JP7020802B2 - 共通費按分装置、共通費按分方法および共通費按分プログラム - Google Patents

共通費按分装置、共通費按分方法および共通費按分プログラム Download PDF

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Description

本発明は、共通費按分装置、共通費按分方法および共通費按分プログラムに関する。
特許文献1には、コスト管理システムに関し、特に、受注先行型の企業経営における意思決定情報を提供できるコスト管理システム及びプログラムが開示されている(0001段落等参照)。
特開2006-209630号公報
このようなコスト管理の分野において、例えば、複数の工事で共通して使用する重機等があって、各工事のコストを把握したい場合、前記重機の使用に対する費用である共通費の予算総額と実績合計額に基づき、前記予算総額に対し前記実績合計額を減じて共通費の残額を算出し、前記残額を按分することにより、前記複数の工事における重機の減価償却費を把握しコスト管理をすることができる。
具体的には、工事A~Bにおける6~8月分の重機の使用に対する共通費の予算総額が18,000千円であり、6月終了時点における共通費の実績合計額が10,000千円である場合、共通費の残額(すなわち、残りの7~8月分の共通費の予算額)は、18,000千円-10,000千円=8,000千円となる。ここで、残額8,000千円を、工事Aにおける7月分の重機の減価償却費、工事Aにおける8月分の重機の減価償却費、工事Bにおける7月分の重機の減価償却費および工事Bにおける8月分の重機の減価償却費という4つそれぞれの配賦対象に配賦したい場合、残額8,000千円を、4つそれぞれの配賦対象における売上予定金額等に応じて、按分する必要がある。
しかしながら、従来、共通費の残額の算出および算出した残額の按分は、担当者が手作業により行っていたため、多大な時間と労力を要するという問題があった。特に、重機等を共通して使用する工事数や月度が多い場合には、残額の按分がより複雑なものとなってしまうという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の案件間で共通して使用する対象に対する費用である共通費の予算総額および実績合計額を基に、前記共通費の残額を自動的に算出し、更に、前記複数の案件ごとに前記共通費の残額を自動的に按分できる共通費按分装置、共通費按分方法および共通費按分プログラムを提供する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る共通費按分装置は、制御部を備える共通費按分装置であって、前記制御部は、複数の案件間で共通して使用する対象に対する費用である共通費の予算総額および前記複数の案件における前記共通費の実績合計額を基に、前記予算総額に対し前記実績合計額を減じて得られた共通費の残額を算出する算出手段と、前記算出手段で得られた前記共通費の残額を基に、前記複数の案件ごとに前記残額を按分する按分手段と、を備えること、を特徴とする。
また、本発明に係る共通費按分装置は、前記按分手段が、前記複数の案件ごとに前記残額を、前記複数の案件における売上予定金額、直接費の予定額または固定費の予定額に応じて按分すること、を特徴とする。
また、本発明に係る共通費按分装置は、前記複数の案件のうち少なくとも1つの案件が、受注が未だ確定していない未受注案件であること、を特徴とする。
また、本発明に係る共通費按分装置は、前記対象が、前記複数の案件間で共通して使用する重機、機材またはサーバであること、を特徴とする。
また、本発明に係る共通費按分方法は、制御部を備える情報処理装置で実行される共通費按分方法であって、前記制御部で実行される、複数の案件間で共通して使用する対象に対する費用である共通費の予算総額および前記複数の案件における前記共通費の実績合計額を基に、前記予算総額に対し前記実績合計額を減じて得られた共通費の残額を算出する算出ステップと、前記算出ステップで得られた前記共通費の残額を基に、前記複数の案件ごとに前記残額を按分する按分ステップと、を含むこと、を特徴とする。
また、本発明に係る共通費按分プログラムは、制御部を備える情報処理装置に実行させるための共通費按分プログラムであって、前記制御部に実行させるための、複数の案件間で共通して使用する対象に対する費用である共通費の予算総額および前記複数の案件における前記共通費の実績合計額を基に、前記予算総額に対し前記実績合計額を減じて得られた共通費の残額を算出する算出ステップと、前記算出ステップで得られた前記共通費の残額を基に、前記複数の案件ごとに前記残額を按分する按分ステップと、を含むこと、を特徴とする。
