JP2013226192A - 車椅子用ブレーキハンドル及び介助用車椅子 - Google Patents

車椅子用ブレーキハンドル及び介助用車椅子 Download PDF

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康一 小澤
Hirokazu Katashima
宏和 傍嶋
Noriyuki Matsunaga
紀之 松永
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Abstract

【課題】車椅子を利用する介助者及び被介助者の安全性及び利便性を改善したブレーキハンドル及び車椅子を提供する。
【解決手段】介助者が車椅子を操作するための車椅子用ブレーキハンドル100に関する。このブレーキハンドル100は、車椅子10の背部フレーム14の後方に延びるグリップ101と、当該グリップ101の後端部にその基端103aが配置され、その先端103bが車椅子10の前方に向けて延びるブレーキレバー103と、当該ブレーキレバー103及び前記車椅子10を制動可能なブレーキ機構12を連結するワイヤ103と、を備える。
【選択図】図1

Description

本願発明は、介助者が車椅子を操作するための車椅子用ブレーキハンドル及び当該ブレーキハンドルを着設した介助用車椅子に関する。
従来、介助者が手押しする介助用車椅子には、介助者が把持するためのハンドル、当該ハンドルに着設された介助者が操作可能なブレーキレバー、及び、当該ブレーキレバーの操作によって車椅子の車輪を制動するためのブレーキ機構が設けられている。車椅子の安全性や利便性等を改善するために、種々の車椅子用のブレーキハンドルが提案されている。
例えば、特許文献1は、ブレーキワイヤ(5)(( )内の数字は特許文献1の符号に対応)をハンドル(2)に容易に取り付け可能なブレーキワイヤ構造を有する介助式車椅子(1)を開示している。この介助式車椅子(1)は、背部フレームの先端に位置する金属パイプ(2c)と、金属パイプ(2c)の後端から車椅子の後方に延びる直線状のハンドル(2)と、金属パイプ(2c)の後端に取着されていると共にハンドル(2)と並列して配置されている長手状のブレーキレバー(4)と、を備える。当該ブレーキレバー(4)の前端には、ブレーキワイヤ(5)が接続されており、当該ブレーキレバー(4)を操作することにより車椅子を制動可能となっている。このブレーキワイヤ(5)は、車椅子(1)の背面上に露出された状態で配設され、ブレーキレバー(4)とドラム式介助ブレーキ(7)とを連結している。
特許文献2は、車椅子のドラムブレーキに制動ブレーキ及び駐車ブレーキの2つの機能を持たせ、被介助者が単独で車椅子に搭乗しても、制動及び駐車ができる車椅子用のドラムブレーキ機構を開示している。図8に特許文献2に基づいた車椅子のハンドルブレーキの拡大概略図を示す。この車椅子では、後部フレーム1の上端から後方に延びる直線形状のハンドル2に並設されたブレーキレバー3と、車椅子を制動可能なドラムブレーキ(17)(( )内の数字は特許文献2の符号に対応)とがワイヤ4で接続されている。そして、このワイヤ4は、車椅子の背部フレーム1の背部に露出された状態で配設されている。また、ワイヤ4とは別途に、ドラムブレーキ(17)を操作可能な操作レバー(18)が設けられている。
特開2003−334217号公報 特開2004−136084号公報
しかしながら、特許文献1及び2のような先行技術の車椅子では、背部フレームの後端部から後方に延びるように直線状のグリップが構成され、尚且つ、当該グリップに並設してブレーキレバーの先端が後方に延びており、ブレーキハンドルの後方側に開放している。このため、介助者が車椅子のグリップを把持して車椅子を所定速度で手押ししている際、介助者の握りが不意に緩んだり、あるいは、汗などで手が滑ったりすることによって、グリップが介助者の握りをすり抜けてしまい、車椅子が制動不能となる問題があった。特に、介助者が車椅子を急停止させる場合には、介助者が瞬間的にグリップを持ち替えてレバー操作しなければならないため、すり抜けにより車椅子を急停止できずに事故につながる虞があった。
