JP4928178B2 - シールド線のドレン線止水方法およびドレン線止水構造 - Google Patents
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前記ドレン線3は多数本の導電性の素線からなり、絶縁被覆がされていないものであり、金属編組のチューブあるいは金属箔からなる前記シールド層4と接触させている。
また、ドレン線3に絶縁被覆電線9をスプライス接続して、シールド線を機器(例えば、ECU)に接続しているため、加工費用がかかり、コスト高となる点にも問題がある。
さらに、シールド電線の皮剥ぎ長さは、前記スプライス処理に必要な長さ(150mm以上)となり、皮剥ぎ長さが長くなることによるシールド性能の低下も問題である。
前記非防水熱収縮チューブの他端側に斜めカットして設けた止水剤受部に止水剤を滴下し、該非防水熱収縮チューブの他端側のドレン線に止水剤を充填し、
前記止水剤の充填後に前記非防水熱収縮チューブを熱収縮し、
ついで、前記非防水熱収縮チューブの他端側の止水剤充填部を囲繞する先端から前記皮剥ぎ端にかけて防水熱収縮チューブを被せた後、該防水熱収縮チューブを熱収縮し、
前記外部に引き出されたドレン線の全長を前記防水熱収縮チューブと非防水熱収縮チューブで被覆して疑似電線化していると共に、前記2つの熱収縮チューブの接続部位のドレン線には止水剤を充填していることを特徴とするシールド線のドレン線止水方法を提供している。
防水熱収縮チューブは、チューブ内周面にホットメルト等からなる樹脂層(止水剤)を設けているため、該防水熱収縮チューブを加熱収縮する際に止水剤が溶融し、この溶融した止水剤がドレン線の素線間に浸透してドレン線間が止水処理される。一方、非防水熱収縮チューブは、防水熱収縮チューブのようにチューブ内周面に前記のような止水剤となる樹脂層を設けていないが、防水熱収縮チューブとの接続部位で非防水熱収縮チューブに止水剤を充填して、防水熱収縮チューブ側から非防水熱収縮チューブ側への浸水を遮断している。
前記止水方法によれば、ドレン線自体を熱収縮チューブで絶縁被覆しているため、ドレン線に対する外部からの浸水自体を防止できると共に、ドレン線内に素線間の浸水があっても前記防水熱収縮チューブ内および非防水熱収縮チューブとの境界位置で浸水を遮断でき、その結果、非防水熱収縮チューブ内部への浸水を遮断できる。
さらに、ドレン線に熱収縮チューブを被せて擬似被覆電線状とすることにより、従来行われていた一般電線とドレン線とのスプライス接続が不要となる。これにより、電線や端子などの部材費用と加工費用を削減できる。さらに、スプライス接続が不要であるため、シールド線の先端皮剥ぎ長さを最短の40mmまで加工することができ、皮剥区間を短くすることでシールド性能の向上を図ることができる。
また、斜めカット部に止水剤を滴下して載せるため、定量的に止水剤の量を管理することができる。さらに、非防水熱収縮チューブの他端を斜めカットしているため、非防水熱収縮チューブの中空部の断面が大きくなり、ドレン線を通す作業を容易にすることができる。
さらに、前記非防水熱収縮チューブを透明にすると、止水剤の充填状態を外部から目視することもできる。
なお、止水剤としてはシリコンが好適に用いられるが、シリコンに限定されず、所要の流動性を有する熱硬化性の接着剤を用いることができる。
ついで、ドレン線の先端に端子を圧着し、その後、端子と非防水熱収縮チューブの境界部分に位置させている。
このように、非防水熱収縮チューブの端子接続側にゴム栓を取り付けると、非防水熱収縮チューブの端子接続側端面からの浸水も完全に防止することができる。
ドレン線の止水構造は、シールド線端末の皮剥ぎ端から外部に引き出されるドレン線が、絶縁樹脂製の非防水熱収縮チューブで先端側が被覆されていると共に、該非防水熱収縮チューブの他端側から前記皮剥ぎ端まで防水熱収縮チューブで被覆され、
前記非防水熱収縮チューブと防水熱収縮チューブとの連結部では、非防水熱収縮チューブの端部の斜めカットされた止水剤受部に止水剤が充填され、該止水剤の充填部を前記防水熱収縮チューブの一端側で囲繞している。
前記シールド線の皮剥ぎ端から前記ドレン線と共に引き出されているコア線端末の端子と、前記ドレン線端末の端子とは、前記防水領域に配置される機器に接続される。
例えば、ドレン線端末の端子を、他のコア線の絶縁被覆電線の端末に接続された端子と共に止水コネクタに挿入係止し、該止水コネクタをエンジンルームに搭載されるECUのコネクタ嵌合部に嵌合している。
これにより、ドレン線を伝って機器内部に水が浸透することを防止でき、機器の不具合発生を防止できる。
の完全は止水処理を行うことができる。
かつ、ドレン線の全長にわたり前記2種類の熱収縮チューブを被覆し、ドレン線を疑似被覆電線化して止水処理しているため、止水処理したドレン線のスリム化してハーネスの肥大化を防止できる。
図1は、実施形態のシールド線10を示し、該シールド線10は自動車のエンジンルームの防水領域に配線され、該シールド線10の端末をコネクタ30に接続し、該コネクタを防水領域に配置するECU(図示せず)のコネクタ収容部に嵌合するものである。
該シールド線10の皮剥端末から引き出されるドレン線に止水処理を施している。
前記シールド線10は、先端から40mm程度の最短寸法Lでシース14およびシールド層13を切断剥離してドレン線11とコア線12とを引き出し、各コア線12およびドレン線11の端末にコネクタ30に挿入係止される端子20を圧着接続している。
