JP2016169301A - サーミスタセンサ注形用樹脂組成物およびサーミスタセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】高い熱伝導率を有し、プライマ処理せずとも金属との界面で界面剥離を生ずることがなく、高温・高湿環境下での樹脂劣化を抑制し、耐湿信頼性に優れた樹脂部を形成可能なサーミスタセンサ注形用樹脂組成物、及び該樹脂組成物を用いた高性能で、高い信頼性を有するサーミスタセンサを提供する。【解決手段】(A)ビスフェノール型エポキシ樹脂、(B)フィラー、(C)1分子中にアルコキシ基と下記一般式(1)で表される基とを有する有機ケイ素化合物、及び(D)脂肪族ポリアミンを含有し、樹脂組成物全量に対する該成分(C)の含有量が、0.01〜0.60質量%である、サーミスタセンサ注形用樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、サーミスタセンサ注形用樹脂組成物、及びサーミスタセンサに関する。
サーミスタセンサは、温度検出素子等として、自動車、家電、産業機器等、幅広い分野で使用されている。上記サーミスタセンサの構造としては、サーミスタ素子に、導体の外周に軟質塩化ビニル樹脂等の絶縁被覆を設けたリード線を接続して、保護ケースに挿入するとともに、保護ケース内にエポキシ系等の絶縁性液状樹脂を注入して硬化させた樹脂部を備えた、いわゆる樹脂モールド型サーミスタセンサと称するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
近年、サーミスタセンサは、その使用環境の厳しさが増す一方、信頼性に対する要求が一段と高まっている。上記樹脂モールド型サーミスタセンサも例外ではなく、大きな温度差といった厳しい条件下での使用によっても、樹脂部にクラックが入ったり、樹脂部と電線との間で界面剥離が生じたりすることのないサーミスタセンサが要望されている。
そこで、例えば、モールド樹脂材料に2液硬化型のポリブタジエン系ウレタン樹脂を使用したものや、絶縁被覆の表面に、更に特定のプライマを塗布することにより、電線の樹脂部に対する接着強度を高めたもの等が開発されている(例えば、特許文献2参照)。
また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、可撓性エポキシ樹脂、反応性希釈剤、アミン系硬化剤、及びアルミナ粉末を含有するサーミスタセンサ注形用樹脂組成物も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−294552号公報 特開平8−94452号公報 特開2012−059731号公報
しかしながら、特許文献2に記載の2液型の樹脂材料やプライマの使用は作業性の低下につながり、特に、プライマの使用は作業性のみならず、材料コスト、製造コストを増大させる。更に、モールド樹脂材料は、温度変化をサーミスタ素子に速やかに伝達させるため、高い熱伝導率を有することが要求されるが、この点でも上記サーミスタセンサは特性がやや不十分であった。
また、保護ケースの材料が金属である場合、従来の柔軟なモールド樹脂材料では高温高湿環境下で劣化しやすく、更に、従来の剛直なモールド樹脂では、ヒートサイクルがかかることにより金属製の保護ケースから樹脂が剥離しやすく、それらの影響でサーミスタセンサの寿命が短いという問題があった。
更に、特許文献3に記載の樹脂組成物では、硬化物の耐候性が十分なものではなく、更なる改善が求められている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、高い熱伝導率を有し、プライマ処理せずとも金属との界面で界面剥離を生ずることがなく、高温・高湿環境下での樹脂劣化を抑制し、耐湿信頼性に優れた樹脂部を形成可能なサーミスタセンサ注形用樹脂組成物、及び該樹脂組成物を用いた高性能で、高い信頼性を有するサーミスタセンサを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、樹脂組成物中に、特定の構造を有する有機ケイ素化合物を特定量含有させることにより、プライマ処理せずとも金属との界面で界面剥離を生ずることがなく、高温・高湿環境下での樹脂劣化を抑制し、耐湿信頼性に優れることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[4]を提供する。
[1](A)ビスフェノール型エポキシ樹脂、(B)フィラー、(C)1分子中にアルコキシ基と下記一般式(1)で表される基とを有する有機ケイ素化合物、及び(D)脂肪族ポリアミンを含有し、樹脂組成物全量に対する該成分(C)の含有量が、0.01〜0.60質量%である、サーミスタセンサ注形用樹脂組成物。
(式(1)中、Rは、炭素数1〜10の一価の炭化水素基であり、*は結合部分を示す。)
