JP2019006905A - 封止材用樹脂組成物及びこれを用いた電子装置 - Google Patents
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Abstract
Description
まず、本発明者は、シラン化合物に窒素原子を導入することで2級または3級アミンとすることを考えた。これは、シラン化合物の立体配座を、窒素原子の立体配座である三角錐型を骨格として、充填材と化学的に結合する有機基を配置することが有効であると考えたためである。さらには、窒素原子と結合する3つの有機基のうち、1つを、活性水素を有する有機基とし、2つを、末端にメトキシ基またはエトキシ基を有する有機基とした。以上より、本発明者が、特定の構造のシラン化合物を採用することで、成形性に良い効果が得られることを見出し、本発明は完成した。
エポキシ樹脂と、
硬化剤と、
充填材と、
下記一般式(1)で表されるシラン化合物と、
を含む封止材用樹脂組成物が提供される。
R2及びR3はそれぞれ独立して炭素数1以上10以下の有機基を表す。
Aはそれぞれ独立して、炭素数1以上10以下の有機基を表す。Aは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。Aのうち少なくとも一つはメトキシ基またはエトキシ基である。
Bはそれぞれ独立して、炭素数1以上10以下の有機基を表す。Bは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。Bのうち少なくとも一つはメトキシ基またはエトキシ基である。)
*2は上記一般式(1)のR2と結合することを表し、
*3は上記一般式(1)のR3と結合することを表し、
R1は独立して水素原子又は活性水素を有する炭素数1以上10以下の有機基を表す。)
*2は上記一般式(1)のR2と結合することを表し、
*3は上記一般式(1)のR3と結合することを表し、
R1はそれぞれ独立して水素原子又は活性水素を有する炭素数1以上10以下の有機基を表す。R1は互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。
RXは炭素数1以上10以下の有機基を表す。)
電子素子と、
前記電子素子を封止する成形体と、を備えており、
前記成形体として、請求項1から7のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物の硬化物が用いられる、電子装置が提供される。
R2及びR3はそれぞれ独立して炭素数1以上10以下の有機基を表す。
Aはそれぞれ独立して、炭素数1以上10以下の有機基を表す。Aは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。Aのうち少なくとも一つはメトキシ基またはエトキシ基である。
Bはそれぞれ独立して、炭素数1以上10以下の有機基を表す。Bは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。Bのうち少なくとも一つはメトキシ基またはエトキシ基である。)
*2は上記一般式(1)のR2と結合することを表し、
*3は上記一般式(1)のR3と結合することを表し、
R1は独立して水素原子又は活性水素を有する炭素数1以上10以下の有機基を表す。)
*2は上記一般式(1)のR2と結合することを表し、
*3は上記一般式(1)のR3と結合することを表し、
R1はそれぞれ独立して水素原子又は活性水素を有する炭素数1以上10以下の有機基を表す。R1は互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。
RXは炭素数1以上10以下の有機基を表す。)
前提として、充填材と化学的に結合する有機基は、該有機基同士でも結合する。これにより、複数の充填材と化学的に結合する有機基を有するシラン化合物の分子は、充填材と、遊離しているシラン化合物の分子と結合してしまう。従来のシラン化合物は、立体配座を制御しておらず、複数の充填材と化学的に結合する有機基同士は互いにランダムな方向を向いていた。これにより、充填材と化学的に結合する有機基は、充填材及び遊離しているシラン化合物の分子とランダムに結合する。したがって、充填材同士がシラン化合物を介して凝集し、凝集体を形成することで、凝集体が成形性の低下を引き起こしていた。
三角錐型の立体配座に配置された、2つの末端にメトキシ基またはエトキシ基を有する有機基は、1つの末端のメトキシ基またはエトキシ基が充填材と結合した場合、立体配座に由来する分子軌道の制約から、もう1つの末端のメトキシ基またはエトキシ基が充填材と結合しやすくなる。このような分子軌道の制約がある充填材と結合する有機基は、互いにランダムな方向を向いている従来のシラン化合物における有機基と比べて、遊離シラン化合物と結合する確率が低いと考えられる。
したがって、本実施形態にかかる封止用樹脂組成物では、上記一般式(1)で表されるシラン化合物を含むことで、充填材同士がシラン化合物を介して凝集することを防ぎ、充填材の分散性を向上できると推測される。