本発明によれば、複数の案件間で共通して使用する対象に対する費用である共通費の予算総額および実績合計額を基に、前記共通費の残額を自動的に算出し、更に、前記複数の案件ごとに前記共通費の残額を自動的に按分できるという効果を奏する。
図1は、共通費按分装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、着地見込データの一例を示す図である。 図3は、着地見込データの別の一例を示す図である。 図4は、着地見込データの更に別の一例を示す図である。 図5は、各データおよび各マスタの内容の一例を示す図である。 図6は、本実施形態に係る按分処理の一例を示す図である。 図7は、本実施形態に係る按分処理の別の一例を示す図である。 図8は、着地見込データの作成の仕方の一例を示す図である。
以下に、本発明に係る共通費按分装置、共通費按分方法および共通費按分プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[1.概要]
中長期の案件(プロジェクト)を扱う業界(建設業界等)においては、案件別の実行予算(当初予算)作成と、作業の進捗に応じて見直した予算(見込予算)作成と、を行っている。見込予算とは、プロジェクトの進行中に随時見直される予算のことであり、「作業が経過した月までの実績額+当月(作業が経過した月)以降の予算額」という式により算出される。
ここで、当月以降の予算額を算出するためには、各案件における間接費の予定額を、以下のようにして、算出する必要がある。すなわち、各案件において、共通で使用する重機や機材がある場合、これらを使用する費用は減価償却費(共通費)にあてられるが、この場合、減価償却費(共通費)を、一定の基準(各案件の売上予定金額等)で各案件ごとに按分することで、各案件における間接費の予定額を求めることができる。また、受注が未だ確定していない未受注案件(引合段階の案件)において、重機や機材を使用する場合は、未受注案件が受注できたと仮定して、未受注案件も含めて、減価償却費(共通費)を配賦する必要がある。
しかしながら、減価償却費(共通費)を各案件に配賦することにより、各案件の間接費の予定額を算出するのは、重機や機材を共通して使用する案件の特定ができれば可能であるが、使用する案件数が多い場合や、更には、使用する部署や支店が跨ってしまう場合には、間接費の予定額を正確に把握できないという問題があった。特に、未受注案件が存在する場合には、間接費の予定額を把握するのはより困難であった。したがって、従来においては、間接費の予定額を把握したい場合、概算値をエクセル等により算出するか、または、正確な値を知りたい場合には、膨大な時間と労力をかけて手作業による配賦作業を行うしかなかった。
そこで、本実施形態においては、予算作成時や見込予算作成時に、共通費の自動配賦ができるようにした。また、本実施形態においては、未受注案件に対して、受注確度に応じたランク(ランクA、ランクBおよびランクC等)を設けて、オペレータが、「既受注の案件に加えて、ランクAの未受注案件まで」といった範囲設定を行うことで、所望の未受注案件まで含めて配賦を行うことを可能とした。これにより、案件別の収支管理のシミュレーションが可能となった。
具体的には、本実施形態においては、以下の1~3のことを可能とした。
1.予算作成時または見込予算作成時における、共通費の自動配賦を可能とした。
2.未受注案件についての受注確度(ランク)を指定可能(入力可能)とした。
3.前記1の自動配賦を、前記2の未受注案件も含めた範囲で実行することを可能とした。
これらにより、本実施形態に係る効果としては、例えば、既受注案件(例えば、現在仕掛中の工事)だけではなく、未受注案件(例えば、受注予定の工事)まで含めて原価管理を行えるようになり、その結果、より精度の高いコスト管理を行うことが可能となった。また、本実施形態に係る発明は、建設工事業界に限らず、例えば、IT(Information Technology)業界や映像配信業界における共通サーバ機器の費用配賦等、他業界への応用も可能である。以下、具体的な構成および動作について説明する。
[2.構成]
本実施形態に係る共通費按分装置100の構成について、図1を用いて説明する。図1は、共通費按分装置100の構成の一例を示すブロック図である。
