JP2016166515A - シャッターの防火構造 - Google Patents
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Abstract
Description
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。
実施の形態は、概略的に、建物の開口部の開閉を行うためのシャッターカーテンと、開口部における開閉方向に沿って設けられたガイドレールであり、シャッターカーテンにおいて相互に対向する一対の端部の各々を案内するガイドレールと、を備えたシャッターの防火構造に関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
まず、実施の形態1に係るシャッターの防火構造について説明する。この実施の形態1は、上下開閉式且つ電動式の窓シャッターに防火構造を適用した形態である。なお、この実施の形態1では、建物の屋外側で発生した火災によってシャッターが加熱される場合について主として説明する。
最初に、実施の形態1に係るシャッターの防火構造が適用されるシャッターの構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るシャッターであって、後述する開口部全閉状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図、図2は、図1のシャッターのA−A矢視断面図、図3は、図2の下方領域の拡大図、図4は、図1のB−B矢視断面図である。図5は、図1のC領域周辺の拡大図である。なお、以下の説明では、図1のX方向をシャッターの左右方向又は幅方向(−X方向をシャッターの左方向、+X方向をシャッターの右方向)、図1のY方向をシャッターの前後方向(+Y方向をシャッターの前方向(建物の屋外側の方向)、−Y方向をシャッターの後方向(建物の屋内側の方向))、図1のZ方向をシャッターの上下方向(+Z方向をシャッターの上方向、−Z方向をシャッターの下方向)と称する。なお、図3においては、施錠装置33におけるラッチバー33a以外の部分の図示を省略する(後述する図9についても同様とする)。また、図3、図4においては、後述する第1侵入ルートR1、及び後述する第2侵入ルートR2を想像線で示す。
枠体10は、建物の躯体2に形成された開口部3に設けられるものである。この枠体10は、複数の枠材を相互に組み合わせることによって構成されている。具体的には、複数の枠材は、左縦枠80(支持枠材)、右縦枠81(支持枠材)、及び水切り板70から構成されている。そして、これら左縦枠80、右縦枠81、及び水切り板70は、それぞれ開口部3の周縁における建物の躯体2の外面に公知の方法で直接的に固定されている。なお、これら左縦枠80、右縦枠81を特に区別する必要のないときは、単に「縦枠82」と総称する。
シャッター収納部20は、シャッター1の各部を収納するための中空体であり、建物における開口部3の上端近傍位置に取り付けられている。このシャッター収納部20の内部には、開閉機40と、巻き取り軸50とが収容されている。また、巻き取り軸50にてシャッターカーテン30が巻き取られた状態では、シャッターカーテン30の少なくとも一部も、シャッター収納部20の内部に収容される(なお、図2では、開口部3を全開した状態において、巻き取り軸50によって巻装されたシャッターカーテン30の外縁を2点鎖線で示す)。このシャッター収納部20は、例えば、折り曲げ成形された複数のスチール製の板状体を固定具によって相互に接続して形成することができる。
シャッターカーテン30は、巻き取り軸50によって巻き取り又は巻き出しされることで、開口部3を全開した状態、開口部3を全閉した状態(以下、「開口部全閉状態」と称する)、あるいは半開状態とする遮蔽手段である。図2、図3に示すように、このシャッターカーテン30は、複数のスラット30aを備えて構成されており、各スラット30aの上下の両端部には嵌合部30bが設けられている。この嵌合部30bは、複数のスラット30aを相互に嵌合接続するために各スラット30aの上下の両端部に設けられたもので、当該両端部を屈曲させることによって形成されている。また、このシャッターカーテン30の左右方向(長手方向)の両端部の各々は、ガイドレール13のコ字状の開放端部を介して当該ガイドレール13の内部に挿入されており、上下方向においてはガイドレール13の内部をスライド移動可能であり、かつ、前後方向においてはガイドレール13の外部に脱落しないように規制されている。
