JP2016162555A - 有機エレクトロルミネッセンスパネル - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスパネル Download PDF

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Kazuhiro Takahashi
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Abstract

【課題】片面発光型の有機ELパネルにおいて透過性を確保すると共に、発光面側及び非発光面側へそれぞれ出射される発光の光量の低下を抑制する。【解決手段】光透過性を有するガラス基板11と、ガラス基板の上に積層された、光透過性を有する第1の電極層16と、第1の電極層の上に積層された有機エレクトロルミネッセンス層17と、有機エレクトロルミネッセンス層の上に積層され、面内方向に対して間隔をあけて配列された複数の反射電極部を含む、光反射性を有する第2の電極層18と、ガラス基板と第1の電極層との間でガラス基板の上に積層され、面内方向に対して間隔をあけて配列されると共に複数の反射電極部にそれぞれ対向して配置された複数の散乱部21aを含み、散乱部が、面内方向において、反射電極部に対向しない領域を有する散乱層21と、を備える有機エレクトロルミネッセンスパネル。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、有機エレクトロルミネッセンスパネルに関する。
有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)を用いて、一方の発光面(表面)側から光を出射する片面発光型の有機エレクトロルミネッセンスパネルが知られている。この種の有機エレクトロルミネッセンスパネルとしては、消灯時に表面と裏面の一方側から他方側を透かして見ることが可能な透過型で片面発光型の有機エレクトロルミネッセンスパネルがある。
透過型で片面発光型の有機エレクトロルミネッセンスパネルは、発光層を含む有機エレクトロルミネッセンス層が、光透過性を有する透明電極層と、光反射性を有する反射電極層とによって挟まれてなる積層構造が、ガラス基板上に設けられて構成されている。そして、透過型で片面発光型の有機エレクトロルミネッセンスパネルでは、反射電極層を微細なストライプ状に形成することで、表面及び裏面に平行な面内方向に対して間隔をあけて配列された複数の反射電極部を有している。これにより、ストライプ状の各反射電極部の間隔が、有機エレクトロルミネッセンスパネルの表面と裏面との間の光透過部として機能するので、表面と裏面の一方側から他方側を透かして見ることが可能な透過性(透明性)が得られる。
国際公開第2010/046833号
しかしながら、上述した透過型で片面発光型の有機エレクトロルミネッセンスパネルでは、反射電極層をストライプ状に形成することによって、透明電極層と反射電極層との間に有機エレクトロルミネッセンス層が挟まれる領域が少なくなる。このため、有機エレクトロルミネッセンス層における発光面積が減少し、表面側に出射される光の発光量が低下してしまう問題がある。また、透過型で片面発光型の有機エレクトロルミネッセンスパネルでは、裏面側へ出射される発光の光量が乏しい。
そこで、本発明は、片面発光型の有機エレクトロルミネッセンスパネルにおいて透過性を確保すると共に、発光面側及び非発光面側へそれぞれ出射される発光の光量の低下を抑制することができる有機エレクトロルミネッセンスパネルを提供することを目的とする。
実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンスパネルは、光透過性を有する基板と、前記基板の上に積層された、光透過性を有する第1の電極層と、前記第1の電極層の上に積層された有機エレクトロルミネッセンス層と、前記有機エレクトロルミネッセンス層の上に積層され、面内方向に対して間隔をあけて配列された複数の反射電極部を含む、光反射性を有する第2の電極層と、前記基板と前記第1の電極層との間で前記基板の上に積層され、面内方向に対して間隔をあけて配列されると共に前記複数の反射電極部にそれぞれ対向して配置された複数の散乱部を含み、前記散乱部が、前記面内方向において、前記反射電極部に対向しない領域を有する散乱層と、を具備する。
本発明によれば、片面発光型の有機エレクトロルミネッセンスパネルにおいて透過性を確保すると共に、発光面側及び非発光面側へそれぞれ出射される発光の光量の低下を抑制することが可能になる。