本実施形態に係る封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、充填材と、上記一般式(1)で表される特定のシラン化合物とを含む。
本実施形態に係る封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含む。エポキシ樹脂としては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量や分子構造は限定されない。
エポキシ樹脂としては、具体的にはビフェニル型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等に例示されるトリスフェノール型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂;フェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレン骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレンの2量体をグリシジルエーテル化して得られるエポキシ樹脂等のナフトール型エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート等のトリアジン核含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂等の有橋環状炭化水素化合物変性フェノール型エポキシ樹脂からなる群から選択される一種類または二種類以上を含む。
これらの中でも、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂及び多官能エポキシ樹脂からなる群から選択される一種類または二種類以上を含むことが好ましく、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂及び多官能エポキシ樹脂を含むことがさらに好ましい。多官能エポキシ樹脂としては、例えば、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。これにより、シラン化合物と、エポキシ樹脂とが結合しやすくなる。そして、他のエポキシ樹脂を用いる場合と比べて、シランカップリング同士が結合する可能性が下がると推測される。したがって、封止用樹脂組成物における充填材の分散性を向上することができる。
また、封止用樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有量の上限値は、封止用樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、例えば、15質量%以下であることが好ましく、14質量%以下であることがより好ましく、13質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、封止用樹脂組成物における充填材の分散性を向上させることができる。
なお、本実施形態において、封止用樹脂組成物の全固形分とは、溶媒を除く原料成分の合計のことを示す。
本実施形態に係る封止用樹脂組成物は、硬化剤を含む。封止用樹脂組成物に含まれる硬化剤としては、具体的には、重付加型の硬化剤、触媒型の硬化剤、および縮合型の硬化剤などが挙げられる。
フェノール樹脂系硬化剤としては、一分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量、分子構造は限定されない。
硬化剤として用いられるフェノール樹脂系硬化剤は、たとえば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;ポリビニルフェノール;トリフェニルメタン骨格を有するフェノール樹脂などの多官能型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン及び/又はビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のフェノールアラルキル型フェノール樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF、等のビスフェノール化合物からなる群から選択される一種類または二種類以上を含む。
これらの中でも、封止用樹脂組成物における充填材の分散性を向上させる観点から、
ノボラック型フェノール樹脂、多官能型フェノール樹脂及びフェノールアラルキル樹脂からなる群から選択される一種類または二種類以上を含むことがより好ましく、多官能型フェノール樹脂またはフェノールアラルキル樹脂を含むことが更に好ましい。これにより、シラン化合物と、硬化剤との極性を近付けることができ、封止用樹脂組成物中におけるシラン化合物の分散性を向上させることにできる。したがって、シラン化合物と結合する充填材の分散性を向上させることができる。
