JP2016184407A - 原価管理装置、原価管理方法、及び、原価管理プログラム - Google Patents

原価管理装置、原価管理方法、及び、原価管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】原価計算に関連する複数の処理についての複雑な検討を軽減するか又はなくして、原価計算を簡便に行うことができる原価管理装置、原価管理方法、及び、原価管理プログラムを提供することを課題とする。【解決手段】本発明の原価管理装置は、事業における原価を管理するための、制御部を備えた原価管理装置である。この制御部は、原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されている実行フェーズマスタに従って、事業に応じて予め設定されている棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算を実行する。また、制御部は、標準原価計算の結果を用いて、原価差異分析を行うことも可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、原価管理装置、原価管理方法、及び、原価管理プログラムに関する。
特許文献1には、業務統合管理システム(ERPシステム)をカスタマイズするための業務統合管理システム自動生成装置が開示されている(段落0022等参照)。この特許文献1に記載の自動生成装置は、基本テーブルに対する変更や修正の修正基本情報を受け付け可能に構成されている(請求項1等参照)。具体的には、特許文献1には、『図10は、会社組織に基づく体系を設定する基本テーブル50である。・・・これは、経理・原価・キャッシュフローの計算・集計・分類の基礎データになる・・・』や『図17は従業員全てのデータを登録するための基本テーブル50である。・・・従業員データは・・・部門原価の分類・集計に使われる。・・・支払実績の集計から、部門原価の差異分析の資料としても使われる。・・・この基本テーブル50は・・・個別原価計算・・・等の資料としても使用される。』などが記載されている(段落0047,0052等参照)。
特許第4157112号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、業種に応じて慣例的に又は会計関連法規上定まる方法で、企業ごとに又は業種ごとに原価計算を行うためには、自動生成装置において基本テーブルを本格的にカスタマイズする必要があるという問題がある。そして、そのようなカスタマイズを行うためには、例えば、単一の業種において積上計算を行うときの共通材をどのように扱うかといった検討や、複数の業種を持つ企業においては、業種間で半製品又は製品の受け渡しがある場合にどのように扱うかといった検討を、原価計算のたびに行う必要がある。このように、従来技術では、原価計算に関連する複数の処理についての複雑な検討を要するものであった。特に、従来技術では、複数の業種を持つ企業において全社統合的な原価計算は不可能であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、原価計算に関連する複数の処理についての複雑な検討を軽減するか又はなくして、原価計算を簡便に行うことができる原価管理装置、原価管理方法、及び、原価管理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる原価管理装置は、事業における原価を管理するための、制御部を備えた原価管理装置であって、前記制御部は、原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されている実行フェーズマスタに従って、前記事業に応じて予め設定されている棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算を実行することを特徴とする。
また、本発明に係る原価管理装置は、前記に記載の原価管理装置において、前記実行フェーズマスタに設定されている前記複数の処理は、前記事業とは異なる第2の事業に応じて予め設定されている第2の棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算に関連する処理を含むことを特徴とする。
さらに、本発明に係る原価管理装置は、前記に記載の原価管理装置において、前記事業は、原材料を用いて半製品又は製品を製造する製造業に属し、前記第2の事業は、前記製造業において製造された前記半製品又は前記製品を用いる事業に属し、前記制御部は、前記第2の棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算に際し、前記製造業についての実際原価計算で得られた前記半製品又は前記製品の前記原材料の原価と同じ値を用いることを特徴とする。
また、本発明に係る原価管理装置は、前記に記載の原価管理装置において、前記事業は、最下位品目である原材料を用いて上位品目である製品を製造する製造業に属し、前記最下位品目の原価に変動があった場合には、前記実行フェーズマスタは、前記製造業についての実際原価計算に際し、前記上位品目の原価に前記最下位品目の変動後の原価を反映させることを特徴とする。
また、本発明に係る原価管理装置は、前記に記載の原価管理装置において、前記事業は、商品を卸すか又は販売する販売関連業に属し、前記制御部は、前記実行フェーズマスタに従って前記実際原価計算を実行する際に、前記商品の在庫に関する情報と前記商品の受払に関する情報とで互いに共通する区分情報を用いることを特徴とする。
また、本発明に係る原価管理装置は、前記に記載の原価管理装置において、前記制御部は、実際原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されている第1の実行フェーズマスタに従って実行した実際原価計算の結果と、標準原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されている第2の実行フェーズマスタに従って実行した標準原価計算の結果とを用いて、原価差異分析を行うことを特徴とする。
また、本発明にかかる原価管理方法は、制御部を備えた原価管理装置において実行される、事業における原価を管理するための原価管理方法であって、前記制御部において実行される、原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されている実行フェーズマスタに従って、前記事業に応じて予め設定されている棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算を実行するステップを含むことを特徴とする。
また、本発明にかかる原価管理プログラムは、制御部を備えた原価管理装置において実行させるための、事業における原価を管理するための原価管理プログラムであって、前記制御部において実行させるための、原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されている実行フェーズマスタに従って、前記事業に応じて予め設定されている棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算を実行するステップを含むことを特徴とする。
本発明によれば、原価計算に関連する複数の処理についての複雑な検討を軽減するか又はなくして、原価計算を簡便に行うことができるという効果を奏する。
