JP2016165857A - 加硫ゴムホース成形用離型剤 - Google Patents

加硫ゴムホース成形用離型剤 Download PDF

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【課題】離型剤が付着したゴムホースに対して作業時に応力が加わった場合でもクラック発生を抑制するとともに、加硫成形後に離型剤を容易に除去できるようにする。
【解決手段】下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオールであって、オキシエチレン基の含有量が80〜95質量%であるポリオキシアルキレンジオールを含有する加硫ゴムホース成形用離型剤である。
HO−(EO)a−(PO)b−X−O−(PO)c−(EO)d−H (1)
(式中、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、a、b、cおよびdはそれぞれ平均付加モル数であって、a+dが20〜450の数、b+cが1〜140の数であり、Xは炭素数2〜10のアルキレン基である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、加硫ゴムホース成形用離型剤に関するものである。
加硫ゴムホースは、例として自動車部品、鉄道部品、建設機械などに使用されている。これらの加硫ゴムホースは、マンドレルなどの芯材で加硫成形し、これを脱着することにより得られるが、脱着を容易に行うために、芯材やゴムホースには離型剤が塗布されている。
このような離型剤としては、シリコーンが使用されているが、加硫後のゴムホースに付着した離型剤を除去するためには洗剤などを用いる必要があり、その改善が求められている。そこで、容易に除去可能な離型剤として、特許文献1では、グリセリン脂肪酸エステルのアルキレンオキサイド付加物が開示されている。また、特許文献2では、オキシエチレン基の含有量が20%以上40%未満であるポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマーが開示されている。
特開2008−201010号公報 特開2004−306409号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載の離型剤においては、使用するゴムの種類によって新たな問題が生じることが判明した。例えば、自動車用途や航空機用途などの耐摩耗性が要求される用途では、加硫ゴムホースのゴム材料として、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)とポリ塩化ビニル(PVC)とをブレンドしたゴムが使用される。このようなNBRとPVCをブレンドしたゴムに上記離型剤を使用した場合、作業時の応力によりゴムホースにクラックが発生することがわかった。
本発明は、作業時の応力によるクラックの発生を抑制するとともに、製造後に離型剤を容易に除去できる加硫ゴムホース成形用離型剤を提供することを目的とする。
本発明に係る加硫ゴムホース成形用離型剤は、下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオールであって、オキシエチレン基の含有量が80〜95質量%であるポリオキシアルキレンジオールを含有するものである。
HO−(EO)a−(PO)b−X−O−(PO)c−(EO)d−H (1)
ただし、式中、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、a、b、cおよびdはそれぞれ平均付加モル数であって、a+dが20〜450の数、b+cが1〜140の数であり、Xは炭素数2〜10のアルキレン基である。
本発明はまた、該離型剤を用いた加硫ゴムホースの製造方法を提供するものであり、同製造方法は、マンドレル(即ち、ゴムホース芯材)と未加硫のゴムホースの少なくとも一方に該加硫ゴムホース成形用離型剤を塗布する工程と、前記未加硫ゴムホースにマンドレルを挿入しゴムホースを加硫成形する工程、とを含むものである。
上記加硫ゴムホース成形用離型剤であると、離型剤が付着したゴムホースにおいて作業時の応力によるクラックの発生を抑制することができるとともに、製造後に離型剤を容易に除去することができる。
<ポリオキシアルキレンジオール>
本実施形態に係る加硫ゴムホース成形用離型剤は、下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオールを含有する。
