JP2008250368A - 原価管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】製造工程や役務提供工程を構成する機械装置や人グループの行うアクティビティ毎に原価管理を行い、当該工程の進捗状況に応じて原価をリアルタイム把握し、機械装置や人グループの活動を可視化できる原価管理システムを提供する。
【解決手段】在庫管理システムはコアコストオブジェクトに用いられる材料費データを原価管理装置に送信し、時間管理システムはコアコストオブジェクトに関係する各コアアクティビティに属する1つ以上のアクティビティ時間データを原価管理装置に送信する。原価管理装置は、各コアアクティビティに関する単価データを格納するメモリー部と、アクティビティ時間データと単価データからアクティビティ原価を算出するアクティビティ原価算出部と、コアコストオブジェクト原価データとして算出したアクティビティ原価及びコアコストオブジェクトに配分される材料費データを格納するコアコストオブジェクト原価データ格納部を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、原価管理装置及び原価管理システムに関する。より詳細には、個別の活動ごとに詳細な原価データをリアルタイムに把握することができる原価管理装置及び原価管理システムに関する。
従来、原価管理に関するコンピュータシステムの分野では、生産物の原価を任意の一時点で把握するやり方が一般的であり、所定の一時点にてバッチ処理でデータ処理を行っていた。また、当該システムにおいて生産物の原価としてユーザに提供されるデータは計算結果としての金額の要約であり、計算の元となった詳細なデータは参照できないことが多い。このため、原価管理に関して個別の活動や個別のオーダまで遡ることは行われていないことが多い。
原価計算は、一定の製品や役務についての原価を分類・測定・集計・分析して報告する手続きをいうが、製造業のみならずサービス業などの業態においても一般的に原価管理が行われている。
また、原価管理、特に原価計算の分野ではABC(Activity Based Costing:活動基準原価計算)という、どの製品やサービスに帰属するかが明確ではない間接費について、その発生と関係の深い活動を間接費の配賦基準とし、原価(コスト)を計算する考え方が提唱されている。このような原価管理を行うシステムは、従来から提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−362556号公報
従来の原価管理システムにおけるアウトプットデータとしての原価データは、様々な計算処理結果としてのサマリーデータ(summary data:要約データ)であるため、その金額だけを見てもその内訳である詳細データを分析できず、かつその詳細データのレベルでユーザが任意に分析できるシステムが少ないという問題があった。従って、個別の活動や原価の詳細を工程の進捗に応じて把握することが困難なシステムが多いという問題があった。
また、従来の原価管理システムは任意の一時点でバッチ処理された結果としての原価を把握するやり方であったため、動きのある活動について原価をリアルタイムに把握することが難しいという問題点もあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、製造オーダや電子カルテのような原価の集計単位について、その製造工程あるいは役務提供工程を構成する機械装置あるいは人グループのそれぞれが行うアクティビティ毎に原価管理を行い、しかも上記工程の進捗状況に応じて生産物原価あるいは役務原価をリアルタイムに把握でき、上記工程を構成する機械装置や人グループの活動を可視化することのできる原価管理システムを提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、在庫管理システム、時間管理システム及びこれらのシステムとネットワークで接続されている原価管理装置を含む原価管理システムであって、1つまたは複数のアクティビティを行う、機械装置あるいは人グループのそれぞれをコアアクティビティとし、また、生産物あるいは役務の原価の集計単位としての所定の生産物の生産単位あるいは役務の提供単位をコアコストオブジェクトとし、前記在庫管理システムは前記コアコストオブジェクトに用いられる材料費に関するデータを前記原価管理装置に送信し、前記時間管理システムは前記コアコストオブジェクトに関係するコアアクティビティのそれぞれに属する前記1つまたは複数のアクティビティの時間に関するデータを生成して、アクティビティ時間データとして前記原価管理装置に送信し、前記原価管理装置は、前記各コアアクティビティに関する原価の単価データを格納するメモリー部と、前記アクティビティ時間データと前記原価の単価データから前記アクティビティ毎にアクティビティ原価を算出するアクティビティ原価算出部と、前記コアコストオブジェクトに関する原価データとして、前記アクティビティ毎に算出した前記アクティビティ原価と、前記コアコストオブジェクトに配分される前記材料費に関するデータを格納するコアコストオブジェクト原価データ格納部を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の原価管理システムであって、前記原価管理装置がさらに生産管理システムおよび工程管理システムともネットワークで接続され、前記生産管理システムは所定のコアコストオブジェクトの生産管理に関するデータを発行し、前記在庫管理システムは前記材料費に関するデータをリアルタイムで前記原価管理装置に送信し、前記時間管理システムは前記アクティビティ時間データを前記コアコストオブジェクトの工程進捗状況に応じてリアルタイムで前記原価管理装置に送信し、前記工程管理システムは前記コアコストオブジェクトに関係する前記コアアクティビティのそれぞれに属する前記1つまたは複数のアクティビティ毎に、生産物の数量に関係するデータを生成して、前記コアコストオブジェクトの工程進捗状況に応じてリアルタイムで前記原価管理装置に送信し、前記原価管理装置は前記工程進捗状況に応じて、前記アクティビティ毎に生成された前記生産物の数量に関係するデータに基づいて、前記コアコストオブジェクト、あるいは前記コアアクティビティ、あるいは前記アクティビティについて歩留率を算出する歩留率算出部を備え、前記アクティビティ原価及び/あるいは前記歩留率を前記工程進捗状況に応じてリアルタイムで出力する出力部を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の原価管理システムであって、前記原価管理装置がさらに会計システムともネットワークで接続され、前記原価管理装置は、前記会計システムから受信した費用のデータから、前記原価管理装置において用いられるコストグループであるコアリソースの各費目についてのコアリソース原価データを算出し、格納するコアリソース部を備え、前記コアリソース原価データを、前記各コアアクティビティに対し、所定の配賦基準に基づき配賦するコアリソース原価配賦部を備え、前記コアコストオブジェクトあるいは前記コアアクティビティに関するデータを前記コアリソースの各費目に対応させて表示することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、時間管理システム及び原価管理装置を含む役務用原価管理システムであって、1つまたは複数のアクティビティを行う、機械装置あるいは人または人グループをコアアクティビティとし、また、役務の原価の集計単位としての所定の役務の提供単位をコアコストオブジェクトとし、時間管理システムはコアコストオブジェクトに関係するコアアクティビティのそれぞれに属する1つまたは複数のアクティビティの時間に関するデータを生成して、アクティビティ時間データとして原価管理装置に送信し、原価管理装置は、各コアアクティビティに関する原価の単価データを格納するメモリー部と、アクティビティ時間データと原価の単価データからアクティビティ毎にアクティビティ原価を算出するアクティビティ原価算出部と、コアコストオブジェクトに関する原価データとして、少なくともアクティビティ毎に算出したアクティビティ原価データを格納するコアコストオブジェクト原価データ格納部とを備えることを特徴とする。