図1は、原価管理装置を含む原価管理システムの構成の一例を示すブロック図である。 図2は、図1の原価管理システム1000において実行される第1の原価管理処理のフローチャートである。 図3は、図2のステップS203における構成品の構成レベルの設定を説明するために用いられる図である(図3(a)は、構成品を階層展開する場合の例を示し、図3(b)は、図3(a)に示したように階層展開した構成品に設定される構成レベルの例を示す)。 図4は、図2のステップS206において実際原価計算を行うために用いられる第1の実行フェーズマスタの一例を説明するための模式図である。 図5は、本実施形態において、複数の事業をもつ企業における原価管理の例を説明するための模式図である。 図6は、本発明の第2の実施形態において標準原価計算を行うために用いられる第2の実行フェーズマスタの一例を説明するための模式図である。 図7は、図6に示した第2の実行フェーズマスタに、販売管理費予算の配賦処理に対応するストアドプロシージャを実行順序55に追加した場合の例を示す模式図である。 図8は、本発明の第3の実施形態に係る原価管理システムの構成例を模式的に示す図である。 図9は、原価管理コアシステムの構造概念図の一例を示す図である。 図10は、原価管理コアシステムの特徴の一例を示す図である。 図11は、原価管理一元化に至った経緯を示す図である。 図12は、原価管理要素の一元化の一例を示す図である。 図13は、従来の原価計算の仕組みを示す図である。 図14は、原価管理コアシステムの原価計算の仕組みの一例を示す図である。 図15は、原価管理コアシステムにおける原価計算の計算例の示す図である。 図16は、実行フェーズマスタの一例を示す図である。 図17は、実行フェーズマスタの一例を示す図である。 図18は、実行フェーズマスタの一例を示す図である。 図19は、原価管理コアシステムの全体図の一例を示す図である。 図20は、原価計算処理画面のレイアウトの一例を示す図である。 図21は、原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図22−1は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図22−2は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図22−3は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図22−4は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図22−5は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図22−6は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図22−7は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図22−8は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図23−1は、在庫評価単価計算に関する処理概要の一例を示す図である。 図23−2は、在庫評価単価計算に関する処理概要の一例を示す図である。 図24−1は、売価還元法に関する処理概要の一例を示す図である。 図24−2は、売価還元法に関する処理概要の一例を示す図である。 図24−3は、売価還元法に関する処理概要の一例を示す図である。 図24−4は、売価還元法に関する処理概要の一例を示す図である。 図24−5は、売価還元法に関する処理概要の一例を示す図である。 図25は、プロジェクト原価洗替に関する処理概要の一例を示す図である。 図26−1は、原価ローレベル計算に関する処理概要の一例を示す図である。 図26−2は、原価ローレベル計算に関する処理概要の一例を示す図である。 図27−1は、原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図27−2は、原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図27−3は、原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図27−4は、原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図27−5は、原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図27−6は、原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図28−1は、受払集計ファイルの一例を示す図である。 図28−2は、受払集計ファイルの一例を示す図である。 図29は、標準原価計算処理画面のレイアウトの一例を示す図である。 図30は、標準原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図31−1は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図31−2は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図31−3は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図31−4は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。 図32は、予算配賦概要の一例を示す図である。 図33−1は、標準原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図33−2は、標準原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図33−3は、標準原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図33−4は、標準原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図33−5は、標準原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。 図34は、標準原価計算処理に関する補足事項を示す図である。 図35−1は、実行フェーズマスタの一例を示す図である。 図35−2は、在庫分類マスタの情報の一例を示す図である。 図35−3は、在庫分類マスタの情報の一例を示す図である。 図35−4は、原価費目関連マスタの情報の一例を示す図である。 図35−5は、原価費目関連マスタの情報の一例を示す図である。 図35−6は、その他マスタの情報の一例を示す図である。 図36は、テーブル一覧を示す図である。 図37は、原価費目マスタの一例を示す図である。 図38は、取引区分原価費目紐付マスタの一例を示す図である。 図39は、勘定科目原価費目紐付マスタの一例を示す図である。 図40は、賃率マスタの一例を示す図である。 図41は、部門変換マスタの一例を示す図である。 図42は、配賦基準マスタの一例を示す図である。 図43は、在庫分類区分マスタの一例を示す図である。 図44は、システム取引区分別在庫分類区分マスタの一例を示す図である。 図45は、実行フェーズマスタの一例を示す図である。 図46は、実行フェーズ内訳マスタの一例を示す図である。 図47は、対象会計伝票区分マスタの一例を示す図である。 図48は、製造基本情報管理インターフェースマスタの一例を示す図である。 図49−1は、品目属性インターフェースマスタの一例を示す図である。 図49−2は、品目属性インターフェースマスタの一例を示す図である。 図50は、製造構成親品目インターフェースマスタの一例を示す図である。 図51は、製造構成子品目インターフェースマスタの一例を示す図である。 図52は、発注条件インターフェースマスタの一例を示す図である。 図53は、所要量計算定義インターフェースマスタの一例を示す図である。 図54は、テーブル一覧を示す図である。 図55は、期末時価単価データの一例を示す図である。 図56−1は、評価損明細データの一例を示す図である。 図56−2は、評価損明細データの一例を示す図である。 図57−1は、資産在庫ファイルの一例を示す図である。 図57−2は、資産在庫ファイルの一例を示す図である。 