JP2016168296A - 車いす - Google Patents

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憲吾 小寺澤
Kengo Koderasawa
憲吾 小寺澤
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Kawamura Cycle Co Ltd
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Abstract

【課題】車輪の制動及び制動解除が容易で、且つ快適に使用できる車いすの提供。
【解決手段】車いす2の第一作動伝達部24は、一方のブレーキ装置18と補助操作部22とを連結している。第二作動伝達部26は、他方のブレーキ装置18と補助操作部22とを連結している。ブレーキ装置18は、車輪8を制動する制動姿勢と車輪8を制動しない解除姿勢との間で姿勢変化可能にされている。補助操作部22は、一方のサイドフレーム4に取り付けられている。補助操作部22は、左右一対のブレーキ装置18を制動姿勢にする制動姿勢と、左右一対のブレーキ装置18を解除姿勢にする解除姿勢との間で姿勢変化可能にされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、身体障害者、高齢者、負傷者等に利用される車いすに関する。詳細には、本発明は、車いすのブレーキ装置に関する。
実公平2−26495号公報には、車いすの車輪を制動するブレーキ装置が開示されている。このブレーキ装置は、左右一対の車輪それぞれに取り付けられる。このブレーキ装置は、車いすに着座する使用者が操作し易い位置に取り付けられている。特許第2790608号公報には、車いすを押す介助者がブレーキ装置を操作できるブレーキ機構が開示されている。
これらのブレーキ装置は左右それぞれ独立して車輪を制動している。この車いすでは、左右のブレーキ装置を個々に操作して制動がされる。一方のブレーキ装置のみが車輪を制動した状態では、車いすが左右方向に蛇行してしまう。このため、左右のブレーキ装置を同時に個々に操作する必要がある。制動を解除するときにも、左右のブレーキ装置を個々に操作する。このブレーキ装置は、制動及び制動の解除に、左右のブレーキ装置を個々に操作する必要がある。
特許第4149695号公報の車いすは、左右のブレーキ装置を連結する連結部材を備えている。この連結部材が左右のフレームに跨がって取り付けられている。この連結部材が、介助者の足下に位置している。介助者が足で、この連結部材を操作することで、左右のブレーキ装置を一度に操作することができる。このブレーキ装置は、制動及び制動の解除の手間が軽減されている。
実公平2−26495号公報 特許第2790608号公報 特許第4149695号公報
特許第4149695号公報の車いすの連結部材は、左右のサイドフレームに跨がって取り付けられている。この連結部材は、車いすの介助者の足下のスペースを制限する。この連結部材は、車いすを後方から押す介助者の邪魔になりやすい。
本発明の目的は、車輪の制動及び制動解除が容易で、且つ快適に使用できる車いすの提供にある。
本発明に係る車いすは、左右一対のサイドフレームと、このサイドフレームに回転可能に支持される左右一対の車輪と、この車輪を制動する左右一対のブレーキ装置と、補助操作部と、第一作動伝達部と、第二作動伝達部とを備えている。この第一作動伝達部が一方のブレーキ装置と補助操作部とを連結しており、第二作動伝達部が他方のブレーキ装置と補助操作部とを連結している。この補助操作部は、一方のサイドフレームに取り付けられている。このブレーキ装置は、車輪を制動する制動姿勢と車輪を制動しない解除姿勢との間で姿勢変化可能にされている。この補助操作部は、左右一対のブレーキ装置を制動姿勢にする制動姿勢と、左右一対のブレーキ装置を解除姿勢にする解除姿勢との間で姿勢変化可能にされている。
好ましくは、上記左右一対のブレーキ装置の左右一方のブレーキ装置は、左右一方のサイドフレームに取り付けられている。他方のブレーキ装置は、他方のサイドフレームに取り付けられている。この補助操作部は、サイドフレームの後方下部に取り付けられている。この補助操作部は、ペダルを備えている。このペダルが操作されて、補助操作部が制動姿勢と解除姿勢との間で姿勢変化可能にされている。
好ましくは、上記第二作動伝達部は屈曲変形可能な部材からなっている。
好ましくは、上記第二作動伝達部はプッシュプルケーブルである。
好ましくは、この車いすは、左右一対のサイドフレームの間隔が広げられた使用姿勢と、これらのサイドフレームの間隔が狭められた折り畳み姿勢との間で姿勢変化可能にされている。
好ましくは、上記ブレーキ装置は、トグル式ブレーキである。
本発明に係る車いすでは、補助操作部が制動姿勢にされることで、左右一対のブレーキ装置が制動姿勢にされている。補助操作部が解除姿勢にされることで、左右一対のブレーキ装置が解除姿勢にされている。ブレーキ装置の操作が容易にされている。更に、この補助操作部は左右一対のサイドフレームの一方に取り付けられる。この補助操作部は、省スペースであり、介助者や使用者の邪魔にならない。介助者や使用者は、この車いすを快適に使用しうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る車いすが示された側面図である。 図2は、図1の車いすの背面図である。 図3は、図1の車いすの座シートとクロスメンバー対の一部が示された説明図である。 図4(a)から(c)は、図1の車いすの背シートの取り付け方法がサイドフレームの一部と共に示された説明図である。 図5(a)は図1の車いすの補助操作部の平面図であり、図5(b)はその側面図である。 図6(a)は図1の車いすのブレーキ装置の一の使用状態が示された説明図であり、図6(b)はこのブレーキ装置の他の使用状態が示された説明図である。 図7(a)は図1の車いすの補助操作部の一の使用状態が示された説明図であり、図6(b)はこの補助操作部の他の使用状態が示された説明図である。 図8は、本発明の他の実施形態に係る車いすの、補助操作部の一の使用状態が示された説明図である。 図9(a)は、図8の補助操作部の他の使用状態が示された説明図であり、図9(b)はこの補助操作部の更に他の使用状態が示された説明図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1の左向きが車いす2の前向きであり、右向きが車いす2の後向きである。図2の左右方向が車いす2の幅方向であり、図2の右向きが車いす2の右向きであり、図2の左向きが車いす2の左向きである。
