JP2010049099A - 擬似接着ラベルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】物流管理用シートなどとして使用された際に、流通過程において擬似接着されたものが意図に反して剥離することを確実に防止できる擬似接着ラベル、およびその製造方法を実現する。
【解決手段】擬似接着ラベル10は、表面基材12、第1の熱可塑性樹脂層(第1の圧着層)14、剥離制御層16、第2の熱可塑性樹脂層(第2の圧着層)18、粘着剤層20を含む。剥離制御層16と第2の熱可塑性樹脂層(第2の圧着層)18とは擬似接着されており、擬似接着ラベル10の使用時には、ハーフカット線10Hを境にして、表面基材12、第1の熱可塑性樹脂層(第1の圧着層)14、および剥離制御層16を含む上部シート24が剥離される。裁断線10Lの形成時に、第1および第2の熱可塑性樹脂層14、18を互いに圧着させ、擬似接着ラベル10の使用前における上部シート24の不必要な剥離を防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、物品の配送や管理、各種の保険やチケットの申し込み等に使用される記録票、伝票等の用途に好適な擬似接着ラベルおよびその製造方法に関する。
郵便、宅配便、通信販売などにおいて商品の受注、発送、顧客の受け取り等の工程からなる流通過程を管理するために、伝票類が用いられる。広く用いられている伝票の一つとして、感圧紙を複数枚積層させたものがある。このような伝票に商品名、送り先などの情報を書き込む際には、強い圧力を加えないと一番下の紙面まで鮮明に書き込むことができないため、ボールペン、タイプライター、ドットプリンター等が必要となる。
しかしながら、ボールペン、タイプライター等による書き込みは煩雑な作業であり、また時には誤字、脱字、写し間違いなどによる誤送の原因となり得る。また、ドットプリンターでは印字に時間がかかる等の欠点がある。
このような問題を解決するために、擬似接着シート、例えば、表面基材、水系エマルジョン樹脂層、熱可塑性樹脂層、接着剤、剥離基材で構成され、表面基材と熱可塑性樹脂層とが擬似接着されたものを用いることが知られている(例えば特許文献1および2参照)。これらの擬似接着シートによれば、郵便、宅配便、通信販売などにおいて商品の受注から顧客の受け取りまでを一枚で管理することが可能であり、さらにレーザプリンタ、熱転写などによる情報の迅速な書き込みが可能な物流管理用シートを提供できる。
特開平11−202771号公報 特開平11−256112号公報
上述のようなラベルの問題点として、擬似接着ラベルの表面基材が、ラベル加工中、あるいは流通過程において剥がれ落ちる可能性が挙げられる。
そこで本発明は、物流管理用シートなどとして使用された際に、流通過程において擬似接着されたものが意図に反して剥離すること(表面基材が剥がれ落ちること)を確実に防止できる擬似接着ラベルの提供を目的とする。さらに、そのような擬似接着ラベルを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明における擬似接着ラベルにおいては、第1の圧着層、剥離制御層、及び第2の圧着層がこの順に積層されている。そして擬似接着ラベルは、剥離制御層と第2の圧着層とが擬似接着されており、第1の圧着層と第2の圧着層とが、擬似接着ラベルの裁断線が設けられた領域の一部または全部において圧着されていることを特徴とする。なお、本発明において圧着されているとは、剥離可能に接着されていることをいう。
第1の圧着層と第2の圧着層とは、同一組成の樹脂により形成されていることが好ましい。また、第1の圧着層の剥離制御層とは反対側に表面基材がさらに積層され、第2の圧着層の剥離制御層とは反対側に粘着剤層がさらに積層されていることが好ましい。また、表面基材が、ハーフカット線によって2つ以上の領域に分離して剥離可能であることが好ましい。表面基材は、例えば、感熱紙、クラフト紙、上質紙、またはグラシン紙等の紙、合成紙、プラスチックフィルム、およびこれらの積層体のいずれかである。
