JP6785594B2 - 密閉型スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は密閉型スクロール圧縮機に係り、特に、作動ガスとしてヘリウムガスを使用すると共に密閉容器外への油の流出を低減するようにしたヘリウム用密閉型スクロール圧縮機として好適なものである。
密閉容器外への油の流出を低減し、いわゆる油上りを抑制するようにした従来のヘリウム用密閉型スクロール圧縮機としては、特開2007−218214号公報(特許文献1)のものがある。この特許文献1のものでは、フレーム外縁部に設けた第1通路の下流側に矩形状のガス案内通路手段を設け、該ガス案内通路手段のガス出口部において、鉛直方向に向かうガス流とコイルエンド側端面に向かう水平方向のガス流の2方向ガス流方向変更手段となる衝突板部を備えている。また、前記ガス案内通路手段は、電動機コイルエンド外側面に設けた凹部と対向するように容器側壁部に設けられている。
特開2007−218214号公報
しかし、上記特許文献1のものでは、油分離を目的とした衝突板通過後の冷媒と油の混合流体が電動機部を通過することなく、直接吐出口へ流れて密閉容器外(圧縮機外部)に流出する流路が存在し、作動ガス(ヘリウムガス)と油を十分に分離できず油分離性能が低いという課題がある。
本発明の目的は、圧縮機内部の油分離性能を向上して、圧縮機外部に流出する油を低減することのできる密閉型スクロール圧縮機を得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明は、密閉容器内に、固定スクロール及び旋回スクロールを有する圧縮機部と、固定子と回転子を備え、前記圧縮機部の前記旋回スクロールをクランク軸を介して駆動するモータとを収納すると共に、前記クランク軸を回転支持する主軸受を備えたフレームにより、前記密閉容器内上部に形成され圧縮された作動ガスが吐出される吐出空間と、前記モータが設けられているモータ室とに区画し、前記密閉容器の底部には油を溜める油溜りを備えている密閉型スクロール圧縮機において、前記フレームの外縁部に設けられ前記吐出空間と前記モータ室とを連通する連通路と、前記固定子の外周面側に設けられ、前記モータの上部と下部とを連通し、作動ガスと油の混合流体が通過する混合流体通路と、前記フレームの外縁部の前記連通路と前記固定子外周面側の前記混合流体通路とを接続する案内通路部材と、前記密閉容器の底部に設けられた前記油溜りと前記モータとの間に設けられた仕切部材と、この仕切部材と前記モータとの間に設けられ、前記モータにより回転される回転盤と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、圧縮機内部の油分離性能を向上できるので、圧縮機外部に流出する油を低減することのできる密閉型スクロール圧縮機を得ることができる効果がある。
本発明の密閉型スクロール圧縮機の実施例1を示す縦断面図。 図1のII−II線矢視断面図で、密閉容器の図示を省略して示す図。 図1のIII−III線矢視断面図で、フレームの図示を省略して示す図。 図1に示す密閉型スクロール圧縮機の下部を拡大して示す要部拡大断面図。 図4に示す回転盤の平面図。 図5に示す回転盤の側面図。 図4に示す仕切部材の平面図。 図7に示す仕切部材のVIII−VIII線矢視断面図。 図7に示す仕切部材の斜視図。
以下、本発明の密閉型スクロール圧縮機の具体的実施例を、図面を用いて説明する。各図において、同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
本発明の密閉型スクロール圧縮機の実施例1を図1〜図9を用いて説明する。
まず、図1〜図3を用いて本実施例1の密閉型スクロール圧縮機の全体構成を説明する。図1は密閉型スクロール圧縮機としてのヘリウム用密閉型スクロール圧縮機を示す縦断面図、図2は図1のII−II線矢視断面図で、密閉容器の図示を省略して示す図、図3は図1のIII−III線矢視断面図で、フレームの図示を省略して示す図である。
