JP2016176449A - 圧縮機 - Google Patents

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正典 石川
近野 雅嗣
Masatsugu Konno
雅嗣 近野
太田原 優
Masaru Otawara
優 太田原
啓 武田
Hiroshi Takeda
啓 武田
中村 聡
Satoshi Nakamura
中村  聡
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Abstract

【課題】冷媒ガスと潤滑油との混合物からの油分離効率を向上させた圧縮機を提供する。【解決手段】密閉容器内に、固定部材と、可動部材とを備え、固定部材と可動部材とにより作動流体を圧縮する圧縮室が形成される圧縮機において、固定部材に設けられ、圧縮室で圧縮された作動流体を吐出する吐出口と、吐出口の下流に設けられる吐出空間と、圧縮された作動流体を吐出口から密閉容器の内壁面へ導くとともに、吐出口から内壁面までの間に流路面積が小さくなる誘導流路と、吐出空間から作動流体を排出する排出部と、誘導流路を通過した作動流体を旋回させて排出部まで導く流路壁と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒を圧縮する圧縮機に関する。
本技術分野の背景技術として、台板に渦巻状のラップを立設した固定スクロールと、鏡板に渦巻状のラップを立設し固定スクロールと噛み合わされて圧縮室を形成する旋回スクロールと、圧縮室で圧縮した作動流体が吐出される吐出空間と、旋回スクロールまたは固定スクロールの少なくともいずれか一方の背面に設けられ旋回スクロールと固定スクロールの両部材の少なくとも一方を他方に押付けるための背圧室とを備えたスクロール圧縮機が知られている。
また、特許文献1には、密閉容器内に固定スクロールとフレームを備え、それらの間にモータによって駆動される回転軸により旋回駆動される旋回スクロールを備えた冷媒圧縮用のスクロール圧縮機において、フレームは、フレーム外周通路を有し、モータの固定子は、フレーム外周通路からの冷媒流に対向する固定子端面を有するとともに、回転軸を基準とした周方向に対してフレーム外周通路とは異なる位置に固定子外周通路を有する構成が記載されている。
特開2012−67676号公報
固定スクロールと旋回スクロールで構成される冷媒圧縮部の吐出口から吐出された冷媒ガスと潤滑油との混合物は、固定スクロールと密閉容器内壁に囲まれる吐出空間に吐出されたのち、密閉容器内壁に衝突し、冷媒ガスと潤滑油との混合物から潤滑油の一部が分離される。しかし、吐出口から吐出直後の冷媒ガス中の潤滑油は、主として微小液滴状態で冷媒ガス中に存在していると考えられるが、従来構造では微小液滴状態の潤滑油の吐出空間内での油分離効率が低いという課題があった。
本発明の目的は、冷媒ガスと潤滑油との混合物からの油分離効率を向上させた圧縮機を提供することにある。
本発明は、密閉容器内に、固定部材と、可動部材とを備え、固定部材と可動部材とにより作動流体を圧縮する圧縮室が形成される圧縮機において、固定部材に設けられ、圧縮室で圧縮された作動流体を吐出する吐出口と、吐出口の下流に設けられる吐出空間と、圧縮された作動流体を吐出口から密閉容器の内壁面へ導くとともに、吐出口から内壁面までの間に流路面積が小さくなる誘導流路と、吐出空間から作動流体を排出する排出部と、誘導流路を通過した作動流体を旋回させて排出部まで導く流路壁と、を備える。
本発明によれば、稼働中の圧縮機において、冷媒ガスと潤滑油との混合物からの油分離効率を向上することができる。
実施例のスクロール圧縮機を示す縦断面図である。 図1のスクロール圧縮機における固定スクロールと旋回スクロールとの噛み合い状態を示す横断面図である。 図1のスクロール圧縮機の誘導流路の形状を示す横断面図である。 図3の誘導流路の周辺部にトラップ流路壁を設けた例を示す横断面図である。