さらに、特許文献1及び2の車椅子では、ブレーキレバーとブレーキ機構とを連結するワイヤが、車椅子背面に凸状に露出されているので、突出したワイヤに手や物が不意に引っ掛かって、ワイヤを損傷したり、車椅子を転倒させたりする危険性が存在していた。
本発明は、上記欠点の一部又は全部を改善するためになされたものであり、その目的は、車椅子を利用する介助者及び被介助者の安全性及び利便性を改善したブレーキハンドル及び車椅子を提供することにある。
請求項1に記載の車椅子用ブレーキハンドルは、介助者が車椅子を操作するための車椅子用ブレーキハンドルであって、車椅子の背部フレームの後方に延びるグリップと、グリップの後端部にその基端が配置され、その先端が車椅子の前方に向けて延びるブレーキレバーと、車椅子を制動可能なブレーキ機構及びブレーキレバーを連結するワイヤと、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の車椅子用ブレーキハンドルは、請求項1に記載の車椅子用ブレーキハンドルにおいて、グリップはワイヤを内包可能な中空パイプ構造を有しており、ワイヤが少なくともグリップの内部に挿通され、グリップの後端部近傍でブレーキレバーの基端に接続されていることを特徴とする。
請求項3に記載の車椅子用ブレーキハンドルは、請求項2に記載の車椅子用ブレーキハンドルにおいて、背部フレームの少なくとも一部はワイヤを内包可能な中空パイプ構造を有しており、ワイヤが背部フレームの内部に挿通され、背部フレームに穿設された挿通孔から外部に延び出てブレーキ機構に接続されていることを特徴とする。
請求項4に記載の車椅子用ブレーキハンドルは、請求項1から3のいずれかに記載の車椅子用ブレーキハンドルにおいて、グリップの表面が軟質の被覆材で形成されており、被覆材が背部フレームの一部を被覆するように延設されていることを特徴とする。
請求項5に記載の車椅子用ブレーキハンドルは、請求項1から3のいずれかに記載の車椅子用ブレーキハンドルにおいて、ブレーキレバーの先端におけるグリップとブレーキレバーとの間隔が、ブレーキレバーの基端における間隔よりも大きいことを特徴とする。
請求項6に記載の介助用車椅子は、請求項1から5のいずれか一項に記載の車椅子用ブレーキハンドルを備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ブレーキレバーの先端がグリップの後端部から車椅子の前方に延びることによって、グリップが介助者の握りをすり抜けてしまうことを防止する。特には、グリップが車椅子の後方に延びているとともにグリップ後端部からブレーキレバーが車椅子の前方に延びていることにより、ブレーキハンドルの全体形状は、車椅子の前方に開放部位を有すると共に後方に閉塞部位を有するように屈曲したU字形状となる。すなわち、介助者が車椅子を手押ししているときに不意に握りが緩んだとしても、グリップに置かれた手と、ブレーキハンドルの屈曲した閉塞部位とが当接することにより、グリップが介助者の手からすり抜けてしまうことを防止する。また、介助者が急ブレーキを掛けるためにグリップを持ち替える場合においても、介助者の指の少なくとも一部(例えば親指の先端)がグリップとブレーキレバーとの間に位置していれば、指がブレーキハンドルの屈曲部位に引っ掛かるため、グリップのすり抜けを効果的に防止することができる。したがって、本発明に係るブレーキハンドルによって、車椅子の介助者及び被介助者の安全性及び利便性を改善することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、ワイヤが少なくともグリップの内部に挿通され、グリップの後端部近傍でブレーキレバーの基端に接続されていることにより、ワイヤの外部に露出される割合が減少し、突出したワイヤに手や物が不意に引っ掛かって、ワイヤを損傷したり、車椅子を転倒させたりする危険性が軽減する。さらに、車椅子外部のワイヤやその取付具による凹凸が減るため、外観上の美感が改善される。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、ワイヤがさらに背部フレームの内部に挿通されていることにより、より一層、ワイヤの外部に露出される割合を減少させることができる。