JP2016178178A - 磁気メモリ素子および磁気メモリ - Google Patents

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Abstract

【課題】動作がより安定した磁気メモリ素子および磁気メモリを提供する。【解決手段】磁気メモリ素子100は、第1磁性部10と、読み出し部40と、書き込み部41と、を含む。第1磁性部10は、延在部分11を含む。延在部分11は、第1方向に延びている。延在部分11は、第1方向に沿う第1界面と、第1方向に沿い第1界面と反対側の第2界面と、を有する。延在部分11は、第1領域と、第2領域と、を含む。第1領域は、第1界面と第2界面との間に設けられている。第1領域は、Gd、Tb、Dy、Nd、およびHoからなる第1群から選ばれた少なくとも1つの第1元素を含む。第2領域は、第1領域と第1界面との間に設けられている。第2領域は、Fe、Co、Ni、B、Si、およびPからなる第2群から選ばれる少なくとも1つの第2元素を含む。第2領域における第1元素の濃度は、第1領域における第1元素の濃度よりも低い。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、磁気メモリ素子および磁気メモリに関する。
メモリの大容量化を実現する方法として、磁壁の移動を用いたスピンシフトレジスト型の3次元メモリが提案されている。このような3次元メモリは、細線状の磁性部、読み出し部、及び書き込み部を含む。磁性部には、記録ビットに相当する磁区が並んでいる。磁区は、例えば、電流によって磁性部上をシフトする。このような磁気メモリ素子において、安定した動作が望まれている。
米国特許第6,834,005号明細書 米国特許第6,898,132号明細書 米国特許第7,952,905号明細書
本発明の実施形態は、動作がより安定した磁気メモリ素子および磁気メモリを提供する。
実施形態に係る磁気メモリ素子は、第1磁性部と、読み出し部と、書き込み部と、を含む。第1磁性部は、延在部分を含む。延在部分は、第1方向に延びている。延在部分は、第1方向に沿う第1界面と、第1方向に沿い第1界面と反対側の第2界面と、を有する。延在部分は、第1方向に沿って並ぶ複数の磁区を有する。延在部分の磁化容易軸は、第1方向と交差する第2方向に沿う。延在部分は、第1領域と、第2領域と、を含む。第1領域は、第1界面と第2界面との間に設けられている。第1領域は、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ネオジム、およびホルミウムからなる第1群から選ばれた少なくとも1つの第1元素を含む。第2領域は、第1領域と第1界面との間に設けられている。第2領域は、鉄、コバルト、ニッケル、ボロン、シリコン、およびリンからなる第2群から選ばれる少なくとも1つの第2元素を含む。第1領域における第1元素の濃度は、第2領域における第1元素の濃度よりも高い。読み出し部は、延在部分の磁区の磁化方向を読み出す。書き込み部は、延在部分の磁区の磁化方向を制御する。
第1実施形態に係る磁気メモリ素子を表す断面図。 磁気メモリ素子の特性を表す図。 磁気メモリ素子の特性を表す図。 磁気メモリ素子の特性を表す図。 磁気メモリ素子の特性を表す図。 磁気メモリ素子の特性を表す図。 第1実施形態に係る磁気メモリ素子を表す断面図。 第1実施形態に係る磁気メモリ素子の製造工程を表す断面図。 第1実施形態に係る磁性膜の分析結果。 第1実施形態に係る別の磁気メモリ素子を表す断面図。 第2実施形態に係る磁気メモリ素子の斜視図。 第2実施形態に係る磁気メモリ素子の部分拡大図。 第2実施形態に係る磁気メモリ素子の製造工程を表す工程断面図。 第2実施形態に係る磁気メモリ素子の製造工程を表す工程断面図。 第2実施形態に係る磁気メモリ素子の製造工程を表す工程断面図。 第2実施形態に係る別の磁気メモリ素子を表す断面図。 第3実施形態に係る磁気メモリ素子の断面図。 第3実施形態に係る磁気メモリ素子の部分拡大図。 第3実施形態に係る磁気メモリ素子の製造工程を表す工程斜視図。 第3実施形態に係る磁気メモリ素子の製造工程を表す工程斜視図。 第3実施形態に係る磁気メモリ素子の製造工程を表す工程斜視図。 第3実施形態に係る磁気メモリ素子の製造工程を表す工程斜視図。 第3実施形態に係る別の磁気メモリ素子を表す断面図。 第4実施形態に係る磁気メモリの回路図。 第4実施形態に係る磁気メモリの斜視図。 第4実施形態に係る別の磁気メモリの斜視図。
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
一部の図面では、磁性部に含まれる磁区の一部に矢印を付して、その磁区の磁化方向を例示している。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る磁気メモリ素子100を表す断面図である。図1の磁性部10に記された矢印は、磁性部10に含まれる磁区の磁化方向の一例を表す。
磁気メモリ素子100は、第1磁性部10と、第1層20と、第2層21と、第1電極30と、第2電極31と、読み出し部40と、書き込み部41と、を備える。磁気メモリ素子100は、例えば、基板60上に設けられる。
第1磁性部10は、第1方向に延びる延在部分11を含む。延在部分11は、第1方向に沿って並んだ複数の磁区50を含む。延在部分11に含まれる磁区50は、第1方向に沿って移動可能である。延在部分11は、シフトレジスタにおける記録を担う部分である。第1方向は、例えば、図1に表すX方向である。
延在部分11の磁化容易軸は、第1方向と交差する第2方向に沿っている。第2方向は、例えば、第1方向に垂直である。延在部分11に含まれる磁区50の磁化方向は、例えば、第2方向に沿う方向である。磁区50の磁化方向を、第2方向に沿う方向とすることで、延在部分11における磁区50の密度をより高め、磁区50を安定させることが可能となる。第2方向は、例えば、図1に表すZ方向である。あるいは、第2方向は、図1に表すY方向である。
延在部分11は、第1層20と第2層21の間に設けられている。磁気メモリ素子100は、第1層20および第2層21を有していなくてもよい。第1電極30および第2電極31は、延在部分11に接続されている。第2電極31は、延在部分11の第1電極30が接続された部分と、異なる延在部分11の部分に接続されている。第1電極30と延在部分11は、第1磁性部10のうち延在部分11以外の部分を介して、電気的に接続されていてもよい。同様に、第2電極31と延在部分11は、第1磁性部10のうち延在部分11以外の部分を介して、電気的に接続されていてもよい。
第1電極30および第2電極31は、例えば、図1に表すように、第1層20を介在させて延在部分11に接続される。第1電極30および第2電極31は、第2層21を介在させて延在部分11に接続されていてもよい。
または、第1電極30および第2電極31の一方が、第1層20を介在させて延在部分11に接続され、第1電極30および第2電極31の他方が、第2層21を介在させて延在部分11に接続されていてもよい。第1電極30および第2電極31は、延在部分11に直接接していてもよい。
第1電極30と第2電極31は、延在部分11と第1方向において並んでいてもよい。すなわち、第1方向において、第1電極30と第2電極31との間に延在部分11が位置するように、第1電極30と第2電極31とを設けてもよい。
第1電極30および第2電極31は、延在部分11の少なくとも一部に電流を流すために用いられる。延在部分11に電流を流すことで、延在部分11に含まれる磁壁が移動し、その結果、延在部分11に含まれる磁区が移動する。
読み出し部40および書き込み部41は、例えば、図1に表すように、延在部分11に直接接している。読み出し部40および書き込み部41は、第2層21を介在させて延在部分11に接続されていてもよい。読み出し部40および書き込み部41は、第1層20を介在させて延在部分11に接続されていてもよい。
または、読み出し部40および書き込み部41の一方は、第1層20を介在させて延在部分11に接続され、読み出し部40および書き込み部41の他方は、第2層21を介在させて延在部分11に接続されていてもよい。読み出し部40および書き込み部41は、延在部分11の一部が、読み出し部40と書き込み部41の間に位置するように、設けられていてもよい。第1層20の一部または第2層21の一部が、読出し部40の一部を構成していてもよい。第1層20の一部または第2層21の一部が、書き込み部41の一部を構成していてもよい。
読み出し部40は、延在部分11に含まれる磁区の磁化方向を読み出すために用いられる。書き込み部41は、延在部分11に含まれる磁区の磁化方向を制御するために用いられる。読み出し部40と書き込み部41は同一の構成要素であってもよい。すなわち、1つの構成要素が、読み出し部40としての機能と書き込み部41としての機能の両方を備えていてもよい。
