JP2016186041A - エアバッグ収納カバー - Google Patents

エアバッグ収納カバー Download PDF

Info

Publication number
JP2016186041A
JP2016186041A JP2015067202A JP2015067202A JP2016186041A JP 2016186041 A JP2016186041 A JP 2016186041A JP 2015067202 A JP2015067202 A JP 2015067202A JP 2015067202 A JP2015067202 A JP 2015067202A JP 2016186041 A JP2016186041 A JP 2016186041A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
weight
ethylene
storage cover
airbag storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015067202A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6589328B2 (ja
Inventor
涛 張
Tao Zhang
涛 張
直政 鳩山
Naomasa Hatoyama
直政 鳩山
純也 三上
Junya Mikami
純也 三上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MCPP Innovation LLC
Original Assignee
MCPP Innovation LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MCPP Innovation LLC filed Critical MCPP Innovation LLC
Priority to JP2015067202A priority Critical patent/JP6589328B2/ja
Publication of JP2016186041A publication Critical patent/JP2016186041A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6589328B2 publication Critical patent/JP6589328B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Bags (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】低温耐衝撃性、外観、離型性、曲げ弾性率等に優れたエアバッグ収納カバーを提供する。
【解決手段】下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有し、これらの合計量に対して成分(A)を20〜70重量%、成分(B)を20〜70重量%、成分(C)を1〜30重量%含む組成物を下記成分(D)の存在下で動的熱処理してなる熱可塑性エラストマー組成物からなるエアバッグ収納カバー。
成分(A):プロピレン含有量が85〜100重量%であるプロピレン系重合体
成分(B):エチレンからなる重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体成分(C):スチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物
成分(D):有機過酸化物
【選択図】なし

