JP2016189408A - 太陽電池モジュール用接着剤、封止用保護シートおよび太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用接着剤、封止用保護シートおよび太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】充填剤層と封止層との接着性に優れ、かつ耐候性に優れた接着剤、封止用保護シートおよびその封止用保護シートを用いてなる太陽電池モジュールを提供する。【解決手段】充填剤で太陽電池素子を覆ってなる充填剤層とこれを封止するための封止層とを有する太陽電池モジュールにおいて、前記充填剤層と封止層とを接着するための接着剤であって、接着剤がオレフィン単位と不飽和カルボン酸単位とを共重合成分として含有する共重合体であり、オレフィン単位として、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)とを含有し、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)との質量比(A/B)が60/40〜95/5であり、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)との合計100質量部に対し、不飽和カルボン酸単位の含有量が0.1〜10質量部である酸変性ポリオレフィン樹脂を含む水性分散体であることを特徴とする太陽電池モジュール用接着剤。【選択図】 なし

Description

本発明は、太陽電池モジュールに用いる接着剤、封止用保護シートおよび太陽電池モジュールに関するものであり、詳しくは充填剤との接着性に優れ、また高温高湿環境下や酸性環境下であってもその接着強度の低下が少ない、太陽電池モジュールに用いる接着剤、封止用保護シートおよびその封止用保護シートを用いてなる太陽電池モジュールに関する。
近年、地球温暖化問題の対策として二酸化炭素排出量削減の取組みが行われており、中でも発電時の二酸化炭素排出のない太陽電池は、その普及の期待が高まっている。
太陽電池を構成する太陽電池モジュールは一般的に、ガラスなどからなる上層透明基材層、シリコーン系半導体などからなる太陽電池素子(セル)、および太陽電池素子をオレフィン系共重合体などからなる充填剤で覆った充填剤層を、封止用保護シートで封止した積層構成を有している。前記封止用保護シートは、充填剤層と接着するための接着層と、ポリエステル樹脂やフッ素樹脂を基材とする封止層から構成されており、さらにバリア層が積層されている場合が多い。
封止用保護シートは主に充填剤層を封止する目的に用いられるが、太陽電池モジュール内の着色や腐食などを防ぐための水蒸気バリア性や、充填剤層との接着性に優れる必要がある。また、太陽電池モジュールの多くは屋外で使用され、しかも30年以上の長期間使用されることもあるため、十分な耐候性が必要とされる。
従来、充填剤層と封止用保護シートとの接着性を良好にするための検討はなされており、例えば、特許文献1では、封止用保護シートにポリエステル系樹脂やポリエステル型ポリウレタン系樹脂からなる接着層を設けることで、エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる充填剤層との接着性の改善を提案している。
また、特許文献2では、封止用保護シートとエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる充填剤層との接着層として、特定の架橋剤で架橋したエチレン−アクリル酸エステル共重合体を用いる方法が示されている。
さらに、特許文献3では、封止用保護シートの接着層として、ジアミン化合物で架橋した変性ポリエチレン樹脂をトルエンなどに溶解した接着剤を用いる方法が示されている。しかしながら、特許文献1〜3に記載されている接着層を有する太陽電池モジュールでは、耐候性は十分とは言えず改善の余地があった。
一方、充填剤層に用いられる充填剤としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体が多く用いられてきたが、近年では耐久性や透明性向上などの観点から、充填剤に用いられる材料も多種多様になってきている。なかでも、ポリプロピレン樹脂系の充填剤の開発は多くなされている。
しかしながら、ポリプロピレン樹脂系の充填剤に対しては、封止層との接着性や耐候性で実用上満足できる接着剤がなかった。
特開2007−136911号公報 特開2008−108948号公報 特開2009−10097号公報
本発明は、上記のような問題に対して、充填剤層と封止層との接着性に優れ、かつ耐候性の指標となる高温高湿環境下での強度保持、および酸性環境下での強度保持に優れた接着剤、また、当該接着剤を含む接着層を有する封止用保護シートおよび当該封止用保護シートを用いてなる太陽電池モジュールを提供しようとするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の酸変性ポリオレフィン樹脂の水性分散体からなる接着剤が、封止層と主にオレフィン系共重合体からなる充填剤層との接着性に優れ、かつ高温高湿環境下および酸性環境下での強度保持に優れることを見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)充填剤で太陽電池素子を覆ってなる充填剤層とこれを封止するための封止層とを有する太陽電池モジュールにおいて、前記充填剤層と封止層とを接着するための接着剤であって、接着剤が下記の酸変性ポリオレフィン樹脂を含む水性分散体であることを特徴とする太陽電池モジュール用接着剤。
酸変性ポリオレフィン樹脂:オレフィン単位と不飽和カルボン酸単位とを共重合成分として含有する共重合体であり、オレフィン単位として、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)とを含有し、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)との質量比(A/B)が60/40〜95/5であり、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)との合計100質量部に対し、不飽和カルボン酸単位の含有量が0.1〜10質量部であるポリオレフィン樹脂。
(2)プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)がブテンであることを特徴とする(1)記載の太陽電池モジュール用接着剤。
(3)水性分散体中に分散された酸変性ポリオレフィン樹脂の重量平均粒子径が0.5μm以下であることを特徴とする(1)または(2)記載の太陽電池モジュール用接着剤。
(4)水性分散体が架橋剤を含み、該架橋剤の含有量が酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して0.05〜30質量部であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の太陽電池モジュール用接着剤。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の太陽電池モジュール用接着剤を含む接着層と、封止層を有することを特徴とする封止用保護シート。
(6)さらにバリア層を有することを特徴とする(5)記載の封止用保護シート。
(7)充填剤で太陽電池素子を覆ってなる充填剤層と、(5)または(6)に記載の封止用保護シートを有することを特徴とする太陽電池モジュール。
(8)充填剤が、ポリプロピレン樹脂系充填剤であることを特徴とする(7)記載の太陽電池モジュール。
本発明の太陽電池モジュール用接着剤は、ポリエステル樹脂やフッ素樹脂等を基材とする封止層と、主にオレフィン系共重合体からなる充填剤との接着性に優れ、かつ耐候性に優れている。また、充填剤にポリプロピレン樹脂系充填剤を用いた場合であっても、同様に、接着性、耐候性に優れている。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の太陽電池モジュール用接着剤(以下、接着剤と略することがある)は、酸変性ポリオレフィン樹脂を含む水性分散体である。
まず、酸変性ポリオレフィン樹脂について説明する。
本発明における酸変性ポリオレフィン樹脂は、オレフィン単位と不飽和カルボン酸単位とを共重合成分として含有する共重合体であり、オレフィン単位として、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)とを含有する。後述する水性分散体とした際の分散粒子径を小さくする観点、および前記水性分散体をコーティングした際の充填剤層、封止層との接着性を向上させる観点から、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)との質量比(A/B)は、60/40〜95/5であることが必要であり、60/40〜80/20であることが好ましい。プロピレン単位(A)の割合が60質量%未満であると、充填剤層と、封止層との接着性が低下したり耐候性が悪化する傾向にあり、一方、95質量%を超えると、分散粒子径が大きくなったり、充填剤層と、封止層との接着性が低下することがある。
プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)としては、エチレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、ノルボルネン類等のアルケン類や、ブタジエンやイソプレン等のジエン類が挙げられる。中でも、水性分散化のし易さ、接着性、特にポリプロピレン樹脂系充填剤との接着性などの観点から、1−ブテン、イソブテンなどのブテンが好ましく、1−ブテンがより好ましい。プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)は、必要に応じて、複数種を混合して使用してもよい。
プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)との共重合形態は限定されず、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合等が挙げられるが、重合のし易さの点から、ランダム共重合されていることが好ましい。
本発明における酸変性ポリオレフィン樹脂は、上記ポリオレフィン単位と不飽和カルボン酸単位とを共重合成分として含有する共重合体である。不飽和カルボン酸単位の含有量は、水性分散化のし易さや接着性の観点から、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)との合計100質量部(A+B)に対し、0.1〜10質量部であることが必要であり、0.2〜8質量部であることが好ましく、0.3〜7質量部であることがより好ましく、0.5〜7質量部であることがさらに好ましい。不飽和カルボン酸単位の含有量が0.1質量部未満であると、接着性が低下する傾向があり、また酸変性ポリオレフィン樹脂を水性分散化することが困難となり、一方、含有量が10質量部を超えると接着性や耐候性が低下することがある。
不飽和カルボン酸単位としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、アコニット酸、無水アコニット酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸、メサコン酸、アリルコハク酸等のほか、不飽和ジカルボン酸のハーフエステル、ハーフアミド等のように、分子内(モノマー単位内)に少なくとも1個のカルボキシル基または酸無水物基を有する化合物を用いることができる。中でもポリオレフィン樹脂への導入のし易さの点から、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸が好ましく、無水マレイン酸がより好ましい。
なお、酸変性ポリオレフィン樹脂に導入された酸無水物単位は、乾燥状態では酸無水物構造を取りやすく、後述する塩基性化合物を含有する水性媒体中ではその一部または全部が開環し、カルボン酸またはその塩となる傾向がある。
不飽和カルボン酸単位は、ポリオレフィン樹脂中に共重合されていればよく、例えば、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合等が挙げられ、中でもグラフト共重合が生産性の観点から好ましい。
不飽和カルボン酸単位を、プロピレン単位(A)とプロピレン単位以外のオレフィン単位(B)とを含有するポリオレフィン樹脂へ導入するグラフト共重合法は、特に限定されず、例えば、ラジカル発生剤存在下、ポリオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸とをポリオレフィン樹脂の融点以上に加熱溶融して反応させる方法や、ポリオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸とを有機溶媒に溶解させた後、ラジカル発生剤の存在下で加熱、攪拌して反応させる方法が挙げられる。操作が簡便である点から、前者の方法が好ましい。
グラフト共重合に使用するラジカル発生剤としては、例えば、ジ−tert−ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、tert−ブチルヒドロパーオキシド、tert−ブチルクミルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ジラウリルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、エチルエチルケトンパーオキシド、ジ−tert−ブチルジパーフタレート等の有機過酸化物類や、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾニトリル類が挙げられる。これらは反応温度によって適宜、選択して使用すればよい。
本発明において、酸変性ポリオレフィン樹脂の具体例としては、プロピレン/1−ブテン/無水マレイン酸共重合体、プロピレン/イソブテン/無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレン/無水マレイン共重合体、エチレン/プロピレン/1−ブテン/無水マレイン酸共重合体、プロピレン/オクテン/無水マレイン酸共重合体などが挙げられ、中でも、プロピレン/1−ブテン/無水マレイン酸共重合体が接着性の観点から好ましい。酸変性ポリオレフィン樹脂として、これらを単独で使用しても、また本発明で規定する構成を有するものを複数種併用してもよい。
本発明における酸変性ポリオレフィン樹脂には、必要に応じて上記以外の他の単位が含まれていてもよい。他の単位としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル等のマレイン酸エステル類、(メタ)アクリル酸アミド類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類、ぎ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類並びにビニルエステル類を塩基性化合物等でケン化して得られるビニルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、置換スチレン、ハロゲン化ビニル類、ハロゲン化ビリニデン類、一酸化炭素、二酸化硫黄などが挙げられ、これらの混合物を用いてもよい。
これら他の単位の含有量は、酸変性ポリオレフィン樹脂の10質量%以下であることが好ましい。
本発明における酸変性ポリオレフィン樹脂は、酸変性ポリオレフィン樹脂に含まれる、不飽和カルボン酸モノマー量が10,000ppm以下であることが好ましく、5,000ppm以下であることがより好ましく、1,000ppm以下であることがさらに好ましく、500ppm以下であることが特に好ましく、100ppm以下であることが最も好ましい。
不飽和カルボン酸モノマー量が10,000ppm以下であると、耐候性が向上する傾向にある。ここで不飽和カルボン酸モノマー量とは、酸変性ポリオレフィン樹脂の製造の際に原料として使用された不飽和カルボン酸モノマーのうち、ポリオレフィン樹脂と反応せずに遊離状態で酸変性ポリオレフィン樹脂中に残存する不飽和カルボン酸モノマーの量を意味する。
酸変性ポリオレフィン樹脂に含まれる不飽和カルボン酸モノマー量は、酸変性ポリオレフィン樹脂と媒体とからプライマーを作製する前において、例えば、酸変性ポリオレフィン樹脂を加熱および減圧して、不飽和カルボン酸モノマーを留去する方法、酸変性ポリオレフィン樹脂を溶媒に溶解させて再沈殿により、不飽和カルボン酸モノマーを分離する方法、粉末やペレット状にした酸変性ポリオレフィン樹脂を水や有機溶媒などの液で洗浄して、不飽和カルボン酸モノマーを除去する方法で低減することが可能である。
これらの方法の中でも、粉末やペレット状にした酸変性ポリオレフィン樹脂を水や有機溶媒などを洗浄液として用いて洗浄する方法が、低減効果が高く好ましい。
洗浄液に使用する有機溶媒としては、酸変性ポリオレフィン樹脂に対する溶解性が劣り、かつ不飽和カルボン酸モノマーに対する溶解性に優れるものを選定することが好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール、アセトンなどを用いることが好ましい。
また、洗浄液として、有機アミンを添加したものを使用することで、不飽和カルボン酸モノマー量を大幅に低減することが可能となる。洗浄液に添加できる有機アミンとしては、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、イソプロピルアミン、アミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、エチルアミン、ジエチルアミン、イソブチルアミン、ジプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、n−ブチルアミン、2−メトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、2,2−ジメトキシエチルアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ピロール、ピリジン等が挙げられる。