[2]前記成分(C)が、下記一般式(2)で表される有機ケイ素化合物である、上記[1]に記載のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物。
(式(2)中、Rは、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。但し、複数のRは同一でも異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の一価の炭化水素基、Aは、炭素数1〜12の二価の炭化水素基、Xは、硫黄原子、−NH−、又は−NR−であり、Rは、炭素数1〜10の一価の炭化水素基である。nは1〜3の整数である。)
[3]前記成分(C)が、下記一般式(3)又は(4)で表される有機ケイ素化合物である、上記[1]又は[2]に記載のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物。
(式(3)及び式(4)中、Rは、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。但し、複数のRは同一でも異なっていてもよい。Rは、炭素数1〜10の一価の炭化水素基である。mは1〜12の整数である。)
[4]サーミスタ素子と、該サーミスタ素子に接続された絶縁電線と、該サーミスタ素子及び該絶縁電線端部の外周に形成された樹脂部とを備え、該樹脂部が、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物からなる、サーミスタセンサ。
本発明によれば、高い熱伝導率を有し、プライマ処理せずとも金属との界面で界面剥離を生ずることがなく、高温・高湿環境下での樹脂劣化を抑制し、耐湿信頼性に優れた樹脂部を形成可能なサーミスタセンサ注形用樹脂組成物、及び該樹脂組成物を用いた高性能で、高い信頼性を有するサーミスタセンサを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態のサーミスタセンサの概略構成を示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(サーミスタセンサ注形用樹脂組成物)
まず、本発明のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」ともいう)の各成分について述べる。
〔成分(A)〕
本発明で用いる成分(A)のビスフェノール型エポキシ樹脂は、一分子中に2個以上のエポキシ基を有するビスフェノール型化合物であれば、特に制限されることなく用いることができる。中でも、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、テトラメチルビスフェノールA型、ジメチルビスフェノールA型、テトラメチルビスフェノールF型、ジメチルビスフェノールF型、テトラメチルビスフェノールS型、ジメチルビスフェノールS型、p−アミノフェノール型等の室温(25℃)で液状のエポキシ樹脂(ビスフェノール型液状エポキシ樹脂)が好ましく用いられる。上記ビスフェノール型液状エポキシ樹脂としては、通常、エポキシ当量が150〜300程度の範囲のものが用いられる。
例えば、上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、下記一般式(5)で表される。
上記一般式(5)中、xは0又は1以上の整数を表し、好ましくは、xは0である。
上記一般式(5)で表されるビスフェノールA型エポキシ樹脂は、ビスフェノールAと、エピクロルヒドリン等のエピハロヒドリンの縮合反応により得られる。
上記成分(A)の市販品としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である、エポミックR−140シリーズ〔三井化学(株)製、商品名、エポキシ当量:188〕、jER828〔三菱化学(株)製、商品名、エポキシ当量:190〕、EPICLON 850〔大日本インキ化学工業(株)製、商品名、エポキシ当量:188〕、ビスフェノールF型エポキシ樹脂である、jER807〔三菱化学(株)製、商品名、エポキシ当量:170〕、EPICLON 830〔大日本インキ化学工業(株)製、商品名、エポキシ当量:170〕等が挙げられる。
樹脂組成物中の成分(A)の配合量は、良好な硬化性や硬化物特性が得られるという観点から、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは7〜25質量%、更に好ましくは10〜20質量%である。
〔成分(B)〕
