JP2019093640A - 加硫ゴム用離型剤、水希釈液および加硫ゴム成形品の製造方法 - Google Patents

加硫ゴム用離型剤、水希釈液および加硫ゴム成形品の製造方法 Download PDF

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智行 高瀬
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Abstract

【課題】 低濃度で使用しても挿入性、離型性および洗浄性の全てに優れた加硫ゴム用離型剤を提供する。【解決手段】 前記目的を達成するために、本発明の加硫ゴム用離型剤は、離型成分として、重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体を含み、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体が、アルコールのポリオキシアルキレン付加物およびアミンのポリオキシアルキレン付加物の少なくとも一方であり、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体の含有率が、前記加硫ゴム用離型剤全体の重量に対し、0.1〜20重量%であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、加硫ゴム用離型剤、水希釈液および加硫ゴム成形品の製造方法に関する。
自動車およびその他の分野において、ゴムホースなどの加硫ゴム成形品が多く使用されている。これらの加硫ゴム成形品の製造では、例えば、所定の形状に成形されたマンドレル等の金型に未加硫ゴムを挿入し、加硫成形した後、加硫されたゴム成形品を金型から引き離す。
前記金型への未加硫ゴムの挿入および引き離し作業を容易にするために、加硫ゴム用離型剤が用いられる。例えば、特許文献1では、成形時の挿入性、引抜き性および洗浄性を同時に満足し、かつゴム製品の寸法安定性に優れる加硫ゴム用離型剤として、炭素数3〜10の脂肪族アルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドをランダム状に共重合(平均付加モル数30〜180)した化合物が提案されている(同文献請求項1、段落0025等)。また、特許文献2では、分子量が2000〜4000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーで、オキシエチレン基の全分子中に占める割合が20〜40%未満であるホース製造用マンドレル離型剤が提案されている(同文献請求項1、段落0015等)。また、特許文献3では、ジアミンのAO(アルキレンオキサイド)付加物を使用することが提案されている。
特開2004−114472号公報 特開2004−306409号公報 特開平7−292236号公報
加硫ゴム用離型剤には、成形型(例えばマンドレル等の金型)への未加硫ゴムの挿入作業の容易さ(挿入性)、加硫ゴム成形品の金型からの引き離し作業の容易さ(離型性)、および、引き離した加硫ゴム成形品の表面に付着している離型剤の除去の容易さ(洗浄性)が必要である。
また、近年、コストおよび環境負荷の面から、低濃度で使用できる離型剤が求められている。しかしながら、一般的な離型剤では、低濃度で使用すると金型への挿入荷重が増大したり、加硫成形後の金型から加硫ゴム成形品の引き離しが困難になったりする等の不具合を生じるおそれがある。一方、挿入荷重の低減目的および加硫ゴムの金型からの引き離しを容易にする目的で、離型剤を高濃度で使用すると、加硫ゴム成形品に付着している離型剤を洗浄する工程で、洗浄水量または洗浄時間の増大につながる。このことは、結果として、コスト、工程時間、環境負荷等の増大につながるおそれがある。
そこで、本発明は、低濃度で使用しても挿入性、離型性および洗浄性の全てに優れた加硫ゴム用離型剤と、それを用いた水希釈液および加硫ゴム成形品の製造方法とを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の加硫ゴム用離型剤は、離型成分として、重量平均重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体を含み、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体が、アルコールのポリオキシアルキレン付加物およびアミンのポリオキシアルキレン付加物の少なくとも一方であり、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体の含有率が、前記加硫ゴム用離型剤全体の重量に対し、0.1〜20重量%であることを特徴とする。
本発明の水希釈液は、前記本発明の加硫ゴム用離型剤を水で希釈した水希釈液である。
本発明の加硫ゴム成形品の製造方法は、未加硫ゴムと成形型との界面に前記本発明の加硫ゴム用離型剤または前記本発明の水希釈液が付着した状態で、前記未加硫ゴムを加硫成形する加硫成形工程を含むことを特徴とする。
本発明の加硫ゴム用離型剤およびそれを用いた本発明の水希釈液は、低濃度で使用しても挿入性、離型性および洗浄性の全てに優れる。したがって、本発明の加硫ゴム成形品の製造方法によれば、コスト、工程時間、環境負荷等を低く抑えながら加硫ゴム成形品を製造することができる。
