JP2016168856A - 配送伝票 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材の一方の面には荷物に貼るための粘着層が設けられ、前記基材の他方の面には、少なくとも接着層を介して配達票と貼付票とが設けられ、前記配達票は剥離可能な状態で基材に積層された配送伝票において、前記配達票は、剥離開始領域と剥離終端領域を有しており、かつ、前記配達票と前記基材との接着力の設定を、前記配達票の接着層が形成されている面の外周の所定領域であって前記剥離開始領域を含む少なくとも2辺の領域の接着力をニとし、前記剥離開始領域に沿って隣接する前記剥離開始領域の隣接領域の接着力をロとし、前記剥離終端領域の接着力をイとし、前記剥離開始領域、前記隣接領域、及び前記剥離終端領域を除く剥離中間領域の接着力をハとしたときに、ニ<ハ<ロ≦イの接着力の関係となる配送伝票により上記課題を解決した。
【選択図】 図2
Description
また、表面に配送情報記入部を有する貼付票と、同じく表面に配送情報記入部を有する配達票兼受領票と、同じく表面に配送品名記入部を有する配送品名記入票とを、貼着シートの表面に接着剤で接着する一方、前記貼着シートの裏面には粘着剤を塗布するとともに剥離紙で被覆し、前記配達票兼受領票は前記貼着シートの対応部分に対して剥離可能に構成し、前記配送品名記入票は前記貼着シート及び剥離紙の対応部分とともに分離可能に構成し、貼着シートに対する配達票兼受領票及び配送品名記入票の剥離可能な構成は、接着面の少なくとも一方に接着剤遮蔽層を設けてなる配送票が知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、少なくとも2枚の基材を備え、基材間の一部領域に剥離層を介在させて両基材を接着剤で貼り合わせてなる部分的に剥離可能な部分を有する貼り合せシートにおいて、前記剥離可能な部分の剥離する際の終端側となる最外側の少なくとも一部に狭幅の剥離層のない部分を設け、その剥離層のない部分で接着剤が基材面に直接接するようにした貼り合せシートが知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献1〜3では、剥離可能な剥離片の剥離開始部は剥離力が低いので、製造中、プリンタでの印字中、輸送などの運用中、又は製造から運用における環境の変化によって捲れや脱落が生じる恐れがある。
さらにまた、所定方向に延長する辺を具備するスリットに囲まれることによって分離可能となる分離領域が区画形成された第1のシートと、該第1のシートに貼着された第2のシートとを有し、前記所定方向と直交する方向に引張力が加わる分離シートにおいて、前記スリットは、前記所定方向に延長する辺に当該スリットが途切れる途切れ部を有し、前記所定方向に延長する辺のうち、前記分離領域を分離する際の分離開始部を含まない辺に設けられた前記途切れ部によって途切れる部分の2つの端部のうち前記分離開始部側の端部が前記分離領域側に向き、かつ前記分離開始部を含む辺に設けられた前記途切れ部によって途切れる部分の2つの端部のうち前記分離開始部側ではない方の端部が前記分離領域側に向いている形状である分離シートが知られている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、特許文献4では、途切部と斜め端部によって、分離方向を変えることなく分離領域を容易に分離することができるが、分離可能な分離領域の全面が同一な剥離力(剥離できる接着力)であり、高速度での製造、及びプリンタ印字によって捲れや脱落が生じる恐れがある。また、特に製造から運用における環境の変化による点では、耐久性が少なく、捲れや脱落が生じる恐れがあるという欠点がある。
さらに、特許文献4とは、分離領域の全面が同一な剥離力であり、分離領域の各部分に接着力の差を設ける点で異なり、分離領域に接着力の差を設けることについては記載も示唆もされていない。
(1)本発明の第一の態様は、基材の一方の面には荷物に貼るための粘着層が設けられ、前記基材の他方の面には、少なくとも接着層を介して配達票と貼付票とが設けられ、前記配達票は剥離可能な状態で基材に積層された配送伝票において、前記配達票は、剥離開始領域と剥離終端領域を有しており、かつ、前記配達票と前記基材との接着力の設定を、前記配達票の接着層が形成されている面の外周の所定領域であって前記剥離開始領域を含む少なくとも2辺の領域の接着力をニとし、前記剥離開始領域に沿って隣接する前記剥離開始領域の隣接領域の接着力をロとし、前記剥離終端領域の接着力をイとし、前記剥離開始領域、前記隣接領域、及び前記剥離終端領域を除く剥離中間領域の接着力をハとしたときに、ニ<ハ<ロ≦イの接着力の関係であることを特徴とする。
