JP2016161001A - トラクションドライブ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リングローラと遊星ローラの接触面圧と、遊星ローラとサンローラの接触面圧の差を抑えることができるトラクションドライブ装置を提供する。
【解決手段】トラクションドライブ装置1は、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧と遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧の差が小さくなるように、遊星ローラ12に圧接されるリングローラ10の接触面のリングローラ10の軸方向断面における曲率半径と、遊星ローラ12に圧接されるサンローラ11の接触面のサンローラ11の軸方向断面における曲率半径が調整されている。そのため、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧と、遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧の差を抑えることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、リングローラと、サンローラと、遊星ローラとを備えたトラクションドライブ装置に関する。
従来、リングローラと、サンローラと、遊星ローラとを備えたトラクションドライブ装置として、例えば以下に示す特許文献1に開示されている摩擦ローラ式減速機がある。
この摩擦ローラ式減速機は、環状ローラと、太陽ローラと、中間ローラとを備えている。ここで、環状ローラ、太陽ローラ及び中間ローラが、リングローラ、サンローラ及び遊星ローラに相当する。
環状ローラの内周面、太陽ローラの外周面及び中間ローラの外周面には、傾斜面からなる接触面が形成されている。太陽ローラは、環状ローラの内側に配置されている。中間ローラは、環状ローラと太陽ローラの間に配置され、接触面を環状ローラ及び太陽ローラの接触面に接触させた状態で、環状ローラ及び太陽ローラに圧接されている。摩擦ローラ式減速機は、太陽ローラの接触面と中間ローラの接触面の間及び中間ローラの接触面と環状ローラの接触面の間に形成される油膜を介して動力を伝達する。
特開2012−193792号公報
ところで、前述した摩擦ローラ式減速機では、環状ローラと中間ローラの接触面圧が、中間ローラと太陽ローラの接触面圧より小さくなる。これらの接触面圧を最低限必要な接触面圧以上に設定しようとすると、より小さい環状ローラと中間ローラの接触面圧を最低限必要な接触面圧以上に設定しなければならない。この場合、中間ローラと太陽ローラに過大な接触面圧が加わることになる。その結果、中間ローラ及び太陽ローラの接触面の磨耗が増大し、寿命が低下してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、リングローラと遊星ローラの接触面圧と、遊星ローラとサンローラの接触面圧の差を抑えることができるトラクションドライブ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、リングローラと、リングローラの内側に配置されるサンローラと、リングローラに圧接されるとともにサンローラに圧接される遊星ローラと、を備え、サンローラと遊星ローラ間及び遊星ローラとリングローラ間に形成される油膜を介して動力を伝達するトラクションドライブ装置において、リングローラと遊星ローラの接触面圧と遊星ローラとサンローラの接触面圧の差が小さくなるように、遊星ローラに圧接されるリングローラの接触面のリングローラの軸方向断面における曲率半径及び遊星ローラに圧接されるサンローラの接触面のサンローラの軸方向断面における曲率半径、又は、リングローラに圧接される遊星ローラの接触面の遊星ローラの軸方向断面における曲率半径及びサンローラに圧接される遊星ローラの接触面の遊星ローラの軸方向断面における曲率半径が調整されていることを特徴とする。
ローラの接触面のローラの軸方向断面における曲率半径を調整することで、接触面圧を調整できることを見出した。この構成によれば、リングローラと遊星ローラの接触面圧と遊星ローラとサンローラの接触面圧の差が小さくなるように、遊星ローラに圧接されるリングローラの接触面のリングローラの軸方向断面における曲率半径及び遊星ローラに圧接されるサンローラの接触面のサンローラの軸方向断面における曲率半径、又は、リングローラに圧接される遊星ローラの接触面の遊星ローラの軸方向断面における曲率半径及びサンローラに圧接される遊星ローラの遊星ローラの軸方向断面における接触面の曲率半径が調整されている。そのため、リングローラと遊星ローラの接触面圧と、遊星ローラとサンローラの接触面圧の差を抑えることができる。