共通費按分装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、共通費按分装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
共通費按分装置100は、図1に示すように、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。共通費按分装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、共通費按分装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、共通費按分装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する記憶部106に格納されるデータは、サーバ200に格納されてもよい。
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114を、表示部としてのモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
記憶部106は、予算ヘッダデータ106aと、予算明細データ106bと、特定PJ配賦ヘッダマスタ106cと、特定PJ配賦明細マスタ106dと、PJ原価実績データ106eと、着地見込データ106fと、を備えている。
ここで、各データおよび各マスタの内容について説明する前に、本実施形態で用いる用語を説明する。共通費とは、複数の案件間で共通して使用する対象に対する費用である。前記複数の案件は、既に受注済の既受注案件のみならず、受注が未だ確定していない未受注案件であってもよい。前記対象は、複数の案件間で共通して使用するものであれば何でもよいが、例えば、業界が建設業界の場合には、複数の工事間で共通して使用する重機や機材等があげられ、業界がIT業界や映像配信業界の場合には、複数の会社間で共通して使用するサーバ等があげられる。
予算ヘッダデータ106aは、作業予算に関する基本情報を管理するためのデータである。予算ヘッダデータ106aは、図5に示すように、例えば、予算NO、予算NO枝番、工事NOおよび予算名等を含む。なお、NOとは、ナンバーを意味する。
予算明細データ106bは、作業予算に関する具体的情報(特に金額)を管理するためのデータである。予算明細データ106bは、図5に示すように、例えば、予算NO、予算NO枝番、予算年月、原価要素CD、原価要素名および金額等を含む。前記金額は、例えば、売上予定金額、直接費の予定額、固定費の予定額または間接費の予定額等である。なお、CDとは、コードを意味する。
ここで、本発明において最終的に算出したい金額である、図6の予算明細データ106b(再計算後)における間接原価の予定額(ハッチングで示す)は、以下の計算式により算出することができる。
(計算式)
配賦元数値×各々の配賦先の配賦基準値/すべての配賦先の配賦基準値の合計
この計算式における配賦元数値および配賦基準値を指定するのが特定PJ配賦ヘッダマスタ106cであり、配賦先を指定するのが特定PJ配賦明細マスタ106dである。
特定PJ配賦ヘッダマスタ106cは、図5に示すように、例えば、特定PJ配賦CD、配賦元工事NO、配賦基準値および配賦先ランク等を含む。
配賦元工事NOは、配賦元数値を指定するための番号である。図6の特定PJ配賦ヘッダマスタ106cの配賦元工事NOは、「999(A機材償却費)」である。この場合、図6の予算明細データ106b(再計算前)において、予算NO999を含む明細行に含まれる間接原価の予定額(3,200千円、3,200千円および1,600千円)が、配賦元数値となる。
配賦基準値は、例えば、売上予定金額、直接費の予定額または固定費の予定額等である。図6の特定PJ配賦ヘッダマスタ106cの配賦基準値は、「0:売上金額比」である。この場合、図6の予算明細データ106b(再計算前)における売上予定金額(10,000千円、10,000千円、5,000千円、10,000千円、10,000千円および5,000千円)が、配賦基準値となる。
配賦先ランクは、配賦先の種類を絞り込むための情報である。図6の特定PJ配賦ヘッダマスタ106cの配賦先ランクは、「0:既受注」である。この場合、既受注案件が、配賦先となり後述する特定PJ配賦明細マスタ106dにセットされる。配賦先ランクとしては、「0:既受注」に加えて、例えば、受注確度(未受注案件における受注の確定の度合い)の高い順に、ランクA、ランクBおよびランクC等が存在してもよい。