洗浄液における有機アミンの含有量は、不飽和カルボン酸モノマーの低減効率の観点から、洗浄液100質量部に対して、0.5〜30質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
具体的な洗浄方法としては、例えば、粉末やペレット状にした酸変性ポリオレフィン樹脂と、水や有機溶媒などからなる洗浄液とを混合し、加熱および攪拌する方法が挙げられる。また、洗浄回数を増やすことで、不飽和カルボン酸モノマー量をより低減することが可能となる。洗浄液の量は、酸変性ポリオレフィン樹脂の質量以上であることが好ましい。洗浄温度としては、樹脂の溶解や変形のない範囲であることが好ましいが、不飽和カルボン酸モノマー量低減効率の観点から高温であることが好ましい。洗浄時間としては、30分以上が好ましく、60分以上がより好ましい。洗浄後の酸変性ポリオレフィン樹脂は、加熱や減圧などにより、洗浄液を乾燥させることが好ましい。
本発明における酸変性ポリオレフィン樹脂は、重量平均分子量が、5,000〜200,000であることが好ましく、10,000〜150,000であることがより好ましく、20,000〜120,000であることがさらに好ましく、30,000〜120,000であることが特に好ましく、40,000〜120,000であることが最も好ましい。酸変性ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量が5,000未満であると、封止層と、充填剤層との接着性が低下する傾向があり、一方、重量平均分子量が200,000を超えると、樹脂の媒体に対する分散や溶解が困難になるなど、コーティング剤の形態に加工するのが困難となる傾向がある。なお、酸変性ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレン樹脂を標準として求めることができる。
本発明における酸変性ポリオレフィン樹脂は、耐熱性の観点から、融点が60℃以上であることが好ましく、ビカット軟化点温度が50℃以上であることが好ましい。
本発明において、酸変性ポリオレフィン樹脂は、耐候性を良好にするため、さらには接着層を薄くし易くするため、後述する架橋剤との混合を容易にするためなどの理由で、水性分散体中に酸変性ポリオレフィン樹脂が分散した水性分散体として利用する。
また各種性能面やコーティングする際の厚みを均一にしやすいなどの理由から、水性分散体中の酸変性ポリオレフィン樹脂の重量平均粒子径が0.5μm以下であることが好ましく、0.002〜0.2μmであることがさらに好ましく、0.005〜0.15μmであることが特に好ましく、0.01〜0.09μmであることが最も好ましい。また、数平均粒子径が0.4μm以下であることが好ましく、0.002〜0.2μmであることがさらに好ましく、0.005〜0.15μmであることが特に好ましく、0.01〜0.09μmであることが最も好ましい。
ここで、本発明における水性媒体とは、水または、水を主成分とする液体のことであり、後述する塩基性化合物や有機溶媒を含有していてもよい。
水性分散体において、酸変性ポリオレフィン樹脂中のカルボキシル基は、塩基性化合物によって中和されていることが好ましい。中和によって生成したカルボキシルアニオン間の電気反発力によって微粒子間の凝集が防がれ、水性分散体に安定性が付与される。水性化の際に用いる塩基性化合物はカルボキシル基を中和できるものであればよい。従って、このような目的で添加される塩基性化合物は、水性化助剤といえるが、本発明の効果を損なわないためには塩基性化合物は揮発性のものが用いられる。
水性分散体に添加する塩基性化合物として、塗膜形成時に揮発するアンモニア又は有機アミン化合物が塗膜の耐水性の面から好ましく、中でも沸点が30〜250℃、さらには50〜200℃の有機アミン化合物が好ましい。沸点が30℃未満の場合は、後述する樹脂の水性化時に揮発する割合が多くなり、水性化が完全に進行しない場合がある。沸点が250℃を超えると樹脂塗膜から乾燥によって有機アミン化合物を飛散させることが困難になり、塗膜の耐水性が低下する場合がある。
有機アミン化合物の具体例としては、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、イソプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等を挙げることができる。
塩基性化合物の添加量は酸変性ポリオレフィン樹脂中のカルボキシル基に対して0.5〜3.0倍当量であることが好ましく、0.8〜2.5倍当量がより好ましく、1.01〜2.0倍当量が特に好ましい。0.5倍当量未満では、塩基性化合物の添加効果が認められず、3.0倍当量を超えると塗膜形成時の乾燥時間が長くなったり、水性分散体が着色する場合がある。
また水性分散体においては、酸変性ポリオレフィン樹脂の水性化を促進し、分散粒子径を小さくするために、水性化の際に有機溶剤を添加することが好ましい。使用する有機溶剤量は、水性媒体中の40質量%以下が好ましく、1〜40質量%であることがより好ましく、2〜35質量%がさらに好ましく、3〜30質量%が特に好ましい。有機溶剤量が40質量%を超える場合には、水性分散体の安定性が低下してしまう場合がある。なお、水性化の際に添加した有機溶剤は、ストリッピングと呼ばれる脱溶剤操作で系外へ留去させて適度に減量してもよく、有機溶剤量を低くしても、特に性能面での影響はない。
本発明において使用される有機溶剤としては、沸点が30〜250℃のものが好ましく、50〜200℃のものが特に好ましい。これらの有機溶剤は2種以上を混合して使用してもよい。なお、有機溶剤の沸点が30℃未満の場合は、樹脂の水性化時に揮発する割合が多くなり、水性化の効率が十分に高まらない場合がある。沸点が250℃を超える有機溶剤は樹脂塗膜から乾燥によって飛散させることが困難であり、塗膜の耐水性が低下する場合がある。
上記の有機溶剤の中でも、樹脂の水性化促進に効果が高く、しかも水性媒体中から有機溶剤を除去し易いという点から、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルが好ましく、低温乾燥性の点からエタノール、n−プロパノール、イソプロパノールが特に好ましい。
本発明において、水性分散体には界面活性剤や乳化剤などの不揮発性水性化助剤を実質的に含有していないことが、接着性や耐候性の点で好ましい。
ここで不揮発性水性化助剤とは、樹脂の分散や安定化に寄与する不揮発性化合物のことを意味する。不揮発性水性化助剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性(非イオン性)界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、反応性界面活性剤、水溶性高分子などが挙げられ、一般に乳化重合に用いられるもののほか、乳化剤類も含まれる。
例えば、アニオン性界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸およびその塩、アルキルベンゼンスルホン酸およびその塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネート等が挙げられ、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体等やポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のソルビタン誘導体等が挙げられ、両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。反応性界面活性剤としては、アルキルプロペニルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩、アリルアルキルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩、アリルジアルキルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩等の反応性2重結合を有する化合物が挙げられる。水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、変性デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸およびその塩等が挙げられる。
次に、本発明における水性分散体の製造方法について説明する。