第1実施形態におけるトラクションドライブ装置の軸方向断面図である。 図1におけるリングローラと遊星ローラの接触部分の拡大された軸方向断面図である。 図1における遊星ローラとサンローラの接触部分の拡大された軸方向断面図である。 距離比xと減速比zの関係を示すグラフである。 曲率半径R1=曲率半径R2の場合における伝達トルクと接触面圧の関係を示すグラフである。 曲率半径R1<曲率半径R2の場合における伝達トルクと接触面圧の関係を示すグラフである。 第2実施形態におけるトラクションドライブ装置の軸方向断面図である。 図7におけるリングローラと遊星ローラの接触部分の拡大された軸方向断面図である。 図7における遊星ローラとサンローラの接触部分の拡大された軸方向断面図である。 曲率半径R3=曲率半径R4の場合における伝達トルクと接触面圧の関係を示すグラフである。 曲率半径R3>曲率半径R4の場合における伝達トルクと接触面圧の関係を示すグラフである。 第2実施形態の変形形態におけるリングローラと遊星ローラの接触部分の拡大された軸方向断面図である。 第2実施形態の変形形態における遊星ローラとサンローラの接触部分の拡大された軸方向断面図である。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図4を参照して第1実施形態のトラクションドライブ装置の構成について説明する。
図1に示すトラクションドライブ装置1は、複数のローラを径方向に圧接して構成され、ローラ間に形成される油膜を介し、動力を減速して伝達する装置である。トラクションドライブ装置1は、リングローラ10と、サンローラ11と、複数の遊星ローラ12と、キャリア13とを備えている。
リングローラ10は、その内周面が遊星ローラ12に圧接される円環状の部材である。リングローラ10は、第1リングローラ100と、第2リングローラ101とによって構成されている。
第1リングローラ100は、その内周面が遊星ローラ12の入力側部分に圧接される円環状の部材である。図2に示すように、第1リングローラ100の内周面には、遊星ローラ12の入力側部分に圧接される接触面100aが形成されている。接触面100aは、第1リングローラ100の軸方向断面において、曲率半径R1の円弧状になるように形成されている。
図1に示すように、第2リングローラ101は、その内周面が遊星ローラ12の出力側部分に圧接される円環状の部材である。図2に示すように、第2リングローラ101の内周面には、遊星ローラ12の出力側部分に圧接される接触面101aが形成されている。接触面101aは、第2リングローラ101の軸方向断面において、曲率半径R1の円弧状になるように形成されている。第2リングローラ101は、軸方向に第1リングローラ100と並んで配置されている。
図1に示すサンローラ11は、リングローラ10の内側に配置され、その外周面が遊星ローラ12に圧接される略円柱状の部材である。図3に示すように、サンローラ11の外周面には、遊星ローラ12に圧接される接触面110、111がそれぞれ形成されている。
接触面110は、遊星ローラ12の入力側部分に圧接される部位である。接触面110は、サンローラ11の軸方向断面において、曲率半径R2の円弧状になるよう形成されている。接触面111は、遊星ローラ12の出力側部分に圧接される部位である。接触面111は、サンローラ11の軸方向断面において、曲率半径R2の円弧状になるように形成されている。
図1に示す遊星ローラ12は、リングローラ10とサンローラ11の間に周方向に等間隔に配置され、その外周面がリングローラ10の内周面に圧接されるとともにサンローラ11の外周面に圧接される円筒状の部材である。図2及び図3に示すように、遊星ローラ12の外周面には、第1リングローラ100、第2リングローラ101及びサンローラ11に圧接される接触面120、121がそれぞれ形成されている。
接触面120は、入力側部分に形成され、第1リングローラ100の接触面100aとサンローラ11の接触面110に圧接される部位である。接触面120は、遊星ローラ12の軸方向断面において、入力側に向かって軸心方向に直線状に傾斜するように形成されている。接触面121は、出力側部分に形成され、第2リングローラ101の接触面101aとサンローラ11の接触面111に圧接される部位である。接触面121は、遊星ローラ12の軸方向断面において、出力側に向かって軸心方向に直線状に傾斜するように形成されている。
遊星ローラ12は、接触面120を第1リングローラ100の接触面100aとサンローラ11の接触面110に、接触面121を第2リングローラ101の接触面101aとサンローラ11の接触面111にそれぞれ接触させた状態で、第1リングローラ100、第2リングローラ101及びサンローラ11に圧接されている。
キャリア13は、遊星ローラ12を周方向に等間隔に配置するとともに、自転可能かつサンローラ11の周りを公転可能に支持する部材である。
ところで、トラクションドライブ装置1の減速比zは、式(1)で表される。