以下、本発明について、例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の説明により限定されない。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、前記ポリオキシアルキレンが、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の重合体であっても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、前記ポリオキシアルキレンが、オキシエチレン基を含んでいても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、前記ポリオキシアルキレンが、オキシプロピレン基を含んでいても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、前記アミンが、ジアミンであっても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体が、重量平均分子量7,000以上のポリオキシアルキレン誘導体であっても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体が、重量平均分子量10,000以上のポリオキシアルキレン誘導体であっても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、さらに、重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤を含んでいても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体の含有率が、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体と、前記重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤との重量の合計に対し、5〜70重量%であっても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、前記加硫ゴム用離型剤が、さらに希釈溶媒を含み、前記離型成分の含有率が、前記加硫ゴム用離型剤から前記希釈溶媒(例えば水)を除いた重量に対し30〜90重量%であっても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、さらに、粘度調整剤を含んでいても良い。また、例えば、前記加硫ゴム用離型剤が、さらに希釈溶媒を含み、前記粘度調整剤の含有率が、前記加硫ゴム用離型剤から前記希釈溶媒(例えば水)を除いた重量に対し10〜25重量%であっても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、さらに、溶解補助剤を含んでいても良い。また、例えば、前記加硫ゴム用離型剤が、さらに希釈溶媒を含み、前記溶解補助剤の含有率が、前記加硫ゴム用離型剤から前記希釈溶媒(例えば水)を除いた重量に対し3〜15重量%であっても良い。
本発明の水希釈液は、例えば、さらに、前記本発明の加硫ゴム用離型剤以外の他の離型剤を含んでいても良い。
本発明の加硫ゴム成形品の製造方法は、例えば、前記成形型が、マンドレルであっても良い。
本発明の加硫ゴム成形品の製造方法は、例えば、前記加硫ゴム成形品が、ゴムホースであっても良い。
以下、本発明の具体例について、さらに詳細に説明する。
[1.離型成分]
本発明の加硫ゴム用離型剤は、離型成分を含む。
(1)重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体
本発明の加硫ゴム用離型剤は、前述のとおり、離型成分として、重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体を含み、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体が、アルコールのポリオキシアルキレン付加物およびアミンのポリオキシアルキレン付加物の少なくとも一方であり、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体の含有率が、前記加硫ゴム用離型剤全体の重量に対し、0.1〜20重量%であることを特徴とする。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、前記重量平均分子量5,000以上のポリアルキレン誘導体を、前記加硫ゴム用離型剤全体の重量に対し、0.1〜20重量%配合することで、低濃度で使用した際にも、良好な離型性を発現することができる。この理由は必ずしも明らかではないが、例えば、重量平均分子量が5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体を配合することで、高温でのゴム加硫工程中も、離型剤が加硫ゴムと金型(マンドレル等)との界面から流れ出ずに保持されるためと考えられる。前記重量平均分子量5,000以上のポリアルキレン誘導体の重量平均分子量は、例えば、7,000以上、10,000以上、14,000以上、または16,000以上であっても良く、上限値は、特に限定されないが、例えば100,000以下である。