図1及び図2に示される様に、この車いす2は、左右一対のサイドフレーム4、クロスメンバー対6、左右一対の車輪8、左右一対のキャスター10、座シート12、背シート14、ガートル16、左右一対のブレーキ装置18、左右一対の操作レバー20、補助操作部22、第一作動伝達部としての左ケーブル24及び第二作動伝達部としての右ケーブル26を備えている。
それぞれのサイドフレーム4は、上側パイプ28、下側パイプ30、前側パイプ32、後側パイプ34及び肘掛けパイプ36を備えている。上側パイプ28は前後方向に延びている。この上側パイプ28には、パイプ受け37が取り付けされている。下側パイプ30は上側パイプ28の下方に位置して、上側パイプ28と略平行に延びている。前側パイプ32は上下方向に延びている。前側パイプ32に、上側パイプ28の前端と下側パイプ30の前端とが固定されている。
後側パイプ34は、上下方向に延びている。後側パイプ34に、上側パイプ28の後端と下側パイプ30の後端とが固定されている。後側パイプ34は、下側パイプ30の後端が固定された下部から、上側パイプ28の後端が固定された部分を越えて、更に上方に向かって延びている。後側パイプ34は、その後端部が上方で後方に屈曲して延びている。この後端部に、グリップ38が固定されている。このグリップ38は、車いす2を押す介助者が握る押手である。
肘掛けパイプ36は、上側パイプ28の上方に位置している。肘掛けパイプ36の後方部は、上側パイプ28と平行に延びており、肘掛けパイプ36の前方部は屈曲して下方に延びている。この肘掛けパイプ36の前端は、前側パイプ32の上部に固定されている。肘掛けパイプ36の後端は後側パイプ34に固定されている。
上側パイプ28、下側パイプ30、前側パイプ32、後側パイプ34及び肘掛けパイプ36は、例えば金属製の中空パイプからなる。これらが例えば溶接で互いに固定されて、一体にされている。肘掛けパイプ36は、前側パイプ32又は後側パイプ34に回動可能に取り付けられてもよい。
図2及び図3に示される様に、クロスメンバー対6は、第一クロスメンバー40、第二クロスメンバー42、第一座パイプ44、第二座パイプ46、第一軸パイプ48及び第二軸パイプ50を備えている。第一クロスメンバー40と第二クロスメンバー42とは、中央部で軸着されている。第一クロスメンバー40と第二クロスメンバー42とは、互いに回動可能に連結されている。第一座パイプ44は、第一クロスメンバー40の上端に固定されている。第一座パイプ44は前後方向に延びている。第一軸パイプ48は、第一クロスメンバー40の下端に固定されている。図示されないが、第一軸パイプ48は、前後方向に延びている。第二座パイプ46は、第二クロスメンバー42の上端に固定されている。第二座パイプ46は、前後方向に延びている。第二軸パイプ50は、第二クロスメンバー42の下端に固定されている。図示されないが、第二軸パイプ50は、前後方向に延びている。
第一軸パイプ48は、右サイドフレーム4の下部に軸着されている。第一軸パイプ48の軸線を回動軸にして、第一クロスメンバー40が右サイドフレーム4に対して回動可能に連結されている。図1に示される様に、第一座パイプ44は、左サイドフレーム4のパイプ受け37に着脱可能に支持されている。図2に示される様に、第二軸パイプ50は、左サイドフレーム4の下部に軸着されている。第二軸パイプ50の軸線を回動軸にして、第二クロスメンバー42が左サイドフレーム4に対して回動可能に連結されている。図示されないが、第二座パイプ46は、右サイドフレーム4のパイプ受け37に着脱可能に支持されている。このクロスメンバー対6では、第一クロスメンバー40及び第二クロスメンバー42は1組とされたが、2組以上にされてもよい。2組以上の第一クロスメンバー40が第一座パイプ44と第一軸パイプ48とを連結して、2組以上の第二クロスメンバー42が第二座パイプ46と第二軸パイプ50とを連結していてもよい。
図1及び図2に示される様に、それぞれの車輪8は、サイドフレーム4に取付されている。この車いす2では、車輪8は、後側パイプ34に取り付けられている。車輪8は、サイドフレーム4の左右方向外側に取付されている。車輪8は、回転可能に取り付けられている。
それぞれのキャスター10は、サイドフレーム4の前方下部に取り付けられている。この車いす2では、キャスター10は、前側パイプ32の下部に取り付けられている。このキャスター10は、上下方向を回転軸して回転可能にされている。キャスター10は、キャスター輪52を備えている。このキャスター輪52は、水平方向を回転軸にして回転可能にされている。
ガートル16は、点滴などに用いられる。上下方向に延びるガートル棒16aと、ガートル棒16aの上端に位置するフック16bとを備えている。このフック16bに薬剤が吊り下げられて、薬剤が使用者に輸液される。ガートル16は、車いす2の前方に取り付けられている。このサイドフレーム4には、ガートル止め具53が固定されている。このガートル止め具53に、ガートル16が取り付けられている。このガートル止め具53は、サイドフレーム4の後方に取り付けられてもよい。ガートル16が車いす2の後方に取り付けられてもよい。図示されないが、サイドフレーム4に、円筒状のフレームからなるボンベ架台が固定されていてもよい。例えば、酸素ボンベ等がボンベ架台に収容される。
図3に示される様に、第一座パイプ44は中空パイプからなっている。第一パイプ44には、スリット54が形成されている。このスリット54は、第一パイプ44の内周面から外周面まで貫通している。このスリット54は、第一座パイプ44の前端から後端まで、第一座パイプ44の軸線に沿って形成されている。第二座パイプ46も、第一座パイプ44と同様に、中空パイプからなっており、スリット54が形成されている。
座シート12は、一対の軸56とシート58とを備えている。一対の軸56の外径は、第一座パイプ44及び第二座パイプ46の内径より小さくされている。シート58の左右端が軸56に固定されている。シート58は、軸56の間に架け渡されている。座シート12が装着された状態で、シート58の表面が着座する使用者の臀部に面する。このシート58は、例えばポリエステル繊維からなる。
