JP2016182068A - 麺線の熱風乾燥方法 - Google Patents

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【課題】熱風乾燥による乾燥麺塊の製造において、麺線群の結着を防止し、簡便に湯戻し後の麺線のほぐれに優れた、熱風乾燥麺塊を製造する方法の提供。【解決手段】麺線群を熱風により乾燥する際に、麺線群に下方部から少なくとも複数回の気体噴射を行いながら熱風乾燥する麺線群の乾燥方法であって、麺線群をリテーナ1に収納し、リテーナ1下部より少なくとも1回以上の気体噴射を、熱風乾燥の開始後15分以内に行い、好ましくは12回以上の気体噴射を行い、更に好ましくは3回以上の気体噴射を行う熱風乾燥する麺線群の乾燥方法。【選択図】図2

Description

本発明は麺線群を熱風乾燥して乾燥麺塊を製造する際の麺線群の熱風乾燥方法に関するものである。
即席麺に利用される熱風乾燥タイプ(ノンフライタイプ)の乾燥麺塊の製造においては、まず、小麦粉等の粉体と練水を混練しドウを形成させ、当該ドウを圧延→切出しして生麺線を調製する。次に、リテーナと称される多孔性の容器に蒸煮後の麺線を収納して、一般的には40℃〜160℃程度の熱風により10〜180分程度かけて、麺線の水分を5〜13%程度に乾燥して麺塊を完成させる。
この熱風乾燥麺においては乾燥時間が長いため、麺線の組織が収縮して緻密になり、その結果、熱湯を入れてからの復元時間も長くなるという傾向がある。このため、湯戻し後のほぐれは重要な問題である。また、リテーナ内で片寄った状態で乾燥すると、麺線が一部結着して乾燥ムラを起し、喫食時の湯戻しが一定とならず、この点においてもほぐれの問題があった。
このような点を解決することを目的として、リテーナに収納された麺線群の結着の防止等を目的として、乾燥工程前の所定位置に設けられ、麺線が投入された搬送中の該乾燥用カップに対し、その上方に近接して該カップ内径範囲内で旋回する下方にエアーを噴射するエアーノズルを配設する方法が開示されている。
実公平7−53508 上記方法は、熱風乾燥前の麺線を分散させる優れた方法である。しかし、エアーノズルを旋回させる等の装備が必要なため、煩雑な装置を必要とするものであった。そのためより簡便な方法が望まれていた。
そこで、本発明者らは熱風乾燥による乾燥麺塊の製造において、簡便に湯戻し後の麺線のほぐれに優れた熱風乾燥麺塊を製造する方法について検討した。特に、本発明者らは麺塊のほぐれを向上させるための方法として乾燥後の麺塊を嵩高にして麺線同士の接触を疎にするという手段に着目した。
本発明者らの鋭意研究の結果、熱風乾燥による乾燥麺塊の製造において、熱風乾燥の開始から15分以内において、リテーナに収納された麺線群に対してリテーナ下部より少なくとも1回目の気体噴射を行い、さらに、熱風乾燥を継続しつつ2回目の気体噴射を行いながら熱風乾燥する方法が、麺線群を嵩高な麺塊とし、麺線同士の結着を防止し、湯戻し後においてほぐれに優れた麺塊とするために有効であることを見出した。
すなわち、本願第一の発明は、
「麺線群を熱風により乾燥する際に、麺線群に下方部から少なくとも複数回の気体噴射を行いながら熱風乾燥する麺線群の乾燥方法であって、
麺線群をリテーナに収納し、熱風乾燥の開始後15分以内に少なくとも1回以上の気体噴射を行い熱風乾燥する麺線群の乾燥方法。」、
である。
さらに、上記請求項1の発明において、熱風乾燥の開始後15分以内に少なくとも2回以上の気体噴射を行う方法が好ましいことを見出した。
すなわち、本願第二の発明は、
「熱風乾燥の開始後15分以内に少なくとも2回以上の気体噴射を行い熱風乾燥する請求項1に記載の麺線群の乾燥方法。」
である。
さらに、上記請求項1の発明において、熱風乾燥の開始後15分以内に少なくとも3回以上の気体噴射を行う方法が好ましいことを見出した。
すなわち、本願第三の発明は、
「熱風乾燥の開始後15分以内に少なくとも3回以上の気体噴射を行い熱風乾燥する請求項1に記載の麺線群の乾燥方法。」