図2〜図5は、磁気メモリ素子の特性を例示する図である。
図2〜図5は、延在部分11の一部と、延在部分の第2方向における、第1元素の濃度分布と第2元素の濃度分布の一例と、を表している。図2〜図5のそれぞれの右側に表す図において、第1元素の濃度分布は実線で表され、第2元素の濃度分布は破線で表されている。
図2〜図5に表すように、延在部分11は、第1界面S1と、第2界面S2と、を有する。第1界面S1および第2界面S2は、第1方向に沿っている。第2界面S2は、第1界面S1の反対側の界面である。第1界面S1は、例えば、第1磁性部10と第1層20との界面である。第2界面S2は、例えば、第1磁性部10と第2層21との界面である。
延在部分11は、第1領域11aと、第2領域11bと、第3領域11cと、を含む。第1領域11a、第2領域11b、および第3領域11cは、第1界面S1と第2界面S2との間に設けられている。第1領域11aは、第2領域11bと第3領域11cとの間に設けられている。すなわち、第1領域11aは、第2領域11bと第2界面S2との間、および第3領域11cと第1界面S1との間に設けられている。第2領域11bは、第1領域11aと第1界面S1との間に設けられている。第3領域11cは、第1領域11aと第2界面S2との間に設けられている。
第1領域11aは、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ネオジム(Nd)、およびホルミウム(Ho)からなる第1群から選ばれた少なくとも1つの第1元素を含む。第2領域11bおよび第3領域11cは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ボロン(B)、シリコン(Si)、およびリン(P)からなる第2群から選ばれる少なくとも1つの第2元素を含む。第2領域11bおよび第3領域11cは、さらに、第1元素を含んでいてもよい。第1領域11aは、さらに、第2元素を含んでいてもよい。
第2元素は、例えば、Fe、Co、およびNiの少なくともいずれかと、B、Si、およびPの少なくともいずれかと、を含む。一例として、第2元素は、CoFeBであり、第1元素は、Tbである。
図2に表す例では、第1領域11aは、第1元素を含んでおり、第2領域11bおよび第3領域11cは、第1元素を含んでいない。または、第2領域11bに含まれる第1元素の量および第3領域11cに含まれる第1元素の量は、第1領域11aに含まれる第1元素の量に比べて、極めて少ない。
すなわち、第1領域11aにおける第1元素の濃度は、第2領域11bにおける第1元素の濃度および第3領域11cにおける第1元素の濃度よりも高い。
第1領域11aにおける第1元素の濃度は、例えば、図2および図5に表すように、第1領域11aにおける第2元素の濃度よりも低い。または、第1領域11aにおける第1元素の濃度は、図3および図4に表すように、第1領域11aにおける第2元素の濃度より高くてもよい。
第1領域11aにおける第2元素の濃度は、例えば図2および図3に表すように、第2領域11bにおける第2元素の濃度および第3領域11cにおける第2元素の濃度よりも高い。
または、図4および図5に表すように、第1領域11aの少なくとも一部における第2元素の濃度が、第2領域11bの少なくとも一部における第2元素の濃度、および第3領域11cの少なくとも一部における第2元素の濃度より、低くてもよい。
図2〜図5に表す例に限らず、第1領域11aにおける第2元素の濃度は、第2領域11bにおける第2元素の濃度および第3領域11cにおける第2元素の濃度の少なくとも一方と等しくてもよい。
第1領域11aにおける第2元素の濃度は、例えば図2〜図5に表すように、第2領域11bにおける第1元素の濃度よりも高い。
第1領域11aにおける第1元素の濃度は、例えば図3に表すように、第2領域11bにおける第2元素の濃度および第3領域11cにおける第2元素の濃度よりも高い。または、第1領域11aにおける第1元素の濃度は、例えば図2、図4、および図5に表すように、第2領域11bの少なくとも一部における第2元素の濃度および第3領域11cの少なくとも一部における第2元素の濃度よりも低い。
第2領域11bおよび第3領域11cにおいて、第2元素の濃度は、第1元素の濃度よりも高い。第1領域11aにおいて、第2元素の濃度は、第1元素の濃度と等しくてもよい。または、第1領域11aにおいて、第1元素の濃度が、図3および図4に表すように、第2元素の濃度より高くてもよい。
第1領域11aおよび第3領域11cの少なくとも一方は、第3元素を含んでいてもよい。第3元素は、タンタル(Ta)、タングステン(W)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、炭素(C)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、およびハフニウム(Hf)からなる第3群から選ばれる少なくとも1つの元素を含む。
図6は、磁気メモリ素子の特性を例示する図である。
図6は、延在部分11の一部と、その一部における濃度分布の他の一例を示している。図6の左側に表す図は、図1における延在部分11の一部を拡大したものである。図6の右側に表す図は、延在部分の第2方向における、第1元素の濃度分布と第2元素の濃度分布の他の一例を表している。図6に表すように、延在部分11は、図2に表す第3領域11cを含んでいなくてもよい。
図6に表す例において、第1領域11aは、第2領域11bと第2界面S2との間に設けられている。第2領域11bは、第1領域11aと第1界面S1との間に設けられている。図2と同様に、第1領域11aにおける第1元素の濃度は、第2領域11bにおける第1元素の濃度よりも高い。
すなわち、図2〜図6に表される磁気メモリ素子において、延在部分11の第2方向における、第1元素の濃度分布幅と第2元素の濃度分布幅とは異なり、第2元素の分布幅は第1元素の分布幅よりも広い。
第1元素を、延在部分11に用いることで、延在部分11における飽和磁化を小さくできる。このため、磁区の移動に必要な電流を小さく抑えることができる。その一方で、延在部分11が第1元素を含むことで、延在部分11が第1元素を含んでいない場合に比べて、延在部分11におけるピニングサイトが増加する。延在部分11におけるピニングサイトが増加すると、磁壁が延在部分11中を移動する際に、磁壁の移動がピニングサイトにより阻害される可能性が高まる。この結果、磁気メモリ素子における磁壁のシフト動作が不安定となる。
本発明の発明者らは、延在部分11の第1界面の近傍または第2界面の近傍に第1元素が存在する場合、第1界面の近傍または第2界面の近傍においてピニングサイトが発生する可能性が高いことを発見した。
本実施形態のように、延在部分11が、第1界面S1と第2界面S2との間に設けられた第1領域11aと、第1領域11aと第1界面S1との間に設けられた第2領域11bと、を含むことで、延在部分11におけるピニングサイトの発生を低減することが可能となる。この結果、磁壁が延在部分11中を移動する際に、磁壁の移動がピニングサイトにより阻害される可能性が低減され、磁気メモリ素子100における磁壁のシフト動作をより安定にすることが可能となる。従って、本実施形態によれば、磁区の移動に必要な電流値を低減しつつ、より安定した動作が可能な磁気メモリ素子が提供される。
延在部分11の、第1方向と交差する面における断面形状は、例えば、長方形、正方形、台形、円形、または楕円形である。すなわち、延在部分11の、第1方向と交差する面における断面の外縁は、長方形、正方形、台形、円形、または楕円形である。延在部分11の幅(断面の長辺方向における長さ)は、例えば、0.5nm以上500nm以下である。延在部分11の厚さ(断面の短辺方向における長さ)は、例えば、0.6nm以上100nm以下である。この厚さは、例えば、第1層20と第2層21との間の最短距離に相当する。延在部分11の第1方向における長さは、例えば、50nm以上100μm以下である。延在部分11の長さは、磁気メモリ素子100のデータ容量に依存しうる。
第1層20は、金属材料または誘電材料を含む。第2層21は、金属材料または誘電材料を含む。第1層20および第2層21に金属材料を用いる場合、この金属材料は、例えば、Ta、W、Ir、Pt、Pd、Cu、Al、Ag、Au、C、Si、Mg、Al、およびHfの少なくともいずれかの元素を含む。特に、Ta、W、Ir、Pt、およびPdの少なくともいずれかの元素を含む材料を用いることで、第1磁性部10において、磁壁を効率よく移動させることができる。金属材料は、グラフェン、窒化タンタル、および窒化タングステンの少なくともいずれかを含んでいてもよい。
