JP2016162631A - 止水用保護チューブおよびワイヤハーネス - Google Patents

止水用保護チューブおよびワイヤハーネス Download PDF

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Abstract

【課題】電線群の導線露出部を取り囲む密閉空間が形成されるようにシールド電線を被覆して、密閉空間内に接着剤を充填することができ、電線群の導線露出部に対する止水ができるとともに、屈曲状態に被覆できる止水用保護チューブおよびワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】止水用保護チューブ5は、ゴム製であり、所要長さの筒状部5aと、筒状部5aの両端面よりそれぞれ所定寸法離れた内周面より筒中心方向に一体に突出する第1および第2の環状凸部5b,5cと、を備え、筒状部5aは、両端部を除く内径が、保護すべき複数の電線間に遊び空間があるように該複数の電線を挿通する大きさであり、第1および第2の環状凸部5b,5cの内径が、複数の電線を纏めた状態に密着する大きさであることにより、複数の電線を挿通した際に、第1および第2の環状凸部5b,5c間にほぼ密閉状の密閉空間が形成され、接着剤6を注入され止水が行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、導線露出部を止水する止水用保護チューブおよびワイヤハーネスに関する。
従来、被覆電線の導線露出部の被覆・止水には、内面にホットメルト接着剤が塗布された止水用熱収縮性チューブが用いられている(特許文献1,2参照)。
内面層がホットメルト接着剤で形成された止水用熱収縮性チューブについては、特許文献1の段落[0003]において、従来技術としての説明がある。すなわち、内面にホットメルト接着剤が塗布された直管状の熱収縮性チューブを電線のスプライス部に被せて加熱させることにより、熱収縮性チューブが縮径するとともに、ホットメルト接着剤が溶けて隙間へ流動してから固化し、導体部分を絶縁状態とするとともに、防水性を実現することが開示されている。
特許文献1に開示された内面にホットメルト接着剤が塗布された止水用熱収縮性チューブについては、図7に示すように、車室外に設けられるスプライス部の防水処理にも適用されている。図7では、2本の被覆電線21の被覆材の中途部を皮剥ぎして露出する導線露出部同士を半田付け等で一体化したスプライス部22を形成し、止水用熱収縮性チューブ23でスプライス部22を被覆した状態を示している。止水用熱収縮性チューブ23は、加熱されることにより、2本の被覆電線21を締め付けるように収縮するとともに、内面に塗布されたホットメルト接着剤が溶融して、スプライス部22の両側の2本の被覆電線21の周囲を埋め尽くし、かつスプライス部22についても導線露出部間に浸入し、ホットメルト接着剤が固化することにより止水が行われる。
特許文献2に開示された熱収縮性チューブは、加熱により縮径すると曲げることが難しい直管状になる熱収縮性チューブの欠点を解消したもので、図8は、特許文献2に開示された熱収縮性チューブと同等のものを示す。図8に示す熱収縮性チューブ24は、中途部に楔状の切除部25を設け、折り曲げることにより楔状の切除部25を閉じた形状であり、折り曲げる前に、複数の被覆電線26を挿通され、加熱されることにより、熱収縮性チューブ内面のホットメルト層が溶融され、溶融したホットメルトが、複数の被覆電線26間の隙間に入り込んで複数の被覆電線26を相互に固着するとともに、楔状の切除部25を閉塞する。その後、各被覆電線26の端部に設ける端子をコネクタCに差込接続した構成である。
特開2014−120292号公報、段落番号0003 特開2013−122880号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、熱収縮性チューブが、加熱前は可撓性があり、加熱され縮径すると直線状に極めて硬くなるので、例えば、図9に示すような、車室外に設けられる電線群32の各電線に圧着した端子と、コネクタCとの接続が行われる配索条件で、止水が必要な折れ曲がり箇所に適用することが難しくなる。
具体的に詳述すると、図9に示すワイヤハーネス30は、車体フレームに沿って設けられた幹線31を車体フレームより設けられた3本のガイド棒gの間に通すとともに、幹線31から分岐する枝線32を、一定長さだけ幹線31に沿わせてから、一本のガイド棒gに沿って幹線31から離れる方向に取り出し、幹線31から例えば150mm離れたところで、枝線32を構成している電線群に圧着した端子と、コネクタCとが接続するように配索される。この場合、熱収縮性チューブ33の長さ中央部が一本のガイド棒gに接触し、幹線31に対して45度の傾きの直線状となる。
