JP2016157378A - 交通流制御装置、端末装置、交通流制御システム、交通流制御方法及びプログラム - Google Patents

交通流制御装置、端末装置、交通流制御システム、交通流制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】イベントエリアを複数有する対象地域における利用者の満足度を高めながら、当該対象地域における交通流を円滑化できる交通流制御装置、交通流制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】イベントエリアを複数有する対象地域における交通流を制御する交通流制御装置は、イベントエリアにおける利用の度合い、及び、イベントエリア間の移動を可能とする交通手段の利用の度合いのうちの少なくとも一方を示すエリア利用情報を取得するエリア利用情報取得部101と、エリア利用情報に基づいて、複数のイベントエリアを移動先として選択可能な分岐地点で特定のイベントエリアを移動先として選択させるためのエリア誘引情報を利用者に提供するエリア誘引情報提供部111と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、交通流制御装置、端末装置、交通流制御システム、交通流制御方法及びプログラムに関する。
多数の観光客が訪れる社寺、城、大型商業施設等が設けられた観光エリアを複数有する観光市街地域においては、複数の観光エリア間における自動車の交通流が過密とならないように、警察等の自治体系管理者による交通規制が実施されている。このような規制は、主に、通行時間制限、対象車両種別制限、通行止め、迂回に代表される強制的な経路指定により行われている。
一方、交通系ICカードやGNSS(Global Navigation Satellite System)機器等から採取される履歴データに基づいて、個々の利用者の移動時における快適性を担保しつつ対象地域における交通流の過密化を抑制する手段が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2013/171780号公報
上記観光エリアに代表される複数のイベントエリアの利用を目的として所定の対象地域(観光市街地域)に訪れる利用者(観光客)の多くは、一般に、その対象地域の道路網や交通事情に関する知識が高くないため、不意の交通規制が生じた場合に、当該利用者に強い不安、不満を抱かせてしまう場合がある。また、このような利用者は、一般に、観光ガイドブック等に紹介された巡回経路に沿って観光行動をとるため、そのような巡回経路に沿わないイベントエリアが閑散としている一方で、特定の巡回経路上のイベントエリア及び交通手段において混雑が延々と続くという状況が想定される。
本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたものであって、イベントエリアを複数有する対象地域における利用者の満足度を高めながら、当該対象地域における交通流を円滑化できる交通流制御装置、端末装置、交通流制御システム、交通流制御方法及びプログラムを提供することにある。
本発明の一態様は、利用者の利用対象となるイベントエリア(A2)を複数有する対象地域(A1)における交通流を制御する交通流制御装置(1)であって、前記イベントエリアにおける利用の度合い、及び、前記イベントエリア間の移動を可能とする交通手段(M、m)の利用の度合いのうちの少なくとも一方を示すエリア利用情報を取得するエリア利用情報取得部(101)と、前記エリア利用情報に基づいて、複数の前記イベントエリアを移動先として選択可能な分岐地点(P、m、A2)で特定のイベントエリアを移動先として選択させるためのエリア誘引情報を前記利用者に提供するエリア誘引情報提供部(111)と、を備える交通流制御装置である。
このような交通流制御装置によれば、エリア誘引情報を加味しつつも自由意思の下で、利用者に移動先とするイベントエリアを選択させることができるので、対象地域内におけるイベントエリア別の混雑度を、利用者の行動を強制することなく調整することができる。したがって、イベントエリアを複数有する対象地域における利用者の満足度を高めながら、当該対象地域における交通流を円滑化できる。