また、封止用樹脂組成物中の硬化剤の含有量の下限値は、封止用樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、例えば、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、1.5質量%以上であることがさらに好ましい。これにより、良好な硬化性を発揮させることができ、良い成形性を発現することができる。
本実施形態に係る封止用樹脂組成物は、充填材を含む。
充填材としては、具体的には、無機充填材、有機充填材などが挙げられる。充填材としては、上記具体例のうち、無機充填材を含むことが好ましい。
また、封止用樹脂組成物中の充填材の含有量の上限値は、封止用樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、例えば、90質量%以下であることが好ましく、88質量%以下であることがより好ましく、85質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、充填材の凝集を防ぎ、充填材の分散性を向上させることができる。
また、充填材の体積基準の累積50%粒径(D50)の上限値は、例えば、10.0μm以下であることが好ましく、8.0μm以下であることがより好ましい。これにより、成形時におけるゲート詰まりが生じることを確実に抑制できる。
なお、充填材の体積基準の累積50%粒径(D50)は、例えば、市販のレーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、島津製作所社製、SALD−7000)を用いて粒子の粒度分布を体積基準で測定し、算出することができる。
本実施形態の封止用樹脂組成物は、シラン化合物を含む。
本実施形態に係るシラン化合物は、下記一般式(1)で示される化合物を含む。
R2及びR3はそれぞれ独立して炭素数1以上10以下の有機基を表す。
Aはそれぞれ独立して、炭素数1以上10以下の有機基を表す。Aは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。Aのうち少なくとも一つはメトキシ基またはエトキシ基である。
Bはそれぞれ独立して、炭素数1以上10以下の有機基を表す。Bは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。Bのうち少なくとも一つはメトキシ基またはエトキシ基である。)
Aはそれぞれ独立して、炭素数1以上10以下の有機基を表す。Aは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。Aのうち少なくとも一つはメトキシ基またはエトキシ基である。
Bはそれぞれ独立して、炭素数1以上10以下の有機基を表す。Bは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。Bのうち少なくとも一つはメトキシ基またはエトキシ基である。)
Bはそれぞれ独立して、炭素数1以上10以下の有機基を表す。Bは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。Bのうち少なくとも一つはメトキシ基またはエトキシ基である。)
*2は上記一般式(1)のR2と結合することを表し、
*3は上記一般式(1)のR3と結合することを表し、
R1は独立して水素原子又は活性水素を有する炭素数1以上10以下の有機基を表す。)
*2は上記一般式(1)のR2と結合することを表し、
*3は上記一般式(1)のR3と結合することを表し、
R1はそれぞれ独立して水素原子又は活性水素を有する炭素数1以上10以下の有機基を表す。R1は互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。
RXは炭素数1以上10以下の有機基を表す。)
直鎖形状のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デカニレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などが挙げられる。
分岐鎖形状のアルキレン基としては、−C(CH3)2−、−CH(CH3)−、−CH(CH2CH3)−、−C(CH3)(CH2CH3)−、−C(CH3)(CH2CH2CH3)−、−C(CH2CH3)2−などのアルキルメチレン基;−CH(CH3)CH2−、−CH(CH3)CH(CH3)−、−C(CH3)2CH2−、−CH(CH2CH3)CH2−、−C(CH2CH3)2−CH2−などのアルキルエチレン基などが挙げられる。
RXとしては、上記具体例のうち、直鎖形状のアルキレン基であることが好ましい。これにより、封止用樹脂組成物における充填材の分散性を向上させることができる。
直鎖形状のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デカニレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などが挙げられる。