本発明における水性分散体の製造方法として、酸変性ポリオレフィン樹脂と、水性媒体(必要に応じて有機溶媒や塩基性化合物等を含む)とを、密閉可能な容器中で加熱、攪拌する方法などを使用することができる。
しかしながら、本発明における酸変性ポリオレフィン樹脂は水性分散化が困難な特性を有している。特に得られる水性分散体の質量平均粒子径を、好ましい範囲にすることはさらに困難であった。そのため、本発明では、このような方法の中でも、後述する製造方法を採用することが好ましい。以下に、本発明における好ましい製造方法について具体的に説明する。
水性分散化に用いる装置としては、固/液撹拌装置や乳化機として使用されている容器を使用することができ、0.1MPa以上の加圧が可能な装置を使用することが好ましい。撹拌の方法、撹拌の回転速度は特に限定されないが、酸変性ポリオレフィン樹脂が水性媒体中で浮遊状態となる程度の低速の撹拌でよい。したがって、高速撹拌(例えば1000rpm以上)やホモジナイザーの使用は必須ではなく、簡便な装置でも水性分散体の製造が可能である。
上記の装置に、酸変性ポリオレフィン樹脂、塩基性化合物、有機溶媒および水などの原料を投入し、好ましくは40℃以下の温度で攪拌混合しておく。次いで、槽内の温度を80〜240℃、好ましくは100〜220℃、さらに好ましくは110〜200℃、特に好ましくは100〜190℃の温度に保ちつつ、好ましくは粗大粒子が無くなるまで攪拌を続ける(例えば、5〜300分間)。
ここまでの工程で、酸変性ポリプロピレン樹脂は水性媒体におおよそ分散した状態となっている。しかし、本発明においては、酸変性ポリオレフィン樹脂の分散化をより良好なものとし、酸変性ポリオレフィン樹脂の重量平均粒子径を、本発明で規定する好ましい範囲にするために、その後、さらに系内に、塩基性化合物、有機溶媒および水から選ばれる少なくとも1種を加え、密閉容器中で、再度、80〜240℃の温度下で加熱、攪拌することが好ましい。このように、水性媒体を構成するものを追加し、再度加熱、攪拌することで、水性分散体中の酸変性ポリオレフィン樹脂の重量平均粒子径や粒子径分布にかかる分散度を好ましい範囲に調整することができる。
なお、塩基性化合物、有機溶媒、水を追加配合する方法は特に限定されないが、ギヤポンプなどを用いて加圧下で配合する方法や、一旦系内温度を下げ常圧になってから配合する方法などがある。
追加配合する塩基性化合物と、有機溶媒と、水との割合は、所望する固形分濃度、粒子径、分散度等に応じて適宜決めればよい。また、塩基性化合物、有機溶媒、水の合計は、配合した後の固形分濃度が1〜50質量%となるよう調整することが好ましく、2〜45質量%となる量がより好ましく、3〜40質量%となる量が特に好ましい。
上記工程において、槽内の温度が80℃未満であると、酸変性ポリオレフィン樹脂の水性分散化が進行し難くなり、一方、槽内の温度が240℃を超えると、酸変性ポリオレフィン樹脂の分子量が低下することがある。
水性分散体の製造時に上記の有機溶媒を用いた場合には、水性分散化の後に、その一部またはすべてを、一般に「ストリッピング」と呼ばれる脱溶媒処理によって系外へ留去させ、有機溶媒の含有量を低減させてもよい。ストリッピングにより、水性分散体中の有機溶媒含有量を50質量%以下とすることが、水性分散体の安定性の観点から好ましい。
ストリッピングの工程では、水性分散化に使用した有機溶媒を実質的に全て留去することもできる。しかし、有機溶媒を実質的に全て留去するためには、装置の減圧度を高めたり、操業時間を長くする必要があり、生産性を考慮すると、有機溶媒含有量の下限は0.01質量%程度が好ましい。
ストリッピングの方法としては、常圧または減圧下で水性分散体を攪拌しながら加熱し、有機溶媒を留去する方法が挙げられる。また、水性媒体が留去されることにより、固形分濃度が高くなるので、例えば、粘度が上昇して作業性が低下するような場合には、予め水性分散体に水を添加しておいてもよい。
水性分散体の固形分濃度は、このようなストリッピングによって有機溶媒を留去することや、水性媒体で希釈することにより調整することができる。
上記の方法により、水性媒体中に、酸変性ポリオレフィン樹脂を、未分散樹脂がほとんどまたは全く残存することなく、水性分散化することが可能となる。しかし容器内の異物や少量の未分散樹脂を除くために、水性分散体を装置から払い出す際に、濾過工程を設けてもよい。濾過方法は限定されないが、例えば、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(例えば空気圧0.5MPa)する方法が挙げられる。このような濾過工程を設けることで、異物や未分散樹脂が存在した場合であってもそれらを除去できるので、得られた水性分散体を太陽電池モジュール用接着剤として問題なく使用することができる。
本発明における水性分散体の樹脂固形分濃度は特に限定されないが、コーティングのしやすさや接着層の厚みの調整しやすさなどの点から、水性分散体全質量に対して、1〜60質量%が好ましく、2〜50質量%がより好ましく、5〜30質量%がさらに好ましい。
本発明において、酸変性ポリオレフィン樹脂を含む水性分散体は、接着性や耐候性、耐酸性雨性をより良好とするために、架橋剤を含有していることが好ましい。架橋剤としては、オキサゾリン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、ヒドラジド系架橋剤、メラミン系架橋剤、アミン系架橋剤およびポリオールなどの酸変性ポリオレフィン樹脂と反応し得る官能基を分子内に2個以上含有する化合物のことであり、これらは単独でも2種類以上を併用してもよい。これらの中でも接着性や耐候性を向上させたり、酸変性ポリオレフィン樹脂の水性分散体との混合安定性に優れるなどの点でオキサゾリン系架橋剤が好ましい。
架橋剤の添加量は、水性分散体中の酸変性ポリオレフィン樹脂固形分量100質量部に対して、0.05〜30質量部であることが好ましく、0.1〜20質量部がより好ましく、0.2〜10質量部がさらに好ましく、0.2〜5質量部が特に好ましい。添加量が0.05質量部未満の場合は性能の改善効果が少なく、30質量部を超えた場合は性能改善効果が変らないかもしくは低下する傾向がある。なお、架橋剤の形態が溶液や分散体であった場合、その添加量は、溶液や分散体中の固形分で算出される。
オキサゾリン系架橋剤としては、分子中に2個以上のオキサゾリン基を有するものであり低分子化合物であっても重合体であってもよいが、重合体の方が接着性が向上するため好ましい。
低分子化合物のオキサゾリン系架橋剤としては、例えば、2,2′−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2′−メチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2′−トリメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2′−テトラメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2′−ヘキサメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2′−オクタメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレン−ビス−(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレン−ビス−(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス−(2−オキサゾリン)、ビス−(2−オキサゾリニルシクロヘキサン)スルフィドおよびビス−(2−オキサゾリニルノルボルナン)スルフィド等が挙げられる。
これらは単独でも2種類以上を併用してもよい。
重合体のオキサゾリン系架橋剤は、その構成成分として付加重合性オキサゾリンを必須とし、付加重合性オキサゾリンと共重合可能な単量体を含むモノマー成分を重合させることにより得ることができる。
付加重合性オキサゾリンとしては、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリンおよび2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリンなどが挙げられ、これらは単独でも2種類以上を併用して使用してもよい。これらの中でも、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが入手の容易さや接着性を良好にするために好ましい。これら付加重合性オキサゾリンの使用量は、特に限定されないが、モノマー成分中5質量%以上とすることが好ましく、5〜90質量%がより好ましく、10〜60質量%がさらに好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
