JP2016185124A - 作業車両 - Google Patents

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Keishi Kinuta
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Abstract

【課題】足踏み式の変速ペダルを備える作業車両において、走行機体の移動速度を増大させると、作業部の駆動速度も比例して増大するため、圃場条件や作物条件等に応じた良好な作業精度を確保し難いという問題を解消する。【解決手段】本願発明の作業車両は、変速ペダル41に連動してミッションケース16を変速作動させる伝動部材75の動作範囲を規制するストッパー部材115と、ストッパー部材115の規制位置SH,SM,SLを切換操作する速度設定操作具44と、作業部2への動力伝達を継断する作業クラッチを入り切り操作する作業クラッチ操作具46とを備える。速度設定操作具44で設定した走行機体1の上限移動速度と、作業クラッチ操作具46を入り操作した場合の走行機体1の上限移動速度とのうち、いずれか遅い方に合わせて、ストッパー部材115の規制位置を切り換えるように構成する。【選択図】図13

Description

本願発明は、連続的に苗植え作業を行う田植機やトラクタといった作業車両に関するものである。
従来の乗用型田植機において、足踏み式の変速ペダルを踏み込み操作して移動速度を変更する(増減速させる)技術はよく知られている(例えば特許文献1等参照)。この種の乗用型田植機では、車速変更制御(増減速制御)を実行するアクチュエータを備えていて、変速ペダルの踏み込み量に対応した一定の割合で、アクチュエータを駆動させて乗用型田植機の移動速度を変化させるように構成している。
特開2000−236714号公報
しかし、前記従来の構成では、オペレータが例えば中間速(最高速以外の速度)で移植作業を実行したい場合、変速ペダルを足で中途まで踏み込み、筋力で足首を固定して、変速ペダルを中途位置に保持しなければならない。このため、最高速以外の所定速度で乗用型田植機を走行させる際にオペレータの操作負担が大きいという問題があった。また、乗用型田植機の移動速度を増大させると、作業部としての苗植付装置の駆動速度も比例して増大するため、圃場条件や作物条件等に応じた良好な苗植付精度(作業精度)を確保し難いという問題もあった。
本願発明は、上記のような現状を検討して改善を施した作業車両を提供することを技術的課題とするものである。
請求項1の発明は、操縦座席及びエンジンを搭載した走行機体に、前記エンジンからの動力を変速するミッションケースと、前記ミッションケースの変速動力を増減速操作する変速操作具とを備え、前記ミッションケースを経由した動力によって前記走行機体に設けた作業部を駆動させる作業車両において、前記変速ペダルに連動して前記ミッションケースを変速作動させる伝動部材の動作範囲を規制するストッパー部材と、前記ストッパー部材の規制位置を切換操作する速度設定操作具と、前記作業部への動力伝達を継断する作業クラッチを入り切り操作する作業クラッチ操作具とを備え、前記速度設定操作具で設定した前記走行機体の上限移動速度と、前記作業クラッチ操作具を入り操作した場合の前記走行機体の上限移動速度とのうち、いずれか遅い方に合わせて、前記ストッパー部材の規制位置を切り換えるように構成しているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の作業車両において、前記速度設定操作具を高速側に操作した状態で前記作業クラッチ操作具を入り操作した場合は、前記作業クラッチ操作具の入り操作に対応した前記ストッパー部材の規制位置に切り換えるように、前記速度設定操作具と前記作業クラッチ操作具とを連係させているというものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載の作業車両において、前記速度設定操作具を高速側に操作した状態で前記作業クラッチ操作具を入り操作した場合は、前記速度設定操作具の高速側操作を解除するというものである。
本願発明によると、操縦座席及びエンジンを搭載した走行機体に、前記エンジンからの動力を変速するミッションケースと、前記ミッションケースの変速動力を増減速操作する変速操作具とを備え、前記ミッションケースを経由した動力によって前記走行機体に設けた作業部を駆動させる作業車両において、前記変速ペダルに連動して前記ミッションケースを変速作動させる伝動部材の動作範囲を規制するストッパー部材と、前記ストッパー部材の規制位置を切換操作する速度設定操作具と、前記作業部への動力伝達を継断する作業クラッチを入り切り操作する作業クラッチ操作具とを備え、前記速度設定操作具で設定した前記走行機体の上限移動速度と、前記作業クラッチ操作具を入り操作した場合の前記走行機体の上限移動速度とのうち、いずれか遅い方に合わせて、前記ストッパー部材の規制位置を切り換えるように構成しているから、前記作業部を駆動させる作業時に、圃場条件、作物条件又はオペレータの習熟度といった各種条件に合わせて、前記走行機体の上限移動速度を最高速以外の所定速度に簡単に抑制でき、前記作業部での作業精度の向上に寄与する。