このため、熱収縮性チューブ33は、枝線分岐部側の端部が幹線31から離れるとともに、枝線分岐部と反対側の端部がガイド棒gのところで幹線31から直角に引いた線(図示しない)に対して大きく離れることになるから、シールド電線である電線群21の各電線に圧着した端子と、ガイド棒gのところで幹線31から直角に離れる方向に設置されるコネクタCとの差し込み接続が難しくなる。
さらに、枝線32を構成している電線群21がシールド電線である場合には、皮剥ぎしてドレン線に防水チューブを被せ、熱収縮性チューブ33内の長さ中央部に防水チューブの端部を位置させて、熱収縮性チューブ33を加熱収縮させる。この場合、熱収縮性チューブ内面のホットメルト層が溶融され、溶融したホットメルトが防水チューブの端部の周囲にも流動するが、ドレン線に対して止水を行う量としては少なすぎるという問題がある。
また、図7に示す止水用熱収縮性チューブによるスプライス部の防水処理への適用では、スプライス部を設ける2本の電線と、スプライス部を設けない他の電線とに分けて、止水用熱収縮性チューブをスプライス部を設ける2本の電線のみに被せる必要がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、電線群の導線露出部を取り囲む密閉空間が形成されるようにシールド電線を被覆して、かつ密閉空間内に接着剤を充填することができ、電線群の導線露出部に対する止水ができるとともに、ハーネス配索経路に合わせて導線露出部を屈曲状態に被覆できる止水用保護チューブおよびワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明に係る止水用保護チューブは、上記目的達成のため、所要長さの筒状部と、前記筒状部の両端面よりそれぞれ所定寸法離れた内周面より筒中心方向に一体に突出する第1および第2の環状凸部と、を備えたゴム製の止水用保護チューブであって、前記第1および第2の環状凸部の内径が、隙間があるように寄せ集める複数の電線に対して緩く密着するか近接する大きさであり、前記筒状部の両端部を除く内径が、隙間があるように寄せ集めた複数の電線から所要寸法離れている大きさであることにより、前記複数の電線を挿通した際に、前記第1および第2の環状凸部の間がほぼ密閉状の密閉空間として形成されるとともに、前記第1および第2の環状凸部の両側に漏出接着剤受け入れ空間が形成される構成である。
この構成により、本発明に係る止水用保護チューブは、ゴム製の成形体であるので、拡開冶具を使って内径を拡開させて電線群の導線露出部を被覆され、屈曲状態に電線群を被覆することができ、屈曲状態に保持して第1および第2の環状凸部間の密閉状の密閉空間に接着剤を充満させることができて、接着剤が固化するまでは屈曲可能であり、高い止水性を有する。
また、本発明に係る止水用保護チューブは、密閉空間に接着剤を充填する際に、分子量の小さい内部空気を環状凸部の電線間の隙間から外部方向へ円滑に流出させることができるとともに、電線間の微小隙間から流出し難い粘性が高い接着剤を環状凸部で堰き止めて、密閉空間に接着剤を良好に充満させることができる。したがって、環状凸部の電線間の隙間から外部方向へ流出する接着剤の量は、少量に抑えられる。環状凸部の外側の漏出接着剤受け入れ空間は、環状凸部の電線間の隙間から少量流出する接着剤を受け入れることができ、接着剤が外部へ流れ出ることを二重に回避することができる。
前記筒状部は、両端部の内径が、前記複数の電線に対して緩く密着するか近接する大きさであることにより、前記複数の電線を挿通した際に、前記第1および第2の環状凸部の両側に形成される漏出接着剤受け入れ空間がほぼ密閉状になる構成とすることが好ましい。
この構成により、本発明に係る止水用保護チューブは、環状凸部の電線間の隙間から少量流出する接着剤が外部へ流れ出ることを有効に抑え込むことができる。
本発明に係るワイヤハーネスは、上記目的達成のため、電線群と、前記電線群の導線露出部を被覆する上記の止水用保護チューブと、を備え、前記止水用保護チューブは、前記第1および第2の環状凸部間において前記電線群の導線が露出する領域と、導線が露出しない領域とを半々に被覆し、前記密閉空間に接着剤が充填される構成である。