第1層20および第2層21に誘電材料を用いる場合、誘電材料は、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化シリコン、酸化ハフニウム、窒化シリコン、および窒化アルミニウムの少なくともいずれかを含む。第1層20と第2層21は、同じ材料を含んでいてもよいし、異なる材料を含んでいてもよい。第1層20の厚さは、例えば0.2nm以上100nm以下である。第2層21の厚さは、例えば0.2nm以上100nm以下である。
読み出し部40および書き込み部41には、本実施形態に係る技術分野で公知の構造を用いることができる。読み出し部40には、例えば、異常ホール効果を発現可能な構造を採用することができる。書き込み部41は、例えば、延在部分11に対して磁界書き込みを行う構造を有していてもよい。
磁気メモリ素子100は、図7に表すように、MTJ(Magnetic Tunneling Junction)42を含んでいてもよい。MTJ42は、例えば、第2磁性部45と、第1磁性部10と第2磁性部45との間に設けられた第1非磁性部46と、第1磁性部10の一部と、により構成される。第2磁性部45の磁気異方性は、第1磁性部10の磁気異方性よりも高い。第2磁性部45は、いわゆる磁化固定層として機能する。第1非磁性部46には、例えば、酸化マグネシウムを用いることができる。第1非磁性部46は、第1磁性部10の一面全体に形成されていてもよい。
MTJ42は、読み出し部40としての機能と書き込み部41としての機能との両方を有していてもよい。この場合、第1非磁性部46を介したスピン注入磁化反転によって延在部分11に磁区の書き込みが行われ、第1非磁性部46を介したトンネル磁気抵抗効果によって延在部分11の磁区の磁化方向の読み出しが行われる。
この他に、書き込み部41は、例えば、スピン軌道トルクを発現可能な構造を有していてもよい。書き込み部41は、例えば、電圧により延在部分11の一部の磁気異方性を変化させることで書き込みを行う構造を有していてもよい。読み出し部40には、磁気センサを用いることもできる。
次に、第1実施形態に係る磁気メモリ素子100の製造方法の例について説明する。
図8は、第1実施形態に係る磁気メモリ素子100の製造工程を表す断面図である。
第1磁性部10は、例えば、図8(a)に表すように、第1磁性層ML1と、第2磁性層ML2と、第3磁性層ML3と、を積層することで形成される。
例えば、TaNを含む第1層20の上に、第1磁性層ML1として0.5nmの膜厚を有するCoFeB層を形成する。CoFeB層上に、第2磁性層ML2として3nmの膜厚を有するTbFeCoB層を形成する。TbFeCoB層上に、第3磁性層ML3として0.5nmの膜厚を有するCoFeB層を形成する。これらの磁性層の上に、MgOを含む第2層21を形成する。この場合、第1層20に隣接する第1磁性層ML1、および第2層21に隣接する第3磁性層ML3の厚さは、0,2nm以上、10nm以下であることが望ましい。
第2磁性層ML2としてTbを含む磁性層を形成し、第1磁性層ML1および第3磁性層ML3としてTbを含まない磁性層を形成することで、図2に表す分布を有した延在部分11を含む第1磁性部10が形成される。すなわち、第1磁性層ML1が第2領域11bに対応し、第2磁性層ML2が第1領域11aに対応し、第3磁性層ML3が第3領域11cに対応する。第1磁性層ML1のTbの含有量および第3磁性層ML3のTbの含有量が、第2磁性層ML2のTbの含有量未満となる範囲で、第1磁性層ML1および第3磁性層ML3は、Tbを含んでいてもよい。
または、第1磁性層ML1および第3磁性層ML3の一方のみを形成してもよい。第1磁性層ML1および第3磁性層ML3の少なくとも一方が設けられることで、第1層20と第1磁性部10との界面近傍および第2層21と磁性部10との界面近傍の少なくとも一方におけるピニングサイトの発生を抑制することができるためである。
第1磁性部10は、図8(b)に表すように、第1層20の上に第1磁性層ML1を形成し、第1磁性層ML1の上に積層構造LSを形成してもよい。この場合、例えば、第1層20の上に、第1磁性層ML1として0.4nmのCoFeB層を形成する。CoFeB層上に、CoFeB層とTb層とを交互に、それぞれ例えば14層形成することで、積層構造LSを形成する。すなわち、第1元素を含む第1元素含有層と、第2元素を含む第2元素含有層と、を交互に積層することで、積層構造LSを形成する。積層構造LSの上に、第3磁性層ML3として0.4nmのCoFeB層を形成することで、第1磁性部10が形成される。
第2元素含有層における第1元素の濃度が、第1元素含有層における第1元素の濃度よりも低い範囲で、第2元素含有層は、第1元素を含んでいてもよい。第1元素含有層は、第2元素に加えて、第2元素を含んでいてもよい。
界面ミキシングが生じる成膜条件で磁性層を第1層20上に成膜することで、第1磁性部10を形成してもよい。磁性層をスパッタリング法で形成する場合には、このような成膜条件として、ターゲットと基板間の距離を小さくする、ガス圧を低くする、プラズマ形成のためのパワーを大きくする、などが挙げられる。第1群から選ばれる第1元素が、第2群から選ばれる第2元素に比べて移動しにくいことを利用して、成膜条件を適切に設定することにより、図2〜図5のいずれかに表すような構造を有する第1磁性部10を形成することができる。
第1領域11a、第2領域11b、および第3領域11cのそれぞれの領域に含まれる各元素の濃度は、深さ方向の組成分析により確認できる。一例として、グロー放電発光分析(GD−OES)を用いて、上述した界面ミキシングを生じさせることで形成した磁性膜を分析した際の分析結果を図9に示す。試料は、SiO基板上に、第1層20に相当する1nmのTa膜と、上述した方法を用いて形成した、TbFeCoBを含む9nmの磁性膜と、第2層21に相当する3nmのTa膜と、を順に形成したものである。
図9に示される分析結果から、Tbの分布に比べて、FeとCoの分布はTaのピーク側へ拡散していることが分かる。また、FeとCoの分布幅は、Tbの分布幅に比べて広いことがわかる。Bも、FeおよびCoと同様に、Tbに比べて広く拡散していることがわかる。すなわち、Bの濃度(含有量)がTbの濃度(含有量)よりも高い(多い)領域と、Bの濃度(含有量)がTbの濃度(含有量)よりも低い(少ない)領域と、が形成されていることがわかる。さらに、Bの濃度がTbよりも低い領域は、Bの濃度がTbの濃度よりも高い領域の間に位置していることがわかる。
図9で表される分析結果において、Tbの濃度がBの濃度よりも高い領域が、例えば図3に表す、第1領域11aに対応する。そして、この領域に隣接する、Bの濃度がTbよりも高い領域が、図3に表す第2領域11bおよび第3領域11cに対応する。より具体的には、例えば、Tbの濃度がBの濃度を下回った点から、Tbの濃度がほぼゼロになる点までの間の領域が、第2領域11bおよび第3領域11cに対応する。第1領域11aにおけるTbの濃度は、第2領域11bおよび第3領域11cにおけるTbの濃度よりも高い。さらに、図9の分析結果から、分析対象の磁性膜が、第1領域11aおよび第3領域11cに対応する部分に、第3元素としてTaを含んでいることがわかる。
この膜を、後述する加工方法を用いて第1磁性部10を形成し、磁壁の移動を調べたところ、電流密度5eA/cmの電流にて磁壁が確率93%で、再現性良く移動することが確認された。
この積層膜を加工する方法の一例として、スパッタリング技術およびリソグラフィ技術による加工方法を以下で説明する。その後に、磁壁の移動の確認方法の例について説明する。
マスクを用いて熱酸化膜が表面に形成されたシリコン基板をエッチングして開口を形成する。この開口内に、磁壁を移動させる電流を流すための第1電極30、第2電極31、磁区を書き込むための配線(書き込み部41)、および異常ホール効果で読みだすための電極、を形成する。これらの電極および配線が形成された基板上に、1nmのTa膜を形成する。Ta膜上に、上述したいずれかの方法を用いて、TbFeCoBを含む9nmの磁性膜を形成する。磁性膜上に、3nmのTaを形成する。
3nmのTa上をレジストによりコーティングし、i線ステッパ露光装置を用いて多層膜を十字に加工した。具体的には、磁壁を移動させる電流を流すための第1電極30と第2電極31と間に第1磁性部10に相当する部分を形成し、それと交差するようにホール検出用の配線(読み出し部40)を形成した。予め設けた書き込み部41の配線も、第1磁性部10と交差しており、この書き込み部41の配線に電流を流すことで、第1磁性部10に磁区を書き込むことが可能である。