また、本発明の一態様は、上述の交通流制御装置において、前記エリア誘引情報提供部が、前記利用者が位置する分岐地点において、当該分岐地点に応じたエリア誘引情報を提供する。
このようにすることで、利用者は、複数のイベントエリアへ移動可能な分岐地点に到達した段階で、その分岐地点に応じた適切なエリア誘引情報の提供を受けることができるので、次にどのように行動すればよいかを即座に把握することができ、目的地に向かうことができる。したがって、利用者の満足度を一層高めることができる案内を提供することができる。
また、本発明の一態様は、上述の交通流制御装置において、前記エリア誘引情報が、前記分岐地点に位置する前記利用者が特定の時間帯に前記特定のイベントエリアに移動することで当該利用者が有利となることを示す情報、又は、前記分岐地点に位置する前記利用者が特定の時間帯に前記特定のイベントエリア以外のイベントエリアに移動することで当該利用者が不利となることを示す情報を含む。
このようにすることで、利用者に対し、特定の時間帯に、特定のイベントエリアを移動先として選択する動機付けを強めることができ、イベントエリア別の混雑度を、より精度良く調整することができる。
また、本発明の一態様は、上述の交通流制御装置において、前記イベントエリアが利用者の利用対象となるイベントスポット(A3)を複数有し、前記イベントスポットにおける利用の度合い、及び、前記イベントスポット間の移動を可能とする交通手段(N)の利用の度合いのうちの少なくとも一方を示すスポット利用情報を取得するスポット利用情報取得部(102)と、前記スポット利用情報に基づいて、複数の前記イベントスポットを移動先として選択可能な分岐地点で特定のイベントスポットを移動先として選択させるためのスポット誘引情報を前記利用者に提供するスポット誘引情報提供部(112)と、を更に備える。
このようにすることで、各利用者に対し、当該利用者が位置する分岐地点に応じた適切な誘引情報が複数回に渡って提供されるので、利用者が意図通りに行動するか否かの不確定要素が低減され、交通流制御をより効果的に実施することできる。
また、本発明の一態様は、上述の交通流制御装置において、前記利用者が前記対象地域へ進入する前の段階において、当該対象地域内に設けられた複数の駐車場(P)のうち、特定の駐車場を選択させるための駐車場誘引情報を前記利用者に提供する駐車場誘引情報提供部(110)を更に備える。
このようにすることで、利用者は、対象地域に進入する前の段階から、利用者にとって有利な駐車場を把握することができる。
また、本発明の一態様は、上述の交通流制御装置において、前記駐車場誘引情報が、複数の前記駐車場と、当該駐車場から利用可能な複数の交通手段との組み合わせのうち、特定の組み合わせを選択させるための情報を有している。
このようにすることで、利用者は、所有車両をスムーズに駐車場に駐車できるとともに、利用者自身にとって最適な交通手段を選択して乗り換えることができる。
また、本発明の一態様は、上述の交通流制御装置において、前記エリア誘引情報提供部が、前記分岐地点であって前記交通手段をなす移動車両(m)内において、前記エリア誘引情報を前記利用者に提供する。
このようにすることで、利用者は、移動車両で移動中であっても、当該移動車両の経路上に存在するイベントエリアについてのエリア誘引情報の提供を受けることができる。したがって、利用者は、移動車両に乗車しながらも当該移動車両から降車すべき位置(停留所等)を判断することができ、利便性を向上させることができる。
また、本発明の一態様は、上述の交通流制御装置において、前記エリア利用情報に基づいて、前記特定のイベントエリア以外のイベントエリアへ向かう交通流を抑制するように、当該交通流上に配置された信号機(500、601、602)を制御する信号制御部(20)を更に備える。
このようにすることで、特定のイベントエリアへ向かう経路を走行しようとする車両の流れが制限され、当該経路上に車両の列が生じる。これにより、利用者に対し、その経路の利用を控えようとする動機付けを与えることができる。
また、本発明の一態様は、前記利用者に所持される端末装置であって、上述の交通流制御装置から前記エリア誘引情報を受信して当該利用者に通知する端末装置(I)である。
また、本発明の一態様は、上述の交通流制御装置と、上述の端末装置と、を備える交通流制御システムである。
