JP6331189B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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本発明は、チャンバ内で基板を保持し、当該基板を処理するための基板処理装置に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
半導体装置や液晶表示装置の製造工程では、半導体ウエハや液晶表示パネル用ガラス基板などの基板の表面に処理液による処理を施すために、基板を一枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置が用いられる。枚葉式の基板処理装置は、たとえば、基板をほぼ水平姿勢に保持しつつ回転させるスピンチャックと、スピンチャックに保持された基板の表面に処理液を供給するための処理液供給ユニットとを備える。
たとえば、特許文献1は、鉛直方向に沿う回転軸線のまわりに回転可能な回転台と、回転台の上面の周縁部に間隔を空けて設けられた複数本の保持ピンと含むスピンチャックを備えた基板処理装置を開示している。基板保持ハンドから複数本の保持ピンに受け渡された基板は、回転台の上面から一定の間隔を空けた上方の高さ位置に保持される。回転台を所定の速度で回転させた状態で、処理液供給ユニットから基板の表面に向けて処理液が供給されることにより、基板が処理される。
特開2013−229552号公報
回転ベース(回転台)の上面と、複数の保持ピンにより保持されている基板の下面との間の空間が広いと、回転ベースの回転中に、当該空間で気流の乱れが発生する恐れがある。この空間で生じる気流の乱れは、基板の下面に対してパーティクル付着等の影響を発生させる要因となるため、基板の下面を適切に保護する場合の障害となる。このような気流の乱れを抑制するには、回転ベースの上面と、基板の下面との間の空間を極力狭くすることが好ましい。
一方、基板搬送手段(基板保持ハンド)による基板の取り合いの際には、回転ベースの上面と基板の下面との間の空間で基板搬送手段(基板保持ハンド)が進退する。つまり、この空間の広狭は当該空間を進退する基板搬送手段(基板保持ハンド)の形状、大きさ等によって制限を受けるから、当該空間を効果的に狭めることができない、という問題がある。
そこで、本発明は、基板搬送手段と回転ベースとの間の良好な基板受渡しを実現しながら、基板の下面と回転ベースの上面との間の空間を狭めることができる基板処理装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、チャンバ(4)と、当該チャンバ内に基板(W)を搬出入するための基板搬送手段(H2)とを含む基板処理装置(1,41,51)であって、前記チャンバ内に設けられた、水平平坦面からなる上面を有する回転ベース(8)と、前記回転ベースの上面に立設され、互いに協働して前記基板の周縁部を保持する複数の把持部材(9,52,62)と、前記回転ベースの上面に昇降可能に設けられ、前記基板の周縁部と当接して、前記基板を、前記把持部材による前記基板の把持位置(P1)と、前記把持位置よりも上方に設定された、前記基板搬送手段との前記基板の受け渡すための受渡し位置(P2)との間で昇降させる複数の昇降部材(10)とを含み、各前記昇降部材は、前記回転ベースの周縁部に形成された挿通穴(20)に挿通しており、各前記昇降部材は、前記回転ベースの上面を法線方向から見た平面視で、対応する前記挿通穴よりも大きいボディ(15)を有している基板処理装置(1,41,51)において、前記回転ベースの周縁部には、底部を有し、前記回転ベースの上面から厚さ方向途中部に掘り下げて形成された、前記ボディを収容するための収容溝(22,43)が形成されており、前記収容溝が平面視で前記挿通穴よりも大きく、前記挿通穴の上端が前記底部に開口しており、各昇降部材は、前記底部に前記ボディが接触することにより、各昇降部材の昇降の下端位置が規制される、基板処理装置である。
なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この構成によれば、複数の昇降部材が、基板の把持位置と、基板の受渡し位置との間で昇降させられる。回転ベースと基板搬送手段との基板の受渡しの際には、複数の昇降部材が受渡し位置まで上昇し、受渡し位置にある複数の昇降部材と基板搬送手段との間で、基板が受け渡される。また、複数の把持部材は、受渡し位置よりも下方に設定された把持位置において、協働して基板を保持する。
すなわち、この構成によれば、基板搬送手段と複数の昇降部材との間で基板を受け渡す際には、回転ベースの上面から比較的離隔した受渡し位置において基板が受け渡される。そのため、受渡し位置にある基板の下面と回転ベースの上面との間の空間を、基板搬送手段が良好に進退可能な広間隔に確保できる。これにより、基板搬送手段と回転ベースとの間の良好な基板受渡しを実現できる。
一方、基板の処理に際しては、基板は、受渡し位置よりも低く設定された把持位置で保持される。すなわち、回転ベースの上面と基板の下面との間の間隔が比較的に狭い間隔となる位置に、把持位置を設定できる。この場合、回転ベースの上面と狭間隔を空けた高さ位置で基板を保持できる。これにより、基板の下面と回転ベースの上面との間の空間を狭めることができる。
以上により、基板搬送手段と回転ベースとの間の良好な基板受渡しを実現しながら、基板の下面と回転ベースの上面との間の空間を狭めることができる。これにより、回転ベースの回転中において、基板の下面の下方部に配置された昇降部材による気流の乱れの発生を抑制できる。その結果、基板の下面が当該気流の乱れの影響を受け難くなるので、基板の下面を適切に保護できる。
また、収容溝の深さの分だけ把持位置を回転ベースの上面に近づけることができる。すなわち、回転ベースの上面と把持位置との間の空間の間隔を、収容溝の深さの分だけさらに狭めることができる。これにより、基板の下面を、より一層適切に保護できる。
請求項2に記載の発明は、前記複数の昇降部材は、前記基板の把持位置において、前記複数の把持部材と協働して前記基板の周縁部を保持する、請求項1に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、把持位置において、複数の把持部材に加えて、さらに複数の昇降部材によって基板を保持できる。これにより、基板を、より一層安定的に保持できる。
請求項3に記載の発明は、前記把持部材は、前記基板の上面の周縁部と当接して、前記基板の周縁部を下方に押し付けるものであり、前記複数の把持部材は、前記基板の前記把持位置において、前記複数の昇降部材と協働して前記基板の周縁部を上下方向に挟み込むことにより、前記基板の周縁部を保持する、請求項2に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、複数の把持部材から基板に対して下向きの力が加えられる。一方、複数の昇降部材から基板に対して上向きの力が加えられる。つまり、複数の把持部材によって基板の上方向への位置ずれが規制され、複数の昇降部材によって基板の下方向への位置ずれが規制される。このように、複数の把持部材および複数の昇降部材の両方によって、基板を上下方向に挟み込むことができるので、基板を安定的に保持できる。
請求項に記載の発明のように、前記昇降部材の前記ボディの高さは、前記収容溝の深さと同一であってもよい。
請求項に記載の発明のように、前記昇降部材は、前記基板の周縁部と対向するように前記ボディの上に設けられ、前記回転ベースの上面に沿う前記基板移動を規制する移動規制部(16,76)と、前記移動規制部と前記ボディとの間に設けられ、前記移動規制部から前記ボディに向かうにしたがって拡がる傾斜面を有する傾斜部(17,77)とを含んでいてもよい。