付加重合性オキサゾリンと共重合可能な単量体としては、オキサゾリン基と反応しないものから選ぶことが好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸とポリエチレングリコールとのモノエステル化物、(メタ)アクリル酸−2−アミノエチルおよびその塩、(メタ)アクリル酸のカプロラクトン変性物、(メタ)アクリル酸−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンおよび(メタ)アクリル酸−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウムおよび(メタ)アクリル酸アンモニウム等の(メタ)アクリル酸塩;アクリロニトリルおよびメタクリロニトリル等の不飽和ニトリル;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドおよびN−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド;酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニル等のビニルエステル;メチルビニルエーテルおよびエチルビニルエーテル等のビニルエーテル;エチレンおよびプロピレン等のα−オレフィン;塩化ビニル、塩化ビニリデンおよびフッ化ビニル等のハロゲン含有・α,β−不飽和脂肪族炭化水素;スチレン、α−メチルスチレンおよびスチレンスルホン酸ナトリウム等のα,β−不飽和芳香族炭化水素などが挙げられ、これらは単独でも2種類以上を併用して使用してもよい。
重合体のオキサゾリン系架橋剤は、水溶性および/または水分散性などの水性であることが、酸変性ポリオレフィン樹脂の水性分散体との混合安定性が優れる点から好ましく、水溶性であることがより好ましい。重合体のオキサゾリン系架橋剤の重合方法は特に限定されず、公知の方法を採用することができる。例えば水性媒体中で溶液重合、乳化重合、懸濁重合または塊状重合させる方法が挙げられる。これら重合体のオキサゾリン系架橋剤は、接着性や耐候性を良好にするために、不揮発性水性化助剤を実質的に含有していないことが好ましい。
重合体のオキサゾリン系架橋剤の分子量は、数平均分子量で1000〜80000であることが好ましく、3000〜60000がより好ましく、5000〜40000がさらに好ましく、8000〜30000が特に好ましく、10000〜20000が最も好ましい。数平均分子量が1000未満の場合は、接着性や耐候性が低下する傾向にあり、80000を超えた場合は、重合体の製造が困難となる。
重合体のオキサゾリン系架橋剤の市販品としては、日本触媒社製エポクロスシリーズなどが挙げられる。より具体的には、水溶液タイプの「WS−500」、「WS−700」、水性分散体タイプの「K−1010E」、「K−1020E」、「K−1030E」、「K−2010E」、「K−2020E」、「K−2030E」などが挙げられる。
本発明において水性分散体は、前記架橋剤以外にその他の樹脂や添加剤を含有してもよい。
その他の樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、変性ナイロン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビリニデン、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ブタジエン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン樹脂、ポリ(メタ)アクリロニトリル樹脂、(メタ)アクリルアミド樹脂等が挙げられる。
その他の添加剤としては、例えば、金属酸化物微粒子、粘着付与剤、ワックス類、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、ヌレ剤、消泡剤、ワキ防止剤、顔料、染料、分散剤などが挙げられる。
これらは単独でも2種類以上を併用してもよい。
また、これらは水溶性または水分散性のものが混合安定性の点から好ましく、水性分散体または水溶液として利用することがより好ましい。
上述の水性分散体からなる本発明の接着剤は、充填剤で太陽電池素子を覆ってなる充填剤層と、これを封止するための封止層と、を接着するものである。太陽電池モジュールを構成する前記2層を接着する方法としては、封止層と本発明の接着剤からなる接着層とを含む封止用保護シートを用いることが好ましい。なお、封止用保護シートは、バックシート、バックカバー、封止用シート、裏面封止シート、保護シート、裏面保護シートなどと呼ばれることもある。
本発明の封止用保護シートにおける接着層は、封止層の上層側の面に積層されていることが好ましい。接着層の厚みは、0.01〜30μmの範囲とすることが好ましく、0.1〜10μmであることがより好ましく、0.5〜6μmであることがさらに好ましく、0.5〜5μmであることが特に好ましく、0.5〜4μmであることが最も好ましい。接着層の量が0.01μm未満では十分な接着性が得られず、30μmを超える場合は性能の向上効果がなく、しかも経済的に不利である。ここで上層とは、太陽電池モジュールとした際の、太陽光の受光面側のことであり、下層とは受光面の反対側のことである。なお、両面発電タイプの太陽電池モジュールであっても太陽光を直接受光する面側が上層であり、間接光を受光する面側が下層となる。
封止用保護シートにおける接着層は、水性分散体をコーティングして形成された塗膜である。
コーティング方法としては特に限定されず、公知の方法を用いることが可能であり、例えばグラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、リップコーティング、エアナイフコーティング、カーテンフローコーティング、スプレーコーティング、浸漬コーティング、はけ塗り法等が挙げられる。
これらの方法により封止層表面に均一にコーティングし、必要に応じて室温付近でセッティングした後、乾燥処理を供することにより、均一な接着層を封止層表面に密着させて形成することができる。
乾燥処理法としては、乾燥時間を短くできることや、上記架橋剤との反応を促進させるために、加熱処理法が好ましい。乾燥温度は、50〜200℃の範囲が好ましく、70〜180℃がより好ましく、80〜150℃がさらに好ましく、90〜120℃が特に好ましい。乾燥温度が50℃未満では、乾燥効果が不十分であったり、接着性が低下する傾向がある。乾燥温度が200℃を超えた場合は封止層が変形や変質する場合がある。また乾燥時間は特に限定されず、通常2〜600秒の範囲で行うことが可能である。
次に本発明の封止用保護シートの構成材料である封止層について説明する。
封止層に用いられる基材としては、充填剤を封止できるものであれば特に限定されないが、屋外での長期間の使用に耐えうるものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと示すこともある。)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリフッ化ビニル(以下、PVFと示すこともある。)、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFと示すこともある。)、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリエチレンテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、アルミ箔などの金属箔などが挙げられる。中でも、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂の中ではPETが、フッ素樹脂の中ではPVF、PVDFが経済性や接着性などの観点から好ましい。
PETなどのポリエステル樹脂を封止層に用いる際は、加水分解を抑制するために、耐加水分解性のものを用いることが好ましい。耐加水分解性のポリエステル樹脂としては、数平均分子量が18000〜40000の範囲で、環状オリゴマーの含有率が1.5質量%以下、固有粘度が0.5dl/g以上のものが挙げられ、さらに分子中の末端のカルボン酸がカルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物などで末端封鎖されていてもよい。
封止層の厚みは特に限定されないが、例えば10〜500μmの範囲のものを用いることが可能であり、20〜250μmの範囲のものが好ましく用いられる。
また封止層は、他の層を積層した場合の接着性を向上させるために、コロナ放電処理、フレームプラズマ処理、大気圧プラズマ処理、低圧プラズマ処理、オゾン処理、電子線照射処理、紫外線照射処理、薬品処理、溶剤処理などの表面処理がなされていてもよい。
さらに封止層は、水蒸気バリア性を付与させるために、アルミ蒸着膜、アルミナ蒸着膜、シリカ蒸着膜、アルミナ・シリカ二元蒸着などの蒸着膜を設けてあってもよい。
本発明の封止用保護シートは、少なくとも接着層と封止層とを有しているが、水蒸気バリア性や強度を付与させる目的で、その他の層が封止層の下層側に積層されているのが好ましい。