第1磁性部10に書き込まれた磁区は、第1磁性部10にパルス状の電流を流すことで、読み出し部41の配線部分へシフトさせ、ホール効果による信号の変化を確認することで磁壁の移動を確認することができる。
GD−OESの他に深さ方向の組成分析方法としては、例えばArイオンで表面をエッチングしつつエッチングされた元素を質量分析することで深さ方向の組成分布を確認することができる。
組成の分析は、透過電子顕微鏡(TEM)または反射電子顕微鏡(SEM)と、エネルギー分散型X線分光法(EDX)と、を組み合わせて用いることで確認することも可能である。例えば、膜を切断して断面を露出させ、TEMまたはSEMを用いて断面における位置を確認しつつ、EDXにて局所的な組成を分析することができる。
読み出し部および書き込み部として、図7に表すように、MTJを用いた場合の磁気メモリ素子の製造方法の例について説明する。
マスクを用いて熱酸化膜が表面に形成されたシリコン基板をエッチングして開口を形成する。この開口内に、磁壁を移動させる電流を流すための第1電極30および第2電極31を形成する。スパッタリング法を用いて、Pt膜およびFeCoB膜を形成する。FeCoB膜の上に、TbおよびFeCoBをそれぞれ14回積層した多層膜と、FeCoB膜と、を形成する。これらの膜の上に、MgO膜を形成する。MgO膜上をレジストによりコーティングし、電子線(EB)描画装置を用いて積層膜を細線状に加工して第1磁性部10を形成する。
第1磁性部10の周囲をSiOで埋め込む。EB描画とリフトオフ法を用いて、第1磁性部10の一部を覆うようにCoFeB層と、Co層とPd層とが交互に設けられた積層構造と、を形成することで、MTJを構成する第2磁性部45を形成する。第2磁性部45と、第2磁性部45に隣接した第1非磁性部46と、第1非磁性部46に隣接した第1磁性部10と、をMTJとすることで、MgO層を介したスピン注入磁化反転で書き込みを行い、MgOを介したトンネル磁気抵抗効果によって読み出しを行うことができる。このため、一つの素子で読み出し動作と書き込み動作の両方を行うことができる。
図10は、第1実施形態に係る別の磁気メモリ素子110を表す断面図である。
磁気メモリ素子110は、磁気メモリ素子100と比較して、例えば、第1磁性部10の構造に差異を有する。磁気メモリ素子110の第1磁性部10以外の構造については、例えば、磁気メモリ素子100と同様の構造を採用可能である。
第1磁性部10の延在部分11は、第2方向における厚さが相対的に厚い第1部分111と、第2方向における厚さが相対的に薄い第2部分112と、を含む。すなわち、第1部分111の第2方向における一端と、第1部分111の第2方向における他端との間の距離は、第2部分112の第2方向における一端と、第2部分112の第2方向における他端との間の距離よりも大きい。延在部分11は、複数の第1部分111と、複数の第2部分112と、を含む。第1部分111と第2部分112は、第1方向において交互に並んでいる。
第2方向における一端から他端までの距離が小さい部分では、その外周が短い。磁壁は、外周が短い部分において、外周が長い部分に比べて、より低いエネルギーで存在することが出来る。このため、磁壁のシフト量にばらつきが在る場合でも、磁壁は、第2方向における一端から他端までの距離が小さい第1部分111に安定してとどまる。磁壁が安定してとどまることで、磁区を保持している領域も安定するため、延在部分11中を磁壁が移動する際に、磁壁のシフトエラーが生じる可能性を低減することが可能となる。
(第2実施形態)
図11は、第2実施形態に係る磁気メモリ素子200の斜視図である。
図12は、第2実施形態に係る磁気メモリ素子200の部分拡大図である。
図11に表すように、磁気メモリ素子200において、第1磁性部10は、第1方向に延びる筒状の延在部分11を含む。図11には表されていないが、第1層20および第2層21は、第1方向に延びている。第1方向と交差する第2方向において、延在部分11は、第2層21の周りに設けられ、第1層20は、延在部分11の周りに設けられている。すなわち、延在部分11の、基板60の表面に平行な面における断面形状は、例えば、ドーナツ形である。換言すると、延在部分11の、基板60の表面に平行な面における断面形状は、例えば、環状の第1界面S1および環状の第2界面S2を有するアニュラスである。このとき、延在部分11の断面の外縁は、円形である。
磁気メモリ素子200は、第2層21を含んでおらず、延在部分11の断面形状が、長方形、台形、楕円形、または多角形であってもよい。または、延在部分11が第2層21の周りに設けられており、延在部分11の断面の外縁が、長方形、台形、楕円形、または多角形であってもよい。
磁気メモリ素子200は、例えば、基板60上に設けられ、延在部分11は、基板60の表面に交差する方向に延びている。第1磁性部10は、延在部分11以外に、例えば、第1方向と交差する面に広がる部分を含んでいてもよい。第1方向は、例えば、図11に表すZ方向である。
延在部分11の第1方向の一端は、第1電極30に接続され、延在部分11の第1方向の他端は、第2電極31に接続されている。第1電極30および第2電極31は、第1方向と交差する面において、延在部分11の一部の周りに設けられていてもよい。延在部分11を通して第1電極30と第2電極31の間に電流を流せることができれば、第1電極30および第2電極31の構造および配置は、図11に表す形態に限定されない。
磁気メモリ素子200は、例えば、読み出し部および書き込み部としてのMTJ42を含む。MTJ42は、例えば、延在部分11の一部と、第1方向と交差する第2方向において並んでいる。MTJ42は、第1方向において、延在部分11と並んでいてもよい。MTJ42に代えて、磁気メモリ素子200は、第1実施形態で説明した読み出し部40および書き込み部41を含んでいてもよい。第2方向は、例えば、図11に表すX方向、Y方向、またはX方向成分とY方向成分の両方を含む方向である。
図12(a)に表すように、延在部分11は、第1方向と交差する第2方向において、第2層21の周りに設けられている。第1層20は、第2方向において、延在部分11の周りに設けられている。延在部分11の内側は、第2層21により埋め込まれていてもよい。または、第2層21の内側に、さらに他の層が設けられていてもよい。第2層21は、誘電材料を含むことが望ましい。第2層21が誘電材料を含む場合は、第2層21の内側に金属材料を含む層が設けられていてもよい。
磁気メモリ素子200が含む各構成要素の材料については、第1実施形態で説明した各構成要素の材料を用いることが可能である。
図12(b)に表すように、延在部分11は、第1領域11a、第2領域11b、および第3領域11cを含む。第3領域11cは、第2方向において、第2層21の周りに位置する。第1領域11aは、第2方向において、第3領域11cの周りに位置する。第2領域11bは、第2方向において、第1領域11aの周りに位置する。延在部分11は、第1界面S1および第2界面S2を有する。第1界面S1および第2界面S2は、例えば、筒状の面である。
第1実施形態と同様に、第1領域11aは、第1元素を含み、第2領域11bおよび第3領域11cは、第2元素を含む。第1領域11aにおける第1元素の濃度は、第2領域11bおよび第3領域11cにおける第1元素の濃度よりも高い。延在部分11は、第3領域11cを含まず、第1領域11aおよび第2領域11bのみを含んでいてもよい。または、延在部分11は、第2領域11bを含まず、第1領域11aおよび第3領域11cのみを含んでいてもよい。
次に、第2実施形態に係る磁気メモリ素子200の製造方法の例について説明する。
図13〜図15は、磁気メモリ素子200の製造工程を表す工程断面図である。
以下に、製造方法の一例として、陽極酸化法によるウェットエッチングプロセスを用いて孔の配列を作製する場合について説明する。以下で説明する製造方法において、ウェットエッチングプロセスに代えて、ドライエッチングプロセスを用いても良い。
図13(a)に表すように、アルミニウムなどの金属の基材601を用意する。
基材601を陽極として、電解質溶液(硫酸、シュウ酸、またはリン酸など)の中で通電する。このとき、陽極金属が酸化されて金属イオンとなり融解する。この金属イオンは液中の酸素と結合して金属酸化物となり、陽極金属表面に残り成長していく。従って、基材601上に、酸化物(アルミナ)602が成長していくことになる。この際、溶解と成長が同時に進むことで、陽極のアルミニウム表面には、アルミナ中に設けられた微細なホールが並ぶ。このホールの寸法は、基材601のアルミニウムの純度や、陽極酸化中に基材601に印加される電圧、電界質溶液の種類、陽極酸化の処理時間などによって変動する。