請求項に記載の発明は、前記把持部材は、前記回転ベースに対し、所定の回転軸線(L2)周りに回転可能に設けられた支持部(11)と、前記回転軸線に対して偏心して設けられ、前記支持部の前記回転軸周りの回転により、前記基板の周縁部から離反する開放位置と、前記基板の周縁部に当接する保持位置との間で変位可能な当接部(12)とを含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、複数の把持部材を保持位置に向けて回転させることにより、基板を保持できる。また、複数の把持部材を当該保持位置から開放位置に向けて回転させることにより、基板を開放できる。
請求項に記載の発明は、前記把持部材は、前記基板の上面の周縁部と当接する第1の当接面(55)と、前記基板の下面の周縁部と当接する第2の当接面(56)とを含むV字面を有し、前記基板の周縁部を上下に挟み込む当接部(53)と、前記当接部を前記基板の径方向に沿って移動させる移動機構(54)とを含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、複数の把持部材を基板の径方向に移動させるだけで、基板を保持できる。しかも、複数の把持部材は、基板の上面の周縁部と当接する第1の当接面、および基板の下面の周縁部と当接する第2の当接面を有している。そのため、基板の上面および下面の周縁部には、第1の当接面および第2の当接面の両方から上下方向の力が加えられる。これにより、基板の上下方向に対する位置ずれを個々の各把持部材によって規制できる。すなわち、この構成によれば、基板の周縁部を上下に個別的に挟み込むことのできる把持部材を複数備えているので、基板を安定的に保持できる。
請求項に記載の発明のように、前記複数の把持部材および前記複数の昇降部材は、前記回転ベースの周縁部に沿って、互いに間隔を空けて交互に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、回転ベースの周縁部に沿って配置された複数の把持部材および/または複数の昇降部材により、基板が保持される。したがって、複数の把持部材および複数の昇降部材から基板に加えられる力を、基板の円周方向に沿って均一にできる。その結果、基板をより一層安定的に保持できる。
請求項に記載の発明は、前記回転ベースの上面の周縁部には、前記基板の円周方向の全域に亘って形成された盛り上げ部(42)が形成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、盛り上げ部によって、当該盛り上げ部と基板の下面との間の空間を、回転ベースの上面と基板の下面との間の空間よりも狭くできる。これにより、基板の周縁部における気流の乱れの発生を効果的に抑制できる。
また、回転ベースの周縁部の全域は、基板の周縁部よりも外側にあってもよい。
本発明の第1実施形態に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。 図1に示す処理ユニットの要部構成を示す図である。 図2に示すスピンチャックの平面図である。 図3に示す把持部材を説明するための図解的な図である。 図3に示す昇降部材を説明するための図解的な図である。 図1に示す基板処理装置の処理例を示すフローチャートである。 図6に示す処理例の一工程を説明するための図解的な図である。 図6に示す処理例の一工程を説明するための図解的な図である。 本発明の第2実施形態に係る基板処理装置のスピンチャックの平面図である。 図9(a)は、図8に示す把持部材を説明するための図解的な図であり、図9(b)は、図8に示す昇降部材を説明するための図解的な図である。 本発明の第3実施形態に係る基板処理装置を説明するための図である。 図11(a)は、本発明の第4実施形態に係る基板処理装置のスピンチャックの平面図であり、図11(b)は、図11(a)に示す把持部材を説明するための図解的な図である。 変形例に係る回転ベースを説明するための図である。 変形例に係る昇降部材を説明するための図解的な図である。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1の概略構成を示す模式的な平面図である。
図1に示すように、基板処理装置1は、基板の一例としての円形の半導体ウエハ(以下、単に「基板W」という)における表面(上面)に対して、薬液処理(本実施形態では、エッチング処理)を施すための枚葉型の装置である。
基板処理装置1は、複数枚の基板Wが収納された複数のキャリアCと、複数のキャリアCを保持するロードポートLPと、基板Wに対して薬液処理を実行するための複数(本実施形態では、4台)の処理ユニット2を含む。基板処理装置1は、インデクサロボットIRと、インデクサロボットIRと、センターロボットCRと、基板処理装置1に備えられた装置の動作やバルブの開閉等を制御する制御装置3とをさらに含む。
図1に示すように、ロードポートLPおよび各処理ユニット2は、水平方向に間隔を空けて配置されている。複数のキャリアCは、平面視で、水平な配列方向Aに配列されている。インデクサロボットIRは、キャリアCからセンターロボットCRに複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送し、センターロボットCRからキャリアCに複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送する。
同様に、センターロボットCRは、インデクサロボットIRから各処理ユニット2に複数枚の基板Wを一枚ずつ搬入する。また、センターロボットCRは、必要に応じて複数の処理ユニット2の間で基板Wを搬送する。
インデクサロボットIRは、平面視U字状の2つのハンドH1を備えている。各ハンドH1は、基板Wを水平な姿勢で保持する。インデクサロボットIRは、ハンドH1を水平方向および鉛直方向に移動させる。さらに、インデクサロボットIRは、鉛直線軸まわりに回転(自転)することにより、ハンドH1の向きを変更する。
インデクサロボットIRは、インデクサ受渡し位置を通る経路に沿って配列方向Aに移動する。インデクサ受渡し位置は、平面視で、インデクサロボットIRおよびセンターロボットCRが配列方向Aに直交する方向に対向する位置である。インデクサロボットIRは、任意のキャリアCおよびセンターロボットCRにハンドH1を対向させる。
インデクサロボットIRは、ハンドH1を移動させることにより、キャリアCに基板Wを搬入する搬入動作と、キャリアCから基板Wを搬出する搬出動作を行う。また、インデクサロボットIRは、センターロボットCRと協働して、インデクサロボットIRおよびセンターロボットCRの一方から他方に基板Wを移動させる受渡し動作をインデクサ受渡し位置で行う。
また、センターロボットCRは、インデクサロボットIRと同様に、平面視U字状の2つのハンドH2(基板搬送手段)を備えている。各ハンドH2は、基板Wを水平な姿勢で保持する。センターロボットCRは、ハンドH2を水平方向および鉛直方向に移動させる。さらに、センターロボットCRは、鉛直線軸まわりに回転(自転)することにより、ハンドH2の向きを変更する。
センターロボットCRは、平面視において、各処理ユニット2に取り囲まれている。センターロボットCRは、任意の処理ユニット2およびインデクサロボットIRにハンドH2を対向させる。そして、センターロボットCRは、ハンドH2を移動させることにより、各処理ユニット2に基板Wを搬入する搬入動作と、各処理ユニット2から基板Wを搬出する搬出動作を行う。また、センターロボットCRは、インデクサロボットIRと協働して、インデクサロボットIRおよびセンターロボットCRの一方から他方に基板Wを移動させる受渡し動作を行う。
図2は、図1に示す処理ユニット2の要部構成を示す図である。図3は、図2に示すスピンチャック5の平面図である。
処理ユニット2は、隔壁により区画されたチャンバ4内に、基板Wを保持するスピンチャック5を備えている(図1も併せて参照)。