本発明で用いる成分(B)のフィラーとしては、有機又は無機のフィラーを用いることができ、中でも、熱伝導率の高い無機フィラーが好ましい。無機フィラーとしては、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコン、タルク、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタンホワイト、クレー、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア等の粉末、これらを球形化したビーズ、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素等が挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記フィラーの平均粒径は、通常、1〜30μm程度、好ましくは5〜20μmである。なお、上記平均粒径は、レーザ回折散乱方式(たとえば、(株)島津製作所製、装置名:SALD-3100)により測定された値である。
成分(B)のフィラーの配合量は、成分(A)のビスフェノール型エポキシ樹脂100質量部に対して、好ましくは300〜500質量部、より好ましくは300〜450質量部である。300質量部以上とすることで、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率の低下を抑制することができ、500質量部以下とすることで、樹脂組成物の粘度の上昇を抑え、作業性の低下を抑制することができる。
また、樹脂組成物中の成分(B)の配合量は、耐クラック性と作業性の両立の観点から、好ましくは40〜70質量%、より好ましくは45〜65質量%、更に好ましくは50〜60質量%である。
〔成分(C)〕
本発明で用いる成分(C)の有機ケイ素化合物は、1分子中にアルコキシ基と下記一般式(1)で表される基とを有する化合物であり、該成分(C)を樹脂組成物中に含有させることにより、硬化物の接着力を高め、金属との界面で界面剥離が発生するのを防止することができる。
(式(1)中、Rは、炭素数1〜10の一価の炭化水素基であり、*は結合部分を示す。)
上記Rは、炭素数1〜10の一価の炭化水素基であり、例えば、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状又は分枝状のアルケニル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基又はアルキルシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基又はアルキルアリール基、炭素数7〜10のアリールアルキル基等が挙げられる。中でも、本発明の効果を発揮する観点から、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状のアルキル基が好ましい。該アルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が好ましく、メチル基が更に好ましい。
上記成分(C)は、1分子中にアルコキシ基と上記一般式(1)で表される基とを有する有機ケイ素化合物であれば、特に限定されず用いることができるが、本発明の効果を発揮する観点から、下記一般式(2)で表される有機ケイ素化合物が好ましい。
(式(2)中、Rは、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。但し、複数のRは同一でも異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の一価の炭化水素基、Aは、炭素数1〜12の二価の炭化水素基、Xは、硫黄原子、−NH−、又は−NR−であり、Rは、炭素数1〜10の一価の炭化水素基である。nは1〜3の整数である。)
上記Rの炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。中でも、本発明の効果を発揮する観点から、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が好ましい。
上記R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の一価の炭化水素基である。上記Rは、前記と同じであり、上記Rの具体例としては、上記Rと同じものが挙げられ、好ましいものも同じである。
上記Aの炭素数1〜12の二価の炭化水素基は、置換基を有していてもよく、また、酸素原子を含んでいてもよい。上記置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子等が挙げられる。上記炭素数1〜12の二価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数2〜12のアルケニレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、炭素数7〜12のアラルキレン基等が挙げられる。これらの中で、炭素数1〜12のアルキレン基が好ましい。上記アルキレン基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよいが、直鎖状のものが好ましい。また、上記アルキレン基の炭素数は5〜12であることがより好ましく、7〜12であることが更に好ましい。炭素数が5以上であれば、接着性、特に、熱時接着性や吸湿後熱時接着性が良好となり、炭素数が12以下であれば、樹脂組成物の粘度の上昇を抑え、分散性を良好にすることができる。