また、背部フレームに穿設された挿通孔から外部に延び出てブレーキ機構に接続されていることにより、ワイヤの外部に露出される割合を最小化しつつ、効果的にワイヤでブレーキ構造及びブレーキレバーを連結することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれかの発明の効果に加え、軟質な被覆材が背部フレームの一部をも被覆するように延設されていることにより、車椅子の座乗者の背中が当接する背部フレームが軟質な被覆材で覆われて、車椅子の座乗者の背中の保護をすることができる。すなわち、従来、硬く冷たい金属製のパイプが薄い布状の背もたれを介して座乗者の背中に当接し、座乗者に不快感を与えていたが、本発明では、座乗者の背中が軟質な被覆材に当接するため、座乗者の快適性を改善することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から4のいずれかの発明の効果に加え、長い人差し指や中指が配置されるグリップ前部(ブレーキレバー先端近傍)においてグリップとブレーキレバーとの間隔が大きくなっているため、指先をブレーキレバーの内方に巻き込むことなく、ブレーキレバーの操作が可能である。すなわち、グリップとブレーキレバーとで手指を挟み込む虞を軽減させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から5のいずれかのブレーキハンドルを備えることにより、上述した効果を車椅子として発揮することができる。すなわち、本発明の車椅子は、当該車椅子を利用する介助者及び被介助者の安全性及び利便性を改善する。
本発明の一実施形態の介助用車椅子の概略側面図。 図1の介助用車椅子の部分拡大図。 図2のブレーキハンドルの分解斜視図。 図1の介助用車椅子のブレーキ機構を示す概略側面図。 本発明の一変形例のブレーキハンドル及び車椅子を示す概略図。 本発明の一変形例のブレーキハンドル及び車椅子を示す概略図。 本発明の一変形例のブレーキハンドル及び車椅子を示す概略図。 従来のブレーキハンドルの概略図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
以下に一実施形態のブレーキハンドル100及びブレーキハンドル100を着設した介助用車椅子10を詳細に説明する。
図1に示すとおり、一実施形態の介助用車椅子10は、主に、左右一対の主車輪11と、当該主車輪11の回転を制動可能に車軸両側に設けられたブレーキ機構(ドラムブレーキ)12と、布状の座部シートS1が張設された座部フレーム13と、布状の背もたれシートS2が張設された背部フレーム14と、当該背部フレーム14の後端(又は上端)に着設されたブレーキハンドル100とを、備えている。この介助用車椅子10は、座部フレーム13の下方にクロスバー構造を有しており、幅方向に折り畳み可能に構成されている。さらに、背部フレーム14は、上部フレーム14aと下部フレーム14bとが軸14cを中心として回動可能に接続されたもの(図2参照)であり、背折れレバー14dを操作することにより上部フレーム14aが後方に背折れ可能に構成されている。つまり、一実施形態の介助用車椅子10は、幅方向及び背折れ方向に折り畳み可能である。
図2及び3は、図1のブレーキハンドル100近傍の部分拡大図及びその分解斜視図である。図2及び図3を参照して、ブレーキハンドル100の各部材(及びこれに関連する背部フレーム14)について以下に説明する。
図2及び3に示すとおり、背部フレーム14の上部フレーム14aは、背もたれシートS2の上側部分を張設可能に車椅子10の垂直高さ方向に延びており、その上部で後方に屈曲している。尚且つ、この上部フレーム14aは、ワイヤ104を内包可能な中空パイプ構造を有すると共に、その下端近傍にワイヤ104が挿通可能な孔14eを有する。そして、ブレーキハンドル100が当該背部フレーム14の後方に連設されている。当該ブレーキハンドル100は、その全体形状が略U字状に屈曲している。より具体的には、背部フレーム14の後方に直線的に延びてその後端で下方に屈曲し、さらに、その下端で前方に屈曲している。すなわち、当該ブレーキハンドル100の全体形状において、車椅子10の前方側に開放部位100aが形成されていると共に、その後方側に閉塞部位100b(又は屈曲部位)が形成されている。