スピンチャック5は、回転駆動機構6と、回転駆動機構6の駆動軸と一体化された回転軸7と、回転軸7の上端にほぼ水平に取り付けられた円盤状の回転ベース8とを備えている。回転軸7は鉛直方向に沿って延びており、回転駆動機構6からの駆動力を受けて、回転軸線L1まわりに回転するように構成されている。
回転ベース8の外周の全域は、基板Wがスピンチャック5に載置された状態(たとえば図2に示す状態)において、基板Wの周縁部よりも外側(すなわち、基板Wの径方向と反対側)に位置している。つまり、基板Wがスピンチャック5に載置された状態において、基板Wの下面の全域は、回転ベース8の上面と対向している。回転ベース8は、回転軸7と一体的に回転軸線L1周りに回転する。回転駆動機構6は、たとえば、回転軸7を駆動軸とする電動モータであってもよい。
図2および図3に示すように、回転ベース8の上面には、複数(本実施形態では、たとえば3つ)の把持部材9と、複数(本実施形態では、たとえば3つ)の昇降部材10とが設けられている。把持部材9および昇降部材10は、回転ベース8の周縁部において、円周方向に沿って等間隔に、かつ交互に配置されている。なお、把持部材9および昇降部材10は、それぞれ、3つ以上設けられていてもよい。
図4は、図3に示す把持部材9を説明するための図解的な図である。
各把持部材9は、基板Wを保持するための保持部材であり、回転ベース8の上面に対して回動可能に設けられている。各把持部材9は、支持部11と、支持部11の上方に設けられた当接部12と、当接部12と支持部11との間に設けられた傾斜部13とを含む。支持部11には、把持部材9を回動させるための回動機構14が結合されている。
支持部11は、回動軸線L2周りに回動可能に設けられている。図4では、支持部11が回転ベース8に内蔵されている例を示しているが、支持部11は、回転ベース8の上面から露出していてもよい。
当接部12は、支持部11よりも小さい外径を有しており、回転ベース8を法線方向から見た平面視(以下、単に「平面視」という。)において、支持部11の重心(回動軸線L2)から偏心した位置に設けられている。支持部11および当接部12は、本実施形態では、いずれも円柱状に形成されている。
傾斜部13は、当接部12と支持部11とを架設しており、当接部12から支持部11に向かうにしたがって拡がる傾斜面を有している。
回動機構14は、支持部11の回動中心の下面に結合されている。回動機構14は、たとえば、電動モータである。回動機構14の回動駆動力が支持部11に伝達されることにより、各把持部材9は、回動軸線L2周りに回動する。これにより、各把持部材9は、当接部12が基板Wの周縁部から離反する開放位置(図4(a)に示す位置)と、当接部12が基板Wの周縁部に当接する保持位置(図4(b)に示す位置)との間で回動する。回動機構14は、回転ベース8に内蔵されていてもよいし、回転ベース8の外部(たとえば、回転ベース8の下面側)に配置されていてもよい。
各把持部材9は、回転ベース8の上面より上方に設定された把持位置P1で、基板Wを把持する。本実施形態では、把持位置P1は、基板Wが仮保持される位置である把持用下位置P11と、複数の把持部材9によって基板Wが把持される位置である把持用上位置P12とを含む。各把持部材9の回動により、基板Wは、把持用下位置P11と把持用上位置P12との間を上下移動する。
基板Wは、複数の昇降部材10によって把持用下位置P11(図4(a)に示す位置)において仮保持されている。この仮保持状態では、各把持部材9の当接部12が開放位置(図4(a)に示す位置)に位置している。この状態で、各把持部材9が回動させられると、当接部12が開放位置(図4(a)に示す位置)から保持位置(図4(b)に示す位置)に移動させられると共に、基板Wが上昇する。このとき、基板Wは、基板Wの下面の周縁部が各把持部材9の傾斜部13に当接した状態を保ちながら、傾斜部13の傾斜面をせり上がる。そして、各把持部材9の当接部12が保持位置(図4(b)に示す位置)に位置するとき、基板Wは、基板Wの周縁部が各把持部材9の当接部12によって保持される把持用上位置P12に位置する。
把持用上位置P12において、基板Wの下面は、回転ベース8の上面に対して微小間隔を隔てて対向している。把持用上位置P12における基板Wの把持高さh(すなわち、基板Wの下面と回転ベース8の上面との間の間隔)は、たとえば約0.5mmに設定されている。
図5は、図3に示す昇降部材10を説明するための図解的な図である。
各昇降部材10は、基板Wを保持するための保持部材であり、回転ベース8の上面に対して昇降可能に設けられている。回転ベース8の周縁部における各昇降部材10が配置される位置には、収容溝22および挿通穴20が形成されている。
収容溝22は、回転ベース8の上面から厚さ方向途中部に掘り下げるように形成されている。すなわち、収容溝22の底部は、回転ベース8の上面と、回転ベース8の下面との間に位置している。収容溝22の側面は、回転ベース8の上面と収容溝22の底部とを架設しており、平面視において、昇降部材10の外周面を取り囲むように形成されている。挿通穴20は、収容溝22の底部から回転ベース8の下面を貫通している。
各昇降部材10は、ボディ15と、基板Wの周縁部と対向するようにボディ15の上方に設けられた移動規制部16と、移動規制部16とボディ15との間に設けられた傾斜部17と、支持軸19を介してボディ15に接続された昇降機構18とを含む。昇降機構18は、たとえば電動モータ、シリンダ(油圧式、水圧式、空気圧式等のシリンダ)、付勢手段(弾性体、たとえばコイルばね)等によって構成されている。本実施形態では、昇降機構18が、回転ベース8の下面側に配置されている例を示しているが、回転ベース8に内蔵されていてもよい。
ボディ15は、円柱状に形成されている。ボディ15の高さTは、収容溝22の深さD(すなわち、回転ベース8の上面から収容溝22の底部までの距離)と同一である。また、ボディ15は、支持軸19および挿通穴20の直径よりも大きい直径を有している。
移動規制部16は、円柱状に形成されており、ボディ15よりも小さい外径を有している。各昇降部材10の傾斜部17は、移動規制部16とボディ15とを架設しており、移動規制部16から支持部11に向かうに従って拡がる傾斜面を有している。
支持軸19は、鉛直方向に沿って延びる円柱状に形成されている。支持軸19は、挿通穴20を通り、回転ベース8の上面および下面を貫通するように配置されている。支持軸19の上端に、昇降部材10のボディ15の下面が結合されており、支持軸19の下端に、昇降機構18が結合されている。
昇降機構18の駆動により、各昇降部材10が、把持位置P1(より厳密には、把持用下位置P11)と、当該把持位置P1よりも回転ベース8の上面からさらに上方に離反した受渡し位置P2との間で昇降させられる。
各昇降部材10が受渡し位置P2に位置する状態で、センターロボットCRのハンドH2(図1参照)と、各昇降部材10との間で、基板Wの受渡し動作が実行される。このとき、基板Wは、各昇降部材10の傾斜部17によりほぼ水平な姿勢で保持されている。また、各昇降部材10の移動規制部16によって、基板Wの径方向に沿う位置ずれが規制される。
受渡し位置P2における基板Wの受渡し高さhは、把持位置P1における把持高さhよりも十分に大きく設定されている(すなわち、把持高さh<<受渡し高さh)。受渡し高さhは、センターロボットCRのハンドH2の形状や大きさ等に応じて適宜変更されるものであるが、たとえば約10mm以上である。
各昇降部材10は、センターロボットCRのハンドH2から基板Wが受け渡された後、基板Wを下降させる。基板Wが把持位置P1(より厳密には、把持用下位置P11)に達すると各昇降部材10が下降停止する。そして、基板Wは、把持用下位置P11において、基板Wの下面の周縁部が各昇降部材10の傾斜部17に当接した状態で仮保持される。