陽極酸化を行った際に、図13(b)に表すように、未反応の基材601a上には、バリア層603が形成される。このため、陽極酸化により形成される孔は、基材を貫通し難い。従って、陽極酸化された基材に対して、例えばヨウ素メタノール溶液で未反応の基材601aを溶解し、酸化物602から剥離させる。強酸を用いてバリア層603を溶かすことで、図13(c)に表すように、複数の貫通孔を有する絶縁部材604が得られる。絶縁部材604表面の平坦化のために平坦化処理、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理、などを行っても良い。この平坦化処理は、後述する磁性材料を成膜した後に行っても良い。
陽極酸化により形成された貫通孔の配列に対して、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、図14(a)に表すように、第1層20、第1磁性部10、および第2層21を形成する。第1層20、第1磁性部10、および第2層21は、スパッタ法または蒸着法を用いて形成されてもよい。第1磁性部10は、第1実施形態で説明した方法と同様の方法を用いて形成される。絶縁部材604の貫通孔内壁の表面部分が、第1層20として用いられてもよい。すなわち、第1層20を形成せずに、貫通孔の内壁上に直接第1磁性部10を形成してもよい。
作製された磁性部の配列は互いに電気的に絶縁されていることが必要であり、この点でアルミナは絶縁体であるため好ましい。陽極酸化法は、フッ酸を電解質溶液としてシリコン基板を基材として処理を行うことも可能である。この場合、酸化シリコン中にホールの配列が作製される。シリコン基板を用いた場合、トランジスタ等の半導体素子が設けられたシリコン基板に対して直接貫通孔を形成することも可能である。
絶縁部材604の貫通孔の内壁に磁性材料を成膜することで、第1磁性部10の配列を有する構造体605が作製される。本実施形態では、延在部分11の第1方向の一端に磁性層12を形成する。磁性層12は、第1方向から見た場合に、一部が延在部分11と重なり、他の一部が延在部分11の周りに設けられている。磁性層12上に、MTJ42を形成する。磁性層12の、延在部分11と接続された端部と反対側の端部には第2電極31を形成する。これらは、例えば、構造体605上にリソグラフィプロセスを用いて作製される。MTJは、延在部分11の一部、第1非磁性部46、および第2磁性部45により構成されていてもよい。
例えば、図15(a)に表すように、配線やトランジスタを設けた基板611を構造体605の上面に貼り合わせて接合する。構造体605の下面にも同様に、第1電極30が形成された基板612を張り合わせて接合する。
以上の工程により、図15(b)に表すような、本実施形態に係る磁気メモリ素子200が得られる。図15(b)に表す磁気メモリ素子200では、延在部分11に接続された磁性層12において、磁区の書き込みおよび磁区の磁化方向の読出しが行われる。第1電極30と第2電極31との間に電流を流した際に、延在部分11と磁性層12との間において、磁壁が移動可能に構成されている。
または、以下の方法により、本実施形態に係る磁気メモリ素子200を作製してもよい。第1電極30が形成された基板60上に、第1絶縁層、磁性層、および第2絶縁層の積層構造を形成する。この積層構造に、例えば、フォトリソグラフィ法およびRIE(Reactive Ion Etching)法を用いて、孔を形成する。この孔は、第1電極30が設けられた位置に形成される。この孔は、第1絶縁層、強磁性層、および第2絶縁層を、その積層方向に貫通している。
孔の内部に、第1層20と、延在部分11と、第2層21と、を形成する。この場合、第1層20は、例えば、酸化マグネシウムである。第2層は、例えば、酸化シリコンである。延在部分11の一部と、第1層20の一部と、第1絶縁層と第2絶縁層の間の磁性層と、により、MTJが構成される。このMTJによって、延在部分11に対して、磁区の読み出しおよび書き込みが行われる。1層20、延在部分11、および第2層21を形成した後、第2絶縁層の表面を研磨し、第2電極31を形成することで、本実施形態に係る磁気メモリ素子200が得られる。
本実施形態に係る磁気メモリ素子200によれば、第1実施形態に係る磁気メモリ素子100と同様に、延在部分11におけるピニングサイトの発生を低減できる。この結果、磁気メモリ素子200における磁壁のシフト動作をより安定にすることが可能となる。
本実施形態に係る磁気メモリ素子200は、基板60の表面に交差する第1方向に延びる延在部分11を含むため、基板60の単位面積あたりの記録密度を向上させることが可能となる。
図16は、第2実施形態に係る別の磁気メモリ素子210を表す断面図である。
磁気メモリ素子210は、磁気メモリ素子200と比較して、例えば、第1磁性部10の構造に差異を有する。磁気メモリ素子210の第1磁性部10以外の構造については、例えば、磁気メモリ素子200と同様の構造を採用可能である。
延在部分11は、複数の第1部分111と、複数の第2部分112と、を含む。第1部分111の第2方向における一端と、第1部分111の第2方向における他端との間の距離は、第2部分112の第2方向における一端と、第2部分112の第2方向における他端との間の距離よりも大きい。延在部分11は、複数の第1部分111と、複数の第2部分112と、を含む。第1部分111と第2部分112は、第1方向において交互に並んでいる。
第1層20および第2層21も同様に、第2方向における一端と他端との間の距離が、相対的に大きい部分と、相対的に小さい部分と、を交互に含んでいてもよい。
磁気メモリ素子210における磁性部10は、例えば、以下の方法により作製することが可能である。
図13(b)に表す工程において、基材601を陽極酸化する際に、基材601に印加する電圧を周期的に変化させることで、基材601に形成される孔の径を、深さ方向(第1方向)において周期的に変化させることができる。すなわち、高い電圧が印加されている間は、陽極酸化が深さ方向に速く進むため、X方向およびY方向の寸法が小さい部分が形成される。このため、高い電圧が印加されていた部分では、相対的に寸法が小さくなり、低い電圧が印加されていた部分では、相対的に寸法が大きくなる。
図14(a)に表す工程において、第1方向において径が周期的に変化した孔の内壁に磁性膜を形成することで、複数の第1部分111と複数の第2部分112を含む、延在部分11を形成することができる。例えば、径が相対的に大きい部分では、第2方向における一端と他端との間の距離が相対的に大きい第1部分111が形成される。径が相対的に小さい部分では、第2方向における一端と他端との間の距離が相対的に小さい第2部分112が形成される。
その後は、図14(b)および図15に表す工程と同様の工程を行うことで、磁気メモリ素子210が得られる。
図16に表す磁気メモリ素子210によれば、延在部分11中を磁壁が移動する際に、磁壁のシフトエラーが生じる可能性を低減することが可能となる。
(第3実施形態)
図17は、第3実施形態に係る磁気メモリ素子300の断面図である。
図18は、第3実施形態に係る磁気メモリ素子300の部分拡大図である。
図17に表すように、第1磁性部10は、第1方向に延びる延在部分11と、第3部分13と、第4部分14と、を含む。第3部分13および第4部分14は、第1方向と交差する第2方向に延びている。第3部分13および第4部分14は、第2方向において広がっていてもよい。第1方向は、例えば、図17に表すZ方向である。第2方向は、例えば、図17に表すX方向である。
第3部分13および第4部分14は、例えば、磁化方向が第2方向に沿う磁区を有していてもよい。または、第3部分および第4部分14は、磁化方向が第1方向に沿う磁区を有していてもよい。第3部分13および第4部分14は、単一の磁区を有していてもよいし、第2方向において、複数の磁区を有していてもよい。
図18に表すように、延在部分11は、第1領域11aと、第2領域11bと、第3領域11cと、を含む。延在部分11は、第1界面S1と、第2界面S2と、を有する。第1界面S1は、例えば、延在部分11と第1層20との界面である。第1界面S1は、第1磁性部10と絶縁部80との界面であってもよい。第2界面S2は、例えば、延在部分11と第2層21との界面である。
第1電極30は、第3部分13に接続されている。第2電極31は、第4部分14に接続されている。すなわち、延在部分11は、第3部分13および第4部分14を介して、第1電極30および第2電極31に接続されている。