図1は、第1の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンスパネルを模式的に示す断面図である。 図2は、第1の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンスパネルの有機エレクトロルミネッセンス素子を模式的に示す断面図である。 図3は、実施例と比較例との比較結果を示す図である。 図4は、第2の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンスパネルの有機エレクトロルミネッセンス素子を模式的に示す断面図である。 図5は、第3の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンスパネルの有機エレクトロルミネッセンス素子を模式的に示す断面図である。 図6は、第4の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンスパネルの有機エレクトロルミネッセンス素子を模式的に示す断面図である。 図7は、第5の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンスパネルの有機エレクトロルミネッセンス素子を模式的に示す断面図である。
以下で説明する実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと称する。)パネル1は、ガラス基板11と、第1の電極層16と、有機EL層17と、第2の電極層18と、散乱層21とを具備する。ガラス基板11は、光透過性を有する。第1の電極層16は、光透過性を有し、ガラス基板11の上に積層されている。有機EL層17は、第1の電極層16の上に積層される。第2の電極層18は、光反射性を有し、有機EL層17の上に積層されている。第2の電極層18は、面内方向に対して間隔をあけて配列された複数の反射電極部18aを含む。散乱層21は、ガラス基板11と第1の電極層16との間でガラス基板11の上に積層されている。散乱層21は、面内方向に対して間隔をあけて配列されると共に複数の反射電極部18aにそれぞれ対向して配置された複数の散乱部21aを含む。散乱部21aは、面内方向において、反射電極部18aに対向しない領域を有する。
また、以下で説明する実施形態に係る有機ELパネル1における散乱部21aは、反射電極部18aに対向する領域内に反射電極部18aが位置し、複数の散乱部21aの配列方向における幅W2が、反射電極部18aの幅W1よりも大きい。
また、以下で説明する実施形態に係る有機ELパネル5における第2の電極層58の反射電極部58aは、散乱部21aに対向する位置に、第2の電極層58の積層方向に貫通する開口59を有する。前記開口59の、複数の反射電極部58aの配列方向における幅W6が、散乱部21aの幅W2よりも小さい。
また、以下で説明する実施形態に係る有機ELパネル1における第2の電極層18は、複数の反射電極部18aの配列方向において、第2の電極層18全体の寸法に対する複数の反射電極部18の幅W1の総和の比率が、15%以上、45%以下である。
また、以下で説明する実施形態に係る有機ELパネル1は、光透過性を有する平坦化層22を更に具備する。平坦化層22は、ガラス基板11と第1の電極層16との間で散乱層21を覆うようにガラス基板11の上に積層されている。
また、以下で説明する実施形態に係る有機ELパネル2は、有機EL層17の上に積層され、反射電極部18aに隣り合って配置された透明電極部28aを含む、光透過性を有する第3の電極層28を更に具備する。
また、以下で説明する実施形態に係る有機ELパネル1は、ガラス基板11の、散乱層21に対向する位置に形成され、面内方向に対して間隔をあけて配列されると共に複数の散乱部21aにそれぞれ対向して配置された複数の反射部45aを含む反射層45を更に具備する。
(第1の実施形態)
以下、実施形態に係る有機ELパネルについて、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態に係る有機ELパネルを模式的に示す断面図である。図2は、第1の実施形態に係る有機ELパネルの有機EL素子を模式的に示す断面図である。