である。
熱風乾燥に用いるリテーナの例を示した斜視図である。 リテーナに対する配管による気体噴射の模式図である。 リテーナに対するジェットノズルによる気体噴射の模式図である。 本願発明の乾燥方法を実現する連続生産用ラインの模式図である。 試験例1で麺塊の嵩高さの測定方法を示した模式図である。 試験例1での気体噴射時間と麺塊の嵩高さの関係を示したグラフである。
1 リテーナ
2 配管
3 出口
4 ジェットノズル
5 乾燥機
6 コンベア
7 第一配管
8 第二配管
W 距離
a 嵩高さ
以下に、本発明の実施態様について説明する。但し、本発明はこれらの実施態様に限定されるものではない。
─麺線群を熱風により乾燥─
本発明でいう「麺線群を熱風により乾燥」とは、例として圧延→切出しを経た製造された生麺線群を蒸煮又は茹でることによりα化した後、これらα化麺線群を多孔性のリテーナ等の型枠に収納した後、乾燥機等内において熱風乾燥を行い、麺線群を乾燥することをいう。
本乾燥によって得られる乾燥麺塊は、熱湯を注加して喫食するタイプや鍋等で調理して喫食するタイプとなる即席麺に使用される乾燥麺塊として使用することができる。
─麺線群を熱風により乾燥(熱風乾燥)─
本発明において熱風乾燥の方法は特に限定されない。但し、通常の熱風乾燥においてはリテーナと称される多孔性の容器にα化後の麺線を収納して、一般的には40℃〜130℃程度の熱風により30分〜120分程度の時間をかけて、麺線の水分を5〜13%程度に乾燥して麺塊を完成させる。尚、熱風乾燥の熱風の風速は特に限定されないが、概ね1m/s〜70m/s程度である。
─リテーナに収納─
本発明における熱風乾燥に供与される麺線群は、切り出した麺線群がそのまま、又は蒸煮又は茹でられてα化された後、カットされた麺線群が用いられる。また、麺線群は必要に応じて着味等がなされる。このような麺線群が孔を多数有し、通孔性のあるリテーナに収納される。尚、当該リテーナ1については、図1に示すように開口部が円形のカップ上のタイプや方形のタイプ等の種々のタイプがある。これらのいずれも適用可能である。リテーナ1の材質としてはステンレスや鉄等の種々の素材が適用可能である。
本発明におけるリテーナ1については、下部に多数の孔が設けられている。また、本発明にいうリテーナには、当該底面部のみでなく側面部に孔が設けられていてもよい。孔の大きさは特に限定されず、概ねφが50mm〜150mm程度である。当該リテーナに収納された麺線群に対してはリテーナの下部から本発明にいう気体が噴射される。噴射された気体はリテーナの底及び/又は側面に設けられた孔を通じて麺線群に供与される。これによって、麺線群の麺線間に気体が通過して麺塊を嵩高くし、麺線群の結着が防止される等の効果を奏するものと推定される。
尚、上記のリテーナについては、多孔性の蓋をしてもよい。蓋をすることで下部からの気体を噴射時に麺線群がリテーナから飛び出して、はみ出し等を抑制することができる。
─1回目の気体の噴射─
本発明では熱風乾燥を開始又は継続している途中においてリテーナの下部から上部方向に向けて気体を噴射する。噴射される気体の種類は、空気、窒素、水蒸気等実施形態により適宜使用することができる。気体の噴射の方向は、リテーナ底部に対して垂直に設置することができるがこれに限定されない。すなわち、製造ラインの態様等によって、リテーナが傾斜している場合に斜め部分に噴射することも勿論可能である。また、気体の噴射の角度については適宜角度を調整することができる。
本発明にいう1回の気体噴射とは、基本的には気体噴射の開始から停止までが0.1秒〜10秒程度の短時間の気体噴射をいう。従って、本発明にいう“複数回の気体噴射”とは、当該短時間の気体噴射が複数回実施されることをいう。
また、このような考え方から、概ね15秒以上の長時間の連続的な気体噴射の場合、噴射の開始から停止までのサイクルが1回のみであっても、本発明における“複数回の気体噴射”とみなしてよいことは勿論である。