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、1つまたは複数のアクティビティを行う、機械装置あるいは人グループのそれぞれをコアアクティビティとし、また生産物あるいは役務の原価の集計単位としての所定の生産物の生産単位あるいは役務の提供単位をコアコストオブジェクトとし、コアコストオブジェクトに関係するコアアクティビティのそれぞれに属するアクティビティの時間に関するデータと、コアアクティビティに関する原価の単価データから、コアコストオブジェクトに関する原価データを取得しているので、例えば製造オーダや電子カルテのようなコアコストオブジェクトごとの生産物原価や役務原価を基点として、コアアクティビティやアクティビティ毎の原価管理を時間、単価に分解して行うことができる。
さらに、請求項2に記載の発明によれば、アクティビティ毎の生産物の数量に関係するデータを用いてアクティビティ毎の歩留率を把握することができ、しかも、コアコストオブジェクトの工程進捗状況に応じて時間に関するデータや生産物の数量に関するデータがリアルタイムで把握できるので、生産物原価や役務原価がその作業の進捗状況に応じてリアルタイムで出力される。これによって製造工程ごとの着手から完了までのフローをリアルタイムに精密にトレースすることが可能となり、作業の効率性、有効性をリアルタイムで管理することができる。
さらに請求項3の発明によれば、コアアクティビティやアクティビティ毎の原価管理を、会計システムで使用されている費目をコストグループ化したコアリソースの費目に対応付けて行うことができる。これらの本発明により、従来は可視化が困難であった、製造工程あるいは役務提供工程における機械装置や人グループの活動や価値変換過程を、数量、時間、金額及び属性(例えば、当該活動が付加価値を生み出す過程か否かなど)によって可視化することが可能となる。
また、請求項4の発明によれば、機械装置あるいは人または人グループをコアアクティビティとし、所定の役務の提供単位をコアコストオブジェクトとして、コアコストオブジェクトに関係するコアアクティビティに属するアクティビティの時間データと、コアアクティビティに関する原価の単価データから、コアコストオブジェクトに関する原価データを取得するので、役務原価を基点として、コアアクティビティやアクティビティ毎の原価管理を時間、単価に分解して行うことができる。
(実施例1)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかる原価管理装置100が使用されるシステム構成図であり、会計システム110、生産管理システム111、在庫管理システム112、時間管理システム113、工程管理システム114、及び販売管理システム115との間でのデータの送受信を含めた構成を説明する図である。ここでは、プレス金型用部品の製造会社において本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置100が使用される場合を例に説明する。しかしながら、以下の説明はプレス金型用部品の製造会社におけるシステムに限定される趣旨ではなく、他の製造業を含む全業種に適用することが可能である。なお、本明細書において「原価管理」という用語は、「原価計算」の概念を含む概念を意味するものとする。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置100は、ネットワーク120を介して会計システム110と接続されており、ネットワーク121を介して生産管理システム111及び在庫管理システム112と接続されており、ネットワーク122を介して時間管理システム113及び工程管理システム114と接続されている。原価管理装置100は、上記各システム110乃至114から入力データを受け取り、後述する所定の処理を行った後、コアリソース、コアアクティビティおよびコアコストオブジェクトのそれぞれに関するデータを出力データ130として出力し、出力データ130は販売管理システム115および会計システムデータ110に受け渡される。
会計システム110が有するハードディスクなどの記憶媒体には費目別に実績データ及び予算データが電子ファイルとして格納されており、その実績データ及び予算データのファイルがネットワーク120を介して原価管理装置100に受け渡される。生産管理システム111は、生産活動に関連する各種データを扱うためのシステムであり、中でも製造オーダ(製造ロット)、製造品目、品番、製造数量、製造工程などを含む製造データをリアルタイムで処理することが可能なシステムである。
在庫管理システム112は、材料の受払データ、すなわち材料入出庫数量に関するデータをリアルタイムで記録・処理するシステムである。この生産管理システム111と在庫管理システム112との間では材料入出庫などを含む各種データが送受信されており、両システム111、112が有する各種データはリアルタイムで更新される。この両システム111、112からの製造データ及び材料入出庫データがネットワーク121を介して原価管理装置100に送信される。
なお、図1における会計システム110、生産管理システム111、及び在庫管理システム112から原価管理装置100への出力処理は、従来の会計システム、生産管理システム、及び在庫管理システムにおける出力処理と同等のものであり、各システム間のネットワーク120〜121(例えば、LANやWANなど)を介してデータの送受信が行われる。
時間管理システム113は、図1に示す製造フロー140におけるコアアクティビティのアクティビティデータである機械装置の稼動時間と不稼働時間の内訳を集計し、同じくコアアクティビティのアクティビティデータである人の直接作業時間と間接手待時間の内訳を集計し、かつ機械装置の稼動時間・段取時間と、人の直接作業時間とを製造オーダ別にリアルタイムで処理するシステムである。
時間の集計は、コアアクティビティが機械装置の場合は稼動時間や段取時間はその作業の開始と終了時刻の差で求める。例えば、製造フロー140におけるC−ACT1 MC1工程では製造オーダ(製造ロット)を着手した時刻と完了した時刻、すなわちMC1を占有した時間が製造オーダ別にリアルタイムに蓄積されている。また、コアアクティビティが人の場合は、作業者の直接作業時間が製造オーダ別に蓄積されている。例えば、C−ACT3 MANでは当該コアアクティビティにおける作業者の直接作業時間をそのアクティビティ別に製造オーダ別に作業終了時に蓄積される。
また、工程管理システム114は、製造オーダ(製造ロット)のコアアクティビティ別進捗状況と親品目単位の数量データをリアルタイムで処理するシステムである。例えば、工程管理システム114では、製造オーダ(製造ロット)が製造フロー140におけるコアアクティビティC−ACT2 MC2の作業を9時に開始して10時に終了し、1000個着手して950個完成し、50個が仕損になった、などの情報を扱う。
この時間管理システム113及び工程管理システム114から原価管理装置100への出力処理は、製造オーダ別のアクティビティをもとに算定する原価管理の構成要素を除き、従来の時間管理システムおよび工程管理システムにおける出力処理と同等のものであり、各システム間のネットワーク122(例えば、LANやWANなど)を介して行われる。販売管理システム115は、原価管理装置100から出力データ130を受信し、各種販売管理資料をユーザに提供する。
このように、本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置100によれば、会計システム110、生産管理システム111、在庫管理システム112、時間管理システム113、及び工程管理システム114からの入力データを、属性及び計算式を定義した本発明のコアリソース、コアアクティビティ、及びコアコストオブジェクトを用いた処理を行うことにより、原価管理(原価計算)にとって有用なデータとして出力することができるようになる。以下、本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置100について詳細に説明し、コアリソース、コアアクティビティ、及びコアコストオブジェクトを用いた原価管理に関する処理方法について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置100を示すブロック図である。原価管理装置100は、CPU201、ネットワークインターフェース(I/F)202、主記憶装置203、補助記憶装置204、出力装置205、及び分析装置206を備える。CPU201は、原価管理装置100内で行われる原価管理に関する計算処理の実行、原価管理装置100が有する上記構成要素202〜206の動作、及び他システム110〜115に対するデータ送受信を統括的に制御する。ネットワークインターフェース(I/F)202は、会計システム110、生産管理システム111、在庫管理システム112、時間管理システム113、及び工程管理システム114から受け渡される各種データを原価管理装置100が受け取るためのインターフェースである。