前記ポリオキシアルキレン付加物は、例えば、前述のとおり、前記ポリオキシアルキレンが、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の重合体であっても良い。また、前記ポリオキシアルキレンは、例えば、前述のとおり、オキシエチレン基を含んでいても良く、オキシプロピレン基を含んでいても良い。なお、本発明において、前記ポリオキシアルキレンは、1種類のみのオキシアルキレン基の重合体でも良いし、複数種類のオキシアルキレン基の共重合体でも良い。また、本発明において、アルキル基、アルキレン基等の鎖状の基は、特に断らない限り、直鎖状でも分枝状でも良い。また、本発明において、重合体(例えば、ポリオキシアルキレン)が共重合体である場合は、特に断らない限り、ブロック共重合体でもランダム共重合体でも良い。
本発明において、オキシエチレン基(以下「EO」ということがある。)は、下記化学式(1)で表される原子団である。
Figure 2019093640
本発明において、オキシプロピレン基(以下「PO」ということがある。)は、下記化学式(2)で表される原子団である。
Figure 2019093640
前記ポリオキシアルキレンは、例えば、EOのみからなっていても、POのみからなっていても良いが、加硫ゴム用離型剤の離型性および洗浄性の両立という観点から、EOおよびPOの両方を含むことが好ましく、EOおよびPOのみからなることがさらに好ましい。前記ポリオキシアルキレン中、EOの数は、加硫ゴム用離型剤の洗浄性の観点から、オキシアルキレン基の総数の20%以上、30%以上、または40%以上が好ましい。また、EOの数は、加硫ゴム用離型剤の離型性(潤滑性)の観点から、オキシアルキレン基の総数の80%以下、70%以下、または60%以下が好ましい。前記ポリオキシアルキレン中、POの数は、加硫ゴム用離型剤の離型性(潤滑性)の観点から、オキシアルキレン基の総数の20%以上、30%以上、または40%以上が好ましい。また、POの数は、加硫ゴム用離型剤の洗浄性の観点から、オキシアルキレン基の総数の80%以下、70%以下、または60%以下が好ましい。
前記アルコールのポリオキシアルキレン付加物は、1価アルコール(モノオール)のポリオキシアルキレン付加物でも良いし、多価アルコール(例えば、ジオール、トリオール等)のポリオキシアルキレン付加物でも良い。前記1価アルコール(モノオール)としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、ラウリルアルコール、トリデカノールが挙げられる。前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールが挙げられる。
前記1価アルコール(モノオール)のポリオキシアルキレン付加物は、例えば、下記化学式(I)で表されるポリオキシアルキレン誘導体であっても良い。
Figure 2019093640
前記化学式(I)中、Rは、アルキル基(例えば、炭素数1〜18のアルキル基)であり、R11は、アルキレン基(例えば、炭素数2〜4のアルキレン基)であり、n11は、正の整数であり、重合度を表し、各R11は、同一でも異なっていても良い。前記化学式(I)中、−R11−O−で表される重合単位(オキシアルキレン)は、例えば、EOでも良いし、POでも良いし、EOおよびPOでも良い。また、重合度n11は、例えば、1以上でも良く、500以下でも良い。
前記多価アルコールのうち、2価アルコール(ジオール)のポリオキシアルキレン付加物は、例えば、下記化学式(II)で表されるポリオキシアルキレン誘導体であっても良い。
Figure 2019093640
前記化学式(II)中、Rは、アルキレン基(例えば、炭素数1〜4のアルキル基)であり、R21は、アルキレン基(例えば、炭素数2〜4のアルキレン基)であり、n21は、正の整数であり、重合度を表し、各R21は、同一でも異なっていても良い。R22は、アルキレン基(例えば、炭素数2〜4のアルキレン基)であり、n22は、正の整数であり、重合度を表し、各R22は、同一でも異なっていても良い。前記化学式(II)中、−R21−O−および−O−R22−で表される重合単位(オキシアルキレン)は、それぞれ、例えば、EOでも良いし、POでも良いし、EOおよびPOでも良い。また、重合度n21およびn22は、それぞれ、例えば、1以上でも良く、400以下でも良い。
前記多価アルコールのうち、3価アルコール(トリオール)のポリオキシアルキレン付加物は、例えば、下記化学式(III)で表されるポリオキシアルキレン誘導体であっても良い。
Figure 2019093640
前記化学式(III)中、Rは、飽和炭化水素基(例えば、炭素数1〜4の飽和炭化水素基)であり、R31は、アルキレン基(例えば、炭素数2〜4のアルキレン基)であり、n31は、正の整数であり、重合度を表し、各R31は、同一でも異なっていても良い。R32は、アルキレン基(例えば、炭素数2〜4のアルキレン基)であり、n32は、正の整数であり、重合度を表し、各R32は、同一でも異なっていても良い。R33は、アルキレン基(例えば、炭素数2〜4のアルキレン基)であり、n33は、正の整数であり、重合度を表し、各R33は、同一でも異なっていても良い。前記化学式(II)中、−R31−O−、−O−R32−および−O−R33−で表される重合単位(オキシアルキレン)は、それぞれ、例えば、EOでも良いし、POでも良いし、EOおよびPOでも良い。また、重合度n31、n32およびn33は、それぞれ、例えば、1以上でも良く、300以下でも良い。