また、本発明の一態様は、利用者の利用対象となるイベントエリアを複数有する対象地域における交通流を制御する交通流制御方法であって、前記イベントエリアにおける利用の度合い、及び、前記イベントエリア間の移動を可能とする交通手段の利用の度合いのうちの少なくとも一方を示すエリア利用情報を取得するステップと、前記エリア利用情報に基づいて、複数の前記イベントエリアを移動先として選択可能な分岐地点で特定のイベントエリアを移動先として選択させるためのエリア誘引情報を前記利用者に提供するステップと、を有する交通流制御方法である。
また、本発明の一態様は、利用者の利用対象となるイベントエリアを複数有する対象地域における交通流を制御する交通流制御装置のコンピュータを、前記イベントエリアにおける利用の度合い、及び、前記イベントエリア間の移動を可能とする交通手段の利用の度合いのうちの少なくとも一方を示すエリア利用情報を取得するエリア利用情報取得手段、前記エリア利用情報に基づいて、複数の前記イベントエリアを移動先として選択可能な分岐地点で特定のイベントエリアを移動先として選択させるためのエリア誘引情報を前記利用者に提供するエリア誘引情報提供手段、として機能させるプログラムである。
上述の交通流制御装置、端末装置、交通流制御システム、交通流制御方法及びプログラムによれば、イベントエリアを複数有する対象地域における利用者の満足度を高めながら、当該対象地域における交通流を円滑化できる。
第1の実施形態に係る交通流制御装置が制御対象とする対象地域を示す図である。 第1の実施形態に係る交通流制御装置の機能構成を示す図である。 第1の実施形態に係る駐車場利用情報取得部の機能を説明する図である。 第1の実施形態に係るエリア利用情報取得部の機能を説明する図である。 第1の実施形態に係るスポット利用情報取得部の機能を説明する図である。 第1の実施形態に係る料金割引・イベント情報を示す図である。 第1の実施形態に係る誘引情報提供部の処理フローを示す図である。 第1の実施形態に係る駐車場誘引情報提供部の機能を説明する図である。 第1の実施形態に係るエリア誘引情報提供部の機能を説明する図である。 第1の実施形態に係るスポット誘引情報提供部の機能を説明する図である。 第1の実施形態に係る駐車場誘引情報提供部の機能を説明する第2の図である。 第1の実施形態に係るエリア誘引情報提供部の機能を説明する第2の図である。 第1の実施形態に係るスポット誘引情報提供部の機能を説明する第2の図である。 第2の実施形態に係る交通流制御装置の機能構成を示す図である。 第2の実施形態に係る信号制御部の機能を説明する図である。 第2の実施形態の変形例に係る信号制御部の機能を説明する図である。
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態に係る交通流制御装置について、図1〜図13を参照しながら説明する。
(制御対象とする対象地域の概要)
図1は、第1の実施形態に係る交通流制御装置が制御対象とする対象地域を示す図である。
第1の実施形態に係る交通流制御装置1は、図1に示すような観光市街地域A1(対象地域)における交通流を制御対象とする。本実施形態において観光市街地域A1は、多くの観光スポットを有する特定の区域であって、例えば、市町村区に相当するものである。
図1に示すように、観光市街地域A1は、各地に散在する複数のイベントエリアA2と、複数のイベントエリアA2間の移動を可能とする交通手段である公共バス巡回路M及び公共バス車両mと、主要道路Rを通じて到来した利用者の所有車両(普通車、二輪車等)を駐車可能な複数の駐車場Pと、を有している。
また、各イベントエリアA2は、複数のイベントスポットA3を有している。ここで、イベントスポットA3は、例えば、社寺、城等の歴史的建造物、飲食店、大型商業施設、又は、テーマパーク等であって、利用者が利用(観光)の対象とする観光スポットである。一つのイベントエリアA2に属するイベントスポットA3は、イベントエリアA2に設けられた遊歩道Nを通じて徒歩等により移動可能とされている。