この状態では、各昇降部材10のボディ15は収容溝22に収容されているのであるが、傾斜部17は収容溝22の開口端から露出している。この状態で、各把持部材9が回動させられることにより、当接部12が開放位置(図4(a)に示す位置)から保持位置(図4(b)に示す位置)に向けて移動する。各把持部材9の回動に伴って、基板Wが、把持用下位置P11から把持用上位置P12まで上昇し、把持用上位置P12において複数の把持部材9によって挟持(把持)される。すなわち、把持用上位置P12において、複数の把持部材9の協働により、基板Wの周縁部が挟持される。この状態で、回転駆動機構6が駆動されると、基板Wがほぼ水平な姿勢を保った状態で、回転ベース8とともに回転軸線L1まわりに回転される。
一方、基板Wの保持を解除する場合には、各把持部材9が回動させられて、当接部12が保持位置(図4(b)に示す位置)から開放位置(図4(a)に示す位置)に向けて移動する。各把持部材9に回動に伴って、基板Wは、把持用上位置P12(図5(b)に示す位置)から把持用下位置P11まで下降し、再度、各昇降部材10により仮保持される。
再度、図2を参照すれば、処理ユニット2は、薬液を供給するための薬液供給ノズル25と、リンス液を供給するためのリンス液供給ノズル30と、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給管35とをさらに備えている。
図2に示すように、薬液供給ノズル25は、たとえば、連続流の状態で薬液を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック5の上方で、その吐出口を基板Wの回転中心付近に向けて固定的に配置されている。薬液供給ノズル25には、薬液供給源(図示せず)からの薬液が供給される薬液供給管26が接続されている。薬液供給管26の途中部には、薬液供給ノズル25からの薬液の供給/供給停止を切り換えるための薬液バルブ27が介装されている。薬液バルブ27を開くことによって、薬液供給管26へと薬液が送り込まれる。なお、薬液供給管26の途中部には、薬液の流量を調節するためのバルブがさらに介装されていてもよい。
薬液としては、フッ酸(フッ化水素酸)やDHF(Dilute Hydrogen Fluoride)などの、フッ化水素を含むエッチング液を例示できる。エッチング液は、フッ酸やDHF等に限らず、TMAH(トリメチルフェニルアンモニウムヒドロキシド)、BHF(Buffered Hydrogen Fluoride:バッファードフッ酸)、フッ硝酸、SC−1(ammonia−hydrogen peroxide mixture:アンモニア過酸化水素水)であってもよい。
図2に示すように、リンス液供給ノズル30は、たとえば、連続流の状態でリンス液を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック5の上方で、その吐出口を基板Wの回転中心付近に向けて固定的に配置されている。リンス液供給ノズル30には、リンス液供給源(図示せず)からのリンス液が供給されるリンス液供給管31が接続されている。リンス液供給管31の途中部には、リンス液供給ノズル30からのリンス液の供給/供給停止を切り換えるためのリンス液バルブ32が介装されている。リンス液バルブ32を開くことによって、リンス液供給管31へと薬液が送り込まれる。なお、リンス液供給管31の途中部には、リンス液の流量を調節するためのバルブがさらに介装されていてもよい。
リンス液としては、純水(脱イオン水:Deionized Water)、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、または、希釈濃度(たとえば10〜100ppm程度)の塩酸水などを例示できる。
なお、薬液供給ノズル25は、必ずしも基板Wの上面に対して固定的に配置されている必要はない。したがって、たとえば、薬液供給ノズル25として、スキャンノズルの形態が採用されてもよい。すなわち、薬液供給ノズル25が基板Wの上面の上方において水平面内で揺動可能なアームに取り付けられ、このアームの揺動により基板Wの表面における薬液の着液位置がスキャンされるようにしてもよい。むろん、リンス液供給ノズル30についても、同様のスキャンノズルの形態が採用されてもよい。
図2および図3に示すように、回転軸7は、中空軸であって、その内部に、不活性ガス供給管35が挿通されている。不活性ガス供給管35の下端には不活性ガス供給源(図示せず)からの不活性ガスを導く不活性ガス供給路36が結合されている。不活性ガス供給路36の途中には不活性ガスバルブ37が介装されている。不活性ガスバルブ37は、不活性ガス供給路36を開閉する。不活性ガスバルブ37を開くことによって、不活性ガス供給管35へと不活性ガスが送り込まれる。この不活性ガスは、回転ベース8の上面と把持位置P1で保持されている基板Wの下面との間の空間に供給される。なお、不活性ガス供給路36の途中には、不活性ガスのガス流量を調節するためのバルブがさらに介装されていてもよい。不活性ガスとしては、N(窒素)ガス、アルゴンガス等を例示できる。
制御装置3には、インデクサロボットIR、センターロボットCR、回転駆動機構6、回動機構14、昇降機構18、薬液バルブ27、リンス液バルブ32、不活性ガスバルブ37等が制御対象として接続されている。
次に、基板処理装置1により実行される基板Wの処理の一例について説明する。図6は、図1に示す基板処理装置1の処理例を示すフローチャートである。図7Aおよび図7Bは、図6に示す処理例の一工程を説明するための図解的な図である。以下、図1〜図7Bを参照しつつ、基板処理装置1の処理例を説明する。
まず、制御装置3は、薬液処理に先立って、インデクサロボットIR(図1参照)を制御して、キャリアCから処理対象である基板Wを搬出させる。次に、制御装置3は、インデクサロボットIRおよびセンターロボットCRを協働させて、インデクサロボットIRからセンターロボットCRに基板Wを移動させる受渡し動作を実行する。
また、制御装置3は、薬液処理に先立って、昇降機構18(図5参照)を制御して、各昇降部材10を把持位置P1から受渡し位置P2まで上昇させる(ステップS1:昇降部材上昇)。各昇降部材10が、受渡し位置P2に到着すると、制御装置3は、センターロボットCRを制御して、センターロボットCRのハンドH2から各昇降部材10に基板Wを受渡し、基板Wをチャンバ4内に搬入させる(ステップS2:基板受渡し)。
このとき、図7Aに示すように、センターロボットCRのハンドH2は、各昇降部材10の上端よりも高い位置で基板Wを保持した状態で、当該基板Wをスピンチャック5の上方まで搬送する(図7Aで二点鎖線に示す位置)。その後、センターロボットCRのハンドH2は、回転ベース8の上面に向かって下降する。その過程において、基板Wが、センターロボットCRのハンドH2から各昇降部材10に渡される。センターロボットCRのハンドH2は、基板Wの下面と回転ベース8の上面との間の空間S1をさらに下降し、その後、各昇降部材10の間を通ってチャンバ4の側方の退避位置(図1に示す位置)へと退避していく。
図7Aに示すように、受渡し位置P2は、センターロボットCRのハンドH2の形状、大きさ等に比して、十分に高く設定されている。すなわち、回転ベース8の上面と基板Wの下面との間には、センターロボットCRのハンドH2が進退するのに十分に広い空間S1が確保されている。したがって、センターロボットCRのハンドH2は、回転ベース8や、各昇降部材10等に接触することなく、当該空間S1を進退できるので、基板Wの受渡し動作を良好に実行できる。
センターロボットCRのハンドH2が退避した後、制御装置3は、昇降機構18を制御して、基板Wをほぼ水平の姿勢で保持した状態を保ちながら、各昇降部材10を受渡し位置P2から把持位置P1まで下降させる(ステップS3:昇降部材下降)。