前記アルコールのポリオキシアルキレン付加物のうち、モノオールのポリオキシアルキレン付加物としては、例えば、アデカカーポールMH−1000等が挙げられる。ジオールのポリオキシアルキレン付加物としては、例えば、アデカカーポールPH−2000、アデカカーポールPH−800、ブラウノンP−178、エパンU−108、エパン785、レオコン2105E等が挙げられる。トリオールのポリオキシアルキレン付加物としては、例えば、アデカカーポールGH−10、アデカカーポールGH−5、ブラウノンCW−200等が挙げられる。なお、上記「アデカカーポール」を含む名称は、全て、株式会社ADEKAの商品名である。また、上記「ブラウノン」を含む名称は、全て、青木油脂工業株式会社の商品名であり、上記「エパン」を含む名称は、全て、第一工業製薬株式会社の商品名であり、上記「レオコン」を含む名称は、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社の商品名である。
前記アミンのポリオキシアルキレン付加物は、例えば、下記化学式(IV)で表されるポリオキシアルキレン誘導体であっても良い。
Figure 2019093640
前記化学式(IV)中、各Rは、それぞれ、任意の原子または原子団であり、例えば、水素原子、アルキル基(例えば、炭素数1〜18のアルキル基)、または下記化学式(IV−2)で表される基であり、同一でも異なっていても良く、ただし、少なくとも一つのRは、下記化学式(IV−2)で表される基である。
Figure 2019093640
前記化学式(IV−2)中、R41は、アルキレン基(例えば、炭素数2〜4のアルキレン基)であり、n41は、正の整数であり、重合度を表し、各R41は、同一でも異なっていても良い。前記化学式(I)中、−R41−O−で表される重合単位(オキシアルキレン)は、例えば、EOでも良いし、POでも良いし、EOおよびPOでも良い。また、重合度n41は、例えば、1以上でも良く、100以下でも良い。
また、前記アミンのポリオキシアルキレン付加物は、例えば、ポリアミン(ジアミン、トリアミン等)のポリオキシアルキレン付加物であっても良い。前記ジアミンのポリオキシアルキレン付加物は、例えば、下記化学式(V)で表されるポリオキシアルキレン誘導体であっても良い。
Figure 2019093640
前記化学式(V)中、R50は、アルキレン基(例えば、炭素数1〜18のアルキル基)であり、各Rは、それぞれ、任意の原子または原子団であり、例えば、水素原子、アルキル基(例えば、炭素数1〜18のアルキル基)、または下記化学式(V−2)で表される基であり、同一でも異なっていても良く、ただし、少なくとも一つのRは、下記化学式(V−2)で表される基である。
Figure 2019093640
前記化学式(V−2)中、R51は、アルキレン基(例えば、炭素数2〜4のアルキレン基)であり、n51は、正の整数であり、重合度を表し、各R51は、同一でも異なっていても良い。前記化学式(I)中、−R51−O−で表される重合単位(オキシアルキレン)は、例えば、EOでも良いし、POでも良いし、EOおよびPOでも良い。また、重合度n51は、例えば、1以上でも良く、100以下でも良い。
前記化学式(V)で表されるポリオキシアルキレン誘導体は、例えば、下記化学式(V−3)で表されるポリオキシアルキレン誘導体であっても良い。
Figure 2019093640
前記化学式(V−3)において、Aは、2〜6であり、a1、b1、c1、d1、m1、a2、b2、c2、d2、m2、a3、b3、c3、d3、m3、a4、b4、c4、d4、m4は、それぞれ、正の整数である。
本発明の加硫ゴム用離型剤において、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体は、1種類のみ用いても良いし、複数種類併用しても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤において、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体(アルコールのポリオキシアルキレン付加物およびアミンのポリオキシアルキレン付加物の少なくとも一方)の配合量(含有率)は、低濃度での離型性および洗浄性の両立の観点から、多すぎず少なすぎないことが好ましい。前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体の配合量(含有率)は、加硫ゴム用離型剤全体の重量に対し、下限が、例えば、0.1重量%以上、または1重量%以上であり、上限が、例えば、20重量%以下、12重量%以下、または10重量%以下である。また、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体の配合量(含有率)は、加硫ゴム用離型剤から希釈溶媒(例えば水)を除いた成分全体の重量に対し、下限が、例えば、0.3重量%以上、1重量%以上、または3重量%以上であり、上限が、例えば、55重量%以下、45重量%以下、または30重量%以下である。前記配合量(含有率)を、例えば、前記下限以上とすることで、離型剤が、ゴムと成形との界面により保持されやすく、離型性がより向上する。また、前記配合量(含有率)を、例えば、前記上限以下とすることで、洗浄性がより優れる。