図1において、100はヘリウム用の密閉型スクロール圧縮機(以下、スクロール圧縮機や圧縮機とも呼ぶ)を示しており、このスクロール圧縮機100は、固定スクロール1及び該固定スクロール1に噛み合って旋回運動を行う旋回スクロール2を有する圧縮機部100aを備えている。また、前記スクロール圧縮機100は、前記固定スクロール1を取り付けると共に前記旋回スクロール2を収容するフレーム3、このフレーム3を内部に固定すると共に、前記固定スクロール1や前記旋回スクロール2を内部に収容する密閉容器(ケース)4、前記旋回スクロール2の下方の前記密閉容器4内に設けられ、前記旋回スクロール2を、クランク軸5を介して駆動するためのモータ6、前記密閉容器4内の底部に設けられ、潤滑や冷却に用いられる油(潤滑油)を溜める油溜り7などを基本構成として備えている。
前記固定スクロール1は、円板状の台板(固定側平板部)1a、この台板1a上に渦巻き状に立設された固定ラップ(単にラップとも呼ぶ)1b、前記台板1aの外周側に位置し、前記固定ラップ1bの先端面と軸方向位置が同一面となる鏡板面1cを有して前記固定ラップ1bを囲むように設けられている筒状の支持部1dを備えている。前記固定ラップ1bが立設されている前記台板1aの表面は、前記固定ラップ1bの間にあるため歯底1eと呼ばれる。
また、前記固定スクロール1の前記鏡板面1cは、前記旋回スクロール2の鏡板(旋回側平板部)2aと接する面となっている。なお、前記固定スクロール1は、その支持部1dをボルト(図示せず)等により前記フレーム3に固定され、またこの固定スクロール1を一体に固定した前記フレーム3は、溶接等の固定手段により前記密閉容器4に固定されている。
前記旋回スクロール2は、前記鏡板2a上に渦巻き状に立設された旋回ラップ(単にラップとも呼ぶ)2bを備え、前記固定スクロール1に対向して配置され、前記フレーム3内に旋回可能に設けられている。前記旋回ラップ2bは、前記固定スクロール1の固定ラップ1bと噛み合わされることにより、圧縮室8を形成し、前記旋回スクロール2が旋回(公転)運動することで、吸入パイプ9から吸込ポート10及び吸込室11を介して吸入される作動ガス(本実施例ではヘリウムガス)を圧縮する。この圧縮されたガスは固定スクロール1の台板1a中央に設けられた吐出ポート13から密閉容器4内上部の吐出空間14に吐出される。
前記旋回スクロール2の鏡板2aは円板状に構成され、この鏡板2aの表面である歯底2cから前記渦巻き状のラップ2bが立設されている。また、前記鏡板2aにおける外周部の前記固定スクロール1と接する表面が、旋回スクロール2の鏡板面2eとなっている。
前記旋回スクロール2の鏡板2a背面中央にはボス部2dが設けられ、このボス部2d内には旋回軸受15が設けられていて、前記クランク軸5の先端に設けられたクランク部(偏心ピン部)5aが挿入されている。従って、前記モータ6により前記クランク軸5が回転されると、前記クランク部5aを介して前記旋回スクロール2は旋回運動される。なお、12は前記旋回スクロール2を、前記固定スクロール1に対して、自転しないように拘束しながら相対的に旋回運動をさせるためのオルダムリングである。
前記モータ6は、前記密閉容器4に固定されている固定子6aと、この固定子6a内に回転自在に設けられ、前記クランク軸5を一体に固定している回転子6b等により構成されている。前記回転子6bと一体に固定されている前記クランク軸(回転軸)5は、前記フレーム3に、主軸受(コロ軸受)16を介して回転自在に支持されている。また、このクランク軸5は、前記固定スクロール1の中心軸線と同軸となっている。従って、前記旋回スクロール2の中心軸線は、前記固定スクロール1の中心軸線に対して、前記クランク部5aが偏心している分だけ偏心した状態となっている。また、前記旋回スクロール2のラップ2bは、固定スクロール1のラップ1bに対し、周方向に所定角度だけずらして重ね合わせられている。
17は前記フレーム3の下部側に設けられ前記クランク軸5を支持する下軸受、18は前記クランク軸5の下端に設けられた給油パイプ、19は前記油溜り7を覆うように、該油溜り7と前記モータ6との間に配置され、前記密閉容器4に固定されている円形の仕切部材、20は前記クランク軸の軸方向に貫通するように形成されている貫通穴、21は前記貫通穴20と前記クランク軸5の外表面を連通する横穴である。
油溜り7に溜められている油は、前記クランク軸5の下端に設けた給油パイプ18からクランク軸5内に形成されている前記貫通穴20を通って上部へ供給される。この油の一部はクランク軸5のクランク部5a上部に達し、前記旋回スクロールのボス部2d内に流出して、前記旋回軸受15を潤滑する。前記貫通穴20を流れる潤滑油のその他は前記横穴21から前記下軸受17と主軸受16に流れてこれらを潤滑する。