本発明の実施形態に係る有機ELパネルは、発光面である表面及び非発光面である裏面の一方側から他方側を透かして見ることが可能な光透過型で片面発光型の有機ELパネルである。実施形態の有機ELパネルは、片面発光型において、表面側から照明光を出射すると共に、裏面側から照明光を出射可能に構成されている。また、実施形態の有機ELパネルは、例えば、病室における直接照明と間接照明を兼ねた照明装置や、展示装置における展示物の照明装置等に用いられて好適である。
(有機ELパネルの構成)
図1に示すように、第1の実施形態の有機ELパネル1は、光透過性を有する基板としてのガラス基板11と、ガラス基板11上に形成された有機EL素子12と、封止ガラス13と、を備える。ガラス基板11及び封止ガラス13は、非透湿性及び光透過性を有するソーダライムガラスによって形成されている。封止ガラス13は、平皿状に形成されており、接着材14によって外周縁部が、ガラス基板11の外周縁部に接合されることで、内部が気密に封止されている。また、有機EL素子12を構成する後述する各電極層16,18と電気的に接続された各配線(不図示)が、封止ガラス13の外部に引き出されている。
(有機EL素子の構成)
図2に示すように、有機EL素子12は、第1の電極層16と、有機EL層17と、第2の電極層18と、散乱層21と、平坦化層22と、を備える。
第1の電極層16は、光透過性を有しており、ガラス基板11の上に積層されている。第1の電極層16は、いわゆる透明電極層であり、例えばITO(酸化インジウム・スズ)等によって形成されている。また、図2に示すように、第1の電極層16の端部には、電極端子25が設けられており、絶縁性を有する絶縁材26によって電極端子25が覆われ、電極端子25は有機ELパネル1の外部(不図示)と電気的に接続されている。
有機EL層17は、第1の電極層16の上に積層されている。有機EL層17は、図2に示すように、第1の電極層16側に積層された正孔輸送層17aと、正孔輸送層17aに積層された発光層17bと、発光層17bに積層された電子輸送層17cと、を有する。発光層17bは、有機層であり、例えば、α−NPD(ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン)及びAlq(トリス(8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム)等によって形成されている。また、図示しないが、有機EL層17は、第1の電極層16と正孔輸送層17aとの間に積層される正孔注入層と、電子輸送層17cに積層される電子注入層と、を有する。
第2の電極層18は、光反射性を有する材料、例えば、アルミニウムや銀、またはこれらの少なくとも一方を含む材料によって形成されており、有機EL層17の上に積層されている。第2の電極層18は、積層方向に直交する面内方向に対して所定の間隔をあけて配列された複数の反射電極部18aを含む。したがって、第2の電極層18は、直線状の複数の反射電極部18aが間隔をあけて配列されることで、ストライプ状に形成されている。
散乱層21は、例えばアクリル樹脂に、酸化ジルコニウムや酸化チタン等の散乱粒子を分散して形成されており、ガラス基板11と第1の電極層16との間でガラス基板11の上に積層されている。散乱層21は、積層方向に直交する面内方向に対して所定の間隔をあけて配列されると共に複数の反射電極部18aにそれぞれ対向して配置された複数の散乱部21aを含む。したがって、散乱層21は、直線状の複数の散乱部21aが間隔をあけて配列されることで、ストライプ状に形成されている。
そして、散乱部21aは、図2に示すように、散乱層21の面内方向において、反射電極部18aに対向しない領域を有する。具体的には、第1の実施形態における散乱部21aは、反射電極部18aに対向する領域内に反射電極部18aが位置しており、複数の散乱部18aの配列方向における幅W2は、反射電極部18aの幅W1よりも大きい。これにより、散乱部21aで反射電極部18aに向かって散乱された光が、反射電極部18aで遮られることが抑制される。
平坦化層22は、光透過性を有する材料、例えば、アクリル樹脂等の樹脂材料によって形成されている。平坦化層22は、ガラス基板11と第1の電極層16との間で散乱層21の各散乱部21aを覆うようにガラス基板11の上に積層されており、散乱層21によって生じる凹凸を平坦化する。
また、有機EL素子12では、第2の電極層18における各反射電極部18aの間の領域と、散乱層21における各散乱部21a間の領域とが対向して配置されており、これらの領域によって、複数の光透過部20が構成されている。