一方の軸56は、第一座パイプ44の中空に挿入される。他方の軸56は、第二座パイプ46の中空に挿入される。このとき、シート58左右端はスリット54に通される。このようにして、座シート12は、第一座パイプ44と第二座パイプ46とに架け渡される。第一座パイプ44と第二座パイプ46の前端には、キャップ60が嵌め込まれる。キャップ60は、軸56の抜け止めとして機能する。この座シート12は、工具を用いることなく着脱可能にされている。
図4(a)に示される様に、背シート14は、シート主部62、折り返し部64、一対の上側バンド66、一対の下側バンド68及び帯体70を備えている。背シート14が装着された状態で、シート主部62の表面が着座する使用者の背中に面する。図4(a)に示される様に、シート主部62から上方に連続して折り返し部64が延びている。シート主部62の上部の左右端のそれぞれから上側バンド66が左右方向外向きに延びている。シート主部62の下部の左右端のそれぞれから下側バンド68が左右方向外向きに延びている。左の上側バンド66の左端から、帯体70が更に左方向外向きに延びている。この帯体70は、右の上側バンド66の右端から、右方向外向きに延びていてもよい。
シート主部62の裏面には、ループ状の起毛を備えるループテープ72aが貼り付けられている。折り返し部64の裏面には、フック状の起毛を備えるフックテープ74aが貼り付けられている。上側バンド66の左右外側端部の裏面には、フックテープ74bが貼り付けられている。下側バンド68の左右外側端部の裏面には、フックテープ74cが貼り付けられている。帯体70の左方向外端部の裏面には、フックテープ74dが貼り付けられている。
図4(b)に示される様に、上側バンド66が後側パイプ34の外周面に沿って折り返される。上側バンド66のフックテープ74bがシート主部62のループテープ72aに接着される。下側バンド68が後側パイプ34の外周面に沿って折り返される。下側バンド68のフックテープ74cがシート主部62のループテープ72aに接着される。帯体70のフックテープ74dが、図示されない上側バンド66の表面に貼り付けられたループテープに貼り付けられている。この様にして、図4(b)の状態にされる。
図4(c)に示される様に、折り返し部64が折り返されて、シート主部62の裏面と折り返し部64の裏面とが対向して重ね合わされる。折り返し部64のフックテープ74aが、シート主部62のループテープ72aと、上側バンド66の表面に貼り付けられたループテープ72bと、下側バンド68の表面に貼り付けられたループテープ72cとに接着される。この様にして、図4(c)の状態にされる。これらのループテープ72(72a、72b、72c)とフックテープ74(74a、74b、74c、74d)とは、着脱可能な面ファスナーを構成している。
この背シート14は、面ファスナーのみで取り付け取り外し可能にされている。この背シート14は、工具を用いることなく着脱可能にされている。この背シート14では、クリーニングや交換等の際に、取り付け取り外しが容易にされている。この背シート14の折り返し部64の表面には、ポケット75が形成されている。この背シート14は、例えばポリエステル繊維からなる。この背シート14では、ループテープ72及びフックテープ74により、皺が寄り難くされている。更に、ポケット75により、皺が寄り難くされている。
図5(a)及び図5(b)に示される様に、補助操作部22は、基板76、ケーブル支持具78、支持板80、補助操作レバー支持具としてのペダル支持具82、連結体84及び補助操作レバーとしてのペダル86を備えている。図1及び図2に示される様に、この車いす2では、補助操作部22は、左サイドフレーム4に取り付けられている。サイドフレーム4の後方下部に取り付けられている。基板76が、下側パイプ30の後端部に取り付けられている。この補助操作部22は、介助者が足で操作する。この補助操作部22は、介助者が操作可能な位置で有ればよく、例えば右サイドフレーム4の後方下部に取り付けられてもよい。本発明では、補助操作部22がいずれかのサイドフレーム4に取り付けられているとは、いずれか一方のサイドフレーム4に取り付けられ他方のサイドフレームに取り付けられていないことを意味する。いずれかのサイドフレーム4に取り付けられているとは、いずれかのサイドフレーム4から延びる部材を設け、その部材に補助操作部22が取り付けられた形態を含む。この補助操作部22の取り付け位置は、介助者が車いす2を操作する際に介助者の足が補助操作部22に当たらない位置であればよい。この補助操作部22の取付位置は、介助者の邪魔にならない位置であればよい。
図5(a)及び図5(b)に示される様に、ケーブル支持具78は、基板76の前部に固定されてる。ケーブル支持具78は、基板76から上方に延びている。支持板80は、基板76の上方に且つケーブル支持具78の後方に位置している。支持板80は、前後方向において、ケーブル支持具78とペダル支持具82との間に位置している。支持板80は、基板76と略平行に前後方向に延びている。ペダル支持具82は、基板76の後部に固定されている。
連結体84は、作動伝達部回動軸としての前軸88、補助操作レバー回動軸としての後軸90及び一対の連結板92を備えている。一対の連結板92は、左右方向に間隔を空けて前後方向に延びている。連結板92の前部は、左右方向へ延びる前軸88に軸着されている。連結板92は、前軸88を回転軸として、回動可能にされている。連結板92の後部は、左右方向に延びる後軸90に軸着されている。連結板92は、後軸90を回転軸として、回動可能にされている。
ペダル86の下部は、ペダル支持具82に軸着されている。ペダル86は、ペダル支持具82に支持されて、左右方向を回動軸にして回動可能にされている。ペダル86の前部は、連結体84の後軸90に軸着されている。連結体84とペダル86とは、左右方向を回転軸にして回動可能に連結されている。ペダル86には、後方で上方に面する踏面94と、後方で下方に面する蹴上面96とが形成されている。