図2において、開閉機40は、巻き取り軸50を回転駆動することによって電動でシャッターカーテン30を昇降させる昇降手段であり、操作スイッチ若しくはリモコン(図示せず)を介して操作される。
巻き取り軸50は、シャッターカーテン30を巻き取り又は巻き出すことにより、シャッターカーテン30を昇降させる昇降手段である。この巻き取り軸50は、シャッター収納部20の左右方向(長手方向)に沿って配置されており、この巻き取り軸50にはシャッターカーテン30の上端に連結された連結スラット(図示省略)が接続されていて、この巻き取り軸50を回転させることで、連結スラットを介してシャッターカーテン30を巻き取り又は巻き出すことができる。ただし、この巻き取り軸50は、例えば公知の巻き取り軸等によって構成することができるので、その詳細な説明は省略する。
次に、シャッターカーテン30の座板31の構成の詳細について説明する。ただし、座板31は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。また、実施の形態1において、図3、図4、図6、図7に示すように、座板31は、本体片60、第1突出部61、第2突出部62、接続部63、切欠部64、及び取付片65、66を備えて構成されている。このうち、本体片60は、座板31の基本構造体である。この本体片60は、シャッターカーテン30の左右方向の全長にわたって形成されており、上下方向に略沿うように配置されている。第1突出部61は、本体片60の先端部分(すなわち、本体片60の下端部)からシャッターカーテン30の閉鎖方向(すなわち、下方向)に向けて突出するように、シャッターカーテン30の左右方向(長手方向)の全長にわたって形成されている。この第1突出部61の先端部は、建物の屋内側に向けて折り返すように形成されている。第2突出部62は、シャッターカーテン30の閉鎖方向(すなわち、下方向)に向けて突出するものであり、開口部全閉状態において、水切り板70の後述する溝部73の第3溝側片73cと当接するように形成されており、第1突出部61よりも建物の屋内側に配置されている。接続部63は、第1突出部61と第2突出部62とを接続するためのものであり、第1突出部61の上端部から第2突出部62の上端部に至るように形成されている。切欠部64は、第2突出部62及び接続部63における左右方向の端部及びその近傍部分に形成されたものであり、このように切欠部64を設けることにより、開口部全閉状態において第2突出部62及び接続部63がガイドレール13と干渉することが防止されている。取付片65、66は、施錠装置33を挟持することで座板31に取り付けるためのものであり、本体片60の屋内側の側面から屋内側に向けて張り出すようにそれぞれ形成されている。
次に、枠体10の水切り板70の構成の詳細について説明する。図8は、水切り板70を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。ただし、水切り板70は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。水切り板70は、座板31の少なくとも一部を覆うカバー片であり、図3、図4、図8に示すように、水切り板本体71と、立ち上げ片72とを備えている。このうち、水切り板本体71は、水切り板70の基本構造体である。この水切り板本体71は、左側のガイドレール13の収容枠14から右側のガイドレール13の収容枠14に至る範囲にわたって形成されている。また、この水切り板本体71は、建物の開口部3の周縁下方から建物の屋外側に向けて張り出すように配置されており、具体的には、水切り板本体71を水切り面として機能させるために、建物の屋内側から建物の屋外側に向かうに伴って下方に傾斜するように配置されている。また、この水切り板本体71の前端部及びその近傍部分には、溝部73が形成されている。溝部73は、開口部全閉状態における座板31の第2突出部62を建物の屋外側から覆うためのものである。