本発明における擬似接着ラベルの製造方法は、ダイカッターを用いて裁断線を設けることにより、第1の圧着層と第2の圧着層とを圧着させる工程を有することを特徴とする。
ダイカッターにおいては、凸状押切刃が設けられており、凸状押切刃の刃幅が5〜20μmであり、頂角が45〜120度であることが好ましい。また、ダイカッターにおいては、擬似接着ラベルの形状に対応した凸状押切刃が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、物流管理用シートなどとして使用された際に、流通過程において擬似接着されたものが意図に反して剥離すること(表面基材が剥がれ落ちること)を確実に防止できる擬似接着ラベル、およびその製造方法を提供できる。
本発明における擬似接着ラベルの実施形態につき説明する。図1は、剥離紙上に設けられた擬似接着ラベルを示す断面図である。図2は、剥離紙上に設けられた擬似接着ラベルを示す平面図である。
擬似接着ラベル10は、剥離紙30の上に設けられる。擬似接着ラベル10は、表面基材12、第1の熱可塑性樹脂層14(第1の圧着層)、剥離制御層16、第2の熱可塑性樹脂層18(第2の圧着層)、粘着剤層20を含む。これらの層は、この順に積層されており、剥離紙30から最も離れた表面側に表面基材12、剥離紙30のすぐ上側に粘着剤層20が設けられている。
擬似接着ラベル10の外郭形状は、裁断線10Lによって定められる。例えば、本実施形態の擬似接着ラベル10は矩形状である(図2参照)。そして、剥離紙30上に積層された擬似接着ラベル10の周辺部分、すなわち裁断線10Lの外側の領域はラベルとして使用されない。
擬似接着ラベル10の中央には、ハーフカット線10Hが設けられており、表面基材12が、ハーフカット線10Hを境とする2つ(あるいはそれ以上)の領域に分離して剥離可能となっている。そして、剥離制御層16と第2の熱可塑性樹脂層18とは擬似接着されており、これらは、擬似接着ラベル10の使用前には互いに剥離可能に接着されている。そして使用時には、ハーフカット線10Hを境にして、剥離制御層16より上側の層、すなわち表面基材12、第1の熱可塑性樹脂層14および剥離制御層16から成る上部シート24を、第2の熱可塑性樹脂層18から剥離させることができる。そして、上部シート24の剥離により露出した剥離制御層16と第2の熱可塑性樹脂層18の表面には、もはや粘着性が無いため、剥離後のシート同士を重ねても互いに接着することは無い。以下、擬似接着ラベル10の各層につき説明する。
表面基材12:擬似接着ラベル10の表面を形成する。一般的には、感熱紙、クラフト紙、上質紙、グラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙、コート紙などの紙、合成紙、プラスチックフィルム、およびこれらの積層体のいずれかが用いられる。そして表面基材12の秤量は、15〜120g/m、好ましくは、20〜100g/mである。
第1および第2の熱可塑性樹脂層14、18:例えば、低密度ポリエチレン(LDPE、密度:0.910g/cm以上0.930g/cm未満)、中密度ポリエチレン(MDPE、密度:0.930g/cm以上0.942g/cm未満)、高密度ポリエチレン(HDPE、密度:0.942g/cm以上)などのポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどの熱可塑性樹脂を、単独、または複数混合して形成される。これらの中でも、圧着が容易である点で、第1および第2の熱可塑性樹脂層14、18のいずれか一方、または両方に低密度ポリエチレンを含んでいることが特に好ましい。
ただし、第1および第2の熱可塑性樹脂層14、18の材質は、これらには限られない。適度な強度を有し、後述するように、裁断時において、互いに圧着し易い限り、第1および第2の熱可塑性樹脂層14、18は、熱可塑性樹脂以外のもので形成されても良い。また、第1および第2の熱可塑性樹脂層14、18の厚さは、例えば、10〜50μmであり、好ましくは15〜40μmである。