図57−3は、資産在庫ファイルの一例を示す図である。 図58−1は、原価率ファイルの一例を示す図である。 図58−2は、原価率ファイルの一例を示す図である。 図59は、伝票データ受入履歴の一例を示す図である。 図60−1は、受払詳細インターフェースデータの一例を示す図である。 図60−2は、受払詳細インターフェースデータの一例を示す図である。 図60−3は、受払詳細インターフェースデータの一例を示す図である。 図61は、製造経費インターフェースデータの一例を示す図である。 図62−1は、作業実績インターフェースデータの一例を示す図である。 図62−2は、作業実績インターフェースデータの一例を示す図である。 図63−1は、輸入諸掛詳細インターフェースデータの一例を示す図である。 図63−2は、輸入諸掛詳細インターフェースデータの一例を示す図である。 図64は、標準原価単価インターフェースデータの一例を示す図である。 図65−1は、プロジェクト仕掛原価インターフェースデータの一例を示す図である。 図65−2は、プロジェクト仕掛原価インターフェースデータの一例を示す図である。 図66−1は、プロジェクト完成原価インターフェースデータの一例を示す図である。 図66−2は、プロジェクト完成原価インターフェースデータの一例を示す図である。 図67は、製造経費集計ファイルの一例を示す図である。 図68は、配賦率計算データの一例を示す図である。 図69は、費目別在庫評価単価データの一例を示す図である。 図70は、合計在庫評価単価データの一例を示す図である。 図71−1は、在庫単位受払集計ファイルの一例を示す図である。 図71−2は、在庫単位受払集計ファイルの一例を示す図である。 図72は、原価単位受払集計ファイルの一例を示す図である。 図73は、費目別原価単位受払集計ファイルの一例を示す図である。 図74は、実際原価ヘッダデータの一例を示す図である。 図75−1は、実際原価明細データの一例を示す図である。 図75−2は、実際原価明細データの一例を示す図である。 図75−3は、実際原価明細データの一例を示す図である。 図76は、原価ローレベルデータの一例を示す図である。 図77は、標準原価ローレベルデータの一例を示す図である。 図78は、生産予定データの一例を示す図である。 図79は、費目別標準原価単価データの一例を示す図である。 図80は、費目別標準原価単価履歴データの一例を示す図である。 図81は、合計標準原価単価データの一例を示す図である。 図82は、合計標準原価単価履歴データの一例を示す図である。 図83は、標準原価計算履歴ヘッダデータの一例を示す図である。 図84−1は、標準原価明細データの一例を示す図である。 図84−2は、標準原価明細データの一例を示す図である。 図85−1は、標準原価明細履歴データの一例を示す図である。 図85−2は、標準原価明細履歴データの一例を示す図である。 図86−1は、月別在庫インターフェースデータの一例を示す図である。 図86−2は、月別在庫インターフェースデータの一例を示す図である。 図86−3は、月別在庫インターフェースデータの一例を示す図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
[1.構成]
本実施形態に係る原価管理装置を含む原価管理システムの構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、原価管理装置を含む原価管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す原価管理システム1000は、情報処理装置としての原価管理装置100と、サーバ200と、原価管理装置100とサーバ200とを通信可能に接続するネットワーク300とを含んでいる。
原価管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータであり、事業における原価を管理するための情報処理装置である。なお、原価管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
原価管理装置100は、図1に示すように、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108とを備えている。原価管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、原価管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、原価管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやイントラネット、LAN(Local Area Network)等である。したがって、通信インターフェース部104は、図1には図示されていない情報処理装置や記憶装置(例えば、業務管理システムや基幹会計システム)からの入力情報等を、ネットワーク300を介して又はネットワーク300及びサーバ200を介して受け付けることも可能に構成されているとともに、所定の情報装置や記憶装置へ情報を出力することが可能に構成されている。
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラム(本発明の原価管理プログラムを含む)が記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
制御部102は、原価管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
さらに図1を参照しながら、記憶部106の構成について説明する。
図1に示すように、記憶部106には、複数のマスタが格納されている。具体的には、記憶部106には、業種情報マスタ106aと、構成品関連マスタ106bと、原価関連マスタ106cと、実行フェーズマスタ関連マスタ106dと、集計データテーブル106eとが格納されている。
業種情報マスタ106aには、原価を管理すべき事業の業種に関する情報、当該業種に応じて慣習上又は会計関連法規上定まる原価計算の方法(例えば、棚卸資産の評価方法)に関する情報が登録される。事業が複数の業種にまたがっている場合には、それら複数の業種が登録される。また、上記原価計算の方法が例えば事業所ごと又は部門ごとに異なる場合には、事業所ごと又は部門ごとに原価計算の方法を登録することも可能である。
構成品関連マスタ106bには、事業の対象となる構成品に関する情報が登録される。構成品は、卸売業や販売業では主として商品であり、製造業では主として原材料や製品である。構成品に関する情報には、構成品の品目等に関する基本情報だけでなく、売上に関する情報なども含まれる。したがって、構成品関連マスタ106bは、構成品に関する情報を他の記憶装置又は他の業務管理システムから受け入れるための又は読み出し可能に保持するための制御部102の作業領域(以下、インターフェースともいう)としても機能する。
原価関連マスタ106cには、構成品関連マスタ106bに登録される構成品の原価の計算に必要な情報が登録される。例えば、仕入れた構成品の単価(時価)に関する情報、間接費に関する情報、及び配賦係数に関する情報等が原価関連マスタ106cに登録される。なお、これらの原価関連マスタ106cに登録される情報は、個別のマスタを用意して登録してもよいし、構成品関連マスタ106bに統合して登録してもよい。
実行フェーズマスタ関連マスタ106dには、後述する実行フェーズマスタが必要な情報とともに登録される。
集計データテーブル106eには、原価計算に必要な情報や原価計算の結果得られた集計データが登録される。好ましくは、この集計データテーブル106eには、集計データが履歴とともに記録され、これにより、例えば月ごとや決算期ごとの集計データを容易に読み出すことができるようになる。また、集計データテーブル106eは、制御部102の作業領域(ワークテーブル)として機能してもよい。
[2.具体例]
本実施形態の具体例について、図2から図8を参照して説明する。