この溝部73は、縦断面形状が下方に向けて突出するU字状に形成されており、具体的には、図7に示すように、建物の屋内側に位置する第1溝側片73aと、建物の屋外側に位置する第2溝側片73bと、及び第1溝側片73aと第2溝側片73bとの相互間に位置する第3溝側片73c(溝部73の底部分に相当)とを有している。このうち、第1溝側片73aは、座板31の第2突出部62よりも建物の屋内側に位置すると共に、第2溝側片73bは、第2突出部62よりも建物の屋外側に位置するように、溝部73が配置されている。また、第2溝側片73b及び第3溝側片73cの各々における左右方向の端部及びその近傍部分には、水切り板70と縦枠82の後述する第2接続部85とが当接しないように、切欠部74が形成されている。また、立ち上げ片72は、水切り板本体71の後端部から上方に向けて張り出すように形成されている。この立ち上げ片72には、当該立ち上げ片72と建物との相互間の隙間に水が侵入することを防止するための水密材76(例えば樹脂製のパッキン等)が取り付けられている。このように構成された水切り板70は任意の方法や材質で製造することができ、例えば、アルミニウムの押し出し成形により製造することができる。
次に、枠体10の縦枠82の構成の詳細について説明する。ただし、縦枠82は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。縦枠82は、水切り板70とガイドレール13とを支持する支持手段であり、図3、図4に示すように、縦枠本体83と、第1接続部84と、第2接続部85とを備えて構成されている。このうち、縦枠本体83は、縦枠82の基本構造体であり、水切り板70の左右方向の各端部において、建物の開口部3の周縁下方から建物の屋外側に向けて張り出すように配置されており、当該縦枠本体83に形成された取付孔(図示省略)及び水切り板70の水切り板本体71に形成された取付孔71aを介して当該水切り板本体71に対して固定具によって接続されている。また、この縦枠本体83の前端部には、嵌合部83aが形成されている。この嵌合部83aは、縦枠82をガイドレール13に接続する接続手段であり、ガイドレール13の収容枠14に形成された嵌合部14aに対して嵌合接続されている。また、第1接続部84は、縦枠82と建物とを接続する接続手段である。この第1接続部84は、縦枠本体83の後端部からシャッターカーテン30の左右外側に向けて張り出すように形成されており、当該第1接続部84に形成された取付孔(図示省略)及び建物に形成された取付孔(図示省略)を介して固定具によって当該建物に対して接続されている。第2接続部85は、縦枠82とガイドレール13とを接続する接続手段である。この第2接続部85は、縦枠本体83の前端部の近傍からシャッターカーテン30の左右方向の内側に向けて張り出すように形成されており、当該第2接続部85に形成された取付孔(図示省略)及び収容枠14に設けられた接続片14bに形成された取付孔(図示省略)を介して、当該収容枠14に対して固定具によって接続されている。このように構成された縦枠82は任意の方法や材質で製造することができ、例えば、アルミニウムの押し出し成形により製造することができる。
次に、シャッター1の防火構造について説明する。図9は、開口部全閉状態において、建物の屋外側で火災が発生した場合のシャッター1の状況を示す図であって、図3に対応する領域を示す図である。この図9に示すように、このシャッター1は、開口部全閉状態において建物の屋外側で火災が発生した場合に、シャッター1を介して炎が侵入することを防止するための防火構造を備えている。また、この防火構造は、ガイドレール13の防火構造と、座板31の防火構造と、水切り板70の防火構造とを備えている。以下では、これら各防火構造について順次説明する。
次に、ガイドレール13の防火構造について説明する。図3から図5、図9に示すように、建物の屋外側で発生した火災の炎がガイドレール13を介して建物の屋内側に侵入することを防止するための防火構造として、レールキャップカバー111によって覆われたレールキャップ100と、熱膨張耐火部材110と、熱膨張耐火部材140とが設けられている。以下では、このガイドレール13の防火構造について説明する。
最初に、レールキャップ100について説明する。図10は、レールキャップ100を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。レールキャップ100は、ガイドレール13の少なくとも一部を覆うための被覆手段であり、図3から図5、図9、図10に示すように、ベース部材101と、防火部材102と、起立部材103とを備えて構成されている。