剥離制御層16:第1および第2の熱可塑性樹脂層14、18が、互いに接着されてしまうことを防止し、上部シート24を剥離可能にするために用いられる。剥離制御層16の材質としては、例えば、スチレン−アクリル共重合体、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル、アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体などが用いられる。
粘着剤層20:擬似接着ラベル10を配送物などの被着体に貼付するために用いられる。粘着剤層20は、例えば、アクリル系粘着剤、天然ゴム粘着剤、合成ゴム粘着剤、シリコーン系粘着剤などにより形成される。粘着剤層20の厚さは、特に限定されないものの、例えば20〜200μm、好ましくは40〜100μm程度である。
次に、擬似接着ラベルの製造方法につき説明する。図3は、ダイカッターの押切刃の先端部を拡大して示す図である。
擬似接着ラベル10の製造時には、上述の各層が積層される。そして、積層工程の後に、表面基材12側から打ち抜き加工が施される。この打ち抜き加工においては、回転駆動されるローラ(図示せず)の表面に設けられた凸状押切刃32を有するダイカッターが使用される。
すなわち、剥離紙30の全面を覆うように形成された擬似接着ラベル10(図1参照)をローラの表面に押し付けつつローラを回転することにより、凸状押切刃32によりハーフカット線10Hおよび裁断線10Lが設けられる。このとき、所定の深さのハーフカット線10Hおよび裁断線10Lを効率的に形成するために、擬似接着ラベル10の形状に対応した複数の凸状押切刃32がローラ表面に設けられている。
なお、ダイカッターに設けられる凸状押切刃32としては、例えば、トムソン、ピナクルなどが用いられる。
本実施形態においては、頂角αが比較的大きい凸状押切刃32が使用される。これは、後述するように、凸状押切刃32を用いてハーフカット線10Hおよび裁断線10L(図1および2参照)を形成する際に、第1および第2の熱可塑性樹脂層14、18を圧着させるためである。
例えば、頂角αは45〜120度であることが好ましく、50〜90度の範囲内にあることがより好ましい。なお、頂角αの上限値として120度を例示したのは、これ以上の頂角αを有する凸状押切刃によっては、一般にハーフカット線10Hおよび裁断線10Lの形成が困難となるからである。仮に、120度よりも大きい頂角αを有する凸状押切刃によってもハーフカット線10H、裁断線10Lが形成できるのであれば、圧着箇所の形成に有効であるため、そのような凸状押切刃を用いても良い。
凸状押切刃32の刃幅、すなわち、刃先面34の幅Wは、ハーフカット線、裁断線の形成に適当な範囲にあり、概ね5〜20μm程度である。なお図3においては、説明の便宜上、刃先面34は、他の領域よりもさらに拡大して示されている。
次に、擬似接着ラベルの評価、試験方法およびその結果につき説明する。擬似接着ラベル10の評価は、以下の実施例および比較例について行った。
(実施例1)
表面基材12(図1参照)としてのサーマル紙(日本製紙(株)製:TP60KJ−R(秤量65g/m))に、第1の熱可塑性樹脂層14としての低密度ポリエチレン(住友化学(株)製:スミカセンL−405H)を、厚さが20μmとなるようにTダイから押し出し、表面基材12にラミネートした。この第1の熱可塑性樹脂層14の表面基材12とは反対側の表面に、アクリル系エマルジョン樹脂(三井化学(株)製:ボンロンS−1318)を乾燥後の塗布量が4.0g/mとなるように塗布、乾燥させ、剥離制御層16を形成した。