この構成により、本発明に係るワイヤハーネスは、電線群の導線露出部を止水用保護チューブで密閉空間が形成されるようにシールド電線を被覆して、かつ密閉空間内に接着剤を充填することができ、電線群の導線露出部に対する止水ができるとともに、ハーネス配索経路に合わせて導線露出部を屈曲状態に被覆できる。
本発明に係るワイヤハーネスの前記電線群の導線露出部は、前記電線群が、データ線である1本または複数本の被覆電線とノイズを吸収する1本のドレン線とを纏めて被覆材で被覆したシールド電線であり、前記導線露出部が、前記被覆材の端部の皮剥ぎにより露出する前記ドレン線の露出部分であり、前記ドレン線の露出部分に防水チューブを被覆して、前記被覆材の皮剥ぎ後の端部が、前記止水用保護チューブの前記第1および第2の環状凸部間の中程にくる構成とすることが好ましい。
この構成により、本発明に係るワイヤハーネスは、シールド電線の端部の皮剥ぎにより露出するドレン線の露出部分を、密閉空間に閉じ込めるように止水用保護チューブで被覆することができ、密閉空間内に接着剤を充填することにより、ドレン線の露出部分を屈曲可能に保護し止水することができる。
本発明に係るワイヤハーネスの前記電線群の導線露出部は、複数の被覆導線の被覆材を皮剥ぎして露出した導線同士を接続したスプライス部であり、該スプライス部が前記止水用保護チューブの前記第1および第2の環状凸部間の中程にくる構成とすることが好ましい。
この構成により、本発明に係るワイヤハーネスは、電線群の導線露出部であるスプライス部を、密閉空間に閉じ込めるように止水用保護チューブで被覆することができ、密閉空間内に接着剤を充填することにより、ドレン線の露出部分を屈曲可能に保護し止水することができる。
本発明によれば、電線群の導線露出部を取り囲む密閉空間が形成されるようにシールド電線を被覆して、かつ密閉空間内に接着剤を充填することができ、電線群の導線露出部に対する止水ができるとともに、ハーネス配索経路に合わせて導線露出部を屈曲状態に被覆できる止水用保護チューブおよびワイヤハーネスを提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るワイヤハーネスおよび止水用保護チューブを示す概略正面図である。 本発明の一実施の形態のワイヤハーネスの製作開始時に係る図であって、図2(A)は枝線である電線群の正面図、図2(B)は被覆材を皮剥ぎした状態の電線群を示す正面図、図2(C)は、皮剥ぎにより露出したドレン線に防水チューブを被せた状態を示す電線群の正面図である。 本発明の一実施の形態に係り、図2(C)に続く、次の製作工程を示す製作途中のワイヤハーネスの正面図である。 本発明の一実施の形態に係る止水用保護チューブを示す縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係るワイヤハーネスの要部について、図3に続く製作工程を示す図であって、図5(A)は止水用保護チューブにより電線群の皮剥ぎした領域と皮剥ぎしていない領域を半々に被覆した状態を示す拡大縦断面図、図5(B)は止水用保護チューブの密閉空間に接着剤を注入している状態を示す拡大縦断面図、図5(C)は、止水用保護チューブの密閉空間に注入した接着剤が固化した状態を示す拡大縦断面図である。 本発明の他実施の形態に係り、およびスプライス部を止水用保護チューブで止水する状態を示すワイヤハーネスおよび止水用保護チューブの概略縦断正面図である。 従来の一の止水用熱収縮性チューブの使用例に係り、ワイヤハーネスのスプライス部を止水用熱収縮性チューブで止水する状態を示す概略縦断正面図である。 従来の他の止水用熱収縮性チューブの使用例に係る斜視図である。 図7に示す従来の止水用熱収縮性チューブの他の使用例に係る概略正面図である。
次に、本発明に係る一実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本実施の形態に係るワイヤハーネス1は、図示しない車体フレームより設けられた3〜5本(図では4本)のガイド棒gの間に通される幹線2と、幹線2から分岐され該幹線2に沿って延びてから複数のガイド棒gの間に通された後、幹線2のガイド棒gの位置から直角方向に所要寸法離れた位置に設けられるコネクタCと、該コネクタCへ差し込み接続されるドレン線3bを有するシールド電線である枝線3(以下では、電線群3という。)と、を備えている。
図2に示すように、本実施の形態に係る電線群3は、データ線である1本または複数本の被覆電線3aと、ノイズを吸収する1本のドレン線3bとを纏めて被覆材4で被覆されたシールド電線である。