前記旋回軸受15や前記主軸受16を潤滑した油は、フレーム3と旋回スクロール2で形成される背圧室22に流入する。旋回スクロール2には、前記背圧室22を、吸入圧力と吐出圧力の中間の圧力に制御するための中間圧孔23が設けられており、前記背圧室22に流入した油は、前記中間圧孔23から前記圧縮室8に供給される。
ヘリウム用密閉型スクロール圧縮機100には、前記圧縮室8内の作動ガス(冷媒としてのヘリウムガス)を冷却するために、油インジェクション管25が設けられ、この油インジェクション管25は、前記密閉容器4の上蓋4aを貫通して固定スクロール1の台板1aに設けた油注入ポート27に接続されている。また、この油インジェクション管25には、密閉容器4底部に設けられた油取出し管24を介して前記油溜り7の油が供給され、この油が前記油注入ポート27を介して圧縮途中の前記圧縮室8へ注入される。なお、前記油取出し管24から取り出された油は冷却された後、前記油インジェクション管25に供給される。
前記圧縮室8に注入された油は、作動ガスであるヘリウムガスと共に、前記吐出ポート13から前記吐出空間14へ吐出される。この吐出空間14に吐出された油はミスト状となり、前記作動ガスとの混合流体の流れとなって、前記吐出空間14から前記フレーム3の外周面に設けた連通路28を介して、モータ室26側に流れる。
前記連通路28の下流側開口部(下端開口部)に対向するように、矩形状の案内通路部材29が設けられており、この案内通路部材29には、前記連通路28から流出する作動ガスと油の混合流体が流入するように構成されている。前記案内通路部材29の下流側(下部側)開口端部は、前記固定子6aの外周面側に形成されている混合流体通路6cに連通しており、前記混合流体が、前記混合流体通路6cを通して油溜り上部空間(モータ6の下部空間)26aに導かれるように構成されている。
このように、前記案内通路部材29を設けることにより、吐出空間14からの前記混合流体を、前記連通路28、前記案内通路部材29及び前記混合流体通路6cを介して、密閉容器下部の前記油溜り上部空間26aへ導くことができる。従って、従来のように、前記連通路28から出た混合流体が、前記モータ6上部のモータ室26に流れて、回転子6bにより撹拌され、油を十分に分離することなく、密閉容器4に設けられた吐出パイプ32から圧縮機外に流出するのを防止できる。
30は、前記仕切部材19と前記モータ6との間に設けられ、前記クランク軸5により回転される回転盤である。この回転盤30は油分離を目的として設けられた平板状の回転体で、その外周部側には下方に曲がる鍔部30aが設けられている。本実施例では、前記回転盤30は、前記クランク軸5と一体に回転する前記給油パイプ18に固定され、該給油パイプ18と共に回転するように構成されている。なお、前記回転盤30を前記クランク軸5や前記回転子6bなどの回転する部材に固定し、前記モータ6により回転するように構成しても良い。
前記仕切部材19には、前記回転盤30の外周部に対向するように上方に折り曲げられた複数の折り曲げ部19aが周方向に形成されている。この仕切部材19の詳細形状については後述する。
前記固定子6aの外周側の混合流体通路6cから油溜り上部空間26aに流入する作動ガスと油の混合流体の一部は前記回転盤30側に流れ、この回転盤30の遠心分離作用によって油と作動ガスとが分離される。分離された油は前記油溜り7に流れて溜り、油を分離された作動ガスは上昇して固定子6aの外周部に設けられたガス通路6dを通って前記モータ室26に流れ、ここから前記吐出パイプ32を介して圧縮機100外(本実施例では、空調機器や冷凍機器などの冷凍サイクル)に排出される。
図2は固定スクロール1と旋回スクロール2との噛み合い状態を示しており、この図2に示すように、固定ラップ1bと旋回ラップ2b間には三日月状の複数の圧縮室8(8a,8b)、即ち旋回ラップ2bの内線側及び外線側に、それぞれ旋回内線側圧縮室8a及び旋回外線側圧縮室8bが形成されている。なお、1eは固定スクロール1の歯底である。