特定PJ配賦明細マスタ106dは、図5に示すように、例えば、特定PJ配賦CDおよび配賦先工事NO等を含む。配賦先工事NOは、配賦先を指定するための番号である。図6の特定PJ配賦明細マスタ106dの配賦先工事NOは、「PJ1(工事(1))」および「PJ2(工事(2))」であるため、工事(1)および工事(2)が配賦先となる。
以上説明したように、特定PJ配賦ヘッダマスタ106cおよび特定PJ配賦明細マスタ106dが図6に示すように設定されている場合、例えば、図6の予算明細データ106b(再計算後)における工事(1)(予算NOがY001)の7月分の間接原価の予定額1,600千円は、前記計算式「配賦元数値×各々の配賦先の配賦基準値/すべての配賦先の配賦基準値の合計」に基づき、以下のようにして算出することができる。
図6の予算明細データ106b(再計算前)において、
配賦元数値=7月分の間接原価の予定額3,200千円
各々の配賦先の配賦基準値=工事(1)(予算NOがY001)の7月分の売上予定金額10,000千円
すべての配賦先の配賦基準値の合計=工事(1)(予算NOがY001)の7月分の売上予定金額10,000千円と工事(2)(予算NOがY002)の7月分の売上予定金額10,000千円の合計額である20,000千円
以上より、図6の予算明細データ106b(再計算後)における工事(1)(予算NOがY001)の7月分の間接原価の予定額は、3,200千円×10,000千円/20,000千円=1,600千円と算出することができる。
PJ原価実績データ106eは、作業実績に関する情報を管理するためのデータである。PJ原価実績データ106eは、図5に示すように、例えば、工事NO、年月、原価要素CD、原価要素名、金額等を含む。前記金額は、例えば、売上実績額、直接費の実績額、固定費の実績額または間接費の実績額等である。
着地見込データ106fは、実績額と予定額の両方または予定額のみを含むことにより、経営における着地見込分析をすることができるデータである。着地見込データ106fの具体例を、図2~図4に示す。
制御部102は、共通費按分装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
制御部102は、機能概念的に、(1)複数の案件間で共通して使用する対象に対する費用である共通費の予算総額および前記複数の案件における前記共通費の実績合計額を基に、前記予算総額に対し前記実績合計額を減じて得られた共通費の残額を算出する算出手段としての算出部102aと、(2)前記算出手段で得られた前記共通費の残額を基に、前記複数の案件ごとに前記残額を按分する按分手段としての按分部102bと、を備えている。各部が実行する処理の詳細については、以下の[3.処理の具体例]で説明する。
[3.処理の具体例]
以下、本実施形態に係る処理の具体例について説明する。本項目では、共通費(以下の具体例中では、「間接原価」または「間接費」という)の予算総額18,000千円に対し共通費の実績合計額を減じて得られた残額を、各工事にどのように配賦するのかについて、配賦パターン別に説明する。期首時点での配賦、既受注案件のみを対象とした期中時点での配賦、および、既受注案件と未受注案件の両方を対象とした期中時点での配賦の3パターンの配賦について、以下、この順で項目立てて説明する。
[3-1.期首時点での配賦]
最初に、期首時点での配賦について、図2を用いて説明する。本項目では、以下の条件で配賦を行う。
[条件]
配賦の時期=期首(4月)
間接原価の予算総額=4月~9月で18,000千円
重機を使用する工事(配賦の対象となる工事)=工事(1)および工事(2)
配賦基準値=売上予定金額
(算出処理)
算出部102aは、工事(1)および工事(2)で共通して使用する重機に対する費用である間接原価の予算総額(18,000千円)ならびに工事(1)および工事(2)における間接原価の実績合計額を基に、予算総額(18,000千円)に対し実績合計額を減じて得られた間接原価の残額を算出する。
具体的には、[条件]で述べたとおり、間接費配賦の時期は期首であるため、図2の例において、間接原価の実績合計額は0である。以上より、算出部102aは、間接原価の残額を、予算総額-実績合計額=18,000千円-0千円=18,000千円と算出する。
(按分処理)
按分部102bは、算出部102aで得られた間接原価の残額(18,000千円)を基に、工事(1)および工事(2)ごとに残額を按分する。