図3に示すように、電線群3は、被覆材4の端部より例えば150mm位の長さを皮剥ぎされ、被覆電線3aおよびドレン線3bを露出する。該被覆電線3aについては、端部より例えば10〜20mm位の長さをさらに皮剥ぎされ、該ドレン線3bについては、細管状の防水チューブ7が被され、被覆電線3aとドレン線3bの各端部に端子8が接続される。
被覆電線3aとドレン線3bの各端部に接続された端子8は、コネクタCの内部に差し込まれ、端子差し込み側から水の浸入が生じないように防水された状態にコネクタCに接続される。
図3に示す構成では、電線群3は、被覆材4内および防水チューブ7内のドレン線3bが、被覆材4と防水チューブ7の各端部開口を通して外部に通じているので、実質的に露出状態であるから止水処理が必要になる。そこで、電線群3に図4に示す止水用保護チューブ5が被され、図1に示すように、ドレン線3bに対する止水処理が行われている。
詳述すると、図4に示すように、止水用保護チューブ5は、ゴム製の成形体であり、所要長さ、例えば80〜100mmの長さの筒状部5aと、筒状部5aの内周面より筒中心方向に一体に突出する第1および第2の環状凸部5b,5cと、を備えている。第1および第2の環状凸部5b,5cは、筒状部5aの両端面よりそれぞれ所要寸法離れた位置、具体的には、例えば、筒状部5aの長さの1/5〜1/4の距離だけ離れた位置に設けられている。筒状部5aは、両端部を除く部分での内径d1が、電線群3を緩く通せる適宜の大きさであればよく、具体的には、被覆材4の周囲に例えば電線径の0.3〜5倍の隙間が生じる大きさであることが好ましい。また、筒状部5aは、両端部での内径d2,d3が、電線群3の外周に近接する大きさであることが好ましい。この実施の形態では、筒状部5aの両端部が内径d1よりも小さい。
第1の環状凸部5bは、その内径d4が、図3に示す被覆材4に近接する大きさであり、緩く密着する大きさであってもよい。第2の環状凸部5cは、内径d5が、皮剥ぎが行われて露出した被覆電線3aとドレン線3bを寄せ集めて緩く全周密着する大きさとされている。これにより、第2の環状凸部5cの内径d4は、第1の環状凸部5bの内径d5よりも小さいものとなるが、第1の環状凸部5bの内径d4に合わせてもよい。筒状部5aの第2の環状凸部5c側の端部の内径d3も、反対側端部の内径d2に合わせた大きさとされてもよい。
図5に示すように、止水用保護チューブ5は、図3に示す端子8をコネクタCに取付ける前の段階で、内径d1〜d5が図示しない拡開治具により拡開され、電線群3の被覆材4で被覆された領域と、被覆材4が皮剥ぎされた領域と、を半々に被覆して折れ曲がる形態とされる。すなわち、止水用保護チューブ5は、被覆材4の皮剥ぎ後の端部4cが第1および第2の環状凸部5b,5c間の中程にくるように位置させて、電線群3の露出部分を被覆している。
図1に示すように、本実施の形態では、電線群3は、皮剥ぎされた後の被覆材4の端部4cが複数本の中の1本のガイド棒gに沿って幹線2から直角に離れる屈曲部の中心に位置される。止水用保護チューブ5の長さ方向の中程が電線群3の屈曲部の中心に対応するよう該止水用保護チューブ5が該電線群3に被される。
図5(A)に示すように、したがって、止水用保護チューブ5は、第1の環状凸部5bと、第2の環状凸部5cとの間に密閉空間10を備え、また第1の環状凸部5bと、筒状部5aにおける第1の環状凸部5b側の端部との間に第1の漏出接着剤受け入れ空間11を備え、さらに第2の環状凸部5cと、筒状部5aにおける第2の環状凸部5c側の端部との間に第2の漏出接着剤受け入れ空間12を備えている。
図5(B)に示すように、止水用保護チューブ5は、例えばシリンジ構造の接着剤充填器Mの細管部を、第2の漏出接着剤受け入れ空間12を通して第2の環状凸部5cに押し込み、密閉空間10に臨ませ、所定量の接着剤を注入されることにより、第1および第2の環状凸部5b,5c間の密閉空間10に接着剤が充満状態に充填される。
接着剤は、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、あるいはエポキシ樹脂等の、空気に触れることにより常温常湿下で時間とともに硬化する一液性湿気硬化型樹脂接着剤が用いられる。
接着剤6は、被覆材4と防水チューブ7の各端部開口を密閉状態に充満する。第1および第2の環状凸部5b,5cのうちの、少なくとも第2の環状凸部5cは、完全な密閉壁を形成しない。このため、密閉空間10に充填される接着剤6は、第2の環状凸部5cの僅かな隙間を介して絶えず空気に触れる状態にあり、空気に含まれる湿気は時間とともに接着剤中に取り込まれ時間の経過により固化する。