その他の層としては、前記した水蒸気バリア性付与などを目的としたバリア層や、強度保持などを目的とした支持層、またそれらを接着させる接着剤層などが挙げられる。
このような封止用保護シートの構成としては、例えば上層側から、接着層/封止層/接着剤層/バリア層/接着剤層/支持層、接着層/封止層/接着剤層/バリア層、接着層/封止層/接着剤層/支持層などが例示でき、接着層/封止層/接着剤層/バリア層/接着剤層/支持層のようにバリア層と支持層を備えていることが好ましい。
これらの構成の封止用保護シートは、予め封止層とその他の層を積層し、次いで本発明の接着剤をコーティングして接着層を形成して製造してもよいし、また封止層単体に本発明の接着剤をコーティングして接着層を設けた後にその他の層を積層して製造してもよい。
なお、本発明では、充填剤と封止用保護シートとの接着を担う層のことを接着層と呼び、その他の接着に用いる層のことを接着剤層と呼ぶ。
前記バリア層は、主に水蒸気バリアを目的とした層であり、水蒸気バリア性を有したものであれば特に限定されない。バリア層の水蒸気バリア性としては、JIS−K7126に準じて測定された水蒸気透過度が3.0g/m・24h以下が好ましく、1.0g/m・24h以下のものがより好ましく、0.5g/m・24h以下がさらに好ましい。バリア層は水蒸気バリア性の他に、酸素バリア性などのガスバリア性も備えていることが好ましい。
バリア層としては、例えば、アルミ蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルム、シリカ蒸着フィルム、シリカ/アルミナ二元蒸着フィルムなどの蒸着フィルム、アルミ箔などの金属箔、塩化ビニリデン、液晶ポリマーなどが挙げられる。これらの中でも、金属箔、蒸着フィルムが水蒸気バリア性に優れ好ましい。なお蒸着フィルムは一般にポリエステル樹脂フィルムやポリアミド樹脂フィルムなどに蒸着されていることが多いが、比較的水蒸気バリア性に優れるPETなどのポリエステル樹脂フィルムの蒸着フィルムが好ましい。ポリエステル樹脂フィルムとしては、前記耐加水分解性のポリエステル樹脂を用いてもよい。バリア層の厚みは特に限定されないが、例えば3〜100μmの範囲で用いることが可能であり、5〜50μmの範囲が好ましく用いられる。
前記支持層は、主に封止用保護シートの強度を保持したり、外力から受ける衝撃や引っ掻きなどから、バリア層や太陽電池モジュールを保護するような効果を有する基材であれば特に限定されない。
支持層の基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリエチレンテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、アルミ箔などの金属箔などが挙げられる。中でも、屋外で長期間の使用に適性のある、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂フィルムとしては、前記耐加水分解性のポリエステル樹脂がより好ましい。支持層の厚みは特に限定されず、例えば10〜500μmの範囲で用いることが可能であり、20〜250μmの範囲が好ましい。
前記、封止層、バリア層、支持層をそれぞれ接着する接着剤層としては、各層間の接着性に優れ、且つ耐候性を有するものであれば特に限定されず、例えば、ウレタン樹脂からなる主剤と、イソホロンジイソシアネートとキシリレンジイソシアネートの混合物である硬化剤からなる2液のタイプのポリウレタン接着剤など公知の接着剤を用いることができる。また、本発明の接着剤を接着剤層に用いることもできる。封止層、バリア層、支持層をそれぞれ積層する方法は特に限定されず、ドライラミネート法などの公知の方法を採用することができる。
本発明の封止用保護シートと接着させる充填剤としては、オレフィン樹脂系充填剤、ポリビニルブチラール樹脂系充填剤、ポリウレタン樹脂系充填剤などが挙げられる。
オレフィン樹脂系充填剤としては、透明性、耐久性など充填剤特性を有しているものが好ましい。オレフィン樹脂系充填剤としては、エチレン樹脂系充填剤、ポリプロピレン樹脂系充填剤などが挙げられる。なおオレフィン樹脂系充填剤とは、少なくとも構成材料としてポリオレフィン樹脂またはポリオレフィン共重合体を含んだものを意味し、それらはポリオレフィン樹脂またはポリオレフィン共重合体単独でもよく、それら以外の樹脂や成分がブレンドされたものでもよい。またポリエチレン樹脂系充填剤とは、少なくとも構成材料としてポリエチレン樹脂またはポリエチレン共重合体を含んだものを意味し、それらはポリエチレン樹脂またはポリエチレン共重合体単独でもよく、それら以外の樹脂や成分がブレンドされたものでもよい。ポリプロピレン樹脂系充填剤とは、少なくとも構成材料としてポリプロピレン樹脂またはポリプロピレン共重合体を含んだものを意味し、それらはポリプロピレン樹脂またはポリプロピレン共重合体単独でもよく、それら以外の樹脂や成分がブレンドされたものでもよい。
エチレン樹脂系充填剤としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体やそれらの混合物などが挙げられる。ポリプロピレン樹脂系充填剤としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体とポリプロピレン樹脂の混合物や、酸変性ポリプロピレン樹脂、エポキシ変性ポリプロピレン樹脂などが挙げられる。本発明における充填剤は耐久性に優れ、かつ本発明の接着剤との接着性に優れるポリプロピレン樹脂系充填剤が好ましい。
充填剤は、耐熱性や接着性などを向上させるために有機過酸化物などで架橋したり、シランカップリング剤などを添加して用いることがより好ましい。これら有機過酸化物、シランカップリング剤やその他の添加剤の種類や添加量、添加方法は公知の方法を用いることが可能である。
充填剤層の厚みは、太陽電池素子を覆い十分に充填されるだけの厚みがあれば、特に限定されない。充填剤層の形成には、通常厚みが100〜1000μmのシートが用いられ、厚みが300〜800μmのシートが好ましく用いられる。太陽電池素子は、このような厚みの充填剤シートと充填剤シートの間に挟みこまれた状態でラミネートし充填剤に覆われた形態で太陽電池モジュールに用いられる。
本発明の封止用保護シートは、充填剤層と熱圧着することで、充填剤層と接着することができる。熱圧着温度としては、90〜170℃が好ましく、100〜160℃がより好ましく、110〜150℃がさらに好ましい。熱圧着温度が90℃未満では接着性が十分ではなく、170℃を超えると充填剤層が変形や変質する場合がある。熱圧着時間としては、1〜60分が好ましく、3〜40分がより好ましく、5〜30分がさらに好ましい。熱圧着時間が1分未満では接着性が不十分な傾向があり、60分を超えた場合は生産性が悪く、しかも接着性は変わらない。
本発明の太陽電池モジュールは、充填剤層と、封止用保護シートを含むものである。
太陽電池モジュールの構成としては、太陽電池素子を充填剤で覆った充填剤層の上層側に、ガラスなどからなる上層透明基材層が設けられることが一般的である。
近年では太陽電池モジュール自体に柔軟性を付与することを目的に、上層透明基材層として、樹脂フィルム(シート)を用いる場合があり、また本発明の封止用保護シートを構成する封止層と同様の基材層を用いられることも多い。その様な場合にあっては、上層透明基材層と充填剤層との接着剤層として、本発明の接着剤を用いることが可能である。
本発明の太陽電池モジュールの製造装置や製造方法は、特に限定されず公知の方法を用いることができ、例えば、ゴム弾性を有したシートによって上下に区切られたラミネート室を備え、上下のラミネート室をそれぞれ真空にすることが可能で、かつ下側のラミネート室底面が加熱することができる太陽電池用ラミネーターを用い、第1ステップとして90〜170℃に加熱した下側のラミネート室底面の上に、上層透明基材層、接着剤層、充填剤シート、太陽電池素子、充填剤シート、本発明の接着層を設けた封止用保護シートをこの順にセットする(上層透明基材層が底面と接地)、第2ステップとして上下ラミネート室を真空にする、第3ステップとして上側のラミネート室を大気開放しゴム弾性を有したシートを太陽電池モジュール積層体に密着させ、太陽電池モジュール積層体を一体化(ラミネート)させる、第4ステップとして下側のラミネート室を大気開放し一体化した太陽電池モジュール積層体を取り出す方法が挙げられ、さらに必要に応じて充填剤の架橋反応を促進するための加熱処理が設けられていてもよい。