Description

本発明は、低温耐衝撃性、外観、離型性、曲げ弾性率等に優れたエアバッグ収納カバーに関する。
自動車用エアバッグシステムは自動車等の衝突の際に運転手や搭乗者を保護するシステムであり、衝突の際の衝撃を感知する装置とエアバッグ装置とからなる。このエアバッグ装置は、ステアリングホイール、助手席前方のインストルメントパネル、運転席及び助手席のシート、フロント及びサイドピラー等に設置される。
エアバッグ装置におけるエアバッグ収納カバーは、エアバッグ膨脹時に、それを収納しているカバーの破壊による破片の飛散やカバー取り付け部の破壊によるカバーの飛散が懸念される。このため、カバーが異常な破壊をして飛散するのを防止することを目的として、その構造や材質において種々の提案がなされている。
オレフィン系熱可塑性エラストマーからなるエアバッグ収納カバーとしては例えば、特許文献1において、特定のポリプロピレン系重合体、エチレン・オクテン共重合体、スチレン・共役ジエンブロック共重合体、炭化水素系ゴム用軟化剤を有機過酸化物の存在下で動的熱処理してなる熱可塑性エラストマー組成物からなるものが開示されている。また、特許文献2おいてはプロピレン系樹脂、特定のエチレン・α−オレフィンブロック共重合体を特定量含む熱可塑性エラストマー組成物からなるものが提案されている。
国際公開第2006/070179号 国際公開第2014/046139号
近年、エアバッグ展開出力向上による低温域でのエアバッグ収納カバーの破損が懸念されるため、安全性の向上、設計の自由度等の観点から低温耐衝撃性に優れた材料が望まれる。一方、エアバッグ収納カバーはその多くが塗装工程を経て製造されているが、塗装ラインの増設等、塗装工程によるコストの問題があり、より安価に製造するために、近年では無塗装の材料が望まれている。無塗装のエアバッグ収納カバーにおいては低温耐衝性と共に外観の改善が要求される。
本発明者らの詳細な検討によれば、前記特許文献1、2に記載されているようなエアバッグ収納カバー向けの材料においては外観が不十分であるという問題が見出された。本発明はこのような従来技術の問題を鑑みてなされたものである。即ち、本発明の課題は、低温耐衝撃性、曲げ弾性率等を維持しながら、特に外観、離型性等に優れたエアバッグ収納カバーを提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、特定のプロピレン系重合体、特定のオレフィン系ブロック共重合体及びスチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物を特定量含む組成物を有機過酸化物の存在下で動的熱処理してなる熱可塑性エラストマー組成物からなるエアバッグ収納カバーが上記課題を解決し得ることを
見出し、本発明に至った。即ち、本発明の要旨は以下の[1]〜[9]に存する。
[1] 下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有し、これらの合計量に対して成分(A)を20〜70重量%、成分(B)を20〜70重量%、成分(C)を1〜30重量%含む組成物を下記成分(D)の存在下で動的熱処理してなる熱可塑性エラストマー組成物からなるエアバッグ収納カバー。
成分(A):プロピレン含有量が85〜100重量%であるプロピレン系重合体
成分(B):エチレンからなる重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体成分(C):スチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物
成分(D):有機過酸化物
[2] 成分(B)が、110〜125℃に結晶融解ピークを有し、かつその結晶融解熱量が20〜60J/gのオレフィン系ブロック共重合体である、[1]に記載のエアバッグ収納カバー。
[3] 成分(B)のエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックにおけるα−オレフィンの炭素数が4〜8である、[1]又は[2]に記載のエアバッグ収納カバー。
[4] 成分(B)が、エチレンからなる重合体ブロックとエチレン・1−オクテン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体である、[1]乃至[3]のいずれか1つに記載のエアバッグ収納カバー。
[5] 下記成分(E)を含み、かつその含有量が成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100重量部に対して1〜200重量部である、[1]乃至[4]のいずれか1つに記載のエアバッグ収納カバー。
成分(E):炭化水素系ゴム用軟化剤
[6] 前記動的熱処理を下記成分(F)の存在下で行う、[1]乃至[5]のいずれか1つに記載のエアバッグ収納カバー。
成分(F):架橋助剤
[7] 成分(A)のメルトフローレート(230℃、荷重21.18N)が10〜150g/10分である、[1]乃至[6]のいずれか1つに記載のエアバッグ収納カバー。
[8] 成分(C)の重量平均分子量(Mw)が50,000〜500,000である、[1]乃至[7]のいずれか1つに記載のエアバッグ収納カバー。
[9] 射出成形してなる、[1]乃至[8]のいずれか1つに記載のエアバッグ収納カバー。
本発明によれば、低温耐衝撃性、外観、離型性、曲げ弾性率等に優れたエアバッグ収納カバーが提供される。本発明のエアバッグ収納カバーは、運転席用エアバッグ収納カバー、助手席用エアバッグ収納カバー、歩行者用エアバッグ収納カバー、ニー・エアバッグ収納カバー、サイド・エアバッグ収納カバー、カーテン・エアバッグ収納カバー等のいずれにも好適に用いることができる。
実施例において、成形外観を評価するための成形体の模式図である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。なお、本明細書において、「〜」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
〔エアバッグ収納カバー〕
本発明のエアバッグ収納カバーは、下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有し、これらの合計量に対して成分(A)を20〜70重量%、成分(B)を20〜70重量%、成分(C)を1〜30重量%含む組成物を下記成分(D)の存在下で動的熱処理してなる熱可塑性エラストマー組成物からなるエアバッグ収納カバー。
成分(A):プロピレン含有量が85〜100重量%であるプロピレン系重合体
成分(B):エチレンからなる重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体成分(C):スチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物
成分(D):有機過酸化物
なお、本発明において「エアバッグ収納カバー」とは、エアバッグを収納する容器全般を意味するものであり、例えば、エアバッグが収納されている容器において、エアバッグが展開する際の開口部、又はこの開口部と一体となっている容器全体である。
本発明のエアバッグ収納カバーは低温耐衝撃性、外観、曲げ弾性率、離型性等に優れたものである。成分(A)は、流動性、曲げ弾性率、高温強度に寄与し、成分(B)は低温耐衝撃性、高温強度に寄与し、成分(C)は低温耐衝撃性、外観、離型性に寄与する。更にこれらの各成分を成分(D)の存在下で動的熱処理することにより、外観、離型性がより良好なものとなる。
[熱可塑性エラストマー組成物]
<成分(A)>
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物おいて成分(A)は、プロピレン含有量が85〜100重量%であるプロピレン系重合体である。
成分(A)は、プロピレン含有量が85〜100重量%であるプロピレン系重合体であれば、プロピレンの単独重合体であってもよいし、プロピレン単位に加え、エチレン単位、プロピレン以外のα−オレフィン単位、エチレン及びα−オレフィン以外の単量体単位等を15重量%以下含有するプロピレン・エチレン共重合体又はプロピレン・α−オレフィン共重合体であってもよいし、また、プロピレン系ブロック共重合体であってもよい。
成分(A)がプロピレン・α−オレフィン共重合体である場合、プロピレン以外のα−オレフィン単位としては、炭素数4〜20のα−オレフィンを挙げることができる。炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等があげられる。プロピレン以外のα−オレフィンとしては、好ましくは、炭素数4〜10のα−オレフィンであり、より好ましくは、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。
成分(A)のプロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・1−オクテン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・エチレン・1−オクテン共重合体、第1工程でプロピレン単独重合体を重合し、続いて第2工程でプロピレン・エチレン共重合体を重合して得られるプロピレン系ブロック共重合体等を例示することができる。好ましくは、プロピレン単独重合体、エチレン及び炭素数4〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種の単量体とプロピレンとの共重合体、第1工程でプロピレン単独重合体を重合し、続いて第2工程でプロピレン−エチレン共重合体を重合して得られるプロピレン系ブロック共重合体である。これらの中でも特に、成分(A)としては、低温耐衝撃性及び高温強度の観点から、第1工程でプロピレン単独重合体を重合し、続いて第2工程でプロピレン・エチレン共重合体を重合して得られるプロピレン系ブロック共重合体であることが好ましい。