z=xy+1・・・(1)
ここで、距離比xは、図1に示す距離L1に対する距離L2の比L2/L1である。距離比yは、距離L3に対する距離L4の比L4/L3である。距離L1は、遊星ローラ12の回転中心C1からリングローラ10に圧接される遊星ローラ12の接触面120、121の接触点までの距離である。距離L2は、遊星ローラ12の回転中心C1からサンローラ11に圧接される遊星ローラ12の接触面120、121の接触点までの距離である。距離L3は、サンローラ11の回転中心C2から遊星ローラ12に圧接されるサンローラ11の接触面110、111の接触点までの距離である。距離L4は、サンローラ11の回転中心からリングローラ10に圧接される遊星ローラ12の接触面120、121の接触点までの距離である。
距離比x=距離比yの場合、トラクションドライブ装置1の減速比zは、式(2)で表される。
z=x+1・・・(2)
図4に示すように、式(2)の曲線は、距離比x=距離比yの場合に構成可能な減速比zを示す。これに対し、式(2)の曲線より左上側の領域1は、距離比x<距離比yの場合に構成可能な減速比zを、式(2)の曲線より右下側の領域2は、距離比x>距離比yの場合に構成可能な減速比zをそれぞれ示す。
一方、距離比y=1の場合、トラクションドライブ装置1の減速比zは、式(3)で表される。
z=x+1・・・(3)
しかし、距離比y=1の場合、図1に示す距離L3、L4が距離L3=距離L4であり、そもそもトラクションドライブ装置として成立しない。従って、式(3)の直線より下側の領域は除外してもよい。また、減速比z<2の場合も、トラクションドライブ装置として成立しない。従って、この領域も除外してよい。
トラクションドライブ装置1は、距離比x、yが距離比x<距離比yであり、減速比zが、図4に示す領域1内の所定値になるように距離L1〜L4が設定されている。そして、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧と遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧の差が小さくなるように、図2及び図3に示す曲率半径R1、R2が異なる値に設定されている。具体的には、曲率半径R1、R2が、曲率半径R1<曲率半径R2になるように設定されている。
次に、図1〜図3、図5及び図6を参照して第1実施形態のトラクションドライブ装置の動作について説明する。
図1に示すサンローラ11にトルクが加わると、サンローラ11が回転する。サンローラ11が回転すると、接触面110、111と接触面120、121の間に形成される油膜を介して動力が伝達され、遊星ローラ12が回転する。遊星ローラ12が回転すると、接触面120、121と接触面100a、101aの間に形成される油膜を介して動力が伝達され、遊星ローラ12は、リングローラ10の内側で自転しながらサンローラ11の周りを公転する。キャリア13は、遊星ローラ12の公転に同期して回転する。その結果、サンローラ11に入力された動力が減速された状態でキャリア13から出力される。
ところで、リングローラ10と遊星ローラ1、及び、遊星ローラ12とサンローラ11は、互いに圧接されている。そのため、リングローラ10の接触面100a、101a、遊星ローラ12の接触面120、121、及び、サンローラ11の接触面110、111に、接触面圧が加わる。距離比x、yが距離比x<距離比yの場合に、図2及び図3に示す接触面100a、101aの曲率半径R1と接触面110、111の曲率半径R2が、曲率半径R1=曲率半径R2(曲率半径R1、R2=150mm)になるように設定されていると、図5に示すように、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧が、遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧より小さくなる。これらの接触面圧を最低限必要な接触面圧以上に設定しようとすると、より小さいリングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧を最低限必要な接触面圧以上に設定しなければならない。この場合、遊星ローラ12とサンローラ11に過大な接触面圧が加わることになる。しかし、トラクションドライブ装置1では、曲率半径R1、R2が、曲率半径R1<曲率半径R2(曲率半径R1=150mm、曲率半径R2=180mm)になるように設定されている。そのため、図6に示すように、曲率半径R1=曲率半径R2である図5に示す場合に比べ、遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧が小さくなる。その結果、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧と、遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧の差をほとんどなくすことができる。