また、上記の噴射の開始及び停止のサイクルとは、後述する図2や図3に示すように気体の噴射装置が所定の間隔を隔てて設置されている場合においては、噴射装置からは気体が連続的に噴射されている場合であっても、当該噴射装置の上部をリテーナ等に収納された麺線群が通過することによって、リテーナ内の麺線群への気体噴射への開始及び停止が連続的に行われることとなる場合も含まれることは勿論である。
─熱風乾燥の開始後15分以内に1回目の気体の噴射を行う─
本発明においては、前記の1回目の気体の噴射は、熱風乾燥の開始後15分以内に行う。本発明者らの検討の結果、1回目の気体の噴射が15分よりも後になると、乾燥時の麺塊の形状が固定されてしまい、気体噴射を行っても麺塊を嵩高とにする効果が低下する。従って、熱風乾燥の開始後15分以内に1回目の気体の噴射を行うことが必要となる。
気体噴射の時期は、15分以内であればよいが、好ましくは、10分以内である。さらに、好ましくは5分以内である。もっとも好ましくは、2分以内である。
尚、麺線をリテーナに収納した後、熱風による乾燥が開始されるが、1回目の気体の噴射は熱風乾燥を開始する際に実施してもよい。ここで、熱風乾燥を開始する際とは、但し、必ずしも厳密に熱風乾燥を開始する時と気体を噴射する時が一致する必要はない。
すなわち、熱風乾燥を行う直前、同時、又は開始した直後であっても可能である。具体的には、本発明においては概ね、熱風乾燥を行う5秒前〜熱風乾燥を開始した5秒後程度までであればよい。
─複数回の気体の噴射─
本発明においては、第1回目の気体噴射に加えて、再度の気体噴射を行う。すなわち、2回以上の複数回の気体噴射を行う。尚、本発明にいう複数回の気体噴射とは、麺線群に対する1回目の気体噴射が残存している状態で2回目の気体噴射が実施される場合も含むものとする。すなわち、麺線群に供与される気体の圧力又は風速に強弱が生じれば複数回の気体噴射というものとする。
また、本発明者らの検討の結果、少なくとも2回以上の気体噴射を行うことが必須であることが判明した。第2回目の気体噴射は15分を超えてからでもよいが、可能であれば15分以内に行うのが良い。また、好ましくは、10分以内である。さらに、好ましくは5分以内である。もっとも好ましくは、2分以内である。さらに2分以内に複数回行っても構わない。
また、第1回目と第2回目の気体噴射の間隔は特に限定されない。通常、第一回目の気体噴射から0.1秒〜30秒程度の時間を隔ててから第2回目の気体噴射を行うことが好適である。また、さらに好ましくは、0.1秒〜15秒程度の時間を隔ててから第2回目の気体を噴射する方法である。また、もっとも好ましくは0.2秒〜5秒程度の時間を隔ててから第2回目の気体を噴射する方法である。
尚、前述のように第3回目、第4回目、第5回目等の複数回の気体噴射を行ってもよいことは勿論である。
─気体の噴射圧力─
噴射される気体の圧力は種々選択することができるが、概ね0.1〜0.8Mpa程度の圧力であればよい。さらに、好ましくは0.2〜0.5Mpa程度である。尚、前述のリテーナにおいて蓋を利用する場合には、さらに高い圧力でも可能である。本発明における気体の噴射の時間については特に限定されず、短時間でもよく、例えば0.1秒程度でも可能である。また、瞬間的にパルス状の気体噴射することも可能である。尚、高圧の気体の噴射については、コンプレッサー等を用いることで実現することが可能となる。
─気体の噴射の方法─
気体の噴射の方法については種々の方法が採用される。例えば、図2に示すように、配管2において気体を噴射する態様でもよい。また、上述のように麺線の飛散を防止するために、適宜、リテーナ1の上部に蓋を設けることができる。また、リテーナ1が移送される態様であると、固定された気体噴射のための配管上を通過するように設置することで短時間の気体の噴射が可能となる。加えて、図3に示すようなジェットノズル4を用いる方法でもよい。ジェットノズル4を用いる場合、強力な圧力の気体を噴射することができるため効果的である。