前記旋回スクロール2を旋回運動させると、前記各圧縮室8a,8bは中央部側(吐出ポート13側)に移動するに従い、連続的に容積が縮小され、これに伴い作動ガスを圧縮する。なお、11は吸込室で、作動ガスを吸入している途中の空間である。この吸込室11は、前記旋回スクロール2の旋回運動の位相が進んで、作動ガスの閉じ込みを完了した時点から前記圧縮室8となる。
固定スクロール1の外周側に設けられている吸込ポート10は、前記吸込室11と連通するように台板(固定側平板部)1aの外周側に穿設されており、この吸込ポート10の上部には密閉容器4に固定されている前記吸入パイプ9(図1参照)が設置されている。また、固定スクロール1に設けられている前記吐出ポート13は、最内周側の圧縮室8と連通するように、台板1aの渦巻き中心付近に穿設されている。
図1に示すモータ6によりクランク軸5を回転駆動すると、クランク軸5のクランク部5aから旋回軸受15を介して旋回スクロール2に伝えられ、旋回スクロール2は固定スクロール1の中心軸線を中心に、所定距離の旋回半径をもって旋回運動する。この旋回運動時に旋回スクロール2が自転しないように、前記オルダムリング12によって拘束される。前記吸込ポート10から吸込まれた作動ガスは、前記各圧縮室8a,8b内で順次圧縮され、圧縮された作動ガスは吐出ポート13から密閉容器4上部の吐出空間14に吐出される。
図3は前記案内通路部材29と前記固定子6aとの位置関係を示しており、案内通路部材29は、その上端側が前記フレーム3(図1参照)の外縁部に設けられた前記連通路28の下流側開口部に対向するように設けられ、前記連通路28からの前記混合流体を流すための矩形状の案内通路29aを形成している。また、前記案内通路部材29は、その下端側が前記固定子6aの外周面側に形成された混合流体通路6cに連通している。従って、前記案内通路部材29により、圧縮機部100aから吐出された前記混合流体を、密閉容器底部の前記油溜り上部空間26aへ導くことができる。
なお、図3において、20は前記クランク軸5の中心部に軸方向に形成され、油通路となる前記貫通穴、6dは前記固定子6aの外周面側に形成され、油を分離後の作動ガスが通過する前記ガス通路である。また、33はモータ6に電源を供給するための電源端子部である。
次に、本実施例のスクロール圧縮機100における主要部の詳細構成を図4〜図9を用いて説明する。図4は図1に示す密閉型スクロール圧縮機の下部を拡大して示す要部拡大断面図(回転盤30近傍を示す図)、図5は図4に示す回転盤の平面図、図6は図5に示す回転盤の側面図、図7は図4に示す仕切部材の平面図、図8は図7に示す仕切部材のVIII−VIII線矢視断面図、図9は図7に示す仕切部材の斜視図である。
図4に示すように、固定子6aの外周側の混合流体通路6cから油溜り上部空間26aに流入する作動ガスと油の混合流体の一部は前記回転盤30側に流れ、この回転盤30の遠心分離作用によって油と作動ガスとが分離される。また、前記回転盤30の回転により前記混合流体は旋回流40となり、前記混合流体中の密度の高い油は密閉容器内壁面31側へ飛ばされるので、この作用によっても作動ガスから油を分離することができる。
前記密閉容器内壁面31に衝突した油は、仕切部材19の外周部に設けられている開口部19b及び外周溝19cから前記油溜り7へ戻される。一方、油が分離された作動ガスは上昇して、固定子6a外周面側に設けられた前記ガス通路6dを通り、吐出パイプ32(図1参照)から圧縮機外に排出される。
前記回転盤30は、図5及び図6に示すように、前記鍔部30aが油溜り7の外径方向へ向けられた形状となっている。この回転盤30の鍔部30aの根元部30bの径は前記回転子6bの外径D以下に構成(図4参照)されており、これにより、固定子6aと回転子6bの間を通過して前記回転盤側に流入する作動ガスと油の混合流体の流れ50a(図4参照)に対しても効率よく作動ガスから油を分離することが可能となる。なお、30cは前記給油パイプ18が貫通する穴である。
また、本実施例では、図4に示すように、前記回転盤30と前記油溜り7との間に配置される前記仕切部材19は、前記回転盤30の鍔部30aに対向するように前記折り曲げ部19aが形成されており、この折り曲げ部19aの上端側は鉛直方向に形成された鉛直部19dとなっている。これにより、前記回転盤30による遠心分離後の油を、前記仕切部材19の折り曲げ部19a及び鉛直部19dへ向けて飛ばすことにより、固定子に向かって上昇する作動ガスの流れ50bによる油の巻き上げを防止することができ、分離後の油を効率よく油溜り7へ戻すことが可能となる。
