JP2016183425A - 潜在捲縮性複合繊維 - Google Patents

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【課題】 スパイラル捲縮発現性に優れた繊維であって、良好な風合いを有し、かつ伸縮性に優れた繊維製品が得られる繊維を提供することを課題とする。
【解決手段】2種のポリエステルがサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合した潜在捲縮性複合繊維であり、
2種のポリエステルのうち一方のポリエステル(A)が、ハードセグメントとソフトセグメントとから構成されるポリエステルエラストマーであり、ハードセグメントが、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位としてイソフタル酸、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体を共重合した共重合ポリエステル、ソフトセグメントがポリテトラメチレングリコールであり、
他方のポリエステル(B)が、ポリエチレンテレフタレートまたはこれを主体とするポリエステルである潜在捲縮性複合繊維。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れた伸長弾性率及び風合いを繊維製品に付与することができる潜在捲縮性繊維に関するものである。
ポリエステル繊維は、耐候性や耐薬品性、ウォッシュアンドウェアー性等の優れた特性を有し、衣料用、産業資材用等、種々の用途に使用されている。従来、ポリエステル繊維をはじめとする合成繊維に伸縮性を付与する方法として、熱収縮特性の異なるポリマーをサイドバイサイド構造、又は偏心芯鞘構造に複合した潜在捲縮性繊維とする方法が数多く提案されている。
例えば、5−ナトリウムスルホイソフタル酸成分を共重合した共重合ポリエステルとポリエチレンテレフタレート(PET)との複合繊維がある(特許文献1及び特許文献2)。
しかし、上記複合繊維の短繊維からなる不織布を、潜在捲縮が十分に発現する条件で熱処理すると、該複合短繊維が硬化し得られる不織布の風合いが硬くなる。一方、潜在捲縮の発現を抑えた条件で熱処理すると、該複合短繊維に発現する捲縮数が不足し得られる不織布の伸縮性が低くなる。
また、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン2〜7モル%及びイソフタル酸(IPA)5〜13モル%を共重合した共重合ポリエステルとPETの複合繊維が知られている(例えば、特許文献3)。
しかし、上記共重合ポリエステルは結晶性に劣るため、該共重合ポリエステルを含む複合繊維は熱安定性や潜在捲縮発現性に劣るものとなり、該複合繊維の短繊維からなる不織布は、熱処理により風合いが硬いものとなる。
特開昭62−141141号公報 特開昭62−78214号公報 特開平7−54216号公報
本発明は、上記の問題を解決し、スパイラル捲縮発現性に優れたポリエステル繊維であって、良好な風合いを有し、かつ伸縮性に優れた繊維製品が得られる繊維を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、2種のポリエステルがサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合した潜在捲縮性複合繊維であり、
2種のポリエステルのうち一方のポリエステル(A)が、ハードセグメントとソフトセグメントとから構成されるポリエステルエラストマーであり、ハードセグメントが、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位としてイソフタル酸、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体を共重合した共重合ポリエステルであり、ソフトセグメントがポリテトラメチレングリコールであり、
他方のポリエステル(B)が、ポリエチレンテレフタレートまたはこれを主体とするポリエステルであることを特徴とする潜在捲縮性複合繊維を要旨とするものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の複合繊維は、横断面形状(繊維軸方向に沿って垂直に切断した断面の形状)において、2種のポリエステルが、サイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合して配されてなる潜在捲縮性複合繊維である。なお、潜在捲縮性とは、加熱した際に、コイルバネ状の立体的な捲縮(スパイラル捲縮)を発現する捲縮能を有するものであり、この潜在的に有してなる捲縮性能は、複合繊維を構成する2種のポリエステルの熱収縮差によって発現するものであり、加熱されることによって捲縮が顕在化する。
2種のポリエステルのうち一方のポリエステル(A)は、ハードセグメントとソフトセグメントとから構成されるポリエステルエラストマーである。そして、ハードセグメントは、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位としてイソフタル酸(IPA)、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体(BAEO)を共重合した共重合ポリエステルであり、ソフトセグメントはポリテトラメチレングリコール(PTMG)である。