実施形態における乗用型田植機の左側面図である。 乗用型田植機の平面図である。 乗用型田植機の部分拡大左側面図である。 乗用型田植機の駆動系統図である。 操作系統を右斜め上方から見た斜視図である。 操作系統を右斜め後方から見た斜視図である。 速度設定レバーを高速側操作した状態を示す部分拡大左側面図である。 速度設定レバーを高速側操作した状態でのストッパー部材を示す部分拡大左側面図である。 速度設定レバーを高速側操作した状態での変速ペダル、周面カム及びストッパー部材の関係を示す部分拡大左側面図である。 速度設定レバーを低速側操作した状態を示す部分拡大左側面図である。 速度設定レバーを低速側操作した状態でのストッパー部材を示す部分拡大左側面図である。 速度設定レバーを低速側操作した状態での変速ペダル、周面カム及びストッパー部材の関係を示す部分拡大左側面図である。 最前傾位置にある植付昇降レバーと速度設定レバーとの関係を示す部分拡大右側面図である。 最前傾位置以外の位置にある植付昇降レバーと速度設定レバーとの関係を示す部分拡大右側面図である。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を、四条植え式の乗用型田植機(以下、単に田植機という)に適用した場合の図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、走行機体1の進行方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく進行方向に向かって右側を単に右側と称する。
まず、図1〜図3を参照しながら、田植機の概要について説明する。実施形態の田植機は、走行部としての左右一対の前車輪3及び同じく左右一対の後車輪4で支持された走行機体1と、走行機体1の後部に昇降可能に連結した作業部としての苗植付装置2とを備えている。走行機体1には、オペレータが座乗する操縦座席5と、操縦座席5の前方に配置した操縦ハンドル6と、操縦ハンドル6の下端側を覆うフロントボンネット7とを設けている。走行機体1の左右幅中央に配置した操縦ハンドル6の下方には、左右の前車輪3を方向転換させる操舵用の操縦機構部8を配置している。走行機体1においてフロントボンネット7の左右両側方には、複数枚のマット状の予備苗を多段に載置させる左右の予備苗台9を設けている。なお、操縦座席5の後方には、田面に植付けられた苗の側方の泥土中に粒状肥料を埋める施肥装置(図示省略)を設けることが可能である。
図1〜図3に示すように、走行機体1には、機体フレーム11とエンジン12とを備えている。実施形態では、操縦座席5の下方において、機体フレーム11の前後中央部にエンジン12を防振支持させている。エンジン12は走行機体1の前後方向中心線に沿う位置におかれている。すなわち、走行機体1の左右幅中央部にエンジン12を位置させている。エンジン12の前方には、エンジン12からの動力を変速する油圧無段変速機17付きのミッションケース16を配置している。この場合、エンジン12のクランク軸13は左右方向に延びていて、クランク軸13のうちエンジン12から突出した一方の先端部には出力プーリ14を取り付けている。出力プーリ14に巻き掛けた伝動ベルト15を介して、エンジン12の動力はミッションケース16に伝達される。エンジン12の動力を前方のミッションケース16に伝達して前車輪3及び後車輪4を駆動させることによって、走行機体1が前後進走行するように構成している。実施形態では、ミッションケース16の後部左側に油圧無段変速機17を取り付けている。エンジン12の動力は、油圧無段変速機17の入力軸18に入力プーリ19経由で伝動ベルト15によって伝達される。伝動ベルト15にはテンションプーリ20が当接している。
図3〜図5等に示すように、走行機体1の機体フレーム11は、前後に延びる左右一対の横フレーム21と、左右両横フレーム21の前部を連結する左右横長の前フレーム22と、左右両横フレーム21の後端部を連結する左右横長の後フレーム23とを備えている。すなわち、左右両横フレーム21と前フレーム22と後フレーム23とが走行機体1の機体フレーム11を構成している。左右の横フレーム21の前部側には、左右外向きに突出する前後二本の枝フレーム24を溶接固定している。左右両横フレーム21の前端部には、フロントブラケット25を介して左右横長のバンパーフレーム26を連結している。
ミッションケース16前部の左右両側面には、フロントアクスルケース27を取り付けている。左右のフロントアクスルケース27に設けた前車軸28に前車輪3を舵取り可能に取り付けている。エンジン12の後方下部には、リヤアクスルケース29を配置している。リヤアクスルケース29から左右外向きに突出した後車軸30に後車輪4を取り付けている。ミッションケース16とリヤアクスルケース29とは、前後長手の筒状フレーム31で連結している。エンジン12の前部は、前防振部材32を介して筒状フレーム31に防振支持させている。エンジン12の後部は、後防振部材33を介してリヤアクスルケース29に防振支持させている。左右のフロントアクスルケース27は、それぞれ対応する左右の横フレーム21の前後中途部に連結している。リヤアクスルケース29には、縦長前傾状である左右一対の後支柱34を立設している。左右両後支柱34の上端側に後フレーム23を連結している。エンジン12から油圧無段変速機17を経てミッションケース16に伝わった動力は、左右のフロントアクスルケース27に伝達されて左右の前車輪3を駆動させると共に、ミッションケース16から後ろ向きに延びる走行ドライブ軸35を介して、リヤアクスルケース29内部に伝達されて左右の後車輪4を駆動させる。
図1及び図2に示すように、走行機体2の上面側は、オペレータが搭乗する車体カバー40によって覆われている。車体カバー40の前部上側にはフロントボンネット7を立設している。車体カバー40の前部下方(フロントボンネット7の下方)に操縦機構部8を位置させている。車体カバー40上面のうちフロントボンネット11の後方右側に、足踏み式の変速ペダル41及びブレーキペダル42を左右横並びに配置している。実施形態の田植機は、変速ペダル41の踏み込み量に応じて、エンジン回転数及び油圧無段変速機17の変速動力を調節(増減速制御)するように構成している。