成分(A)のプロピレン含有量は、成分(A)全体に対し、好ましくは90〜100重量%である。成分(A)のプロピレン単位の含有量が前記下限値以上であることにより、耐熱性及び剛性が良好となる傾向にある。なお、成分(A)中のプロピレン含有量は、赤外分光法により求めることができる。
成分(A)のメルトフローレート(230℃、荷重21.18N)は、限定されないが、通常、0.1g/分以上であり、成形体の外観の観点から、好ましくは10g/10分以上であり、より好ましくは20g/10分以上であり、更に好ましくは30g/10分以上である。また、成分(A)のメルトフローレート(230℃、荷重21.18N)は、通常、200g/10分以下であり、引張り強度の観点から、好ましくは150g/10分以下であり、更に好ましくは100g/10分以下である。成分(A)のメルトフローレートは、JIS K7210(1999年)に従って、230℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
成分(A)のプロピレン系重合体の製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が用いられる。例えば、チーグラー・ナッタ系触媒を用いた重合法をあげることができる。該重合法には、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等を用いることができ、これらを2種以上組み合わせてもよい。
また、成分(A)は市販の該当品を用いることも可能である。成分(A)におけるプロピレン系重合体としては下記に挙げる製造者等から調達可能であり、適宜選択することができる。入手可能な市販品としては、プライムポリマー社のPrim Polypro(登録商標)、住友化学社の住友ノーブレン(登録商標)、サンアロマー社のポリプロピレンブロックコポリマー、日本ポリプロ社のノバテック(登録商標)PP、LyondellBasell社のMoplen(登録商標)、ExxonMobil社のExxonMobil PP、Formosa Plastics社のFormolene(登録商標)、Borealis社のBorealis PP、LG Chemical社のSEETEC PP、A.Schulman社のASI POLYPROPYLENE、INEOS Olefins&Polymers社のINEOS PP、Braskem社のBraskem PP、SAMSUNG TOTAL PETROCHEMICALS社のSumsung Total、Sabic社のSabic(登録商標)PP、TOTAL
PETROCHEMICALS社のTOTAL PETROCHEMICALS Polypropylene、SK社のYUPLENE(登録商標)等がある。
<成分(B)>
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物おいて、成分(B)は、エチレンからなる
重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体のブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体である。
成分(B)のオレフィン系ブロック共重合体は110〜125℃に結晶融解ピークを有し、かつその結晶融解熱量が20〜60J/gであることが好ましい。ここで、成分(B)において、110〜125℃結晶融解ピークにおける結晶融解熱量が20〜60J/gであることは、成分(B)が、結晶性のエチレンからなる重合体ブロックを有することを表す指標である。また、成分(B)は、エチレンからなる重合体ブロックに基づく結晶性に加え、エチレン・α−オレフィン共重合体のブロックに基づく非晶性を有する。成分(B)がこのような構造を有することにより、得られるエアバッグ収納カバーに高温強度及び低温耐衝撃性の効果が付与される。更には、本発明に用いる成分(B)におけるエチレンからなる重合体ブロックが、成分(D)の過酸化物の存在下で動的架橋されることにより光沢度が低くなり、外観が改善されるものと考えられる。成分(B)の結晶融解熱量は、高温強度の観点から、より好ましくは30J/g以上である。また、成分(B)の結晶融解熱量は、低温耐衝撃性の観点から、より好ましくは50J/g以下である。
成分(B)におけるエチレンからなる重合体ブロックは、エチレンを主体とするものであるが、エチレンに加え他の単量体単位を有していてもよい。他の単量体単位としてはプロピレン単位、1−ブテン単位、2−メチルプロピレン単位、1−ペンテン単位、3−メチル−1−ブテン単位、1−ヘキセン単位、4−メチル−1−ペンテン単位、1−オクテン単位等を例示することができる。好ましくは、プロピレン単位、1−ブテン単位、1−ヘキセン単位、1−オクテン単位等の末端の炭素原子に炭素間二重結合を有する炭素数3〜8のα−オレフィン単位である。成分(B)におけるα−オレフィンは1種のみがエチレンと共重合したものであっても、2種以上がエチレンと共重合したものであってもよい。また、成分(B)は1種のみで用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
成分(B)のエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックは、エチレン単位に加え、α−オレフィン単位としてプロピレン単位、1−ブテン単位、2−メチルプロピレン単位、1−ペンテン単位、3−メチル−1−ブテン単位、1−ヘキセン単位、4−メチル−1−ペンテン単位、1−オクテン単位等を構成単位として有するものが例示され、好ましくは、プロピレン単位、1−ブテン単位、1−ヘキセン単位、1−オクテン単位等の末端の炭素原子に炭素間二重結合を有する炭素数4〜8のα−オレフィン単位である。成分(B)におけるα−オレフィンは1種のみがエチレンと共重合したものであっても、2種以上がエチレンと共重合したものであってもよい。また、成分(B)は1種のみで用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
成分(B)のエチレン単位の含有量は、エチレン単位の含有量とα−オレフィン単位の含有量との合計量に対し、50重量%以上80重量%以下であることが好ましい。成分(B)のエチレン単位の含有量は、成分(B)のブロッキングによる融着防止のためには多い方が好ましく、エアバッグ収納カバーの低温耐衝撃性の観点では少ない方が好ましい。成分(B)のエチレン単位の含有量は、より好ましくは55重量%以上であり、更に好ましくは60重量%以上である。また、成分(B)のエチレン単位の含有量は、より好ましくは75重量%以下である。なお、成分(B)におけるエチレン単位の含有量及び炭素数4〜8のα−オレフィン単位の含有量は、それぞれ赤外分光法により求めることができる。
成分(B)におけるエチレン・α−オレフィン共重合体のブロックは、エチレン単位及び炭素数3〜8のα−オレフィン単位に加え、非共役ジエンに基づく単量体単位(非共役ジエン単位)等の他の単量体単位を有していてもよい。該非共役ジエン単位としては、1,4−ヘキサジエン単位、1,6−オクタジエン単位、2−メチル−1,5−ヘキサジエ
ン単位、6−メチル−1,5−ヘプタジエン単位、7−メチル−1,6−オクタジエン単位のような鎖状非共役ジエン単位;シクロへキサジエン単位、ジシクロペンタジエン単位、メチルテトラヒドロインデン単位、5−ビニルノルボルネン単位、5−エチリデン−2−ノルボルネン単位、5−メチレン−2−ノルボルネン単位、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン単位、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン単位のような環状非共役ジエン単位等が挙げられるが、これらの中でも好ましくは、5−エチリデン−2−ノルボルネン単位、ジシクロペンタジエン単位である。
また、成分(B)が非共役ジエン単位等の他の単量体単位を有する場合、その含有量は成分(B)全体に対して、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下である。非共役ジエン単位やプロピレン単位の含有量は、赤外分光法により求めることができる。
熱可塑性エラストマー組成物に用いる成分(B)として具体的には、エチレンからなる重合体ブロックと、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・プロピレン・1−オクテン共重合体等のエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックとを含むブロック共重合体を例示することができる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、成分(B)は、エチレンからなる重合体ブロックとエチレン・1−オクテン共重合体ブロックとを含むブロック共重合体、すなわち成分(B)は、エチレンからなる重合体とエチレン−1−オクテン共重合体のブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体を含むことが最も好ましい。
成分(B)は結晶性を有するエチレンからなる重合体ブロックを有することに加え、エチレン・α−オレフィン共重合体のブロックによる非晶性を有する。この非晶性はガラス転移温度により表すことができ、DSC法によるガラス転移温度が好ましくは−80℃以上であり、より好ましくは−75℃以上であり、一方、好ましくは−50℃以下であり、より好ましくは−60℃以下である。
成分(B)のメルトフローレート(190℃、荷重21.18N)は限定されないが、通常、10g/10分以下であり、強度の観点から、好ましくは8.0g/10分以下であり、より好ましくは5.0g/10分以下であり、更に好ましくは3.0g/10分以下である。また、成分(B)のメルトフローレートは、通常、0.01g/10分以上であり、流動性の観点から、好ましくは0.05g/10分以上であり、更に好ましくは0.10g/10分以上である。成分(B)のメルトフローレートは、ASTM D1238に従い、190℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