最初に、按分部102bは、間接原価の残額(18,000千円)を4~9月の各月の売上予定金額に応じて、各月ごとに按分する(すなわち、この段階では、工事(1)および工事(2)の区別はしない)。図2に示すように、工事(1)と工事(2)の4月の売上予定金額の合計額は、10,000千円+5,000千円=15,000千円であり、5月~9月についても、同様の計算により、工事(1)と工事(2)の売上予定金額の合計額は、それぞれ15,000千円である。以上より、按分部102bは、図2には示さないが、工事(1)と工事(2)とを併せた4月の間接原価の予定額を、間接原価の残額×工事(1)と工事(2)の4月の売上予定金額の合計額/工事(1)と工事(2)の4~9月の売上予定金額の合計額=18,000千円×15,000千円/90,000千円=3,000千円と算出する。また、同様の方法で、按分部102bは、図2には示さないが、工事(1)と工事(2)とを併せた5月~9月の間接原価の予定額を、それぞれ、3,000千円と算出する。
次に、按分部102bは、算出した3,000千円を、工事(1)および工事(2)の売上予定金額に応じて按分する。図2に示すように、工事(1)の4月の売上予定金額は10,000千円、工事(2)の4月の売上予定金額は5,000千円である。以上より、按分部102bは、図2にハッチングで示すように、工事(1)の4月の間接原価の予定額を、算出した3,000千円×工事(1)の4月の売上予定金額/工事(1)と工事(2)の4月の売上予定金額の合計額=3000千円×10,000千円/15,000千円=2,000千円と算出し、工事(2)の4月の間接原価の予定額を、算出した3,000千円×工事(2)の4月の売上予定金額/工事(1)と工事(2)の4月の売上予定金額の合計額=3000千円×5,000千円/15,000千円=1,000千円と算出する。また、同様の方法で、按分部102bは、図2にハッチングで示すように、工事(1)および工事(2)の5月~9月の間接原価の予定額を、それぞれ算出する。
以上説明したように、按分部102bは、まず工事(1)と工事(2)とを併せた各月分の間接原価の予定額を算出し、その後に、各工事の間接原価の予定額を算出するという様に段階的な算出を行ってもよいが、以下のようにして、各工事の間接原価の予定額を直接的に算出してもよい。すなわち、例えば、工事(1)の4月の間接原価の予定額2,000千円を算出する場合、按分部102bは、間接原価の残額(18,000千円)×工事(1)の4月の売上予定金額(10,000千円)/工事(1)と工事(2)の4月~9月の売上予定金額の合計額(90,000千円)=18,000千円×10,000千円/90,000千円=2,000千円と算出してもよい。
なお、本項目[3-1]においては、按分部102bが、間接原価の残額を売上予定金額に応じて按分する例について説明したが、売上予定金額ではなく、直接費の予定額または固定費の予定額等に応じて按分してもよい。このことは、以下の項目[3-2]および[3-3]においても同様である。
以上、本項目[3-1]で説明したように、本実施形態に係る共通費按分装置100によれば、複数の案件間で共通して使用する対象に対する費用である共通費(間接原価)の予算総額および実績合計額を基に、前記共通費(間接原価)の残額を自動的に算出し、更に、前記複数の案件ごとに前記共通費(間接原価)の残額を自動的に按分できるため、例えば、従来担当者が手作業により行っていた残額の算出および残額の按分に要する労力を削減するとともに、正確かつ迅速なコスト管理を行うことができる。
[3-2.既受注案件のみを対象とした期中時点での配賦]
次に、既受注案件のみを対象とした期中時点での配賦について、図3および図6を用いて説明する。本項目では、以下の条件で配賦を行う。
[条件]
配賦の時期=6月終了時点
間接原価の予算総額=4月~9月で18,000千円
重機を使用する工事(配賦の対象となる工事)=工事(1)および工事(2)
配賦基準値=売上予定金額
本項目[3-2]においては、図6の予算明細データ106b(再計算前)における間接原価が、図6の予算明細データ106b(再計算後)における各工事の間接原価(ハッチングで示す)として配賦される。7月月初のタイミングで、図6の予算明細データ106b(再計算前)において、当月(7月)以降の各工事の売上および原価、ならびに、間接原価の総額を見直す。また、特定PJ配賦ヘッダマスタ106cおよび特定PJ配賦明細マスタ106dの設定に基づき、図6の予算明細データ106b(再計算後)において、当月(7月)以降の予算の再計算を行う。
(算出処理)
算出部102aは、工事(1)および工事(2)で共通して使用する重機に対する費用である間接原価の予算総額(18,000千円)ならびに工事(1)および工事(2)における間接原価の実績合計額を基に、予算総額(18,000千円)に対し実績合計額を減じて得られた間接原価の残額を算出する。