フロントボンネット7の上面側には、操縦ハンドル6、主変速レバー43、速度設定操作具としての速度設定レバー44(詳細は後述する)、アクセルレバー45及び作業クラッチ操作具としての植付昇降レバー46を配置している。実施形態では、操縦ハンドル6を挟んだ左側に主変速レバー43と速度設定レバー44とを位置させ、操縦ハンドル6を挟んだ右側にアクセルレバー45と植付昇降レバー46とを位置させている。操縦ハンドル6は、操縦機構部8上面に立設したハンドルポスト37内のハンドル軸(図示省略)の上端側に固定している。なお、操縦機構部8の下面側には操舵出力軸(図示省略)を下向きに突出させ、当該操舵出力軸に左右の前車輪3を操舵する操舵杆機構38を連結している。主変速レバー43は、田植機の走行モードを前進、中立、後進及び苗継移動の各モードに切り換え操作するものであり、アクセルレバー45はエンジン回転数を設定調節するものである。植付昇降レバー46は、苗植付装置2を昇降操作するものであるが、苗植付装置2への動力伝達を継断する植付クラッチ(図示省略)の継断操作や左右サイドマーカ64の選択操作も実行可能になっている。
フロントボンネット7上面に、移動速度等を表示する計器パネル47を設けている。フロントボンネット7の前面上部側には、走行機体1の前方を照らす前照灯48を設けている。そして、フロントボンネット7の前面上端側には、計器パネル47の前方を取り囲むフロント風防体49を取り付けている。車体カバー40上面のうちフロントボンネット7の後方には、機体フレーム11に連結した座席フレーム36を介して操縦座席5を支持させている。車体カバー40上面のうち操縦座席5の下方左側には、左右両前車輪3の差動駆動をオンオフするデフロックペダル50を配置している。
リヤアクスルケース29に立設した左右一対の後支柱34には、ロワーリンク52及びトップリンク53からなる昇降リンク機構51を介して、四条植え用の苗植付装置2を昇降可能に連結している。後フレーム23の左右中央部には、油圧式の植付昇降シリンダ54のシリンダ基端側を上下回動可能に取り付けている。植付昇降シリンダ54のロッド先端側はロワーリンク52に連結している。植付昇降シリンダ54の伸縮動によって昇降リンク機構51を上下回動させる結果、苗植付装置2が昇降動する。
苗植付装置2は、ミッションケース16からの変速動力が伝わる植付入力ケース55と、植付入力ケース55に連結する四条用二組(二条で一組)の植付伝動ケース56と、各植付伝動ケース56の後端側に設けた苗植機構57と、四条植え用の苗載台58と、各植付伝動ケース56の下面側に配置した田面均平用のフロート59とを備えている。苗植機構57には、一条分二本の植付爪61を有するロータリケース60を設けている。一つの植付伝動ケース56に対して二条分のロータリケース60を配置している。ロータリケース60の一回転によって、二本の植付爪61が各々一株ずつの苗を切り取ってつかみ、フロート59で整地された田面に植え付ける。苗植付装置2の前面側には、田面を均す(圃場面を整地する)整地ロータ62を昇降動可能に設けている。
エンジン12からミッションケース16に伝わった動力は、前車輪3及び後車輪4だけでなく、苗植付装置2の植付入力ケース55にも伝達される。ミッションケース16から苗植付装置2に向かう動力は、エンジン12の右側(リアアクスルケース29の前方右側)に設けた株間変速ケース63(図3参照)に一旦伝達され、株間変速ケース63から植付入力ケース55に伝達される。植付入力ケース55が受け取った動力によって各苗植機構57や苗載台58が駆動する。図示は省略するが、株間変速ケース63には、植え付けられる苗の株間を例えば疎植、標準植又は密植等に切り換える株間変速機構と、苗植付装置2への動力伝達を継断する植付クラッチとを内蔵している。苗植付装置2の左右両側にはサイドマーカ64を備えている。サイドマーカ64は、フロントボンネット7上の植付昇降レバー46の操作に基づき、田面に着地して次工程での基準となる軌跡を形成する作業姿勢と、田面から離間させた非作業姿勢とに姿勢変更回動するように構成している。
オペレータは、車体カバー40上に搭乗し、田植機を運転操作して圃場内を移動しながら、苗植付装置2を駆動させて圃場に苗を植え付ける苗植え作業(田植え作業)を実行する。なお、苗植え作業中において、苗植付装置2には、予備苗台9上の苗マットをオペレータが随時補給する。
次に、図4を参照しながら、田植機の動力伝達系統について説明する。ミッションケース16内には、油圧ポンプ101及び油圧モータ102からなる油圧無段変速機17、遊星歯車機構103、油圧無段変速機17及び遊星歯車機構103を経由した変速動力を複数段に変速する歯車式副変速機構104、遊星歯車機構103から歯車式副変速機構104への動力伝達を継断する主クラッチ105、並びに、歯車式副変速機構104からの変速出力を制動させるブレーキ機構106等を備えている。入力軸18からの動力で油圧ポンプ101を駆動させ、油圧ポンプ101から油圧モータ102に作動油を供給し、油圧モータ102から変速動力が出力される。油圧モータ102からの変速動力は、遊星歯車機構103及び主クラッチ105を介して歯車式副変速機構104に伝達される。そして、歯車式副変速機構104から前後車輪3,4と苗植付装置2との二方向に分岐して動力伝達される。