更に、本実施例では、前記回転盤30に鍔部30aが設けられていることにより、前記鍔部30aがない構造に比べて前記旋回流40を容易に発生させることができ、この結果、前記固定子6aの冷却効果も向上できる。
即ち、本実施例によれば、前記回転盤30と前記仕切部材19とによる油分離効果に加え、モータ6の固定子6aを冷却する効果も得られるものである。この固定子6aの冷却効果も向上できるようにした前記仕切部材19の構造を図7〜図9を用いて詳細に説明する。
本実施例における前記仕切部材19は、前記回転盤30と共に油分離機構となるものであり、図7〜図9に示すように、前記仕切部材19は、板材で円形に形成されており、外周側には周方向に等間隔に3か所の外周平板部19eが設けられ、これらの外周平板部19e間には、上方に立ち上げるように折り曲げて形成した前記折り曲げ部19aが周方向に3か所設けられている。また、前記折り曲げ部19aの上端側は鉛直方向に形成された鉛直部19dとなっている。
前記折り曲げ部19aを形成したことにより、前記外周平板部19e間の前記折り曲げ部19a外側下方には開口部19bが、周方向に3か所形成されている。19fは円形に複数形成されている凸部で、外周側の前記凸部19fは前記開口部19bの根元部に沿うように円形に形成されている。19gは仕切部材19上部の油を前記油溜り7に戻すための油穴である。また、前記外周平板部19eの外周縁部は下方に折り曲げられて複数の脚部19hが設けられており、この複数の脚部19h間には、分離された油を前記油溜り7に戻すための前述した外周溝19cが形成されている。前記脚部19hの下端部は水平方向に折り曲げられた平面部となっており、この平面部を前記密閉容器4の円筒部下端面4b(図4参照)に溶接等の接合手段で取り付けることにより前記仕切部材19は前記密閉容器4に取り付けられている。なお、19iは前記給油パイプ18を通すためのパイプ用穴である。
前記仕切部材19は、以上説明したように構成されているので、前記固定子6aの外周面側に設けられている前記混合流体通路6cから前記油溜り上部空間26aに流出した作動ガスと油の混合流体の一部は、前記仕切部材19の前記外周平板部19eに衝突し、図7、図9に白抜き矢印で示すように、水平方向流れ51aと51bになる。このように、固定子6a側から下方に流入する混合流体の流れを、前記外周平板部19eにより方向変換するように構成しているので、作動ガスと油の分離効果を向上することができる。
また、前記仕切部材19には3ヶ所の前記開口部19bが形成され、更に、前記外周平板部19eの外周縁部には前記複数の外周溝19cが形成されているので、前記仕切部材19に衝突させて分離した油を効率良く下方の前記油溜り7に流すことができる。また、前記仕切部材19に形成されている複数の前記油穴19gにより、前記仕切部材19上の分離された油を前記油溜り7へ流すこともできる。
前記外周平板部19eに衝突して分離された油は直接、前記開口部19bまたは前記外周溝19cに流れるか、前記凸部19fに沿うように流れて前記開口部19bから前記油溜り7へ戻される。
なお、前記混合流体通路6cから前記油溜り上部空間26aに流入する前記混合流体の一部は前記回転盤30側に流れ、前述したように、前記回転盤30の遠心分離作用によっても油と作動ガスとの分離が為される。また、前記回転盤30の回転により発生する旋回流40によっても、作動ガスから油を分離することができる。分離された油は、仕切部材19の外周部に設けられている前記開口部19b及び前記外周溝19cから前記油溜り7へ戻される。
一方、油が分離された作動ガスは上昇して、固定子6a外周面側に設けられたガス通路6dを通り、吐出パイプ32から圧縮機外に排出される。
なお、前記固定子6a外周面の前記混合流体通路6cとは異なる位置に設けられている前記ガス通路6d側に対向する位置に前記開口部19bを設ける構成とすることにより、分離された油を前記開口部19bから効率良く前記油溜り7に流すことができる。また、油が分離された作動ガスは、分離された油を再び巻き込むことなく、図8及び図4の白抜き矢印50b(作動ガスの流れ)で示すように、前記折り曲げ部19a等に沿ってスムーズに上方に流れて固定子6aのモータコイル部6f(図1、図4参照)を効率良く冷却し、前記ガス通路6dからモータ6上部のモータ室26に流れて、前記吐出パイプ32から圧縮機外の冷凍サイクルに送ることができる。従って、前記回転盤30により分離された油を効率よく油溜り7へ戻すことが可能となる。