具体的には、[条件]で述べたとおり、間接費配賦の時期は6月終了時点であるため、図3の例において、工事(1)と工事(2)の4月から6月までの間接原価の実績合計額は、2,000千円+1,000千円+2,000千円+1,000千円+3,000千円+1,000千円=10,000千円である。以上より、算出部102aは、間接原価の残額を、予算総額-実績合計額=18,000千円-10,000千円=8,000千円と算出する。
(按分処理)
按分部102bは、算出部102aで得られた間接原価の残額(8,000千円)を基に、工事(1)および工事(2)ごとに残額を按分する。なお、本項目[3-2]においては、按分処理は、図6に示す特定PJ配賦ヘッダマスタ106cおよび特定PJ配賦明細マスタ106dの設定に基づいて行われるものとする。
最初に、按分部102bは、間接原価の残額(8,000千円)を、7月~9月の各月の売上予定金額に応じて、各月ごとに按分する(すなわち、この段階では、工事(1)および工事(2)の区別はしない)。図3に示すように、工事(1)と工事(2)の7月の売上予定金額の合計額は、10,000千円+10,000千円=20,000千円であり、8月は10,000千円+10,000千円=20,000千円であり、9月は5,000千円+5,000千円=10,000千円である。以上より、按分部102bは、図6の予算明細データ106b(再計算前)の予算NOがY999の明細に示すように、工事(1)と工事(2)とを併せた7月の間接原価の予定額を、間接原価の残額×工事(1)と工事(2)の7月の売上予定金額の合計額/工事(1)と工事(2)の7~9月の売上予定金額の合計額=8,000千円×20,000千円/50,000千円=3,200千円と算出する。また、同様の方法で、按分部102bは、図6の予算明細データ106b(再計算前)の予算NOがY999の明細に示すように、工事(1)と工事(2)とを併せた8月の間接原価の予定額を3,200千円と算出し、工事(1)と工事(2)とを併せた9月の間接原価の予定額を1,600千円と算出する。
次に、按分部102bは、算出した数値を、工事(1)および工事(2)の売上予定金額に応じて按分する。図6の予算明細データ106b(再計算前)に示すように、工事(1)(予算NOがY001)の7月の売上予定金額は10,000千円、工事(2)(予算NOがY002)の7月の売上予定金額は10,000千円である。以上より、按分部102bは、図6の予算明細データ106b(再計算後)にハッチングで示すように、工事(1)(予算NOがY001)の7月の間接原価の予定額を、算出した3,200千円×工事(1)の7月の売上予定金額/工事(1)と工事(2)の7月の売上予定金額の合計額=3,200千円×10,000千円/20,000千円=1,600千円と算出し、工事(2)(予算NOがY002)の7月の間接原価の予定額を、算出した3,200千円×工事(2)の7月の売上予定金額/工事(1)と工事(2)の7月の売上予定金額の合計額=3,200千円×10,000千円/20,000千円=1,600千円と算出する。また、同様の方法で、按分部102bは、図6の予算明細データ106b(再計算後)にハッチングで示すように、工事(1)(予算NOがY001)および工事(2)(予算NOがY002)の8月~9月の間接原価の予定額を、それぞれ算出する。
以上説明したように、按分部102bは、まず工事(1)と工事(2)とを併せた各月分の間接原価の予定額を算出し、その後に、各工事の間接原価の予定額を算出するという様に段階的な算出を行ってもよいが、以下のようにして、各工事の間接原価の予定額を直接的に算出してもよい。すなわち、例えば、工事(1)の7月の間接原価の予定額1,600千円を算出する場合、按分部102bは、間接原価の残額(8,000千円)×工事(1)の7月の売上予定金額(10,000千円)/工事(1)と工事(2)の7月~9月の売上予定金額の合計額(50,000千円)=8,000千円×10,000千円/50,000千円=1,600千円と算出してもよい。
このように算出した工事(1)と工事(2)の7月~9月の間接原価の予定額を、図3の着地見込データに示す。図3の着地見込データは、以下のような工事状況を想定している。すなわち、図3の工事(1)については、売上予定金額の総額(60,000千円)は図2の例と同様であるものの、一部、工事の納期が早まったため、工事(1)の6月分の売上予定金額が図2の例と比べて増加し、一方で、9月分の売上予定金額が図2の例と比べて減少している。また、図3の工事(2)については、工事の設計変更があったため、7月および8月の売上予定金額が図2の例と比べて増加している。