前後車輪3,4に向かう分岐動力の一部は、歯車式副変速機構104から差動歯車機構107及び左右の差動出力軸108を介して、フロントアクスルケース27の前車軸28に伝達され、左右前車輪3を回転駆動させる。差動歯車機構107には、自身の差動を停止させる(左右の差動出力軸108を等速で駆動させる)デフロック機構109を設けている。デフロックペダル50を踏み込み操作して、デフロック機構109のデフロック体を差動歯車機構107の差動ギヤケースに係合させることによって、左右一方の差動出力軸108に差動ギヤケースが固定されて差動ギヤケースの差動機能が停止し、左右の差動出力軸108が等速で駆動する。
前後車輪3,4に向かう分岐動力の残りは、歯車式副変速機構42からベベルギヤ機構99及び走行ドライブ軸35を介して、リヤアクスルケース29の後車軸30に伝達され、左右後車輪4を回転駆動させる。ブレーキ機構106を作動させた場合は、歯車式副変速機構104からの出力がなくなるので、前後車輪3,4共にブレーキがかかる。また、田植機を旋回させる場合は、リヤアクスルケース29内にある旋回内側の摩擦クラッチ(図示省略)を切り作動させて旋回内側の後車輪4を自由回転させ、動力伝達される旋回外側の後車輪4の回転駆動によって旋回する。
苗植付装置2に向かう動力は、歯車式副変速機構42から作業動力出力機構110を介して株間変速ケース63(図3参照)に伝達され、株間変速ケース63から苗植付装置2に伝達される。なお、施肥装置を設ける場合は、株間変速ケース63から施肥装置に動力伝達される。
次に、図5〜図12を参照しながら、変速ペダル41及びその周辺構造について説明する。前述の通り、車体カバー40上面のうちフロントボンネット11の後方右側に、足踏み式の変速ペダル41及びブレーキペダル42を左右横並びに配置している。変速ペダル41は、後方下端側を支点にして前倒れ回動するように、右側の枝フレーム24のうち前から二番目のものにヒンジ69を介して取り付けている。右横フレーム21のうち前後の枝フレーム24の間(変速ペダル41の前方側)には、左右長手の第一軸受筒70を貫通固定している。第一軸受筒70内には中間軸71を回転可能に挿通している。
中間軸71の右端部には、斜め上向きと斜め下向きの二つのアームを有するベルクランクレバー72を固定している。ベルクランクレバー72の斜め下向きアームと変速ペダル41を取り付けた枝フレーム21とにペダル引張ばね73を装架している。ベルクランクレバーの斜め上向きアームは、上補助リンク74を介して変速ペダル41の先端側に連結している。変速ペダル41を踏み込んだ場合、上補助リンク74の押し作用によってベルクランクレバー72及び中間軸71が図5において反時計方向に回動する。変速ペダル41から足を離した場合、ペダル引張ばね73の引き作用によってベルクランクレバー72及び中間軸71が図5において時計方向に回動すると共に、変速ペダル41が踏み込み前の元の姿勢に戻り回動する。
中間軸71の左端部には、変速ペダル41の動作を増幅させる伝動部材としての周面カム75を前向きに突出する姿勢で配置している。ハンドルポスト37の前方下部には、左右長手の第二軸受筒76を配置している。第二軸受筒76内には制御軸77を回転可能に挿通している。第二軸受筒76は、サポートブラケット78を介して機体フレーム11の前フレーム22に取り付けている。制御軸77の右端部には正面視略T形のセンサブラケット79を溶接固定している。センサブラケット79の横板部にペダルセンサ80を取り付けている。ペダルセンサ80から右向きに突出したスイッチ軸には二股状アーム81を固定している。制御軸77のうちセンサブラケット79より更に右端側の突出部位には板状アーム82を固定している。板状アーム82には、二股状アーム81の長溝を通り抜けて右側に延びるスイッチバー83を固定している。スイッチバー83は、周面カム75に上方から当接している。図5に示すように、センサブラケット79の下向き張り出し部と板状アーム82とにはバー引張ばね84を装架している。バー引張ばね84の弾性付勢力によって、二股状アーム81及び板状アーム82は、スイッチバー83が周面カム75に上方から当接するような状態に保持される。
ペダルセンサ80自体は動かずに周面カム75によってスイッチバー83を押し上げた場合、両アーム81,82が上向き回動してペダルセンサ80内の加速スイッチ(図示省略)がオンになる。そうすると、後述する変速制御モータ86が正転駆動して油圧無段変速機17が増速側に制御される。ペダルセンサ80自体は動かずに周面カム75が戻り回動した場合、バー引張ばね84の弾性復原力によってスイッチバー83が下向きに引っ張られ、両アーム81,82が下向き回動してペダルセンサ80内の減速スイッチ(図示省略)がオンになる。その結果、変速制御モータ86が逆転駆動して油圧無段変速機17が減速側に制御される。周面カム75が停止している場合、両アーム81,82はペダルセンサ80に対して中立の位置にくるため、ペダルセンサ80内の加速及び減速スイッチが両方共オフになる。なお、周面カム75形状の詳細については本願発明と直接的に関係しないので詳述しないが、必要であれば特開2011−196399号公報等を参照されたい。
図5及び図6に示すように、サポートブラケット78の左端部には、複数本のスペーサロッドを介して前後長手の支持板85を取り付けている。支持板85には、電動式の変速制御モータ86を固定すると共に扇形のセクタギヤ87を回動可能に取り付けている。変速制御モータ86の出力モータ軸に固着した駆動ギヤ(図示省略)とセクタギヤ87とを噛み合わせている。このため、変速制御モータ86を正逆駆動させるとセクタギヤ87は正逆回動する。セクタギヤ87は、制御軸77と一体回動するように、制御軸77のうち第二軸受筒76から突出した左端側に固着している。従って、制御軸77とペダルセンサ80とセクタギヤ87とは一体的に回動する。