各昇降部材10が把持位置P1に到着すると、制御装置3は、把持部材9の回動機構14を制御して、各把持部材9を回動させて、当接部12を、開放位置(図4(a)に示す位置)から保持位置(図4(b)に示す位置)に向けて移動させる(ステップS4:基板把持)。これにより、基板Wは、各昇降部材10によって仮保持されている把持用下位置P11(図4(b)および図5(b)の二点鎖線で示す位置)からせり上がり、把持用上位置P12において、各把持部材9の当接部12により挟持される(図4(b)の実線で示す位置)。
基板Wが保持された後、制御装置3は、回転駆動機構6を制御して、基板Wを回転開始させる(ステップS5:基板回転開始)。基板Wは予め定められた回転速度まで上昇され、その速度に維持される。
また、制御装置3は、不活性ガスバルブ37を開き、不活性ガス(本実施形態では、Nガス)の供給を開始する(ステップS6:不活性ガス供給)。供給された不活性ガスは、不活性ガス供給管35の上端から吐出され、基板Wの下面と回転ベース8の上面との隙間を通り、回転軸線L1を中心とした放射状に吹き出される。
さらに、この状態で、制御装置3は、薬液バルブ27を開き、薬液供給ノズル25から基板Wの回転中心(回転軸線L1)上に向けて薬液(本実施形態では、フッ酸)を吐出させる(ステップS7:薬液供給)。基板Wの上面に供給された薬液は、基板Wの上面において遠心力を受け、その外方へと広がり、基板Wの表面の全域に至る。これにより、基板Wの上面に対して、薬液処理が実行される。
このとき、図7Bに示すように、基板Wは、把持位置P1に位置している。つまり、基板Wは、受渡し位置P2における空間S1(図7A参照)よりも狭い空間S2を隔てて回転ベース8の上面と対向している。このような狭い空間S2であれば、昇降部材10が回転ベース8から大きく露出することもないので、回転ベース8の回転中の空間S2における昇降部材10による気流の乱れの発生を効果的に抑制できる。
さらに、この空間S2には、回転軸線L1から径方向に向かう(すなわち、外向きの)不活性ガス気流が形成されており、不活性ガスが、基板W(回転ベース8)の外方へと高速に吹き出している。しかも、回転ベース8は、基板Wの外径よりも大きい外径を有しているので、基板Wは、当該空間S2において、回転ベース8によって覆われた状態となっている。そのため、基板Wの上面に供給された薬液が下面に回り込むことを回避または抑制できる。
従来は、基板Wの上面に供給された薬液が下面に回り込むことを防止する目的で、基板Wの下面に対して純水を供給する、いわゆるバックリンスという技術が用いられていた。しかし、本実施形態では、基板Wの下面に純水を供給する必要がないため、基板Wの下面が純水を嫌うデバイスであっても、基板Wの上面に薬液処理を施すことが可能となる。
図6に示すように、制御装置3は、予め定める薬液処理時間が経過した後、薬液バルブ27を閉じて、基板Wに対する薬液の供給を停止させる(ステップS8:薬液供給停止)。薬液の供給を停止させた後、制御装置3は、リンス液バルブ32を開き、リンス液ノズルから基板Wの回転中心(回転軸線L1)上に向けてリンス液を吐出させる(ステップS9:リンス液供給)。基板Wの上面に供給されたリンス液は、基板Wの上面において遠心力を受け、その外方へと広がり、基板Wの表面の全域に至る。これにより、基板Wの上面に供給された薬液がリンス液により洗い流される。
この間も、基板Wの裏面側の空間S2には、回転軸線L1から径方向に向かう不活性ガス気流が形成されており、不活性ガスが、基板Wの外方へと高速に吹き出している。そのため、基板Wの上面に供給されたリンス液が基板Wの裏面側に回り込むことを効果的に回避または抑制できる。
そして、予め定めるリンス液処理時間が経過した後、制御装置3は、リンス液バルブ32を閉じて、基板Wに対するリンス液の供給を停止させる(ステップS10:リンス液供給停止)。
リンス液の供給が停止された後、制御装置3は、回転駆動機構6を制御して、回転ベース8の回転速度を加速する(ステップS11:基板乾燥)。これにより、基板Wの上面および周縁部の液滴を遠心力によって振り切ることにより基板Wを乾燥させるスピンドライ処理が実行される。このスピンドライ処理のときの基板Wの回転速度は、たとえば約1500〜約2000rpmである。
予め定める基板乾燥時間が経過した後、制御装置3は、回転駆動機構6を制御して基板Wの回転を停止させる(ステップS12:基板回転停止)。さらに、制御装置3は、不活性ガスバルブ37を閉じて、不活性ガスの供給を停止する(ステップS13:不活性ガス供給停止)。
不活性ガスの供給を停止した後、制御装置3は、把持部材9の回動機構14を制御して、各把持部材9を回動させて、当接部12を保持位置から開放位置に向けて移動させる(ステップS14:基板把持解除)。これにより、基板Wの保持が解除される。また、各把持部材9の回動に伴って、基板Wが、把持用上位置P12から、把持用下位置P11に下降し、再度、昇降部材10によって仮保持される(図4(a)および図5(b)参照)。
そして、制御装置3は、昇降部材10の昇降機構18をさらに制御して、基板Wをほぼ水平の姿勢で保持した状態を保ちながら、各昇降部材10を把持位置P1(把持用下位置P11)から受渡し位置P2まで上昇させる(ステップS15:昇降部材上昇)。次いで、制御装置3は、センターロボットCRを制御し、ハンドH2を基板Wの下面と回転ベース8の上面の間に確保された空間S1(図7A参照)に進入させる(ステップS16:基板受渡し)。そして、ハンドH2は、昇降部材10に保持されている基板Wをすくい取り、その後に、チャンバ4の側方の退避位置へと退避する。このようにして、処理済みの基板Wが搬出される。
以上のように本実施形態によれば、複数の昇降部材10が、把持位置P1と、受渡し位置P2との間で昇降させられる。回転ベース8とハンドH2との基板Wの受渡しの際には、各昇降部材10が受渡し位置P2まで上昇し、受渡し位置P2にある各昇降部材10とセンターロボットCRのハンドH2との間で、基板Wが受け渡される。
すなわち、基板処理装置1によれば、ハンドH2と複数の昇降部材10との間で基板Wを受け渡す際には、回転ベース8の上面から離隔した受渡し位置P2において基板Wが受け渡される。そのため、受渡し位置P2にある基板Wの下面と回転ベース8の上面との間の空間S1(図7A参照)を、ハンドH2が良好に進退可能な広間隔に確保できる。これにより、ハンドH2と回転ベース8との間の良好な基板Wの受渡しを実現できる。
一方、基板Wの薬液処理に際しては、基板Wは、受渡し位置P2よりも低く設定された把持位置P1で保持される。すなわち、基板処理装置1によれば、回転ベース8の上面と基板Wの下面との間の間隔が比較的に狭い間隔となる位置に、把持位置P1を設定できる。この場合、回転ベース8の上面と狭間隔を空けた高さ位置で基板Wを保持できる。これにより、基板Wの下面と回転ベース8の上面との間の空間を狭めることができる(図7Bの空間S2参照)。これにより、回転ベース8の回転中において、基板Wの下面の下方部に配置された昇降部材10による気流の乱れの発生を抑制できる。併せて、回転ベース8の上面と基板Wの下面との間を不活性ガスで均一に満たすことができ、その結果、基板Wの上面に供給された薬液が下面に回り込むことを効果的に回避または抑制できる。以上により、基板Wの下面を適切に保護できる。
また、基板処理装置1によれば、回転ベース8に、昇降部材10のボディ15を収容するための収容溝22が形成されている。そのため、収容溝22の深さDの分だけ把持位置P1(把持用上位置P12)を回転ベース8の上面に近づけて設定できる。すなわち、回転ベース8の上面と把持位置P1との間の空間を、収容溝22の深さDの分だけさらに狭めることができる(図7Bの空間S2参照)。これにより、基板Wの下面を、回転ベース8の上面により一層近づけることができるので、基板Wの下面の保護効果を一層向上できる。