図6(a)に示されるブレーキ装置18は、左サイドフレーム4に取り付けられている。このブレーキ装置18は、基板98、レバーアーム100、ブレーキアーム102、連結アーム104及びケーブル支持具106を備えている。レバーアーム100は、基板98に軸着されている。レバーアーム100は、左右方向を回転軸にして回動可能にされている。レバーアーム100の上部と下部とが基板98に対して回動可能にされている。レーバーアーム100の下部は、後方に延びている。
ブレーキアーム102の上部は、基板98に軸着されている。ブレーキアーム102は、基板98の後方且つ下方に軸着されている。ブレーキアーム102は、その下端に押圧部108が形成されている。連結アーム104の上端部は、レバーアーム100の下部に軸着されている。連結アーム104の下端部は、ブレーキアーム102の長手方向中央部に軸着されている。ケーブル支持具106は、基板98の後方且つ上方に固定されている。このブレーキ装置18は、所謂、トグル式ブレーキである。
操作レバー20は、レバーアーム100の上部から上方に延びている。操作レバー20の下部は、レバーアーム100の上部に固定されている。操作レバー20は、レバーアーム100と共に、回動可能にされている。操作レバー20の上端部には、握り部20aが固定されている。この握り部20aが手で握られて、操作レバー20が前後方向に回動させられる。この操作レバー20は、ブレーキ操作レバーとして機能する。
図示されないが、右サイドフレーム4にも、同様にしてブレーキ装置18及び操作レバー20が取り付けられている。左右のブレーキ装置18及び操作レバー20は、車いす2の左右方向に垂直な中心面に対して、対称の構造及び形状を備えている。
図5(b)、図6(a)及び図7(b)に示される様に、ケーブル24は、ワイヤー110、ケーシング112及びブラケット114を備えている。ケーブル24は、例えばプッシュプルケーブルである。ここでいうプッシュプルケーブルとは、押し力と引き力との両方を伝達可能なケーブルである。このプッシュプルケーブルは例示であって、このケーブル24は、屈曲変形可能であり、押し力と引き力との作動力を伝達できる部材であればよい。
ケーシング112は、ワイヤー110の外周を覆う。ケーシング112は、ワイヤー110の長手方向に沿って、ワイヤー110の摺動経路を形成する。このケーシング112は、摺動経路の内面を形成する内側層と、内側層の外周面に積層される補強層と、この補強層の外周面に積層される外側層とからなっている。内側層および外側層は、屈曲可能な樹脂からなる。補強層は、内側層の外周面に螺旋状に巻かれた複数の細い金属線からなる。この補強層により、ケーシング112は小さな曲率半径で屈曲し難くされている。この補強層により、ワイヤー110の摺動経路の断面形状の変形が抑制されている。このケーシング112により、ワイヤー110は、押し力の伝達が容易にされている。
このワイヤー110の両端のそれぞれには、ブラケット114が固定されている。ブラケット114の先端には軸孔が形成されている。
図5(a)及び図5(b)に示す様に、ケーシング112の後端は、ケーブル支持具78に固定されている。ワイヤー110の後端に固定されたブラケット114の軸孔に、連結体84の前軸88が通されている。このブラケット114は、連結体84に回動可能に連結されている。
図6(a)に示される様に、ケーシング112の前端は、ケーブル支持具106に固定されている。レバーアーム100の上部に、左右方向に延びる軸が固定されている。ワイヤー110の前端に固定されたブラケット114の軸孔に、この軸が通されている。このブラケット114は、レバーアーム100に回動可能に連結されている。このブラケット114は、レバーアーム100に連結されていればよく、レバーアーム100に固定されてもよい。
このケーブル24は、左のブレーキ装置18と補助操作部22とを連結している。このケーブル24では、ワイヤー110が引かれることで左のブレーキ装置18と補助操作部22との操作が可能であり、且つこのワイヤー110が押されることでも左のブレーキ装置18と補助操作部22との操作が可能とされている。このワイヤー110は、例えば、太い金属線からなるコアと、コアの外周に螺旋状に巻かれた複数の細い金属線とからなる。コアとコアの周りに螺旋巻きにされた金属線とにより、ワイヤー110は座屈し難くされている。このワイヤー110の外径とケーシング112の内径との差が小さくされている。これらにより、このワイヤー110が押されたときにも、ケーシング112がワイヤー110の座屈を抑制する。
図示されないが、ケーブル26は、ケーブル24と同様に、ブラケット114を備えている。ケーブル26は、ワイヤー110及びケーシング112に代えて、図示されないワイヤー116及びケーシング118を備えている。このケーブル26は、ケーブル24と同様に、例えばプッシュプルケーブルである。このケーブル26は、右のブレーキ装置18と補助操作部22とを連結している。このケーブル26は、右サイドフレーム4と左サイドフレーム4との間を延びている。このため、ワイヤー116及びケーシング118は、ワイヤー110及びケーシング112より長い。ワイヤー116及びケーシング118のその他の構成は、ワイヤー110及びケーシング112と同様にされている。
このケーブル26では、ワイヤー116が引かれることで右のブレーキ装置18と補助操作部22との操作が可能であり、且つこのワイヤー116が押されることでも右のブレーキ装置18と補助操作部22との操作が可能とされている。このケーブル26は、ケーブル24と同様に、例えばプッシュプルケーブルからなる。このケーブル26は、屈曲変形可能であり、押し力と引き力との作動力を伝達できる部材であればよい。
図6(a)は、ブレーキ装置18の解除姿勢を示している。図6(a)には、一点鎖線で車輪8の一部が示されている。解除姿勢では、押圧部108は車輪8に非接触にされている。解除姿勢では、車輪8は制動されていない。ワイヤー110は、補助操作部22側からブレーキ装置18側に引かれている。操作レバー20の握り部20aは、前方に回動させられている。
図6(b)は、ブレーキ装置18の制動姿勢を示している。制動姿勢では、押圧部108は車輪8に押しつけられている。制動姿勢では、押圧部108により、車輪8が制動されている。ワイヤー110は、ブレーキ装置18側から補助操作部22側に引かれている。操作レバー20の握り部20aは、後方に回動させられている。