本発明は、空調用や冷凍用などの冷凍サイクルに使用される冷媒圧縮機、或いは空気やその他のガスを圧縮するガス圧縮機として好適なスクロール圧縮機等に係り、特にオイルレートの低減を図るのに好適な圧縮機に関する。
本発明は、固定部材と、可動部材と、これらを収納した密閉容器と、を備え、固定部材と可動部材との間には、作動流体の圧縮室が形成され、固定部材には、圧縮室で圧縮された作動流体が吐出される吐出口が設けられ、密閉容器の内部には、吐出口の下流側に位置する吐出空間が設けられた圧縮機において、吐出口の下流側には、開口部が設けられた誘導流路を設け、これにより吐出口から吐出される作動流体がその流路断面積の拡大を制限された状態で密閉容器の内壁面に衝突する構成とし、作動流体が圧縮機の外部に供給される際に通過する吐出空間からの排出部は、吐出空間に作動流体の旋回流が発生するように配置する。
以下、実施例について図面を用いて説明する。
図1は、スクロール圧縮機の縦断面図である。
本図において、スクロール圧縮機1は、固定スクロール7(固定スクロール部材)、旋回スクロール8(旋回スクロール部材)、モータ部16(16a:回転子、16b:固定子)、シャフト10(回転軸)等をケース9(密閉容器)に収納した構成を有する。ケース9は、円筒形状である。
本図に示すように、固定スクロール7は、円板状の台板7aと、この台板7aの片面に渦巻状に立設されたラップ7bと、台板7aの外周側に位置しラップ7bの先端面と連続する鏡板面7eを有しラップ7bを囲む筒状の支持部7dと、を含む。なお、ラップ7bは「歯」に見立てられるため、ラップ7bの先端面は、歯先と呼ばれ、ラップ7bが立設された台板7aの表面は、ラップ7bの間にあるため、歯底7cと呼ばれる。
また、支持部7dが旋回スクロール8の鏡板8aと接する面は、固定スクロール7の鏡板面7eとなっている。固定スクロール7は、その支持部7dがボルトなどによりフレーム17に固定され、固定スクロール7と一体となったフレーム17は溶接などの固定手段によりケース9に固定されている。
旋回スクロール8は、固定スクロール7に対向して配置され、固定スクロール7のラップ7bと旋回スクロールのラップ8bとが噛み合わされて、フレーム17内に旋回可能に設けられている。旋回スクロール8は、円板状の鏡板8aと、この鏡板8aの表面である歯底8cから立設された渦巻状のラップ8bと、鏡板8aの背面中央に設けられたボス部8dと、を有する。また、鏡板8aの外周部の固定スクロール7と接する表面は、旋回スクロール8の鏡板面8eとなっている。
ケース9は、上キャップ9a及び下キャップ9bにより密閉されている。以下では、ケース9、上キャップ9a及び下キャップ9bを合わせて「密閉容器」と呼ぶことがある。密閉容器は、円筒形状であることが望ましい。
ケース9の内部には、固定スクロール7と旋回スクロール8とで構成されたスクロール部、モータ部16(16a:回転子、16b:固定子)および潤滑油などが収納されている。モータ部16の回転子16aと一体に固定されたシャフト10(回転軸)は、フレーム17に主軸受5を介して回転自在に支持され、固定スクロール7の中心軸線と同軸となっている。
シャフト10の先端には、クランク部10aが設けられている。このクランク部10aは、旋回スクロール8の背面に設けられたボス部8dに挿入されている。旋回スクロール8は、シャフト10の回転に伴い、旋回可能に構成されている。クランク部10aとボス部8dとの間には、旋回軸受11が挟まれている。旋回スクロール8の中心軸線は、固定スクロール7の中心軸線に対して所定距離だけ偏心した状態となる。また、旋回スクロール8のラップ8bは、固定スクロール7のラップ7bに周方向に所定角度だけずらして重ね合わされている。さらに、旋回スクロール8を固定スクロール7に対して自転しないように拘束しながら相対的に旋回運動させるためのオルダムリング12が旋回スクロール8とフレーム17との間に組み合わされている。
図2は、固定スクロール7と旋回スクロール8との噛み合い状態を示す平面図である。