(2)重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤
本発明の加硫ゴム用離型剤において、前記離型成分は、重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体以外の他の成分を含んでいても良いし、含んでいなくても良い。例えば、前記離型成分として、前述のとおり、さらに、重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤を含むことにより、洗浄性がさらに向上するため好ましい。この理由は必ずしも明らかではないが、重量平均分子量5,000未満の低分子量の非イオン界面活性剤を加えることで、高温の加硫工程で希釈溶媒が蒸発した後の離型剤の粘度が適度に低くなるため、短時間で洗浄できる(洗浄性が高い)と考えられる。
前記重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤は、特に限定されない。例えば、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体と同様の構造で重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤でも良いし、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体とは異なる構造で重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤でも良い。
前記重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤は、例えば、一般的な加硫ゴム用離型剤に離型成分として含まれている重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤と同様でも良い。より具体的には、例えば、一般的なマンドレル用離型剤(加硫ゴム用離型剤)に離型成分として含まれている重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤と同様でも良い。前記重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤は、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等であっても良い。これらの中で、下記化学式(3)で表される非イオン界面活性剤が好ましい。

RO−(AO)−H (3)
前記化学式(3)中、Rは、炭素数が8〜18の脂肪族炭化水素基を示す。該脂肪族炭化水素基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよい。また、飽和、不飽和のいずれであってもよい。Rの炭素数は、成分(A)の分散性に優れる点から、好ましくは12〜16であり、12〜14がさらに好ましい。
AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基を示し、nはAOの平均付加モル数である。
nは、1〜30が好ましく、3〜25がより好ましい。具体的には、界面活性能が低下し、成分(A)の分散性が低下することを防止する観点からは、nは、1以上である(すなわち、0ではない)ことが好ましい。また、親水性が高くなりすぎることによる付着性低下を防止する観点からは、nは、30を超えないことが好ましく、25を超えないことがより好ましい。
本発明の加硫ゴム用離型剤において、前記重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤は、1種類のみ用いても良いし、複数種類併用しても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤において、前記重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤の配合量(含有率)は、低濃度での離型性および洗浄性の両立の観点から、多すぎないことが好ましい。前記重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤の配合量(含有率)が多すぎる場合、離型剤がゴムと成形型との界面に保持されにくく、離型性が低くなるおそれがある。前記重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤の配合量(含有率)は、加硫ゴム用離型剤全体の1〜30重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましい。また、前記重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤の配合量(含有率)は、加硫ゴム用離型剤から希釈溶媒(例えば水)を除いた成分全体の重量に対し、3〜80重量%が好ましく、15〜55重量%がより好ましい。また、前記重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤の配合量(含有率)は、加硫ゴム用離型剤中の離型成分全体の重量に対し、4〜90重量%が好ましく、20〜80重量%がより好ましい。
[2.粘度調整剤]