HO−(EO)a−(PO)b−X−O−(PO)c−(EO)d−H (1)
式(1)中、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表す。aおよびdは、オキシエチレン基の平均付加モル数を示し、bおよびcは、オキシプロピレン基の平均付加モル数を示す。EOおよびPOの付加形態はブロック付加であり、−X−O−で表される基の両末端にPOがブロック付加され、その両末端にEOがブロック付加された構造を有する。
a+dで表されるEOの平均付加モル数の合計は、20〜450の数である。a+dの下限は40以上であることが好ましく、より好ましくは60以上である。a+dの下限は300以下であることが好ましく、より好ましくは200以下である。なお、aおよびdのそれぞれの数は、a+dが上記の範囲内である限り特に限定されず、0より大きい数でもよく、1以上でもよく、10以上でもよく、20以上でもよい。
b+cで表されるPOの平均付加モル数の合計は、1〜140の数である。b+cの下限は2以上であることが好ましく、より好ましくは4以上であり、更に好ましくは8以上であり、10以上でもよい。b+cの上限は100以下であることが好ましく、より好ましくは70以下であり、更に好ましくは50以下であり、40以下でもよい。なお、bおよびcのそれぞれの数は、b+cが上記の範囲内である限り特に限定されず、0より大きい数でもよく、1以上でもよく、2以上でもよく、4以上でもよい。
Xは、炭素数2〜10のアルキレン基(即ち、アルカンジイル基)であり、直鎖でも分岐鎖を持つものでもよい。アルキレン基の炭素数は2〜5であることが好ましく、より好ましくは3又は4である。Xの具体例としては、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチレン基、イソブチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、が挙げられる。
本実施形態で用いるポリオキシアルキレンジオールは、オキシエチレン基を80〜95質量%含有するものである。このようにオキシエチレン基の含有量が高いポリオキシアルキレンジオールを用いることにより、加硫成形後の洗浄性を向上することができる。また、この含有量が80〜95質量%であることにより、離型剤が付着したゴムホースに対して作業時にある程度の応力が加わった場合でも、クラックの発生を抑制することができる。オキシエチレン基の含有量は80〜90質量%であることが好ましく、クラックの発生をより効果的に抑制することができる。
本実施形態で用いるポリオキシアルキレンジオールは、数平均分子量(Mn)が2000〜20000であることが好ましい。このような数平均分子量のものを用いることにより、離型剤の粘度がより低くなり、作業性を向上することができる。ポリオキシアルキレンジオールの数平均分子量は、3000〜10000であることがより好ましい。
該ポリオキシアルキレンジオールの製造方法は特に限定されず、公知のポリオキシアルキレンジオールの合成方法を利用して製造することができる。例えば、アルキレンオキシド付加重合により製造する場合、炭素数2〜10のアルカンジオールに、アルカリ触媒または酸触媒を加えて80〜150℃でプロピレンオキサイドを反応させ、続いて、80〜150℃でエチレンオキサイドを反応させることにより得られる。この場合、式(1)中のXは、出発原料であるアルカンジオールの残基である。なお、出発原料がプロピレングリコールである場合、X−Oは、その両側に付加するPOとの区別ができないが、そのような態様でもよい。
<加硫ゴムホース成形用離型剤>
本実施形態に係る加硫ゴムホース成形用離型剤は、上記ポリオキシアルキレンジオールのみで構成されてもよいが、水などの溶媒で希釈されたものであってもよい。例えば、上記ポリオキシアルキレンジオールの濃度が10〜60質量%(より好ましくは20〜40質量%)となるように水で希釈したものが挙げられる。
本実施形態に係る加硫ゴムホース成形用離型剤は、その効果を損なわない範囲で、ノニオン系又はアニオン系の界面活性剤やシリコーン類などの公知の離型剤成分を含有してもよい。
<加硫ゴムホースの製造方法>
本実施形態に係る加硫ゴムホースの製造方法では、マンドレルと未加硫のゴムホースの少なくとも一方に上記加硫ゴムホース成形用離型剤を塗布し、その後、前記未加硫ゴムホースにマンドレルを挿入しゴムホースを加硫成形する。