図6(a)の両矢印Lf1は、ブラケット114の軸孔の中心からケーシング112の端までの長さを表している。この長さLf1は、解除姿勢で測られる。この長さLf1は、ワイヤー110及びブラケット114に沿って測られる。図6(b)の両矢印Lf2は、ブラケット114の軸孔の中心からケーシング112の端までの長さを表している。この長さLf2は、制動姿勢で測られる。この長さLf2は、ワイヤー110及びブラケット114に沿って測られる。この長さLf1と長さLf2との差が長さLsとされるとき、この長さLsは、解除姿勢と制動姿勢との間の、ワイヤー110の摺動ストロークを表している。
図7(a)は、補助操作部22の解除姿勢を示している。ペダル86の踏面94及び蹴上面96は、上方に回動している。連結体84は、前方に位置している。ワイヤー110は、補助操作部22側からブレーキ装置18側に引かれている。
図7(b)は、補助操作部22の制動姿勢を示している。制動姿勢では、ペダル86の踏面94及び蹴上面96は、下方に回動している。連結体84は、後方に位置している。ワイヤー110は、ブレーキ装置18側から補助操作部22側に引かれている。
図7(a)の両矢印Lr1は、ブラケット114の軸孔の中心からケーシング112の端までの長さを表している。この長さLr1は、解除姿勢で測られる。図7(b)の両矢印Lr2は、ブラケット114の軸孔の中心からケーシング112の端までの長さを表している。この長さLr2は、制動姿勢で測られる。この長さLr1と長さLr2との差は、前述の摺動ストロークLsである。この長さLr1及びLr2は、ワイヤー110及びブラケット114に沿って測られる。
このブレーキ装置18及び補助操作部22について、介助者の使用方法が説明される。図1の車いす2では、一対のブレーキ装置18及び補助操作部22は解除姿勢にある。この車いす2は、走行可能にされている。車いす2を押す介助者が、足でペダル86の踏面94を踏み込む。ペダル86が回動して、踏面94が下方に下がる。この様にして、図7(a)の解除姿勢にある補助操作部22が図7(b)の制動姿勢に変化する。
図7(b)の制動姿勢では、ペダル86の回動により、ワイヤー110及びワイヤー116がブレーキ装置18側から補助操作部22側に引かれている。ワイヤー110及びワイヤー116がストロークLsだけ、ブレーキ装置18側から補助操作部22側に摺動する。
ワイヤー110が引かれることで、図6(a)のレバーアーム100が時計回りに回動させられる。レバーアーム100が時計回りに回動することで、図6(a)の解除姿勢にあるブレーキ装置18が図6(b)の制動姿勢に変化する。図示されないが、ワイヤー116が引かれることで、右サイドフレーム4に取り付けられたブレーキ装置18(右のブレーキ装置18)も、同様に解除姿勢から制動姿勢に変化する。この様に、補助操作部22が制動姿勢にされることで、左右一対のブレーキ装置18は制動姿勢に変化する。これにより、左右一対の車輪8が制動される。
図7(b)の制動姿勢にある補助操作部22で、介助者が足の爪先でペダル86の蹴上面96を押し上げる。ペダル86が回動して、蹴上面96が上方に押し上げられる。図7(b)の制動姿勢にある補助操作部22が図7(a)の解除姿勢に変化する。
図7(a)の解除姿勢では、ペダル86の回動により、ワイヤー110及びワイヤー116が補助操作部22側からブレーキ装置18側に押される。ワイヤー110及びワイヤー116がストロークLsだけ、補助操作部22側からブレーキ装置18側に摺動する。
ワイヤー110が押されることで、図6(b)のレバーアーム100が反時計回りに回動させられる。レバーアーム100が反時計回りに回動することで、図6(b)の制動姿勢にあるブレーキ装置18が図6(a)の解除姿勢に変化する。図示されないが、ワイヤー116が押されることで、右のブレーキ装置18も、同様に制動姿勢から解除姿勢に変化する。この様に、補助操作部22が解除姿勢にされることで、左右一対のブレーキ装置18は解除姿勢に変化する。これにより、左右の車輪8の制動が解除される。
図1の車いす2で着座した使用者が操作する場合には、手で操作レバー20の握り部20aを後方に回動させる。レバーアーム100が時計回りに回動して、図6(a)の解除姿勢にあるブレーキ装置18が図6(b)の制動姿勢に変化する。これにより、ワイヤー110がブレーキ装置18側から補助操作部22側に押される。ワイヤー110がストロークLsだけ、ブレーキ装置18側から補助操作部22側に摺動する。
図7(a)の解除姿勢にある補助操作部22側では、ワイヤー110がブレーキ装置18側から補助操作部22側に押し出される。ペダル86が回動して、踏面94が下方に下がる。図7(a)の解除姿勢にある補助操作部22が図7(b)の制動姿勢に変化する。この車いす2では、左右一方及び他方のいずれかのブレーキ装置18が制動姿勢にされることで、この補助操作部22が制動姿勢にされている。
このとき、ペダル86の回動により、ワイヤー116もブレーキ装置18側から補助操作部22側に引かれる。ワイヤー110及びワイヤー116がストロークLsだけ、ブレーキ装置18側から補助操作部22側に摺動する。図示されないが、ワイヤー116が引かれることで、右のブレーキ装置18も、同様に解除姿勢から制動姿勢に変化する。この様にして、左右一方のブレーキ装置18が制動姿勢にされることで、左右のブレーキ装置18及び補助操作部22が制動姿勢にされる。これにより、左右の車輪8が制動される。
図6(b)の制動姿勢にあるブレーキ装置18で、使用者が操作レバー20の握り部20aを前方に回動させる。レバーアーム100が反時計回りに回動して、図6(a)の解除姿勢に変化する。これにより、ワイヤー110が補助操作部22側からブレーキ装置18側に引かれる。ワイヤー110がストロークLsだけ、補助操作部22側からブレーキ装置18側に摺動する。
図7(b)の制動姿勢にある補助操作部22で、ワイヤー110が補助操作部22側からブレーキ装置18側に引かれる。ペダル86が回動して、蹴上面96が上方に押し上げられる。図7(b)の制動姿勢にある補助操作部22が図7(a)の解除姿勢に変化する。この車いす2では、左右一方及び他方のいずれかのブレーキ装置18が解除姿勢にされることで、この補助操作部22が解除姿勢にされている。