A.概要
本実施形態は、“原価管理コア”と称する原価管理システムに関するものであり、本実施形態には、「複数の業種に対応した統合的な原価計算(例えば、商品原価、製造原価、工事原価などの計算)の仕組み」と「バッチ処理手順を任意に制御する方法およびそのためのデータ構造」などを技術的思想として含むものである。具体的には、「原価要素情報を受け入れるインターフェース構造を有すること」および「想定される原価計算をステップごとに整理して、矛盾なく必要なだけの処理を実行するよう制御すること」により、(1)複数の業種(例えば、卸売業、製造業、工事業など)を持つ企業において全社統合的な原価計算が可能となり、(2)実際に必要なだけ(例えば、卸売業+工事業)の原価計算が可能となり、(3)企業固有の標準原価計算をアドオンした場合も、その実行タイミングを制御可能とすることで、意図する管理会計結果を取得することが可能となる。なお、ある業態について他のシステム(例えば固有の業務管理システム)を利用している場合も、インターフェースを通じてデータのやりとりを行うことで統合的な原価計算が可能である。なお、この場合のインターフェースとは、在庫管理単位(商品、製品など)を同期する情報と各在庫管理単位の受払情報(仕入数、仕入値、売上数、諸掛など)などを受け取るためのデータ構造をいう。
B.従来技術とその問題点
業種別のシステムの場合、各業種に必要な原価計算は、それぞれのシステム(業務管理システム)内で完結している。そのため、一企業内において業種間で原価情報を連携させるには、計算結果を別途セットする必要があった。
一方で、各業種における全ての原価計算を矛盾なく総合的に計算する仕組みを一体型で構築することは、その仕組みの複雑さゆえ困難であり、また、仮に構築できたとしても、必要のない原価計算まで実行することになるため、システムの負荷が増大してしまう。
さらに、標準原価計算(管理会計的要件)は、顧客毎に異なる要件となることが多いため、想定した総合的な計算順序の途中に割り込むことがある。そのため、標準原価計算に対応するには、複雑なカスタマイズを避けることができず、結果として開発工数が増大してしまう。
C−1.第1の実施形態
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
図2は、図1の原価管理システム1000において実行される第1の原価管理処理のフローチャートである。本処理の大部分は、図1における原価管理装置100の制御部102によって実行される。この第1の原価管理処理においては、主として、実際原価の計算が行われる。
図2において、ステップS201〜S203では、初期設定として、以下の処理を行う。なお、初期設定完了後にステップS201〜S203の処理が行われる場合は、情報の更新が行われる。
ステップS201では、業種の設定を行う。具体的には、ユーザからの業種に関する情報の入力を待機し、入力された業種に関する情報を、図1に示した業種情報マスタ106aに登録することで業種の設定が完了する。ここにいう「業種」とは、原価計算に用いる棚卸資産の評価方法が区別可能な事業の種類をいい、必ずしも財務会計上の事業の種類である必要はない。通常は、一の業種につき、慣例的に又は会計関連法規上、一の棚卸資産の評価方法が定まる。したがって、このステップS201の処理では、業種の設定に代えて、又は、業種の設定とともに、棚卸資産の評価方法の設定を行うことが好ましい。業種の設定又は業種及び棚卸資産の評価方法の設定のために、ユーザに対して、設定可能な業種及び棚卸資産の評価方法の一覧を提示することがさらに好ましい。
ここで、業種の例としては、卸売業、小売業、製造業、工事業及び建設業を挙げることができる。卸売業及び小売業(以下、これらをまとめて、本明細書では「販売関連業」ともいう)では、商品原価の計算のための棚卸資産の評価方法として、売価還元法が用いられることが多い。また、製造業及び類似の事業(同「製造業等」ともいう)では、製品原価の計算のための棚卸資産の評価方法として、原価法、特には低価法が用いられることが多い。工事業及び建設業等(同「プロジェクト請負業」ともいう)では、工事原価の計算のための棚卸資産の評価方法として、原価法、特には低価法が用いられることが多い。一方で、複数の業種をもつ事業を行う会社もある。例えば、商社は、商品若しくは原材料を海外から輸入して(仕入れて)、そのまま他社へ卸したり、又は、原材料から半製品若しくは製品を製造して他社へ販売したりするので、卸売業若しくは小売業の側面と、製造業の側面とを併せもっている。また、大手の建設業者では、原材料を調達する部門と、原材料から建築資材を製造する部門と、建築資材を組み上げて建物を建築する部門とが併存する。このように、一の会社において、複数の業種(又は部門)をもつ場合には、ステップS201の処理では、それらの業種(又は部門)をすべて設定する。これにより、当該業種に応じた棚卸資産の評価方法もすべて設定されて、業種情報マスタ106aに登録される。
続いて、ステップS202では、各種のマスタの設定を行う。具体的には、ステップS201で設定した業種に応じて定まる棚卸資産の評価方法に応じた構成品に関する情報及びその構成品の原価に関する情報の登録又は更新を行うとともに、必要な集計データ若しくは必要になりそうな集計データの設定を行う。ここにいう「構成品に関する情報」とは、原価計算に必要な情報であればいかなるものも該当し、構成品としては、販売関連業においては、主として商品が挙げられ、製造業においては、主として原材料及び最終製品が挙げられ、また、工事業及び建設業においては、主として工事資材が挙げられ、さらに、構成品に関する情報には、各業種において、諸掛(輸出諸掛及び輸入諸掛)に係る情報並びに間接費に関する情報も含まれる。なお、これらの情報は、外部管理システム(例えば一事業所又は一部門の管理システム)で管理している情報を利用して登録されてもよいし、ステップS201で設定された棚卸資産の評価方法に応じてデフォルトで対応する項目を用意しておいてもよい。
例えば、販売関連業においては、取り扱う構成品である商品について、商品コード、仕入日、仕入日における単価(原価)、仕入先コード、売上日、売上数、売上額、取引先コード、及び、当該商品を扱った事業所又は部門のコード等が登録され、また、集計データとしては、当期商品仕入高、期首商品棚卸高、期末商品棚卸高、及び売上原価等が登録され、登録時の初期値はゼロ又はNullである。この際、各構成品には、原価管理システム1000上で識別可能にするための識別情報としてシステム分類コードが付与される。製造業のための集計データとしては、当期製造原価、期首製品棚卸高、期末製品棚卸高、及び売上原価等が登録され、また、工事業及び建設業のための集計データとしては、未完成工事支出金、期首繰越原価、期末繰越原価、及び工事完成原価(売上原価)等が登録される。
そして、ステップS203では、ステップS202で登録した構成品について、構成レベルの設定を行う。構成レベルとは、構成品の原材料の共通性や流通上の共通性の度合いを示す情報を意味する。例えば、販売関連業において、複数種類の商品を仕入れて、それらを一組(いわゆるセット品)にして販売する場合、セット品の構成レベルを、最上位を示す‘0(ゼロ)’に設定し、かつ、セット品を構成する個々の商品の構成レベルを‘1’に設定する。このように構成レベルを設定することにより、構成レベルの値の低い構成品(最上位品目又は上位品目)を、構成レベルの値の最も大きい構成品(最下位品目)に階層展開して表現することができることとなる。同様に、製造業においては、原材料から半製品を製造し、かつ、その半製品から最終製品を製造する場合、最終製品が最上位品目となり、原材料が最下位品目となる。また、単一の業種内で又は複数の異なる業種間で、構成品の受け渡しがあった場合、原価管理システム1000上では、構成レベルの値及び上記システム分類コードが同一の構成品(以下、「共通材」ともいう)が移動したと扱うことが可能となる。図3は、図2のステップS203における構成品の構成レベルの設定を説明するために用いられる図であり、図3(a)には、構成品を階層展開する場合の例が示されており、図3(b)には、図3(a)に示したように階層展開した構成品に設定される構成レベルの例が示されている。