以上、本項目[3-2]で説明したように、本実施形態に係る共通費按分装置100によれば、例えば、期中時点において、工事納期の前倒しや工事の設計変更があったために売上予定金額に変更が生じても、変更後の売上予定金額に応じて、間接原価の予定額を迅速かつ正確に算出することができるため、臨機応変なコスト管理を行うことができる。
[3-3.既受注案件と未受注案件の両方を対象とした期中時点での配賦]
最後に、既受注案件と未受注案件の両方を対象とした期中時点での配賦について、図4、図7および図8を用いて説明する。本項目では、以下の条件で配賦を行う。
[条件]
配賦の時期=6月終了時点
間接原価の予算総額=4月~9月で18,000千円
重機を使用する工事(配賦の対象となる工事)=工事(1)、工事(2)および工事(4)
配賦基準値=売上予定金額
なお、工事(1)および工事(2)は既受注案件であり、工事(4)は未受注案件である。
本項目では、7月月初のタイミングで、図7の予算明細データ106b(再計算前)において、当月(7月)以降の引合案件(予算NOがY004の工事(4)を指す)を見直し、明細の新規追加および明細の金額変更を行う。また、特定PJ配賦ヘッダマスタ106cおよび特定PJ配賦明細マスタ106dの設定に基づき、図7の予算明細データ106b(再計算後)において、当月(7月)以降の予算の再計算を行う。
(算出処理)
算出部102aは、[3-2]の(算出処理)と同様の方法で、間接原価の残額を、間接原価の予算総額-間接原価の実績合計額=18,000千円-10,000千円=8,000千円と算出する。
(按分処理)
按分部102bは、算出部102aで得られた間接原価の残額(8,000千円)を基に、工事(1)、工事(2)および工事(4)ごとに残額を按分する。なお、本項目[3-3]においては、按分処理は、図7に示す特定PJ配賦ヘッダマスタ106cおよび特定PJ配賦明細マスタ106dの設定に基づいて行われるものとする。
按分部102bは、間接原価の残額(8,000千円)を、7月~9月の各月の売上予定金額に応じて、各月ごと、かつ、工事ごとに按分する。すなわち、按分部102bは、図4にハッチングで示すように、工事(1)の7月の間接原価の予定額を、間接原価の残額×工事(1)の7月の売上予定金額/工事(1)、工事(2)および工事(4)の7月~9月の売上予定金額の合計額=8,000千円×10,000千円/80,000千円=1,000千円と算出する。また、同様の方法で、按分部102bは、図4にハッチングで示すように、工事(2)および工事(4)の7月の間接原価の予定額ならびに工事(1)、工事(2)および工事(4)の8月~9月の間接原価の予定額をそれぞれ算出する。
このように、間接原価の予定額を算出することにより作成される予算明細データ106b(再計算後)と、PJ原価実績データ106eとを併せることにより、図8に示すように、着地見込データ106fを作成することができる。作成された着地見込データ106fを、図4に示す。
以上、本項目[3-3]で説明したように、本実施形態に係る共通費按分装置100によれば、例えば、既受注案件のみならず、未受注案件(引合段階の案件)における間接原価の予定額も算出できるため、未受注案件も含めたより精度の高いコスト管理を行うことができる。また、本実施形態に係る共通費按分装置100によれば、例えば、未受注案件を間接原価配賦の対象とする場合、配賦の対象となる未受注案件の受注確度をオペレータが指定できるため、「既受注案件+オペレータが所望する未受注案件」を対象とした細かい設定でのコスト管理を行うことができる。
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、共通費按分装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、共通費按分装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて共通費按分装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、共通費按分装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明したような処理又は処理方法を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、共通費按分装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、共通費按分装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