また、昇降部材10は、ボディ15が、回転ベース8に形成された挿通穴20よりも大きい外径を有している。そのため、基板Wが把持用下位置P11に位置するとき、昇降部材10は回転ベース8(本実施形態では収容溝22の底面)に当接することになるので、当該ボディ15が回転ベース8の下面側から露出することがない。これにより、回転ベース8の回転中に、当該回転ベース8の下方における気流の乱れによる基板Wの下面に対する影響を効果的に抑制できる。その結果、基板Wの下面の保護効果を一層向上できる。
図8は、本発明の第2実施形態に係る基板処理装置41のスピンチャック5の平面図である。図9(a)は、図8に示す把持部材9を説明するための図解的な図であり、図9(b)は、図8に示す昇降部材10を説明するための図解的な図である。
図8に示す基板処理装置41が、前述の第1実施形態に係る基板処理装置1と相異する点は、回転ベース8の上面の周縁部に、本発明の盛り上げ部の一例としての絞り部42が設けられている点、および収容溝22に代えて、収容溝43が設けられている点である。その他の構成は、前述の第1実施形態における基板処理装置1と同様である。図8および図9において、図1〜図7Bに示された各部に対応する部分には、同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図8に示すように、絞り部42は、回転ベース8の上面の周縁部に、円周方向の全域に亘って形成されている。回転ベース8の上面の周縁部に絞り部42が設けられているために、回転ベース8の上面において、絞り部42を除く領域である円形の対向部44(図8の破線で取り囲まれた円形領域)の外周は、基板Wの周縁部よりも内方の領域に位置している。すなわち、絞り部42は、回転ベース8の対向部44の外周を取り囲むように平面視環状に形成されており、回転ベース8の対向部44が、その全域において基板Wの下面と対向している。
図9に示すように、絞り部42は、断面視台形状に形成されており、絞り部42の傾斜面45aを構成する傾斜部45と、回転ベース8の上面の周縁部に沿って形成された外周部46とを含む。
傾斜部45は、回転ベース8の対向部44の外周から外方に向けて斜め上に延びた傾斜面45aを含む。傾斜面45aは、その一部分が、把持位置P1(把持用上位置P12。図9の二点鎖線に示す位置)に保持される基板Wよりも下方に位置している。図9では、傾斜面45aの上端が、把持位置P1(把持用上位置P12。図9の二点鎖線に示す位置)に位置する基板Wよりも上方に位置している例を示しているが、傾斜面45aの上端が、把持位置P1(把持用上位置P12。図9の二点鎖線に示す位置)に位置する基板Wよりも下方に位置していてもよい。また、図9では、傾斜面45aの上端が、基板Wの周端よりも外側に位置している場合を示しているが、傾斜面45aの上端は、基板Wの周端のほぼ直下に位置していてもよいし、傾斜面45aの上端は、基板Wの周端よりも内側に位置していてもよい。
絞り部42の外周部46は、傾斜部45の外周の全域から外方に向けて延びている。つまり、外周部46は、傾斜部45の外周を取り囲むように平面視環状に形成されている。図9では、外周部46の上面が、把持位置P1よりも上方に位置している例を示しているが、外周部46の上面は、回転ベース8の上面と基板Wの下面との間に位置していてもよいし、外周部46は、回転ベース8の側面と同一平面からなる側面を有していてもよい。
図8および図9に示すように、絞り部42には、各把持部材9および各昇降部材10に対応する位置に、各把持部材9および各昇降部材10の各外周面から一定の間隔を確保して各把持部材9を取り囲む開口42aと、各昇降部材10を取り囲む開口42bとが形成されている。
各把持部材9は、開口42aにおいて、前述の第1実施形態と同様の構成で、回動可能に配置されている。また、各昇降部材10は、開口42bにおいて、前述の第1実施形態と同様の構成で、昇降可能に、かつ回動可能に配置されている。
本実施形態では、収容溝43の深さDが、各昇降部材10の高さTよりも浅く形成されている例を示している。そのため、各昇降部材10が把持位置P1に位置するとき、各昇降部材10のボディ15の上部は、収容溝43から露出する。むろん、収容溝22の深さDは、前述の第1実施形態と同様の構成で、各昇降部材10の高さTと同一であってもよい。
以上のように、基板処理装置41によれば、絞り部42によって、当該絞り部42と基板Wの下面との間の空間を、回転ベース8の上面(対向部44)と基板Wの下面との間の空間(すなわち、図7Bに示す空間S2)よりも狭くできる。
より具体的に、絞り部42によって、各把持部材9および各昇降部材10により保持された基板Wの周縁部において、図6に示すステップS6(不活性ガス供給)における不活性ガスの流路を絞ることができる。すなわち、この絞り部42によって、回転ベース8の上面と基板Wの下面とにより区画される不活性ガスの流路面積を狭めることができる。これにより、回転ベース8の上面と基板Wの下面との間の空間(すなわち、図7Bに示す空間S2)から外方に吹き出される不活性ガス流の流速を高速にできると共に、傾斜部45の形状に沿った方向に流れる気流を発生させることができる。その結果、基板Wの下面の空間への雰囲気(特に薬液のミスト)が進入することを確実に回避または抑制できるので、前述の第1実施形態で述べた効果をより一層向上させることができる。
図10は、本発明の第3実施形態に係る基板処理装置51を説明するための図である。
図10に示す基板処理装置51が、前述の第1実施形態に係る基板処理装置1と相異する点は、把持部材9に代えて把持部材52が設けられている点である。その他の構成は、前述の第1実施形態における基板処理装置1と同様である。図10において、図1〜図9に示された各部に対応する部分には、同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図10に示すように、把持部材52は、当該把持部材52の外周面から把持部材52の重心に向けて窪んだV状の当接部53と、当接部53を基板Wの径方向に沿って移動させるための移動機構54とを含む。
当接部53は、基板Wの上面の周縁部と当接する第1の当接面55と、基板Wの下面の周縁部と当接する第2の当接面56とを含むV字面を有している。これにより、当接部53は、把持位置P1において、基板Wの周縁部を上下に挟み込むことができる。把持部材52の下方部(たとえば、下面)には、当該把持部材52を基板Wの径方向に沿って移動させるための移動機構54が結合されている。
移動機構54は、本実施形態では、回転ベース8に内蔵されている。移動機構54は、たとえば電動モータ、シリンダ(油圧式、水圧式、空気圧式等のシリンダ)、付勢手段(弾性体、たとえばコイルばね)、磁石等によって構成されていてもよい。
移動機構54の駆動により、各把持部材52が、当接部53が基板Wの周縁部から離反する開放位置(図10(a)に示す位置)と、当接部53が基板Wの周縁部に当接する保持位置(図10(b)に示す位置)との間で移動させられる。
各把持部材52は、回転ベース8の上面より上方に設定された把持位置P1に配置されている。基板Wは、複数の昇降部材10によって、把持位置P1において仮保持されている。この仮保持状態では、各把持部材52の当接部53が開放位置(図10(a)に示す位置)に位置している。
この状態で、制御装置3は、移動機構54を制御して、各把持部材52を移動させて、当接部53を開放位置(図10(a)に示す位置)から保持位置(図10(b)に示す位置)に向けて移動させる。このとき、当接部53は、基板Wの周縁部に対向させた状態を保ちながら、基板Wの外周方向から回転軸線L1に向けて移動する。各当接部53が保持位置に到達すると、第1の当接面55が基板Wの上面の周縁部と当接すると共に、第2の当接面56が基板Wの下面の周縁部と当接する。これにより、基板Wの上下方向に対する位置ずれが規制されると共に、各把持部材52により基板Wが協働して挟持される。
一方、基板Wの保持を解除する際には、制御装置3は、移動機構54を制御して、各当接部53を保持位置から開放位置に移動させる。これにより、各把持部材52による基板Wの保持が解除されて、再度、各昇降部材10により基板Wが仮保持される。