(有機ELパネルの製造工程)
以上のように構成された有機ELパネル1の製造工程について簡単に説明する。まず、ガラス基板11上に散乱層21を成膜する。散乱層21は、ストライプパターンをなす複数の散乱部21aを、ガラス基板11の表面に沿って所定の間隔をあけて形成する。散乱層21の散乱部21aを、例えば、フォトリソグラフィやスクリーン印刷等によって、例えば、幅195μm程度の直線状にピッチ400μm程度で形成する。次いで、散乱層21の上に平坦化層22を積層することによって、散乱層21の各散乱部21aによって生じた凹凸を平坦化する。次いで、例えば、ITOを用いたスパッタリング法等によって、散乱層21の上に、光透過性を有する第1の電極層16を成膜し、続いて、第1の電極層16の上に有機EL層17を蒸着法等によって成膜する。
次に、有機EL層17の上に、第2の電極層18を、例えば、アルミニウムや銀等を用いた蒸着法によって、例えば、幅150μm程度、ピッチ400μm程度のストライプパターン状に形成する。このとき、先に形成した散乱層21のストライプパターンと、第2の電極層18のストライプパターンとが重なるようにアライメントを行って位置決めを行う。これにより、透過型で片面発光型の有機ELパネル1が形成される。
最後に、ドライ窒素雰囲気下において、ガラス基板11と封止ガラス13とを貼り合わせ、内部を気密に封止する。封止構造としては、例えば、封止ガラス13の内部に樹脂材を充填するダム・フィル封止構造や、封止ガラス13の内部を中空にする中空封止構造が適用される。
(有機ELパネルにおける光の振る舞い)
次に、第1の実施形態の有機ELパネル1において、表面A側及び裏面B側にそれぞれ出射される光の振る舞いについて説明する。まず、有機ELパネル1では、有機EL層17において、正孔注入層を介して正孔輸送層17aから供給されるホールと、電子注入層を介して電子輸送層17cから供給される電子とが発光層17bで結合することに伴って、発光層17bが光を発する。このとき、第1の電極層16と、第2の電極層18の反射電極部18aとの間に挟まれた発光層17bの領域が光を発する。発光層17bが発した光のうち、ガラス基板11側に向かって進む光は、平坦化層22を通過して、散乱層21の散乱部21aに入射し、散乱部21aによって散乱される。また、発光層17bが発した光のうち、反射電極部18a側に向かって進む光は、反射電極部18aで反射され、平坦化層22を通過して、散乱部21aに向かって進む。
また、反射電極部18aに対向する散乱部21aの幅W2は、反射電極部18aの幅W1よりも大きいので、反射電極部18aに対応する、発光層17bの領域からガラス基板11側に向かって進む光が、散乱部21aに入射し、散乱部21aによって散乱される。散乱部21aで散乱された光のうち、ガラス基板11側に向かって進む光の一部は、ガラス基板11に入射し、表面A側に出射される。また、散乱部21aで散乱された光のうち、第2の電極層18側に向かって進む光は、散乱部21aの幅W2が、反射電極部18aの幅W1よりも大きいので、反射電極部18aで遮られることが抑制され、各反射電極部18aの間を通って裏面B側に出射される。
このように、発光層17bが発した光を散乱層21で散乱させることで、表面A側の光量が増やされると共に、裏面B側の光量が増やされる。また、第1の実施形態における散乱部21aの、面内方向における幅W2は、反射電極部18aの幅W1よりも大きい。これにより、散乱部21aで反射電極部18aに向かって散乱された光が、反射電極部18aで遮られることが抑制される。また、散乱層21は、第2の電極層18と同様にストライプ状に形成されているので、複数の光透過部20を介した透過性が良好に確保されている。
そして、有機EL層17が発光する点灯時は、裏面B側から、光透過部20を通して、有機EL層17が発した光で照らされた対象物を視認することが可能である。また、消灯時には、光透過部20を通して、表面A側と裏面B側の一方側から他方側を視認することが可能である。
また、第1の実施形態における第2の電極層18は、複数の反射電極部18aの配列方向において、第2の電極層18全体の寸法に対する複数の反射電極部の幅W1の総和の比率が、15%以上、45%以下に設定されている。言い換えると、有機EL素子12の、積層方向に直交する方向に対する全面積に対して、複数の反射電極部18aの領域が占める面積の比率が、15%以上、45%以下に設定されている。すなわち、この比率が15%である場合、上述の有機EL素子12の全面積に対して、複数の光透過部20の領域が占める全面積の比率が85%となる。なお、第2の電極層18の各反射電極部18aの幅W1は、75μm〜300μm程度に形成されている。