分岐鎖形状のアルキレン基としては、−C(CH3)2−、−CH(CH3)−、−CH(CH2CH3)−、−C(CH3)(CH2CH3)−、−C(CH3)(CH2CH2CH3)−、−C(CH2CH3)2−などのアルキルメチレン基;−CH(CH3)CH2−、−CH(CH3)CH(CH3)−、−C(CH3)2CH2−、−CH(CH2CH3)CH2−、−C(CH2CH3)2−CH2−などのアルキルエチレン基などが挙げられる。
R2、R3としては、上記具体例のうち、直鎖形状のアルキレン基であることが好ましい。これにより、封止用樹脂組成物における充填材の分散性を向上させることができる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。アルケニル基としては、アリル基、ペンテニル基、ビニル基などが挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基などが挙げられる。アルキリデン基としては、メチリデン基、およびエチリデン基などが挙げられる。アリール基としては、トリル基、キシリル基、フェニル基、ナフチル基、およびアントラセニル基などが挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、およびフェネチル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基などが挙げられる。アルカリル基としては、トリル基、キシリル基などが挙げられる。シクロアルキル基としては、アダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。これらの中でも、アルコキシ基であることが好ましい。さらに、アルコキシ基のうち、メトキシ基、エトキシ基であることが好ましい。これにより、封止用樹脂組成物における充填材の分散性を向上させることができる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。アルケニル基としては、アリル基、ペンテニル基、ビニル基などが挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基などが挙げられる。アルキリデン基としては、メチリデン基、およびエチリデン基などが挙げられる。アリール基としては、トリル基、キシリル基、フェニル基、ナフチル基、およびアントラセニル基などが挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、およびフェネチル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基などが挙げられる。アルカリル基としては、トリル基、キシリル基などが挙げられる。シクロアルキル基としては、アダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。これらの中でも、アルコキシ基であることが好ましい。さらに、アルコキシ基のうち、メトキシ基、エトキシ基であることが好ましい。これにより、封止用樹脂組成物における充填材の分散性を向上させることができる。
また、封止用樹脂組成物中のシラン化合物の含有量の上限値としては、封止用樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、例えば、1.0質量%以下が好ましく、より好ましくは0.8質量%以下、さらに好ましくは0.6質量%以下、殊更好ましくは0.4質量%以下である。シラン化合物の含有量の上限値が上記範囲内であれば、シラン化合物の架橋によって、充填材が凝集体を形成しにくくなり、充填材の良好な分散を実現することができる。
また、封止用樹脂組成物中のシラン化合物の含有量の上限値としては、例えば、エポキシ樹脂100質量%に対して0.10質量%以下が好ましく、0.05質量%以下がより好ましい。これにより、充填材表面のシラン化合物同士が架橋構造を形成しにくくなり、充填材の良好な分散を実現することができる。
また、封止用樹脂組成物中のシラン化合物の含有量の上限値としては、充填材100質量%に対して、例えば、0.5質量%以下が好ましく、0.4質量%以下がより好ましく、0.3質量%以下がさらに好ましい。これにより、シラン化合物の架橋がしにくくなり、表面処理された充填材が凝集体を形成しにくいため、充填材の良好な分散を実現することができる。
封止用樹脂組成物中には、必要に応じて、硬化促進剤、シランカップリング剤、離型剤、難燃剤、イオン捕捉剤、着色剤及び低応力剤等の各種添加剤のうち一種または二種以上を配合することができる。
以下、代表成分について詳細を説明する。
硬化促進剤は、エポキシ樹脂及び硬化剤の硬化反応を促進させるものであれば限定されず、エポキシ樹脂及び硬化剤の種類に応じて選択できる。