主記憶装置203は、原価管理装置100内でデータやプログラムを記憶するための装置であり、メインメモリとも呼ばれる。補助記憶装置204は、ハードディスクなどの記憶装置であり、長期的なデータの保存のために使用される。出力装置205は、原価管理装置100において出力可能な各種データを加工編集して出力するための装置であり、分析装置206は、後述するコアリソース、コアアクティビティ、及びコアコストオブジェクトに関するデータを分析する際に使用する装置であり、例えば、BI(Business Intelligence)ツールなどを搭載した装置が該当する。アウトプットの例としては図7及び図8を使用して後述する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置100を詳細に示す図である。原価管理装置100は、後述するコアリソース、コアアクティビティ、及びコアコストオブジェクトを用いた処理を行うことにより原価管理を行う装置である。
本明細書において、「コアリソース」とは、本発明の原価管理装置において用いられるコストグループを意味する。会計システム110における費用の費目(例えば、人件費、設備費など)をグループ別に集計したコストグループで、図3における人件費及び設備費や、図4におけるR2費用階層のコストグループが該当する。「コアリソース原価」は「コアリソース」の各費目の原価データであり、その詳細については、図4にて説明する。
「コアアクティビティ」とは、アクティビティの主体となる機械装置あるいは人グループを意味する(例えば、図4におけるCA1〜CA4)。原価管理装置100のCPU201は、図3に示すコアアクティビティである溶断設備321、焼鈍設備322、フライス設備323、及び人作業324などのアクティビティ、つまり、加工、研磨及び段取などの実績時間データを、主記憶装置203上でコアアクティビティ別およびコアコストオブジェクト別にリアルタイムで集計する計算処理を行う。アクティビティに関連する製造プロセス名や付加価値・非付加価値などのアクティビティ属性は事前に定義する。コアアクティビティ別に標準時間単価を設定することでアクティビティ毎の時間を金額に変換できる。これにより、製造オーダが通過した製造プロセスを把握でき、工場全体のアクティビティ原価内訳、及び付加価値活動原価、非付加価値活動原価も集計できる。
「コアコストオブジェクト」とは、原価管理装置100の原価管理における生産物原価あるいは役務原価の集計単位としての所定の生産物の生産単位あるいは役務の提供単位を意味する(例えば、図4におけるCO1〜CO3)。具体的には、生産物原価の原価管理の場合は製造オーダとし、製造オーダごとに製造ロットが編成される。製造オーダは、生産物の品目データ、着手数と完了数、コアアクティビティ別の着手数と完了数、消費材料の数量及び単価データ、コアアクティビティ別の加工時間と段取時間及びコアアクティビティ別標準単価データ、工程別進捗データなどから構成される。コアコストオブジェクトは、製品データ、受注データ、顧客データ、販売チャネルなどの複数のコアコストオブジェクトとリンクしているため、図4にて後述するように任意に選択したコアコストオブジェクトから複数の他のコアコストオブジェクトへと辿ることにより詳細な原価管理を行うことができる。
図3を参照すると、原価管理装置100においては、製造オーダ(製造ロット)をコアコストオブジェクトとして定めることにより、加工工程311や組立工程312などの製造工程毎の着手から完了までのフローをリアルタイムで精密にトレースすることが可能となる。さらに、機械装置や人のグループをコアアクティビティとすることにより、コアコストオブジェクトである製造オーダ(製造ロット)の進捗過程をコアアクティビティ別に把握できるようになり、その結果として出力される原価管理に関するアウトプットデータを活用することにより、製造作業の効率性及び有効性をリアルタイムで管理することが可能となる。すなわち、製造オーダ毎に、製造プロセス進捗状況、コアアクティビティ別加工時間や段取時間、アクティビティ別着手完了数(つまり歩留率)、材料消費数量、外注加工費、などの詳細データを取得することができるから、製造オーダ別原価を起点にして関連するこれらの詳細データに分解できる。これによって製造オーダ毎の品質、原価、納期をリアルタイムで管理することが可能となる。以下、この点について詳細に説明する。
図3に、本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置100における処理フローの一例を示す。生産管理システム111から製造オーダに関するデータが発行されると、当該製造オーダに関するデータを受信した在庫管理システム112は、材料倉庫で(または製作部品倉庫で)製造に必要な材料(または製作部品)の実際出庫数量を、コアコストオブジェクトとしての製造オーダに関するデータ(WO#101またはWO#201)として引き当てる。その後、在庫管理システム112は、当該製造オーダに関するデータ(WO#101またはWO#201)を生産管理システム111及びネットワーク121を介して原価管理装置100に送信する。
なお、ビスやナットのように必要量を正確にカウントできない材料については、在庫管理システム112が、生産管理システム111から受信した材料の品目情報であるBOM(Bill of Material:部品構成表)に登録された所要量を製造オーダ別の実際使用量データとして原価管理装置100において集計し、当該実際使用量データをネットワーク121を介して生産管理システム111及び在庫管理システム112に送信し、両システム111、112が有するデータと同期をとる。
製造オーダに関するデータ(WO#101またはWO#201)として引き当てられた材料またはBOMに基づいて払出処理した材料は、製造フロー140に送られる。製造フロー140に送られた材料またはBOMに基づいて払出処理された材料は、図3の加工工程311に設置された溶断工程と焼鈍工程を通過し、これらの加工作業の完了時点で、製作部品として入庫される。以下、上記材料が製造フロー140を通過するに際し、どのようなデータが発生し、原価管理装置100において処理されていくのかを説明する。なお、本実施形態における加工工程311のコアアクティビティは、溶断工程におけるポータブル溶断設備321及び焼鈍工程における焼鈍設備322であるとして説明する。
時間管理システム113は、製造オーダWO#101が溶断工程におけるポータブル溶断設備321にて加工を着手し完成するまでの時間(製造オーダWO#101がコアアクティビティであるポータブル溶断設備321を占有していた時間)を、事前に定義したアクティビティ(加工や段取)毎に製造オーダWO#101に関するデータとして取得する。また、焼鈍工程の焼鈍設備322においても、製造オーダWO#101が焼鈍工程における焼鈍設備322にて加工を着手し完成するまでの時間を、アクティビティ(加工や段取時間)ごとに製造オーダWO#101に関するデータとして取得する。
また、時間管理システム113はコアアクティビティ別の実績時間データをアクティビティデータとして取得する。例えば、溶断工程におけるポータブル溶断設備321の1日の時間が480分あったとして、その内訳として段取に50分、加工に300分、故障による停止に30分、そのメンテナンスに100分等のアクティビティデータが取得される。
こうして取得された各コアアクティビティが行うアクティビティ別の実績時間データは原価管理装置100に送信される。
また、工程管理システム114は、製造オーダWO#101が溶断工程におけるポータブル溶断設備321にて加工を着手し完成するまでの時間、及び製造数のデータ(親品目単位の着手数及び完了数)についても取得し、取得されたデータはコアアクティビティ別・アクティビティ別の実績データとして原価管理装置100に送信される。
焼鈍工程においても時間管理システム113は、コアアクティビティ別・アクティビティ別に着手・完了時間を製造オーダWO#101に関するデータとして取得する。このように取得されたデータは、時間管理システム113から原価管理装置100にネットワーク122を介して送信される。また、工程管理システム114は、上記同様に、焼鈍工程においても着手数及び完了数のデータを取得し、コアアクティビティ別・アクティビティ別の実績データとして原価管理装置100に送信する。