成分(B)の密度は低温耐衝撃性の観点から、好ましくは0.880g/cm以下であり、より好ましくは0.870g/cm以下である。一方、その下限については特に制限されないが、通常0.850g/cm以上である。成分(B)の密度は(ISO 1183−A法(測定温度:23℃))により測定することができる。
成分(B)の製造方法としては、日本国特表2007−529617号公報、日本国特表2008−537563号公報、日本国特表2008−543978号公報に開示された方法にしたがって合成することができる。例えば、第1のオレフィン重合触媒と、同等の重合条件下で第1のオレフィン重合触媒によって調製されるポリマーとは化学的性質又は物理的性質が異なるポリマーを調製可能な第2のオレフィン重合触媒と、鎖シャトリング剤と、を組み合わせて得られる混合物又は反応生成物を含む組成物を準備し、上記エチレンとα−オレフィンとを、付加重合条件下で、該組成物と接触させる工程を経て製造することができる。
成分(B)の重合には、好ましくは連続溶液重合法が適用される。連続溶液重合法は、触媒成分、鎖シャトリング剤、モノマー類、並びに場合により溶媒、補助剤、捕捉剤及び重合助剤が反応ゾーンに連続的に供給され、ポリマー生成物はそこから連続的に取り出される。また、ブロックの長さは、前記触媒の比率および種類、鎖シャトリング剤の比率および種類、重合温度等を制御することによって変化させることができる。
成分(B)は市販品として入手することもできる。成分(B)に該当する市販品としては例えばダウ・ケミカル社製Engage(登録商標)−XLTシリーズやINFUSE(登録商標)シリーズ等が挙げられる。
<成分(C)>
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物おいて、成分(C)はスチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物である。
成分(C)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物における好適な共役ジエンはブタジエン、イソプレン又はこれらの混合物である。例えば、スチレン・ブタジエンブロック共重合体(以下、単に「S−B−S」と略記することがある。)及び/又はその水素添加物が挙げられる。スチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物としては、部分的に水素添加されたスチレン・ブタジエン・ブチレン・スチレン共重合体(SBBS)、実質的に完全に水素添加されたものであるスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体(SEBS)等が挙げられる。また、スチレン・イソプレンブロック共重合体の水素添加物(以下、単に「水添S−I−S」と略記することがある。)であるスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体(SEPS)、スチレン・ブタジエン・イソプレンブロック共重合体の水素添加物(以下、単に「水添S−BI−S」と略記することがある。)を挙げることができる。
スチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその部分水素添加物、完全水素添加物(C)のスチレン含量は特に制限されないが、強度と耐熱性の観点から、好ましくは5重量%以上であり、より好ましくは8重量%以上であり、更に好ましくは10重量%以上である。また、スチレン含量は、柔軟性と耐衝撃性の観点から、好ましくは、70重量%以下であり、より好ましくは55重量%以下であり、更に好ましくは40重量%以下である。
成分(C)における共役ジエンはNMR法で分析した1,2−ミクロ構造が好ましくは60モル%以下、より好ましくは45モル%以下の範囲のものであり、1,2−ミクロ構造が上記上限値以下であることが成形性と柔軟性の観点から好ましく、また、動的熱処理による架橋反応を過度に進行させない観点からも好ましい。成分(C)においても架橋反応を利用する観点からは成分(C)がスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物である場合、その水素添加率は95%以下であることが好ましく、90%以下であることがより好ましく、85%以下であることが更に好ましい。
成分(C)における共役ジエンがイソプレンとブタジエンの混合物の場合の重量比(イソプレン/ブタジエン)は、一般に99/1〜1/99、好ましくは90/10〜30/70、特に好ましくは80/20〜40/60のものである。
成分(C)の重量平均分子量(Mw)は離型性の観点から、好ましくは50,000以上であり、より好ましくは80,000以上であり、更に好ましくは100,000以上
である。また、重量平均分子量(Mw)は流動性と分散性の観点から、500,000以下が好ましく、より好ましくは450,000以下であり、更に好ましくは400,00
0以下であり、特に好ましくは350,000以下である。
成分(C)の重量平均分子量(Mw)はゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー法(GPC法)により測定されるものであり、例えば、下記条件により測定することができる。
機器:東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC(R)」
カラム:東ソー株式会社製「TSKgel Super HM−M(6.0mm I.D×15cm×2+G)」
検出器:示差屈折率検出器(RI/内臓)
溶媒:クロロホルム
温度:40℃
流速:0.25mL/分
注入量:0.1重量%×20μL
較正試料:単分散ポリスチレン
較正法:ポリスチレン換算
較正曲線近似式:3次式(双曲線):排除限界設定時間 12分
成分(C)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の製造方法としては、例えば、特公昭40−23798号公報に記載された方法により、リチウム触媒を用いて不活性溶媒中でスチレン・共役ジエンブロック共重合体を合成すればよく、また、スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物においては前記のようにスチレン・共役ジエンブロック共重合体を合成し、次いで、例えば、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特開昭59−133203号公報、特開昭60−79005号公報に記載された方法により、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加する方法等を挙げることができる。
成分(C)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物は、市販品として入手することも可能である。スチレン・共役ジエンブロック共重合体としては、例えば、クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)D」等が挙げられる。スチレン・共役ジエンブロック共重合体の部分水素添加物としては、例えば、旭化成株式会社製「タフテック(登録商標)P」などが挙げられる。スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物としては、例えば、クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)G」、株式会社クラレ製「セプトン(登録商標)」、旭化成株式会社製「タフテック(登録商標)」等が挙げられる。
<成分(D)>
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物において、成分(D)の有機過酸化物は動的熱処理において架橋剤として作用する。この動的熱処理により、本発明のエアバッグ収納カバーの外観、離型性が特に良好となる。
成分(D)の有機過酸化物としては、芳香族系有機過酸化物及び脂肪族系有機過酸化物のいずれも使用することが可能である。具体的には、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のジアルキルパーオキシド類;t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステル類;アセチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、p
−クロロベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド等のヒドロパーオキシド類等が挙げられる。これらの中でも、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが好ましい。なお、以上に挙げた成分(d)の有機過酸化物は1種類のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<成分(E)>
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物は、成形性を向上させる観点から下記成分(E)を含有することが好ましい。
成分(E):炭化水素系ゴム用軟化剤
成分(E)の炭化水素系ゴム用軟化剤としては、鉱物油系軟化剤、合成樹脂系軟化剤等が挙げられるが、他の成分との親和性の観点から鉱物油系軟化剤が好ましい。鉱物油系軟化剤は、一般的に、芳香族炭化水素、ナフテン系炭化水素及びパラフィン系炭化水素の混合物であり、全炭素原子の50%以上がパラフィン系炭化水素であるものがパラフィン系オイル、全炭素原子の30〜45%がナフテン系炭化水素であるものがナフテン系オイル、全炭素原子の35%以上が芳香族系炭化水素であるものが芳香族系オイルと各々呼ばれている。これらの中で、本発明においては、パラフィン系オイルを用いることが好ましい。なお、炭化水素系ゴム用軟化剤は1種のみで用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。