硬化促進剤としては、具体的には、有機ホスフィン、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等のリン原子含有化合物;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール(EMI24)、2−フェニル−4−メチルイミダゾール(2P4MZ)、2−フェニルイミダゾール(2PZ)、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール(2P4MHZ)、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(1B2PZ)などのイミダゾール化合物;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、ベンジルジメチルアミン等が例示されるアミジンや3級アミン;上記アミジンまたは上記3級アミンの4級アンモニウム塩等の窒素原子含有化合物などが挙げられる。硬化促進剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
シランカップリング剤としては、上述したシラン化合物と共に、上述したシラン化合物とは異なる構造のシランカップリング剤を併用してもよい。
上述したシラン化合物とは異なる構造のシランカップリング剤としては、具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのビニルシラン;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシラン;p−スチリルトリメトキシシランなどのスチリルシラン;3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどのメタクリルシラン;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリルシラン;N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン;イソシアヌレートシラン;アルキルシラン;3−ウレイドプロピルトリアルコキシシランなどのウレイドシラン;3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプトシラン;3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネートシラン;チタン系化合物;アルミニウムキレート類;アルミニウム/ジルコニウム系化合物などが挙げられる。シランカップリング剤としては、上記具体例のうち1種または2種以上を配合することができる。
離型剤としては限定されず、封止用樹脂組成物に用いられる公知の離型剤を用いることができる。
離型剤としては、たとえばカルナバワックス等の天然ワックス、モンタン酸エステルワックスや酸化ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸およびその金属塩類、ならびにパラフィンから選択される1種類または2種類以上を含むことができる。
難燃剤としては限定されず、封止用樹脂組成物に用いられる公知の難燃剤を用いることができる。
難燃剤としては、具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、ホスファゼンなどを挙げることができる。難燃剤としては、上記具体例のうち1種または2種以上を配合することができる。
着色剤としては限定されず、封止用樹脂組成物に用いられる公知の着色剤を用いることができる。
着色剤としては、具体的には、カーボンブラック、ベンガラ、酸化チタンなどを挙げることができる。着色剤としては、上記具体例のうち1種または2種以上を配合することができる。
本実施形態に係る封止用樹脂組成物はイオン捕捉剤を含む。イオン捕捉剤としては、封止用樹脂組成物中の陰イオン性の不純物を吸着する陰イオン捕捉剤であれば、封止用樹脂組成物中の他の成分に応じて、公知のイオン捕捉剤を用いることができる。なお、イオン捕捉剤は中和剤として用いられることもある。
イオン捕捉剤としては、具体的には、ハイドロタルサイト類、ゼオライト、ハイドロタルサイト類またはマグネシウム、アルミニウム、ビスマス、チタン、ジルコニウムから選ばれる元素の含水酸化物から選択される1種類または2種類以上を含むことができる。
低応力剤としては限定されず、封止用樹脂組成物に用いられる公知の低応力剤を用いることができる。
低応力剤としては、具体的には、シリコーンオイル、シリコーンゴム等のシリコーン化合物;ポリブタジエン化合物;アクリロニトリル−ブタジエン共重合化合物などを挙げることができる。低応力剤としては、上記具体例のうち1種または2種以上を配合することができる。
熟成工程は、充填材の分散性を向上させ、上記粘度、ゲルタイム及びスパイラルフローといった指標の値を所望の数値範囲とするための要素として挙げられる。
混合後、さらにロール、ニーダーまたは押出機等の混練機で溶融混練し、冷却した後に粉砕した顆粒状のものや、粉砕後にタブレット状に打錠成型したもの、また必要に応じて、上記粉砕したものを篩分したもの、遠心製粉法、ホットカット法などで適宜分散度や流動性等を調整した造粒方法により製造した顆粒状のもの等を封止用樹脂組成物として用いることができる。
また、本実施形態にかかる封止用樹脂組成物は粘度η1の下限値が、例えば、1×105Pa・s以上であることが好ましく、1×106Pa・s以上であることがより好ましい。これにより、封止用樹脂組成物のモールド成形時に、初期注入圧力の設定が容易になる。したがって、成形体の均一性や安定性を向上させることができる。