したがって、図5(C)に示すように、第1および第2の環状凸部5b,5c間の密閉空間10に充満状態に充填された接着剤がドレン線3bの周囲の隙間を埋めて固化する。これにより、電線群3の皮剥ぎされた導線露出部である、被覆材4内および防水チューブ7内のドレン線3bの屈曲部における止水が行なわれる。なお、接着剤の充填量が多い場合には、余分の接着剤が第1および第2の漏出接着剤受け入れ空間11,12に流入し、外部に漏れ出る恐れがない。
以上説明したように、本実施の形態に係る止水用保護チューブ5は、ゴム製の成形体であるので、拡開冶具を使って内径を拡開させて電線群3の被覆材4の皮剥ぎされた端部4cを被覆領域の中心として被覆され、屈曲状態を保って電線群3の露出部を被覆することができ、この屈曲状態に保持して第1および第2の環状凸部5b,5c間の密閉空間10に接着剤6を充満させることができるとともに、接着剤6が固化するまでは屈曲可能であり、接着剤6が固化すると曲がり形状が固定し、高い止水性を有する。
また、本実施の形態に係る止水用保護チューブ5は、密閉空間10に接着剤6を充填する際に、分子量の小さい内部空気を第2の環状凸部5cの電線間の隙間から外部方向へ円滑に流出させることができるとともに、止水用保護チューブ5内に対応する被覆材4の内部空間および防水チューブ7の端部内に接着剤6が充填され、接着剤6がドレン線3bの周囲を埋めることになる。
したがって、第1および第2の環状凸部5b,5cの隙間から外部方向へ流出する接着剤6の量は、少量に抑えられる。密閉空間10の両側の第1および第2の漏出接着剤受け入れ空間11,12は、第1および第2の環状凸部5b,5cの隙間から少量流出する接着剤6を受け入れることができ、接着剤6が外部へ流れ出ることを回避できる。
上述したように、本実施の形態に係るワイヤハーネス1は、電線群3の導線露出部を止水用保護チューブ5で密閉状の密閉空間10を有するように被覆して、かつ後から密閉状の密閉空間10内に接着剤が液漏れを生じないように充填することができ、電線群3の導線露出部に対する止水ができるとともに、図1に示すように、ハーネス配索経路に合わせて止水用保護チューブ5を屈曲させることができる。
また、本実施の形態に係るワイヤハーネス1は、シールド電線である電線群3の被覆材4の端部を皮剥ぎすることにより露出するドレン線3bの露出部分(導線露出部)を、密閉空間10に閉じ込めるように止水用保護チューブ5で被覆することができ、密閉空間10内に接着剤を充填することにより、ドレン線3bの露出部分を屈曲可能に保護し止水することができる。
(第2の実施の形態)
図6に示すように、本実施の形態に係るワイヤハーネス1Aは、幹線と枝線のいずれであるかを問わない複数の被覆電線3c,3d,3eと、例えば2本の被覆電線3c,3dの被覆材の中途部を皮剥ぎして露出する導線露出部同士を半田付け、あるいは通電性挟着具で挟んでから半田付けしてなるスプライス部13と、スプライス部13を被覆中央部となるように被覆して内部に接着剤6Aを注入されることにより、導線露出部であるスプライス部13を接着剤6Aで埋め尽くして止水するゴム製の止水用保護チューブ5Aと、を備えている。
止水用保護チューブ5Aは、第1の実施の形態に係る止水用保護チューブ5と同等品であり、ゴム製の成形体であり、筒状部5aと、第1および第2の環状凸部5b,5cと、を備え、筒状部5aおよび第1および第2の環状凸部5b,5cの内径の大きさについても、第1の実施の形態の場合と同様である。
止水用保護チューブ5Aは、第1および第2の環状凸部5b,5c間の中程にスプライス部13が位置するように複数の被覆電線3c,3d,3eに被覆する状態では、第1の実施の形態と同様に、第1および第2の環状凸部5b,5c間に密閉空間10Aを備え、両側に第1の漏出接着剤受け入れ空間11Aと第2の漏出接着剤受け入れ空間12Aを備える。
止水用保護チューブ5Aは、第1の実施の形態と同様に、例えばシリンジ構造の接着剤充填器Mの細管部を、第2の漏出接着剤受け入れ空間12Aを通し、さらに第2の環状凸部5cに押し込み、密閉空間10Aに臨ませて、接着剤充填器M内の接着剤6Aを第1および第2の環状凸部5b,5c間の密閉空間10Aに充満状態に充填される。