図2及び図3に示すようなリテーナ1の下部の配管2又はジェットノズル4等により気体の供給を行う場合、気体の出口3からリテーナまでの距離Wについては、概ね0mm〜50mm程度であるとよい。また、好ましくは0mm〜20mmである。次に、1つのリテーナに気体を噴射できる配管からの出口3の数については、1以上であればよい。
例として図2の配管2では9つ、図3のジェットノズル4では3つの出口3を示しているが、これらに限定されないことはもちろんである。また、配管2からの気体の出口3又はノズル部分の形状は様々な形状が可能である。
─熱風乾燥(乾燥終了までの熱風乾燥)─
上記複数回の気体噴射の後、さらに熱風乾燥を行う。通常、第2回以後の気体噴射後において麺線群は嵩高くなっており、当該状態で熱風乾燥が行われる。温度にもよるが、例えば、70℃〜95℃程度の熱風により乾燥する場合には、熱風乾燥の開始(第1回目の気体噴射時)から30〜45分程度の時間をかけて、麺線の水分を5〜13%程度に乾燥して麺塊を完成させる。
─本願発明の乾燥方法を実現する連続生産用ライン─
本願の乾燥方法を実現する熱風乾燥による乾燥麺塊の製造ラインについては種々の態様が想定される。具体的な例として、図4に示す乾燥ラインが挙げられる。当該ラインは、熱風乾燥を行う乾燥機5と当該乾燥機5内を連続的に通過するようにリテーナ1が連結したコンベア6と、当該リテーナが乾燥機内に入る際にコンベア下部より気体を噴射する第一配管7と所定の時間間隔を経てから再度気体を噴射する第二配管8が設けられている。
当該乾燥機5の庫内では熱風が供与されており、内部で熱風乾燥が行われる。また、コンベア6が庫内に入った直後にリテーナ1の下部より第一配管7により1回目の気体の噴射が行われる。また、当該コンベアの進行先において所定の時間間隔となるように2回目の気体を噴出する第二配管8が設けられている。また、図4では乾燥機5の庫内における麺線群のコンベア1の搬送について1段の場合を示しているが、特にこれに限定されるものではなく、2段又は3段でも可能である。
図4に示すような態様とすることで、熱風乾燥の連続的な乾燥ラインにおいて気体の噴射を行うことが可能となる。尚、図4においてはトンネル型の乾燥機5の場合を示したが、本発明による乾燥方法はトンネル型の連続式に限られず、バッチ方式の場合も可能であることはもちろんである。
─即席麺─
上記の熱風乾燥の完了によって即席麺塊が完成する。熱風乾燥完了後の即席麺塊はスープや具材等と封入されて袋入り即席麺又はカップ入り即席麺として利用が可能である。尚、本発明により得られる即席麺塊は熱湯を注加しただけで喫食できるタイプ又は鍋等で加熱しながら調理するタイプのいずれのも用いることができる。
以下、本発明の実施例を記載する。本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<試験例1>
1.気体噴射の熱風乾燥開始後からの時間を変化させた場合の比較
熱風乾燥の開始から、気体噴射までの時間を大きく変えた場合に熱風乾燥後の麺塊の嵩高さにどのように影響するかを調べた。
(実施例1)
小麦粉900gと澱粉100gにかん水2g及び水350gを添加してよく混練した後、ドウを形成させて、これを複合・圧延処理して0.7mmの麺帯を形成した。さらに、本麺帯を切刃20番角によって麺線を切り出した。
切出し後の生麺線を100kg/hで2分間蒸煮をした。次に、着味液を通過させて40cm程度にカットを行い、麺線群を得た。
当該麺線群を底部に多数の孔を設けた開口型のカップ型の円形リテーナ(底部内径103mm×開口部内径70mm×高さ70mm)に110gを収納し、上部を網状の蓋を行った。
当該リテーナの下方部に配管サイズ25A、穴径0.5mm、リテーナ1個に対して穴数9個、噴射圧力0.3Mpaとなるように配置されたエアー管(空気)を熱風乾燥機の庫内に準備しておき、当該リテーナに麺線群を収納し蓋をした後に当該リテーナを50℃の熱風(風速4m/s)を有する乾燥機内に入れて熱風乾燥を開始するとともに直ちに下部から噴射圧力0.5Mpaの空気を0.6秒間噴射した。