上述したように初期設定が完了した後は、ステップS204において、処理対象の数値情報の入力がなされるまで待機する。ここで、処理対象の情報には、構成品に関する数値入力及び間接費の入力等が含まれる。ここで、間接費とは、配賦処理に必要な費用をいい、例えば、製造経費や間接労務費が含まれる。
そして、処理対象の情報の入力があった場合には(ステップS204でYes)、ステップS201〜S203でマスタに設定されている情報の更新を行い、必要に応じてワーク上に作業用のデータとして退避データを作成するとともに必要なデータの更新を行い、続いて、実際原価計算を行うかどうかを判定する(ステップS205)。この判定は、所定の集計データの作成についての指示入力がなされたかどうかを判定することにより行う。指示入力がなされない場合には、ステップS204に戻って情報の入力又は指示入力がなされるのを待機する。
実際原価計算を行う場合には(ステップS205でYes)、実行フェーズマスタに従って集計データ(例えば、在庫評価単位計算結果のデータ、受入金額の集計データ、期末在庫金額の集計データ)を作成することにより、実際原価計算を行い(ステップS206)、さらに、実際原価計算の結果を反映させるべく、各種マスタの更新を行う(ステップS207)。
ここで、実行フェーズマスタとは、原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されているものをいい、具体的には、マスタに登録されているデータの処理手順が複数の棚卸資産の評価方法に準じて記録されているものをいう。実行フェーズマスタの具体例については後で詳述するが、本実施形態では、ステップS201において業種の設定とともに棚卸資産の評価方法を設定しておくことにより、マスタに登録されているデータのうちステップS206での実際原価計算に用いるべきデータ(後述の第1の実行フェーズマスタに従って用いるべきデータ)や後述する標準原価計算に用いるべきデータ(後述の第2の実行フェーズマスタに従って用いるべきデータ)がその処理手順とともに特定される。そして、実行フェーズマスタに従って実際原価計算を行った結果、構成品の原価に変動があった場合(例えば、売価還元法による売価還元や原価法による原価洗替(低価法による評価替)があった場合)には、ステップS207の更新処理で更新される。したがって、上述した共通材について原価の更新処理があった場合には、共通材に関連する構成品の集計データにも更新後の原価が反映されるようになっている。
次に、ステップS206の処理の結果得られた実際原価の出力を行うかどうか判定する(ステップS208)。実際原価の出力を行わない場合には(ステップS208でNo)、集計データの作成及びマスタの更新を継続すべく、ステップS201の処理に戻る。
続いて、原価差異分析を行うかどうか判定する(ステップS209)。原価差異分析を行う場合には(ステップS209でYes)、まず、標準原価に関するデータを入手する(ステップS210)。標準原価に関するデータは、後述する第2の実施形態で得られたものであってもよいし、別の方法で予め算出することによって得られたものであってもよい。続いて、入手した標準原価と、ステップS206の処理の結果得られた実際原価とを比較し(ステップS211)、その比較の結果を予め設定されたフォーマットで原価差異分析データとして作成し、ステップS212の処理へ進む。ステップS212では、実際原価に応じた出力を行うとともに、原価差異分析データに応じた出力を行い、本処理を終了する。
一方、原価差異分析を行わない場合には(ステップS209でNo)、ステップS212の処理に進んで、実際原価に応じた出力を行い、本処理を終了する。
図2に示す処理によれば、ステップS201で業種の設定及び棚卸資産の評価方法の設定の一方又は双方を行い、実際原価計算を行う際に(ステップS205でYes)、実行フェーズマスタに従って実際原価計算結果としての集計データが作成される(ステップS206)。この実行フェーズマスタには、一連の処理が複数の棚卸資産の評価方法に対応可能に設定されているので、ユーザの実際原価計算に関連する複数の処理についての複雑な検討(特には処理順序の検討等)を軽減するか又はなくすことができ、これにより、実際原価計算の結果を簡便に得ることができる。
また、図2の処理によれば、共通材(単一の業種内で又は複数の異なる業種間で受け渡しがなされるような構成品)を、最下位品目の構成品の構成レベルの値とシステム分類コードとを用いて管理し(ステップS203)、実行フェーズマスタに従って実際原価計算を行いつつ(ステップS206)、情報入力時の更新及び各種マスタの更新により実際原価計算の結果を反映させる(ステップS204,S207)ので、共通材(より具体的には最下位品目の構成品)についての原価の更新を、共通材に関連する構成品の集計データにも反映させることができる。これにより、共通材をどのように扱うべきかについてのユーザの検討の手間をなくすことができる。
さらに、図2の処理によれば、標準原価に関するデータを入手して(ステップS210)、入手した標準原価と、ステップS206の処理の結果得られた実際原価とを比較し、その比較の結果を予め設定されたフォーマットで原価差異分析データとして作成する(ステップS211)ので、実際原価計算だけでなく、原価差異分析も行うことができる。これにより、原価管理をより容易に行うことができる。
ここで、実行フェーズマスタの具体例について説明する。
図4は、図2のステップS206において実際原価計算を行うために用いられる第1の実行フェーズマスタの一例を説明するための模式図である。
図4に示されるように、第1の実行フェーズマスタには、実際原価の計算に必要な複数の処理が、その処理手順(実行順序)とともに設定されている。この第1の実行フェーズマスタは、図1に示した実行フェーズマスタ関連マスタ106dに格納されている。
具体的には、図4に示す第1の実行フェーズマスタは、実行順序10のデータ初期化処理と、実行順序20の共通材棚卸差異の振替処理と、実行順序30の原価計算インターフェースデータへの集計処理と、実行順序40の原価ローレベル計算処理と、実行順序50の実際原価明細データ作成処理と、実行順序60の製造経費実績配賦処理と、実行順序70の当月在庫評価単価の計算処理と、実行順序80の売価還元法計算処理と、実行順序90のトランザクションデータ原価洗替処理と、実行順序100の資産在庫データ集計処理と、実行順序110のプロジェクト原価更新処理とを含んで構成されている。
以下、第1の実行フェーズマスタに従って行われる処理の各々を、実行順序に沿って、説明する。なお、以下では、各処理を、制御部102が実行フェーズマスタ関連マスタ106dに格納されている一連のストアドプロシージャを読み出してワークテーブル上に作業領域を確保して実行する場合について説明するが、処理手順が定まっていればストアドプロシージャを用いなくても同等の処理を実行可能である。
図4において、まず、実行順序10では、データ初期化を行う。具体的には、ワークテーブル上のデータを削除(クリア)するとともに、インターフェース上のデータを削除して、ワークテーブル上に作業領域を確保する。
実行順序20では、共通材棚卸差異の振替処理を行う。データ初期化直後は、共通材の棚卸差異は生じていないが、この振替処理によって、期末又は期首等において生じている共通材の棚卸差異を振替により反映させる。例えば、製造業において、仕入れた原材料から製品を製造した場合には、製造払出への振替を行う。製品移動出庫及び製品移動入庫があった場合も同様に振替を行う。