本図に示すように、ラップ7b,8b間には、三日月状の複数の圧縮室13(13a,13b)が形成されている。旋回スクロール8を旋回運動させると、各圧縮室は、中央部に移動するに従い、連続的に容積が縮小される。即ち、旋回スクロールラップ8bの内線側および外線側に、それぞれ旋回内線側圧縮室13aおよび旋回外線側圧縮室13bが形成される。符号20は、吸込室であり、流体を吸入している途中の空間である。この吸込室20は、旋回スクロール8の旋回運動の位相が進んで、流体の閉じ込みを完了した時点から圧縮室13となる。
吸込口14は、固定スクロール7に設けられている。この吸込口14は、吸込室20と連通するように台板7aの外周側に穿設されている。また、吐出口15は、最内周側の圧縮室13と連通するように固定スクロール7の台板7aの渦巻中心付近に穿設されている。
モータ部16によりシャフト10を回転駆動すると、シャフト10のクランク部10aから旋回軸受11を介して旋回スクロール8に伝えられ、旋回スクロール8は、固定スクロール7の中心軸線を中心に、所定距離の旋回半径をもって旋回運動する。この旋回運動時に旋回スクロール8が自転しないように、オルダムリング12によって拘束される。
旋回スクロール8の旋回運動によって、各ラップ7b,8bの間にできる圧縮室13は、中央に連続的に移動し、その移動に従って圧縮室13の容積が連続的に縮小する。これにより、吸込口14から吸込まれた流体(例えば、冷凍サイクルを循環する冷媒ガス)を各圧縮室13内で順次圧縮し、圧縮された流体は吐出口15からケース上部の吐出空間54に吐出される。吐出された流体は、吐出空間54からフレーム7の外周側に単数または複数本設けられたフレーム外周通路17aを通り、ケース9内のモータ室52に入り、吐出パイプ6から圧縮機の外部、例えば冷凍サイクルに供給される。ここで、フレーム外周通路17aの入り口は、吐出空間54からの排出部であり、台板7aの上面に設けてある。
なお、スクロール圧縮機以外の圧縮機においては、固定スクロール部材に対応する固定部材と、旋回スクロール部材に対応する可動部材と、を用い、これらの間に作動流体の圧縮室が形成される。
図1に示すように、潤滑油は、ケース9の底部に貯留されている。シャフト10の下端には、容積型または遠心式の給油ポンプ21を設けている。シャフトの回転により給油ポンプ21も作動させ、潤滑油を給油ポンプケース22に設けた潤滑油吸込口25から吸入して、給油ポンプ21の吐出口28から吐出する。吐出された潤滑油は、シャフトに設けた貫通穴3を通って上部へ供給される。潤滑油の一部は、シャフト10に設けた横穴24を通って副軸受23を潤滑し、ケース底部の油溜り53に戻る。その他大部分の潤滑油は、貫通穴3を通ってシャフト10のクランク10a上部に達し、クランク10aに設けた油溝57を通って旋回軸受11を潤滑する。そして、旋回軸受11の下部に設けた主軸受5を潤滑した後、排油穴26aおよび排油パイプ26bを通ってケース底部の油溜まり53へ戻る。
ここで、油溝57、旋回軸受11で形成される空間と、主軸受5を収める空間(フレーム17、シャフト10、フレームシール56、旋回スクロール8のボス部8dに設けられたつば形状の旋回ボス部材34、シール部材32で形成された空間)とをあわせて、第1の空間33と呼ぶことにする。この第1の空間33は、吐出圧力に近い圧力を有する空間である。主軸受5および旋回軸受11の潤滑のために第1の空間33に流入した潤滑油の大部分は、排油穴26aおよび排油パイプ26bを通ってケース底部へ戻るが、一部の潤滑油は、オルダムリング12の潤滑、及び固定スクロール7と旋回スクロール8との摺動部の潤滑に使われる。シールに必要な最低限の量の潤滑油が、シール部材32の上端面と旋回ボス部材34との端面間の後述の油漏出手段を介して背圧室18に入る。背圧室18は、第2の空間と呼ぶことにする。