次に、第1実施形態のトラクションドライブ装置の効果について説明する。
トラクションドライブ装置1を構成するローラの接触面のローラの軸方向断面における曲率半径を調整することで、接触面圧を調整できることを見出した。第1実施形態によれば、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧と遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧の差が小さくなるように、遊星ローラ12に圧接されるリングローラ10の接触面100a、101aのリングローラ10の軸方向断面における曲率半径R1と、遊星ローラ12に圧接されるサンローラ11の接触面110、111のサンローラ11の軸方向断面における曲率半径R2が調整されている。そのため、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧と、遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧の差を抑えることができる。従って、接触面の磨耗の増大を抑えることができる。これにより、トラクションドライブ装置1の寿命の低下を抑えることができる。
図5に示すように、曲率半径R1=曲率半径R2である場合、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧と、遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧の差が発生していた。第1実施形態によれば、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧と遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧の差が小さくなるように、曲率半径R1、R2が互いに異なるように設定されている。そのため、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧と、遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧の差を確実に抑えることができる。
遊星ローラ12の回転中心C1からリングローラ10に圧接される遊星ローラ12の接触面120、121の接触点までの距離をL1、回転中心C1からサンローラ11に圧接される遊星ローラ12の接触面120、121の接触点までの距離をL2、サンローラ11の回転中心C2から遊星ローラ12に圧接されるサンローラ11の接触面110、111の接触点までの距離をL3、回転中心C2からリングローラ10に圧接される遊星ローラ12の接触面120、121の接触点までの距離をL4、距離L1に対する距離L2の比L2/L1をx、距離L3に対する距離L4の比L4/L3をyとすると、距離比x<距離比yの場合、曲率半径R1<曲率半径R2になるように設定することで、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧と、遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧の差を抑えられることを見出した。第1実施形態によれば、トラクションドライブ装置1は、距離比x<距離比yになるように構成されている。そして、曲率半径R1<曲率半径R2になるように設定されている。そのため、リングローラ10と遊星ローラ12の接触面圧と、遊星ローラ12とサンローラ11の接触面圧の差をより確実に抑えることができる。
なお、第1実施形態では、遊星ローラ12の接触面120、121が遊星ローラ12の軸方向断面において直線状になるように形成されている例を挙げているが、これに限られるものではない。遊星ローラ12の接触面120、121は、遊星ローラ12の軸方向断面において、所定の曲率半径の円弧状になるよう形成されていてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のトラクションドライブ装置について説明する。第2実施形態のトラクションドライブ装置は、第1実施形態のトラクションドライブ装置に対して、遊星ローラの構成を変更することによって、距離L1と距離L2が異なるようにしたものである。
まず、図4、図7〜図9を参照して第2実施形態のトラクションドライブ装置の構成について説明する。
図7に示すトラクションドライブ装置2は、複数のローラを径方向に圧接して構成され、ローラ間に形成される油膜を介し、動力を減速して伝達する装置である。トラクションドライブ装置2は、リングローラ20と、サンローラ21と、複数の遊星ローラ22と、キャリア23とを備えている。