なお、粘度η1の測定は、例えば、アレス型レオメーター(Reometric Scientific社製、ARES−2KSTD−FCO−STD)により行うことができる。
本実施形態にかかる封止用樹脂組成物について、110℃、回転周波数500rad/sで測定した粘度η2の下限値が、例えば、1×101Pa・s以上であることが好ましく、1×102Pa・s以上であることがより好ましい。これにより、封止用樹脂組成物のモールド成形時に、成形体の均一性や安定性を向上させることができる。
なお、粘度η2の測定は、例えば、アレス型レオメーター(例えば、Reometric Scientific社製、ARES−2KSTD−FCO−STD)により行うことができる。
また、チキソ係数TIの下限値は、例えば、1.0×10-4以上としてもよく、1.0×10-3以上としてもよい。
(チキソ係数TI)=(粘度η2)/(粘度η1)
スパイラルフロー流動長の上限値は、例えば、250cm以下であることが好ましく、200cm以下であることがより好ましい。これにより、封止樹脂組成物の流動性が高すぎることによる、成形時のバリ、ヒケ及びハナタレといった成形不良の発生、金型の汚れを防ぐことができる。
また、スパイラルフロー流動長の下限値は、120cm以上であることが好ましく、150cm以上であることがより好ましい。これにより、封止用樹脂組成物を成形する際、流動性を向上させることにより、充填性をより効果的に向上させることができる。
なお、スパイラルフロー測定は、たとえば低圧トランスファー成形機(コータキ精機社製「KTS−15」)を用いて、ANSI/ASTM D 3123−72に準じたスパイラルフロー測定用の金型に金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で封止用樹脂組成物を注入し、流動長を測定することにより行うことができる。
なお、ゲルタイムの測定は、175℃に制御された熱板上に、0.5gの封止用樹脂組成物を載せ、スパチュラで約1回/sec.のストロークで練り、封止用樹脂組成物が熱により溶解してから硬化するまでの時間を測定することにより行うことができる。
電子装置としては、例えば、半導体装置などが挙げられる。また、電子素子としては、例えば半導体素子(半導体チップ)などが挙げられる。
本実施形態に係る封止用樹脂組成物は、フリップチップBGAパッケージ等のフリップチップ実装方式の電子装置に対して好適に用いられる。
また、本実施形態に係る封止用樹脂組成物は、電子素子と基板とのギャップ高さ(垂直距離)の下限値が、例えば、25μm以上であれば好適に充填することができる。
なお、本実施形態において、ギャップ高さとは電子装置と基板との隙間のことであり、電子装置の厚みは勘案しない。
電子装置100は、基板10と、基板10上に搭載された電子素子20と、電子素子20を封止する成形体50と、を有するものであり、前記成形体として、上記封止用樹脂組成物の硬化物が用いられる。
なお、図1に示す電子装置100は、電子素子20と基板10とが半田バンプ30を介して電気的に接続されたものであるが、これに限定されるものではない。
実施例1で用いた成分について、以下の表1に示す。
(封止用樹脂組成物の調製)
まず、表1に示された配合量の各成分のうち、充填材及びシラン化合物を準備した。次いで、上記充填材をミキサーに投入し、充填材に対して噴霧器を用いてシラン化合物を噴霧しながら充填材を撹拌した。ミキサーを回転数4800rpmで3分間運転した後、排出し、シラン化合物で表面処理された充填材を得た。次いで、上記シラン化合物で表面処理された充填材を、25℃で3時間静置する熟成工程を行った。熟成工程後、上記シラン化合物で表面処理された充填材と、表1に示された配合量の各成分のうち充填材及びシラン化合物以外の成分と、を常温でミキサーを用いて混合した後、70〜100℃でロール混練し、混練物を得た。次いで、前記混練物を冷却した後、これを粉砕して封止用樹脂組成物を得た。なお、表1中の配合量の単位は、質量部である。
表1に示すように、各成分及び各成分の配合量を変更した以外は、実施例1と同様に、封止用樹脂組成物を作製した。
表1に示すように、各成分及び各成分の配合量を変更した以外は、実施例1と同様に、封止用樹脂組成物を作製した。
エポキシ樹脂1:下記式(5)で示されるビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC3000、軟化点57℃)
エポキシ樹脂2:下記式(6)で示される多官能フェノール樹脂と、下記式(7)で示されるフェノール類について、下記式(6)で示される多官能フェノール樹脂/下記式(7)で示されるフェノール類が重量比で4となるように混合してグリシジルエーテル化したもの(三菱ケミカル社製、エピコートYL6677)