このとき、ペダル86の回動により、ワイヤー116も補助操作部22側からブレーキ装置18側に押し出される。ワイヤー110及びワイヤー116がストロークLsだけ、補助操作部22側からブレーキ装置18側に摺動する。図示されないが、ワイヤー116が押し出されることで、右のブレーキ装置18も、同様に解除姿勢から制動姿勢に変化する。この様にして、左右一方のブレーキ装置18が解除姿勢にされることで、左右のブレーキ装置18及び補助操作部22が解除姿勢にされる。これにより、左右の車輪8の制動が解除される。
この車いす2では、左右一対のブレーキ装置18及び補助操作部22のいずれか一つを制動姿勢にすると、他の2つが制動姿勢に変化する。これらのいずれか一つを解除姿勢にすると、他の2つが解除姿勢に変化する。この車いす2では、使用者及び介助者のブレーキ操作が容易にされている。左右一対のブレーキ装置18が共に制動し、制動を解除するので、より安全に走行できる。更に、この補助操作部22、ケーブル24及びケーブル26は、トグル式ブレーキを備える従来の車いすに容易に後付けできる。
この補助操作部22は、一方のサイドフレーム4に取り付けられている。左右のサイドフレーム4に跨がっていない。この補助操作部22の取り付けスペースは小さい。車いす2を押す介助者の邪魔にならない。この補助操作部22は、従来の同様の機能を持つものに比べ、車いす12の重量増加の抑制に寄与する。
この車いす2では、補助操作部22はサイドフレーム4の後方下部に取り付けられている。この補助操作部22は、介助者が足で操作し易い位置にある。介助者は、左右のグリップ38を握ったまま補助操作部22を操作できる。この補助操作部22を、介助者が安全に操作できる。
この車いす2では、ケーブル26が一方のサイドフレーム4に取り付けられた補助操作部22と、他方のサイドフレーム4に取り付けられたブレーキ装置18とを連結している。この車いす2では、このケーブル26は、ワイヤー116とケーシング118とからなっており、屈曲変形可能な部材からなっている。これにより、車いす2のサイドフレーム4やクロスメンバー対6等の隙間を通すことができる。このケーブル26は、補助操作部22とブレーキ装置18との連結が容易にされている。このケーブル26は、補助操作部22とブレーキ装置18との間で、押し力と引き力との両方を伝達する。屈曲変形可能で、かつ力の伝達をスムーズに行う観点から、このケーブル26は、好ましくはプッシュプルケーブルとされる。
この車いす2は、左右一対のサイドフレーム4がクロスメンバー対6により連結されている。第一クロスメンバー40と第二クロスメンバー42とが互いに回動しうる。これにより、図2に示された使用姿勢の車いす2のサイドフレーム4の間隔が狭められうる。この間隔を狭めることで、車いす2は折り畳み姿勢にされる。この車いす2は折り畳み姿勢にされることで、コンパクトにされて、収納が容易にされている。この車いす2は、保管の際の利便性にも優れている。左右のサイドフレーム4に跨がって連結部材を備える車いすに比べて、この車いす2は折り畳みが容易にされている。屈曲変形可能な部材からなっているケーブル26は、折り畳み可能な車いす2に適している。
このブレーキ装置18はトグル式ブレーキからなっている。トグル式ブレーキでは、比較的小さい力で操作レバー20を操作して、大きな力で押圧部108が車輪8に押しつけられる。この観点から、トグル式ブレーキからなるブレーキ装置18は、ケーブル24及びケーブル26での操作に適している。
トグル式ブレーキからなるブレーキ装置18では、外力を加え続けることなく、解除姿勢及び制動姿勢を維持される。解除姿勢及び制動姿勢において、ケーブル24のワイヤー110及びケーブル26のワイヤー116に外力を加え続ける必要がない。このブレーキ装置18は、ケーブル24及びケーブル26の耐久性の向上に寄与する。
この補助操作部22では、ワイヤー110の端に固定されたブラケット114が、連結体84を介して、ペダル86に連結されている。ワイヤー116の端に固定されたブラケット114も、連結体84を介して、ペダル86に連結されている。このワイヤー110の端部及びワイヤー116の端部と連結体84とは、前軸88により回動可能に連結されている。ペダル86と連結体84とは、後軸90により回動可能に連結されている。このペダル86が回動すると、連結体84がペダル86に対して回動しつつ、水平方向に移動する。この連結体84は、ブラケット114がペダルと共に回動することを抑制する。これにより、ワイヤー110及びワイヤー116の端部が回動することが抑制されている。回動が抑制されることで、ワイヤー110及びワイヤー116の屈曲が抑制されている。この連結体84は、ケーブル24及びケーブル26の押し力及び引き力のスムーズな伝達に寄与する。この連結体84は、ケーブル24及びケーブル26の耐久性の向上に寄与する。
この補助操作部22では、支持板80が連結体84を移動可能に支持しているので、ワイヤー110及びワイヤー116が略直線的に押し込み、引き出しされうる。この支持板80は、ワイヤー110及びワイヤー116のスムーズな摺動に寄与する。この支持板80は、ケーブル24及びケーブル26の押し力及び引き力のスムーズな伝達に一層寄与する。この連結体84は、ケーブル24及びケーブル26の耐久性の向上に一層寄与する。
特に、この補助操作部22では、ワイヤー110及びワイヤー116の一方のみがブレーキ装置18側に引かれると、他方がブレーキ装置18側に押される。この様に一方が引き力を伝達し他方が押し力を伝達するとき、押し力を伝達する他方では座屈等の屈曲が生じ易い。この補助操作部22では、連結体84によりワイヤー110及びワイヤー116が略直線的に摺動する。この連結体84は、ワイヤー110及びワイヤー116の一方が引く力を伝達し他方が押し力を伝達するときも、他方に屈曲が生じることを抑制している。
この車いす2では、ケーブル24及びケーブル26の摺動ストロークLsを長くすることで、ブレーキ装置18及び補助操作部22を確実に操作しうる。この観点から、摺動ストロークLsは、好ましくは25mm以上であり、更に好ましくは35mm以上である。一方で、摺動ストロークLsが長過ぎると、ブレーキ装置18及び補助操作部22の操作性を損なう。この観点から、摺動ストロークLsは、好ましくは125mm以下であり、更に好ましくは100mm以下であり、特に好ましくは75mm以下であり、更に特に好ましくは50mm以下である。