基板60上には、絶縁部80が設けられている。第1磁性部10の第3部分13の少なくとも一部は、第1方向において、基板60と第2層21の間に設けられている。延在部分11の少なくとも一部は、第2方向において、第2層21と絶縁部80の間に設けられている。第4部分14は、第1方向において、第2層21と絶縁部80の間に設けられている。第1層20の一部は、第1方向において、第1磁性部10と基板60の間に設けられている。第1層20の他の一部は、第2方向において、第1磁性部10と絶縁部80の間に設けられている。第1層20のさらに他の一部は、第1方向において、第1磁性部10と絶縁部80の間に設けられている。
第1電極30は、例えば、基板60と第3部分13との間に設けられている。第2電極31は、例えば、絶縁部80と第4部分14との間に設けられている。第4部分14の一部は、例えば、MTJ42と絶縁部80との間に設けられている。磁気メモリ素子300は、MTJ42に代えて、読み出し部40と書き込み部41を有していてもよい。
磁気メモリ素子300が含む各構成要素の材料については、第1実施形態で説明した各構成要素の材料を用いることが可能である。
図19〜図22は、第3実施形態に係る磁気メモリ素子300の製造工程を表す工程図である。
図19(a)に表すように、トランジスタや配線などメモリ動作に必要な構造が設けられた基板60上に、第1電極30を形成する。第1電極30は、例えば、基板60上において、X方向およびY方向に複数形成される。
複数の第1電極30上に絶縁部80aを形成する。絶縁部80aの成膜方法として、成膜速度の速い、蒸着法やスパッタ法などの、PVD法を用いることが好ましい。ただし、CVD法またはALD法を用いることも可能である。絶縁部80aの材料として、SiO、SiN、またはAlなどを用いることが可能である。
例えば、X方向にライン&スペースのパターニングが施されたレジストマスクを用いて、RIE法により、絶縁部80aの表面を加工してY方向に延びる開口を形成する。絶縁部80aの表面に金属層を形成し、開口内部以外に堆積された余分な金属材料を、例えば、CMP法により除去する。この工程により、絶縁部80の表面に埋め込まれた第2電極31aが形成される。このときの様子を図19(b)に表す。
絶縁部80aに開口を形成せずに、絶縁部80aの表面に金属層を形成し、この金属層をパターニングすることで、第2電極31aを形成してもよい。
絶縁部80aのうち、第2電極31aが設けられていない領域に、図19(c)に表すように、Y方向に延びる開口OP1を形成する。開口OP1は、例えば、X方向にライン&スペースのパターニングが施されたレジストマスクを用いて、RIE法により絶縁部80aを加工することで形成される。
この工程により、第1電極30が露出する。さらに、この工程により、X方向において互いに分離された複数の絶縁部80bが形成される。このとき、一例として、平面視において、第2電極31aは、X方向において互いに隣り合う第1電極30の間に位置する。ここで、平面視とは、例えば、基板の表面に対して垂直な方向(Z方向)から見た場合を意味している。
第1電極30上、絶縁部80b上、および第2電極31a上に、第1磁性部10aを形成する。図20(a)に表すように、第1電極30上、絶縁部80b上、および第2電極31a上に、第1層20aを形成し、第1層20a上に第1磁性部10aを形成してもよい。第1磁性部10a上に、第2層21aを形成してもよい。第1磁性部10aは、例えば、CVD法またはALD法を用いて行われる。CVD法およびALD(Atomic Layer Deposition)法では、各層の材料に含まれる元素を一つ以上含むプリカーサ(Precursor)を用いる。合金層の成膜を行う場合は、複数のプリカーサを用いる。
図20(b)に表すように、第2層21a上に、絶縁部81aを形成することで、第1開口OP1を埋め込む。絶縁部81aの形成には、絶縁部80aの形成と同様の方法を用いることができる。絶縁部81aの材料には、絶縁部80aと同様の材料を用いることができる。
第1開口OP1を埋め込んだ後に、表面に余分な絶縁材料が存在する場合は、CMP法などの方法で余分な絶縁材料を除去し、表面を平坦にしてもよい。このとき、第1磁性部10aの少なくとも一部、第1層20aの少なくとも一部、および第2層21aの少なくとも一部は、絶縁部80bと絶縁部81aからなる第1絶縁構造体82中に埋め込まれた構造を有する。
図21(a)に表すように、絶縁部80bと絶縁部81aからなる第1絶縁構造体82に対して、X方向に延びる第2開口OP2を形成する。開口OP2は、例えば、Y方向にライン&スペースのパターニングが施されたレジストマスクを用いて、RIE法により第1絶縁構造体82を加工することで形成される。このとき、第1絶縁構造体82は、基板60が露出するまで、加工される。レジストマスクは、第1絶縁構造体82を加工して開口OP2を形成した際に第1電極30が露出しないように、第1絶縁構造体82上に形成される。具体的には、レジストマスクは、平面視において、第1電極30と重ならない位置に形成される。
この工程により、第1磁性部10aは、Y方向において複数に分離され、第1磁性部10bが形成される。同様に、第1層20a、第2電極31a、および第2層21aも、Y方向において複数に分離され、第1層20b、第2電極31、および第2層21bが形成される。さらに、この工程により、Y方向において互いに分離した、複数の絶縁部80と複数の絶縁部81が形成される。
次に、図21(b)に表すように、絶縁部83を形成することで、第2開口OP2を埋め込む。絶縁部83の形成には、絶縁部80aの形成と同様の方法を用いることができる。絶縁部83の材料には、絶縁部80aと同様の材料を用いることができる。
第2開口OP2を埋め込んだ後に、表面に余分な絶縁材料が存在する場合は、CMP法などの方法で余分な絶縁材料を除去し、表面を平坦にしてもよい。このとき、第2層21bのうち、第2電極31の上に設けられた部分を露出させるように、表面の絶縁材料を除去する。
次に、図22(a)に表すように、第1磁性部10bのうち絶縁部80の上に形成された部分の一部を除去する。この工程により、第1磁性部10bが、X方向において複数に分離され、第1磁性部10が形成される。すなわち、第1磁性部10bのうち絶縁部80の上面に形成された部分が、第1磁性部10bのうち絶縁部80の一方の側面上に形成された部分と、分離される。同様に、第1層20bおよび第2層21bも、X方向において複数に分離され、第1層20および第2層21が形成される。第1層20が誘電材料を含む場合は、第1層20は、分離されなくてもよい。
次に、絶縁部80、81、および83からなる第2層21の上に、非磁性層および磁性層を形成する。この非磁性層および磁性層を加工し、図22(b)に表すように、第2層21上に、MTJ42を形成する。
図22(b)に表す例では、MTJ42は、第1層20、第1磁性部10、および第2層21を介して第2電極31と対向する位置に形成されている。
以上の工程により、図17に表す、磁気メモリ素子300が得られる。
本実施形態に係る磁気メモリ素子300によれば、延在部分11におけるピニングサイトの発生を低減できる。本実施形態に係る磁気メモリ素子300は、磁気メモリ素子200と同様、基板60の表面に交差する第1方向に延びる延在部分11を含むため、基板60の単位面積あたりの記録密度を向上させることが可能となる。
図23は、第3実施形態に係る別の磁気メモリ素子310を表す断面図である。
磁気メモリ素子310は、磁気メモリ素子300と比較して、例えば、第1磁性部10の構造に差異を有する。磁気メモリ素子310の第1磁性部10以外の構造については、例えば、磁気メモリ素子300と同様の構造を採用可能である。
磁気メモリ素子310において、延在部分11は、磁気メモリ素子210と同様に、複数の第1部分111と、複数の第2部分112と、を含む。第1部分111の第2方向における一端と、第1部分111の第2方向における他端との間の距離は、第2部分112の第2方向における一端と、第2部分112の第2方向における他端との間の距離よりも大きい。延在部分11は、複数の第1部分111と、複数の第2部分112と、を含む。第1部分111と第2部分112は、第1方向において交互に並んでいる。
第1層20および第2層21も、図23に表すように、第2方向における一端と他端との間の距離が、相対的に大きい部分と、相対的に小さい部分と、を交互に含んでいてもよい。
磁気メモリ素子310は、例えば、以下の方法を用いて形成される。
図19(b)に表す工程において、絶縁部80aを、互いにエッチングレートの異方性が異なる2つ以上の層を交互に積層することで形成する。そして、図19(c)に表す工程において、RIE法を用いて絶縁部80aをエッチングすることで、第2方向における幅が、第1方向において周期的に変化した開口OP1を形成することができる。図20(a)に表す工程において、この開口OP1の内壁に第1磁性部10aを形成することで、第1部分111と第2部分112とを含む第1磁性部10aを形成することができる。