マンドレルに離型剤を塗布する方法としては、例えば、未加硫ゴムホースを装着する前に、マンドレルにおける未加硫ゴムホースと接触する部分に、離型剤をハケやスプレーなどで塗布する方法が挙げられる。また、未加硫ゴムホースに離型剤を塗布する方法としては、例えば、未加硫ゴムホースの先端を離型剤に浸漬する方法が挙げられる。
ゴムホースの加硫成形は、常法に従い行うことができ、マンドレルに未加硫ゴムホースを装着した後、加熱すればよく、これにより、未加硫ゴムホースとマンドレルとの界面に離型剤を介在させた状態で加硫成形がなされる。その後、マンドレルからゴムホースを引き抜き、ゴムホースの表面に付着した離型剤を温水洗浄などで洗浄することにより、加硫ゴムホースが得られる。
加硫ゴムホースを構成する加硫ゴムの種類は、特に制限されるものではないが、具体例としては、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム(EPDM)、NBRとポリ塩化ビニル(PVC)とをブレンドしたゴム(NBR/PVC)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)などが挙げられる。これらの中でも、NBRとPVCとをブレンドしたゴムを使用したゴムホースに用いることが好ましい。
それら加硫ゴムは、例えば、次のように製造することができる。ポリマーに、加硫剤、加硫助剤、加工助剤、可塑剤、プロセスオイル、カーボンブラック、白色充填材、老化防止剤等を適宜に混合し、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練することにより、目的とする加硫ゴム組成物を調製する。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
数平均分子量、オキシエチレン基含有量、a+dおよびb+cの各測定方法は、以下の通りである。
(数平均分子量の測定方法)
数平均分子量は、GPC法により求めた。GPC装置及び分析条件は以下の通りであり、標準サンプルとして分子量327、2000、8250、19700のポリエチレングリコールで校正したものを用いた。
GPC装置:システムコントローラー:SCL−10A(島津製作所社製)
検出器:RID−10A(島津製作所社製)
カラム:Shodex GPC KF−G、KF−803、KF802.5、KF−802、KF−801を連結したもの(いずれも昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
サンプル注入:0.5重量%溶液、80μL
流速:0.8mL/min
温度:25℃
(オキシエチレン基含有量、a+dおよびb+cの測定方法)
1H−NMR(溶媒:CDCl3)により算出した。
(合成例1)
ステンレス製オートクレーブに、プロピレングリコール76g(1モル)、水酸化カリウム3gを仕込み、反応器内を窒素置換した。100℃に昇温し、プロピレンオキシド754g(13モル)を内圧0.3MPa以下に保ちながら導入した。プロピレンオキシドの導入終了後、100℃で2時間保持し、圧力低下が見られなくなるまで反応させた。続いて、エチレンオキシド3212g(73モル)を内圧0.3MPa以下に保ちながら導入した。エチレンオキシドの導入終了後、100℃で2時間保持し、圧力低下が見られなくなるまで反応させることにより、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオール(数平均分子量Mn=4000、オキシエチレン基含有量=80質量%、a+d=73、b+c=13)を得た。
(合成例2)
プロピレンオキシドの使用量を1276g(22モル)に、エチレンオキシド5236g(119モル)に変更した以外は合成例1と同様の操作を行い、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオール(数平均分子量Mn=6500、オキシエチレン基含有量=80質量%、a+d=119、b+c=22)を得た。
(合成例3)
プロピレンオキシドの使用量を1972g(34モル)に、エチレンオキシド8008g(182モル)に変更した以外は合成例1と同様の操作を行い、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオール(数平均分子量Mn=10000、オキシエチレン基含有量=80質量%、a+d=182、b+c=34)を得た。
(合成例4)