以上のように、基板処理装置51によれば、複数の把持部材52を基板Wの径方向に移動させるだけで、基板Wの挟持/解除を切り換えることができる。
図11(a)は、本発明の第4実施形態に係る基板処理装置61のスピンチャック5の平面図であり、図11(b)は、図11(a)に示す把持部材62を説明するための図解的な図である。
図11(a),(b)に示す基板処理装置61が、前述の第1実施形態に係る基板処理装置1と相異する点は、把持部材9に代えて、把持部材62が設けられている点である。その他の構成は、前述の第1実施形態における基板処理装置1と同様である。図11(a),(b)において、図1〜図10に示された各部に対応する部分には、同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図11(a),(b)に示すように、把持部材62は、基板Wの上面の周縁部と当接して、基板Wの周縁部を下方に押し付ける方式のものである。すなわち、各把持部材62は、基板Wの把持位置P1において、複数の昇降部材10と協働して基板Wの周縁部を上下方向に挟み込むことにより、基板Wの周縁部を挟持(保持)する。図11(a)に示すように、把持部材62および昇降部材10は、回転ベース8の周縁部において、円周方向に沿って等間隔に、かつ交互に配置されている。
図11(b)に示すように、把持部材62は、アーム63と、アーム63に取り付けられ、基板Wの上面の周縁部と当接可能な当接面を有する当接部64と、アーム63が基板Wの径方向と直交する回動軸線L3周りに回動可能となるように当該アーム63に結合されたアーム回動機構65とを含む。
アーム63は、本実施形態では、回転ベース8の外部に位置する一端部および回転ベース8の内部に位置する他端部を有する柱状(本実施形態では、四角柱状)に形成されている。アーム63の一端部に当接部64が取り付けられ、アーム63の他端部に基板Wの径方向と直交する方向に延びる回動軸66が取り付けられている。アーム回動機構65は、たとえば電動モータ、シリンダ(油圧式、水圧式、空気圧式等のシリンダ)、付勢手段(弾性体、たとえばコイルばね)、磁石等によって構成されていてもよい。
アーム回動機構65の駆動力が各アーム63(本実施形態では、アーム63の他端部側)に伝達されることにより、各把持部材62が、回動軸66を回動中心として、回動軸線L3周りに回動する。すなわち、各把持部材62は、当接部64が基板Wの上面の周縁部に当接して、基板Wを保持する保持位置(図11(b)の実線で示す位置)と、当接部64が基板Wの上面の周縁部から離反する開放位置(図11(b)の二点鎖線で示す位置)との間で回動する。
以上のように、基板処理装置61によれば、複数の把持部材62から基板Wの上面に対して下向きの力が加えられる。一方、複数の昇降部材10から基板Wの下面に対して上向きの力が加えられる。つまり、複数の各把持部材62によって基板Wの上方向への位置ずれが規制され、複数の昇降部材10によって基板Wの下方向への位置ずれが規制される。このように、複数の把持部材62および複数の昇降部材10の協働によって、基板Wを上下方向に挟み込むことができるので、基板Wをより一層安定的に保持できる。
また、把持部材62および昇降部材10が、円周方向に交互に配置されているので、把持部材62および昇降部材10から基板Wに加えられる力(上下方向の力)を、基板Wの円周方向に沿って均一にできる。
以上、本発明の4つの実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の第1および第2実施形態では、基板Wを把持位置P1と受渡し位置P2との間で昇降させるための昇降部材10を備える基板処理装置1,41の例について説明したが、昇降部材10は、当該昇降部材10を回動させるための回動機構をさらに含んでいてもよい。
回動機構は、たとえば、各昇降部材10の支持軸19に結合された電動モータである。回動機構の回動駆動力が支持軸19に伝達されることにより、各昇降部材10は、支持軸19を回動中心として、回動可能となる。
この構成によれば、次のような動作を実現できる。すなわち、把持用下位置P11において、各昇降部材10は、基板Wを仮保持している。この仮保持状態では、各把持部材9の当接部12、および各昇降部材10の移動規制部16が開放位置(たとえば、図4(a)に示す位置)に位置している。この状態で、各把持部材9および各昇降部材10が回動させられると、各把持部材9の当接部12および各昇降部材10の移動規制部16が開放位置から保持位置(たとえば、図4(b)に示す位置)に移動させられると共に、基板Wが上昇する。このとき、基板Wは、基板Wの下面の周縁部が各把持部材9の傾斜部13および各昇降部材10の傾斜部17に当接した状態を保ちながら、各傾斜部13,17の傾斜面をせり上がる。そして、各把持部材9の当接部12および各昇降部材10の移動規制部16が保持位置に位置するとき、基板Wは、基板Wの周縁部が各把持部材9の当接部12および各昇降部材10の移動規制部16によって保持される把持用上位置P12に位置する。
以上のように、昇降部材10に回動機構を結合することで、把持部材9および昇降部材10の協働により、基板Wを挟持できる。その結果、より一層安定的に基板Wを挟持できる。
また、前述の第1〜第3実施形態において、基板Wの中心に対して偏心させた間隔で、複数の把持部材9,52を配置することによって、各把持部材9,52を開放位置から保持位置に向けて回動させた際に、基板Wの周縁部が、把持用上位置P12において、各昇降部材10の移動規制部16に当接するようにしてもよい。このような構成であっても、把持部材9および昇降部材10の協働により、基板Wを挟持できるので、安定的に基板Wを挟持できる。
また、前述の第2実施形態において、回転ベース8に絞り部42が設けられた例について説明したが、第1、第3、および第4実施形態の回転ベース8にも絞り部42が設けられていてもよい。
また、前述の各実施形態では、複数の把持部材9,52,62および複数の昇降部材10が、等間隔に、回転ベース8上に配置されている例について説明したが、等間隔に配置されていなくてもよい。ただし、この場合、当該基板Wの円周方向に沿って基板Wに加えられる力を均一することができないので、複数の把持部材9,52,62および複数の昇降部材10は、等間隔に配置されている方が好ましいと言える。
また、前述の各実施形態では、回転ベース8に収容溝22が形成されている例について説明したが、図12に示すような構成を採用してもよい。
図12は、変形例に係る回転ベース88を説明するための図である。
回転ベース88が、前述の各実施形態における回転ベース8と相異する点は、回転ベース8に収容溝22(図5参照)が形成されていない点である。その他の構成は、前述の実施形態の構成と同様である。図12において、図1〜図11に示された各部に対応する部分には、同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図12に示すように、回転ベース88には、収容溝22が形成されておらず、回転ベース88の上面の上方に各昇降部材10が配置されている。各昇降部材10が把持位置P1(図12(b)に示す位置)に位置するとき、回転ベース88の上面に、各昇降部材10のボディ15が当接する。これにより、各昇降部材10の昇降の下端位置が規制される。
以上のように、回転ベース88によれば、収容溝22が形成されていないので、前述の各実施形態に比べて、ボディ15の高さTの分だけ把持位置P1が高くなる。しかしながら、依然として、受渡し位置P2よりも回転ベース88の上面に近い位置に把持位置P1を設定できる。そのため、回転ベース88の回転中において、基板Wの下面の下方部に配置された昇降部材10による気流の乱れの発生を抑制できる。併せて、回転ベース88の上面と基板Wの下面との間を不活性ガスで均一に満させることができ、その結果、基板Wの上面に供給された薬液(図6のステップS7参照)が下面に回り込むことを効果的に回避または抑制できる。以上により、基板Wの下面を適切に保護できる。