ブレーキハンドル100は、背部フレーム14の後部に配置されて車椅子10の後方に直線状に延びるグリップ101と、当該グリップ101の後端部に着設された固定部102と、当該固定部102の軸孔102aで回動可能に軸支されたブレーキレバー103と、当該ブレーキレバー103の取着溝103cに固定され、ブレーキレバー103及びドラムブレーキ12を連結するワイヤ104と、を備えている。つまり、本実施形態の車椅子10では、背部フレーム14からブレーキレバー103の先端103aまで屈曲及び湾曲しながら連続的に延びている。
ブレーキハンドル100のグリップ101は、ワイヤ104を内包可能な中空パイプ構造を有している。また、グリップ101には、介助者がグリップ101を握り易いように、その表面に軟質な素材(一実施形態ではゴム)からなる被覆材101aが設けられている。そして、グリップ101の後端(車椅子10の後方端部)が、固定部102を嵌合して固定可能にねじ切り加工(図示せず)されている。さらに、本実施形態では、図3に示すとおり、グリップ101は、背部フレーム14から一体的に延びるパイプに被覆材101aを巻き付けることにより構成されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、背部フレームの後端に筒状のグリップを別体として取り付けてもよい。
なお、一実施形態のブレーキハンドル100では、グリップ101はゴム材で構成されているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、介助者が車椅子を操作するときに把持可能であればよく、その素材等は任意に選択可能である。また、被覆材を設けないように金属パイプが露出したものも、介助者が把持可能であれば本発明のグリップに含まれることは云うまでもない。
固定部102は、両側方からブレーキレバー103を挟み込むと共にワイヤ104を内包可能な中空空間を有している。固定部102の先端にグリップ101が固定され、その後端に設けられた開口からブレーキレバー103が延び出ている。そして、固定部102の下端には、軸(図示せず)を挿通してブレーキレバー103を回動可能に軸支する軸孔102aが設けられている。つまり、当該固定部102によって、ブレーキレバー103がグリップ101の後端部(近傍)に回動可能に支持されている。
ブレーキレバー103は、が車椅子10の後方側に位置する基端103aと、車椅子10の前方側に位置する先端103bとを有し、基端103aから先端103bへと湾曲しつつ延びる長片である。より詳細には、ブレーキレバー103は、その基端103aから下方に延び、車椅子10の前方に屈曲し、そして、その先端103bが車椅子10の前方を向くように構成されている。さらに、U字形全体形状の開放部位100aが広がるように、ブレーキレバー103の先端103b近傍が下方になだらかに湾曲している。つまり、図2に示すとおり、ブレーキレバー先端103bにおけるグリップ101とブレーキレバー103との間隔は、グリップ101の後端におけるグリップ101とブレーキレバー103との間隔よりも大きい。さらに、ブレーキレバー103の基端103a側には、ワイヤ104の端部を固定可能な取着溝103cが切り欠き形成されていると共に、固定部102の軸孔102aに対応する軸孔103dが穿設されている。
なお、上記固定部102及びブレーキレバー103は、一般的に金属又は硬質樹脂で形成することが可能である。
ワイヤ104は、ブレーキレバー103の基端103aとドラムブレーキ12(図1及び図4参照)との間にピンと張った状態で張設されている。より詳細には、ワイヤ104の球(又は円板)状の端部104aを当該取着溝103cの切り欠き内に配置することにより、ワイヤ104がブレーキレバー103の基端103aに係止可能に固定されている。このワイヤ104は、固定部102内部(又はグリップ101後端部)に位置するブレーキレバー103の基端103aから延び、固定部102、グリップ101及び背部フレーム14の連通した内部空間を通って延設されている。そして、当該ワイヤ104は、背部フレーム14の上部フレーム14aの下端近傍に穿設された挿通孔14eから延び出て、車椅子10の主車輪11のハブ(中心)に設置されたドラムブレーキ12に接続されている。つまり、ブレーキハンドル100から上部フレーム14a下端近傍まで、ワイヤ104が車椅子10の外部(背面)に露出されていない。そして、ブレーキレバー103をグリップ101側に回動操作したとき、ブレーキレバー103の回動に応じて、張力がかかった状態のワイヤ104が後方に引っ張られることにより、ワイヤ104を介してブレーキレバー103の変位(入力)がドラムブレーキ12に伝達される。なお、図2の破線で示されたブレーキレバー103が、介助者が車椅子10のブレーキをかけた状態を示している。