また、大きな引き力及び押し力を伝達できるケーブル24及びケーブル26は、ブレーキ装置18と補助操作部22との間でスムーズに引き力及び押し力を伝達できる。このケーブル24及びケーブル26は、耐久性に優れている。この観点から、摺動ストロークLsが50mmにおいて、ケーブル24及びケーブル26の最大負荷荷重は、好ましくは30N以上であり、更に好ましくは50N以上である。一方で、伝達できる引き力及び押し力が大きいケーブル24及びケーブル26は、屈曲性に劣る。このケーブル24及びケーブル26は、屈曲させることにより摺動抵抗が大きくなる。このケーブル24及びケーブル26は、ブレーキ装置18と補助操作部22の操作性を低下させる。更には、車いす2が折り畳み難くなる。これらの観点から、摺動ストロークLsが50mmにおいて、ケーブル24及びケーブル26の最大負荷荷重は、好ましくは400N以下であり、更に好ましくは250N以下である。
このケーブル26の外径がケーブル24の外径より小さくされてもよい。ワイヤー116の外径はワイヤー110の外径より小さくされてもよい。これにより、ケーブル26が屈曲されてもワイヤー116の摺動抵抗を比較的小さくできる。右のブレーキ装置18と補助操作部22との操作が容易にされる。この車いす2では、ワイヤー110とワイヤー116の外径が異なる場合にも、連結体84が押し力及び引き力のスムーズな伝達に寄与している。この車いす2では、ケーブル26はケーブル24より長い。このワイヤー116とケーシング118との摺動長さは、ワイヤー110とケーシング112の摺動長さより長い。ケーブル26の摺動抵抗は、この摺動長さが長いことで、ケーブル24の摺動抵抗より大きくなり易い。このワイヤー116の外径をワイヤー110の外径より小さくすることで、この摺動抵抗の差を小さくしうる。この車いす2では、このケーブル26の外径をケーブル24の外径より小さくし、ワイヤー116の外径をワイヤー110の外径より小さくすることで、左右のブレーキ装置18の操作感覚の差を小さくしうる。
この車いす2では、補助操作部22が左サイドフレーム4に取り付けられたが、この補助操作部22が右サイドフレーム4に取り付けられてもよい。この場合、左サイドフレーム4に取り付けられたブレーキ装置18と補助操作部22とが、ケーブル26で連結される。右のブレーキ装置18と補助操作部22とが、ケーブル24で連結される。
この車いす2では、第一作動伝達部としてケーブル24を用いている。このケーブル24は、同じサイドフレーム4に取り付けられるブレーキ装置18と補助操作部22とを連結している。このケーブル24に代えて、ブレーキ装置18と補助操作部22とが屈曲変形しない剛体で連結されてもよい。例えば、ブレーキ装置18と補助操作部22とが、スチール製の棒状体で連結されてもよい。
図8には、本発明に係る他の車いすの補助操作部120及び押手としてのグリップ122が示されている。ここでは、車いす2と異なる構成について、その説明がされる。車いす2と同様の構成について、その説明が省略される。車いす2と同様の部品について、同じ符号を用いて説明がされる。
この車いすの左右のサイドフレーム4では、後側パイプ34の上方で後方に延びる後端部に、グリップ122が固定されている。このグリップ122は、車いすを押す介助者が握る押手である。左サイドフレーム4に補助操作部120が取り付けられている。補助操作部120は、グリップ122の近傍に配置されている。
図8には、解除姿勢にある補助操作部120が示されている。この補助操作部120は、ケース本体124、補助操作レバーとしての操作レバー126、作動アーム128及び姿勢保持具130を備えている。ケース本体124がサイドフレーム4に取り付けられている。ケース本体124は、サイドフレーム4に固定されている。ケース本体124には、後方が開口にされた空間が形成されている。この空間の上部に回動支持軸132が固定されている。
操作レバー126は、基部134と基部134の後方に延びる把持部136とからなっている。基部134の上部には、円弧状に延びる長孔137が形成されている。この長孔137に回動支持軸132が通されている。これにより、操作レバー126は、ケース本体124に対して、把持部136が回動可能にされている。この回動支持軸132は、長孔137の後端に位置している。更に、回動支持軸132が長孔137に沿って移動可能にされており、操作レバー126は、ケース本体124に対して移動可能に取り付けられている。
作動アーム128の上部は、回動支持軸132に軸着されている。作動アーム128の下部は、回動支持軸132を中心軸にして回動可能にされている。作動アーム128の下部は、その上部に対して斜め前方に屈曲して延びている。作動アーム128の中央部の前方には、前方に突出する突起部138が形成されている。作動アーム128の下部に、ケーブル24のブラケット114が回動可能に取り付けられている。図示されないが、ケーブル26のブラケット114も回動可能に取り付けられている。この作動アーム128は、左右方向において、ケーブル24のブラケット114とケーブル26のブラケット114との間に位置している。
姿勢保持具130は、前方に位置して外周が円弧状に形成された円柱部140と、後方に突出した係止部142とを有している。姿勢保持具130は、操作レバー126の基部134に回動可能に取り付けられている。この円柱部140及び係止部142は、基部134に対して回動可能にされている。姿勢保持具130は、基部134の上下方向中央で、且つ作動アーム128の前方に位置している。円柱部140の外周は、ケース本体124に形成された円弧状座部144に係合して当接した状態で摺動可能にされている。
図9(a)には、解除規制にされた制動姿勢にある補助操作部120が示されている。この補助操作部120では、回動支持軸132は、長孔137の前端に位置している。把持部136は下方に位置している。姿勢保持具130は、操作レバー126に対して回動している。円柱部140は、ケース本体124の円弧状座部144に係合して当接している。姿勢保持具130の係止部142は、作動アーム128の突起部138と係合している。姿勢保持具130の回動により、作動アーム128の下部が後方に回動させられている。この制動姿勢では、係止部142と突起部138との係合により、この姿勢が保持されている。