(2)本発明の第二の態様は、前記第一の態様において、前記配達票と前記貼付票との間にハーフカット部を設けたことを特徴とする。
(3)本発明の第三の態様は、前記第一の態様において、前記配達票と前記貼付票との間に複数のアンカットを設けたことを特徴とする。
(4)本発明の第四の態様は、前記第一から第三のいずれか一つの態様において、剥離開始領域の少なくとも一方の端に剥離開始端部を設けたことを特徴とする。
(5)本発明の第五の態様は、前記第四の態様において、前記配達票と前記貼付票との間に複数のアンカットと、複数の小ハーフカットと、前記小ハーフカットの剥離開始端部側を起点として前記剥離開始端側に対して所定の角度をなす斜めカットを設けたことを特徴とする。
本発明の配送伝票10は、図1に示すように、プリンタで印字できる少なくとも配達票101と貼付票103とが連設され、配達票101の部分は剥離可能な状態で、かつ、貼付票103の部分は強接着状態で、基材21へ接着層31を介して積層されている。かつ、配達票101と前記貼付票103との間に設けられたハーフカット部41を境界にして配達票101の剥離開始端部71から剥離して前記配達票101を分離できる。かつまた、剥離開始端部71から剥離して配達票101を分離する際に、配達票101の外周の剥離開始端部71を含む少なくとも2辺の剥離開始領域301の接着力をニとし、剥離開始領域301に平行して隣接する剥離開始領域の隣接領域303の接着力をロとし、剥離が終わって配達票101が分離する剥離終端領域307の接着力をイとし、剥離開始領域301、剥離開始領域の隣接領域303、及び剥離終端領域307を除く剥離中間領域305の接着力をハとしたときに、ニ<ハ<ロ≦イの接着力の関係とする。なお、剥離開始領域301などの領域は、図面では作図の都合で大きめに図示しているが、剥離中間領域305を除いては極狭い幅の領域である。
ハーフカット部41とは伝票用紙11のみが切断され、基材21が単独の場合には基材21が切断されておらず、また、図2に示すように、通常粘着層33及び剥離紙25が積層されたラベル用紙20を用いている場合にはラベル用紙20を構成する基材21/粘着層33/剥離紙25部分が切断されていない。
また、アンカット61のみの部分はハーフカット部41の全長の1/3以下程度であればよい。
図6に示すように、斜めカット63と小ハーフカット65とのなす角度をθとし、アンカット61の距離をaとし、斜めカット63の剥離開始端部71側の端部と小ハーフカット65との距離をbとしたときに、θ=30°〜45°、a=0.8mm以上、及びb=0.8mm以上とする。なお、θ=30°〜45°の範囲であるが、鋭角ほど好ましい。また、a=0.8mm以上及びb=0.8mm以上であればよいが、a=0.8〜4mm程度及びb=0.8〜4mm程度であるが、距離が長いと外観が悪くなるので短い方が好ましい。
領域によって接着力に差をつける方法について説明する。配送伝票10は、図3に示すように、プリンタで印字できる少なくとも配達票101と貼付票103とが連設された伝票用紙11のうち、配達票101の部分は剥離可能な状態で、基材21、粘着層33及び剥離紙25からなるラベル用紙20の基材21の面に接着層31を介して積層されている。
剥離開始領域301は、配達票101の外周の剥離開始端部71を含む少なくとも2辺の剥離開始領域301の接着力で、該接着力をニとする。図3では外周の剥離開始端部71を含む3辺の剥離開始領域301の例を示している。剥離開始領域301は最も接着力を低く設定する。なお、剥離開始領域301は、ハーフカット部41部分をすべて含むように設け、また、ハーフカット部41部分に斜めカット63、アンカット61及び小ハーフカット65を設けた場合にはこれらのすべて含むように設ける。
剥離終端領域307は、剥離が終わって配達票101が最後に分離する領域の接着力で、該接着力をイとする。図3のように、剥離終端領域307の全面、又は部分的に接着力の強い部分を設ける。また、剥離終端領域307は配達票101の貼付票103側にずらして設けてもよく、このずらしの幅としては0mmより大きく、1mm程度以下、好ましくは0.8mm以下が好ましい。かつ、剥離開始領域301、剥離中間領域305の接着力より強く、剥離開始領域の隣接領域303の接着力と同じかそれ以上にして、ニ<ハ<ロ≦イの接着力の関係となるようにする。