この剥離制御層16の第1の熱可塑性樹脂層14とは反対側の表面に、第2の熱可塑性樹脂層18としての低密度ポリエチレン(住友化学(株)製:スミカセンL−405H)を、厚さが20μmとなるようにTダイから押し出し、剥離制御層16にラミネートした。次に、剥離紙30としての剥離シート(リンテック(株)製:8Kアオ)の剥離層上に、エマルジョン系アクリル型粘着剤(リンテック(株)製:SG)を乾燥厚が20μmとなるように加え、粘着剤層20を形成した。そして、第2の熱可塑性樹脂層18に粘着剤層20が積層するように貼り合わせた。さらに、頂角α(図3参照)が50度のピナクルダイを用いた打ち抜き加工により、図2に示されたハーフカット線および裁断線を形成して、実施例1の擬似接着ラベル10を作成した。
(実施例2)
頂角α(図3参照)が80度のピナクルダイを用いた点を除き、実施例1と同様に実施例2の擬似接着ラベル10を形成した。
(比較例1)
表面基材12’としてのサーマル紙(日本製紙(株)製:TP60KJ−R(秤量65g/m))に、アクリル系エマルジョン樹脂(三井化学(株)製:ボンロンS−1318)を乾燥後の塗布量が4.0g/mとなるように塗布、乾燥させ、剥離制御層16’を形成した。
この剥離制御層16’の表面基材12’とは反対側の表面に、熱可塑性樹脂層18’としての低密度ポリエチレン(住友化学(株)製:スミカセンL−405H)を、厚さが20μmとなるようにTダイから押し出し、剥離制御層16’にラミネートした。次に、剥離紙30としての剥離シート(リンテック(株)製:8Kアオ)の剥離層上に、エマルジョン系アクリル型粘着剤(リンテック(株)製:SG)を乾燥厚が20μmとなるように加え、粘着剤層20’を形成した。そして、熱可塑性樹脂層18’に粘着剤層20’が積層するように貼り合わせた。さらに、頂角α(図3参照)が50度のピナクルダイを用いて、図2に示されたハーフカット線10Hおよび裁断線10Lを形成し、比較例1の擬似接着ラベル10’を作成した。
以上のことから明らかであるように、比較例1の擬似接着ラベル10’は、実施例1の擬似接着ラベル10から第1の熱可塑性樹脂層14を除いた積層体である。
(比較例2)
中間基材(第2の熱可塑性樹脂層18に相当)として、超透明グラシン紙(王子特殊紙(株)製:グラファン(35.0g/m))を用い、この超透明グラシン紙の一方の表面に、アクリル系エマルジョン樹脂(三井化学(株)製:ボンロンS−1318)を乾燥後の塗布量が4.0g/mとなるように塗布、乾燥させ、剥離制御層16’を形成した。
次に、表面基材12’としてのサーマル紙(日本製紙(株)製:TP60KJ−R(秤量65g/m))と中間基材の剥離制御面との間に第1の熱可塑性樹脂層14’としての低密度ポリエチレン(住友化学(株)製:スミカセンL−405H)を、厚さが20μmとなるようにTダイから押し、表面基材12’と、中間基材の剥離制御面とを、第1の熱可塑性樹脂層14’を介してラミネートした。次に、剥離紙30としての剥離シート(リンテック(株)製:8Kアオ)の剥離層上に、エマルジョン系アクリル型粘着剤(リンテック(株)製:SG)を乾燥厚が20μmとなるように加え、粘着剤層20を形成した。そして、中間基材に粘着剤層20が積層するように貼り合わせた。さらに頂角α(図3参照)が50度のピナクルダイを用いて、図2に示されたハーフカット線10Hおよび裁断線10Lを形成し、比較例2の擬似接着ラベルを作成した。
(比較例3)
頂角α(図3参照)が40度のピナクルダイを用いた点を除き、実施例1と同様に比較例3の擬似接着ラベルを形成した。
図4は、擬似接着ラベルの扱きテストの概略を示す図である。図5は、実施例1の擬似接着ラベル10における裁断線10Lの近傍を拡大して示す断面図である。図6は、比較例1の擬似接着ラベル10’における裁断線10Lの近傍を拡大して示す断面図である。
上述の実施例1、2および比較例1〜3の擬似接着ラベルを10枚ずつ用意し、それぞれ上質紙36に貼合した。この上質紙36に対して矢印Aの示す方向に所定の力を加えて移動させ、上質紙36を扱いた。このときに、擬似接着ラベル10、10’の表面基材12、12’が剥れたか否かを判定した。この結果を表1に示す。なお、表1においては、図1に示された実施例1の擬似接着ラベル10の積層構造を基準構造として示している。