ポリエステル(A)は、潜在捲縮を顕在化させるための加熱処理において高収縮するポリマーである。ポリエステル(A)において、ハードセグメントの構成成分であるIPAの共重合割合は1〜6モル%、BAEOの共重合割合は4〜10モル%がよい。IPAの共重合割合を1モル%以上、BAEOの共重合割合を4モル%以上とすることにより、得られる複合繊維に十分に捲縮を顕在化するための潜在捲縮能を付与でき、例えば、この繊維を用いた繊維製品に良好な伸長弾性や伸長回復性を付与できる。また、IPAの共重合割合を6モル%以下、BAEOの共重合割合を10モル%以下とすることにより、融点が低くなり過ぎることなく、また複合繊維の実用強度を保持できる。なお、BAEOは、ビスフェノールA1mol%に対してエチレンオキサイドを2〜10mol%付加したものが好ましく、さらには2〜5mol%付加したものが好ましい。
ポリエステル(A)において、ソフトセグメントはPTMGである。上記したハードセグメントとソフトセグメントとはブロック共重合してなるものであり、その共重合比(質量比)は、ハードセグメント/ソフトセグメント=95/5〜80/20がよい。ソフトセグメントであるPTMGを5質量%以上共重合させることにより、優れた伸長弾性、伸長回復性を付与しうるとともに、非常に低モジュラスの繊維製品を得ることができる。すなわち、伸長時の応力が非常に小さい繊維製品であり、小さい力で伸長することが可能な、非常に柔らかく風合いの良い繊維製品を得ることができる。PTMGの共重合比の上限は20質量%がよい。20質量%を超えると、強度が低下する傾向となる。なお、PTMGの平均分子量は400〜4000程度がよい。
ポリエステル(A)において、本発明の効果を損なわない範囲で他の共重合成分を含有させてもよい。例えば、テレフタル酸、IPA以外の多塩基酸成分としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸や、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
また、エチレングリコール、BAEO、PTMG以外の多価アルコール成分としては、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
また、ポリエステル(A)には、本質的な特性を損なわない限り、ヒンダードフェノール系化合物のような抗酸化剤、コバルト化合物、蛍光剤、染料のような色調改良剤、二酸化チタンのような顔料、酸化セリウムのような耐候性改良剤、難燃剤、静電剤、抗菌剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、セラミック等種々の改質剤や添加剤を含有してもよい。
本発明の複合繊維を構成する2種のポリエステルのうち他方のポリエステル(B)は、非エラストマーのポリエステルであり、ポリエチレンテレフタレートまたはこれを主体とするポリエステルである。ポリエステル(B)は、潜在捲縮を顕在化させるための加熱処理において、ポリエステル(A)よりも収縮しにくい低収縮のポリマーである。ポリエチレンテレフタレートを主体として、他の成分として、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール成分、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族カルボン酸成分、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸成分等を少量共重合したものでもよいが、実用的な機械的強度を保持し、かつ熱安定性が良好であることから、ホモポリマーであるポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。
本発明の複合繊維において、ポリエステル(A)とポリエステル(B)の複合比率(体積比)は、ポリエステル(A)/ポリエステル(B)=30/70〜60/40の範囲がよい。ポリエステル(A)/ポリエステル(B)の比が30/70より小さくなると、十分な潜在捲縮能を有しにくくなり、一方、60/40よりも大きくなると、繊維強度が低下する傾向となり、また製糸性にも劣る傾向となる。
本発明の複合繊維の形態は、長繊維であるフィラメントでも、短繊維であるステープル繊維やショートカット繊維であってもよく、用途に応じて適宜選択すればよい。ステープル繊維の場合は繊維のカット長は20〜80mm程度とし、カード通過性等を考慮して、クリンパー等を用いて機械捲縮を付与するとよい。ショートカット繊維は、主として抄造シートに用いる材料であり、水中での分散性を要することから機械捲縮によるクリンプを有さず(ノークリンプ)、繊維長は20mm未満程度であって好ましくは2〜15mm程度である。
本発明の複合繊維の単繊維繊度は、特に限定されず、例えば、0.8〜25デシテックス程度の範囲において、繊維の用途に応じて適宜選択すればよい。例えば、肌に直接触れる用途等の柔軟性や繊細な肌触り性を求める場合は、0.8〜3デシテックス程度が好ましく用いられる。一方、クッション材、縫い包み、寝具用等の詰め綿、衣料用の中綿等の肌触りの柔軟さや適度なクッション性が求められる場合は、2〜10デシテックス程度が好ましく用いられる。さらには、敷き布団用の固綿やマットレス等の適度に厚みがあり、柔軟性と反発性が求められる用途等の場合は、8〜25デシテックス程度が好ましく用いられる。