上記Xは、硫黄原子、−NH−、又は−NR−であり、Rは、炭素数1〜10の一価の炭化水素基である。Rの好ましい例示としては、上記R及びRの好ましい例示と同様のものが挙げられる。
上記nは、1〜3の整数であり、好ましくは2又は3、より好ましくは3である。
上記一般式(2)で表される有機ケイ素化合物は、例えば、イソチオシアネート基を有する化合物と、チオール基又はアミノ基を有する有機ケイ素化合物とを、好ましくは反応時間50〜100℃で10分〜24時間、より好ましくは60〜80℃で1〜10時間、加熱反応させることにより得ることができる。
上記イソチオシアネート基を有する化合物は、イソチオシアネート基を有すれば、特に限定されず用いることができるが、例えば、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、又は分岐鎖状アルキル基を有するアルキルイソチオシアネート等が挙げられる。具体的には、例えば、メチルイソチオシアネート、エチルイソチオシアネート、n−プロピルイソチオシアネート、イソプロピルイソチオシアネート、n−ブチルイソチオシアネート、イソブチルイソチオシアネート等が挙げられるが、ここに例示されたものに限らない。
また、上記チオール基又はアミノ基を有する有機ケイ素化合物は、チオール基又はアミノ基を有すれば、特に限定されず用いることができる。例えば、α−アミノメチルトリメトキシシラン、α−アミノメチルメチルジメトキシシラン、α−アミノメチルジメチルメトキシシラン、α−アミノメチルトリエトキシシラン、α−アミノメチルメチルジエトキシシラン、α−アミノメチルジメチルエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、α−メルカプトメチルトリメトキシシシラン、α−メルカプトメチルメチルジメトキシシラン、α−メルカプトメチルジメチルメトキシシラン、α−メルカプトメチルトリエトキシシラン、α−メルカプトメチルメチルジエトキシシラン、α−メルカプトメチルジメチルエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメチルエトキシシラン等が挙げられるが、ここに例示されたものに限らない。
上記イソチオシアネート基を有する化合物と、上記チオール基又はアミノ基を有する有機ケイ素化合物との反応には必要に応じて溶媒、及び触媒を使用してもよい。
溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。
また、触媒としては、スズ化合物を好ましく用いることができる。中でも、スズ(II)のカルボン酸塩化合物が、触媒活性の観点から好ましい。
触媒の使用量は、イソチオシアネートモノマー1molに対して、好ましくは0.00001〜1mol、より好ましくは0.0001〜0.01molである。上記範囲内であれば、十分な触媒効果を得ることができる。
このようにして得られる成分(C)としては、好ましくは、下記一般式(3)又は(4)で表される有機ケイ素化合物が挙げられる。
(式(3)及び式(4)中、Rは、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。但し、複数のRは同一でも異なっていてもよい。Rは、炭素数1〜10の一価の炭化水素基である。mは1〜12の整数である。)
上記R及びRは、前記と同じである。
上記mは1〜12の整数であり、好ましくは5〜12、より好ましくは7〜12である。
また、上記一般式(3)で表される有機ケイ素化合物としては、下記一般式(6)で表される有機ケイ素化合物が好ましく、上記一般式(4)で表される有機ケイ素化合物としては、下記一般式(7)で表される有機ケイ素化合物が好ましい。
樹脂組成物全量に対する上記成分(C)の含有量は、0.01〜0.60質量%であり、好ましくは0.03〜0.60質量%、より好ましくは0.05〜0.60質量%である。0.01質量%未満では、接着強度の向上効果に劣り、0.6質量%を超えると、常温保管時に樹脂組成物の粘度が上昇してしまうおそれがある。
〔成分(D)〕
本発明で用いる成分(D)の脂肪族ポリアミンとしては、エポキシ樹脂の硬化剤として従来より公知のポリアミン化合物を挙げることができる。具体的には、ポリエーテルアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の炭素数2〜80の脂肪族多価アミンが挙げられる。これらの中でも、ロングライフ性の観点から、ポリエーテルアミンが好ましい。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