ベース部材101は、ガイドレール13の閉鎖方向側の端部(すなわち、ガイドレール13の下端部)を覆うためのベース片である。このベース部材101は、略六角形状の板状体にて形成されており、ガイドレール13の下端部及びその周辺部分(例えば、水切り板70の左端部(又は右端部)及びその近傍部分、ガイドレール13の収容枠14等)を含む領域を下方側から覆うように設置されている。
防火部材102は、ガイドレール13の側面のうちシャッターカーテン30に対向する側面である内側面(以下、「ガイドレール13の内側面」と称する)を覆うものである。この防火部材102は、ベース部材101の上面に設けられており、第1防火片102aと、第2防火片102bと、第3防火片102cと、固定片102dとを備えている。
起立部材103は、ガイドレール13の外側面を覆うためのものであり、図4、図5、図10に示すように、第1起立片103aと、第2起立片103bと、第3起立片103cとを備えている。
次に、レールキャップカバー111について説明する。図11は、レールキャップカバー111を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。レールキャップカバー111は、レールキャップ100の側面のうちガイドレール13と対向する側面とは反対側の側面である外側面(以下、「レールキャップ100の外側面」と称する。また、この外側面については、具体的には、ベース部材101の下面の外側面、並びに、第1起立片103aの前面の外側面、第2起立片103bの左面(又は右面)の外側面、第3起立片103cの左面(又は右面)の外側面等が該当する。)を覆うためのものであり、図4、図5、図11に示すように、第1カバー部材112と、第2カバー部材113とを備えている。
次に、熱膨張耐火部材110について説明する。この熱膨張耐火部材110は、第1隙間4、及びレールキャップ100と水切り板70との相互間の隙間5(以下、「第2隙間5」と称する)を塞ぐためのものである。図3から図5、図10に示すように、熱膨張耐火部材110は、長尺板状に形成されており、例えば、所定温度(具体的には、150℃〜250℃の温度)で加熱されることで発泡する公知の熱膨張耐火部材(具体的には、フィブロック(登録商標)等)を用いて構成されていて、レールキャップ100のベース部材101に対して両面テープや接着剤等によって固定されている。
最初に、座板31の防火構造について説明する。図3、図6、図7、図9に示すように、建物の屋外側で発生した火災の炎が座板31を介して建物の屋内側に侵入することを防止するための防火構造として、座板31の側面に熱膨張耐火部材90a、90bが設けられている。以下では、この座板31の防火構造について説明する。なお、これら熱膨張耐火部材90a、90bを特に区別する必要のないときは、単に「熱膨張耐火部材90」と総称する。
次に、水切り板70の防火構造について説明する。図3、図4、図8、図9に示すように、建物の屋外側で発生した火災の炎が水切り板70と縦枠82の第2接続部85との相互間の隙間から建物の屋内側に侵入することを防止するための防火構造として、熱膨張耐火部材120が設けられている。以下では、この水切り板70の防火構造について説明する。
続いて、このように構成されたシャッター1の防火構造の作用について説明する。
このように実施の形態1によれば、レールキャップ100は、ガイドレール13の端部のうち、シャッターカーテン30の下端部を覆うベース部材101と、ガイドレール13の第1側片13aの内側面を覆うための第1防火片102aと、を備えるので、建物の屋外側で発生した火災の炎がガイドレール13の内部に流入した場合に、第1防火片102aによって、第1側片13aが火災の炎から遮蔽されるため、第1隙間4を介して火災の炎が建物の屋内側に侵入することを抑制できる。よって、シャッター1の防火性能を向上させることが可能となる。
次に、実施の形態2に係るシャッターの防火構造について説明する。この実施の形態2は、上下開閉式且つ手動式の窓シャッターに防火構造を適用した形態である。ただし、この実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて、実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