しかしながら、剥離終端領域307の接着力が強過ぎると、配達票101を剥離する際に配達票101が破れたり、紙剥けが生じたりするので、剥離終端領域307の幅としては0mmより大きく、1mm程度以下、好ましくは0.8mm以下が好ましい。例えば、前記未塗工部を直径0.3mmのドット状としたり、幅が0.5mmで長さが5mmの矩形を6mmピッチで設けたり、した場合には、プリンタで印字の際も配達票101の捲れもなく良好で、しかも、配達票101を容易に分離することができる。
また、幅が0.8mmで長さが5mmの矩形を6mmピッチで未塗工部を設けた場合には、プリンタで印字の際は配達票101の捲れもなく良好であったが、配達票101を40℃90%RHの環境下で分離すると若干紙剥けが生じたが、25℃60%RHの環境下では紙剥けもなく、容易に分離できるので、実用上の問題は少ない。
剥離開始領域301に平行して隣接する剥離開始領域の隣接領域303の接着力をロとする。図6では外周の剥離開始端部71を含む1辺の剥離開始領域301の例を示している。剥離開始領域301は剥離終端領域307と同等又はそれに近い強い接着力に設定する。なお、剥離開始領域の隣接領域303の接着力は、剥離終端領域307の接着力と同様の方法で調整することができる。剥離開始領域の隣接領域303の幅としては0mmより大きく、1mm程度以下、好ましくは0.8mm以下が好ましい。
剥離中間領域305の接着力は、剥離開始領域301、剥離開始領域の隣接領域303、及び剥離終端領域307を除く領域の接着力で、該接着力をハとする。剥離中間領域305は配達票101の大半の部分を占め、かつ設計通りの接着力で剥離できるように構成されている。剥離開始領域301よりは強く、剥離開始領域の隣接領域303及び剥離終端領域307よりは弱く設定する。
伝票用紙11としては、充分な強度と印刷やプリンタによる印刷、印字適性及び搬送適性を有するものであれば使用でき、例えば、上質紙、NIP用紙、コート紙、アート紙、クラフト紙、複写用紙、グラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙、合成紙、樹脂フィルムによりラミネートされた紙等の紙が好適に用いられるが、セロファン、延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、延伸ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂フィルムであってもよい。印字適性の点からNIP用紙が好ましい。伝票用紙11の厚さとしては、印字適性及び取扱性から、20〜200μm程度、好ましくは50〜150μmである。また、伝票用紙11へは必要に応じて、絵柄や説明文などの印刷を施してもよい。
伝票用紙11の裏面側には剥離層13を設けてもよい。伝票用紙11の所望の分離可能になるように設ける剥離層13としては、配達票101が基材21から容易に剥離できるような接着性の低い樹脂のフィルム又は印刷層を使用することが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等のオレフィン系(共)重合体を用いることが最も好ましいが、他にも、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、セルロース樹脂等の熱可塑性樹脂及びこれらの混合物からなるフィルムでもよい。また、ポリウレタン等の熱硬化性樹脂等から形成されたフィルムを用いてもよい。また、後述する接着層31と剥離性を持つインキを用いた印刷層でもよい。さらに、所望に応じて、剥離層13には酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、スリップ剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤、フィラー等が添加されていてもよい。剥離層13を形成するための樹脂の塗布量あるいは塗布厚は、塗布量は0.1〜10μm程度、好ましくは0.5〜10μmである。
ラベル用紙20としては、基材21、粘着層33及び剥離紙25からなっている。基材21の表面側には必要に応じて目止め層23が設けられている。
基材21としては、伝票用紙11と同様の紙やフィルムが使用できる。また、基材21の表面及び/又は裏面へは、必要に応じて、絵柄や説明文などの自由な印刷を施してもよい。
目止め層23としては、基材21と後述の接着層31との間に、接着層31が基材21へ浸透を防止し、伝票用紙11と基材21との接着力を調整するために、基材21面へ目止め層23を設けてもよい。目止め層23としては、所謂バインダと呼ばれる、従来公知の塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース誘導体などの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物が使用し、必要に応じて添加剤を加えて、公知のコーティング法又は印刷法で塗布又は印刷すればよい。