また、前記仕切部材19の折り曲げ部19a先端には鉛直方向の鉛直部19dを設けているので、前記回転盤30により発生する旋回流40により発生する作動ガスの流れが、仕切部材19の折り曲げ部19aを伝って流れる油を巻き上げるのを防止することができ、且つ前記旋回流40による前記モータコイル部6fの冷却効果も向上できる。
以上述べたように、上述した本実施例によれば、圧縮機部100aから吐出された作動ガスと油の混合流体を固定子6a外周面側に設けた混合流体通路6cに導く案内通路部材29を設けて、前記混合流体をモータ6下部の油溜り上部空間26aに導き、前記モータ6と油溜り7との間には、回転盤30と、この回転盤の外周部を囲むように設けた折り曲げ部19a、及びこの折り曲げ部19a外側下方に形成された開口部19bを有する仕切部材19を設けた構成としているので、以下の効果が得られる。
(1)圧縮機部100aから吐出された作動ガスと油の混合流体を、モータ6の回転子6bにより撹拌されることなく、モータ下部に導いて、前記回転盤30による遠心分離作用及び前記回転盤により発生する混合流体の旋回流40により、作動ガスから油を効率良く分離し、分離した油を前記開口部19bからスムーズに前記油溜り7に流すことができる。
(2)前記折り曲げ部19aにより生じる作動ガスの上昇流により、固定子6aの冷却効果を向上できると共に、分離した油を再び巻き込むことなく、作動ガスを圧縮機外に送ることができる。
(3)前記仕切部材19に設けられている前記折り曲げ部19aに鉛直部19dを有する構成にすることにより、分離後の油の巻き上げ効果をより向上することができる。また、前記仕切部材19に、前記開口部19bの他に、外周溝19c及び油穴19gも設けることにより、分離後の油をより速やかに前記油溜り7に流すことが可能となる。
このように、本実施例の密閉型スクロール圧縮機によれば、圧縮機内部の油分離性能を向上できるので、従来のものに対し、圧縮機外部に流出する油(油上り)を低減することができ、性能を向上できる密閉型スクロール圧縮機を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1…固定スクロール、1a…台板(固定側平板部)、1b…固定ラップ、1c…鏡板面、
1e…歯底、1d…支持部、
2…旋回スクロール、2a…鏡板(旋回側平板部)、2b…旋回ラップ、2c…歯底、
2d…ボス部、2e…鏡板面、
3…フレーム、4…密閉容器(ケース)、4a…上蓋、
5…クランク軸、5a…クランク部(偏心ピン部)、
6…モータ、6a…固定子、6b…回転子、6c…混合流体通路、6d…ガス通路、
6f…モータコイル部、
7…油溜り、8…圧縮室、8a…旋回内線側圧縮室、8b…旋回外線側圧縮室、
9…吸入パイプ、10…吸込ポート、11…吸込室、
12…オルダムリング、13…吐出ポート、14…吐出空間、
15…旋回軸受、16…主軸受、17…下軸受、
18…給油パイプ、
19…仕切部材、19a…折り曲げ部、19b…開口部、19c…外周溝、
19d…鉛直部、19e…外周平板部、19f…凸部、19g…油穴、
19h…脚部、19i…パイプ用穴、
20…貫通穴、21…横穴、22…背圧室、23…中間圧孔、
24…油取り出し管、25…油インジェクション管、
26…モータ室、27…油注入ポート、28…連通路、
29…案内通路部材、29a…案内通路、
30…回転盤、30a…鍔部、30b…根元部、30c…穴、
31…密閉容器内壁面、32…吐出パイプ、33…電源端子部、
40…旋回流、
50a…混合流体の流れ、50b…作動ガスの流れ、
51a,51b…水平方向流れ、
100…密閉型スクロール圧縮機、100a…圧縮機部。

Claims (10)

  1. 密閉容器内に、固定スクロール及び旋回スクロールを有する圧縮機部と、固定子と回転子を備え、前記圧縮機部の前記旋回スクロールをクランク軸を介して駆動するモータとを収納すると共に、前記クランク軸を回転支持する主軸受を備えたフレームにより、前記密閉容器内の上部に形成され圧縮された作動ガスが吐出される吐出空間と、前記モータが設けられているモータ室とに区画し、前記密閉容器の底部には油を溜める油溜りを備えている密閉型スクロール圧縮機において、