実行順序30では、原価計算インターフェースデータへの集計処理を行う。この集計処理では、データ初期化直後やデータの入力があった場合等においては、各種マスタに登録されているデータ又は外部記憶装置から取り込むべきデータを抽出(選択)してワークテーブル上に退避させ、続いて、抽出したデータについて、実際原価計算に必要な集計データを作成する。集計データとしては、例えば、輸入諸掛、作業実績、品目属性、標準原価単価、プロジェクト仕掛原価、及びプロジェクト完成原価についての集計データを作成する。対象のデータがない場合には、データ集計用のデータ領域が確保される。
実行順序40では、原価ローレベル計算処理を行う。この処理では、構成品の構成レベルに基づき、構成品の原価を低価法(原価ローレベル)に基づき設定する。このとき、構成品が上記の共通材である場合には、共通材の上位品目の原価も更新される。
実行順序50では、実際原価明細データ作成処理を行う。この処理では、集計データ等を用いて実際原価の明細データが作成される。実際原価の明細データの作成に際しては、先月分の集計データに今月分の集計データを反映させることが好ましく、これにより、月別の実際原価の明細データを容易に出力可能にすることができる。なお、第1の実行フェーズマスタには、複数の棚卸資産の評価方法に準じた実際原価の計算方法が設定されている。実際原価の計算方法については周知であるので、その詳細な説明については割愛するが、本実施形態では、共通材の原価計算については最下位品目の構成品の単価を用いる。
この実際原価明細データ作成処理では、ステップS201で設定した棚卸資産の評価方法に準じた実際原価の計算方法に実行フラグを予めオンにセットし、一方で、ステップS201で設定されていない棚卸資産の評価方法に準じた実際原価の計算方法については実行フラグを予めオフにセットすることにより、適した実際原価の明細データを作成することができるようになっている。例えば、ステップS201で設定された事業の種類が製造業である場合に対しては、第1の実行フェーズマスタには、洗替法に準じた実際原価の計算方法以外にも、切放法に準じた実際原価の計算方法も設定可能であるが、このように択一的に選択されるべき計算方法又はその一部の処理手順については、実行フラグが同時にオンにセットされないように設定しておくことが好ましい。
実行順序60では、製造経費実績の配賦処理を行う。この処理では、製造経費実績を所定の配分方法(配分係数)にしたがって配賦する。
実行順序70では、当月在庫評価単価の計算処理を行う。この処理では、構成品(例えば商品)ごとに、原価費目ごとに原価計算を行い、計算の結果得られた単価を在庫評価単価として用いるようデータの更新を行う。この計算結果には、共通材(例えば、セット品又は単一事業内若しくは複数事業間での構成品の受け渡しがあった構成品)の原価にも反映され、かつ、返品があった場合にも原価に反映される。この場合の原価計算の方法も複数用意されており、例えば、月次総平均、移動平均、最終仕入単価、標準原価、売価還元原価法、及び売価還元低価法の中から、設定された方法が用いられる。なお、品種別、品番別、又は商品別に在庫の評価方法を設定してもよい。
実行順序80では、売価還元法計算処理を行う。この処理は、事業の種別が例えば販売関連業であるときの棚卸資産の評価方法に準じて行われ、これにより、販売関連業における原価率が算出される。
実行順序90では、トランザクションデータの原価洗替処理を行う。この処理では、上述したように算出された原価で洗替処理を行い、データの整合性を確保するとともに、翌月分の集計データに必要なデータの更新等が行われる。この処理を行うことにより、売上原価及び払出原価等が確定することになる。
実行順序100では、の資産在庫データ集計処理を行う。この処理では、会計決算情報を得るために、資産在庫のデータについて集計処理を行う。資産在庫の管理に際し、前月残、当月受入、当月原価差額、当月末残、及び、評価損等を区分コードで分類することが好ましく、より好ましくは、当月に受払が生じた場合には、受入と払出についての分類も期末と期首とで区分コードを変更するように構成される。このように、商品の在庫に関する情報と当該商品の受払に関する情報とで互いに共通する区分情報を用いることで、次期の商品の在庫に関する情報も容易に入手できることとなり、原価管理をさらに容易にすることができる。
実行順序110では、のプロジェクト原価の更新処理を行う。この処理では、プロジェクトに対して投入した原価(プロジェクト仕掛原価)を売上時にその進捗に応じて振替を行った分の原価(プロジェクト完成原価)をプロジェクト売上原価とする処理が行われる。具体的には、実際原価計算によって算出した原価で洗替を行い、プロジェクト完成原価に対して積上げ処理を行うことによりプロジェクト売上原価としてデータの更新処理を行う。ここで、プロジェクトが工事業又は建設業における請負業務である場合には、工事原価が得られることとなる。
図4に示される第1の実行フェーズマスタによれば、販売関連業における棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算(例えば、売価還元法による商品原価計算)、製造業等における棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算(例えば、評価替による製造原価計算)、並びに、プロジェクト請負業における実際原価計算(例えば、工事原価計算、その他プロジェクトの原価計算)のすべてを実行可能に構成されている。そのため、ユーザは、図5に示すような複数の事業をもつ企業業態であっても、事業の種類を設定して、棚卸資産の評価方法に準じた計算方法を設定するだけで、事業の種類が1つであっても複数であっても、実際原価の計算結果を得ることができる。
また、図4に示される第1の実行フェーズマスタによれば、共通材を構成する最下位品目の原価の入力又は更新を行って(ステップS204,S207)、更新した原価を用いて実際原価計算が行われる。例えば、第1の事業が、原材料を用いて半製品又は製品を製造する製造業に属し、かつ、第1の事業とは異なる第2の事業が、第1の事業である製造業において製造された半製品又は製品を用いる事業に属する場合であっても(すなわち、第1の事業と第2の事業の間で製品移動出庫及び製品移動入庫があっても)、第2の事業に応じて設定されている棚卸資産の評価方法に準じた原価計算に際し、製造業についての実際原価計算で得られた半製品又は製品の原材料の原価と同じ値を用いられる。同様に、事業が、最下位品目である原材料を用いて上位品目である製品を製造する製造業に属する場合であっても(すなわち、一の事業内で製造払出が生じても)、最下位品目の原価に変動があった場合には、第1の実行フェーズマスタは、製造業についての実際原価計算に際し、上位品目の原価に最下位品目の変動後の原価を反映させる。したがって、ユーザは、共通材をどのように扱うべきかについて検討を要することなく、実際原価計算の結果を得ることができる。
なお、上述した第1の実施形態において、第1の実行フェーズマスタには、11のストアドプロシージャから構成されているとしたが、ストアドプロシージャの数は、11に限られることはなく、実際原価に必要な処理やデータの管理のために必要な処理等、任意の処理に対応するストアドプロシージャをアドオン等によりさらに追加してもよく、また、任意のストアドプロシージャに準じた処理を行うのを回避すべく実行フラグのオン/オフが設定可能に構成されていることが好ましい。
C−2.第2の実施形態
本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、第1の実行フェーズマスタを用いて実際原価の計算が行われたが、第2の実施形態においては、以下に詳細に説明するように、第2の実行フェーズマスタを用いて標準原価の計算が行われる。
図6は、本発明の第2の実施形態において標準原価計算を行うために用いられる第2の実行フェーズマスタの一例を説明するための模式図である。
図6に示されるように、第2の実行フェーズマスタには、標準原価の計算に必要な複数の処理が、その処理手順(実行順序)とともに設定されている。この第2の実行フェーズマスタは、実行フェーズマスタ関連マスタ106dに格納されている。