組立工程312におけるフライス工程及び検査工程でも同様に時間管理システム113により以下の処理を行う。製造オーダWO#201が通過するフライス工程においては、時間管理システム113は、製造オーダWO#201がコアアクティビティである汎用フライス設備323を占有する時間データを、アクティビティ(段取及び組立)毎に取得する。また、検査工程においても、時間管理システム113は、アクティビティ毎の着手・完了時間を製造オーダWO#201に関するデータとして取得する。このように取得されたデータは、時間管理システム113から原価管理装置100にネットワーク122を介して送信される。この結果、原価管理装置100は、ポータプル溶断設備321などのコアアクティビティごとに当該製造オーダ(WO#101、WO#201)が占有した実績時間のデータ及び各コアアクティビティが行うアクティビティ別の実績時間のデータを主記憶装置203上に格納する。
また、工程管理システム114は、上記同様に、組立工程312におけるフライス工程及び検査工程でも着手数及び完了数のデータを取得し、コアアクティビティ別・アクティビティ別の実績データとして原価管理装置100に送信し、原価管理装置100は、当該実績データを主記憶装置203上に格納する。
組立工程312の完了時に、原価管理装置100は、製造オーダWO#201に関するデータに完成フラグを立てて完了処理を行う。完成品は製品倉庫に倉入れされる。原価管理装置100は、倉入れと同じタイミングで製品コードを製造オーダWO#201に関するデータに付加し、付加後の数量と単価データを販売管理システム115に、完成品原価を会計システム110に引き渡す。また、月末において仕掛品原価データを会計システム110に引き渡す。
本実施形態の原価管理装置100においては、材料から製作部品を製造するための加工工程311における製造オーダWO#101の原価は、以下の3つから構成される。すなわち、(1)製造オーダWO#101に集計された直接材料費と外注費、(2)加工工程311の第1のコアアクティビティ(溶断工程の溶断設備321)の実際占有時間と標準単価とにより計算されたアクティビティ原価1(人件費、減価償却費、設備費、その他製造経費)、(3)加工工程311の第2のコアアクティビティ(焼鈍工程の焼鈍設備322)の実際占有時間と標準単価とにより計算されたアクティビティ原価2(人件費、減価償却費、設備費、その他製造経費)より構成される。
本発明においてコアアクティビティ別の標準単価は、以下に説明するように計算される。例えば、上記第1のコアアクティビティである溶断設備321が年間200日、1日あたり8時間であると仮定すると、第1のコアアクティビティの年間保有時間は、96,000分(=200日×8時間×60分)となる。また、第1のコアアクティビティに配賦される人件費、減価償却費、設備費、その他製造経費の年間予算金額が35,520,000円であるとすると、第1のコアアクティビティの標準単価は、370円(=35,520,000円÷96,000分)と算出できる。同様にして、他のコアアクティビティについても標準単価を計算することが可能であるが、各コアアクティビティに必要な人員や配賦される年間予算金額が異なるため、コアアクティビティごとに標準単価は異なる。
一方、本実施形態の原価管理装置100においては、製作部品から製品を製造するための組立工程312についても同様に、製造オーダWO#201の原価は、以下の3つから構成される。すなわち、(1)製造オーダWO#201に集計された直接材料費、製作部品費(前工程費)及び外注費、(2)組立工程312の第1のコアアクティビティ(フライス工程の汎用フライス設備323)の実際占有時間と標準単価とにより計算されたアクティビティ原価3(人件費、減価償却費、設備費、その他製造経費)、(3)組立工程312の第2のコアアクティビティ(検査工程の人作業324)の実際直接作業時間と標準単価とにより計算したアクティビティ原価4(人件費、減価償却費、設備費、その他製造経費)により構成される。
図3及び図6を参照して、原価管理装置100の処理フローにおける原価計算の手法及びその効果を説明する。以下では、加工工程311における製造オーダWO#101の原価がどのように計算されるかを例として説明する。
ステップS601において、CPU201は、主記憶装置203上で製造オーダWO#101の原価を構成する直接材料費を計算する。すなわち、製造オーダWO#101が加工工程311を通過する際に使用される材料の種類別消費数量と材料の種類別標準単価とを乗算して直接材料費を計算する。この材料の種類別標準単価のデータは、補助記憶装置204に格納されており、CPU201が補助記憶装置204から当該データを読み出して上記計算を行う。また、直接材料費以外に製造オーダWO#101に直接使用される費用(例えば、外注費)がある場合には、その費用についても計算される。
次に、ステップS602において、CPU201は、主記憶装置203上でアクティビティ原価1を計算する。すなわち、製造オーダWO#101が加工工程311の第1のコアアクティビティである溶断設備321を占有していた時間をアクティビティ(段取及び加工作業)別に集計し、コアアクティビティ毎に設定した所定の標準単価を乗算して計算する。当該製造オーダ別のコアアクティビティ別時間のデータ(段取時間及び加工作業時間)は製造オーダの進捗状況に従って時間管理システム113によってリアルタイムで取得され、原価管理装置100に送信される。なお、この所定の標準単価のデータは、補助記憶装置204に格納されており、CPU201が補助記憶装置204から当該データを読み出して上記計算が行われる。
ステップS603において、CPU201は、主記憶装置203上でアクティビティ原価2を計算する。すなわち、製造オーダWO#101が加工工程311の第2のコアアクティビティである焼鈍設備322を占有していた時間をアクティビティ(段取及び加工作業)別に集計し、コアアクティビティ毎に設定した所定の標準単価を乗算して計算する。当該製造オーダ別のコアアクティビティ別時間のデータ(段取時間及び加工作業時間)は製造オーダの進捗に従って時間管理システム113によってリアルタイムで取得され、原価管理装置100に送信される。なお、この所定の標準単価のデータは、補助記憶装置204に格納されており、CPU201が補助記憶装置204から当該データを読み出して上記計算を行う。
ステップS604において、CPU201は、ステップS601〜S603にて計算された直接材料費、アクティビティ原価1、及びアクティビティ原価2をコアコストオブジェクトである製造オーダWO#101のデータとして集計する。
主記憶装置203上では、CPU201がこのように計算された原価を積み上げて計算してゆくことにより、コアコストオブジェクトである製造オーダWO#101の原価(コスト)をリアルタイムでトレースできる。また、製造オーダWO#101の原価が複数の材料により構成されている場合には、製造オーダWO#101の有するデータは、複数の材料消費量及びその標準単価、通過したコアアクティビティ毎のアクティビティ別時間及びその標準単価、並びに属性などの要素を表すデータなどの明細データに分かれているため、それらの明細データを活用することにより詳細な原価管理が可能となる。
この点をより詳細に説明すると、コアアクティビティ原価は、アクティビティ消費量、標準単価、及び属性にさらに分解できる。アクティビティ消費量とは、例えば、コアアクティビティが機械装置であれば設備稼働時間と不稼働時間の詳細であり、CPU201が主記憶装置203上でその保有時間(例えば1日あたり8時間=480分)の内訳をアクティビティ毎に取得することにより計算される。これをコアコストオブジェクトとの関連で説明するならば、CPU201は、製造オーダが、コアアクティビティである機械装置を占有している時間とそれ以外の時間の内訳を、主記憶装置203上でアクティビティ別に取得し、その結果の時間に標準単価を乗じてアクティビティ原価を計算して、当該機械装置のアクティビティ消費量および金額を計算する。
また、図3におけるコアアクティビティである人作業324の場合も同様に、CPU201は、主記憶装置203上でその作業時間(例えば1人1日あたり8時間=480分)の内訳をアクティビティ毎に計算し、計算結果の時間に標準単価を乗じてアクティビティ原価を計算し、コアアクティビティである人作業324のアクティビティ消費量および金額を計算する。
以上説明したように、本実施形態に係る原価管理装置100を使用することにより、工場全体のアクティビティ実態を、金額、時間および属性によりトレースできるようになる。また、非付加価値活動については、コアアクティビティである機械装置や人グループに対して、当該活動が行われた時刻まで遡って、その原因を示すデータおよびその内訳データをトレースすることが可能となる。