シール部材32は、フレーム17に設けられた円環溝31に波状バネ(図示せず)と共に挿入されており、吐出圧力となっている第1の空間33と、吸込圧力と吐出圧力との間の圧力となっている背圧室18とを仕切っている。油漏出手段は、例えば旋回ボス部材34に設けられた複数の穴30とシール部材32とで構成される。複数の穴30は、旋回スクロール8の旋回運動に伴い、シール部材32を跨いだ円運動を行い、第1の空間33と背圧室18との間を移動する。これにより、第1の空間33の潤滑油を穴30に溜め、背圧室18へ間欠的に移送することにより、必要最小限の油を背圧室18に導くことができる。複数の穴30の代わりにスリットなどを設けて背圧室への油漏出手段としても良い。
背圧室18に入った潤滑油は、背圧が高くなると、背圧室18と圧縮室13とを連通する背圧孔35を通って圧縮室13へ入り、その後、吐出口15から吐出空間54へ吐出され、一部は、例えば冷媒ガスと共に吐出パイプ6から冷凍サイクルへ吐出され、残りはケース9内で冷媒ガスと分離されてケース底の油溜り53に貯留される。ケース9内において冷媒ガスから潤滑油を分離する割合(分離率)が向上すれば、吐出パイプ6から冷凍サイクルへ吐出される潤滑油を低減することができる。
次に、上述のスクロール圧縮機1における冷媒ガスと潤滑油との分離の詳細について説明する。
スクロール圧縮機1においては、ケース9内に流入する潤滑油は、主として背圧室18を経由し、固定スクロール7と旋回スクロール8との摺動部の潤滑およびシールを行い、圧縮室13に入った後、吐出口15から吐出空間54へ冷媒ガスと共に吐出される。吐出される冷媒ガス中の潤滑油は、主として微小液滴状態で冷媒ガス中に分散して存在している。
冷媒ガスからの潤滑油の分離は、主として上キャップ9aの内壁面に冷媒ガス及び潤滑油が衝突する際に、慣性効果により潤滑油が壁面へ衝突付着することで分離される。壁面へ衝突付着した潤滑油は、壁面に沿って重力方向に流下し、最終的にケース底の油溜り53に貯留される。
冷媒ガス中に含まれる潤滑油の壁面への付着率を高めるためには、潤滑油の液滴の慣性エネルギを大きくすることが有効である。慣性エネルギが大きいと、冷媒ガスが壁面に衝突し、流れ方向が変化する際に、潤滑油が冷媒ガスの流れに追従しきれずに壁面へ衝突する割合が高まる。慣性エネルギが小さい場合は、潤滑油は冷媒ガスの流れに追従しやすくなり、壁面への衝突割合は低下する。慣性エネルギを高めるためには、潤滑油の液滴の運動速度を上げることが有効である。ある冷媒ガス流量においては、流路断面積が小さいほうが冷媒ガス流速および冷媒ガス流れに追従して移動する潤滑油の液滴の運動速度を上げることができる。ノズルから空間中へガス噴流が吐出する場合を考えると、ガス噴流は、ノズル出口から距離が大きくなるに従い、拡散により流速が低下するため、ノズル出口と壁面との距離が近いほど、衝突するガスの流速を大きく取ることができる。
本実施例では、吐出空間54において、吐出口15の後流側に、吐出口15と一体または別体で形成された誘導流路60を設け、誘導流路60は回転軸方向から見て半径方向に冷媒流が吐出されるようにケース9内壁面に向け流路が形成されている。誘導流路60の半径方向の出口は、吐出空間54に開口した開口部60aである。開口部60aからケース9内壁面までの距離は、吐出口15出口とケース9内壁面との距離以下となるような位置に設置される。これにより、冷媒ガス噴流の拡散の影響を低減し、従来構造より冷媒ガスのケース9内壁面への衝突速度が上がり、潤滑油の壁面への付着量が増え分離効率が高まり、吐出パイプ6から冷凍サイクルへ吐出される潤滑油を低減することができる。
一般に、開口部60aは、作動流体が密閉容器の中心軸から離れる方向に向かうように設けられていることが望ましい。
図1においては、誘導流路60は、回転軸を基準としてほぼ半径方向に作動流体を流し、開口部60aから当該半径方向に作動流体を流出させるように構成されている。この場合、流出した作動流体は、ケース9又は上キャップ9aの内壁面に衝突した後、吐出空間54に広がる。回転軸を基準として開口部60aから180°回転した位置にフレーム外周通路17aの入り口(吐出空間からの排出部)を設ければ、広がった作動流体が開口部60aから最も遠い位置まで旋回することになるため望ましい。
