域に、周方向に沿って配置された複数の把持用ピンと、
前記複数の把持用ピンを閉状態と開状態との間で切り替えるための把持用ピン開閉機構とを含み、
前記基板搬送機構、前記回転駆動機構、前記把持用ピン開閉機構の動作を制御するための制御ユニットをさらに備えている、基板処理装置。 - 請求項4に記載の基板処理装置であって、前記複数の位置決めピンが、振り分け角度180度以内にわたる前記第1領域に配置されている、基板処理装置。
- 請求項4または5に記載の基板処理装置であって、前記複数の位置決めピンが常に閉状態に保持されている、基板処理装置。
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