CPU201は、完成した製造オーダに集計した原価のデータについて、仕掛品勘定から製品勘定に振り替える処理、つまり当該原価データの中の費目に関するデータの更新処理を主記憶装置203上で行う。また、CPU201は、完成した製造オーダ原価を完成品数量で除して単位原価を計算する。
原価管理装置100を使用することにより、歩留が良いほど、コアアクティビティにおける占有時間(段取時間と稼働時間)が短いほど、材料の使用量が少ないほど、製品原価は低くなることが数値として測定することができる。すなわち、品質、原価および納期に関するトレーサビリティが具体的に数値化され、コアコストオブジェクトである製造オーダ毎に一元的に管理できる。
このように、本実施形態の原価管理装置100によれば、コアコストオブジェクトである製造オーダの進捗状況に従って機械装置や人グループであるコアアクティビティとのリンク付けがなされ、従来では可視化が困難であった製造工程における機械装置及び人グループの活動、並びに製造オーダの価値変換過程が、数量、時間、金額、及び属性によって可視化することが可能になる。
図4は、コアリソース、コアアクティビティ、及びコアコストオブジェクトについて説明する図であり、図5は、コアリソース、コアアクティビティ、及びコアコストオブジェクトの関係を簡略化した図である。
(コアリソース:コアリソース部401)
原価管理装置100は、生産管理システム111及び在庫管理システム112から製造オーダ毎の材料の数量データを受信する。また、原価管理装置100は、会計システム110から実績データ及び予算データを、ネットワーク120を介して費目データであるR1の費用階層に示すデータとして受け取る。
原価管理装置100は、材料倉庫の材料または製作部品に関連して、その直接材料費及び前工程費(製作部品費)は製造オーダ毎に払出した数量に所定の標準単価を乗じて算定した金額データを、外注費については外注加工済み受入数量に標準外注加工単価を乗じて計算した外注費金額データを、直接材料費、前工程費(製作部品費)及び外注費以外の費目については会計システム110上の費用別予算金額データを、原価管理装置100の入力データとして、R2、R3、及びR4の費用階層に集計する。このR1〜R4の費用階層に示されるデータは、原価管理装置100の補助記憶装置204などに格納され、必要に応じて主記憶装置203上で計算処理などが行われる。
図4に示すように、R4費用階層は直接費及び間接費に区分される。また、R3費用階層はR4費用階層における直接費が直接材料費と前工程費(製作部品費)と外注費に区分され、かつ間接費が原価計算の費目である人件費、減価償却費、設備費、及びその他製造経費に区分される。また、R2費用階層はR3費用階層における人件費を正社員人件費とパート人件費とに区分される。R2〜R4の中で原価の内訳として最も詳細なR2費用階層を「コアリソース」とする。このコアリソースを、コアアクティビティ及びコアコストオブジェクトとリンクさせることにより、CPU201はコアアクティビティ原価及びコアコストオブジェクト原価としての製造オーダ単位の原価をR2費用階層で算定できる。
(コアアクティビティ:コアアクティビティ部402)
コアリソース原価(R2)のデータをCPU201によってコアアクティビティごと(CA1〜CA4)に配賦する際の基準となるドライバーは、コアリソースごとに設定したパーセンテージとする。これによりコアアクティビティCA1の原価データは、R2費用階層の正社員人件費、パート人件費、減価償却費、設備費、その他製造経費から構成されることになる。コアアクティビティ標準単価は配賦されたR2費用の構成割合を有する。当該単価が有するR2の構成割合により、アクティビティ原価をコアリソース原価の原価構造に置き換えることが可能になる。
例えば、コアアクティビティCA1に配賦されたコアリソース原価が正社員人件費100、パート人件費50、減価償却費50、設備費25、その他製造経費25とする。また保有時間を25時間とすると、コアアクティビティ標準単価は10((100+50+50+25+25)÷25)であるが、その内訳として正社員人件費単価4(100÷25)、パート人件費単価2(50÷25時間)、減価償却費単価2、設備費単価1、その他製造経費単価1を保有する。CA1の加工アクティビティが20時間である場合、加工アクティビティ原価200(20時間×10)と同時にその費目別原価として正社員人件費80(20時間×4)、パート人件費40(20時間×2)、減価償却費単価40(20時間×2)、設備費単価20(20時間×1)、その他製造経費単価20(20時間×1)が計算できる。
上記CA1〜CA4に配賦されたコアアクティビティ原価は、CPU201によってアクティビティ原価に置き換えられる。すなわち、コアアクティビティごとのアクティビティの詳細をアクティビティ別実際時間で捉え、コアアクティビティ別時間あたりの標準単価を乗算することにより、アクティビティ原価に置き換えることが可能となる。このアクティビティ原価は、その金額や属性に従って、例えば、付加価値活動原価及び非付加価値活動原価に分類し、グラフ化することも可能となる。
このアクティビティ原価をコアコストオブジェクトである製造オーダごとに集計することにより、製造オーダごとの原価管理が可能となる。すなわち、任意の製造オーダを選択した場合、CPU201が当該製造オーダを基点にしてコアアクティビティごとの原価管理、さらにR2費用階層まで遡った費用構造を把握することが可能となる。
(コアコストオブジェクト:コアコストオブジェクト部403)
コアリソース部401で集計した直接材料費、製作部品費及び外注費とコアアクティビティ部402で計算したコアアクティビティ別のアクティビティ原価をコアコストオブジェクト(製造オーダ)別に集計することにより、コアコストオブジェクトごとの原価管理が可能となる。すなわち、コアコストオブジェクトには、消費された材料や製作部品種類ごとの数量と単価のデータ、外注費データ、コアアクティビティごとのアクティビティ消費量(時間)と単価のデータを有する(例えば、CA1−ACT1)。かかるデータは、時間、数量、及び単価のデータ、コアリソースコスト別の単価を有しており、計算結果のサマリーデータを有していない。
これにより、任意のコアコストオブジェクトである製造オーダを選択した場合、CPU201が当該製造オーダを基点にして投入材料とコアアクティビティに遡ることが可能となる。さらに製造オーダ(生産物)原価をR2の原価構造に置き換えることも可能になる。
コアアクティビティ原価は、コアアクティビティが機械装置であれば実際占有時間(加工時間+段取り時間)を、一方、人グループであれば作業者の直接作業時間にもとづいて、コアコストオブジェクトに集計される。例えば、CA1(機械作業321)において作業者の直接作業時間が合計10時間であったとすると、製造オーダを表すコアコストオブジェクトCO1〜CO3について、それぞれ5時間、2時間、及び3時間かかっている場合の集計は、以下のようになる。この場合、CA1(機械作業321)でのコアアクティビティ標準単価が6であるとすると、CO1へは30(=5×6)が、CO2へは12、CO3へは18がCA1のアクティビティ原価として集計される。また、コアアクティビティ別のアクティビティに定義された製造プロセスから、製造プロセス原価として集計できる。また、コアアクティビティ標準単価の内訳として人件費単価、減価償却費単価、設備費単価、その他製造経費単価から、アクティビティ原価をコアリソース原価に置き換えることもできる。
コアコストオブジェクトとしての製造オーダに関するデータには、生産管理システム111から受信するデータとして、品目情報、着手・完成予定日と完成日、着手数・完成数・仕損数、材料種類別実際消費量及び標準消費量、並びにコアアクティビティ別標準段取時間及び標準加工時間があり、これらが入力データとして原価管理装置100に取り込まれる。
同様に、時間管理システム113からコアアクティビティ別着手・完了時刻と実際段取時間と実際稼働時間を、工程管理システム114から当該製造オーダのコアアクティビティ別着手完了時刻、実際着手完了数量、当該製造オーダの正常・保留状態区分についてのデータをリアルタイムで集計し、これらのデータも入力データとしてネットワーク122を介して原価管理装置100に取り込まれる。以上のデータはリアルタイムで原価管理装置100に取り込まれる。