リングローラ20は、その内周面が遊星ローラ22に圧接される円環状の部材である。リングローラ20は、第1リングローラ200と、第2リングローラ201とによって構成されている。
第1リングローラ200は、その内周面が遊星ローラ22の入力側部分に圧接される円環状の部材である。図8に示すように、第1リングローラ200の内周面には、遊星ローラ22の入力側部分に圧接される接触面200aが形成されている。接触面200aは、第1リングローラ200の軸方向断面において、入力側に向かって軸心方向に直線状に傾斜するように形成されている。第1リングローラ200は、遊星ローラ22の入力側に配置されている。
図7に示すように、第2リングローラ201は、その内周面が遊星ローラ22の出力側部分に圧接される円環状の部材である。図8に示すように、第2リングローラ201の内周面には、遊星ローラ22の出力側部分に圧接される接触面201aが形成されている。接触面201aは、第2リングローラ201の軸方向断面において、出力側に向かって軸心方向に直線状に傾斜するように形成されている。第2リングローラ201は、遊星ローラ22の出力側に配置されている。
図7に示すサンローラ21は、リングローラ20の内側に配置され、その外周面が遊星ローラ22に圧接される略円柱状の部材である。図9に示すように、サンローラ21の外周面には、遊星ローラ22に圧接される接触面210、211が形成されている。
接触面210は、遊星ローラ22の入力側部分に圧接される部位である。接触面210は、サンローラ21の軸方向断面において、入力側に向かって反軸心側に直線状に傾斜するように形成されている。接触面211は、遊星ローラ22の出力側部分に圧接される部位である。接触面211は、サンローラ21の軸方向断面において、出力側に向かって反軸心側に直線状に傾斜するように形成されている。
図7に示す遊星ローラ22は、リングローラ20とサンローラ21の間に周方向に等間隔に配置され、その外周面がリングローラ20の内周面に圧接されるとともに、サンローラ21の外周面に圧接される略円筒状の部材である。遊星ローラ22は、大径部220と、小径部221、222とを備えている。
大径部220は、円筒状の部位である。小径部221は大径部220の入力側に、小径部222は大径部220の出力側にそれぞれ形成される、大径部220より小径の円筒状の部位である。図8及び図9に示すように、遊星ローラ22の小径部221、222の外周面には、第1リングローラ200及び第2リングローラ201に圧接される接触面223、224がそれぞれ形成されている。また、遊星ローラ22の大径部220の外周面には、サンローラ21に圧接される接触面225、226がそれぞれ形成されている。
図8に示すように、接触面223は、小径部221に形成され、第1リングローラ200の接触面200aに圧接される部位である。接触面223は、遊星ローラ22の軸方向断面において、曲率半径R3の円弧状になるように形成されている。接触面224は、小径部222に形成され、第2リングローラ201の接触面201aに圧接される部位である。接触面224は、遊星ローラ22の軸方向断面において、曲率半径R3の円弧状になるように形成されている。
図9に示すように、接触面225は、大径部220の入力側部分に形成され、サンローラ21の接触面210に圧接される部位である。接触面225は、遊星ローラ22の軸方向断面において、曲率半径R4の円弧状になるように形成されている。接触面226は、大径部220の出力側部分に形成され、サンローラ21の接触面211に圧接される部位である。接触面226は、遊星ローラ22の軸方向断面において、曲率半径R4の円弧状になるように形成されている。
図8及び図9に示すように、遊星ローラ22は、接触面223を第1リングローラ200の接触面200aに、接触面224を第2リングローラ201の接触面201aに、接触面225、226をサンローラ21の接触面210、211にそれぞれ接触させた状態で、第1リングローラ200、第2リングローラ201及びサンローラ21に圧接されている。
キャリア23は、遊星ローラ22を周方向に等間隔に配置するとともに、自転可能かつサンローラ21の周りを公転可能に支持する部材である。