具体的には、図6に示す第2の実行フェーズマスタは、実行順序10のデータ初期化処理と、実行順序20の原価計算インターフェースデータへの集計処理と、実行順序30の原価ローレベル計算処理と、実行順序40の標準際原価明細データ作成処理と、実行順序50の製造経費予算の配賦処理と、実行順序60の標準原価の単価計算処理と、実行順序70の標準原価の更新処理と、実行順序80の標準原価の計算履歴データの作成処理とを含んで構成されている。
第2の実行フェーズマスタに従って行われる処理の各々は、第1の実行フェーズマスタに従って行われる処理と同様であり、また、標準原価計算は周知の事項であるので、その詳細な説明については説明する。概略的には、第2の実行フェーズマスタに従うことにより、製造構成品目及び商品単価のデータから、製造経費予算(間接経費)、生産予定、賃率、標準原価ローレベル、発注条件、配賦係数のデータを用いて、標準原価を計算して、標準原価の明細データを作成する。そして、洗替等が生じた場合には、第1の実施形態と同様に洗替を行って原価の更新を行う(実行順序70)。実行順序80では、標準原価明細についての履歴と、費目別標準原価単価についての履歴と、合計標準原価単価についての履歴等についての履歴データを作成して第2の実行フェーズマスタに対応する全ての処理を終了する。
本実施形態においても、原価ローレベルが用いられているように、第1の実施形態と同様に、共通材(特には払出に係る構成品)を階層展開して個々の構成品の構成レベルを設定して扱うことが好ましい。
なお、上述した第2の実施形態において、第2の実行フェーズマスタには、8のストアドプロシージャから構成されているとしたが、ストアドプロシージャの数は、8に限られることはなく、標準原価に必要な処理やデータの管理のために必要な処理等、任意の処理に対応するストアドプロシージャをアドオン等によりさらに追加してもよく、また、任意のストアドプロシージャに準じた処理を行うのを回避すべく実行フラグのオン/オフが設定可能に構成されていることが好ましい。図7には、図6に示した第2の実行フェーズマスタに、販売管理費予算の配賦処理に対応するストアドプロシージャを実行順序55に追加した場合の例が示されている。
C−3.第3の実施形態
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態では、第1の実施形態における実際原価の計算と、第2の実施形態における標準原価の計算の双方を行う。このために、本実施形態では、例えば、第1の実施形態における第1の実行フェーズマスタと、第2の実施形態における第2の実行フェーズマスタとを一連の実行フェーズマスタとして扱う。
ここで、第1の実施形態と第2の実施形態とでは、互いに共通するマスタが存在するので、本実施形態では、マスタの共有化を図ることができる。図8には、そのような態様に係る原価管理システムの構成例が模式的に示されている。
また、本実施形態では、第1の実行フェーズマスタを構成する各処理と第2の実行フェーズマスタの各処理の実行順序を適宜選択又は変更することで、実際原価の計算の途中で又は得られている集計データ(例えば積上計算の結果得られる集計データ)を用いることで、標準原価の計算を並列して行うことが可能となる。
[第3の実施形態の具体例]
本実施形態の具体例について、図9から図86を参照して説明する。なお、以下の説明における用語に関し、特許請求の範囲及び上述した実施の形態で用いた用語との整合性及び対応関係は当業者であれば明らかに把握できる。
ここで、図9から図86を参照して、本実施形態に係る原価管理装置100を含む原価管理コアシステムの一例について説明する。
図9は、原価管理コアシステムの構造概念図の一例を示す図である。図10は、原価管理コアシステムの特徴の一例を示す図である。図11は、原価管理一元化に至った経緯を示す図である。図12は、原価管理要素の一元化の一例を示す図である。図13は、従来の原価計算の仕組みを示す図である。図14は、原価管理コアシステムの原価計算の仕組みの一例を示す図である。図15は、原価管理コアシステムにおける原価計算の計算例の示す図である。図16は、実行フェーズマスタの一例を示す図である。図17は、実行フェーズマスタの一例を示す図である。図18は、実行フェーズマスタの一例を示す図である。
図19は、原価管理コアシステムの全体図の一例を示す図である。
図20から図28は、原価管理コアシステムが有する実際原価計算処理に関するものである。図20は、原価計算処理画面のレイアウトの一例を示す図である。図21は、原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。図22−1から図22−8は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。図23−1から図23−2は、在庫評価単価計算に関する処理概要の一例を示す図である。図24−1から図24−5は、売価還元法に関する処理概要の一例を示す図である。図25は、プロジェクト原価洗替に関する処理概要の一例を示す図である。図26−1から図26−2は、原価ローレベル計算に関する処理概要の一例を示す図である。図27−1から図27−6は、原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。図28−1から図28−2は、受払集計ファイルの一例を示す図である。
図29から図34は、原価管理コアシステムが有する標準原価計算処理に関するものである。図29は、標準原価計算処理画面のレイアウトの一例を示す図である。図30は、標準原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。図31−1から図31−4は、実行フェーズマスタ初期設定に関する処理フローの一例を示す図である。図32は、予算配賦概要の一例を示す図である。図33−1から図33−5は、標準原価計算処理に関する処理フローの一例を示す図である。図34は、標準原価計算処理に関する補足事項を示す図である。
図35は、原価管理コアシステムで用いられるマスタ概要に関するものである。図35−1は、実行フェーズマスタの一例を示す図である。図35−2は、在庫分類マスタの情報の一例を示す図である。図35−3は、在庫分類マスタの情報の一例を示す図である。図35−4は、原価費目関連マスタの情報の一例を示す図である。図35−5は、原価費目関連マスタの情報の一例を示す図である。図35−6は、その他マスタの情報の一例を示す図である。
図36から図53は、原価管理コアシステムで用いられるマスタテーブルなどに関するものである。図36は、テーブル一覧を示す図である。図37は、原価費目マスタの一例を示す図である。図38は、取引区分原価費目紐付マスタの一例を示す図である。図39は、勘定科目原価費目紐付マスタの一例を示す図である。図40は、賃率マスタの一例を示す図である。図41は、部門変換マスタの一例を示す図である。図42は、配賦基準マスタの一例を示す図である。図43は、在庫分類区分マスタの一例を示す図である。図44は、システム取引区分別在庫分類区分マスタの一例を示す図である。図45は、実行フェーズマスタの一例を示す図である。図46は、実行フェーズ内訳マスタの一例を示す図である。図47は、対象会計伝票区分マスタの一例を示す図である。
図48は、製造基本情報管理インターフェースマスタの一例を示す図である。図49−1から図49−2は、品目属性インターフェースマスタの一例を示す図である。図50は、製造構成親品目インターフェースマスタの一例を示す図である。図51は、製造構成子品目インターフェースマスタの一例を示す図である。図52は、発注条件インターフェースマスタの一例を示す図である。図53は、所要量計算定義インターフェースマスタの一例を示す図である。
図54から図86は、原価管理コアシステムで用いられるマスタテーブルなどに関するものである。図54は、テーブル一覧を示す図である。図55は、期末時価単価データの一例を示す図である。図56−1から図56−2は、評価損明細データの一例を示す図である。図57−1から図57−3は、資産在庫ファイルの一例を示す図である。図58−1から図58−2は、原価率ファイルの一例を示す図である。図59は、伝票データ受入履歴の一例を示す図である。