コアコストオブジェクトの原価データは、材料や製作部品種類別消費数量とその材料や製作部品種類別標準単価、外注加工数量とその外注加工に関する標準単価、及びコアアクティビティ別のアクティビティ実際時間とそのコアアクティビティ別標準単価などの原価管理のための要素となるデータから構成される。さらに、材料や製作部品種類別数量及び外注加工数量の内訳データである着手数量と完成数量との割合から品質を管理するための要素となるデータである歩留率を導くことができ、製造オーダのコアアクティビティ別占有時間(加工時間+段取り時間)とコアアクティビティ別完成数量から製造リードタイムとサイクルタイムを計算することができる。
(月次決算処理)
製造オーダは着手から完了までを時間の流れで管理することになるが、特に、期間損益計算のためには期末(または月末)時点における未完成製造オーダと完成製造オーダを常時管理することになる。未完成の製造オーダ原価のデータは仕掛品勘定データとして会計システム110へ、完成品原価のデータは数量データと単価データとして販売管理システム115、製品勘定データとして会計システム110に引き渡される。
図7は、原価管理装置100の出力データの一例である製造原価報告書を示す。製造原価報告書はCPU201によって出力装置205において出力されるが、この製造原価報告書によって、原価に関するデータの詳細である製造オーダ毎に分解・トレースすることが可能になる。すなわち、当月の製品製造原価は製造オーダ別原価に分解でき、さらには、その構成要素としての材料実際消費量と標準単価、アクティビティである実際段取時間及び実際稼働時間(つまり、アクティビティ消費量)と標準単価とに分解できる。
また、当該製造原価報告書では予め取り込んだ製品別の材料標準消費量とアクティビティである標準段取時間と標準稼働時間とを比較することにより、材料消費量差異とアクティビティ別の時間差異を分析できる。また、完成品数量に標準単価を乗じた標準時間により算定された標準原価と、原価の積み上げにより算定された標準原価との差額としての歩留差異も計算できる。
コアアクティビティ標準単価がR2費用階層を有していることから、コアコストオブジェクトにおけるアクティビティ原価もR2費用階層により表示することが可能となる。
これにより、コアコストオブジェクト原価をその原価の構成要素である消費材料数量と標準単価または消費アクティビティ時間と標準単価に分解できるだけでなく、コアリソースの構成要素にまで遡って分解できるようになる。
図8は、原価管理装置100における出力データの一例である製造オーダ別製造原価報告書の一例を示す。製造オーダ別製造原価報告書は、CPU201によって出力装置205において出力される。
製造オーダ別製造原価報告書においては、当該製造オーダの完成品数量に標準単価を乗じて計算した標準原価と製造オーダ別実際原価合計との差額としての製造損益が分析できる。当該製造損益は、(1)直接材料費と前工程費については、実際消費量と標準消費量との差異に標準単価を乗じることにより算定した消費量差異、(2)アクティビティ別の実際時間と標準時間の差異に標準単価を乗じることにより算定したアクティビティ差異、(3)当該標準原価合計と完成品数量に標準単価を乗じることにより算定した標準原価の差額である歩留差異の3つの差異に分解できる。
また、製品別の市場価格から会社が期待する粗利益を差し引いて計算した価格と製品実際原価との比較により、製造活動が生み出した付加価値である工場損益(売価−期待粗利益−実際製品原価)を測定できる。
(実施例2)
以下では、本発明の第2の実施形態に係る原価管理装置を例にして説明する。本実施形態では、病院のように主として役務を提供する機関を対象にした原価管理の一例について説明する。
従来から、病院のように主に役務を提供する機関を対象にした原価管理においても、活動基準原価計算は存在していたが、従来の活動基準原価計算においては、医師、看護士などの人グループ単位、及びレントゲンなどの医療機器単位という実際に活動を行う単位で原価データを集計する原価管理までは行っていなかった。さらに、病院で提供された役務にかかわって実際に発生した原価データの集計単位として疾病別・患者別で把握できる電子カルテを用いることもなかった。
しかしながら、本発明によれば、病院で患者を診療するにあたって間接的に発生した費用を、従来の活動基準原価計算の概念及び計算方法を基礎としながら、実際に活動を行う単位であるコアアクティビティ毎に、実際の活動で消費した原価を集計し、さらにコアコストオブジェクト単位に集計することで、従来の活動基準原価計算では把握することができなかった有効な原価情報を入手できるようになる。
病院を例にとるならば、コアアクティビティである医師や看護士や医療機器の各活動によって発生した役務費用を、それらが行った各活動(診療、会議、手待等)の時間を集計し、各活動の単価を設定することにより、アクティビティ別原価が計算できる。また、コアコストオブジェクトである電子カルテ単位にコアアクティビティ別のアクティビティ別時間を集計することにより、診療部門別・疾病別・患者別・カルテ別に精密かつ詳細な原価計算ができるようになる。
さらに、本発明によれば、コアコストオブジェクトである電子カルテ毎に、これらの活動に関する原価と医薬品等の実際投入数量と金額を集計して実際発生原価を集計し、医療活動におけるスケジュール表である「クリティカルパス」から計算した標準原価との比較により、病院が患者に対して提供した役務に関する品質、原価、及び納期を管理できるようになる。
また、コアリソースである各診療部門のR2費用階層がコアコストオブジェクトである電子カルテの費用階層として引き継がれるため、コアコストオブジェクトもR2と同じ原価構造を持たせることができる。また、電子カルテについてのコアコストオブジェクト原価は、材料種類別消費数量と単価、コアアクティビティ別のアクティビティ別時間と単価に分解できるため、実際の発生原価の多寡を詳細データに遡って分析することができる。
役務を提供するに際して発生する部門費用は、コアアクティビティを経由して、電子カルテ毎に集計されるため、病院全体と診療プロセス(医師、看護士、医療機器)と細部(ある患者の診療にあたって作成された電子カルテ)とが結合する。この意義は、例えば、診療部門全体の業績が悪化した場合、その原因となる活動や電子カルテに遡り、薬剤種類別消費量、アクティビティ別時間毎に異常値を特定化できる。
さらに、電子カルテ単位で役務に要した費用の集計と薬剤費と、レセプトシステムで計算されている電子カルテ毎の売上との比較により、電子カルテにおけるさまざまな単位(患者、疾病、医師など)で役務損益を算定できるため、詳細な利益管理が可能になる。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る原価管理装置900が使用されるシステムの全体構造を示す。上述したように、本発明の第2の実施形態は、病院で提供される役務を例として説明する。より詳細にいえば、本実施形態においては、入院患者を有しない外来患者のみを引き受け、かつ、レセプトシステム911によって算定された診療報酬は診療の度に精算される病院(内科診療部門)を例として説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態にかかる原価管理装置900が使用されるシステム全体構成図であり、会計システム910、レセプトシステム911、電子カルテシステム912、在庫管理システム913、及び時間管理システム914との間でのデータの送受信を含めた全体構成を説明する図である。
図9に示すように、本発明の第2の実施形態に係る原価管理装置900は、ネットワーク920を介して会計システム910と接続されており、ネットワーク921を介してレセプトシステム911、電子カルテシステム912、及び在庫管理システム913と接続されており、並びにネットワーク922を介して時間管理システム914と接続されている。原価管理装置900は、上記各システム910乃至914から入力データを受け取り、後述する所定の処理を行った後、コアリソース、コアアクティビティおよびコアコストオブジェクトの各々に関するデータを出力データ930として出力する。
会計システム910が有するハードディスクなどの記憶媒体には、費目別に実績データ及び予算データが電子ファイルとして格納されており、その費目別実績データ及び予算データのファイルがネットワーク920を介して原価管理装置900に受け渡される。レセプトシステム911は、病院にて行われた医療行為に関する診療報酬を算定するためのシステムであり、電子カルテシステム912は、ある患者の診療にあたって作成されるカルテの電子データを新規作成し、内容修正するためのシステムである。在庫管理システム913は、医薬品等の出庫データ、品番、数量、電子カルテ番号などのデータをリアルタイムで記録・処理するシステムである。