Figure 2010049099
表1より明らかであるように、基準構造を有し、頂角α(図3参照)が50度もしくは80度の凸状押切刃32で打ち抜いた実施例1および2の擬似接着ラベル10は、良好な結果を示した。10枚の擬似接着ラベル10のいずれにおいても、表面基材12が剥れることが防止されたからである。
良好な結果が得られた理由としては、第1および第2の熱可塑性樹脂層14、18の圧着が挙げられる。すなわち、図5に示すように、擬似接着ラベル10における裁断線10Lが設けられた領域においては、凸状押切刃32(図4参照)からの圧力により第1、第2の熱可塑性樹脂層14、18等が変形し、薄い剥離制御層16が切断され、そして剥離制御層16の端部において、第1および第2の熱可塑性樹脂層14、18の圧着領域Pが形成される。
このように、圧着領域Pが形成された実施例1および2の擬似接着ラベル10においては、表面基材12と、第2の熱可塑性樹脂層18に擬似接着された剥離制御層16とを含む上部シート24が、第2の熱可塑性樹脂層18に適度な強さで保持される。このため、上述の扱きテストにおいて、表面基材12を含む上部シート24の剥離が防止される。
圧着領域Pを容易に形成可能とするため、第1および第2の熱可塑性樹脂層14、18は、同じ材質(例えば低密度ポリエチレン)により形成されることが好ましいものの、圧着領域Pが形成可能であれば、例えば互いに類似する材質でこれらの樹脂層を形成しても良い。
なお、必要以上に大きい圧着領域Pが形成されると、擬似接着ラベル10の使用時において、上部シート24の剥離が困難となる。よって、適当な大きさの圧着領域Pを形成するように、第1、第2の熱可塑性樹脂層14、18および剥離制御層16の厚さや材質が調整される。また、本実施形態においては、圧着領域Pを形成するために、第2の熱可塑性樹脂層18の上面に到達するようにハーフカット線10Hが設けられている。
一方、比較例1および2においては、表1より明らかであるように、良好な結果は得られなかった。これは、上述の第1、第2の熱可塑性樹脂層14、18が設けられておらず、薄い剥離制御層16を介して互いに近接するように積層された表面基材12’と熱可塑性樹脂層18’の材質が大きく異なるため、剥離制御層16が切断されても、図6に示すように、裁断線10Lの近傍に圧着領域P(図6参照)が形成されないからである。
また、実施例1および2と同一の構造を有する擬似接着ラベルの打ち抜き加工において、頂角αが40度である凸状押切刃32(図4参照)を用いた比較例3においても、実施例1および2ほど良好な結果は得られなかった。これは、頂角αの小さい凸状押切刃32を用いると、裁断線10Lの幅が小さくなり、第1、第2の熱可塑性樹脂層14、18等に加えられる圧力が小さくなることから、圧着領域P(図5参照)が十分に形成されないことに起因する。
しかしながら、比較例3においては、比較例1および2よりも良好な結果が得られた。このことから、不必要な表面基材12等の剥離を防止するためには、頂角αよりも、擬似接着ラベル10の構造、すなわち、互いに圧着され得る第1、第2の熱可塑性樹脂層14、18を設けることが重要であるといえる。
以上のように本実施形態の擬似接着ラベル10においては、第1の熱可塑性樹脂層(第1の圧着層)14、剥離制御層16、および第2の熱可塑性樹脂層(第2の圧着層)18をこの順に積層させ、裁断線10L(図1および2参照)を設けるときに第1および第2の熱可塑性樹脂層(第1および第2の圧着層)14、18を互いに圧着させる工程を設けることにより、使用前、例えば流通過程において、表面基材12(上部シート24)が剥がれ落ちることを確実に防止できる。