さて、ミッションケース16の油圧無段変速機17には、自身の変速出力を調節するトラニオン軸88を上向きに突設している。トラニオン軸88には、横向きアーム部と後向きアーム部とを有する平面視L字状の出力制御アーム89を固着している。出力制御アーム89の横向きアーム部に、前後長手の変速中継ロッド90を介してセクタギヤ87を連動連結している。出力制御アーム89の横向きアーム部に取り付けた戻しばね91は、油圧無段変速機17の変速出力を減ずる方向に、出力制御アーム89ひいてはトラニオン軸88を常時付勢している。変速制御モータ86を正逆駆動させると、セクタギヤ87が正逆回動して変速中継ロッド90を前後方向に押し引き移動させ、これに伴い出力制御アーム89ひいてはトラニオン軸88が正逆回動し、油圧無段変速機17の変速動力を増減速させる。
変速中継ロッド90の後端側には長穴92を形成している。出力制御アーム89の横向きアーム部と変速中継ロッド90の後端側とは、長穴92に挿入したガイドピン93を介して連結している。従って、出力制御アーム89と変速中継ロッド90との間には、変速中継ロッド90が前後移動しても油圧無段変速機17が作動しない一種の遊び状態が存在する。このため、変速ペダル41の踏み込みに伴う主クラッチ105の入り作動や、踏み込み解除に伴う主クラッチ105の切り作動が走行停止状態で確実に実行されることになる。なお、出力制御アーム89の後向きアーム部には、スロットルワイヤ94の一端側を連結している。スロットルワイヤ94の他端側は、エンジン12に設けたスロットルレバー(図示省略)に連結している。出力制御アーム89が正逆回動すると、これに連動してスロットルワイヤ94が押し引き移動し、エンジン回転数を増減速させる。すなわち、走行機体1の移動速度に比例して、エンジン12の出力(エンジン回転数)が高くなる。
オペレータが変速ペダル41を踏み込み操作した場合、周面カム75が増速方向(上向き)に回動し、ペダルセンサ80自体は動かずにスイッチバー83が押し上げられ、両アーム81,82が上向き回動する。その結果、ペダルセンサ80内の加速スイッチがオンになる。そうすると、変速制御モータ86が正転駆動してセクタギヤ87を正転させ、変速中継ロッド90、出力制御アーム89及びトラニオン軸88を介して、油圧無段変速機17が増速側に制御される。変速制御モータ86が正転駆動すると、セクタギヤ87に連動して制御軸77も回動し、これに合わせてペダルセンサ80も回動する。しかし、変速ペダル41を踏み増している間は、両アーム81,82がペダルセンサ80自体に対して相対的に回動した状態で維持されるため、変速制御モータ86は正転し続け、走行機体1が増速し続ける。
オペレータが変速ペダル41の踏み込みを止めると、周面カム75は回動停止するものの、制御軸77及びペダルセンサ80が若干ながら継続して回動するため、両アーム81,82がペダルセンサ80自体に対して相対的に下向き回動して、ペダルセンサ80内の加速スイッチがオフになり、変速制御モータ86が駆動停止する。このとき、スイッチバー83は、バー引張ばね84の弾性復原力で下向きに引っ張られて周面カム75に上方から当接した状態に保持される。そして、変速中継ロッド90の移動位置や、出力制御アーム89ひいてはトラニオン軸88の回動位置が保持され、油圧無段変速機17の変速動力が変速ペダル41の踏み込み位置(踏み込み量)に対応した値に保持される。その結果、走行機体1は、変速ペダル41の踏み込み量に対応した所定速度で走行する。
オペレータが変速ペダル41から足を離して変速ペダル41が戻り回動した場合、周面カム75が減速方向(下向き)に回動し、ペダルセンサ80自体は動かずに両アーム81,82がバー引張ばね84の弾性復原力で下向きに引っ張られて下向き回動する。その結果、ペダルセンサ80内の減速スイッチがオンになる。そうすると、変速制御モータ86が逆転駆動してセクタギヤ87を逆転させ、変速中継ロッド90、出力制御アーム89及びトラニオン軸88を介して、油圧無段変速機17が減速側に制御される。変速制御モータ86が逆転駆動すると、ペダルセンサ80も制御軸77と共に戻り回動する。しかし、変速ペダル41が戻り回動している間は、両アーム81,82がペダルセンサ80自体に対して相対的に回動した状態で維持されるため、変速制御モータ86は逆転し続け、走行機体1が減速し続ける。
変速ペダル41が戻り切って回動停止すると、周面カム75は回動停止するものの、制御軸77及びペダルセンサ80が若干ながら継続して戻り回動するため、両アーム81,82がペダルセンサ80自体に対して相対的に上向き回動して、ペダルセンサ80内の減速スイッチがオフになり、変速制御モータ86が駆動停止する。そして、ペダルセンサ80、両アーム81,82及びスイッチバー83が、加速及び減速スイッチを両方共オフにした中立状態になる。その後、走行機体1の移動速度はゼロになる。