成分(D)の配合量は、成分(A)のビスフェノール型エポキシ樹脂を硬化させることができれば特に限定されないが、成分(A)のビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ基100当量に対して、好ましくは20〜150当量、より好ましくは25〜80当量である。
また、成分(D)の配合量は、成分(A)のビスフェノール型エポキシ樹脂100質量部に対して、好ましくは80〜250質量部、より好ましくは100〜200質量部である。上記範囲内とすることで、硬化物の耐湿性の低下を抑制することができる。
上記成分(D)の脂肪族ポリアミンに加え、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤等の他の硬化剤を併用することができる。フェノール系硬化剤としては、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、これらの変性樹脂(例えば、エポキシ化、もしくはブチル化したノボラック型フェノール樹脂等)、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、パラキシレン変性フェノール樹脂、トリフェノールアルカン型フェノール樹脂、多官能型フェノール樹脂等が挙げられる。また、酸無水物系硬化剤としては、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸やこれらの誘導体等が挙げられる。その他、ジシアンジアミド、イミダゾール、アルミニウムキレート、BFのようなルイス酸のアミン錯体等も使用可能である。
これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
他の硬化剤を併用する場合、硬化性及び架橋性の観点から、他の硬化剤の配合量は、成分(D)の脂肪族ポリアミンと他の硬化剤とを合わせた全量の20質量%以下とすることが好ましく、10質量%以下とすることがより好ましい。
更に、成分(A)のビスフェノール型エポキシ樹脂と、成分(D)の脂肪族ポリアミンと、必要に応じて配合される硬化剤との反応を促進する硬化促進剤を本発明の効果を阻害しない範囲で配合することができる。
硬化促進剤としては、例えば、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール、2‐ヘプタデシルイミダゾール、2‐メチルイミダゾール、2‐エチルイミダゾール、2‐フェニルイミダゾール、2‐フェニル‐4‐メチルイミダゾール、4‐メチルイミダゾール、4‐エチルイミダゾール、2‐フェニル‐4‐ヒドロキシメチルイミダゾール、1‐シアノエチル‐2‐メチルイミダゾール、1‐シアノエチル‐2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール、2‐フェニル‐4‐メチル‐5‐ヒドロキシメチルイミダゾール、2‐フェニル‐4、5‐ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、α‐メチルベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2‐(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン類、1,8‐ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン‐7(DBU)、1,5‐ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン‐5等のジアザビシクロアルケン及びその誘導体、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン等のホスフィン類等が挙げられる。
硬化促進剤の配合量は、成分(D)の脂肪族ポリアミン及び必要に応じて配合される他の硬化剤の合計量100質量部に対して、0.05〜1.0質量部程度である。
本発明のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物には、以上の各成分の他に、本発明の効果を阻害しない範囲で、この種の組成物に一般に配合される反応性希釈剤、沈降防止剤、カーボンブラック等の着色剤、消泡剤、その他添加剤及び水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン等の難燃助剤等を必要に応じて配合することができる。
上記反応性希釈剤としては、例えば、ブチルグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記反応性希釈剤の配合量は、成分(A)のビスフェノール型エポキシ樹脂100質量部に対して、好ましくは2〜30質量部、より好ましくは4〜30質量部である。2質量部以上とすることで、十分な希釈効果が得られ、30質量部以下とすることで、適切な硬化性が得られ、硬化物において適切な強度を確保することができる。