トラクションドライブ装置2は、距離比x、yが距離比x>距離比yであり、減速比zが図4に示す領域2内の所定値になるように、距離L1〜L4が設定されている。ここで、距離比x、y及び距離L1〜L4は、第1実施形態における距離比x、y及び距離L1〜L4に相当するものである。距離比xは、図7に示す距離L1に対する距離L2の比L2/L1である。距離比yは、距離L3に対する距離L4の比L4/L3である。距離L1は、遊星ローラ22の回転中心C1からリングローラ20に圧接される遊星ローラ22の接触面223、224の接触点までの距離である。距離L2は、遊星ローラ22の回転中心C1からサンローラ21に圧接される遊星ローラ22の接触面225、226の接触点までの距離である。距離L3は、サンローラ21の回転中心C2から遊星ローラ22に圧接されるサンローラ21の接触面210、211の接触点までの距離である。距離L4は、サンローラ21の回転中心C2からリングローラ20に圧接される遊星ローラ22の接触面223、224の接触点までの距離である。そして、トラクションドライブ装置2は、リングローラ20と遊星ローラ22の接触面圧と遊星ローラ22とサンローラ21の接触面圧の差が小さくなるように、図8及び図9に示す曲率半径R3、R4が異なる値に設定されている。具体的には、曲率半径R3、R3が、曲率半径R3>率半径R4になるように設定されている。
次に、図7〜図11を参照して第2実施形態のトラクションドライブ装置に動作について説明する。動力伝達の動作については、第1実施形態と同一であるため説明を省略する。ローラの接触面圧について説明する。
距離比x、yが距離比x>距離比yの場合に、図8及び図9に示す接触面223、224の曲率半径R3と接触面225、226の曲率半径R4が、曲率半径R3=曲率半径R4(曲率半径R3、R4=380mm)になるように設定されていると、図10に示すように、遊星ローラ22とサンローラ21の接触面圧が、リングローラ20と遊星ローラ22の接触面圧より小さくなる。これらの接触面圧を最低限必要な接触面圧以上に設定しようとすると、より小さい遊星ローラ22とサンローラ21の接触面圧を最低限必要な接触面圧以上に設定しなければならない。この場合、リングローラ20と遊星ローラ22に過大な接触面圧が加わることになる。しかし、トラクションドライブ装置2では、曲率半径R3、R4が、曲率半径R3>曲率半径R4(曲率半径R3=700mm、曲率半径R4=380mm)になるように設定されている。そのため、図11に示すように、曲率半径R3=曲率半径R4である図10に示す場合に比べ、リングローラ20と遊星ローラ22の接触面圧が小さくなる。その結果、リングローラ20と遊星ローラ22の接触面圧と、遊星ローラ22とサンローラ21の接触面圧の差をほとんどなくすことができる。
次に、第2実施形態のトラクションドライブ装置の効果について説明する。
第2実施形態によれば、リングローラ20と遊星ローラ22の接触面圧と遊星ローラ22とサンローラ21の接触面圧の差が小さくなるように、リングローラ20に圧接される遊星ローラ22の接触面223、224の遊星ローラ22の軸方向断面における曲率半径R3と、サンローラ21に圧接される遊星ローラ22の接触面225、226の遊星ローラ22の軸方向断面における曲率半径R4が調整されている。そのため、第1実施形態と同様に、リングローラ20と遊星ローラ22の接触面圧と、遊星ローラ22とサンローラ21の接触面圧の差を抑えることができる。
図10に示すように、曲率半径R3=曲率半径R4である場合、リングローラ20と遊星ローラ22の接触面圧と、遊星ローラ22とサンローラ21の接触面圧の差が発生していた。第2実施形態によれば、リングローラ20と遊星ローラ22の接触面圧と遊星ローラ22とサンローラ21の接触面圧の差が小さくなるように、曲率半径R3、R4が互いに異なるように設定されている。そのため、リングローラ20と遊星ローラ22の接触面圧と、遊星ローラ22とサンローラ21の接触面圧の差を確実に抑えることができる。
遊星ローラ22の回転中心C1からリングローラ20に圧接される遊星ローラ22の接触面223、224の接触点までの距離をL1、回転中心C1からサンローラ21に圧接される遊星ローラ22の接触面225、226の接触点までの距離をL2、サンローラ21の回転中心C2から遊星ローラ22に圧接されるサンローラ21の接触面210、211の接触点までの距離をL3、回転中心C2からリングローラ20に圧接される遊星ローラ22の接触面223、224の接触点までの距離をL4、距離L1に対する距離L2の比L2/L1をx、距離L3に対する距離L4の比L4/L3をyとすると、距離比x>距離比yの場合、曲率半径R3>曲率半径R4になるように設定することで、リングローラ20と遊星ローラ22の接触面圧と、遊星ローラ22とサンローラ21の接触面圧の差を抑えられることを見出した。第2実施形態によれば、トラクションドライブ装置2は、距離比x>距離比yになるように構成されている。そして、曲率半径R3>曲率半径R4になるように設定されている。そのため、リングローラ20と遊星ローラ22の接触面圧と、遊星ローラ22とサンローラ21の接触面圧の差を確実に抑えることができる。