なお、下記式(6)で示される多官能フェノール樹脂がグリシジルエーテル化すると、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂となる。また、下記式(7)で示されるフェノール類がグリシジルエーテル化すると、ビフェニル型エポキシ樹脂となる。すなわち、エポキシ樹脂2は、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂及びビフェニル型エポキシ樹脂の混合物である。
硬化剤1:下記式(8)で示されるビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(日本化薬社製 GPH65)
硬化剤2:下記式(9)で示されるトリフェニルメタン骨格を有するフェノール樹脂(エア・ウオーター社製、商品名HE910−20、軟化点88℃)
充填材1:合成球状シリカ(アドマテックス社製、SO−E6、D50:2.0μm)
シラン化合物1:下記式(10)で示されるビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、A―1170)
シラン化合物2:下記式(11)で示されるビス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、Y―11699)
シラン化合物3:下記式(12)で示されるN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−573)
硬化促進剤1:下記式(13)で表わされるホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物
なお硬化促進剤1は合成したものを用いた。合成方法について詳細を説明する。
メタノール1800gを入れたフラスコに、フェニルトリメトキシシラン249.5g、2,3−ジヒドロキシナフタレン384.0gを加えて溶かし、次に室温攪拌下28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液231.5gを滴下した。次いで、フラスコにテトラフェニルホスホニウムブロマイド503.0gをメタノール600gに溶かした溶液を室温攪拌下滴下し、結晶を析出させた。析出させた結晶を濾過、水洗、真空乾燥し、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物の桃白色結晶である上記硬化促進剤1を得た。
着色剤1:カーボンブラック(三菱化学社製、MA−600)
低応力剤1:アクリロニトリル−ブタジエン共重合体化合物(PTIジャパン社製、CTBN1008SP)
離型剤1:モンタン酸エステルワックス(クラリアント・ジャパン製、リコルブ WE 4)
実施例および比較例の封止用樹脂組成物についてスパイラルフローを測定した。それぞれ、低圧トランスファー成形機(コータキ精機社製、KTS−15)をインサート成形に転用して、ANSI/ASTM D 3123−72に準じたスパイラルフロー測定用金型に、175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間120秒の条件で封止用樹脂組成物を注入し、流動長を測定した。なお、表1中におけるスパイラルフローの単位はcmである。
ここで、スパイラルフローは流動性のパラメータであり、数値が大きい方が、流動性が良好である。
実施例および比較例の封止用樹脂組成物についてゲルタイムを測定した。175℃に制御された熱板上に、封止用樹脂組成物を載せ、スパチュラで約1回/sec.のストロークで練る。封止用樹脂組成物が熱により溶解してから硬化するまでの時間を測定し、ゲルタイムとした。表1中におけるゲルタイムの単位は秒である。
実施例および比較例の封止用樹脂組成物について粘度を測定し、チキソ係数を算出した。
測定にはアレス型レオメーター(Reometric Scientific社製、ARES−2KSTD−FCO−STD)を用いた。温度110℃、回転周波数0.2rad/sで測定した粘度をη1、温度110℃、回転周波数500rad/sで測定した粘度をη2とした。また、下記式より、チキソ係数TIを算出した。
(チキソ係数TI)=η2/η1
15mm×15mmのプリント配線基板上に、10mm×10mm×250μmのフリップチップ型パッケージを配置し、次いで、ピーク温度240℃、ピーク温度時間10秒で熱処理することによって、半田バンプを溶融し、フリップチップ型パッケージと、プリント配線基板とを接合させた。
ここで、フリップチップ型パッケージと、基板との間のギャップ高さ(垂直距離)を測定した。具体的には、レーザー変位計によって、パッケージと基板との間の段差の距離を測定し、該段差の距離からパッケージの厚みを減じた値をギャップ高さとした。搭載後における基板及びパッケージのギャップは30μmであった。
次いで、上記で得られたパッケージを搭載した基板を金型内に配置し、成形機(TOWA社製、Y1Eマニュアルプレス)を用いて、金型温度175℃、注入圧力7.0MPa、18秒の条件で、得られた封止用エポキシ樹脂組成物を金型内に注入し成形した。次いで、175℃、180秒間硬化処理をおこない電子装置を作製した。
超音波探査装置(SAT)の透過法により、上記電子装置における、パッケージと基板との間のギャップ(ギャップ高さ:30μm)に対する封止用樹脂組成物の硬化物の充填率を算出した。