図60−1から図60−3は、受払詳細インターフェースデータの一例を示す図である。図61は、製造経費インターフェースデータの一例を示す図である。図62−1から図62−2は、作業実績インターフェースデータの一例を示す図である。図63−1から図63−2は、輸入諸掛詳細インターフェースデータの一例を示す図である。図64は、標準原価単価インターフェースデータの一例を示す図である。図65−1から図65−2は、プロジェクト仕掛原価インターフェースデータの一例を示す図である。
図67は、製造経費集計ファイルの一例を示す図である。図68は、配賦率計算データの一例を示す図である。図69は、費目別在庫評価単価データの一例を示す図である。図70は、合計在庫評価単価データの一例を示す図である。図71−1から図71−2は、在庫単位受払集計ファイルの一例を示す図である。図72は、原価単位受払集計ファイルの一例を示す図である。図73は、費目別原価単位受払集計ファイルの一例を示す図である。図74は、実際原価ヘッダデータの一例を示す図である。図75−1から図75−3は、実際原価明細データの一例を示す図である。図76は、原価ローレベルデータの一例を示す図である。図77は、標準原価ローレベルデータの一例を示す図である。図78は、生産予定データの一例を示す図である。図79は、費目別標準原価単価データの一例を示す図である。図80は、費目別標準原価単価履歴データの一例を示す図である。図81は、合計標準原価単価データの一例を示す図である。図82は、合計標準原価単価履歴データの一例を示す図である。図83は、標準原価計算履歴ヘッダデータの一例を示す図である。図84−1から図84−2は、標準原価明細データの一例を示す図である。図85−1から図85−2は、標準原価明細履歴データの一例を示す図である。
図86−1から図86−3は、月別在庫インターフェースデータの一例を示す図である。
なお、図37から図86において、SEQの欄やNoの欄には、マイナスの数字から始まる連続した複数の番号が記されているが、正しくは、1から始まる連続した複数の番号が記される。
C−4.他の実施形態
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、原価管理装置100及び原価管理システム1000に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、原価管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて原価管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、原価管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバ(例えばネットワーク300を介して接続されたサーバ200)に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、原価管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、原価管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
本発明は、特に、会計分野において有用である。
100 原価管理装置
102 制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 業種情報マスタ
106b 構成品関連マスタ
106c 原価関連マスタ
106d 実行フェーズマスタ関連マスタ
106e 集計データテーブル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
1000 原価管理システム

Claims (8)

  1. 事業における原価を管理するための、制御部を備えた原価管理装置であって、
    前記制御部は、原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されている実行フェーズマスタに従って、前記事業に応じて予め設定されている棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算を実行すること、
    を特徴とする原価管理装置。
  2. 前記実行フェーズマスタに設定されている前記複数の処理は、前記事業とは異なる第2の事業に応じて予め設定されている第2の棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算に関連する処理を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の原価管理装置。
  3. 前記事業は、原材料を用いて半製品又は製品を製造する製造業に属し、
    前記第2の事業は、前記製造業において製造された前記半製品又は前記製品を用いる事業に属し、
    前記制御部は、前記第2の棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算に際し、前記製造業についての実際原価計算で得られた前記半製品又は前記製品の前記原材料の原価と同じ値を用いること
    を特徴とする請求項2に記載の原価管理装置。
  4. 前記事業は、最下位品目である原材料を用いて上位品目である製品を製造する製造業に属し、
    前記最下位品目の原価に変動があった場合には、前記実行フェーズマスタは、前記製造業についての実際原価計算に際し、前記上位品目の原価に前記最下位品目の変動後の原価を反映させること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の原価管理装置。
  5. 前記事業は、商品を卸すか又は販売する販売関連業に属し、
    前記制御部は、前記実行フェーズマスタに従って前記実際原価計算を実行する際に、前記商品の在庫に関する情報と前記商品の受払に関する情報とで互いに共通する区分情報を用いること
    を特徴とする請求項1に記載の原価管理装置。
  6. 前記制御部は、実際原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されている第1の実行フェーズマスタに従って実行した実際原価計算の結果と、標準原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されている第2の実行フェーズマスタに従って実行した標準原価計算の結果とを用いて、原価差異分析を行うこと
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の原価管理装置。
  7. 制御部を備えた原価管理装置において実行される、事業における原価を管理するための原価管理方法であって、
    前記制御部において実行される、
    原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されている実行フェーズマスタに従って、前記事業に応じて予め設定されている棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算を実行するステップ
    を含むこと
    を特徴とする原価管理方法。
  8. 制御部を備えた原価管理装置において実行させるための、事業における原価を管理するための原価管理プログラムであって、
    前記制御部において実行させるための、
    原価計算に関連する複数の処理がその実行順序と共に設定されている実行フェーズマスタに従って、前記事業に応じて予め設定されている棚卸資産の評価方法に準じた実際原価計算を実行するステップ
    を含むこと
    を特徴とする原価管理プログラム。
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