なお、ワイヤ104は、非伸縮性であり且つ十分な剛性を有するステンレス鋼からなり、その周囲がゴム等のチューブ材で覆われている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、その素材を任意に選択可能であることは云うまでもない。
図4は、介助用車椅子10のブレーキ機構であるドラムブレーキ12を示す。当該ドラムブレーキ12は、両車輪11のハブ(又は車軸11a)に取り付けられる一般的なドラムブレーキ機構である。すなわち、ドラムブレーキ12の内部には、一対の円弧状ブレーキシューが配置されており、これらブレーキシューをドラムの内面に押し付けることにより、車輪11の回転を制動する(図示せず)。他方、ドラムブレーキ12の外部には、ブレーキアーム12aと、ワイヤ挿通部12bとが設けられている。ブレーキアーム12aがドラムブレーキ12の本体に回動可能に軸支されており、ワイヤ挿通部12bがドラムブレーキ12の本体に固定されている。ブレーキアーム12aとワイヤ挿通部12bとの間には、付勢バネ12cが介在し、ブレーキアーム12aを下方に付勢している。このブレーキアーム12aが上方に回動すると、ドラム内部のブレーキシューが外側に拡がってブレーキ機構が作動する。
そして、ブレーキレバー103から延びるワイヤ104の下端104bが、ワイヤ挿通部12bを通って、ブレーキアーム12aに固定されている。ブレーキが効いていない場合(すなわち車椅子が走行可能な状態)には、付勢バネ12cによる付勢力でブレーキアーム12aが下方に下げられると共に、ワイヤ104が下方に引かれている。この状態では、ブレーキレバー103がグリップ101から離れる方向(図2の時計回り方向、すなわち、実線で示したブレーキレバー103)に付勢されている。このブレーキが効いていない状態からブレーキレバー103をグリップ101に近づける方向(図2の反時計回り方向、すなわち、破線で示したブレーキレバー103)に回動操作するために、ブレーキレバー103を強く握ると、ワイヤ104がドラムブレーキ12の上方に牽引されてブレーキアーム12aが上方に回動する。したがって、一実施形態の車椅子10では、ブレーキレバー103の操作によってドラムブレーキ12を制御することで車輪11の回転を制動可能である。
なお、本実施形態の車椅子10では、ブレーキ機構としてドラムブレーキ12を採用しているが、本発明はこれに限定されない。つまり、ブレーキハンドルで操作可能であれば、他の一般的なブレーキ機構を採用することも可能である。例えば、ドラムブレーキに替えて、ディスクブレーキやバンドブレーキ等を採用してもよい。
以下、本発明の一実施形態のブレーキハンドル100及び介助用車椅子10の作用効果について説明する。
一実施形態のブレーキハンドル100及び介助用車椅子10では、ブレーキレバー103の基端103aがグリップ101の後端部の固定部102内に配置され、且つ、ブレーキレバー103の先端103aがグリップ101の後端部から車椅子の前方に屈曲して延びていることにより、グリップ101が介助者の握りをすり抜けてしまうことを防止する。特には、ブレーキハンドル100の全体形状が車椅子10の前方側に開放すると共に後方側に閉塞するように屈曲したU字形状であるので、介助者が車椅子10を手押ししているときに不意に握りが緩んだとしても、グリップ101に置かれた手と、ブレーキハンドル100の屈曲した閉塞部位100bとが当接することにより、グリップ101が介助者の手からすり抜けてしまうことを防止する。また、介助者が急ブレーキを掛けるためにグリップ101を持ち替える場合においても、介助者の指の少なくとも一部(例えば親指の先端)がグリップ101とブレーキレバー103との間に位置していれば、指がブレーキハンドルの閉塞部位100bに引っ掛かるため、グリップ101のすり抜けを効果的に防止することができる。