上述の比率が45%を超える場合には、複数の光透過部20全体の領域が少なくなり、透過性を適正に確保することができないので、透過型の有機ELパネルとして使用する上で好ましくない。一方、比率が15%未満の場合には、第2の電極層18の反射電極部18aの幅W1が狭くなり、反射電極部18aのパターンを適正に形成することが困難になるので、製造工程上、好ましくない。具体的には、ストライプ状の第2の電極層18は、蒸着法においてメタルマスクを用いて形成している。このため、比率が15%未満の場合、メタルマスクがねじれることなく強度を適正に保つことが困難になり、第2の電極層18をストライプ状に形成することが難しくなる。
図3は、実施例と比較例との比較結果を示す図である。図3に示すように、散乱層を有していない比較例の有機ELパネルでは、表面側と裏面側との光量比に関して、(表面側:裏面側)が(50:1)程度であり、裏面側から出射される光を視認することが困難であった。一方、散乱層21を有する実施例の有機ELパネルでは、表面A側と裏面B側との光量比に関して、(表面A側:裏面B側)が(10:1)程度に高められており、裏面B側から出射される光を視認することが可能であった。
(第1の実施形態の効果)
第1の実施形態は、ガラス基板11の上に間隔をあけて配列されると共に複数の反射電極部18aにそれぞれ対向して配置された複数の散乱部21aを含む散乱層21を有する。そして、散乱部21aは、面内方向において、反射電極部18aに対向しない領域を有する。これにより、間隔をあけて配列された複数の散乱部21aの間に、光透過部20を形成することで、片面発光型の有機ELパネル1において、光透過部20によって透過性を確保することができる。また、第1の実施形態によれば、複数の散乱部21aを有することで、発光面である表面A側及び非発光面である裏面B側へそれぞれ出射される光の光量の低下を抑制することが可能になる。その結果、有機ELパネル1の表面A側と裏面B側からそれぞれ出射される光の光量の総和を高めることができる。
第1の実施形態によれば、例えば、表面A側と裏面B側の両方を照明することが可能になり、透過性(透明性)を確保し、照明の用途を広げることが可能になる。すなわち、表面A側の直接照明光と裏面B側の間接照明光とを組み合わせた多様な照明光を実現することが可能になる。そして、第1の実施形態が、例えば、壁付け型の照明装置に適用された場合には、直接照明光及び間接照明光の両方の光量を高めることが可能になる。
さらに、第1の実施形態によれば、反射電極部18aに対向する位置に散乱部21aが配置される。このため、消灯時に表面A側から有機ELパネルを見たときに、有機ELパネル1の外部から入射した光が、第2の電極層18の反射電極部18aで反射されることで生じるギラツキを抑制することが可能になる。その結果、有機ELパネル1の表面A側から裏面B側を透かして見るときの視認性の向上につながる。
また、第1の実施形態では、光反射性を有する第2の電極層18が用いられたが、この第2の電極層18の代わりに、光透過性を有する第2の電極層と、この第2の電極層の上に積層される反射層とが用いられてもよい。この構成の場合、第2の電極層及び反射層は、上述した第2の電極層18と同様に、面内方向に対して所定の間隔をあけて配列された複数の透明電極部及び複数の反射部を含む。
以下、他の実施形態の有機ELパネルについて図面を参照して説明する。なお、他の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成部材には、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る有機ELパネルの有機EL素子を模式的に示す断面図である。第2の実施形態における有機EL素子は、光透過性を有する第3の電極層を更に有する点が、第1の実施形態と異なる。
図4に示すように、第2の実施形態の有機ELパネル2が有する有機EL素子24は、第1の実施形態の構成において、第2の電極層18の反射電極部18aの間に、第3の電極層28を追加した構成である。
有機EL素子24が有する第3の電極層28は、光透過性を有する材料、例えば、ITO(酸化インジウム・スズ)等によって形成されており、有機EL層17に積層されている。第3の電極層28は、面内方向に対して間隔をあけて配列されると共に反射電極部18aの間に位置するように配置された複数の透明電極部28aを含む。したがって、第3の電極層28は、直線状の複数の透明電極部28aが間隔をあけて配列されることで、ストライプ状に形成されている。