また、前述の各実施形態では、円柱状のボディ15および移動規制部16を有する昇降部材10の例について説明したが、昇降部材10は、それぞれが四角柱状のボディ15および移動規制部16を有していてもよい。この場合、昇降部材10は、図13に示す構成を有していてもよい。
図13は、変形例に係る昇降部材70を説明するための図解的な図である。
昇降部材70が、前述の各実施形態に係る昇降部材10と相異する点は、ボディ15および移動規制部16に代えて、ボディ75および移動規制部76を含む点である。その他の構成は、前述の実施形態の構成と同様である。図13において、図1〜図12に示された各部に対応する部分には、同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
昇降部材70におけるボディ75および移動規制部76は、いずれも四角柱状に形成されている。移動規制部76は、ボディ75の上方に配置されている。移動規制部76は、ボディ75よりも小さく形成されている。また、移動規制部76は、基板Wの径方向と直交する対向面76aを有している。本変形例では、ボディ75および移動規制部76は、互いに等しい幅WDで形成されている。そして、ボディ75と移動規制部76とを架設するように、断面視台形状の傾斜部77が、ボディ75および移動規制部76と等しい幅WDで形成されている。
このような構成によっても、前述の各実施形態において述べた効果と同様の効果を奏することができる。むろん、ボディ75、移動規制部76および傾斜部77は互いに異なる幅で形成されていてもよい。
また、本変形例では、四角柱状の移動規制部76が形成されている例について説明したが、移動規制部76は、対向面76aが基板Wの径方向に対して滑らかに窪んだ凹面状に形成された構成であってもよい。この構成によれば、基板Wが位置ずれしたとしても、当該凹面状の対向面76aの広い面積で当該基板Wの周縁部が当接させることができる。そのため、基板Wの位置ずれを、より一層効果的に抑制できる。
また、前述の第1〜第3実施形態において、基板Wが挟持されている状態で、昇降部材10の高さ位置を、把持位置P1(つまり、基板Wが把持位置P1に保持するときの昇降部材10の高さ位置)よりも低く設定することができる。この場合、複数の把持部材9,52のみによって基板Wが挟持される。
また、前述の実施形態では、複数の把持部材9,52,62の外周面および複数の昇降部材10の外周面が回転ベース8の外周の内側に位置する例について説明したが、複数の把持部材9,52,62の外周面および複数の昇降部材10の外周面は、その一部が、回転ベース8の外周の外側に位置していてもよい。
また、前述の処理例(図6参照)では、ステップS12(基板回転停止)およびステップS13(不活性ガス供給停止)において、基板Wの回転を停止した後に不活性ガスの供給を停止しているが、スピンドライ処理の開始とともに不活性ガスの供給を停止しても差し支えない。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 基板処理装置
4 チャンバ
8 回転ベース
9 把持部材
10 昇降部材
11 支持部
12 当接部
15 ボディ
16 移動規制部
17 傾斜部
20 挿通穴
22 収容溝
41 基板処理装置
42 絞り部(盛り上げ部)
43 収容溝
51 基板処理装置
52 把持部材
53 当接部
55 第1の当接面
56 第2の当接面
61 基板処理装置
62 把持部材
64 当接部
70 昇降部材
75 ボディ
76 移動規制部
77 傾斜部
88 回転ベース
H2 ハンド(基板搬送手段)
L2 回動軸線
L3 回動軸線
P1 把持位置
P2 受渡し位置
W 基板

Claims (9)

  1. チャンバと、当該チャンバ内に基板を搬出入するための基板搬送手段とを含む基板処理装置であって、
    前記チャンバ内に設けられた、水平平坦面からなる上面を有する回転ベースと、
    前記回転ベースの上面に立設され、互いに協働して前記基板の周縁部を保持する複数の把持部材と、
    前記回転ベースの上面に昇降可能に設けられ、前記基板の周縁部と当接して、前記基板を、前記把持部材による前記基板の把持位置と、前記把持位置よりも上方に設定された、前記基板搬送手段との前記基板の受け渡すための受渡し位置との間で昇降させる複数の昇降部材とを含み、
    各前記昇降部材は、前記回転ベースの周縁部に形成された挿通穴に挿通しており、
    各前記昇降部材は、前記回転ベースの上面を法線方向から見た平面視で、対応する前記挿通穴よりも大きいボディを有している基板処理装置において、
    前記回転ベースの周縁部には、底部を有し、前記回転ベースの上面から厚さ方向途中部に掘り下げて形成された、前記ボディを収容するための収容溝が形成されており、前記収容溝が平面視で前記挿通穴よりも大きく、
    前記挿通穴の上端が前記底部に開口しており、
    各昇降部材は、前記底部に前記ボディが接触することにより、各昇降部材の昇降の下端位置が規制される、基板処理装置
  2. 前記複数の昇降部材は、前記基板の把持位置において、前記複数の把持部材と協働して前記基板の周縁部を保持する、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記把持部材は、前記基板の上面の周縁部と当接して、前記基板の周縁部を下方に押し付けるものであり、
    前記複数の把持部材は、前記基板の前記把持位置において、前記複数の昇降部材と協働して前記基板の周縁部を上下方向に挟み込むことにより、前記基板の周縁部を保持する、請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記昇降部材の前記ボディの高さは、前記収容溝の深さと同一である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記昇降部材は、
    前記基板の周縁部と対向するように前記ボディの上に設けられ、前記回転ベースの上面に沿う前記基板移動を規制する移動規制部と、
    前記移動規制部と前記ボディとの間に設けられ、前記移動規制部から前記ボディに向かうに従って拡がる傾斜面を有する傾斜部とを含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 前記把持部材は、
    前記回転ベースに対し、所定の回転軸線周りに回転可能に設けられた支持部と、
    前記回転軸線に対して偏心して設けられ、前記支持部の前記回転軸周りの回転により、前記基板の周縁部から離反する開放位置と、前記基板の周縁部に当接する保持位置との間で変位可能な当接部とを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  7. 前記把持部材は、
    前記基板の上面の周縁部と当接する第1の当接面と、前記基板の下面の周縁部と当接する第2の当接面とを含むV字面を有し、前記基板の周縁部を上下に挟み込む当接部と、
    前記当接部を前記基板の径方向に沿って移動させる移動機構とを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記複数の把持部材および前記複数の昇降部材は、前記回転ベースの周縁部に沿って、互いに間隔を空けて交互に配置されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記回転ベースの上面の周縁部には、前記基板の円周方向の全域に亘って形成された盛り上げ部が形成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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