以上、上記成分(A)〜(D)、及び前述したその他の成分を所定量配合したものを、ミキサー等により均一に混合することにより、本発明のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物を調製することができる。また、成分(A)、成分(B)、及び必要に応じて配合される反応性希釈剤を含有する主剤成分と、成分(C)、成分(D)、必要に応じて配合されるその他の硬化剤、及び硬化促進剤を含有する硬化剤成分とを2液型として注形直前に両者を混合することもできる。
本発明のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物中に含まれる上記成分(A)〜(D)の合計含有量は、好ましくは80〜100質量%、より好ましくは85〜100質量%、更に好ましくは90〜100質量%である。
このようにして得られたサーミスタセンサ注形用樹脂組成物は、100℃で6時間硬化させて得られる硬化物の熱伝導率が、好ましくは0.1W/m・K以上、より好ましくは0.3W/m・K以上である。0.1W/m・K以上であれば、サーミスタセンサの感度低下を抑制することができる。
なお、熱伝導率は、細線加熱法等により測定される。
また、上記サーミスタセンサ注形用樹脂組成物は、JIS K7121に準じ、100℃で6時間硬化させて得られる硬化物のガラス転移温度が、好ましくは30℃以下、より好ましくは0℃以下、更に好ましくは−60〜−20℃である。
次に、本発明のサーミスタセンサについて説明する。
(サーミスタセンサ)
本発明のサーミスタセンサは、サーミスタセンサ素子やリード線を介して接続された絶縁電線からなる外部リード線を保護ケース内に設置して、上述したサーミスタセンサ注形用樹脂組成物を該保護ケース内に注形して硬化させたものである。保護ケースは、プラスチック製、及び金属製が存在するが、本発明のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物は、特に、保護ケースが金属製である場合に、耐候性に優れ好ましい。
図1に、その一実施形態を示す。なお、図1は単に図解のために提供されるものであって、本発明は図1により何ら限定されるものではない。
図1に示すように、本実施形態のサーミスタセンサ10は、サーミスタ素子11と、サーミスタ素子11に接続された銅線等からなるリード線12と、該リード線12を介して接続された外部リード線13の端部とを、保護ケース(例えば、銅管)14に挿入するとともに、保護ケース14内にサーミスタセンサ注形用樹脂組成物を注入し硬化させて樹脂部15を形成した構造を有する。外部リード線13は、導体13aの外周に、軟質塩化ビニル樹脂、架橋ポリエチレン等の絶縁被覆13bを施した絶縁電線により構成されている。また、樹脂部15を形成するために、前述したサーミスタセンサ注形用樹脂組成物が使用されている。
本実施形態のサーミスタセンサ10を製造するにあたっては、予めサーミスタセンサ注形用樹脂組成物を注入した保護ケース14内に、リード線12、及び絶縁電線からなる外部リード線13を接続したサーミスタ素子11を挿入し、その後、サーミスタセンサ注形用樹脂組成物を硬化させるようにしてもよく、あるいは、リード線12、及び外部リード線13を接続したサーミスタ素子11を保護ケース14内に挿入した後、サーミスタセンサ注形用樹脂組成物を注入し、硬化させるようにしてもよい。硬化条件としては、95〜105℃の温度で5〜7時間程度が好ましい。
本実施形態のサーミスタセンサ10においては、前述したサーミスタセンサ注形用樹脂組成物を用いたことにより、厳しい環境下での使用においても、樹脂部に界面剥離が発生することがなく、長期に亘って高い信頼性を有することができる。しかも、従来のような絶縁被覆13b表面に対するプライマ処理の必要がないため、作業性も良好で、材料コスト、製造コストも低減される。さらに、サーミスタセンサ注形用樹脂組成物は熱伝導率が高いため、外部の温度変化がサーミスタ素子に速やかに伝達され、高いセンサ機能を有することができる。
なお、上記サーミスタセンサ注形用樹脂組成物の絶縁被覆13bに対する接着性は、絶縁被覆13bが軟質塩化ビニル樹脂からなる場合に特に良好である。したがって、本発明は、絶縁被覆13bが軟質塩化ビニル樹脂からなる電線を用いたサーミスタセンサに適用した場合に特に顕著な効果が得られる。
次に実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。なお、以下の記載において特に明示しない限り、「部」は「質量部」を示すものとする。
[成分(C)の合成]
(合成例1)