熱風乾燥を継続しつつ第2回目の空気噴射として、最初の空気噴射から10秒後に再度、リテーナ下部から噴射圧力0.5Mpaの空気を0.6秒間噴射した。
さらに、熱風乾燥を継続して合計の熱風乾燥の時間が50分となるまで熱風乾燥を行った。熱風乾燥の終了後においてリテーナより乾燥麺塊を取り出し、得られた麺塊の評価を行った。
得られた麺塊の評価は、図5のように1〜5の5箇所の麺塊の上部から下部までの垂直距離を測定することによって嵩高さaの測定を行い、下記の5カ所の平均の高さを測定した。
(実施例2)
実施例1において熱風乾燥の開始後5分後に第1回目の空気噴射を行い、熱風乾燥を継続しつつ第2回目の空気噴射として、第1回目の空気噴射から10秒後に再度、リテーナ下部から噴射圧力0.5Mpaの空気を噴射した点を除いては、実施例1に示したのと同様である。
(実施例3)
実施例1において熱風乾燥の開始後5分後に第1回目の空気噴射を行い、熱風乾燥を継続しつつ第2回目の空気噴射として、第1回目の空気噴射から10秒後に再度、リテーナ下部から噴射圧力0.5Mpaの空気を噴射した点を除いては、実施例1に示したのと同様である。
(比較例1)
実施例1において熱風乾燥の開始後、空気噴射を行わなかった点を除いては実施例1に示したのと同様である。
(比較例2)
実施例1において熱風乾燥の開始後30分後に第1回目の空気噴射を行い、熱風乾燥を継続しつつ第2回目の空気噴射として、第1回目の空気噴射から10秒後に再度、リテーナ下部から噴射圧力0.5Mpaの空気を噴射した点を除いては、実施例1に示したのと同様である。
以下に、実施例及び比較例の各麺塊の嵩高さ(mm)のデータのまとめを示す。
Figure 2016182068

熱風乾燥後に2回の気体噴射を行うことで嵩高の良好な乾燥麺塊を得ることができた。但し、熱風乾燥の開始後30分を経過してからでは、空気噴射の効果は低下した。

2.気体噴射の回数を変化させた場合の比較
第1回目及び第2回目の気体噴射を熱風乾燥の開始後3分程度以内として実施した場合の試験例について以下に記載する。
(実施例4)
小麦粉900gと澱粉100gにかん水2g及び水350gを添加してよく混練した後、ドウを形成させて、これを複合・圧延処理して1.0mmの麺帯を形成した。さらに、本麺帯を切刃20番角によって麺線を切り出した。
切出し後の生麺線を100kg/hで2分間蒸煮をした。次に、着味液を通過させて30cm程度にカットを行い、麺線群を得た。
当該麺線群を底部に多数の孔を設けた開口型のカップ型の円形リテーナ(底部内径103mm×開口部内径70mm×高さ70mm)に110gを収納し、上部を網状の蓋を行った。
当該リテーナの下方部に配管サイズ25A、穴径0.5mm、リテーナ1個に対して穴数9個、噴射圧力0.5Mpaとなるように配置されたエアー管(空気)を熱風乾燥機の庫内に準備しておき、当該リテーナに麺線群を収納し蓋をした後に当該リテーナを50℃の熱風(風速4m/s)の熱風を有する乾燥機内に入れて熱風乾燥を開始するとともに直ちに下部から噴射圧力0.5Mpaの空気を1秒間噴射した。
熱風乾燥を継続しつつ第2回目の空気噴射として、最初の空気噴射から30秒後に再度、リテーナ下部から噴射圧力0.5Mpaの空気を1秒間噴射した。
さらに、熱風乾燥を継続して合計の熱風乾燥の時間が50分となるまで熱風乾燥を行った。熱風乾燥の終了後においてリテーナより乾燥麺塊を取り出し、得られた麺塊の評価を行った。
得られた麺塊の評価は、熱湯を300ml注加し、3分間静置した後の麺線群のほぐれの点、○○の点、○○の点を中心として評価して、以下の7段階で行った(悪 ─ ×、△、○、◎、◎◎ ─ 良好)。結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例1において第2回目の空気噴射を最初の空気噴射から60秒後に行った点を除いては実施例1と同様に行った。