具体的には、SATで得られた画像を、硬化物が充填されている部分及びされていない部分に二値化し、硬化物が充填された部分の面積S1及び硬化物が充填されていない面積S2を算出した。次いで、下記式より充填率を算出した。
(式) 充填率[%]=100×S1/(S1+S2)
また、各実施例の封止用樹脂組成物は、各比較例の封止用樹脂組成物と比べて、ゲルタイムが低下し、成形サイクルを向上できることが確認された。
さらに、各実施例の封止用樹脂組成物を用いて電子装置を作製した場合、各比較例の封止用樹脂組成物を用いた場合と比べて、充填率を向上できる、すなわち、電子装置への充填性を向上できることが確認された。
また、表1に示すように、各実施例の封止用樹脂組成物は、各比較例の封止用樹脂組成物と比べて、η1及びη2が高いことが確認された。この粘度の値は、充填材の分散性を反映したものと考えられる。すなわち、各実施例の封止用樹脂組成物では、各比較例の封止用樹脂組成物と比べて、充填材の分散性が向上したことが確認された。
したがって、各実施例の封止用樹脂組成物は、各比較例の封止用樹脂組成物と比べて、充填材の分散性が向上する。これにより、充填材の自己凝集による詰まりが生じず、成形過程における粘度を均一に保ち、また、成形サイクルを向上することで、成形体の均一性といった成形性を向上できることが確認された。
20 電子素子
30 半田バンプ
50 成形体
100 電子装置
Claims (8)
- エポキシ樹脂と、
硬化剤と、
充填材と、
下記一般式(1)で表されるシラン化合物と、
を含む封止材用樹脂組成物。
R2及びR3はそれぞれ独立して炭素数1以上10以下の有機基を表す。
Aはそれぞれ独立して、炭素数1以上10以下の有機基を表す。Aは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。Aのうち少なくとも一つはメトキシ基またはエトキシ基である。
Bはそれぞれ独立して、炭素数1以上10以下の有機基を表す。Bは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。Bのうち少なくとも一つはメトキシ基またはエトキシ基である。)
*2は上記一般式(1)のR2と結合することを表し、
*3は上記一般式(1)のR3と結合することを表し、
R1は独立して水素原子又は活性水素を有する炭素数1以上10以下の有機基を表す。)
*2は上記一般式(1)のR2と結合することを表し、
*3は上記一般式(1)のR3と結合することを表し、
R1はそれぞれ独立して水素原子又は活性水素を有する炭素数1以上10以下の有機基を表す。R1は互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。
RXは炭素数1以上10以下の有機基を表す。) - 請求項1に記載の封止材用樹脂組成物であって、
下記条件で測定されるチキソ係数TIが、6.0×10-3以下である封止材用樹脂組成物。
(条件)
レオメーターを用い、110℃、回転周波数0.2rad/sで測定した粘度をη1、110℃、回転数500rad/sで測定した粘度をη2としたときに、η2/η1をチキソ係数TIとする。 - 請求項1または2に記載の封止材用樹脂組成物であって、
前記シラン化合物の含有量が、前記封止材用樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、0.01質量%以上1.0質量%以下である封止材用樹脂組成物。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の封止材用樹脂組成物であって、
前記充填材の含有量が、前記封止材用樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、70質量%以上90質量%以下である封止材用樹脂組成物。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の封止材用樹脂組成物であって、
前記充填材の体積基準の累積50%粒径D50が1.0μm以上10.0μm以下である封止材用樹脂組成物。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の封止材用樹脂組成物であって、
前記封止材用樹脂組成物のゲルタイムが30秒以上90秒以下である封止材用樹脂組成物。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の封止材用樹脂組成物であって、
前記封止材用樹脂組成物のスパイラルフローが120cm以上250cm以下である封止材用樹脂組成物。 - 電子素子と、
前記電子素子を封止する成形体と、を備えており、
前記成形体として、請求項1から7のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物の硬化物が用いられる、電子装置。
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