プロピレンオキシドの使用量を928g(16モル)に、エチレンオキシド554g(126モル)に変更した以外は合成例1と同様の操作を行い、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオール(数平均分子量Mn=6500、オキシエチレン基含有量=85質量%、a+c=126、b=16)を得た。
(合成例5)
プロピレンオキシドの使用量を638g(11モル)に、エチレンオキシド5852g(133モル)に変更した以外は合成例1と同様の操作を行い、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオール(数平均分子量Mn=6500、オキシエチレン基含有量=90質量%、a+d=133、b+c=11)を得た。
(合成例6)
プロピレンオキシドの使用量を3190g(55モル)に、エチレンオキシド3256g(74モル)に変更した以外は合成例1と同様の操作を行い、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオール(数平均分子量Mn=6500、オキシエチレン基含有量=50質量%)を得た。
(合成例7)
プロピレンオキシドの使用量を4524g(78モル)に、エチレンオキシド1980g(45モル)に変更した以外は合成例1と同様の操作を行い、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオール(数平均分子量Mn=6500、オキシエチレン基含有量=30質量%)を得た。
(合成例8)
ステンレス製オートクレーブに、1−ブタノール74g(1モル)、水酸化カリウム3gを仕込み、反応器内を窒素置換した。100℃に昇温し、エチレンオキシド2596g(59モル)を内圧0.3MPa以下に保ちながら導入した。エチレンオキシドの導入終了後、100℃で2時間保持し、圧力低下が見られなくなるまで反応させた。続いて、プロピレンオキシド1276g(22モル)を内圧0.3MPa以下に保ちながら導入した。プロピレンオキシドの導入終了後、100℃で2時間保持し、圧力低下が見られなくなるまで反応させた。さらに、エチレンオキシド2596g(59モル)を内圧0.3MPa以下に保ちながら導入した。エチレンオキシドの導入終了後、100℃で2時間保持し、圧力低下が見られなくなるまで反応させることにより、ポリオキシアルキレンモノブチルエーテル(数平均分子量Mn=6500、オキシエチレン基含有量=80質量%)を得た。
(NBR/PVC)
PVCポリブレンドのアクリロニトリルブタジエンポリマー(JSR製:JSR NV72)100質量部に対し、ステアリン酸1質量部、亜鉛化5質量部、FEFカーボンブラック55質量部、可塑剤DOP15質量部、老化防止剤1質量部、硫黄1.5質量部、加硫促進剤TET1質量部、加硫促進剤CZ1質量部を配合してなる組成物を用いた。
(NBR)
アクリロニトリルブタジエンポリマー100質量部(JSR社製:JSR 230S)に対し、ステアリン酸1質量部、亜鉛化5質量部、FEFカーボンブラック55質量部、可塑剤DOP15質量部、老化防止剤1質量部、硫黄1.5質量部、加硫促進剤TET1質量部、加硫促進剤CZ1質量部を配合してなる組成物を用いた。
(EPDM)
エチレンプロピレンポリマー100質量部(住友化学工業社製:エスプレン532)に対し、ステアリン酸1質量部、亜鉛化5質量部、FEFカーボンブラック115質量部、プロセスオイル65質量部、硫黄1質量部、加硫促進剤TET1質量部、加硫促進剤CZ1質量部を配合してなる組成物を用いた。
(実施例1〜7、比較例1〜5)
下記表1に記載の割合(質量比)で各原料を混合することにより、離型剤を得た。この離型剤を用いて、下記の評価を行った。なお、表中の「合成例1〜8」は上記の各合成例で得られたポリオキシアルキレンジオールまたはポリオキシアルキレンモノブチルエーテルであり、「PEG」はポリエチレングリコール(数平均分子量Mn=6500)であり、「シリコーン」はジメチルポリシロキサン(商品名:KF−96−20CS、信越化学工業社製)である。
(耐クラック性)
NBR/PVC製、NBR製、EPDM製の未加硫ゴムホース(φ50mm,厚み2mm形状)を1cm幅で輪切りにしたものを切断して作製した短冊状の未加硫ゴム片を、ホース長手方向に伸張率が50%となるように左右に引き伸ばして固定した。これに離型剤が伸長部全面に接触する量(0.15ml/cm2以上)を塗布した後、70℃のオーブンに1時間静置し、その後、未加硫ゴムホース表面のクラック有無を目視で確認した。このとき、クラックの発生が認められないものを○、クラックの発生が認められるものを×とした。なお、クラックの発生が認められた離型剤については、挿入性、離型性および洗浄性の評価を実施しなかった(但し、比較例5は除く)。