なお、全ての裁断線10Lにおいて、圧着領域P(図5参照)を形成しなくても良い。例えば、ハーフカット線10Hと裁断線10Lとが交差する擬似接着ラベル10の端部など、表面基材12の剥離が容易であることが好ましい領域においては、頂角αの小さい凸状押切刃を使用し、圧着領域Pを形成させなくても良い。このように、ハーフカット線10Hと裁断線10Lとにおいて、圧着領域Pを有する領域と有さない領域とを適宜組み合わせることにより、表面基材12の不必要な剥離を防止するとともに、使用時においては表面基材12の剥離が容易な擬似接着ラベル10を製造できる。
また、圧着領域Pを形成できる限り、擬似接着ラベル10の構造や材質は、上述の実施形態に限定されない。例えば、本実施形態では、第1の熱可塑性樹脂層(第1の圧着層)14と第2の熱可塑性樹脂層(第2の圧着層)18における剥離制御層16とは反対側には、それぞれ表面基材12、粘着剤層20が積層されている(図1参照)ものの、表面基材12、粘着剤層20とは異なる層を設けても良い。第1および第2の熱可塑性樹脂層(第1および第2の圧着層)14、18と、剥離制御層16とが本実施形態のように積層されていれば、圧着領域Pが形成できるからである。
ハーフカット線10Hの設けられた領域にて、裁断線10Lと同様に圧着領域Pを設けても良い。この場合にも、必要に応じて、ハーフカット線10Hの一部の領域にのみ圧着領域Pを形成しても良い。また、裁断線10Lとハーフカット線10Hとの両方に圧着領域Pを設けても良い。
剥離紙上に設けられた擬似接着ラベルを示す断面図である。 剥離紙上に設けられた擬似接着ラベルを示す平面図である。 ダイカッターの押切刃の先端部を拡大して示す図である。 擬似接着ラベルの扱きテストの概略を示す図である。 実施例1の擬似接着ラベルにおける裁断線の近傍を拡大して示す断面図である。 比較例1の擬似接着ラベルにおける裁断線の近傍を拡大して示す断面図である。
符号の説明
10 擬似接着ラベル
10H ハーフカット線
10L 裁断線
12 表面基材
14 第1の熱可塑性樹脂層(第1の圧着層)
16 剥離制御層
18 第2の熱可塑性樹脂層(第2の圧着層)
20 粘着剤層
32 凸状押切刃
α 頂角

Claims (8)

  1. 第1の圧着層、剥離制御層、及び第2の圧着層がこの順に積層された構造を有する擬似接着ラベルであって、前記剥離制御層と前記第2の圧着層とが擬似接着されており、前記第1の圧着層と前記第2の圧着層とが、前記擬似接着ラベルの裁断線が設けられた領域の一部または全部において圧着されていることを特徴とする擬似接着ラベル。
  2. 前記第1の圧着層と前記第2の圧着層とが同一組成の樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の擬似接着ラベル。
  3. 前記第1の圧着層の前記剥離制御層とは反対側に表面基材がさらに積層され、前記第2の圧着層の前記剥離制御層とは反対側に粘着剤層がさらに積層されていることを特徴とする請求項1または2に記載の擬似接着ラベル。
  4. 前記表面基材が、ハーフカット線によって2つ以上の領域に分離して剥離可能であることを特徴とする請求項3に記載の擬似接着ラベル。
  5. 前記表面基材が、感熱紙、クラフト紙、上質紙、またはグラシン紙のいずれかであり、秤量が15〜120g/mであることを特徴とする請求項3または4に記載の擬似接着ラベル。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載された擬似接着ラベルの製造方法であって、ダイカッターを用いて前記裁断線を設けることにより、前記第1の圧着層と前記第2の圧着層とを圧着させる工程を有することを特徴とする擬似接着ラベルの製造方法。
  7. 前記ダイカッターにおいて凸状押切刃が設けられており、前記凸状押切刃の刃幅が5〜20μmであり、頂角が45〜120度であることを特徴とする請求項6に記載の擬似接着ラベルの製造方法。
  8. 前記ダイカッターにおいて、前記擬似接着ラベルの形状に対応した凸状押切刃が設けられていることを特徴とする請求項6または7に記載の擬似接着ラベルの製造方法。
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