密閉空間10Aに充填された接着剤6Aは、第1の実施の形態と同様に、第1および第2の環状凸部5b,5cの僅かな隙間を介して絶えず空気に触れる。これにより、接着剤6Aがスプライス部13の周囲の隙間を埋め尽くして固化することにより、スプライス部13の止水が行われる。
上述したように、本実施の形態に係る止水用保護チューブ5Aは、ゴム製の成形体であるので、拡開冶具を使って内径を拡開させてスプライス部13が被覆領域の中央にくるよう、複数の被覆電線3c,3d,3eを被覆して、第1および第2の環状凸部5b,5c間の密閉空間10Aに接着剤6Aを充満させることができて、接着剤6Aが固化するまでは屈曲可能であり、接着剤6Aが固化すると保護形態が固定化され、高い止水性を有する。
また、本実施の形態に係る止水用保護チューブ5Aは、その他の効果についても第1の実施の形態と同様に有するものである。
(その他の実施の形態)
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の技術的範囲には、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々、設計変更した形態が含まれる。
本発明に係るワイヤハーネスは、第1の実施の形態と第2の実施の形態とを同時に含む構造も含んでいる。
以上説明したように、本発明によれば、電線群の導線露出部を取り囲む密閉空間が形成されるようにシールド電線を被覆して、かつ密閉空間内に接着剤を充填することができ、電線群の導線露出部に対する止水ができるとともに、ハーネス配索経路に合わせて導線露出部を屈曲状態に被覆できるという効果を有し、止水用保護チューブおよびワイヤハーネスを提供する全般に有用である。
1,1A ワイヤハーネス
3 電線群(シールド電線)
3a,3c,3d,3e 被覆電線(電線)
3b ドレン線
4 被覆材
5,5A 止水用保護チューブ
5a 筒状部
5b 第1の環状凸部
5c 第2の環状凸部
6,6A 接着剤
7 防水チューブ
10,10A 密閉空間
11,11A 第1の漏出接着剤受け入れ空間
12,12A 第2の漏出接着剤受け入れ空間
13 スプライス部

Claims (5)

  1. 所要長さの筒状部と、前記筒状部の両端面よりそれぞれ所定寸法離れた内周面より筒中心方向に一体に突出する第1および第2の環状凸部と、を備えたゴム製の止水用保護チューブであって、
    前記第1および第2の環状凸部の内径が、隙間があるように寄せ集める複数の電線に対して緩く密着するか近接する大きさであり、前記筒状部の両端部を除く内径が、隙間があるように寄せ集めた複数の電線から所要寸法離れている大きさであることにより、前記複数の電線を挿通した際に、前記第1および第2の環状凸部の間がほぼ密閉状の密閉空間として形成されるとともに、前記第1および第2の環状凸部の両側に漏出接着剤受け入れ空間が形成されることを特徴とする止水用保護チューブ。
  2. 前記筒状部は、両端部の内径が、前記複数の電線に対して緩く密着するか近接する大きさであることにより、前記複数の電線を挿通した際に、前記第1および第2の環状凸部の両側に形成される漏出接着剤受け入れ空間がほぼ密閉状になることを特徴とする請求項1に記載の止水用保護チューブ。
  3. 電線群と、前記電線群の導線露出部を被覆する請求項1または2に記載の止水用保護チューブと、を備え、
    前記止水用保護チューブは、前記第1および第2の環状凸部間において前記電線群の導線が露出する領域と、導線が露出しない領域とを半々に被覆し、前記密閉空間に接着剤が充填されることを特徴とするワイヤハーネス。
  4. 前記電線群の導線露出部は、前記電線群が、データ線である1本または複数本の被覆電線とノイズを吸収する1本のドレン線とを纏めて被覆材で被覆したシールド電線であり、前記導線露出部が、前記被覆材の端部の皮剥ぎにより露出する前記ドレン線の露出部分であり、
    前記ドレン線の露出部分に防水チューブを被覆して、前記被覆材の皮剥ぎ後の端部が、前記止水用保護チューブの前記第1および第2の環状凸部間の中程にくるようにしたことを特徴とする請求項3に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記電線群の導線露出部は、複数の被覆導線の被覆材を皮剥ぎして露出した導線同士を接続したスプライス部であり、該スプライス部が前記止水用保護チューブの前記第1および第2の環状凸部間の中程にくるようにしたことを特徴とする請求項3に記載のワイヤハーネス。
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