また、第2の実施形態の製造工程では、第2の電極層18を形成する工程の前または後に、第3の電極層28を形成する工程が追加されている。第3の電極層28は、例えば、ITO等を用いた蒸着法によって、有機EL層17の上に、例えば、幅150μm程度、ピッチ400μm程度のストライプパターン状に形成される。このとき、先に形成した第2の電極層18のストライプパターンに対して、第3の電極層28のストライプパターンをずらすようにアライメントを行って位置決めを行う。
(第2の実施形態における光の振る舞い)
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、発光層17bが発した光を散乱層21で散乱させることで、表面A側の光量が増えると共に、裏面B側の光量が増える。
加えて、第2の実施形態では、第3の電極層28の透明電極部28aによって、第2の電極層18の反射電極部18a間に位置する光透過部20の領域において、有機EL層17を発光させることが可能になる。このため、光透過部20においても、有機EL層17が発する光が、表面A側及び裏面B側にそれぞれ出射されるので、表面A側及び裏面B側における光量が更に増える。
(第2の実施形態の効果)
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、複数の散乱部21aを有することで、光透過部20によって透過性を確保すると共に、表面A側及び裏面B側へそれぞれ出射される光の光量の低下を抑制することが可能になる。加えて、第2の実施形態では、光透過部20に対向する有機EL層17の領域を発光させることで、表面A側及び裏面B側へそれぞれ出射される光の光量の低下を更に抑制することができる。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に係る有機ELパネルの有機EL素子を模式的に示す断面図である。第3の実施形態における有機EL素子は、第1の電極層が光反射性を有しており、第2の電極層が光透過性を有する点が、第1の実施形態と異なる。
図5に示すように、第3の実施形態の有機ELパネル3が備える有機EL素子34は、第1の電極層16と、有機EL層17と、反射層36と、第2の電極層38と、散乱層21と、平坦化層22と、を備える。
反射層36は、光反射性を有する材料、例えば、アルミニウムや銀によって形成されており、ガラス基板11の上に積層されている。反射層36は、面内方向に対して所定の間隔をあけて配列された複数の反射部36aを含む。したがって、反射層36は、直線状の複数の反射部36aが間隔をあけて配列されることで、ストライプ状に形成されている。
散乱層21は、反射層36の上に積層されており、面内方向に対して所定の間隔をあけて複数の反射部36aの上に配列された複数の散乱部21aを含む。
第2の電極層38は、光透過性を有しており、有機EL層17の上に積層されている。第2の電極層38は、いわゆる透明電極層であり、例えばITOによって形成されている。第2の電極層38は、面内方向に対して所定の間隔をあけて複数の散乱部21aにそれぞれ対向して配置された複数の透明電極部38aを含む。したがって、第2の電極層38は、直線状の複数の透明電極部38aが間隔をあけて配列されることで、ストライプ状に形成されている。
平坦化層22は、光透過性を有する材料、例えば、アクリル樹脂等の樹脂材料によって形成されている。平坦化層22は、反射層36の各反射部36a及び散乱層21の各散乱部21aを覆うようにガラス基板11の上に積層されており、反射層36及び散乱層21によって生じる凹凸を平坦化する。
また、第3の実施形態における製造工程には、第1の実施形態における第1の電極層16を形成する工程の代わりに、第1の実施形態における散乱層21を形成する工程の前に、ガラス基板11の上に反射層36を形成する工程が追加されている。第3の実施形態における他の工程は、第1の実施形態における各工程とほぼ同様に行われる。
(第3の実施形態における光の振る舞い)
第3の実施形態では、第1及び第2の実施形態とは異なり、発光面が裏面Bになり、非発光面が表面Aになる。第3の実施形態において、散乱部21aで散乱された光のうち、反射層36の反射部36aで反射されて裏面側に向かって進む光は、第2の電極層38の透明電極部38a及び透明電極38a間の光透過部20を通って裏面B側から出射される。また、散乱部21aで散乱された光のうち、反射層36の反射部36a間の光透過部20に向かって進む光は、ガラス基板11を通って表面A側に出射される。