粘着層33としては、荷物などに配送伝票10を貼付可能とする感圧接着剤であり、アクリル系粘着剤が最も好ましいが、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーンゴム系粘着剤等でもよい。粘着層33を形成するための粘着剤の塗布量は0.1〜50g/m2で程度、好ましくは3〜30g/m2であり、塗布厚は0.1〜50μm程度、好ましくは3〜30μmである。
剥離紙25(セパレート紙、セパ紙とも呼ばれる)としては、上質紙、コート紙、含浸紙及びプラスチックフィルムなどの基材の片面に離型層を有している。離型層としては、離型性を有する材料であれば、特に限定されないが、例えば、シリコーン樹脂、有機樹脂変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アミノアルキド樹脂、ポリエステル樹脂などがある。これらの樹脂は、エマルジョン型、溶剤型又は無溶剤型のいずれもが使用できる。
接着層31としては、基材21と伝票用紙11を一体化するためのものであり、例えば、ウレタン系、アクリル系、酢酸ビニル系などの熱可塑性樹脂を使用することができ、フレキソ法、グラビア法などの公知の印刷法又はコーティング法によって、厚み0.1〜50μm程度、好ましくは2〜15μmに塗布し、貼り合わせ前又は後に、必要に応じて乾燥させる。基材21と伝票用紙11とを接着剤(又は樹脂)が乾燥していない状態で貼り合わせるウェット又はセミウェットラミネート方式、熱圧着方式や感圧方式によって貼り合わせることが好ましいが、特に限定されるものではない。
伝票用紙11に設けられた剥離層13の部分が、図1に示すように、分離可能な配達票101となり、基材21から容易に剥離できて分離可能となる。分離後の配達票101には受領書を兼務させてもよい。
ハーフカット部41の加工は公知のビク刃によるハーフカット法などが適用できる。また、図5に示すように、ハーフカット部41は、複数のアンカット61と複数の小ハーフカット65と小ハーフカット65の剥離開始端部71側を起点とし該剥離開始端部71側に傾く斜めカット63とからなる。アンカット61を除いて、小ハーフカット65及び斜めカット63を加工する方法は、公知の伝票用紙11側からのハーフカット法でよいが、寸法が細かいので、エッチング刃を用いる加工方法が好ましい。
11:伝票用紙
13:剥離層
20:ラベル用紙
21:基材
23:目止め層
25:剥離紙
31:接着層
33:粘着層
41:ハーフカット部
53:切離部
61:アンカット
63:斜めカット
65:小ハーフカット
71:剥離開始端部
81:交点
101:配達票
103:貼付票
107:リブ部
301:剥離開始領域
303:隣接領域
305:剥離中間領域
307:剥離終端領域
Claims (5)
- 基材の一方の面には荷物に貼るための粘着層が設けられ、前記基材の他方の面には、少なくとも接着層を介して配達票と貼付票とが設けられ、前記配達票は剥離可能な状態で基材に積層された配送伝票において、
前記配達票は、剥離開始領域と剥離終端領域を有しており、
かつ、前記配達票と前記基材との接着力の設定を、前記配達票の接着層が形成されている面の外周の所定領域であって前記剥離開始領域を含む少なくとも2辺の領域の接着力をニとし、前記剥離開始領域に沿って隣接する前記剥離開始領域の隣接領域の接着力をロとし、前記剥離終端領域の接着力をイとし、前記剥離開始領域、前記隣接領域、及び前記剥離終端領域を除く剥離中間領域の接着力をハとしたときに、
ニ<ハ<ロ≦イの接着力の関係であることを特徴とする配送伝票。 - 前記配達票と前記貼付票との間にハーフカット部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の配送伝票。
- 前記配達票と前記貼付票との間に複数のアンカットを設けたことを特徴とする請求項1に記載の配送伝票。
- 前記剥離開始領域の少なくとも一方の端に剥離開始端部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の配送伝票。
- 前記配達票と前記貼付票との間に複数のアンカットと、複数の小ハーフカットと、前記小ハーフカットの剥離開始端部側を起点として前記剥離開始端部側に対して所定の角度をなす斜めカットを設けたことを特徴とする請求項4に記載の配送伝票。
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