成分(E)の炭化水素系ゴム用軟化剤の40℃における動粘度は特に限定されないが、好ましくは20センチストークス以上、より好ましくは50センチストークス以上であり、また、好ましくは800センチストークス以下、より好ましくは600センチストークス以下である。また、炭化水素系ゴム用軟化剤の引火点(COC法)は、好ましくは200℃以上、より好ましくは250℃以上である。
成分(E)の炭化水素系ゴム用軟化剤は市販品として入手することができる。該当する市販品としては、例えば、JX日鉱日石エネルギー社製日石ポリブテン(登録商標)HVシリーズ、出光興産社製ダイアナ(登録商標)プロセスオイルPWシリーズ等が挙げられ、これらの中から該当品を適宜選択して使用することができる。
<成分(F)>
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物を製造する際には、前記成分(D)と共に下記成分(F)の存在下で動的熱処理を行うことが好ましい。
成分(F):架橋助剤
成分(F)の架橋助剤としては、例えば、硫黄、p−キノンジオキシム、p−ジニトロソベンゼン、1,3−ジフェニルグアニジン等の過酸化物用助剤;ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート等の多官能ビニル化合物;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。これらは1種のみで用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<配合割合>
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物の原料の配合割合について以下に説明する。なお、本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物は成分(A)〜(C)を含む組成物を成分(D)の存在下で動的熱処理して得られるものであり、以下に説明する各成分の配合割合は動的熱処理を行う前の仕込み量を意味するものである。
成分(A)の含有量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量に対し、柔軟性の観点から20重量%以上であり、好ましくは25重量%以上であり、より好ましくは30重量%である。また、成形加工性の観点から、70重量%以下であり、好ましくは65重量%以下であり、より好ましくは60重量%以下である。
成分(B)の含有量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量に対し、成形性の観点から20重量%以上であり、好ましくは25重量%以上であり、より好ましくは30重量%である。一方、柔軟性の観点から70重量%以下であり、好ましくは65重量%以下であり、より好ましくは60重量%以下である。
成分(C)の含有量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量に対し、外観、離型性等の観点から1重量%以上であり、好ましくは5重量%以上であり、より好ましくは9重量%以上である。一方、柔軟性と耐候性の観点から30重量%以下であり、好ましくは25重量部以下であり、より好ましくは20重量%以下である。
成分(D)の使用量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100重量部に対し、架橋反応十分に進行させるため、好ましくは0.05重量部以上であり、より好ましくは0.1重量部以上であり、更に好ましくは0.3重量部以上である。一方、架橋反応と流動性を制御する、低温衝撃性能保持する観点から、好ましくは5.0重量部以下であり、より好ましくは4.0重量部以下であり、更に好ましくは3.0重量部以下である。
成分(E)の含有量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100重量部に対し、柔軟性の観点から、好ましくは1重量部以上であり、より好ましくは3重量部以上であり、更に好ましくは5重量部以上である。一方、低温耐衝撃性の観点から、好ましくは200重量部以下であり、より好ましくは150重量部以下であり、更に好ましくは120重量部以下であり、特に好ましくは100重量部以下である。
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物の成分(A)と成分(F)の重量比([成分(A)の重量]:[成分(F)の重量])は、好ましくは1:0.3〜1:10であり、より好ましくは1:0.4〜1:8であり、更に好ましくは1:0.5〜1:5であり、特に好ましくは1:0.7〜1:4である。
<その他の成分>
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物には、成分(A)〜(F)以外に本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じてその他の成分を配合することができる。
その他の成分としては、例えば、成分(A)〜(C)以外の熱可塑性樹脂やエラストマー等の樹脂、酸化防止剤、充填材、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、分散剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、金属不活性化剤、分子量調整剤、防菌剤、防黴材、蛍光増白剤等の各種添加物等を挙げることができる。これらは任意のものを単独又は併用して用いることができる。
成分(A)〜(C)以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂;ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリオレフィン樹脂(だだし、成分(A)又は成分(B)に該当するものを
除く。)等を挙げることができる。また、成分(A)〜(C)以外のエラストマーとしては、例えば、スチレン系エラストマー(ただし、成分(C)に該当するものを除く。);ポリエステル系エラストマー;ポリブタジエン等を挙げることができる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。酸化防止剤を用いる場合、成分(A)〜成分(C)の合計100重量部に対して、通常0.01〜3.0重量部の範囲で用いられる。
充填材としては、例えば、ガラス繊維、中空ガラス球、炭素繊維、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、チタン酸カリウム繊維、シリカ、金属石鹸、二酸化チタン、カーボンブラック等を挙げることができる。充填剤を用いる場合、成分(A)〜成分(C)の合計100重量部に対して、通常0.1〜50重量部で用いられる。
[熱可塑性エラストマー組成物の製造方法]
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、必要に応じて用いられる成分(E)、その他の成分等を所定量含有する組成物を成分(D)の存在下で、また、必要に応じて成分(F)の存在下で動的熱処理して得られるものである。
本発明において「動的熱処理」とは成分(D)の存在下で溶融状態又は半溶融状態で混練することを意味する。この動的熱処理は、溶融混練によって行うのが好ましく、そのための混合混練装置としては、例えば非開放型バンバリーミキサー、ミキシングロール、ニーダー、二軸押出機等が用いられる。これらの中でも二軸押出機を用いることが好ましい。この二軸押出機を用いた製造方法の好ましい態様としては、複数の原料供給口を有する二軸押出機の原料供給口(ホッパー)に各成分を供給して動的熱処理を行うものである。
動的熱処理を行う際の温度は、通常80〜300℃、好ましくは100〜250℃である。また、動的熱処理を行う時間は通常0.1〜30分である。
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物を二軸押出機により動的熱処理を行う場合においては、二軸押出機のバレル半径R(mm)、スクリュー回転数N(rpm)及び吐出量Q(kg/時)の間に下記式(1)の関係を保ちながら押出することが好ましく、下記式(2)の関係を保ちながら押出することがより好ましい。
2.6<NQ/R<22.6 (1)
3.0<NQ/R<20.0 (2)
二軸押出機のバレル半径R(mm)、スクリュー回転数N(rpm)及び吐出量Q(kg/時)との間の前記関係が上記下限値より大きいことが熱可塑性エラストマー組成物を効率的に製造するために好ましい。一方、前記関係が上記上限値より小さいことが、剪断による発熱を抑え、外観不良の原因となる異物が発生しにくくなるために好ましい。
[熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納カバーの物性]
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物は成形性に優れたものであり、該熱可塑性エラストマー組成物からなる本発明のエアバッグ収納カバーは低温耐衝撃性、外観、離型性、曲げ弾性率等に優れたものである。
本発明に用いる熱可塑性エラストマー組成物は成形性に優れたものである。具体的にはJIS K7210(1999年)に準拠した温度230℃、測定荷重21.18Nでのメルトフローレート(MFR)で通常、0.5〜50g/10分であり、1〜40g/1
0分であることが好ましく、2〜30g/10分であることがより好ましい。
本発明のエアバッグ収納カバーは低温耐衝撃性に優れたものであり、本発明において、低温耐衝撃性は後掲の実施例に示す方法によるアイゾット衝撃強さにより評価される。本発明においては、アイゾット衝撃強さの値が、50kJ/m以上であることが好ましく、60kJ/m以上であることがより好ましく、70kJ/m以上であることが更に好ましい。