本発明の複合繊維が加熱処理により顕在化する捲縮数もまた、上記した用途に応じて適宜選択すればよい。無荷重下(弛緩状態)で170℃×15分間熱処理した際に発現する捲縮数として、40ケ/25mm以上がよい。なお、一般に、捲縮数は、単繊維繊度が小さいものほど、より多くの捲縮が発現する傾向となる。本発明の複合繊維は、例えば、単繊維繊度が2〜3デシテックスのものは100ケ/25mm以上の捲縮を発現し、単繊維繊度8〜15デシテックスのものは40〜70ケ/25mmの捲縮を発現する。
また、複合繊維の断面形状も特に限定されず、円形、楕円形、扁平形、トリローバル形等の任意の形状を選択すればよい。
本発明の複合繊維は、それのみを用いて繊維製品としてもよく、また、用途や目的に応じて他の繊維を混合したり併用したりして繊維製品としてもよい。
本発明の複合繊維を用いた繊維製品としては、マルチフィラメント糸や紡績糸、合撚糸、織編物、また、不織布や湿式抄造シート、固綿等が挙げられる。不織布としては、繊維同士が水流の作用によって交絡のみによって一体化してなるスパンレース不織布に適用すると、本発明の複合繊維の特性がより発揮される。すなわち、伸縮性を有し、かつ非常に低モジュラスの不織布が得られる。不織布の50%伸長時のモジュラス強度は、20N/50mm幅以下が好ましい。また、本発明の複合繊維をクッション材用途や固綿に適用すると、しなやかで心地よいクッション性を発揮する繊維製品が得られる。
本発明によれば、スパイラル捲縮発現性に優れる潜在捲縮性複合繊維を得ることができ、さらに、本発明の複合繊維を用いた繊維製品は、優れた風合いと良好な伸縮性を有し、また、非常に低モジュラスで伸長しうる柔らかな風合いのものが得られる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。実施例中の各種の特性値等の測定、評価方法は次の通りである。
(1)ポリエステル(A)の各構成成分の含有率
ポリエステル(A)の原料チップを、重水素化ヘキサフルオロイソプロパノールと重水素化クロロホルムとを容量比1/20で混合した溶媒に溶解させ、日本電子社製LA−400型NMR装置にて1H−NMRを測定し、得られたチャートの各共重合成分のプロトンのピークの積分強度から求めた。
(2)相対粘度
濃度0.5%のフェノール/四塩化エタンの等質量混合溶液を溶媒とし、ウベローデ粘度計を使用して、温度20℃で測定した。
(3)単繊維繊度
JIS L 1015 正量繊度のA法により測定した。
(4)強伸度
JIS L 1015 引張強さ及び伸び率により測定した。
(5)機械捲縮数
特定の繊維長にカットする前に、スタッフィングボックスで機械捲縮をかけた糸条束から複合繊維をサンプリングし、JIS L 1015 けん縮数により測定した。
(6)潜在捲縮数
不織布を作製する前の原綿の状態の複合短繊維を、オーブンの中に1本ずつ収縮しても緊張しないように十分に弛ませた状態でセットし、雰囲気温度170℃で15分間熱処理し、該処理後に発現するスパイラル捲縮の数を、JIS L 1015 けん縮数により測定した。
(7)不織布の50%モジュラス
50mm(機械方向と直交する方向)×150mm(機械方向)の試料片を5枚作製し、定速伸長型引張試験機を用い、つかみ間隔100mmで固定した後、機械方向に100mm/分の速度でつかみ間隔が150mmになるまで伸ばした時の最大荷重を測定した。試料片5枚についての最大荷重から平均値を算出し、その値を50%モジュラスの値とした。なお、不織布の機械方向(MD方向)についてのみ測定したが、通常、不織布は、MD方向と直交する方向(CD方向)よりもMD方向の方が強力が高く、MD方向のモジュラス強度がCD方向のモジュラス強度よりも高い値となるため、高い値となるMD方向のみを測定した。
(8)不織布の伸長回復率
50mm(機械方向と直交する方向)×150mm(機械方向)の試料片を5枚作製し、定速伸長型引張試験機を用い、つかみ間隔100mmで固定した後、機械方向に100mm/分の速度でつかみ間隔が150mmになるまで伸ばし、この状態で1分間保持した後、100mm/分の速度で元に戻し、3分間放置後、再び100mm/分の速度で伸ばし、荷重がかかるまでの伸びA(残留伸び)を測定し、下記式により、それぞれの伸長回復率を算出し、その平均値を求めた。
式:伸長回復率(%)=[(50−A)/50]×100
(9)不織布の風合い
得られた不織布あるいは固綿の風合い、柔軟性を触感にて判定し、良好なものを○、不良なものを×として2段階で評価した。
実施例1
ポリエステル(A)として、ハードセグメントは、エチレンテレフタレート単位を主体とし、IPAを3.5モル%、BAEOを5.5モル%共重合した共重合ポリエステル、ソフトセグメントは平均分子量1000のPTMGとして、ハードセグメント:ソフトセグメントの共重合比(質量比)が、87.7:12.3でブロック共重合してなるポリエステルを用いた。このポリエステル(A)の相対粘度は1.522であった。
一方、ポリエステル(B)として、相対粘度1.305のPETを用いた。
ポリエステル(A)およびポリエステル(B)を用いて、繊維断面形状がサイドバイサイド型となる複合紡糸口金を使用して、ポリエステル(A)とポリエステル(B)の溶融時体積比を50/50として溶融紡糸を行った。このとき、紡糸温度278℃、単糸吐出量0.771g/min、紡糸速度900m/minの条件で複合紡糸し未延伸の糸条を得た。