まず、実施の形態2に係るシャッターの構成について説明する。図12は、実施の形態2に係るシャッターの防火構造を示す図であり、(a)は図4に対応する領域を示す図であり、(b)は図5に対応する領域を示す図である。図12に示すように、実施の形態2に係るシャッター1については、実施の形態1に係るシャッター1とほぼ同様に構成されている。ただし、ガイドレール13の構成、及びガイドレール13の防火構造の構成については、下記に示す工夫が施されている。
次に、ガイドレール13の構成について説明する。図12に示すように、実施の形態2に係るガイドレール13は、実施の形態1に係るガイドレール13に対して収容枠14を省略して構成されている。この場合において、ガイドレール13と縦枠82との接続関係については任意であるが、実施の形態2では、縦枠82の嵌合部83aが、ガイドレール13の第1側片13aに形成された嵌合部14aに対して嵌合接続されている。また、第2接続部85が、当該第2接続部85に形成された取付孔(図示省略)及び第1側片13aに設けられた接続片14bに形成された取付孔(図示省略)を介して、固定具によって当該第1側片13aに対して接続されている。
次に、ガイドレール13の防火構造について説明する。図12に示すように、ガイドレール13の防火構造として、レールキャップカバー111によって覆われたレールキャップ100と、熱膨張耐火部材110とが設けられている。
最初に、レールキャップ100について説明する。図13は、レールキャップ100を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。図12、図13に示すように、レールキャップ100は、ベース部材101と、防火部材102と、起立部材103とを備えて構成されている。ここで、ベース部材101は、略五角形状の板状体にて形成されており、ガイドレール13の下端部及びその周辺部分(例えば、水切り板70の左端部(又は右端部)及びその近傍部分等)を含む領域を下方側から覆うように配置されている。また、第1防火片102aとガイドレール13との接続関係については任意であるが、実施の形態2においては、第1防火片102aが、当該第1防火片102aに形成された取付孔102e、102fのうちの取付孔102f、補強部材15の第1補強片15aに形成された取付孔(図示省略)、及びガイドレール13の第1側片13aに形成された取付孔(図示省略)を介してガイドレール13に対して固定具によって接続されている。また、起立部材103は、第1起立片103aと、第2起立片103bとを備えている。このうち、第2起立片103bは、ガイドレール13の外部において、ベース部材101における左右方向の外側の端部から上方に向けて突出するように設けられており、ガイドレール13の第3側片13cの外側面に対して当接するように設置されている。このような構成により、第2起立片103bと防火部材102の第3防火片102cとで第3側片13cが直接的に挟み込まれているので、第3側片13cの剛性を高めることが可能となる。
次に、レールキャップカバー111について説明する。図14は、レールキャップカバー111を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。図12、14に示すように、レールキャップカバー111は、第1カバー部材112と、第2カバー部材113とを備えている。このうち、第1カバー部材112は、ベース部材101の外形と略同一又はそれよりも大きな外形を有する略五角形状の板状体にて形成されており、ベース部材101の外側面全体を下方側から覆うように配置され、当該第1カバー部材112に形成された取付孔112b及びベース部材101に形成された取付孔101aを介してベース部材101に対して固定具等によって接続されている。