本発明のエアバッグ収納カバーは離型性に優れたものである。本発明のエアバック収納カバーの離型性は、熱可塑性エラストマー組成物におけるマトリックスの成分(A)に対し、成分(B)、成分(C)に由来するドメインが大きいと光沢が低くなり、同時に離型性が良好となる傾向にある。このため、本発明において、離型性は後掲の実施例に示す方法による光沢度により評価される。本発明においては、光沢度の値が、35度以下であることが好ましく、30度以下であることがより好ましい。
本発明のエアバッグ収納カバーは曲げ弾性率に優れたものである。本発明においては、曲げ弾性率の値が、100〜400MPaであることが好ましく、120〜380MPaであることがより好ましい。
[エアバッグ収納カバーの製造方法]
以上に説明した熱可塑性エラストマー組成物を用いて、一般に、通常の射出成形法又は、必要に応じて、ガスインジェクション成形法、射出圧縮成形法、ショートショット発泡成形法等の各種成形法を用いて成形体とすることにより本発明のエアバッグ収納カバーを製造することができる。特に、本発明のエアバッグ収納カバーは射出成形により製造することが好ましく、射出成形を行う際の成形条件は以下の通りである。エアバッグ収納カバーを射出成形する際の成形温度は一般に150〜300℃であり、好ましくは160〜280℃である。射出圧力は通常、5〜100MPaであり、好ましくは10〜80MPaである。また、金型温度は通常0〜80℃であり、好ましくは20〜60℃である。
この様にして得られたエアバッグ収納カバーは、自動車等の高速移動体が衝突事故等の際に、その衝撃や変形を感知することにより作動し、膨張展開するエアバッグシステムのエアバッグ収納カバーとして好適に用いられる。また、本発明のエアバッグ収納カバーは、運転席用エアバッグ収納カバー、助手席用エアバッグ収納カバー、歩行者用エアバッグ収納カバー、ニー・エアバッグ収納カバー、サイド・エアバッグ収納カバー、カーテン・エアバッグ収納カバー等のいずれにも好適に用いることができる。
以下、実施例を用いて本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限または下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限または下限の値と、下記実施例の値または実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
<原料>
[成分(A)]
A−1:
ポリプロピレンブロック共重合体(第1工程でプロピレン単独重合体を重合し、続いて第2工程でエチレン・プロピレン共重合体を重合して得られたもの)
MFR(JIS K7210(1999年)):30g/10分(測定条件:230℃、荷重21.18N(2.16kgf))
ポリプロピレンブロック共重合体中、プロピレン単独重合体の含有量:92重量%、エチレン・プロピレン共重合体の含有量:8重量%、エチレン・プロピレン共重合体におけるエチレン単位含有量:4重量%
A−2:
プロピレン・エチレンランダム共重合体
MFR(JIS K7210(1999年)):30g/10分(測定条件:230℃、荷重21.18N(2.16kgf))
A−3:
ポリプロピレンブロック共重合体(第1工程でプロピレン単独重合体を重合し、続いて第2工程でエチレン・プロピレン共重合体を重合して得られたもの)
バゼル社製 HIFAX(登録商標) X1956A
MFR(ISO 1133):1.1g/10分(測定条件:230℃、荷重21.18N(2.16kgf)、カタログ値)
プロピレン・エチレンランダム共重合体中、プロピレン単位有量:90重量%、エチレン単位含有量:10重量%
[成分(B)]
B−1:
エチレンからなる重合体ブロックとエチレン・オクテン共重合体のブロックとを有するブロック共重合体
ダウ・ケミカル社製 Engage(登録商標) XLT8677
結晶融解ピーク温度:119℃、結晶融解熱量:37J/g、MFR(ASTM D1238):1.3g/10分(測定条件:230℃、荷重21.18N(2.16kgf))(カタログ値)、ガラス転移温度(DSC法):−67℃、密度:0.872g/cm(ISO 1183−A法(測定温度:23℃))。
b−1(比較例用):
エチレン・オクテンランダム共重合体
ダウ・ケミカル社製 Engage(登録商標)8150
結晶融解ピーク温度:110〜125℃にピークなし、結晶融解熱量:0、MFR(ASTM D1238):0.5g/10分(測定条件:190℃、荷重21.18N(2.16kgf))(カタログ値)、密度:0.868g/cm(ASTM D792)。
[成分(C)]
C−1:
スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体
クレイトンポリマーズ社製 Kraton(登録商標)D1101J
重量平均分子量(Mw):160,000
スチレン含有量31重量%、共役ジエン含有量:69重量%(カタログ値)、共役ジエン成分の1,2−ミクロ構造:12モル%。
[成分(D)]
D−1:
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン40重量%と炭酸カルシウム60重量%の混合物
化薬アクゾ株式会社製カヤヘキサAD40
[成分(E)]
E−1:
パラフィン系オイル
出光興産製ダイアナ(登録商標)プロセスオイルPW90
40℃の動粘度:95.54cSt(センチストークス)、流動点:−15℃、引火点:272℃
[成分(F)]
F−1:
和光純薬工業社製 ジビニルベンゼン(ジビニルベンゼン55重量%とエチルビニルベンゼン45重量%の混合物)
<評価方法>
1)低温耐衝撃性(アイゾット衝撃強さ)
インラインスクリュウタイプ射出成形機(住友電装社製「SE180」)により、射出圧力100MPa、射出速度27mm/s、シリンダー設定温度220℃、金型温度40℃にて、アイゾット衝撃強さ用の試験片として、厚さ4mm×幅10mm×長さ80mmに成形した。その後、ダンベルにノッチを入れ(ノッチの寸法と評価方法はISO 180(2000年)に準拠)、温度−40℃と−45℃のそれぞれで測定した。アイゾット衝撃強さの値が大きいものほど、低温耐衝撃性に優れるものと評価される。
2)離型性(光沢度)
インラインスクリュウタイプ射出成形機(住友電装社製「SE180」)により、射出圧力100MPa、射出速度27mm/s、シリンダー設定温度220℃、金型温度40℃にて、引張り試験の試験片はシート(厚さ2mm×幅120mm×長さ80mm)を成形した。JIS Z8741に従って、入射角60°で測定した。光沢度の値が小さいものほど離型性に優れるものと評価され、以下の基準で評価した。
○:光沢度の値が30度以下
△:光沢度の値が30度超過35度以下
×:光沢度の値が35度超過
3)曲げ弾性率
インラインスクリュウタイプ射出成形機(住友電装社製「SE180」)により、射出圧力100MPa、射出速度27mm/s、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて、ISO 3167(2002年)準拠の多目的評価用試験片A(長さ180mmのダンベル)を成形し、ダンベルの末端を切り落として曲げ弾性率測定用試験片(厚さ4mm×幅10mm×長さ80mm)を作成した。島津製作所社製オートグラフ 精密万能試験機 AG−Xにより、ISO 178(2010年)従って、2mm/minの速度で曲げ弾性率を測定した。エアバッグ収納カバーとして使用するためには曲げ弾性率は100〜600MPaであることが好ましい。
4)外観
インラインスクリュウタイプ射出成形機(住友電装社製「SE180」)により、射出圧力150MPa、射出速度60mm/s、保圧圧力30MPa、保圧速度10mm/s
、シリンダー設定温度230℃、金型温度40℃にて、箱状の成形体(図1参照)を成形した。得られた成形体について、以下の基準で外観を評価した。
◎:非常に良好(ティアライン部に艶ムラ、転写不良等がほとんど確認されなかった。)○:良好(ティアライン部に艶ムラ、転写不良等がわずかに確認された。)
△:不良(ティアライン部に艶ムラ、転写不良等が確認された。)
×:不良(ティアライン部に目立つ艶ムラ、転写不良等が確認された。)
<実施例/比較例>
[実施例1]
表−1に示すように、(A−1)53重量部、(B−1)37重量部、(C−1)10
重量部、(A−1)、(B−1)及び(C−1)の合計100重量部に対して、(D−1)0.3重量部(2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン40重量%と炭酸カルシウム60重量%の混合物)、(F−1)0.3重量部(ジビニルベンゼン55重量%とエチルビニルベンゼン45重量%の混合物)、酸化防止剤(BASFジャパン社製 商品名イルガノックス(登録商標) 1010FF)0.15重量部、オレイン酸アミド0.1重量部、及び黒色顔料(カーボン濃度40重量%品)1.5重量部をヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドした。同方向二軸押出機(東芝機械社製「TEM−26SS」、L/D=48.5、シリンダブロック数:12)へ25kg/hの速度で表−1に記載の各原料を投入し、160〜210℃の範囲で昇温させ溶融混練を行い、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを製造した。得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットについて、前記1)〜4)の評価を行った。それらの評価結果を表−1に示す。
[実施例2及び比較例1〜4]
表−1に示す配合にした以外は実施例1と同様にして熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。また、実施例1と同様、前記1)〜4)の評価を行った。これらの評価結果を表−1に示す。
Figure 2016186041
[評価結果]
表−1に示すように、本発明に該当する実施例1、2はいずれも比較例1〜4と同等の低温耐衝撃性を有し、比較例1〜4よりも優れた離型性、外観を有するものであることがわかる。