本発明の加硫ゴム用離型剤は、前記離型成分以外の他の成分を含んでいても良いし、含んでいなくても良い。例えば、本発明の加硫ゴム用離型剤は、粘度調整剤を含んでいても良い。例えば、増粘剤を粘度調整剤として加えることで、加硫ゴム用離型剤の粘度を適度に増加させ、離型性をさらに高めることができる。前記増粘剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレングリコールのモノまたはジ脂肪酸エステル、キサンタンガム、タマリンドガム、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、アクリルポリマー等が挙げられる。
本発明の加硫ゴム用離型剤において、前記粘度調整剤は、1種類のみ用いても良いし、複数種類併用しても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤において、前記粘度調整剤の配合量(含有率)は、加硫ゴム用離型剤全体の1〜15重量%が好ましく、3〜10重量%がより好ましい。また、前記粘度調整剤の配合量(含有率)は、加硫ゴム用離型剤から希釈溶媒(例えば水)を除いた成分全体の重量に対し、10〜25重量%が好ましい。
[3.溶解補助剤]
本発明の加硫ゴム用離型剤は、例えば、溶解補助剤を含んでいても良い。前記溶解補助剤は、特に限定されないが、例えば、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤等が挙げられる。なお、前記非イオン界面活性剤は、例えば、前記「重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤」を含んでいてもよい。
前記陽イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等が挙げられる。前記非イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルエーテルEOPO付加物、アルキルアミンEOPO付加物、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル型の非イオン界面活性剤等が挙げられる。また、前記非イオン界面活性剤としては、例えば、前記「重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤」として例示した非イオン界面活性剤も挙げられる。また、前記陰イオン界面活性剤としては、例えば、下記(1)〜(4)等が挙げられる。

(1)高級脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキル(又はアルケニル)アミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型アニオン界面活性剤
(2)高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレン高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノ硫酸エステル塩等の硫酸エステル型アニオン界面活性剤
(3)アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等のスルホン酸型アニオン界面活性剤
(4)アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型アニオン界面活性剤
アニオン界面活性剤の対イオンは、特に限定されないが、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミンが好ましい。これらは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アニオン界面活性剤としては、未加硫ゴムの表面との濡れ性により優れる防着剤懸濁液が得られることから、ジアルキルスルホコハク酸塩(アルキルスルホサクシネート塩)が好ましく、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩がより好ましい。
本発明の加硫ゴム用離型剤において、前記溶解補助剤は、1種類のみ用いても良いし、複数種類併用しても良い。
本発明の加硫ゴム用離型剤において、前記溶解補助剤の配合量(含有率)は、加硫ゴム用離型剤全体の0.3〜8重量%が好ましく、0.3〜6重量%がより好ましい。また、前記溶解補助剤の配合量(含有率)は、加硫ゴム用離型剤から希釈溶媒(例えば水)を除いた成分全体の重量に対し、3〜20重量%が好ましく、3〜15重量%がより好ましい。
[4.加硫ゴム用離型剤の製造方法]
本発明の加硫ゴム用離型剤の製造方法は特に限定されないが、例えば、各成分を単に混合するのみで良い。例えば、取扱い易さの観点から、各成分を希釈溶媒に溶解または分散させて本発明の加硫ゴム用離型剤としても良い。このとき、希釈溶媒以外の成分の重量を、例えば、加硫ゴム用離型剤全体の10〜80重量%としても良い。前記希釈溶媒としては、特に限定されないが、コスト、取扱い易さ、離型剤の耐ソルベントクラック性等の観点から、水が好ましい。水としては、特に限定されないが、例えば、水道水、イオン交換水等が挙げられる。水以外には、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコールを、単独で、または水と併用して用いることもできる。