なお、本発明の誘導流路60及びその開口部60aは、図1の例に限定されるものではなく、上キャップ9aの頂部に向けた構成(回転軸の中心軸方向に向けた構成、すなわち台板7aの表面を基準として仰角90°)としてもよいし、当該仰角を90℃未満として上キャップ9aの内壁面に作動流体を衝突させる構成としてもよい。いずれの場合も、開口部60aとフレーム外周通路17aの入り口(吐出空間からの排出部)との距離を可能な限り大きくするように位置関係を調整するにより、作動流体を旋回させて潤滑油の分離効率を高めることができる。
この場合に、誘導流路60の半径方向流路断面積(開口部60aにおける流路断面積)は、壁面衝突位置での冷媒ガス流速が従来形状と比較して高速となる範囲で、吐出口15の出口断面積と同等もしくは大きくなるように設けることができる。
さらに、誘導流路60による圧力損失の影響が小さく、油分離効率の向上効果が優位な場合は、誘導流路60の半径方向流路断面積は、吐出口15の出口断面積以下となるように設置してもよい。これにより、冷媒ガス流速を更に加速することができ、潤滑油の壁面への付着量が増え、分離効率が高まり、吐出パイプ6から冷凍サイクルへ吐出される潤滑油を低減することができる。
一般に、誘導流路の開口部の流路断面積は、吐出口の流路断面積以下であることが望ましい。
なお、誘導流路60は、本実施例で示すように、吐出口15を覆うようなカバー状で供されても良いし、固定スクロール台板7aからケース9内壁面まで立設されるような壁面で構成されても良い。
上記の構成により、吐出口から吐出される潤滑油を含む作動流体(冷媒等)がその流路断面積の拡大を制限された状態で密閉容器の内壁面に衝突するようになる。
誘導流路60は、例えば、薄板状の金属板をプレス加工し流路壁面を形成することができる。固定方法として、固定スクロールの台板7aに、溶接又はねじにより固定することで取り付けても良い。ただし、加工方法および固定方法はこれに限定されるものではなく、他の方法を用いて実施してもよい。
図3は、回転軸方向から見た固定スクロール7上面および誘導流路60の断面を示したものである。
図3では、誘導流路60の周方向の開口部60bを、回転軸方向から見て一方向側のみに開口するように設けている。これにより、吐出空間54内に回転軸方向から見ていずれかの周方向の流れが形成されるとともに、流れが一方向に限定されることで、誘導流路60の周方向の開口部60bからフレーム外周通路17aに至る流路長を大きくすることができる。これにより、潤滑油の沈降による分離が促進される。
また、誘導流路60の開口部60a(図1)が、回転軸方向から見て、フレーム外周通路17aから周方向に最も遠い位置に設置されており、これにより誘導流路60の周方向の開口部60bからフレーム外周通路17aに至る流路長を最大化することができる。これにより、潤滑油の沈降による分離が更に促進される。
図3に示すように、誘導流路60の開口部60bは、吐出空間からの排出部に対向していない。
また、誘導流路60の流路断面積は、吐出口15の近くに比べ、ケース9の近くに向かうほど狭くなっている。これにより、開口部60bから流出する作動流体の流速を高め、旋回流に含まれる潤滑油の分離を促進することができる。
図3に示すように、フレーム外周通路17aの入り口(吐出空間からの排出部)は、誘導流路60の開口部60bからの角度で、誘導流路60の開口部60bから流出した作動流体の旋回方向に270°以上の位置に設置することが望ましい。言い換えると、誘導流路60の開口部60bは、発生した旋回流が密閉容器の中心軸の周りに270°以上移動した後、吐出空間からの排出部に流入するように配置されていることが望ましい。
図4は、回転軸方向から見た固定スクロール7上面および誘導流路60の断面およびトラップ流路61の断面を示したものである。