その後は、図21および図22に表す工程と同様の工程を行うことで、図23に表す磁気メモリ素子310が得られる。
図23に表す磁気メモリ素子310によれば、延在部分11中を磁壁が移動する際に、磁壁のシフトエラーが生じる可能性を低減することが可能となる。
(第4実施形態)
図24は、第4実施形態に係る磁気メモリ500の回路図である。図25は、第4実施形態に係る磁気メモリ500の斜視図である。
第4実施形態に係る磁気メモリ500は磁気メモリ素子アレイ400を有している。この磁気メモリ素子アレイ400は、マトリクス状に配列された複数の磁気メモリ素子を有する。各磁気メモリ素子は、第1実施形態に係る磁気メモリ素子100と、トランジスタ420とを含む。磁気メモリ素子は、第2実施形態に係る磁気メモリ素子200であってもよい。磁気メモリ素子アレイ400には、各行に設けられたワード線WL1〜WLmと、各列に設けられたビット線BL1〜BLnと、が設けられている。
第i(1≦i≦m)行のn個の磁気メモリ素子100のそれぞれは、トランジスタ420に接続されている。トランジスタ420のゲートは、対応する行のワード線WLi(1≦i≦m)に接続されている。トランジスタ420のゲート以外の一方の端子は、磁気メモリ素子100の第1電極30および第2電極31の一方に接続されている。トランジスタ420のゲート以外の他方の端子は、例えば、接地電位に接続される。磁気メモリ素子100の第1電極30および第2電極31の他方は、磁気メモリ素子100に対応するビットBLj(1≦j≦n)に接続される。
これらのワード線WL1〜WLmは、各配線を選択するデコーダ、書き込み回路等を有する駆動回路440A、440Bに接続されている。また、ビット線BL1〜BLnは、各配線を選択するデコーダ、読み出し回路等を備えている駆動回路450A、450Bに接続されている。
図24および図25において、磁気メモリ素子100の読み出し部40および書き込み部41を省略されている。例えば、読み出し部40の一端は、不図示の読み出し部選択用のトランジスタに接続され、他端は、不図示の電流源に接続される。書き込み部41の一端は、不図示の書き込み部選択用のトランジスタに接続され、他端は、不図示の電流源に接続される。
書き込み部選択用のトランジスタと、読み出し部選択用のトランジスタは共通であってもよい。複数の磁気メモリ素子100に対して1つの読み出し部40および1つの書き込み部41を設けてもよい。この場合は、集積度を高めることができる。図24および図25に表すように、各磁気メモリ素子100に1つの読み出し部40および1つの書き込み部41を設けた場合は、データの転送速度を高めることができる。
本実施形態に係る磁気メモリ素子アレイ400内での磁壁の移動の例について説明する。外部から入力されたアドレス信号を駆動回路440A、440B、450A、450B内のデコーダがデコードする。デコードされたアドレスに応じた第1磁性部10が選択される。この選択された第1磁性部10に電流を流すことで磁壁の移動が行われる。
磁気メモリ素子100への書き込みを行う場合、外部から入力されたアドレス信号を駆動回路440A、440B、450A、450B内のデコーダがデコードする。デコードされたアドレスに応じたワード線WLが選択され、対応するトランジスタ420がオンされる。ビット線BLに電流を流すことにより、書き込みが行われる。または、該当する磁性部に保存されたデータを必要に応じて移動させた後、書き込みを行う。
磁気メモリ素子100に保存されたデータの読み出しは、外部から入力されたアドレス信号を駆動回路440A、440B、450A、450B内のデコーダがデコードする。デコードされたアドレスに応じた磁気メモリ素子100が選択される。磁気メモリ素子100内に磁化方向として保存されたビット列のうち、読み出されるビットが読み出し部に位置するように、データのシフト移動を上述した方法で行う。読み出し電流を流すことにより、読み出しが行われる。読み出し電流は、その向きが正であっても負であってもよいが、書き込み電流の絶対値よりも小さな絶対値を有することが望ましい。読み出しによって、読み出しが行われる磁区の磁化方向の反転が生じる可能性を低減するためである。
本実施形態によれば、第1実施形態に係る磁気メモリ素子100または第2実施形態に係る磁気メモリ素子200をメモリアレイとすることで、延在部分11中の磁壁を安定して移動させることのできる磁気メモリを提供することが可能となる。
図26は、第4実施形態に係る別の磁気メモリ510の斜視図である。
磁気メモリ510は、第1実施形態に係る磁気メモリ素子100と、第1トランジスタ420と、第2トランジスタ430と、第1ワード線1stWL1〜1stWLmと、第2ワード線2ndWL1〜2ndWLmと、が設けられている。
磁気メモリ素子100のそれぞれは、第1トランジスタ420と、第2トランジスタ430と、に接続されている。第1トランジスタ420のゲートは、対応する行の第1ワード線1stWLi(1≦i≦m)に接続されている。第1トランジスタ420のゲート以外の一方の端子は、磁気メモリ素子100の第1電極30に接続されている。
第2トランジスタ430のゲートは、対応する行の第2ワード線2ndWLi(1≦i≦n)に接続されている。第1トランジスタ420のゲート以外の他方の端子は、第2トランジスタのゲート以外の一方の端子に接続されている。第2トランジスタ430のゲート以外の他方の端子は、例えば、接地電位に接続される。磁気メモリ素子100の第2電極31は、複数の磁気メモリ素子100に対して共通に設けられている。すなわち、複数の第1磁性部10は、共通の第2電極31に接続されている。
図26に示す例によれば、複数の磁気メモリ素子100の第2電極31が、磁気メモリ素子アレイ内で共有化されている。このため、延在部分11を、基板表面に対して垂直方向に形成した際に、第2電極31を延在部分11上に形成することが容易となる。
(特徴1)
複数の磁気メモリ素子であって、
前記磁気メモリ素子は、
第1方向に延びる延在部分を含む第1磁性部であって、前記延在部分は、前記第1方向に沿う第1界面と、前記第1方向に沿い前記第1界面と反対側の第2界面と、を有し、前記延在部分は、前記第1方向に沿って並ぶ複数の磁区を有し、前記延在部分の磁化容易軸は、前記第1方向と交差する第2方向に沿い、
前記延在部分は、
前記第1界面と前記第2界面との間に設けられた第1領域であって、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ネオジム、およびホルミウムからなる第1群から選ばれた少なくとも1つの第1元素を含む第1領域と、
前記第1領域と前記第1界面との間に設けられた第2領域であって、前記第2領域は、鉄、コバルト、ニッケル、ボロン、シリコン、およびリンからなる第2群から選ばれる少なくとも1つの第2元素を含み、前記第2領域における前記第1元素の濃度は、前記第1領域における前記第1元素の濃度よりも低い第2領域と、
を含む、第1磁性部と、
前記延在部分の前記磁区の磁化方向を読み出す読み出し部と、
前記延在部分の前記磁区の磁化方向を制御する書き込み部と、
前記第1磁性部に接続された第1電極と、
を含む磁気メモリ素子と、
第1ゲートと、前記複数の磁気メモリ素子の1つの前記第1電極に接続された第1端子と、第2端子と、を含む、第1トランジスタと、
第2ゲートと、前記第1端子に接続された第3端子と、第4端子と、を含む、第2トランジスタと、
前記第1ゲートに接続された第1ワード線と、
前記第2ゲートに接続された第2ワード線と、
複数の前記第2電極に接続された第2電極と、
を備えた磁気メモリ。
(特徴2)
鉄、コバルト、ニッケル、ボロン、シリコン、およびリンからなる第2群から選ばれる少なくとも1つの第2元素を含む第1磁性層を形成する工程と、
前記第1磁性層上に、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ネオジム、およびホルミウムからなる第1群から選ばれた少なくとも1つの第1元素を含み、前記第1磁性層における前記第1元素の濃度よりも高い前記第1元素の濃度を有する第2磁性層を形成する工程と、
を備えた磁気メモリ素子の製造方法。
(特徴3)
前記第2磁性層上に、前記第2元素を含み、前記第2磁性層における前記第1元素の濃度よりも低い前記第1元素の濃度を有する第3磁性層を形成する工程をさらに備えた特徴2記載の磁気メモリ素子の製造方法。
(特徴4)
鉄、コバルト、ニッケル、ボロン、シリコン、およびリンからなる第2群から選ばれる少なくとも1つの第2元素を含む第1磁性層を形成する工程と、
前記第1磁性層上に、
前記第2元素を含む第1層と、
ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ネオジム、およびホルミウムからなる第1群から選ばれた少なくとも1つの第1元素を含み、前記第1磁性層における前記第1元素の濃度よりも高い前記第1元素の濃度を有する第2層と、
を交互に形成する工程と、
を備えた磁気メモリ素子の製造方法。
(特徴5)
少なくとも1つの前記第1層と、少なくとも1つの前記第2層と、を含む積層構造上に、前記第2元素を含み、前記第2層における前記第1元素の濃度よりも低い前記第1元素の濃度を有する第3磁性層を形成する工程をさらに備えた特徴4記載の磁気メモリ素子の製造方法。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、磁気メモリ素子に含まれる第1磁性部、読み出し部、書き込み部、第1電極、および第2電極などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した磁気メモリ素子および磁気メモリを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての磁気メモリ素子および磁気メモリも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…第1磁性部 11…延在部分 11a…第1領域 11b…第2領域 11c…第3領域 12…磁性層 20…第1層 21…第2層 30…第1電極 31…第2電極 40…読み出し部 41…書き込み部 42…MTJ 45…第2磁性部 46…第1非磁性部 50…磁区 60…基板 100、110、200、210、300、310…磁気メモリ素子 111…第1部分 112…第2部分 400…磁気メモリ素子アレイ 420…第1トランジスタ 430…第2トランジスタ 440A、440B…駆動回路 450A、450B…駆動回路 500、510…磁気メモリ 601、601a…基材 602…酸化物 603…バリア層 604…絶縁部材 605…構造体 611、612…基板 BL…ビット線 LS…積層構造 ML1…第1磁性層 ML2…第2磁性層 ML3…第3磁性層 S1…第1界面 S2…第2界面 WL…ワード線

Claims (15)

  1. 第1方向に延びる延在部分を含む第1磁性部であって、前記延在部分は、前記第1方向に沿う第1界面と、前記第1方向に沿い前記第1界面と反対側の第2界面と、を有し、前記延在部分は、前記第1方向に沿って並ぶ複数の磁区を有し、前記延在部分の磁化容易軸は、前記第1方向と交差する第2方向に沿い、
    前記延在部分は、
    前記第1界面と前記第2界面との間に設けられた第1領域であって、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ネオジム、およびホルミウムからなる第1群から選ばれた少なくとも1つの第1元素を含む第1領域と、
    前記第1領域と前記第1界面との間に設けられた第2領域であって、前記第2領域は、鉄、コバルト、ニッケル、ボロン、シリコン、およびリンからなる第2群から選ばれる少なくとも1つの第2元素を含み、前記第2領域における前記第1元素の濃度は、前記第1領域における前記第1元素の濃度よりも低い第2領域と、
    を含む、第1磁性部と、
    前記延在部分の前記磁区の磁化方向を読み出す読み出し部と、
    前記延在部分の前記磁区の磁化方向を制御する書き込み部と、
    を備えた磁気メモリ素子。
  2. 前記第1領域は、前記第2元素を含み、
    前記第1領域における前記第2元素の濃度は、前記第2領域における前記第1元素の濃度よりも高い請求項1記載の磁気メモリ素子。
  3. 前記第2領域は、前記第1元素を含み、
    前記第2領域における前記第2元素の濃度は、前記第2領域における前記第1元素の濃度よりも高い請求項1または2に記載の磁気メモリ素子。
  4. 前記第2元素は、鉄、コバルト、およびニッケルの少なくともいずれかと、ボロン、シリコン、およびリンの少なくともいずれかと、を含む請求項1〜3のいずれか1つに記載の磁気メモリ素子。
  5. 前記第1磁性部は、前記第1領域と前記第2界面との間に設けられた第3領域をさらに含み、
    前記第3領域は、前記第1元素と、前記第2元素と、を含み、
    前記第3領域における前記第1元素の濃度は、前記第1領域における前記第1元素の濃度よりも低い請求項1〜4のいずれか1つに記載の磁気メモリ素子。
  6. 前記第2領域および前記第3領域の少なくとも一方は、タンタル、タングステン、イリジウム、白金、パラジウム、銅、アルミニウム、銀、金、炭素、マグネシウム、アルミニウム、およびハフニウムからなる第3群から選ばれる少なくとも1つの第3元素をさらに含む請求項5記載のメモリ素子。
  7. 第1層と、
    第2層と、
    をさらに備え、
    前記延在部分は、前記第1層と前記第2層との間に設けられ、
    前記第1層と前記第2層の少なくともいずれかは、タンタル、タングステン、イリジウム,白金、パラジウム、銅、アルミニウム、銀、金、炭素、シリコン、マグネシウム、アルミニウム、およびハフニウムの少なくともいずれか1つを含む請求項1〜6のいずれか1つに記載の磁気メモリ素子。
  8. 第1層と、
    第2層と、
    をさらに備え、
    前記延在部分は、前記第1層と前記第2層との間に設けられ、
    前記第1層と前記第2層の少なくともいずれかは、窒化タンタル、窒化タングステン、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化シリコン、および酸化ハフニウムの少なくともいずれか1つを含む請求項1〜6のいずれか1つに記載の磁気メモリ素子。
  9. 前記第1方向と交差する面における前記延在部分の断面の外縁は、長方形、台形、円形、楕円形、または多角形である請求項1〜8のいずれか1つに記載の磁気メモリ素子。
  10. 第1層と、
    前記第1方向に延びる第2層と、
    をさらに備え、
    前記延在部分は、前記第2方向において、前記第2層の周りに設けられ、
    前記第1層は、前記第2方向において、前記延在部分の周りに設けられた請求項1〜6のいずれか1つに記載の磁気メモリ素子。
  11. 前記第1方向と交差する面における前記延在部分の断面の外縁は、円形、楕円形、または多角形である請求項10記載の磁気メモリ素子。
  12. 前記延在部分は、第1方向に沿って交互に並ぶ、複数の第1部分と、複数の第2部分と、を含み、
    前記第1部分の前記第2方向における一端と、前記第1部分の前記第2方向における他端と、の間の距離は、前記第2部分の前記第2方向における一端と、前記第2部分の前記第2方向における他端と、の間の距離よりも大きい請求項1〜11のいずれか1つに記載の磁気メモリ素子。
  13. 前記第1磁性部に接続された第1電極と、
    前記第1電極が接続された部分と異なる前記第1磁性部の部分に接続された第2電極と、
    をさらに備えた請求項1〜12のいずれか1つに記載の磁気メモリ素子。
  14. 請求項13記載の複数の前記磁気メモリ素子と、
    第1ゲートと、前記複数の磁気メモリ素子の1つの前記第1電極に接続された第1端子と、第2端子と、を含む、第1トランジスタと、
    前記第1ゲートに接続された第1ワード線と、
    前記複数の磁気メモリ素子の前記1つの前記第2電極に接続された第1ビット線と、
    を備えた磁気メモリ。
  15. 第1方向に延びる延在部分を含む第1磁性部であって、前記延在部分は、前記第1方向に沿う第1界面と、前記第1方向に沿い前記第1界面と反対側の第2界面と、を有し、前記延在部分は、前記第1方向に沿って並ぶ複数の磁区を有し、前記延在部分の磁化容易軸は、前記第1方向と交差する第2方向に沿い、
    前記延在部分は、
    前記第1界面と前記第2界面との間に設けられた第1領域であって、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ネオジム、およびホルミウムからなる第1群から選ばれた少なくとも1つの第1元素を含む第1領域と、
    前記第1領域と前記第1界面との間に設けられた第2領域であって、前記第2領域は、鉄、コバルト、ニッケル、ボロン、シリコン、およびリンからなる第2群から選ばれる少なくとも1つの第2元素を含み、前記第2領域における前記第1元素の濃度は、前記第1領域における前記第1元素の濃度よりも低い第2領域と、
    を含む、第1磁性部と、
    第2磁性部と、
    前記第1磁性部と前記第2磁性部との間に設けられた非磁性部と、
    を備えた磁気メモリ素子。
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