得られた糸条を集束して糸条束とし、延伸倍率4.13倍、延伸温度65℃で延伸し、140℃で緊張熱処理を行い、延伸熱処理後の糸条を得た。この後、押し込み式クリンパーで機械捲縮を付与し(捲縮数12.1ケ/25mm)、次いで仕上げ油剤を付与した後、繊維長51mmに切断して単糸繊度2.32dtexの潜在捲縮性複合短繊維を得た。
得られた複合短繊維をオープナーで開繊し、カード機を通して乾式ウェブを作製した。次いで、得られた乾式ウェブに高圧水流を施して処理し、その後に連続熱処理機で160℃の熱処理を行い、目付135g/mのスパンレース不織布を得た。
実施例2
実施例1において、延伸における緊張熱処理の温度を160℃に変更した以外は実施例1と同様にして行い、潜在捲縮性複合短繊維および不織布を得た。
実施例3
実施例1において、ポリエステル(A)におけるIPA、BAEO、PTMGの含有率および相対粘度と、ポリエステル(B)の相対粘度を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして行い、潜在捲縮性複合短繊維および不織布を得た。
実施例4
実施例3延伸における緊張熱処理の温度を160℃に変更した以外は、実施例3と同様にして行い、潜在捲縮性複合短繊維および不織布を得た。
実施例5
実施例1において、ポリエステル(A)におけるPTMGの共重合比を15質量%、相対粘度1.543としたこと、紡糸条件として、単糸の吐出量を2.79g/minにしたこと、紡糸速度を700m/分にしたこと、糸条冷却条件を常法により調整を行ったこと、延伸条件として、延伸倍率を4.00倍としたこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度が10.57dtex、繊維長51mmの潜在捲縮性複合短繊維を得た。
実施例5で得られた太繊度の潜在捲縮性複合短繊維は、カード機を通して乾式ウェブを作製した。なお、カード機と通す際に、ポリエステル系バインダー繊維(ユニチカ社製<4080> 4.4dtex×51mm、強度3.2cN/dtex、伸度55%、捲縮数10ケ/25mm、捲縮率15%)と混綿した。混綿率は、潜在捲縮性複合短繊維/ポリエステル系バインダー繊維=70/30とした。次いで、得られた混綿の乾式ウェブを複数枚積層した積層ウェブに、連続熱処理機で160℃の熱処理を行い、厚み40mm、目付800g/mの固綿を得た。得られた固綿は、手で押さえると、非常に柔らかく、反発感はほとんどなく、包みこまれるような柔軟さがあり、押し込んだ手を解放すると、すぐにもとの形状に回復した。
比較例1
実施例1におけるポリエステル(A)において、IPA、BAEOの共重合モル比を表1に示すように変更したこと、PTMGを共重合させなかったこと、における相対粘度を表1に示したように変更し、さらに、紡糸条件における紡糸温度293℃、単糸吐出量0.746g/min、紡糸速度1170m/min、延伸条件における延伸倍率3.07倍、延伸温度80℃に変更した以外は、実施例1と同様にして行い、ポリエステル複合短繊維および不織布を得た。
比較例2
延伸における緊張熱処理の温度を160℃に変更した以外は、比較例1と同様にして行い、ポリエステル複合短繊維および不織布を得た。
Figure 2016183425

Claims (6)

  1. 2種のポリエステルがサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合した潜在捲縮性複合繊維であり、
    2種のポリエステルのうち一方のポリエステル(A)が、ハードセグメントとソフトセグメントとから構成されるポリエステルエラストマーであり、ハードセグメントが、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位としてイソフタル酸、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体を共重合した共重合ポリエステル、ソフトセグメントがポリテトラメチレングリコールであり、
    他方のポリエステル(B)が、ポリエチレンテレフタレートまたはこれを主体とするポリエステルであることを特徴とする潜在捲縮性複合繊維。
  2. ポリエステル(A)を構成するハードセグメントにおいて、イソフタル酸の共重合量が1〜6モル%、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体の共重合量が4〜10モル%であることを特徴とする請求項1記載の潜在捲縮性複合繊維。
  3. ポリエステル(A)において、ハードセグメントとソフトセグメントとの共重合比(質量比)が、ハードセグメント/ソフトセグメント=95/5〜80/20であることを特徴とする請求項1または2記載の潜在捲縮性複合繊維。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の潜在捲縮性複合繊維によって構成される不織布。
  5. 50%モジュラスが、20N/50mm幅以下である請求項4記載の不織布。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項記載の潜在捲縮性複合繊維によって構成される固綿。
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