本実施例では、誘導流路60の下流側の吐出空間54において、同心円状またはらせん状またはそれに類する曲線状のトラップ流路壁61を備えている。トラップ流路壁61により吐出空間54内の旋回流れの誘導を促進するとともに、潤滑油を含む冷媒ガス流れが壁面と接する面積を大きくすることで壁面への潤滑油の付着が増え、潤滑油の分離が促進される。なお、トラップ流路壁61は、金網や多孔壁などの冷媒ガス流れを部分的に透過するような部材で構成されていてもよい。
また、トラップ流路壁61を誘導流路60の半径方向端面として用いて、ケース9内壁面ではなくトラップ流路壁61に冷媒ガス流れが衝突するように構成してもよい。
1:スクロール圧縮機、3:貫通穴、5:主軸受、6:吐出パイプ、7:固定スクロール、7a:台板、7b:ラップ、7c:歯底、7d:支持部、7e:鏡板面、8:旋回スクロール、8a:鏡板、8b:ラップ、8c:歯底、8d:ボス部、8e:鏡板面、9:ケース、9a:上キャップ、9b:下キャップ、10:シャフト、10a:クランク部、11:旋回軸受、12:オルダムリング、13:圧縮室、13a:旋回内線側圧縮室、13b:旋回外線側圧縮室、14:吸込口、15:吐出口、16:モータ部、16a:回転子、16b:固定子、17:フレーム、17a:フレーム外周通路、18:背圧室、20:吸込室、21:給油ポンプ、23:副軸受、30:穴、32:シール部材、33:第1の空間、34:旋回ボス部材、35:背圧孔、52:モータ室、53:油溜り、54:吐出空間、56:フレームシール、60:誘導流路、60a:開口部、60b:周方向の開口部、61:トラップ流路壁。

Claims (10)

  1. 密閉容器内に、固定部材と、可動部材とを備え、前記固定部材と前記可動部材とにより作動流体を圧縮する圧縮室が形成される圧縮機において、
    前記固定部材に設けられ、前記圧縮室で圧縮された作動流体を吐出する吐出口と、
    前記吐出口の下流に設けられる吐出空間と、
    圧縮された作動流体を前記吐出口から前記密閉容器の内壁面へ導くとともに、前記吐出口から前記内壁面までの間に流路面積が小さくなる誘導流路と、
    前記吐出空間から作動流体を排出する排出部と、
    前記誘導流路を通過した作動流体を旋回させて前記排出部まで導く流路壁と、を備える圧縮機。
  2. 前記密閉容器は、円筒形状である、請求項1記載の圧縮機。
  3. 前記吐出空間は、前記密閉容器の一方の端部と前記固定部材との間に設けられている、請求項2記載の圧縮機。
  4. 前記開口部は、前記作動流体が前記密閉容器の中心軸から離れる方向に向かうように設けられている、請求項2又は3に記載の圧縮機。
  5. 前記誘導流路の前記開口部の流路断面積は、前記吐出口の流路断面積以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧縮機。
  6. 前記誘導流路の前記開口部は、前記排出部に対向していない、請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧縮機。
  7. 前記誘導流路の開口部は、発生した前記旋回流が前記密閉容器の中心軸の周りに270°以上移動した後、前記排出部に流入するように配置されている、請求項6記載の圧縮機。
  8. 前記吐出空間には、前記旋回流が通過する流路を形成するトラップ流路壁が設けられている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の圧縮機。
  9. 前記トラップ流路壁は、曲線状である、請求項8記載の圧縮機。
  10. 前記固定部材は、固定スクロールであり、
    前記可動部材は、旋回スクロールであり、
    これらがスクロール圧縮機を構成する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の圧縮機。
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