さらに、一実施形態のブレーキハンドル100及び介助用車椅子10では、ワイヤ104が固定部102、グリップ101及び背部フレーム14の一部(上部フレーム14a)の連通した内部空間に挿通され、ブレーキレバー103の基端103aとドラムブレーキ12のブレーキアーム12aとを連結していることにより、背部フレーム14の上部において、ワイヤ104を外部に露出せずに配設することができる。これにより、従来の外部に露出されたワイヤへの引っ掛かりによる事故が起こる虞を著しく軽減させることができる。また、車椅子10では、従来のようにワイヤをフレームに固定するための取付具を設置する必要もないため、車椅子をより簡易な構造とすることができ、製造コスト及び外観上美感の点で有利である。
また、従来の車椅子では、長い人差し指や中指が置かれるグリップの前側近傍で、グリップとブレーキレバーとの間隔が狭まっているため、介助者の手の大きさや握りの深さによっては、介助者がブレーキを掛けるときに、指先がグリップ及びブレーキレバーの間に回り込んで、ブレーキレバーとグリップとで手指を挟み込んでしまい怪我をする虞があった。これに対して、本実施形態のブレーキハンドル100及び車椅子10では、ブレーキレバー先端103b(開放部位100a)におけるグリップ101とブレーキレバー103との間隔がグリップ101の後端部(閉塞部位100b)近傍における間隔よりも大きい。すなわち、長い人差し指や中指が配置されるブレーキレバー先端103b近傍において、グリップ101とブレーキレバー102との間隔が大きくなっているため、指先をブレーキレバー103の内方に巻き込んでグリップ101とブレーキレバー103とで手指を挟み込むことによる怪我の発生を抑えることができる。
さらに、本実施形態の介助用車椅子10は、背部フレーム14の上部フレーム14aと下部フレーム14bとが回動して背折れ可能に構成されている。そして、上部フレーム14aに内包されたワイヤ104が、この上部フレーム14aの下部に穿設された挿通孔14eから抜け出て、車椅子10の外部でドラムブレーキ12に接続されている。つまり、本実施形態の車椅子10は、車椅子10背部におけるワイヤ104の露出量を出来る限り最小化しつつ、背部フレーム14の背折れ折り畳み構造を達成したものである。すなわち、上述した利点を備えつつ、車椅子10をコンパクトに変形可能である。しかしながら、本発明のブレーキハンドルを備える介助用車椅子は、折り畳み式車椅子に限定されないことは云うまでもない。例えば、車椅子の背部フレームが背折れ式でない場合には、ドラムブレーキに最も近い位置に穿設した挿通孔からワイヤを引き出すことにより、車椅子背部におけるワイヤの露出量をさらに最小化することができる。
したがって、本実施形態のブレーキハンドル100及び車椅子10は、車椅子の介助者及び被介助者の安全性及び利便性を改善するものである。
(変形例1)
一実施形態では、後方に直線的に延びたグリップ101から、前方に屈曲するようにブレーキレバー103が延びているが、本発明では、グリップの後端部にブレーキレバーの基端が配置され、ブレーキレバーが車椅子の前方に向けて延びていればよい。すなわち、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、図5のブレーキハンドル100Aでは、グリップ101Aの(背部フレーム14A側の)前端部及び(ブレーキレバー103A側の)後端部が共に車椅子10Aの前方を向くようにグリップ101AがJ字状に屈曲している。当該グリップ101Aの後端部には、ほぼ直線状に延びるブレーキレバー103Aの基端103aAが(固定部102Aを介して)に回動可能に配置されている。しかし、このブレーキハンドル100Aは、全体形状としてその後部側が閉塞したU字形状を有しているため、一実施形態のブレーキハンドル100と同様に、グリップ101Aが握りからすり抜けることを防止することができる。
(変形例2)