前記各成分を希釈溶媒に溶解または分散させる際に、必要に応じ、加熱、攪拌等を行なっても良い。加熱時の温度は、例えば、20〜90℃であっても良い。加熱時間は、例えば、0.2〜5時間等であっても良い。
また、例えば、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体(アルコールのポリオキシアルキレン付加物およびアミンのポリオキシアルキレン付加物の少なくとも一方)を、市販されている一般的な加硫ゴム用離型剤と混合することで、本発明の加硫ゴム用離型剤としても良い。
[5.加硫ゴム用離型剤の使用方法、加硫ゴム成形品の製造方法]
本発明の加硫ゴム用離型剤の使用方法は、特に限定されず、例えば、一般的な加硫ゴム用離型剤の使用方法と同様にして使用することができる。具体的には、例えば、前述のとおり、未加硫ゴムと成形型との界面に前記本発明の加硫ゴム用離型剤または前記本発明の水希釈液が付着した状態で、前記未加硫ゴムを加硫成形する。前述のとおり、この加硫成形工程を含む本発明の加硫ゴム成形品の製造方法により、加硫ゴム成形品を製造することができる。
本発明の加硫ゴム用離型剤は、使用する前(未加硫ゴムと成形型との界面に付着される前)に、あらかじめ、水で希釈して本発明の水希釈液とすることが好ましい。本発明の水希釈液のうち、水以外の成分の重量は、例えば、本発明の水希釈液全体の7〜36重量%、または10〜30重量%としても良い。
前記成形型は、特に限定されないが、例えば金型であり、例えばマンドレル等であっても良い。未加硫ゴムと成形型との界面に前記本発明の加硫ゴム用離型剤または前記本発明の水希釈液を付着させる方法は、特に限定されず、一般的な方法またはそれに準じた方法を用いることができる。具体的には、例えば、離型剤に未加硫ゴムホースの先端を浸漬させる方法、前記界面に予め離型剤をハケやスプレーなどで塗布する方法等が挙げられる。
前記未加硫ゴムを加硫成形する加硫成形工程も、特に限定されず、例えば、一般的な未加硫ゴムの加硫成形工程と同様に行うことができる。具体的には、例えば、蒸気加硫、熱風加硫等を用いることが出来る。なお、未加硫ホースを挿入したマンドレルを加硫缶(装置内に蒸気あるいは熱風を充満させて未加硫ホースを加硫する装置、蒸気で加硫させる方法を「蒸気加硫」といい、熱風で加硫させる方法を「熱風加硫」という。
本発明の加硫ゴム成形品の製造方法で成形できる加硫ゴムの種類は、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム(EPDM)、NBRとポリ塩化ビニルのブレンドポリマー(NBR/PVC)等の加硫成形可能なゴム等が挙げられる。また、本発明の加硫ゴム成形品の製造方法により製造できる加硫ゴム成形品も、特に限定されないが、例えば、ゴムホース、ゴムシール等が挙げられる。
つぎに、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。
[GPCによる重量平均分子量の測定]
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により、実施例で用いた市販のポリオキシアルキレン誘導体の重量平均分子量を測定した。
(分析条件)
装置:Waters社製 e2695
検出器:示差屈折率検出器 Waters社製 2414
カラム:Waters社製 HSPgel MB−H、RT2.0、RT4.0の計3本を直列に接続した。
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.3mL/分
温度:40℃
[実施例1〜10]
重量平均分子量が5,000以上である市販のポリオキシアルキレン誘導体を用いて、それぞれ表1に示した成分を表1に示した配合割合(重量%)で混合し、内温60℃で2時間撹拌溶解させた。溶解後、室温まで冷却し、実施例1〜10の加硫ゴム用離型剤を得た。
[比較例1〜2]
表1に示した成分を表1に示した配合割合(重量%)で混合し、内温60℃で2時間撹拌溶解させた。溶解後は、室温まで冷却して、比較例1の加硫ゴム用離型剤を得た。表1に示したとおり、比較例1の加硫ゴム用離型剤は、重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体の含有率が25重量%で、20重量%を超えていた。また、比較例2の加硫ゴム用離型剤は、重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体を含んでいなかった。
[挿入性および離型性の評価]
実施例1〜10および比較例1〜2で得られた加硫ゴム用離型剤について、下記の方法で挿入性および離型性を評価した。評価結果は、表1に示す。
実施例1〜10および比較例1〜2のそれぞれの加硫ゴム用離型剤60gを水140gで希釈し、濃度30%水溶液(以下「塗布液」という。)を作製した。この塗付液は、本発明の水希釈液に該当する。また、この塗付液中における水以外の成分の重量は、塗付液(水希釈液)全体の10.8重量%であった。この塗布液に未加硫ホース(EPDM)の先端を漬けて付着させた。さらに、付着させた塗布液を成形ホース用マンドレル(以下「マンドレル」という。)に垂らすことでマンドレル全体に付着させた。つぎに、再度、未加硫ホースの先端を塗布液に漬けた後、マンドレルに挿入した。この時、未加硫ホース(EPDM)をマンドレルに挿入する際の挿入性を評価した。その後、160℃で20分間蒸気加硫し(加硫成形工程)、加硫ゴム成形品であるゴムホースを製造した。加硫成形工程後は、装置からマンドレルを取り出し、マンドレルから加硫したホースを引抜き、離型性(引抜き性)を評価した。挿入性、離型性ともに、評価基準は下記の通りである。