次に、変速ペダル41の踏み込み量に対して油圧無段変速機17の変速動力(走行機体1の移動速度)を制限する構造について説明する。実施形態の周面カム75は中間軸71の左端部に回動可能に被嵌している。中間軸71の左端部には挟みばね形の連動保持ばね111を巻き掛けている。連動保持ばね111の一端側は周面カム75の後向き突出部75aに引っ掛けている。連動保持ばね111の他端側は中間軸71の左先端面に固定した係止板片112に引っ掛けている。周面カム75の後向き突出部75aと係止板片112とは、周面カム75の後向き突出部75aを係止板片112に常時上方から当接させる状態で、連動保持ばね111の両端部によって挟持されている。このため、周面カム75は通常、連動保持ばね111の弾性付勢力によって中間軸71と一体的に保持され、変速ペダル41の踏み込み量に応じて中間軸71と共に一体回動する。周面カム75には、後述するストッパー部材115に当接可能な緩衝ローラ75c付きの規制アーム75bを下向きに突設している。
機体フレーム11の前フレーム22のうち周面カム75の前方には、平面視コ字状の支持ブラケット113を設けている。支持ブラケット113には、左右長手のストッパー軸114を回動可能に軸支している。ストッパー軸114の長手中途部には下向きに延びるストッパー部材115を固着している。ストッパー部材115は、ストッパー軸114を支点として、前方斜め下向きに延びた高速用規制位置SH(非規制位置とも言える)から略真下向きに延びた中間速用規制位置SMを経て後方斜め下向きに延びた低速用規制位置SLまでの範囲で回動可能になっている。ストッパー部材115の規制位置SH,SM,SLは複数段階に切換可能になっていて、実施形態では既述の通り、三段階の規制位置SH,SM,SLを設定している。
周面カム75は、規制アーム75bの緩衝ローラ75cがストッパー部材115に当接するまで中間軸71回りの増速方向に回動可能である。すなわち、ストッパー部材115の規制位置SH,SM,SLを変更することによって、周面カム75の回動範囲(動作範囲)が規制される。その結果、制御軸77や変速中継ロッド90等の可動範囲、ひいては油圧無段変速機17の変速動力範囲が制限され、走行機体1の移動速度の上限(以下、上限移動速度という)が、変速ペダル41の最大踏み込み位置P3ではなく、周面カム75の回動位置に対応して決定される。図9及び図12に示すように、ストッパー部材115が高速用規制位置SHにある場合は、走行機体1の上限移動速度(油圧無段変速機17の変速動力範囲の上限)が周面カム75による規制のない最高速になり、ストッパー部材115が低速用規制位置SLにある場合は、周面カム75の回動範囲が狭く、走行機体1の上限移動速度が周面カム75で最も規制された最低速になる。ストッパー部材115が中速用規制位置SMにある場合は、走行機体1の上限移動速度が最高速と最低速との間の中間速になる。
図9及び図12に示すように、変速ペダル41は、踏み込み操作していない初期位置P1から最大踏み込み位置P3まで、後方下端側を支点にして前倒れ回動するように構成している。これに対して、周面カム75は、規制アーム75bの緩衝ローラ75cがストッパー部材115に当接するまで中間軸71回りの増速方向に回動可能である。ストッパー部材115が中間速用規制位置SM又は低速用規制位置SLにある場合において、緩衝ローラ75cがストッパー部材115に当接したときの中途踏み込み位置P2から更に最大踏み込み位置P3まで変速ペダル41を踏み込み操作したときは、周面カム75は中間軸71回りの増速方向には回動せず、緩衝ローラ75cをストッパー部材115に当接させた回動位置で保持される。そして、変速ペダル41の更なる回動に連動して、中間軸71ひいては係止板片112が連動保持ばね111の弾性付勢力に抗して増速方向に回動するため、周面カム75が位置保持され走行機体1の移動速度が中間速又は最低速に規制されるものの、変速ペダル41自体は最大踏み込み位置P3まで前倒れ回動するのである。
さて、前述した通り、フロントボンネット7上面のうち操縦ハンドル6を挟んだ左側に、速度設定レバー44を前後に傾動操作可能に配置している。速度設定レバー44は、ストッパー部材115の規制位置SL,SM,SHを切換操作するものである。実施形態では、ハンドルポスト37後面側の上下中途部に固定した後部ブラケット116に、速度設定レバー44の基端側を前後回動可能に軸支している。なお、図示は省略するが、速度設定レバー44は、フロントボンネット7上面左側に形成した設定レバー溝を貫通していて、当該設定レバー溝に沿って前後傾動操作可能になっている。設定レバー溝の存在によって速度設定レバー44の前後傾動範囲が規制される。
後部ブラケット116には左右横長の中継軸117を回動可能に軸支している。速度設定レバー44の基端側と中継軸117の左端側とは、平ギヤ機構118を介して連動連結している。中継軸117の右端側には、後向きに突出する操作リンク119を固着している。操作リンク119の先端側には、上下長手の昇降ロッド120の上端側を回動可能に連結している。中継軸117の回動運動は、操作リンク119によって昇降ロッド120の往復運動に変換される。昇降ロッド120の下端側は、ストッパー軸114の左端側に固着したストッパーリンク121に連動連結している。昇降ロッド120の往復運動は、ストッパーリンク121によってストッパー軸114の回動運動に変換される。
速度設定レバー44を後傾位置(高速側)に操作した場合は、平ギヤ機構118を介して中継軸117が図7(又は図10)の時計回りに回動し、操作リンク119を介して昇降ロッド120を下降動させる(図7の実線状態参照)。そうすると、ストッパーリンク121が下向き回動して、ストッパー部材115がストッパー軸114を支点として高速用規制位置SHまで前向き回動する(図8の実線状態参照)。速度設定レバー44を前傾位置(低速側)に操作した場合は、平ギヤ機構118を介して中継軸117が図10(又は図7)の反時計回りに回動し、操作リンク119を介して昇降ロッド120を上昇動させる(図10の実線状態参照)。そうすると、ストッパーリンク121が上向き回動して、ストッパー部材115がストッパー軸114を支点として低速用規制位置SLまで後向き回動する(図11の実線状態参照)。速度設定レバー44を中間位置(前傾位置と後傾位置との間、中間速側)に操作した場合は、ストッパー部材115が昇降ロッド120の昇降位置に対応した中間速用規制位置SMに回動する。