(実施例6)
実施例1において第2回目の空気噴射を最初の空気噴射から15秒後に行った点、第3回目の空気噴射を30秒後に行った点を除いては実施例1と同様に行った。
(実施例7)
実施例1において第2回目の空気噴射を最初の空気噴射から30秒後に行った点、第3回目の空気噴射を60秒後に行った点を除いては実施例1と同様に行った。
(実施例8)
実施例1において第2回目の空気噴射を最初の空気噴射から60秒後に行った点、第3回目の空気噴射を120秒後に行った点を除いては実施例1と同様に行った。
(実施例9)
実施例1において第2回目の空気噴射を最初の空気噴射から15秒後に行った点、第3回目の空気噴射を30秒後に行った点、第4回目の空気噴射を45秒後に行った点を除いては実施例1と同様に行った。
(実施例10)
実施例1において第2回目の空気噴射を最初の空気噴射から30秒後に行った点、第3回目の空気噴射を60秒後に行った点、第4回目の空気噴射を120秒後に行った点を除いては実施例1と同様に行った。
(実施例11)
実施例1において第2回目の空気噴射を最初の空気噴射から15秒後に行った点、第3回目の空気噴射を30秒後に行った点、第4回目の空気噴射を45秒後に行った点、第5回目の空気噴射を60秒後に行った点を除いては実施例1と同様に行った。
(実施例12)
実施例1において第2回目の空気噴射を最初の空気噴射から30秒後に行った点、第3回目の空気噴射を60秒後に行った点、第4回目の空気噴射を120秒後に行った点、第5回目の空気噴射を180秒後に行った点を除いては実施例1と同様に行った。
(実施例13)
実施例1において第2回目の空気噴射を最初の空気噴射から15秒後に行った点、第3回目の空気噴射を30秒後に行った点、第4回目の空気噴射を45秒後に行った点、第5回目の空気噴射を60秒後に行った点、第6回目の空気噴射を75秒後に行った点を除いては実施例1と同様に行った。
(比較例3)
実施例1において第1回目及び第2回目のいずれも空気噴射も行わなかった点を除いては実施例1と同様に行った。
(比較例4)
実施例1において第2回目の空気噴射を行わなかった点を除いては実施例1と同様に行った。
(比較例5)
実施例1において第1回目の空気噴射を熱風乾燥の開始から30秒後とした点、第2回目の空気噴射を行わなかった点を除いては実施例1と同様に行った。
(比較例6)
実施例1において第1回目の空気噴射を熱風乾燥の開始から60秒後とした点、第2回目の空気噴射を行わなかった点を除いては実施例1と同様に行った。
(比較例7)
実施例1において第1回目の空気噴射を熱風乾燥の開始から120秒後とした点、第2回目の空気噴射を行わなかった点を除いては実施例1と同様に行った。
Figure 2016182068

空気(気体)の噴射を熱風乾燥時に行うとともに(1回目)、所定の時間間隔を経てさらに、空気の噴射を行いながら(2回目)熱風乾燥を行うことで、ほぐれに優れた麺塊を得ることができることが判明した。また、3回以上の空気噴射を行うことが効果的であることが判明した。尚、実施例4〜13についてはいずれも嵩高い麺塊とすることができた。

Claims (3)

  1. 麺線群を熱風により乾燥する際に、麺線群に下方部から少なくとも複数回の気体噴射を行いながら熱風乾燥する麺線群の乾燥方法であって、
    麺線群をリテーナに収納し、熱風乾燥の開始後15分以内に少なくとも1回以上の気体噴射を行い熱風乾燥する麺線群の乾燥方法。
  2. 熱風乾燥の開始後15分以内に少なくとも2回以上の気体噴射を行い熱風乾燥する請求項1に記載の麺線群の乾燥方法。
  3. 熱風乾燥の開始後15分以内に少なくとも3回以上の気体噴射を行い熱風乾燥する請求項1に記載の麺線群の乾燥方法。
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