一実施形態のブレーキハンドル100及び車椅子10では、背部フレーム14の上部が後方に屈曲し、その後端近傍にグリップ101が設けられている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、図6のブレーキハンドル100B及び車椅子10Bでは、グリップ101Bを覆う軟質な被覆材(ゴム)101aBが、背部フレーム14Bの上部フレーム14aB(すなわち、背部フレーム14Bの一部)を被覆するように延びている。つまり、この実施例では、グリップ101Bと上部フレーム14aBとが実質的に一体に構成されてなる。これにより、車椅子の座乗者の背中が当接する背部フレーム14B上部が軟質な被覆材101aBで覆われて、座乗者の背中の保護をすることができる。したがって、従来、硬く冷たい金属製のパイプが薄い布状の背もたれを介して座乗者の背中に当たって座乗者に不快感を与えていたが、変形例2の車椅子10では、座乗者の背中が軟質な被覆材101aBを介して背部フレーム14Bに当接するため、座乗者の快適性を改善することができる。
(変形例3)
一実施形態のブレーキハンドル100及び車椅子10では、ブレーキハンドル100は、下方にU字状に屈曲した全体形状を有しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、図7のブレーキハンドル100C及び車椅子10Cは、車椅子10Cの左右水平方向にU字状に屈曲した全体形状を有している。本変形例においても、グリップ101Cの後端部にブレーキレバー103Cの基端103aCが配置され、ブレーキレバー103Cの先端103bCが車椅子10Cの前方側に向けて延びているため、上述した一実施形態と同様の作用効果を奏することは云うまでもない。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
10 介助用車椅子
11 主車輪
12 ドラムブレーキ(ブレーキ機構)
13 座部フレーム
14 背部フレーム
14a 上部フレーム
14b 下部フレーム
14c 軸
14d 背折れレバー
14e 挿通孔
100 ブレーキハンドル
100a 開放部位
100b 閉塞部位
101 グリップ
101a 被覆材
102 固定部
103 ブレーキレバー
103a 基端
103b 先端
104 ワイヤ

Claims (6)

  1. 介助者が車椅子を操作するための車椅子用ブレーキハンドルであって、
    前記車椅子の背部フレームの後方に延びるグリップと、
    前記グリップの後端部にその基端が配置され、その先端が前記車椅子の前方に向けて延びるブレーキレバーと、
    前記ブレーキレバー、及び、前記車椅子を制動可能なブレーキ機構を連結するワイヤと、を備えることを特徴とする車椅子用ブレーキハンドル。
  2. 前記グリップは前記ワイヤを内包可能な中空パイプ構造を有しており、前記ワイヤが少なくとも前記グリップの内部に挿通されて前記グリップの後端部近傍で前記ブレーキレバーの基端に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の車椅子用ブレーキハンドル。
  3. 前記背部フレームの少なくとも一部は前記ワイヤを内包可能な中空パイプ構造を有しており、前記ワイヤが前記背部フレームの内部に挿通され、前記背部フレームに穿設された挿通孔から外部に延び出て前記ブレーキ機構に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の車椅子用ブレーキハンドル。
  4. 前記グリップの表面が軟質の被覆材で形成されており、前記被覆材が前記背部フレームの一部を被覆するように延設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車椅子用ブレーキハンドル。
  5. 前記グリップと前記ブレーキレバーとの間隔が、前記ブレーキレバーの基端から先端にかけて広がっていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車椅子用ブレーキハンドル。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の車椅子用ブレーキハンドルを備えることを特徴とする介助用車椅子。
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