本発明における会計システム910、レセプトシステム911、電子カルテシステム912、在庫管理システム913、及び時間管理システム914からの出力処理は、従来の会計システム、レセプトシステム、電子カルテシステム、在庫管理システム、時間管理システムにおける出力処理と同等のものである。
本原価管理装置900において最も重要な役割を果たす時間管理システム914は、コアアクティビティが医療機器の場合は、患者(電子カルテ)別の準備と検査、当該機器の修理点検などのアクティビティに関わった時間のデータをリアルタイムに収集する。またコアアクティビティが医師や看護士など人である場合は、患者(電子カルテ)別の診察や手術、会議などのアクティビティに関わった時間のデータをリアルタイムで収集する。本発明における時間管理システム914からの出力処理は、従来の時間管理システムにおける出力処理と同等のものである。
このように、本発明の第2の実施形態にかかる原価管理装置900によれば、会計システム910、レセプトシステム911、電子カルテシステム912、在庫管理システム913、及び時間管理システム914からの入力データを、属性及び計算式を定義した本発明のコアリソース、コアアクティビティ、及びコアコストオブジェクトを用いた処理を行うことにより、原価管理(原価計算)にとって有用なデータを出力することができるようになる。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る原価管理装置900を示すブロック図であり、基本的な構成は図2に示す原価管理装置100と同じである。原価管理装置900は、CPU1001、ネットワークインターフェース(I/F)1002、主記憶装置1003、補助記憶装置1004、出力装置1005、及び分析装置1006を備える。CPU1001は、原価管理装置900内で行われる原価管理に関する計算処理の実行、原価管理装置900が有する上記構成要素1002〜1006の動作、及び他システム910〜914に対するデータ送受信を統括的に制御する。ネットワークインターフェース(I/F)1002は、会計システム910、レセプトシステム911、電子カルテシステム912、在庫管理システム913、及び時間管理システム914から受け渡される各種データを原価管理装置900が受け取るためのインターフェースである。
主記憶装置1003は、原価管理装置900内でデータやプログラムを記憶するための装置であり、メインメモリとも呼ばれる。補助記憶装置1004は、ハードディスクなどの記憶装置であり、長期的なデータの保存のために使用される。出力装置1005は、原価管理装置900において出力可能な各種データを加工編集して出力するための装置であり、分析装置1006は、後述するコアリソース、コアアクティビティ、及びコアコストオブジェクトに関するデータを分析する際に使用する装置である。
図11は、コアリソース、コアアクティビティ、及びコアコストオブジェクトについて説明する図である。以下の説明は、図4において説明した内容を病院のように主として役務を提供する機関を対象にして説明する。
(コアリソース:コアリソース部1101)
原価管理装置900は、会計システム910からネットワーク920を介して材料費データ及び外注費データを受信する。CPU1001は材料費データについて実際に払出した医薬品等の数量に標準単価を乗じて算定した金額データを電子カルテ毎に賦課し、一方、外注費データについては、委託先からの請求金額データをもって電子カルテ毎に賦課する。材料費及び外注費以外の費目(いわゆる間接費データ)については、CPU1001は会計システム910の費用勘定別予算金額データを、原価管理装置900の入力データとして、R2、R3、及びR4の費用階層に集計する。このR1〜R4の費用階層に示されるデータは、原価管理装置900の補助記憶装置1004などに格納され、必要に応じて主記憶装置1003上で計算処理が行われる。
図11に示すように、R4費用階層は直接費及び間接費に区分される。また、R3費用階層はR4費用階層における直接費が直接材料費と外注費に区分され、かつ間接費が原価計算の費目である人件費、減価償却費、設備費、及びその他経費に区分される。また、R2費用階層はR3費用階層における人件費を細分化した正職員人件費とパート人件費、減価償却費、設備費、及びその他経費などの費目から構成される。R2〜R4の中で原価の内訳として最も詳細なR2費用階層を「コアリソース」とする。このコアリソースを、コアアクティビティ及びコアコストオブジェクトとリンクさせることにより、CPU1001はコアアクティビティ原価及びコアコストオブジェクト原価としての電子カルテ単位の原価をR2費用階層で算定できる。
(コアアクティビティ:コアアクティビティ部1102)
予算ベースのコアリソース原価は間接費を表し、以下に説明するようにCPU1001によってコアアクティビティに配賦される。つまり、本実施形態においては、内科診療部門が処方した医薬品等の直接材料費及び内科診療部門の指示により行われた外部検査費用等の外注費を除く、正職員人件費、パート人件費、減価償却費、設備費およびその他経費は、所定の配賦基準により、コアアクティビティ単位であるコアアクティビティ(CA)1〜4に配賦される。なお、図11に示すように、コアアクティビティ1(「CA1」)は医師1、コアアクティビティ2は医師2(「CA2」)、コアアクティビティ3はレントゲン機器(「CA3」)、コアアクティビティ4は看護士(「CA4」)とする。各コアアクティビティ(CA1〜CA4)は、コアリソースと同様のR2費用階層を有することが本原価管理装置900の特徴である。よって、CA単位で集計した原価は、正職員人件費、パート人件費、減価償却費、設備費、及びその他経費から構成される。
原価管理装置900は、時間管理システム914においてリアルタイムに取得されたアクティビティ別の実際時間を受信する。CPU1001は、主記憶装置1003上において当該アクティビティ別実際時間に予め設定したコアアクティビティ別時間標準単価を乗算することにより、アクティビティ原価を計算することができる。
アクティビティ別の実際時間は、内科診療部門でコアアクティビティを人とする場合には人の作業時間を指し、具体的には、診療時間、社内会議時間、手術時間等が該当する(人の1日の保有時間が8時間の場合、例えば、電子カルテ1の診療時間3時間、電子カルテ2の診療時間1時間の合計診療時間4時間、社内会議時間2.5時間、手術時間1.5時間)。一方、コアアクティビティを医療機器とした場合には、アクティビティ別の実際時間は患者の検査に使用した時間、維持点検時間、休止時間等である。例えばレントゲン機械装置の1日の保有時間8時間(480分)の場合、患者に使用した時間は電子カルテ1の準備時間10分、電子カルテ2の準備時間10分の合計20分、電子カルテ1の検査時間140分、電子カルテ2の検査時間170分の合計検査時間310分となる。また、維持点検のために要した時間100分、休止時間50分が集計され、原価管理装置に入力される。
上述したコアアクティビティ別時間標準単価は、年度の事業計画及び予算から予め算定して補助記憶装置1004に格納される。例えば、CA1である人グループの年間アクティビティ予算が32,000,000円、年間総保有時間が1,600時間(1日8時間、年間作業日数が200日)の場合、CA1の1時間あたりのコアアクティビティ別時間あたり標準単価は20,000円(=32,000,000÷1,600)となる。また、CA3であるレントゲン機器の年間アクティビティ予算が35,520,000円、年間総保有時間が96,000分(1日8時間、年間作業日数が200日の場合)のCA3の1分あたりのコアアクティビティ別時間標準単価は370円となる。
本実施形態において、コアアクティビティを人とし、その1時間あたりのコアアクティビティ別時間標準単価20,000円とする場合、コアアクティビティである電子カルテ1及び2に配賦されるアクティビティ原価は次のように算定される。
電子カルテ1:
診療時間3時間×20,000円=60,000円
電子カルテ2:
診療時間1時間×20,000円=20,000円
と算定される。
さらに、コアアクティビティをCA3のレントゲン機器とし、その1分あたりのコアアクティビティ別時間標準単価を370円とする場合、コアアクティビティである電子カルテ1および2に配賦されるアクティビティ原価は次のように算定される。
電子カルテ1:
準備時間10分×370円=3,700円、
検査時間140分×370円=51,800円、
合計3,700円+51,800円=55,500円