次に、図13及び図14を参照しながら、作業クラッチ操作具としての植付昇降レバー46と、速度設定操作具としての速度設定レバー44との連係構造について説明する。前述した通り、フロントボンネット7上面のうち操縦ハンドル6を挟んだ右側に、植付昇降レバー46を前後に傾動操作可能に配置している。植付昇降レバー46は、苗植付装置2の昇降操作、植付クラッチの継断操作及び左右サイドマーカ64の選択操作という複数の操作を単独で担うものである。実施形態では、ハンドルポスト37前面側の上下中途部に固定した前部ブラケット122に、左右横長のレバー枢支軸123を取り付けている。レバー枢支軸123の右端側に、枢支ブロック124を回動可能に被嵌している。枢支ブロック124には、植付昇降レバー46の基端側を左右回動可能に軸支している。なお、図示は省略するが、植付昇降レバー46はフロントボンネット7上面右側に形成した昇降レバー溝を貫通していて、当該昇降レバー溝に沿って前後及び左右傾動操作可能になっている。昇降レバー溝の存在によって植付昇降レバー46の前後及び左右傾動範囲が規制される。なお、レバー枢支軸123の左端側には、主変速レバー43の基端側を前後回動可能に被嵌している。
枢支ブロック124には、後向きに延びる側面視略L形のクラッチリンク125を固着している。クラッチリンク125の前後中途部には、索条部材であるクラッチワイヤ126の一端側を連結している。図示は省略するが、クラッチワイヤ126の他端側は、株間変速ケース63内の植付クラッチに連結している。中立位置にある植付昇降レバー46を前傾操作すると苗植付装置2が下降する。そこから更に前傾操作すると(図13の実線状態参照)、クラッチリンク125がレバー枢支軸123回りに上向き回動して、クラッチワイヤ126を大幅に上向きに引っ張り、クラッチワイヤ126の他端側に連結した植付クラッチを入り作動させる(動力接続状態にする)。そこから植付昇降レバー46を戻すように後傾操作すると(図14の実線状態参照)、植付クラッチが切り作動する(動力遮断状態になる)。中立位置を越えて更に植付昇降レバー46を後傾操作すると苗植付装置2が上昇する。植付昇降レバー46を最前傾位置以外に操作した場合はいずれも、植付クラッチが切り状態になる。最前傾位置にある植付昇降レバー46を左へ傾動操作すると左側のサイドマーカ64が作業姿勢となり、植付昇降レバー46を右へ傾動操作すると右側のサイドマーカ64が作業姿勢となる。最前傾位置の中央部に植付昇降レバー46を戻すと、作業姿勢のサイドマーカ64は非作業姿勢に戻る。
図13に示すように、枢支ブロック124と一体回動するクラッチリンク125の後端側には、昇降ロッド120の上端部に連設した干渉板部120aに下方から当接可能な規制ボルト127をねじ込み固定している。昇降ロッド120は、干渉板部120aが規制ボルト127の軸先端部に当接するまで下降動できる。すなわち、規制ボルト127の存在によって、昇降ロッド120の昇降範囲ひいては速度設定レバー44の前後傾動範囲が規制される。ここで、規制ボルト120による速度設定レバー44の前後傾動範囲は、設定レバー溝(図示省略)による速度設定レバー44の前後傾動範囲よりも小さくなる。また、規制ボルト127のねじ込み量を変更することによって、速度設定レバー44の前後傾動範囲を微調節することが可能である。
速度設定レバー44で設定した走行機体1の上限移動速度と、植付昇降レバー46を最前傾位置に前傾操作した場合(植付クラッチ入りの場合)の走行機体1の上限移動速度とのうち、いずれか遅い方に合わせて、ストッパー部材115の規制位置を切り換えるように構成している。実施形態では、植付昇降レバー46を最前傾位置に前傾操作した場合の走行機体1の上限移動速度を、速度設定レバー44は前傾位置(低速側)に操作した場合の走行機体1の上限移動速度と同じ最低速に設定している。すなわち、植付昇降レバー46を最前傾位置に前傾操作した場合と、速度設定レバー44は前傾位置(低速側)に操作した場合とにおいて、ストッパー部材115が低速用規制位置SLになるように、植付昇降レバー46と速度設定レバー44とを連係させている。
図13に示すように、植付昇降レバー46を最前傾位置に前傾操作した場合、枢支ブロック124がレバー枢支軸123回りの時計方向に回動して規制ボルト127を上方に移動させるから、規制ボルト127の軸先端部に干渉板部120aを当接させた状態の昇降ロッド120は最上昇位置に置かれ、速度設定レバー44は前傾位置(低速側)に保持される。ここで、速度設定レバー44を後傾位置(高速側)や中間位置(中間速側)に操作していた場合は、規制ボルト127の上方移動によって、規制ボルト127の軸先端部が干渉板部120aを上方に突き上げて昇降ロッド120を最上昇位置まで上昇動させるから、速度設定レバー44の高速側操作や中間速側操作が解除されて、速度設定レバー44が前傾位置(低速側)に切り換わる。その結果、ストッパー部材115が低速用規制位置SLまで後向き回動して、走行機体1の上限移動速度は、周面カム75で最も規制された最低速になる。この状態では、速度設定レバー44を後傾操作しようとしても、規制ボルト127の軸先端部が干渉板部120aに当接して昇降ロッド120の下降動が阻止されるから、速度設定レバー44を後傾操作することはできない(中間速側や高速側に操作できない)。