Claims (9)

  1. 下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有し、これらの合計量に対して成分(A)を20〜70重量%、成分(B)を20〜70重量%、成分(C)を1〜30重量%含む組成物を下記成分(D)の存在下で動的熱処理してなる熱可塑性エラストマー組成物からなるエアバッグ収納カバー。
    成分(A):プロピレン含有量が85〜100重量%であるプロピレン系重合体
    成分(B):エチレンからなる重合体ブロックとエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体成分(C):スチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物
    成分(D):有機過酸化物
  2. 成分(B)が、110〜125℃に結晶融解ピークを有し、かつその結晶融解熱量が20〜60J/gのオレフィン系ブロック共重合体である、請求項1に記載のエアバッグ収納カバー。
  3. 成分(B)のエチレン・α−オレフィン共重合体ブロックにおけるα−オレフィンの炭素数が4〜8である、請求項1又は2に記載のエアバッグ収納カバー。
  4. 成分(B)が、エチレンからなる重合体ブロックとエチレン・1−オクテン共重合体ブロックとを含むオレフィン系ブロック共重合体である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエアバッグ収納カバー。
  5. 下記成分(E)を含み、かつその含有量が成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100重量部に対して1〜200重量部である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエアバッグ収納カバー。
    成分(E):炭化水素系ゴム用軟化剤
  6. 前記動的熱処理を下記成分(F)の存在下で行う、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエアバッグ収納カバー。
    成分(F):架橋助剤
  7. 成分(A)のメルトフローレート(230℃、荷重21.18N)が10〜150g/10分である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のエアバッグ収納カバー。
  8. 成分(C)の重量平均分子量(Mw)が50,000〜500,000である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のエアバッグ収納カバー。
  9. 射出成形してなる、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のエアバッグ収納カバー。
JP2015067202A 2015-03-27 2015-03-27 エアバッグ収納カバー Active JP6589328B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015067202A JP6589328B2 (ja) 2015-03-27 2015-03-27 エアバッグ収納カバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015067202A JP6589328B2 (ja) 2015-03-27 2015-03-27 エアバッグ収納カバー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016186041A true JP2016186041A (ja) 2016-10-27
JP6589328B2 JP6589328B2 (ja) 2019-10-16