電子カルテ2:
準備時間10分×370円=3,700円、
検査時間170分×370円=62,900円、
合計3,700円+62,900=66,600円
と算定される。
このアクティビティ原価は、あらかじめ定義された属性に基づいて、付加価値活動原価及び非付加価値活動原価に分類し、グラフ化することができる。
(コアコストオブジェクト:コアコストオブジェクト部1103)
本実施形態のコアアクティビティ(CA1〜CA4)に配賦された原価は、アクティビティを行う単位がレントゲン機器であれば検査時間、アクティビティを行う単位が人(医師)であれば診療時間を基準として、CPU1001によってコアコストオブジェクト(CO1〜CO3)に集計される。
コアコストオブジェクトである電子カルテ別に、時間管理システム914からコアアクティビティ別の診療時間や検査時間と準備時間データをリアルタイムで取得し、これらをインプットデータとして本原価管理装置900に取り込む。
以上から、コアコストオブジェクトである電子カルテに集計された原価とレセプトシステムから取り込んだ診療報酬データから、患者別、診療科別、疾病別、医師別に診療報酬と原価と損益を計算できるようになった。
本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置を含むシステム全体を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置における処理フローを示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置におけるコアリソース、コアアクティビティ、コアコストオブジェクトの関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置におけるコアリソース、コアアクティビティ、コアコストオブジェクトの関係を簡略に示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置の処理フローにおける原価計算の手法の一例を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置のアウトプットの一例を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る原価管理装置のアウトプットの一例を説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係る原価管理装置を含むシステム全体を示す構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る原価管理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る原価管理装置におけるコアリソース、コアアクティビティ、コアコストオブジェクトの関係を示す図である。
符号の説明
100、900 原価管理装置
110、910 会計システム
111 生産管理システム
112、913 在庫管理システム
113、914 時間管理システム
114 工程管理システム
115 販売管理システム
120〜122、920〜922 ネットワーク
130、930 出力データ
140 製造フロー
201、1001 CPU
202、1002 ネットワークインターフェース(I/F)
203、1003 主記憶装置(メインメモリ)
204、1004 補助記憶装置
205、1005 出力装置
206、1006 分析装置
311 加工工程
312 組立工程
321 溶断設備
322 焼鈍設備
323 フライス設備
324 人作業
401、1101 コアリソース部
402、1102 コアアクティビティ部
403、1103 コアコストオブジェクト部
911 レセプトシステム
912 電子カルテシステム
940 電子カルテ

Claims (4)

  1. 在庫管理システム、時間管理システム及びこれらのシステムとネットワークで接続されている原価管理装置を含む原価管理システムであって、
    1つまたは複数のアクティビティを行う、機械装置あるいは人グループのそれぞれをコアアクティビティとし、また、生産物あるいは役務の原価の集計単位としての所定の生産物の生産単位あるいは役務の提供単位をコアコストオブジェクトとし、
    前記在庫管理システムは前記コアコストオブジェクトに用いられる材料費に関するデータを前記原価管理装置に送信し、
    前記時間管理システムは前記コアコストオブジェクトに関係するコアアクティビティのそれぞれに属する前記1つまたは複数のアクティビティの時間に関するデータを生成して、アクティビティ時間データとして前記原価管理装置に送信し、
    前記原価管理装置は、前記各コアアクティビティに関する原価の単価データを格納するメモリー部と、
    前記アクティビティ時間データと前記原価の単価データから前記アクティビティ毎にアクティビティ原価を算出するアクティビティ原価算出部と、
    前記コアコストオブジェクトに関する原価データとして、前記アクティビティ毎に算出した前記アクティビティ原価と、前記コアコストオブジェクトに配分される前記材料費に関するデータを格納するコアコストオブジェクト原価データ格納部と
    を備えることを特徴とする原価管理システム。
  2. 前記原価管理装置は生産管理システムおよび工程管理システムともネットワークで接続され、
    前記生産管理システムは所定のコアコストオブジェクトの生産管理に関するデータを発行し、
    前記在庫管理システムは前記材料費に関するデータをリアルタイムで前記原価管理装置に送信し、
    前記時間管理システムは前記アクティビティ時間データを前記コアコストオブジェクトの工程進捗状況に応じてリアルタイムで前記原価管理装置に送信し、
    前記工程管理システムは前記コアコストオブジェクトに関係する前記コアアクティビティのそれぞれに属する前記1つまたは複数のアクティビティ毎に、生産物の数量に関係するデータを生成して、前記コアコストオブジェクトの工程進捗状況に応じてリアルタイムで前記原価管理装置に送信し
    前記原価管理装置は前記工程進捗状況に応じて、前記アクティビティ毎に生成された前記生産物の数量に関係するデータに基づいて、前記コアコストオブジェクト、あるいは前記コアアクティビティ、あるいは前記アクティビティについて歩留率を算出する歩留率算出部を備え、
    前記アクティビティ原価及び/あるいは前記歩留率を前記工程進捗状況に応じてリアルタイムで出力する出力部を備えることを特徴とする請求項1に記載の原価管理システム。
  3. 前記原価管理装置は会計システムともネットワークで接続され、
    前記原価管理装置は、前記会計システムから受信した費用のデータから、前記原価管理装置において用いられるコストグループであるコアリソースの各費目についてのコアリソース原価データを算出し、格納するコアリソース部を備え、
    前記コアリソース原価データを、前記各コアアクティビティに対し、所定の配賦基準に基づき配賦するコアリソース原価配賦部を備え、
    前記コアコストオブジェクトあるいは前記コアアクティビティに関するデータを前記コアリソースの各費目に対応させて表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の原価管理システム。
  4. 時間管理システム及び原価管理装置を含む役務用原価管理システムであって、
    1つまたは複数のアクティビティを行う、機械装置あるいは人または人グループをコアアクティビティとし、また、役務の原価の集計単位としての所定の役務の提供単位をコアコストオブジェクトとし、
    前記時間管理システムは前記コアコストオブジェクトに関係するコアアクティビティのそれぞれに属する前記1つまたは複数のアクティビティの時間に関するデータを生成して、アクティビティ時間データとして前記原価管理装置に送信し、
    前記原価管理装置は、前記各コアアクティビティに関する原価の単価データを格納するメモリー部と、
    前記アクティビティ時間データと前記原価の単価データから前記アクティビティ毎にアクティビティ原価を算出するアクティビティ原価算出部と、
    前記コアコストオブジェクトに関する原価データとして、少なくとも前記アクティビティ毎に算出した前記アクティビティ原価データを格納するコアコストオブジェクト原価データ格納部と
    を備えることを特徴とする役務用原価管理システム。
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