また、熱膨張耐火部材110は、第1隙間4及びその近傍位置、並びに、第2隙間5及びその近傍位置に設置されていることに加えて、さらに、レールキャップ100と縦枠82との相互間の隙間6(以下、「第3隙間6」と称する)及びその近傍位置に設置されている。このような設置にした理由は、以下の通りである。すなわち、レールキャップ100のベース部材101の上面と縦枠82の第2接続部85の下端部が当接するように、ベース部材101と第2接続部85とが設けられている場合でも、建物の屋外側で発生した火災の熱によってベース部材101又は第2接続部85が変形した場合に、第3隙間6が大きくなることで、当該第3隙間6を介して当該火災の炎が建物の屋内側に侵入する可能性があった。そこで、このような問題を解消するために、第3隙間6及びその近傍位置に熱膨張耐火部材110が設置されている。
このように実施の形態2によれば、上下開閉式且つ手動式の窓シャッターに適用した場合において、建物の屋外側で発生した火災の炎がガイドレール13の内部に流入した場合には、レールキャップ100の第1防火片102aによって、第1隙間4を介して火災の炎が建物の屋内側に侵入することを抑制でき、シャッターの防火性能を向上させることが可能となる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、本発明に係るシャッター1の防火構造の防火性能が従来と同程度であっても、従来と異なる構造により従来と同程度の防火性能を確保できている場合には、本願の課題は解決している。
上記実施の形態1、2では、ガイドレール13に補強部材15が設けられていると説明したが、これに限られず、例えば、補強部材15を省略してもよい。この場合において、防火部材102とガイドレール13との設置関係については任意であるが、例えば、防火性能及びガイドレール13の剛性を向上させる観点から、第1防火片102aと第1側片13aとが当接し、第2防火片102bと第2側片13bとが当接し、及び、第3防火片102cと第3側片13cとが当接するように、防火部材102とガイドレール13とが設置されてもよい。
上記実施の形態1、2では、シャッター1の防火構造は、ガイドレール13の防火構造と、座板31の防火構造と、水切り板70の防火構造とを備えていると説明したが、これに限られず、例えば、座板31の防火構造又は水切り板70の防火構造の少なくともいずれか一方を省略してもよい。
上記実施の形態1、2では、ガイドレール13の防火構造として、レールキャップカバー111と、熱膨張耐火部材110とが設けられていると説明したが、これに限られない。例えば、この防火構造の設置コストを低減するために、レールキャップカバー111又は熱膨張耐火部材110の少なくともいずれか一方を省略してもよい。
上記実施の形態1、2では、防火部材102が、第2防火片102bと、第3防火片102cと、固定片102dとを備えていると説明したが、これに限られない。例えば、防火部材102の構成を簡略化するために、第2防火片102b、第3防火片102c、又は固定片102dの少なくともいずれか一方が省略されてもよい。なお、固定片102dが省略された場合には、例えば、第1防火片102a、第2防火片102b、又は第3防火片102cは、ベース部材101に固定具や溶接等によって直接的に固定されてもよい。
上記実施の形態1、2では、レールキャップ100が、起立部材103を備えていると説明したが、これに限られない。例えば、レールキャップ100の製造コストを低減するために、起立部材103を省略してもよい。
付記1のシャッターの防火構造は、建物の開口部の開閉を行うためのシャッターカーテンと、前記開口部における開閉方向に沿って設けられたガイドレールであり、前記シャッターカーテンにおいて相互に対向する一対の端部の各々を案内するガイドレールと、を備えたシャッターの防火構造であって、前記ガイドレールの少なくとも一部を覆うための耐火性の被覆手段を備え、前記被覆手段は、前記ガイドレールの端部のうち、前記シャッターカーテンの閉鎖方向側の端部を覆うベース片と、前記ベース片から前記シャッターカーテンの開放方向側に向けて突出するように設けられた第1防火片であって、前記ガイドレールの側面のうち前記シャッターカーテンに対向する側面である内側面のうち、前記シャッターカーテンよりも前記建物の屋内側に位置する内側面を覆うための第1防火片と、を備える。
付記1に記載のシャッターの防火構造によれば、被覆手段は、ガイドレールの端部のうち、シャッターカーテンの閉鎖方向側の端部を覆うベース片と、ガイドレールの内側面のうち、シャッターカーテンよりも建物の屋内側に位置する内側面を覆うための第1防火片と、を備えるので、建物の屋外側で発生した火災の炎がガイドレールの内部に流入した場合に、第1防火片によって、当該内側面が火災の炎から遮蔽されるため、ガイドレールを介して火災の炎が建物の屋内側に侵入することを抑制できる。よって、シャッターの防火性能を向上させることが可能となる。