なお、第2実施形態では、トラクションドライブ装置2が、距離比x>距離比yになるように構成され、曲率半径R3>曲率半径R4になるように設定されている例を挙げているが、これに限られるものではない。図12及び図13に示すように、トラクションドライブ装置2が、距離比x>距離比yになるように構成され、リングローラ20の接触面200a、201aのリングローラ20の軸方向断面における曲率半径R1、及び、サンローラ21の接触面210、211のサンローラ21の軸方向断面における曲率半径R2が、曲率半径R1>曲率半径R2になるように設定されていてもよい。この場合、遊星ローラ22の接触面223〜226は、直線状に傾斜するように、又は、所定の曲率半径の円弧状になるよう形成されていればよい。また、トラクションドライブ装置が距離比x<距離比yになるように構成されている場合には、曲率半径R3<曲率半径R4になるように設定すればよい。
第2実施形態では、リングローラ20接触面200a、201aがリングローラ20の軸方向断面において直線状になるように形成されるとともに、サンローラ21の接触面210、211がサンローラ21の軸方向断面において直線状になるように形成されている例を挙げているが、これに限られるものではない。リングローラ20及びサンローラ21の接触面は、リングローラ20及びサンローラ21の軸方向断面において、所定の曲率半径の円弧状になるよう形成されていてもよい。
1・・・トラクションドライブ装置、10・・・リングローラ、100・・・第1リングローラ、101・・・第2リングローラ、11・・・サンローラ、12・・・遊星ローラ、13・・・キャリア

Claims (3)

  1. リングローラ(10、20)と、
    前記リングローラの内側に配置されるサンローラ(11、21)と、
    前記リングローラに圧接されるとともに前記サンローラに圧接される遊星ローラ(12、22)と、
    を備え、前記サンローラと前記遊星ローラ間及び前記遊星ローラと前記リングローラ間に形成される油膜を介して動力を伝達するトラクションドライブ装置において、
    前記リングローラと前記遊星ローラの接触面圧と前記遊星ローラと前記サンローラの接触面圧の差が小さくなるように、前記遊星ローラに圧接される前記リングローラの接触面の前記リングローラの軸方向断面における曲率半径及び前記遊星ローラに圧接される前記サンローラの接触面の前記サンローラの軸方向断面における曲率半径、又は、前記リングローラに圧接される前記遊星ローラの接触面の前記遊星ローラの軸方向断面における曲率半径及び前記サンローラに圧接される前記遊星ローラの接触面の前記遊星ローラの軸方向断面における曲率半径が調整されていることを特徴とするトラクションドライブ装置。
  2. 前記遊星ローラに圧接される前記リングローラの接触面の前記リングローラの軸方向断面における曲率半径及び前記遊星ローラに圧接される前記サンローラの接触面の前記サンローラの軸方向断面における曲率半径、又は、前記リングローラに圧接される前記遊星ローラの接触面の前記遊星ローラの軸方向断面における曲率半径及び前記サンローラに圧接される前記遊星ローラの接触面の前記遊星ローラの軸方向断面における曲率半径が、互いに異なるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のトラクションドライブ装置。
  3. 前記遊星ローラの回転中心から前記リングローラに圧接される前記遊星ローラの接触面の接触点までの距離をL1、前記遊星ローラの回転中心から前記サンローラに圧接される前記遊星ローラの接触面の接触点までの距離をL2、前記サンローラの回転中心から前記遊星ローラに圧接される前記サンローラの接触面の接触点までの距離をL3、前記サンローラの回転中心から前記リングローラに圧接される前記遊星ローラの接触面の接触点までの距離をL4、L1に対するL2の比L2/L1をx、L3に対するL4の比L4/L3をyとすると、
    xがyより小さい場合には、前記遊星ローラに圧接される前記リングローラの接触面の前記リングローラの軸方向断面おける曲率半径が、前記遊星ローラに圧接される前記サンローラの接触面の前記サンローラの軸方向断面における曲率半径より小さくなるように、又は、前記リングローラに圧接される前記遊星ローラの接触面の前記遊星ローラの軸方向断面における曲率半径が、前記サンローラに圧接される前記遊星ローラの接触面の前記遊星ローラの軸方向断面における曲率半径より小さくなるように設定され、
    xがyより大きい場合には、前記遊星ローラに圧接される前記リングローラの接触面の前記リングローラの軸方向断面における曲率半径が、前記遊星ローラに圧接される前記サンローラの接触面の前記サンローラの軸方向断面における曲率半径より大きくなるように、又は、前記リングローラに圧接される前記遊星ローラの接触面の前記遊星ローラの軸方向断面における曲率半径が、前記サンローラに圧接される前記遊星ローラの接触面の前記遊星ローラの軸方向断面における曲率半径より大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項2に記載のトラクションドライブ装置。
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