(第3の実施形態の効果)
第3の実施形態においても、複数の散乱部21aを有することで、第1及び第2の実施形態と同様に、光透過部20によって透過性を確保すると共に、表面A側及び裏面B側へそれぞれ出射される光の光量の低下を抑制することが可能になる。
(第4の実施形態)
図6は、第4の実施形態に係る有機ELパネルの有機EL素子を模式的に示す断面図である。第4の実施形態は、ガラス基板11を挟んで散乱層21と対向する位置に反射層が形成された点が、第1の実施形態と異なる。
図6に示すように、第4の実施形態の有機ELパネル4が有する有機EL素子44は、第1の実施形態の構成において、ガラス基板11の、散乱層21に対向する位置に、反射層45を追加した構成である。
有機EL素子44が有する反射層45は、例えばアルミニウムや銀等の光反射性を有する材料によって形成されており、面内方向に対して所定の間隔をあけて配列されると共に複数の散乱部21aにそれぞれ対向して配置された複数の反射部45aを含む。したがって、反射層45は、直線状の複数の反射部45aが間隔をあけて配列されることで、ストライプ状に形成されている。
なお、複数の反射部45aの配列方向において、反射部45aの幅W4は、150μm程度に形成されており、表面A側から見たときに、反射部45aを肉眼で視認しにくい程度に設定されている。また、反射部の幅W4は、散乱層21の散乱部21aで散乱された光を反射部45aによって遮られる光量を少なくし、表面A側に出射される光の光量を増やす観点では、散乱部21aの幅W2よりも小さくすることが好ましい。
また、第4の実施形態の製造工程では、第1の実施形態における散乱層21を形成する工程の前に、ガラス基板11の上に反射層45を形成する工程が追加されている。
(第4の実施形態における光の振る舞い)
第4の実施形態において、散乱部21aで散乱された光のうち、第2の電極層18側に向かって進む光は、第1の実施形態と同様に、反射電極部18aによって遮られることが抑制され、裏面B側から出射される。加えて、第4の実施形態では、散乱部21aで散乱された光のうち、ガラス基板11を通って反射部45aに向かって進む光は、反射部45aで反射され、散乱層21側に向かって進み、散乱部21aで再度散乱される。また、散乱部21aで散乱された光のうち、反射部45aに入射しない光は、表面A側から出射される。
(第4の実施形態の効果)
第4の実施形態においても、第1ないし第3の実施形態と同様に、複数の散乱部21aを有することで、光透過部20によって透過性を確保すると共に、表面A側及び裏面B側へそれぞれ出射される光の光量の低下を抑制することが可能になる。
加えて、第4の実施形態によれば、散乱層21で散乱された光の一部が、反射層45の反射部45aによって反射されるので、表面A側に出射される光の光量が減少するが、裏面B側に出射される光の光量を更に増やすことができる。したがって、第4の実施形態は、表面A側から出射される光の光量が十分に確保されている場合に採用して好適である。
(第5の実施形態)
図7は、第5の実施形態に係る有機ELパネルの有機EL素子を模式的に示す断面図である。第5の実施形態は、第2の電極層が開口を有する点が、第1の実施形態と異なる。
図7に示すように、第5の実施形態の有機ELパネル5が有する有機EL素子54は、第1の実施形態において、第2の電極層18の各反射電極部18aに開口を追加した構成に類似する。
有機EL素子54が有する第2の電極層58は、光反射性を有する材料、例えば、アルミニウムや銀によって形成されており、有機EL層17の上に積層されている。第2の電極層58は、面内方向に対して所定の間隔をあけて配列された複数の反射電極部58aを含む。したがって、第2の電極層58は、直線状の複数の反射電極部58aが間隔をあけて配列されることで、ストライプ状に形成されている。
また、複数の反射電極部58aの配列方向において、反射電極部58aの幅W5が、散乱部21aの幅W2よりも大きく形成されている。また、反射電極部58aは、散乱部21aに対向する中央位置に、第2の電極層58の積層方向に貫通する直線状の開口59を有する。開口59の、面内方向における幅W6は、散乱部21aの幅W2よりも小さい。なお、本実施形態では、開口59が、反射電極部58aの長辺方向に沿う直線状に形成されたが、必要に応じて任意の形状に開口が形成されてもよい。