図14に示すように、植付昇降レバー46を最前傾位置以外に操作した場合(植付クラッチ切りの場合)はいずれも、速度設定レバー44の操作位置に拘らず、規制ボルト127の軸先端部が昇降ロッド120の干渉板部120aに当接することはない。従って、ストッパー部材115の規制位置、ひいては走行機体1の上限移動速度は、低速側から中間速側を経て高速側までの前後傾動範囲内(設定レバー溝による前後傾動範囲内)で速度設定レバー44の操作位置に応じて決定される。
上記の記載並びに図5〜図12から明らかなように、操縦座席5及びエンジン12を搭載した走行機体1に、前記エンジン12からの動力を変速するミッションケース16と、前記ミッションケース16の変速動力を増減速操作する足踏み式の変速ペダル41とを備える作業車両において、前記変速ペダル41に連動して前記ミッションケース16を変速作動させる伝動部材75の動作範囲を規制するストッパー部材115を備えているから、例えば通常よりも水深の深い(深水の)圃場や畦際等で最高速以外の所定速度で作業をしたい場合において、前記変速ペダル41をベタ踏みしたとしても、前記ストッパー部材115の存在によって、前記走行機体1の上限移動速度をベタ踏み状態で最高速以外の所定速度に保持できる。従って、前記変速ペダル41を足で中途まで踏み込み、筋力で足首を固定して、前記変速ペダル41の操作位置を保持したりする必要がなく、オペレータの操作負担を大幅に軽減できる。
また、前記ストッパー部材115の規制位置SH,SM,SLを複数段階に切換可能に構成し、前記ストッパー部材115の規制位置SH,SM,SLを切換操作する速度設定操作具44を備えているから、圃場条件、作物条件又はオペレータの習熟度といった各種条件に合わせて、ベタ踏み時における前記走行機体1の上限移動速度を簡単に設定できる。
上記の記載並びに図5〜図14から明らかなように、操縦座席5及びエンジン12を搭載した走行機体1に、前記エンジン12からの動力を変速するミッションケース16と、前記ミッションケース16の変速動力を増減速操作する足踏み式の変速ペダル41とを備え、前記ミッションケース16を経由した動力によって前記走行機体1に設けた作業部2を駆動させる作業車両において、前記変速ペダル41に連動して前記ミッションケース16を変速作動させる伝動部材75の動作範囲を規制するストッパー部材115と、前記ストッパー部材115の規制位置SH,SM,SLを切換操作する速度設定操作具44と、前記作業部2への動力伝達を継断する作業クラッチを入り切り操作する作業クラッチ操作具46とを備え、前記速度設定操作具44で設定した前記走行機体1の上限移動速度と、前記作業クラッチ操作具46を入り操作した場合の前記走行機体1の上限移動速度とのうち、いずれか遅い方に合わせて、前記ストッパー部材115の規制位置を切り換えるように構成しているから、前記作業部2を駆動させる作業時に、圃場条件、作物条件又はオペレータの習熟度といった各種条件に合わせて、前記走行機体1の上限移動速度を最高速以外の所定速度に簡単に抑制でき、前記作業部2での作業精度の向上に寄与する。
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
P1 初期位置
P2 中途踏み込み位置
P3 最大踏み込み位置
SH 高速用規制位置
SM 中間速用規制位置
SL 低速用規制位置
1 走行機体
2 苗植付装置
5 操縦座席
6 操縦ハンドル
7 フロントボンネット
12 エンジン
16 ミッションケース
17 油圧無段変速機
40 車体カバー
41 変速ペダル
44 速度設定レバー
46 植付昇降レバー
63 株間変速ケース
75 周面カム
115 ストッパー部材
120 昇降ロッド
120a 干渉板部
123 レバー枢支軸
124 枢支ブロック
125 クラッチリンク
126 クラッチワイヤ
127 規制ボルト

Claims (3)

  1. 操縦座席及びエンジンを搭載した走行機体に、前記エンジンからの動力を変速するミッションケースと、前記ミッションケースの変速動力を増減速操作する変速操作具とを備え、前記ミッションケースを経由した動力によって前記走行機体に設けた作業部を駆動させる作業車両において、
    前記変速ペダルに連動して前記ミッションケースを変速作動させる伝動部材の動作範囲を規制するストッパー部材と、前記ストッパー部材の規制位置を切換操作する速度設定操作具と、前記作業部への動力伝達を継断する作業クラッチを入り切り操作する作業クラッチ操作具とを備え、
    前記速度設定操作具で設定した前記走行機体の上限移動速度と、前記作業クラッチ操作具を入り操作した場合の前記走行機体の上限移動速度とのうち、いずれか遅い方に合わせて、前記ストッパー部材の規制位置を切り換えるように構成している、
    作業車両。
  2. 前記速度設定操作具を高速側に操作した状態で前記作業クラッチ操作具を入り操作した場合は、前記作業クラッチ操作具の入り操作に対応した前記ストッパー部材の規制位置に切り換えるように、前記速度設定操作具と前記作業クラッチ操作具とを連係させている、
    請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記速度設定操作具を高速側に操作した状態で前記作業クラッチ操作具を入り操作した場合は、前記速度設定操作具の高速側操作を解除する、
    請求項2に記載の作業車両。
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