    前記フレームの外縁部に設けられ前記吐出空間と前記モータ室とを連通する連通路と、
    前記固定子の外周面側に設けられ、前記モータの上部と下部とを連通し、作動ガスと油の混合流体が通過する混合流体通路と、
    前記フレームの外縁部の前記連通路と前記固定子の外周面側の前記混合流体通路とを接続する案内通路部材と、
    前記密閉容器の底部に設けられた前記油溜りと前記モータとの間に設けられた仕切部材と、
    この仕切部材と前記モータとの間に設けられ、前記モータにより回転される回転盤と、を備え
    前記仕切部材には、前記回転盤の外周部に対向するように上方に折り曲げられた複数の折曲げ部が周方向に形成されている
    ことを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  2. 請求項1に記載の密閉型スクロール圧縮機において、前記作動ガスはヘリウムガスであり、前記圧縮機部には油が注入されるように構成されていることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  3. 請求項2に記載の密閉型スクロール圧縮機において、前記圧縮機部の圧縮室にヘリウムガスを冷却するための油を注入するための油インジェクション管を前記密閉容器に貫通して設け、この油インジェクション管を前記固定スクロールの台板に設けた油注入ポートに接続し、更に前記油インジェクション管には密閉容器底部の前記油溜りの油を密閉容器外に取り出して冷却された油が供給されることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  4. 請求項1に記載の密閉型スクロール圧縮機において、前記回転盤は平板状で且つ外周部側が下方に曲がる鍔部を備えていることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  5. 請求項4に記載の密閉型スクロール圧縮機において、前記回転盤の鍔部は前記油溜りの外径方向へ向けられた形状となっており、前記鍔部の根元部の径は前記回転子の外径以下に構成されていることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  6. 請求項に記載の密閉型スクロール圧縮機において、前記クランク軸の下端部には給油パイプが設けられ、この給油パイプに前記回転盤が固定されていることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  7. 請求項に記載の密閉型スクロール圧縮機において、前記固定子の外周面側には、前記混合流体通路とは異なる位置に、前記モータの上部と下部とを連通し、作動ガスが通過するガス通路が形成されていることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  8. 請求項に記載の密閉型スクロール圧縮機において、前記回転盤は平板状で且つ外周部側が下方に曲がる鍔部を備え、前記折り曲げ部は前記回転盤の前記鍔部に対向するように形成され、この折り曲げ部の上端側は鉛直方向に形成された鉛直部に構成されていることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  9. 請求項に記載の密閉型スクロール圧縮機において、前記仕切部材は、外周側の周方向に複数の外周平板部が設けられ、これら複数の外周平板部間には、上方に立ち上げるように折り曲げて形成した前記折り曲げ部が周方向に複数設けられ、前記外周平板部間の前記折り曲げ部外側下方には開口部が周方向に複数形成されていることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  10. 請求項に記載の密閉型スクロール圧縮機において、前記ガス通路に対向する位置に前記開口部が設けられていることを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
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