図9(b)には、解除非規制にされた制動姿勢にある補助操作部120が示されている。この補助操作部120では、回動支持軸132は、長孔137の後端に位置している。把持部136は上方に位置している。姿勢保持具130は、操作レバー126と共に回動している。円柱部140は、ケース本体124の円弧状座部144から離れている。姿勢保持具130が作動アーム128の前面に当接している。姿勢保持具130が操作レバーと共に回動することにより、作動アーム128の下部が後方に回動させられている。
図8の両矢印Lr1は、ブラケット114の軸孔の中心からケーシング112の端までの長さを表している。図9(a)の両矢印Lr2は、ブラケット114の軸孔の中心からケーシング112の端までの長さを表している。この長さLr1と長さLr2との差は、前述の摺動ストロークLsである。この車いすでは、図9(b)の両矢印Lr3は、長さLr2と同じにされている。
この車いすでは、この補助操作部120が図8の解除姿勢であるとき、一対のブレーキ装置18は図6(a)の解除姿勢である。介助者がグリップ122を握って、車いすを走行させる。介助者が車いすを停止させる。介助者が操作レバー126の把持部136をグリップ122から離れる向きに押し下げる。補助操作部120は、図8の解除姿勢から図9(a)の制動姿勢に変化する。ケーブル24及びケーブル26を介して、一対のブレーキ装置18が解除姿勢から制動姿勢に変化する。
図9(a)の制動姿勢では、姿勢保持具130の係止部142と作動アーム128の突起部138が係合しており、姿勢保持具130が、作動アーム128の下部が時計回りに回動することを阻止している。姿勢保持具130が、ケーブル24のワイヤー110及びケーブル26のワイヤー116が、補助操作部120側からブレーキ装置18側に引かれることを阻止している。図9(a)の制動姿勢では、ブレーキ装置18側の操作レバー20によって、ブレーキ装置18が制動姿勢から解除姿勢にされることが阻止されている。着座する使用者が操作レバー20を操作して、ブレーキ装置18を操作することが規制されている。即ち、図9(a)には、解除規制にされた制動姿勢が示されている。
図9(a)の制動姿勢において、介助者が把持部136をグリップ122に近付く向きに引き上げる。補助操作部120は、制動姿勢から解除姿勢に変化する。ケーブル24及びケーブル26を介して、一対のブレーキ装置18が制動姿勢から解除姿勢に変化する。車いすは走行可能にされる。補助操作部120が解除姿勢にされているので、ブレーキ装置18側の操作レバー20によって、ブレーキ装置18が解除姿勢と制動姿勢とに姿勢変化可能にされる。
図8の解除姿勢にある補助操作部120で、介助者が操作レバー126の把持部136をグリップ122に近付く向きに引き上げる。例えば、介助者がグリップ122と共に操作レバー126を握る。補助操作部120は、解除姿勢から図9(b)の制動姿勢に変化する。ケーブル24及びケーブル26を介して、一対のブレーキ装置18が解除姿勢から制動姿勢に変化する。これにより、一対の車輪8が制動される。
図9(b)の補助操作部120では、姿勢保持具130は、作動アーム128の下部が時計回りに回動することを阻止していない。姿勢保持具130は、ケーブル24のワイヤー110及びケーブル26のワイヤー116が、補助操作部120側からブレーキ装置18側に引かれることを阻止していない。ブレーキ装置18側の操作レバー20によって、ブレーキ装置18が解除姿勢と制動姿勢とに姿勢変化可能にされる。着座する使用者が操作レバー20を操作して、ブレーキ装置18が解除姿勢と制動姿勢とに姿勢変化されうる。即ち、図9(b)には、解除非規制にされた制動姿勢が示されている。前述の車いす2の図7(b)の制動姿勢は、この解除非規制にされた制動姿勢である。
この補助操作部120は、解除規制にされた制動姿勢と、解除非規制にされた制動姿勢と、解除姿勢とに変化可能にされている。この車いすは、着座する使用者が誤って制動を解除することを防止しうる。この車いすは、安全性に特に優れている。
以上説明された構成は、車いすに広く適用されうる。
2・・・車いす
4・・・サイドフレーム
6・・・クロスメンバー対
8・・・車輪
18・・・ブレーキ装置
20・・・操作レバー
22・・・補助操作部
24・・・ケーブル
26・・・ケーブル
84・・・連結体
86・・・ペダル
110、116・・・ワイヤー
112、118・・・ケーシング
120・・・補助操作部
122・・・グリップ
126・・・操作レバー

Claims (6)

  1. 左右一対のサイドフレームと、このサイドフレームに回転可能に支持される左右一対の車輪と、この車輪を制動する左右一対のブレーキ装置と、補助操作部と、第一作動伝達部と、第二作動伝達部とを備えており、
    この第一作動伝達部が一方のブレーキ装置と補助操作部とを連結しており、第二作動伝達部が他方のブレーキ装置と補助操作部とを連結しており、
    このブレーキ装置が車輪を制動する制動姿勢と車輪を制動しない解除姿勢との間で姿勢変化可能にされており、
    この補助操作部が一方のサイドフレームに取り付けられており、
    この補助操作部が左右一対のブレーキ装置を制動姿勢にする制動姿勢と、左右一対のブレーキ装置を解除姿勢にする解除姿勢との間で姿勢変化可能にされている車いす。
  2. 上記左右一対のブレーキ装置の左右一方のブレーキ装置が左右一方のサイドフレームに取り付けられており、他方のブレーキ装置が他方のサイドフレームに取り付けられており、この補助操作部がサイドフレームの後方下部に取り付けられており、
    この補助操作部がペダルを備えており、
    このペダルが操作されて、補助操作部が制動姿勢と解除姿勢との間で姿勢変化可能にされている請求項1に記載の車いす。
  3. 上記第二作動伝達部が屈曲変形可能な部材からなっている請求項1又は2に記載の車いす。
  4. 上記作動伝達部が、プッシュプルケーブルである請求項3に記載された車いす。
  5. 左右一対のサイドフレームの間隔が広げられた使用姿勢と、これらのサイドフレームの間隔が狭められた折り畳み姿勢との間で姿勢変化可能にされている請求項1から4のいずれかに記載の車いす。
  6. 上記ブレーキ装置がトグル式ブレーキである請求項1から5のいずれかに記載の車いす。
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