このようにして得られた、本発明の封止用保護シートを用いた太陽電池モジュール積層体は、封止用保護シートと充填剤層の接着性に優れている。封止用保護シートと充填剤層の接着性の評価法としては、前記のようにして得られた太陽電池モジュール積層体を用いて、封止用保護シートを剥離するのに必要な強度を引張試験機などで測定する方法が挙げられるが、この場合は積層体の構成が複雑であるため封止用保護シートと充填剤層の層間以外の層間剥離や材料破壊が起こる場合があり、実際の封止用保護シートと充填剤層の層間剥離強度が求められないことがある。このような問題を回避するための方法としては、例えば、積層体の構成が同じ2枚の封止用保護シートを用い、その封止用保護シートの接着層面同士を向かい合わせ、その間に充填剤シートを挟みこんだ状態(封止用保護シート/充填剤シート/封止用保護シート)で、ヒートプレス機などで加熱しつつ一定時間荷重を加えて接着させ擬似試験片を得て、擬似試験片中の2枚の封止用保護シート間を剥離するのに必要な強度を、引張試験機などで測定し評価できる。この方法を用いることで、いずれの層間剥離や材料破壊であっても、封止用保護シートと充填剤層の接着性を求めることが可能である。このような方法で求められる、実用上好ましい封止用保護シートと充填剤層の接着性としては、15mm幅に切り取った試験片の剥離強度で、20N/15mm以上であり、30N/15mm以上がより好ましく、40N/15mm以上がさらに好ましく、50N/15mmが特に好ましく、60N/15mmが最も好ましい。
また、本発明の太陽電池モジュール用接着剤は耐候性に優れている。耐候性の評価としては、加速試験として高温高湿環境下や酸性環境下での封止用保護シートと充填剤層の剥離強度を測定した。
例えば、前記接着性評価で用いた擬似試験片を、85℃−85%RHの高温高湿環境下で3000時間暴露した後に、封止用保護シートと充填剤層の剥離強度を、引張試験機などを用いて測定することで評価できる。また、前記接着性評価で用いた擬似試験片を、50℃の10質量%硫酸水溶液に1500時間浸漬した後に、封止用保護シートと充填剤層の剥離強度を、引張試験機などを用いて測定することで評価できる。このような方法で求められる、実用上好ましい封止用保護シートと充填剤層の接着性としては、15mm幅に切り取った試験片の剥離強度で、15N/15mm以上であり、20N/15mm以上がより好ましく、30N/15mm以上がさらに好ましく、40N/15mm以上が特に好ましく、50N/15mmが最も好ましい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
各種の特性は、以下の方法で測定または評価した。
1.酸変性ポリオレフィン樹脂の特性
(1)不飽和カルボン酸単位の含有量
プロピレン単位(A)とプロピレン単位以外のオレフィン単位(B)との合計に対する不飽和カルボン酸単位の含有量は、赤外吸収スペクトル分析(Perkin Elmer System−2000 フーリエ変換赤外分光光度計、分解能4cm−1)により求めた。
(2)不飽和カルボン酸単位以外の樹脂の構成
プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)との質量比は、オルトジクロロベンゼン(d)中、120℃にてH−NMR、13C−NMR分析(バリアン社製、300MHz)を行い求めた。13C−NMR分析では定量性を考慮したゲート付きデカップリング法に基づき測定した。
(3)重量平均分子量
GPC分析(東ソー社製HLC−8020、カラムはTSK−GEL)を行い、試料をテトラヒドロフランに溶解して40℃の条件で測定し、ポリスチレン標準試料で作製した検量線から重量平均分子量を求めた。テトラヒドロフランに溶解し難い場合はオルトジクロロベンゼンを用いた。
(4)不飽和カルボン酸モノマー量
酸変性ポリオレフィン樹脂ペレット約0.05gを精秤し、20mlのメタノールを抽出溶媒とし、連続転倒混和により室温で21時間抽出を行った。この抽出液をディスクフィルター(孔径0.45μm)で濾過した濾液について、高速液体クロマトグラフィー(Hewlett Packard社製 HP1100、カラムはWaters社製 Puresil 5μ C18 120Å φ4.6mm×250mm(40℃))にて定量した。
不飽和カルボン酸モノマー量が1000ppm未満の場合、酸変性ポリオレフィン樹脂ペレット量を0.5gに変更して同様に定量した。
検量線は、濃度既知の不飽和カルボン酸モノマー成分標準サンプルを用いて作成した。
(5)融点
パーキンエルマー社製DSC7を用いてDSC法にて測定した。
(6)ビカット軟化点温度
ASTM D1525記載の方法に準じて測定した。
2.接着剤の特性
(1)樹脂粒子の平均粒子径
日機装社製、マイクロトラック粒度分布計UPA150(MODEL No.9340)を用いて、重量平均粒子径(mw)および数平均粒子径(mn)を測定した。なお、樹脂の屈折率は1.5とした。
3.封止用保護シートの評価
(1)接着性評価
2枚の封止用保護シートの接着層面同士を向かい合わせ、その間にポリプロピレン樹脂系充填剤〔ポリプロピレン共重合体(フュルスジャパン社製ベストプラスト708、プロピレン/ブテン/エチレン=64.8/23.9/11.3質量%)100質量部、過酸化物(日油社製パーヘキサ25B)、3質量%、シランカップリング剤(信越シリコーン社製KBM−503)3質量部およびトリアリルイソシアヌレート1質量部を110℃で溶融したもの〕からなる厚み600μmの充填剤シートを挟みこんだ状態(封止用保護シート/充填剤シート/封止用保護シート)で、ヒートプレス機(シール圧0.1MPa/cm2)にて140℃で20分間プレスし、擬似試験片を得て、その擬似試験片を15mm幅で切り出し、1日後、擬似試験片の封止用保護シートと封止用保護シートの層間を、引張試験機(インテスコ株式会社製インテスコ精密万能材料試験機2020型)を用い、引張速度200mm/分、T型剥離、25℃での剥離強度を測定した。測定はn=5で行い、測定値はその平均値とした。
(2)耐候性評価
(2−1)高温高湿環境下試験
上記(1)の接着性評価で得られた擬似試験片を、恒温恒湿器内で85℃−85%RHの環境下で3000時間暴露した後に、取り出した擬似試験片を15mm幅で切り出し、擬似試験片の封止用保護シートと封止用保護シートの層間を、引張試験機(インテスコ株式会社製インテスコ精密万能材料試験機2020型)を用い、引張速度200mm/分、T型剥離、25℃での剥離強度を測定した。測定はn=5で行い、測定値はその平均値とした。
(2−2)耐酸性環境下試験
上記(1)の接着性評価で得られた擬似試験片を、50℃の10質量%硫酸水溶液に1500時間浸漬した後に、擬似試験片を取り出し、流水で水洗した後15mm幅で切り出し、擬似試験片の封止用保護シートと封止用保護シートの層間を、引張試験機(インテスコ株式会社製インテスコ精密万能材料試験機2020型)を用い、引張速度200mm/分、T型剥離、25℃での剥離強度を測定した。測定はn=5で行い、測定値はその平均値とした。
酸変性ポリオレフィン樹脂は下記の方法で製造した。
〔製造例1(酸変性ポリオレフィン樹脂P−1の製造)〕
プロピレン/1−ブテン共重合体(質量比:プロピレン/1−ブテン=70/30)280gを4つ口フラスコ中、窒素雰囲気下で加熱溶融させた後、系内温度を170℃に保って攪拌下、不飽和カルボン酸として無水マレイン酸25.0gとラジカル発生剤としてジクミルパーオキサイド6.0gをそれぞれ1時間かけて加え、その後1時間反応させた。反応終了後、得られた反応物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を固化させた。この樹脂を細かく切断し、ペレット状に加工した。
次に、このペレット状の樹脂を、樹脂の3倍質量のアセトンと混合し、50℃に保った状態で1時間攪拌して樹脂を洗浄した。樹脂を回収後、さらに同様の方法で樹脂を洗浄し、遊離状態の無水マレイン酸を除去した。
洗浄後の樹脂を減圧乾燥機中で減圧乾燥して酸変性ポリオレフィン樹脂P−1を得た。
〔製造例2(酸変性ポリオレフィン樹脂P−2の製造)〕
プロピレン/1−ブテン共重合体に代えて、プロピレン/エチレン共重合体(質量比:プロピレン/エチレン=92/8)を用いた以外は、製造例1と同様の方法で酸変性ポリオレフィン樹脂P−2を得た。
〔製造例3(酸変性ポリオレフィン樹脂P−3、P−4の製造)〕
プロピレンと1−ブテンの質量比を97/3(P−3)、50/50(P−4)にそれぞれ変更した以外は、製造例1と同様の方法で酸変性ポリオレフィン樹脂P−3およびP−4を得た。
〔製造例4(酸変性ポリオレフィン樹脂P−5の製造)〕
プロピレン/1−ブテン共重合体(質量比:プロピレン/1−ブテン=70/30)280gを4つ口フラスコ中、窒素雰囲気下で加熱溶融させた後、系内温度を170℃に保って攪拌下、不飽和カルボン酸として無水マレイン酸35.0gとラジカル発生剤としてジクミルパーオキサイド8.0gをそれぞれ1時間かけて加え、その後1時間反応させた。反応終了後、得られた反応物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を固化させた。この樹脂を減圧乾燥機中で減圧乾燥して酸変性ポリオレフィン樹脂P−5を得た。
〔製造例5(酸変性ポリオレフィン樹脂P−6の製造)〕