また、防水熱収縮チューブ17の内部に、予め塗布されているホットメルト18を加熱収縮時に溶融してドレン線11に充填して止水処理している。この防水熱収縮チューブ17は、先端17a側で非防水熱収縮チューブ15の後端15bに位置するシリコン充填部を囲繞し、オーバーラップして被覆している。
また、非防水熱収縮チューブ15の先端15aと端子20の圧着部との境界部分にはゴム栓21を取り付けている。ゴム栓21は他のコア線12と端子20との境界部分にも装着している。
まず、シールド線10を先端から、前記したように、シース14および金属編組からなるシールド層13を最短寸法Lで切除して、所謂皮剥を行い、皮剥ぎ端10aからコア線12とドレン線11とを外部に引き出す。
ついで、図4(B)に示すように、非防水熱収縮チューブ15の後端15b側の斜めカットした止水剤受部15cを、カット側を上面として水平状態に保持して上方から止水剤としてシリコン16を滴下し止水剤受部15cで受け止める。該止水剤受部15cに滴下されたシリコン16は止水剤受部15cを通るドレン線11の素線間に浸透し、該止水剤受部15cの位置でドレン線11を止水処理する。
該シリコン16の充填後に、非防水熱収縮チューブ15を熱収縮し、ドレン線11の先端側の所要領域を非防水熱収縮チューブ15で密着被覆する。
防水熱収縮チューブ17をドレン線11に被せた後に加熱収縮すると、ホットメルト18が溶融してドレン線11の素線間に浸透する。かつ、オーバーラップさせた非防水熱収縮チューブ15の外周面と防水熱収縮チューブ17の内周面との間もホットメルト18が充填され、非防水熱収縮チューブ15と防水熱収縮チューブ17との連結端において外部からの浸水を防止できる。
このように、非防水熱収縮チューブ15の後端15cでのシリコン16の充填部から、防水熱収縮チューブ17を被覆したシールド線の皮剥ぎ端10aの領域が止水領域となる。
ついで、ドレン線11の先端に端子20を圧着する。端子20の圧着後にゴム栓21と端子20と非防水熱収縮チューブ15の先端との間の境界に位置させる。この状態で、ゴム栓21の後端側は非防水熱収縮チューブ15の先端15a側の外周面を覆うと共に先端側は端子20の絶縁被覆バレルを覆う位置にあり、ドレン線11の端子圧着部からの浸水も防止している。
よって、シールド線10の皮剥ぎ端10a側からドレン線11への浸水が発生しても、防水熱収縮チューブ17内で内部に充填したホットメルト18で先端側への浸水を遮断できる。さらに、非防水熱収縮チューブ15と防水熱収縮チューブ17の連結部において、非防水熱収縮チューブ15の後端15bに充填したシリコン16で先端側への浸水を遮断できる。
一方、非防水熱収縮チューブ15の先端15a側では、端子20との境界部分をゴム栓21で被覆しているため、先端側からの浸水も防止できる。
また、止水剤受部15cにシリコン16を滴下するだけでよく、エア吸引が不要となるため、エア吸引手段を不要とすることができると共に、作業時間を短縮できる。
11 ドレン線
12 絶縁被覆電線(コア線)
13 シールド層
14 シース
15 非防水熱収縮チューブ
16 シリコン(止水剤)
17 防水熱収縮チューブ
18 ホットメルト
20 端子
21 ゴム栓
Claims (4)
- シールド線端末の皮剥ぎ端から外部に引き出されるドレン線に、その引き出された先端側から他端側の前記皮剥ぎ端に向けて所要長さ絶縁樹脂製の非防水熱収縮チューブを被せ、
前記非防水熱収縮チューブの他端側に斜めカットして設けた止水剤受部に止水剤を滴下し、該非防水熱収縮チューブの他端側のドレン線に止水剤を充填し、
前記止水剤の充填後に前記非防水熱収縮チューブを熱収縮し、
ついで、前記非防水熱収縮チューブの他端側の止水剤充填部を囲繞する先端から前記皮剥ぎ端にかけて防水熱収縮チューブを被せた後、該防水熱収縮チューブを熱収縮し、
前記外部に引き出されたドレン線の全長を前記防水熱収縮チューブと非防水熱収縮チューブで被覆して疑似電線化していると共に、前記2つの熱収縮チューブの接続部位のドレン線には止水剤を充填していることを特徴とするシールド線のドレン線止水方法。 - 前記防水熱収縮チューブを熱収縮した後に、ゴム栓を前記非防水熱収縮チューブに被せ、
ついで、ドレン線の先端に端子を圧着し、
その後、端子と非防水熱収縮チューブの境界部分に位置させている請求項1に記載のシールド線のドレン線止水方法。 - シールド線端末の皮剥ぎ端から外部に引き出されるドレン線が、絶縁樹脂製の非防水熱収縮チューブで先端側が被覆されていると共に、該非防水熱収縮チューブの他端側から前記皮剥ぎ端まで防水熱収縮チューブで被覆され、
前記非防水熱収縮チューブと防水熱収縮チューブとの連結部では、非防水熱収縮チューブの端部の斜めカットされた止水剤受部に止水剤が充填され、該止水剤の充填部を前記防水熱収縮チューブの一端側で囲繞していることを特徴とするシールド線のドレン線の止水構造。 - 前記シールド線は車両内の防水領域に配線され、前記ドレン線の非防水熱収縮チューブで被覆されたドレン線の先端側には端子が接続されると共に、該端子と前記非防水熱収縮チューブとの境界にゴム栓が装着され、
前記シールド線の皮剥ぎ端から前記ドレン線と共に引き出されているコア線端末の端子と、前記ドレン線端末の端子とは、前記防水領域に配置される機器に接続される請求項3に記載にシールド線のドレン線止水構造。
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