また、第5の実施形態における製造工程は、第1の実施形態における製造工程とほぼ同様に行われる。
(第5の実施形態における光の振る舞い)
第5の実施形態では、散乱部21aで散乱された光のうち、第2の電極層58側に向かって進む光は、反射電極部58aの開口59を通ることで、第1の実施形態と同様に、反射電極部58aによって遮られることが抑制され、裏面B側から出射される。
(第5の実施形態の効果)
第5の実施形態においても、第1ないし第4の実施形態と同様に、複数の散乱部21aを有することで、光透過部20によって透過性を確保すると共に、表面A側及び裏面B側へそれぞれ出射される光の光量の低下を抑制することが可能になる。
本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することを意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、本発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 有機エレクトロルミネッセンスパネル
11 ガラス基板
12 有機エレクトロルミネッセンス素子
13 封止ガラス
14 接着材
16 第1の電極層
17 有機エレクトロルミネッセンス層
17a 正孔輸送層
17b 発光層
17c 電子輸送層
18 第2の電極層
18a 反射電極部
20 光透過部
21 散乱層
21a 散乱部
22 平坦化層
A 表面
B 裏面
W1 反射電極部18aの幅
W2 散乱部21aの幅

Claims (7)

  1. 光透過性を有する基板と;
    前記基板の上に積層された、光透過性を有する第1の電極層と;
    前記第1の電極層の上に積層された有機エレクトロルミネッセンス層と;
    前記有機エレクトロルミネッセンス層の上に積層され、面内方向に対して間隔をあけて配列された複数の反射電極部を含む、光反射性を有する第2の電極層と;
    前記基板と前記第1の電極層との間で前記基板の上に積層され、面内方向に対して間隔をあけて配列されると共に前記複数の反射電極部にそれぞれ対向して配置された複数の散乱部を含み、前記散乱部が、前記面内方向において、前記反射電極部に対向しない領域を有する散乱層と;
    を具備する、有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  2. 前記散乱部は、前記反射電極部に対向する領域内に前記反射電極部が位置し、前記複数の散乱部の配列方向における幅が、前記反射電極部の幅よりも大きい、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  3. 前記反射電極部は、前記散乱部に対向する位置に、前記第2の電極層の積層方向に貫通する開口を有し、前記開口の、前記複数の反射電極部の配列方向における幅が、前記散乱部の幅よりも小さい、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  4. 前記第2の電極層は、前記複数の反射電極部の配列方向において、前記第2の電極層全体の寸法に対する前記複数の反射電極部の幅の総和の比率が、15%以上、45%以下である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  5. 前記基板と前記第1の電極層との間で前記散乱層を覆うように前記基板の上に積層され、前記散乱層を平坦化する、光透過性を有する平坦化層を更に具備する、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  6. 前記有機エレクトロルミネッセンス層の上に積層され、前記反射電極部に隣り合って配置された透明電極部を含む、光透過性を有する第3の電極層を更に具備する、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  7. 前記基板の、前記散乱層に対向する位置に形成され、面内方向に対して間隔をあけて配列されると共に前記複数の散乱部にそれぞれ対向して配置された複数の反射部を含む反射層を更に具備する、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
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