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、及び温度計を備えた1Lセパラブルフラスコに、メチルイソチオシアネート73.1g(1.0mol)、2−エチルヘキセン酸スズ(II)0.9g(0.0023mol)、トルエン316.1g(3.4mol)を投入し、オイルバスにて70℃で1時間加熱攪拌した。次いで、該セパラブルフラスコ内に、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名:KBE−803)243.2g(1.02mol)を滴下し、その後、110℃にて2時間加熱攪拌して、下記一般式(6)で表される有機ケイ素化合物1を得た。
(合成例2)
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、及び温度計を備えた1Lセパラブルフラスコに、メチルイソチオシアネート73.1g(1.0mol)、トルエン316.1g(3.4mol)を投入し、オイルバスにて70℃で1時間加熱攪拌した。次いで、該セパラブルフラスコ内に、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名:KBE−903)225.4g(1.02mol)を滴下し、その後、110℃にて2時間加熱攪拌して、下記一般式(7)で表される有機ケイ素化合物2を得た。
(実施例1〜5、及び比較例1〜6)
表1に記載の種類及び配合量の各成分を真空混練してサーミスタセンサ注形用樹脂組成物、及び比較用の樹脂組成物を調製した。
次に、図1に示すように、予めサーミスタ素子11、リード線12等を配置した銅製の保護ケース14内に、上記で調製した樹脂組成物を注形し、100℃で6時間加熱し硬化させてサーミスタセンサを製造した。
なお、サーミスタセンサ注形用樹脂組成物、及び比較用の樹脂組成物の調製に使用した表1に記載の各成分の詳細は以下のとおりである。
<成分(A)>
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂:三菱化学(株)製、商品名「jER807」、エポキシ当量170
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂:三井化学(株)製、商品名「エポミックR140P」、エポキシ当量:190
<成分(B)>
・アルミナ粉末:太平洋ランダム(株)製、商品名「LA1200」、平均粒径12μm
・水酸化アルミニウム粉末:昭和電工(株)製、商品名「ハイジライイトH42M」、平均粒径1.0μm
・水酸化アルミニウム粉末:昭和電工(株)製、商品名「ハイジライイトH31」、平均粒径18μm
<成分(C)>
・合成例1で合成した有機ケイ素化合物1
・合成例2で合成した有機ケイ素化合物2
<成分(D)>
・ポリエーテルアミン(表1では「脂肪族ポリアミン1」と表記):Huntsman Corp.製、商品名「ジェファーミンD−2000」、分子量:2000〔成分(A)のエポキシ基100当量に対して48当量〕
・ポリエーテルアミン(表1では「脂肪族ポリアミン2」と表記):Huntsman Corp.製、商品名:ジェファーミンD−400、分子量:400〔成分(A)のエポキシ基100当量に対して25当量〕
<その他の成分>
・反応性希釈剤(アルキル(C12,14)アルコールグリシジルエーテル):阪本薬品工業(株)製、商品名「SY−40M」
・着色剤(カーボンブラック):三菱化学(株)製、商品名「MA100」、平均粒径0.024μm
・消泡剤:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(株)製、商品名「TSA720」
・沈降防止剤:日本有機粘土(株)製、商品名「エスベン」
・硬化促進剤:エアープロダクツジャパン(株)製、商品名「アンカミンK−54」
・カップリング剤1(ビス−(トリメトキシシリルプロピル)アミン):信越化学工業(株)製、商品名「KBM666P」
・カップリング剤2(グリシドキシオクチルトリメトキシシラン):信越化学工業(株)製、商品名「KBM4803」
・カップリング剤3(ビス−(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド):ダイソー(株)製、商品名「カブラス4」
以下に示す測定条件により、サーミスタセンサ注形用樹脂組成物の特性、及び硬化物(サーミスタセンサ)の特性の測定、及び評価を行った。なお、結果を表1に示した。
<評価項目>
(1)硬化性(140℃試験管法)
JIS C2105に準じ、各樹脂組成物の硬化性を測定した。具体的には、樹脂組成物を外径18mmの試験管に10g取り、該試験管内に、外径約3mm、該試験管の深さより若干長めのガラス棒を挿入した。次いで、140℃の恒温油槽内に、該試験管内の樹脂組成物の上面が、該恒温油槽の液面よりも下になるように、該試験管を入れ、同時に、ストップウォッチを作動させた。予め把握しておいた該樹脂組成物のゲル化時間の約5分前から1分間ごとに該試験管内のガラス棒を引き上げて観察する。流動性が少なくなるにしたがって、この操作の間隔を短縮して10〜20秒おきに行なった。該試験管がガラス棒と同時に、たやすく持ち上げられた時を終点とし、ストップウォッチを止めて時間(単位:分)を読み取った。