2 躯体
3 開口部
4 第1隙間
5 第2隙間
6 第3隙間
10 枠体
13 ガイドレール
13a 第1側片
13b 第2側片
13c 第3側片
14 収容枠
14a 嵌合部
14b 接続片
15 補強部材
15a 第1補強片
15b 第2補強片
15c 第3補強片
20 シャッター収納部
30 シャッターカーテン
30a スラット
30b 嵌合部
31 座板
32 嵌合部
33 施錠装置
33a ラッチ
33b 操作レバー
33c ラッチバー
34 ストッパ
40 開閉機
41 チェーン
50 巻き取り軸
60 本体片
61 第1突出部
62 第2突出部
63 接続部
64 切欠部
65、66 取付片
70 水切り板(カバー片)
71 水切り板本体
71a 取付孔
72 立ち上げ片
73 溝部
73a 第1溝側片
73b 第2溝側片
73c 第3溝側片
73d 取付孔
74 切欠部
76 水密材
80 左縦枠
81 右縦枠
82 縦枠
83 縦枠本体
83a 嵌合部
84 第1接続部
85 第2接続部
90、90a、90b 熱膨張耐火部材
100 レールキャップ
101 ベース部材
101a 取付孔
102 防火部材
102a 第1防火片
102b 第2防火片
102c 第3防火片
102d 固定片
102e、102f 取付孔
102g 取付孔
103 起立部材
103a 第1起立片
103b 第2起立片
103c 第3起立片
110 熱膨張耐火部材
110a 取付孔
111 レールキャップカバー
112 第1カバー部材
112a、112b 取付孔
112c 凹部
113 第2カバー部材
120 熱膨張耐火部材
140 熱膨張耐火部材
L1〜L10 所定距離
R1 第1侵入ルート
R2 第2侵入ルート
Claims (3)
- 建物の開口部の開閉を行うためのシャッターカーテンと、前記開口部における開閉方向に沿って設けられたガイドレールであり、前記シャッターカーテンにおいて相互に対向する一対の端部の各々を案内するガイドレールと、を備えたシャッターの防火構造であって、
前記ガイドレールの少なくとも一部を覆うための耐火性の被覆手段を備え、
前記被覆手段は、
前記ガイドレールの端部のうち、前記シャッターカーテンの閉鎖方向側の端部を覆うベース片と、
前記ベース片から前記シャッターカーテンの開放方向側に向けて突出するように設けられた第1防火片であって、前記ガイドレールの側面のうち前記シャッターカーテンに対向する側面である内側面のうち、前記シャッターカーテンよりも前記建物の屋内側に位置する内側面を覆うための第1防火片と、を備える、
シャッターの防火構造。 - 前記被覆手段は、
前記ベース片から前記シャッターカーテンの開放方向側に向けて突出するように設けられた第2防火片であって、前記ガイドレールの内側面のうち、前記シャッターカーテンよりも前記建物の屋外側に位置する内側面と直接的又は間接的に当接するように配置された第2防火片、又は、
前記ベース片から前記シャッターカーテンの開放方向側に向けて突出するように設けられた第3防火片であって、前記ガイドレールの内側面のうち、前記シャッターカーテンの幅方向に略直交する内側面と直接的又は間接的に当接するように配置された第3防火片を備える、
請求項1に記載のシャッターの防火構造。 - 前記第2防火片が当該被覆手段に設けられており、前記被覆手段は、前記ベース片から前記シャッターカーテンの開放方向側に向けて突出するように設けられた第1起立片であって、前記ガイドレールの側面のうち前記シャッターカーテンに対向する側面とは反対側の側面である外側面のうち、前記建物の屋外側に位置する外側面と直接的に当接するように配置された第1起立片を備え、又は、
前記第3防火片が当該被覆手段に設けられており、前記被覆手段は、前記ベース片から前記シャッターカーテンの開放方向側に向けて突出するように設けられた第2起立片であって、前記ガイドレールの外側面のうち、前記シャッターカーテンの幅方向に略直交する外側面と直接的に当接するように配置された第2起立片を備える、
請求項2に記載のシャッターの防火構造。
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