◎:作業がきわめて容易である。
○:作業が容易である。
△:作業効率が悪い。
×:作業効率がきわめて悪い。
[洗浄性の評価]
実施例1〜10および比較例1〜2で得られた加硫ゴム用離型剤について、下記の方法で挿入性および離型性を評価した。評価結果は、表1に示す。
マンドレルから引き抜いた加硫成形品(ゴムホース)を、30℃の温水浴の水流がある状態の中で1分間洗浄した。その後、洗浄後のホースを乾燥させ、ホースを切り開いて、ホース内面の離型剤除去性を目視にて評価した。評価基準は下記の通りである。

○:離型剤が完全に除去された。
△:離型剤が少し残っていた。
×:離型剤が全く除去されていなかった。
Figure 2019093640
表1に示したとおり、実施例1〜10の加硫ゴム用離型剤は、塗付液(加硫ゴム用離型剤の水希釈液)中における水以外の成分が塗付液全体の10.8重量%という低濃度で使用した場合にも、挿入性、離型性および洗浄性の全てに優れていた。これに対し、比較例1の加硫ゴム用離型剤は、重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体の含有率が25重量%で、20重量%を超えていたため、挿入性、離型性および洗浄性の全てが良くなかった。また、重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体を含んでいなかった比較例2の加硫ゴム用離型剤は、挿入性および離型性が良くなかった。

Claims (16)

  1. 離型成分として、重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体を含み、
    前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体が、アルコールのポリオキシアルキレン付加物およびアミンのポリオキシアルキレン付加物の少なくとも一方であり、
    前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体の含有率が、前記加硫ゴム用離型剤全体の重量に対し、0.1〜20重量%であることを特徴とする加硫ゴム用離型剤。
  2. 前記ポリオキシアルキレンが、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の重合体である請求項1記載の加硫ゴム用離型剤。
  3. 前記アミンが、ジアミンである請求項1または2記載の加硫ゴム用離型剤。
  4. さらに、重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤を含む請求項1から3のいずれか一項に記載の加硫ゴム用離型剤。
  5. 前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体の含有率が、前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体と、前記重量平均分子量5,000未満の非イオン界面活性剤との重量の合計に対し、5〜70重量%である請求項4記載の加硫ゴム用離型剤。
  6. 前記加硫ゴム用離型剤が、さらに希釈溶媒を含み、
    前記離型成分の含有率が、前記加硫ゴム用離型剤から前記希釈溶媒を除いた重量に対し30〜90重量%である請求項1から5のいずれか一項に記載の加硫ゴム用離型剤。
  7. 前記加硫ゴム用離型剤が、さらに希釈溶媒を含み、
    前記重量平均分子量5,000以上のポリオキシアルキレン誘導体の含有率が、前記加硫ゴム用離型剤から前記希釈溶媒を除いた重量に対し0.3〜55重量%である請求項1から6のいずれか一項に記載の加硫ゴム用離型剤。
  8. さらに、粘度調整剤を含む請求項1から7のいずれか一項に記載の加硫ゴム用離型剤。
  9. 前記加硫ゴム用離型剤が、さらに希釈溶媒を含み、
    前記粘度調整剤の含有率が、前記加硫ゴム用離型剤から前記希釈溶媒を除いた重量に対し10〜25重量%である請求項8記載の加硫ゴム用離型剤。
  10. さらに、溶解補助剤を含む請求項1から9のいずれか一項に記載の加硫ゴム用離型剤。
  11. 前記加硫ゴム用離型剤が、さらに希釈溶媒を含み、
    前記溶解補助剤の含有率が、前記加硫ゴム用離型剤から前記希釈溶媒を除いた重量に対し3〜15重量%である請求項10記載の加硫ゴム用離型剤。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の加硫ゴム用離型剤を水で希釈した水希釈液。
  13. さらに、請求項1から11のいずれか一項に記載の加硫ゴム用離型剤以外の他の離型剤を含む請求項12記載の水希釈液。
  14. 未加硫ゴムと成形型との界面に請求項1から11のいずれか一項に記載の加硫ゴム用離型剤または請求項12もしくは13記載の水希釈液が付着した状態で、前記未加硫ゴムを加硫成形する加硫成形工程を含むことを特徴とする加硫ゴム成形品の製造方法。
  15. 前記成形型が、マンドレルである請求項14記載の製造方法。
  16. 前記加硫ゴム成形品が、ゴムホースである請求項14または15記載の製造方法。
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