本発明は、例えば、建設工事業界、IT業界、映像制作業界、ゲーム制作業界およびコンテンツ配信業界等において有用である。
100 共通費按分装置
102 制御部
102a 算出部
102b 按分部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 予算ヘッダデータ
106b 予算明細データ
106c 特定PJ配賦ヘッダマスタ
106d 特定PJ配賦明細マスタ
106e PJ原価実績データ
106f 着地見込データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク

Claims (6)

  1. 制御部を備える共通費按分装置であって、
    前記制御部は、
    複数の案件間で共通して使用する対象に対する費用である共通費の予算総額および前記複数の案件における前記共通費の実績合計額を基に、前記予算総額に対し前記実績合計額を減じて得られた共通費の残額を算出する算出手段と、
    前記算出手段で得られた前記共通費の残額を基に、前記複数の案件ごとに前記残額を按分する按分手段と、
    を備え
    前記予算総額は、過去の所定時点から未来の所定時点までの期間を対象とした金額であり、
    前記実績合計額は、前記過去の所定時点から現在までの期間を対象とした金額であり、
    前記共通費の残額は、前記現在から前記未来の所定時点までの期間を対象とした金額であること、
    を特徴とする共通費按分装置。
  2. 前記按分手段は、
    前記複数の案件ごとに前記残額を、前記複数の案件における売上予定金額、直接費の予定額または固定費の予定額に応じて按分すること、
    を特徴とする請求項1に記載の共通費按分装置。
  3. 前記複数の案件のうち少なくとも1つの案件が、受注が未だ確定していない未受注案件であること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の共通費按分装置。
  4. 前記対象が、前記複数の案件間で共通して使用する重機、機材またはサーバであること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の共通費按分装置。
  5. 制御部を備える情報処理装置で実行される共通費按分方法であって、
    前記制御部で実行される、
    複数の案件間で共通して使用する対象に対する費用である共通費の予算総額および前記複数の案件における前記共通費の実績合計額を基に、前記予算総額に対し前記実績合計額を減じて得られた共通費の残額を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップで得られた前記共通費の残額を基に、前記複数の案件ごとに前記残額を按分する按分ステップと、
    を含み、
    前記予算総額は、過去の所定時点から未来の所定時点までの期間を対象とした金額であり、
    前記実績合計額は、前記過去の所定時点から現在までの期間を対象とした金額であり、
    前記共通費の残額は、前記現在から前記未来の所定時点までの期間を対象とした金額であること、
    を特徴とする共通費按分方法。
  6. 制御部を備える情報処理装置に実行させるための共通費按分プログラムであって、
    前記制御部に実行させるための、
    複数の案件間で共通して使用する対象に対する費用である共通費の予算総額および前記複数の案件における前記共通費の実績合計額を基に、前記予算総額に対し前記実績合計額を減じて得られた共通費の残額を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップで得られた前記共通費の残額を基に、前記複数の案件ごとに前記残額を按分する按分ステップと、
    を含み、
    前記予算総額は、過去の所定時点から未来の所定時点までの期間を対象とした金額であり、
    前記実績合計額は、前記過去の所定時点から現在までの期間を対象とした金額であり、
    前記共通費の残額は、前記現在から前記未来の所定時点までの期間を対象とした金額であること、
    を特徴とする共通費按分プログラム。
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