JP2016159397A5 - 溝研削装置、溝の加工方法及び玉軸受の製造方法 - Google Patents
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Claims (12)
- 回転軸と該回転軸の先端部に取付けられた溝研削用の砥石と前記回転軸を回転駆動する回転駆動源とを有する溝研削部と、
ワークを固定支持するワーク支持部と、
前記ワーク支持部で固定支持されたワークに対して前記溝研削部を前記ワーク周面の溝研削位置へと移動する移動機構部と、
前記溝研削部を用いて前記ワーク周面を研削加工して転動体の転動路となる溝を形成する溝研削処理部と、
前記ワークを固定支持した状態で、前記ワーク周面に形成された前記溝の複数の溝部分表面の予め設定した1軸方向の複数箇所の位置情報を測定する位置情報測定部と、
前記ワーク周面に形成する前記溝の目標形状データであって、目標溝形状を規定する情報と、該目標溝形状に接触する仮想の転動体の中心座標である目標中心座標に係る情報とを含む目標溝形状データを取得する目標溝形状データ取得部と、
前記位置情報測定部が測定した前記複数の溝部分表面の前記複数箇所の位置情報と、前記目標溝形状データとに基づき、前記複数の溝部分表面に接触する仮想の転動体の中心座標の前記目標中心座標に対するズレ量を算出するズレ量算出部と、
前記ズレ量算出部が算出したズレ量に基づき、前記複数の溝部分表面に接触する仮想の転動体の中心座標を算出する中心座標算出部と、
前記中心座標算出部が算出した前記中心座標に基づき、前記ワーク周面に形成した前記溝の目標溝形状に対する寸法誤差を算出する寸法誤差算出部と、
前記寸法誤差算出部が算出した前記寸法誤差に基づき前記溝研削部を用いて前記溝の仕上げ加工を行う仕上加工処理部と、を備える溝研削装置。 - 前記位置情報測定部は、前記ワーク周面に形成された前記溝の表面に接触して該接触位置を検出する接触式の測定子を有する位置検出部を備え、
前記測定子は、前記溝研削部の前記回転軸の先端部周辺の無回転部分に取り付けられる請求項1に記載の溝研削装置。 - 前記ワークは4点接触玉軸受の軌道輪であり、
前記目標溝形状データは、ゴシックアーク形状の目標溝断面形状を構成する同一形状の二つの円弧の曲率半径と、前記ゴシックアーク形状の溝表面に2点で接触する前記仮想の転動体としての仮想ボールの中心座標に対する前記二つの円弧の円中心の前記4点接触玉軸受の支持軸方向のズレ量であるオフセット量とを含む請求項1又は2に記載の溝研削装置。 - 前記位置情報測定部は、前記軌道輪の周面に形成された溝の複数の溝部分表面における、予め設定した前記仮想ボールの理想の接触位置の2点の座標の前記支持軸方向の座標間距離と一致する距離関係となる2点の位置情報を測定し、
前記ズレ量算出部は、前記2点の位置情報と前記目標溝形状データとに基づき、前記中心座標のズレ量を算出する請求項3に記載の溝研削装置。 - 前記溝部分の断面形状は、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系において、前記目標溝断面形状のままX軸方向及びZ軸方向に平行移動して形成位置が理想の形成位置からズレるものとし、
前記位置情報測定部は、前記2点の位置情報に対応する座標として、(Xw1,Z1)、(Xw2,Z2)を測定し、
前記ズレ量算出部は、前記二つの円弧の曲率半径をRu及びRdとし、前記二つの円弧の前記オフセット量をOfu及びOfdとし、下式(1)及び(2)に基づき、前記溝部分表面に接触する仮想ボールの中心座標のズレ量δx及びδzを算出する請求項4に記載の溝研削装置。
(Xw1−δx)2+(Z1+Ofu−δz)2=Ru2 ・・・(1)
(Xw2−δx)2+(Z2+Ofd−δz)2=Rd2 ・・・(2) - 前記溝部分の断面形状は、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系において、前記目標溝断面形状のままY軸方向及びZ軸方向に平行移動して形成位置が理想の形成位置からズレるものとし、
前記位置情報測定部は、前記2点の位置情報に対応する座標として、(Yw1,Z1)及び(Yw2,Z2)を測定し、
前記ズレ量算出部は、前記二つの円弧の曲率半径をRu及びRdとし、前記二つの円弧の前記オフセット量をOfu及びOfdとし、下式(3)及び(4)に基づき、前記溝部分表面に接触する仮想ボールの中心座標のズレ量δy及びδzを算出する請求項4又は5に記載の溝研削装置。
(Yw1−δx)2+(Z1+Ofu−δz)2=Ru2 ・・・(3)
(Yw2−δx)2+(Z2+Ofd−δz)2=Rd2 ・・・(4) - 前記位置情報測定部は、前記軌道輪の周面に形成された溝の前記4点接触玉軸受の支持軸方向と直交する直線上に位置する2つの溝部分について、溝部分表面の位置情報を測定し、前記寸法誤差算出部は、前記2つの溝部分に対応する前記仮想ボールの中心座標間の距離をボールが運動する円の直径として算出し、算出した前記直径に基づき前記寸法誤差を算出する請求項3乃至6のいずれか1項に記載の溝研削装置。
- 前記位置情報測定部は、前記軌道輪の周面に形成された溝の前記4点接触玉軸受の支持軸方向と直交する第1直線上に位置する一の2つの溝部分と、前記第1直線と直交する第2直線上に位置する他の2つの溝部分とについて、溝部分表面の位置情報を測定し、
前記寸法誤差算出部は、前記一の2つの溝部分に対応する前記仮想ボールの中心座標間の距離と、前記他の2つの溝部分に対応する前記仮想ボールの中心座標間の距離との差分を前記寸法誤差の1つである楕円量として算出する請求項3乃至7のいずれか1項に記載の溝研削装置。 - 前記位置情報測定部は、前記軌道輪の周面に形成された溝の前記4点接触玉軸受の支持軸方向と直交する直線上に位置する2つの溝部分について、溝部分表面の位置情報を測定し、
前記寸法誤差算出部は、前記軌道輪の前記支持軸方向の端面の前記支持軸方向の座標値と、前記2つの溝部分の一方に対応する前記仮想ボールの中心座標のうちの前記支持軸方向の座標値との差分と、前記端面の前記支持軸方向の座標値と、前記2つの溝部分の他方に対応する前記仮想ボールの中心座標のうちの前記支持軸方向の座標値との差分とを、前記寸法誤差の1つである芯よりとして算出する請求項3乃至8のいずれか1項に記載の溝研削装置。 - 前記位置情報測定部は、前記軌道輪の周面に形成された溝の前記4点接触玉軸受の支持軸方向と直交する直線上に位置する2つの溝部分について、溝部分表面の位置情報を測定し、
前記2つの溝部分の一方に対応する前記仮想ボールの中心座標のうちの前記支持軸方向の座標値と、前記2つの溝部分の他方に対応する前記仮想ボールの中心座標のうちの前記支持軸方向の座標値との差分を、前記寸法誤差の1つである前記2つの溝部分の前記ワークに対する傾斜誤差として算出する請求項3乃至9のいずれか1項に記載の溝研削装置。 - 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の溝研削装置を用いてワークに溝を形成する加工を行う溝の加工方法。
- 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の溝研削装置を用いて玉軸受を製造する玉軸受の製造方法。
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