製造例1において、樹脂の洗浄方法を変更して酸変性ポリオレフィン樹脂を得た。すなわち、プロピレン/1−ブテン共重合体(質量比:プロピレン/1−ブテン=70/30)280gを4つ口フラスコ中、窒素雰囲気下で加熱溶融させた後、系内温度を170℃に保って攪拌下、不飽和カルボン酸として無水マレイン酸25.0gとラジカル発生剤としてジクミルパーオキサイド6.0gをそれぞれ1時間かけて加え、その後1時間反応させた。反応終了後、得られた反応物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を固化させた。この樹脂を細かく切断し、ペレット状に加工した。
次に、このペレット状の樹脂を、樹脂の3倍質量のアセトンと混合し、50℃に保った状態で1時間攪拌し樹脂を洗浄した。樹脂を回収後、さらに3倍質量の、アセトンとジメチルアミノエタノールからなる洗浄液〔アセトン/ジメチルアミノエタノール=90/10(質量比)〕と混合し、50℃に保った状態で1時間攪拌し樹脂を洗浄し、遊離状態の無水マレイン酸を除去した。
洗浄後の樹脂を減圧乾燥機中で減圧乾燥して酸変性ポリオレフィン樹脂P−6を得た。
酸変性ポリオレフィン樹脂(P−1〜P−6)の特性を表1に示す。
Figure 2016189408
実施例1
<太陽電池モジュール用接着剤の製造>
ヒーター付きの密閉できる耐圧1L容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、130.0gの酸変性ポリオレフィン樹脂(P−1)、25.0gのエチレングリコールモノブチルエーテル、100.0gのイソプロパノール、15.0gのジメチルアミノエタノールおよび230.0gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を160℃に保ってさらに60分間撹拌した後、ヒーターの電源を切り自然冷却した。
内温が80℃まで冷えたところで容器を開封して、100.0gのテトラヒドロフラン、10.0gのジメチルアミノエタノールおよび40.0gの蒸留水らからなる原料を追加投入した。その後、容器を密閉し、ヒーターの電源を入れ、撹拌翼の回転速度を300rpmの状態で再度加熱した。系内温度を140℃に保ってさらに60分間撹拌した後、ヒーターの電源を切り自然冷却した。
回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、水性分散体からなる太陽電池モジュール用接着剤を得た。なお濾過の後、フィルター上に樹脂の未分散物は確認できなかった。
<封止用保護シートの製造>
太陽電池モジュール用接着剤として、上記P−1の水性分散体を用い、封止層基材として、耐候性PET(数平均分子量20000、環状オリゴマー含有量0.5質量%以下、固有粘度0.7dl/g、カルボジイミド化合物により末端カルボン酸封鎖)からなる厚み188μmのフィルムを用い、TXEmを封止層基材の片面にマイヤーバーでコーティングした後、100℃で2分間、乾燥させ、厚さ3μmの接着層を有する封止用保護シートを得た。
実施例2〜4、比較例1、2
<太陽電池モジュール用接着剤の製造>
酸変性ポリオレフィン樹脂として、P−2(実施例2)、P−5(実施例3)、P−6(実施例4)、P−3(比較例1)またはP−4(比較例2)を用いた以外は、実施例1の<太陽電池モジュール用接着剤の製造>と同様の方法で水性分散体からなる太陽電池モジュール用接着剤を得た。なお、各例において濾過の後、フィルター上に樹脂の未分散物は確認できなかった。
<封止用保護シートの製造>
太陽電池モジュール用接着剤として、上記で取得したP−2(実施例2)、P−5(実施例3)、P−6(実施例4)、P−3(比較例1)またはP−4(比較例2)の水性分散体を用いた以外は、実施例1の<封止用保護シートの製造>と同様の方法で、厚さ3μmの接着層を有する封止用保護シートを得た。
実施例5
<太陽電池モジュール用接着剤の製造>
オキサゾリン系架橋剤(日本触媒社製、エポクロスWS−700、数平均分子量20000の重合体、水溶液、固形分濃度25質量%、以下WS−700とする)を、実施例1で得られたP−1の水性分散体のP−1樹脂固形分100質量部に対して、WS−700の固形分が5質量部となる様に添加し撹拌混合し、太陽電池モジュール用接着剤を得た。
<封止用保護シートの製造>
太陽電池モジュール用接着剤として、上記オキサゾリン系架橋剤と実施例1で取得したP−1の水性分散体の混合液を用いた以外は、実施例1の<封止用保護シートの製造>と同様の方法で、厚さ3μmの接着層を有する封止用保護シートを得た。
実施例6
<封止用保護シートの製造>
封止層基材として、PVFからなる厚み100μmのフィルムを用いた以外は、実施例1の<封止用保護シートの製造>と同様の方法で、厚さ3μmの接着層を有する封止用保護シートを得た(太陽電池モジュール用接着剤として実施例1で取得したP−1の水性分散体を用いた)。
実施例7
<封止用保護シートの製造>
封止層基材として、PVDFからなる厚み100μmのフィルムを用いた以外は、実施例1の<封止用保護シートの製造>と同様の方法で、厚さ3μmの接着層を有する封止用保護シートを得た(太陽電池モジュール用接着剤として実施例1で取得したP−1の水性分散体を用いた)。
実施例1〜7、比較例1、2で得られた太陽電池モジュール用接着剤および封止用保護シートの評価結果を表2に示す。
Figure 2016189408
実施例1〜7の結果から明らかなように、本発明で規定する酸変性ポリオレフィン樹脂の水性分散体を接着剤として用い、該接着剤をコーティングして形成した接着層を有する封止用保護シートは、充填剤層との接着に優れており、耐候性にも優れていた。実施例3における接着剤は、不飽和カルボン酸モノマー量の多い酸変性ポリオレフィン樹脂を用いたものであり、他の実施例と比較すると耐候性で少し低下する傾向にあった。一方、実施例4における接着剤は、不飽和カルボン酸モノマー量の少ない酸変性ポリオレフィン樹脂を用いたものであり、他の実施例と比較すると耐候性に優れていた。実施例5における接着剤は、オキサゾリン系架橋剤を添加しているものであり、接着性、耐候性において特に優れていた。
比較例1、2は、本発明の規定外の酸変性ポリオレフィン樹脂の水性分散体を接着剤としたものであり、接着性、耐候性に劣っていた。

Claims (8)

  1. 充填剤で太陽電池素子を覆ってなる充填剤層とこれを封止するための封止層とを有する太陽電池モジュールにおいて、前記充填剤層と封止層とを接着するための接着剤であって、接着剤が下記の酸変性ポリオレフィン樹脂を含む水性分散体であることを特徴とする太陽電池モジュール用接着剤。
    酸変性ポリオレフィン樹脂:オレフィン単位と不飽和カルボン酸単位とを共重合成分として含有する共重合体であり、オレフィン単位として、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)とを含有し、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)との質量比(A/B)が60/40〜95/5であり、プロピレン単位(A)と、プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)との合計100質量部に対し、不飽和カルボン酸単位の含有量が0.1〜10質量部であるポリオレフィン樹脂。
  2. プロピレン単位以外のオレフィン単位(B)がブテンであることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール用接着剤。
  3. 水性分散体中に分散された酸変性ポリオレフィン樹脂の重量平均粒子径が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池モジュール用接着剤。
  4. 水性分散体が架橋剤を含み、該架橋剤の含有量が酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して0.05〜30質量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池モジュール用接着剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池モジュール用接着剤を含む接着層と、封止層を有することを特徴とする封止用保護シート。
  6. さらにバリア層を有することを特徴とする請求項5記載の封止用保護シート。
  7. 充填剤で太陽電池素子を覆ってなる充填剤層と、請求項5または6に記載の封止用保護シートを有することを特徴とする太陽電池モジュール。
  8. 充填剤が、ポリプロピレン樹脂系充填剤であることを特徴とする請求項7記載の太陽電池モジュール。


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CN115011284A (zh) * 2022-06-02 2022-09-06 中国乐凯集团有限公司 胶粘剂和太阳能电池透明背板

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