(2)熱伝導率(細線加熱法)
樹脂組成物を100℃で6時間加熱硬化させて作製した硬化物について、京都電子工業(株)製の熱伝導計を用いて細線加熱法により、熱伝導率(単位:W/m・K)を測定した。
(3)ガラス転移温度
JIS K7121に準じ、樹脂組成物を100℃で6時間加熱硬化させて作製した硬化物について、TA Instrument製の示差走査熱量計(DSC)を用いて、ガラス転移温度を測定した。ここで、ガラス転移温度は、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部位の曲線勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度とした。
(4)接着力(剥離モード)
JIS K6854−3に準じ、厚さ18μmの銅箔の片面に、樹脂組成物を塗工し、100℃で10時間加熱硬化させて張り合わせ、縦200mm、横40mm、厚さ50μmの試験片を作製した。該試験片を水中に投入し、50時間煮沸した後、(株)島津製作所製オートグラフを用いて、引張り速度10mm/分で銅箔から試験片を引き剥がし、剥離モードが凝集剥離であるか、界面剥離であるかを目視で観察した。
なお、凝集剥離であれば、銅箔と樹脂組成物は十分に接着していた、界面剥離であれば、銅箔と樹脂組成物との接着力は不十分であったと考えられる。
(5)耐湿信頼性試験
内容積が30mlのガラス製の耐圧容器内に、上記で作製したサーミスタセンサ1本と、水0.3mlを入れ、該耐圧容器を125℃の恒温槽中に水蒸気が飽和状態になるように設置し、10日間放置した。その後、サーミスタセンサの保護ケース内で硬化させた樹脂組成物の液化の有無を目視で確認した。
(結果のまとめ)
表1から、実施例1〜5では、樹脂組成物中に成分(C)を特定量含有させることにより、その硬化物は、熱伝導率が高く、煮沸後の接着性に優れ、耐湿信頼性に優れていた。このことから、本発明のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物は、高性能で、高い信頼性を有するサーミスタセンサを提供することができる。
本発明のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物は、温度検出素子等として自動車、家電、産業機器等、幅広い分野で使用されているサーミスタセンサに適用することができる。
10 サーミスタセンサ
11 サーミスタ素子
12 リード線
13 外部リード線
13a 導体
13b 絶縁被覆
14 保護ケース
15 樹脂部

Claims (4)

  1. (A)ビスフェノール型エポキシ樹脂、(B)フィラー、(C)1分子中にアルコキシ基と下記一般式(1)で表される基とを有する有機ケイ素化合物、及び(D)脂肪族ポリアミンを含有し、樹脂組成物全量に対する該成分(C)の含有量が、0.01〜0.60質量%である、サーミスタセンサ注形用樹脂組成物。
    (式(1)中、Rは、炭素数1〜10の一価の炭化水素基であり、*は結合部分を示す。)
  2. 前記成分(C)が、下記一般式(2)で表される有機ケイ素化合物である、請求項1に記載のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物。
    (式(2)中、Rは、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。但し、複数のRは同一でも異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の一価の炭化水素基、Aは、炭素数1〜12の二価の炭化水素基、Xは、硫黄原子、−NH−、又は−NR−であり、Rは、炭素数1〜10の一価の炭化水素基である。nは1〜3の整数である。)
  3. 前記成分(C)が、下記一般式(3)又は(4)で表される有機ケイ素化合物である、請求項1又は2に記載のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物。
    (式(3)及び式(4)中、Rは、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。但し、複数のRは同一でも異なっていてもよい。Rは、炭素数1〜10の一価の炭化水素基である。mは1〜12の整数である。)
  4. サーミスタ素子と、該サーミスタ素子に接続された絶縁電線と、該サーミスタ素子及び該絶縁電線端部の外周に形成された樹脂部とを備え、該樹脂部が、請求項1〜3のいずれか一項に記載のサーミスタセンサ注形用樹脂組成物からなる、サーミスタセンサ。
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