Family

ID=57203060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015067202A Active JP6589328B2 (ja) 2015-03-27 2015-03-27 エアバッグ収納カバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6589328B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018141092A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 Mcppイノベーション合同会社 熱可塑性エラストマー組成物
JP2018154815A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 Mcppイノベーション合同会社 変性ポリオレフィン組成物及び架橋ポリオレフィン組成物
JP2019038925A (ja) * 2017-08-24 2019-03-14 Mcppイノベーション合同会社 熱可塑性エラストマー組成物、成形体及びエアバッグ収納カバー
JP2019131796A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 Mcppイノベーション合同会社 変性エラストマー組成物、架橋エラストマー組成物及びその成形体
JP2019172061A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 Mcppイノベーション合同会社 エアバッグ収納カバー用熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納用カバー
CN111989363A (zh) * 2018-05-09 2020-11-24 Nok株式会社 橡胶组合物
JP2021147469A (ja) * 2020-03-18 2021-09-27 Mcppイノベーション合同会社 熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納カバー

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002155175A (ja) * 2000-11-21 2002-05-28 Mitsubishi Chemicals Corp エアバッグ収納用カバー
JP2002194098A (ja) * 2000-12-25 2002-07-10 Mitsubishi Chemicals Corp エアバッグ収納用カバー
WO2013001760A1 (ja) * 2011-06-29 2013-01-03 東レ株式会社 ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物およびそれからなる成形品
JP2013504654A (ja) * 2009-09-14 2013-02-07 住友化学株式会社 高性能の熱可塑性エラストマー組成物
JP2013035889A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Mitsubishi Chemicals Corp 熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納カバー
WO2014046139A1 (ja) * 2012-09-19 2014-03-27 三菱化学株式会社 エアバッグ収納カバー

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002155175A (ja) * 2000-11-21 2002-05-28 Mitsubishi Chemicals Corp エアバッグ収納用カバー
JP2002194098A (ja) * 2000-12-25 2002-07-10 Mitsubishi Chemicals Corp エアバッグ収納用カバー
JP2013504654A (ja) * 2009-09-14 2013-02-07 住友化学株式会社 高性能の熱可塑性エラストマー組成物
WO2013001760A1 (ja) * 2011-06-29 2013-01-03 東レ株式会社 ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物およびそれからなる成形品
JP2013035889A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Mitsubishi Chemicals Corp 熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納カバー
WO2014046139A1 (ja) * 2012-09-19 2014-03-27 三菱化学株式会社 エアバッグ収納カバー

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018141092A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 Mcppイノベーション合同会社 熱可塑性エラストマー組成物
JP2018154815A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 Mcppイノベーション合同会社 変性ポリオレフィン組成物及び架橋ポリオレフィン組成物
JP7081181B2 (ja) 2017-03-16 2022-06-07 Mcppイノベーション合同会社 変性ポリオレフィン組成物及び架橋ポリオレフィン組成物
JP2019038925A (ja) * 2017-08-24 2019-03-14 Mcppイノベーション合同会社 熱可塑性エラストマー組成物、成形体及びエアバッグ収納カバー
JP2019131796A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 Mcppイノベーション合同会社 変性エラストマー組成物、架橋エラストマー組成物及びその成形体
JP7225821B2 (ja) 2018-01-31 2023-02-21 Mcppイノベーション合同会社 変性エラストマー組成物、架橋エラストマー組成物及びその成形体
JP2019172061A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 Mcppイノベーション合同会社 エアバッグ収納カバー用熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納用カバー
CN111989363A (zh) * 2018-05-09 2020-11-24 Nok株式会社 橡胶组合物
JP2021147469A (ja) * 2020-03-18 2021-09-27 Mcppイノベーション合同会社 熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納カバー
JP7424138B2 (ja) 2020-03-18 2024-01-30 Mcppイノベーション合同会社 熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納カバー

Also Published As

Publication number Publication date
JP6589328B2 (ja) 2019-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6589328B2 (ja) エアバッグ収納カバー
JP6213090B2 (ja) エアバッグ収納カバー
JP6589311B2 (ja) エアバッグ収納カバー用熱可塑性エラストマー組成物、成形体及びエアバッグ収納カバー
JP5716602B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納カバー
JP6589312B2 (ja) エアバッグ収納カバー用熱可塑性エラストマー組成物、成形体及びエアバッグ収納カバー
JP6443175B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、成形体及びエアバッグ収納カバー
JP2024056973A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2013035889A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納カバー
JP6930288B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、成形体及びエアバッグ収納カバー
JP2017025315A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、成形体及び自動車用部品
JP6939676B2 (ja) エアバッグ収納カバー用熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納用カバー
JP6686629B2 (ja) 押出成形用熱可塑性エラストマー組成物
JP2016011396A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、成形体及びインストルメントパネル用表皮
JP2019131722A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及び接合部材
JP2021123668A (ja) エアバッグ収納カバー用熱可塑性エラストマー組成物
JP7024442B2 (ja) エアバッグ収納カバー用熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納カバー
JP2018154697A (ja) 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物
JP2020158615A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、成形体及びエアバッグ収納カバー
JP6965645B2 (ja) 複合成形体用動的架橋型熱可塑性エラストマー組成物及び複合成形体
JP2022050065A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、射出成形品及びエアバッグ収納カバー
JP2022050066A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、射出成形品及びエアバッグ収納カバー
JP6838439B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2023117162A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、射出成形品及びエアバッグ収納カバー
JP2018044085A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2023127319A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、射出成形品及びエアバッグ収納カバー

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20151224

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181211

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190212

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190719

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20190726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190820

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190902

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6589328

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150