(挿入性および離型性)
離型剤に浸漬したNBR/PVC製、NBR製、EPDM製の未加硫ゴムホースを、離型剤を塗布した成形ホース用マンドレルに挿入した。このときの作業性を挿入性とし、下記の基準で評価した。続いて、150℃で1時間加硫処理を行い、マンドレルから加硫ゴムホースを引き抜いた。このときの作業性を離型性とし、挿入性と同様に下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
○:ジメチルポリシロキサンを用いた場合と作業性が同程度である
×:ジメチルポリシロキサンを用いた場合よりも作業性が悪い
(洗浄性)
上記挿入性および離型性の評価で得られた加硫ゴムホースを、90℃の水に1分間および3分間浸漬して取り出した。加硫ゴムホースの表面を目視で観察し、下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
◎:1分間浸漬後に加硫ゴムホースの表面に離型剤が残っていない
○:3分間浸漬後に加硫ゴムホースの表面に離型剤が残っていない
×:3分間浸漬後も加硫ゴムホースの表面に離型剤が残っている
Figure 2016165857
表1に示すように、離型剤としてジメチルポリシロキサンを用いた比較例5では、耐クラック性と洗浄性に劣っていた。離型剤としてポリエチレングリコール(オキシエチレン基の含有量=100%)を用いた比較例4では、洗浄性には優れるものの、加硫成形時におけるマンドレルの挿入性および離型性に劣っていた。
式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオールであるもののオキシエチレン基の含有量が50質量%や30質量%と低いものを離型剤として用いた比較例1および2では、応力を加えなければクラックは発生しなかったものの、比較的低い応力を加えた場合でもクラックが発生しており、耐クラック性に劣っていた。また、比較例3では、ポリオキシプロピレン基の両側にポリオキシエチレン基が付加した構造を持ち、かつオキシエチレン基の含有量が80質量%と高いものであるが、モノブチルエーテルであるため、耐クラック性の改善効果は得られなかった。
これに対し、式(1)で表されかつ所定のオキシエチレン基含有量を持つポリオキシアルキレンジオールを離型剤として用いた実施例1〜5であると、ジメチルポリシロキサンを用いた比較例5に比べて、加硫成形時におけるマンドレルの挿入性および離型性を同程度に維持しつつ、洗浄性が顕著に改善されており、かつ耐クラック性が顕著に改善されていた。また、比較例1〜3に対しても耐クラック性が顕著に改善されていた。すなわち、作業時に想定される応力を十分に超える、伸張率50%という高い応力が加わった場合でも、クラックの発生を抑制することができた。
使用するゴムを変更した場合でも、式(1)で表されかつ所定のオキシエチレン基含有量を持つポリオキシアルキレンジオールを離型剤として用いた実施例6および7であると、耐クラック性に優れるとともに、加硫成形時におけるマンドレルの挿入性および離型性に優れ、また加硫成形後の洗浄性にも優れていた。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンジオールであって、オキシエチレン基の含有量が80〜95質量%であるポリオキシアルキレンジオールを含有する、加硫ゴムホース成形用離型剤。
    HO−(EO)a−(PO)b−X−O−(PO)c−(EO)d−H (1)
    ただし、式中、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、a、b、cおよびdはそれぞれ平均付加モル数であって、a+dが20〜450の数、b+cが1〜140の数であり、Xは炭素数2〜10のアルキレン基である。
  2. 前記ポリオキシアルキレンジオールの数平均分子量が2000〜20000である、請求項1記載の加硫ゴムホース成形用離型剤。
  3. マンドレルと未加硫のゴムホースの少なくとも一方に請求項1又は2に記載の加硫ゴムホース成形用離型剤を塗布する工程と、前記未加硫ゴムホースにマンドレルを挿入しゴムホースを加硫成形する工程、とを含む加硫ゴムホースの製造方法。
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