観光市街地域A1には、外遠域B(観光市街地域A1に隣接する他の市等)から観光市街地域A1内域にかけて複数の主要道路Rが設けられている。利用者は、自身が所有する所有車両(自動車、二輪車等)により主要道路Rを利用して観光市街地域A1に向かう。また、主要道路Rを通じて観光市街地域A1に進入した利用者は、観光市街地域A1内に設けられた駐車場Pに所有車両を駐車し、そこから公共の交通機関である公共バス巡回路Mを巡る公共バス車両m(移動車両)に乗り換える、いわゆるパークアンドライドを利用することで、目的とするイベントエリアA2に移動する。
なお、本実施形態に係る観光市街地域A1には、イベントエリアA2への移動を可能する交通手段として、公共交通機関である公共バス巡回路M及び公共バス車両mが設けられている態様で説明しているが、他の実施形態においてはこれに限定されない。例えば、観光市街地域A1には、上記公共交通機関として鉄道輸送機関(地下鉄含む)が設けられている態様であってもよい。また、上記交通手段としては、利用者自身が運転でき、観光市街地域A1内において自由に乗り捨て可能な小型車両や自転車等であってもよい。
また、本実施形態において、イベントスポットA3間の移動を可能とする交通手段として、利用者自身が歩行可能な「遊歩道N」が設けられている態様で説明するが、他の実施形態においてはこれに限定されない。即ち、イベントスポットA3間の移動を可能とする交通手段とは、利用者自身が運転でき、イベントエリアA2内外において自由に乗り捨て可能な小型車両や自転車等であってもよい。
また、図1に示すように、外遠域Bから観光市街地域A1へと続く主要道路R上のうち当該外遠域Bに属する領域において、所定の主要道路上外遠エリアrが定められている。主要道路上外遠エリアrは、観光市街地域A1から所定の距離(例えば、自動車の速度で20〜30分程度の所要時間に相当する距離)だけ離れた位置に規定される。主要道路上外遠エリアr内に属する利用者には、後述する交通流制御装置1から駐車場誘引情報が提供される。
また、図1に示すように、観光市街地域A1には、複数の混雑観測装置Vが設けられている。
具体的には、混雑観測装置Vは、イベントエリアA2に属する各イベントスポットA3に対応して複数設置され、各イベントスポットA3における利用者の利用の度合い(即ち、イベントスポットA3別の混雑の度合い)を把握するための観測情報を取得する。また、各イベントスポットA3についての観測情報に基づいて、当該イベントスポットA3を有するイベントエリアA2全体における利用者の利用の度合い(即ち、イベントエリアA2全体の混雑の度合い)を把握することもできる。
また、混雑観測装置Vは、公共バス巡回路Mに沿って設置され、当該公共バス巡回路Mの利用者の利用の度合い(即ち、公共バス巡回路Mにおける交通渋滞の度合い)を把握するための観測情報を取得する。
更に、混雑観測装置Vは、各駐車場Pに対応するように設置され、当該駐車場Pにおける利用者の利用の度合い(即ち、駐車場Pにおける空車数)を把握するための観測情報を取得する。
混雑観測装置Vは、例えば、混雑の状況を把握可能な映像データを取得する監視カメラ、又は、対象とする経路における断面交通量を取得可能なトラフィックカウンタである。
このような観測情報は、所定の通信回線を通じて、逐次、遠隔地に設置された交通流制御装置1に送信される。
交通流制御装置1は、観光市街地域A1における交通流を制御する。以下、交通流制御装置1の機能について詳細に説明する。
(交通流制御装置の機能構成)
図2は、第1の実施形態に係る交通流制御装置の機能構成を示す図である。
図2に示すように、第1の実施形態に係る交通流制御装置1は、利用情報取得部10と、誘引情報提供部11と、通信部12と、記憶部13と、を備えている。
利用情報取得部10は、現時点における観光市街地域A1の各地点における利用の度合いを示す情報を取得する。具体的には、利用情報取得部10は、観光市街地域A1の各所に設置された混雑観測装置Vを通じて取得した観測情報を元に、観光市街地域A1の各地点(イベントエリアA2、イベントスポットA3、公共バス巡回路M、駐車場P)における利用者の利用の度合いを取得する。図2に示すように、利用情報取得部10は、駐車場利用情報取得部100、エリア利用情報取得部101及びスポット利用情報取得部102を有している。
誘引情報提供部11は、観光市街地域A1に到来中又は到来する予定の利用者に対し、観光市街地域A1のうち、特定の場所を移動先として選択させるための誘引情報を提供する。誘引情報提供部11は、利用者端末装置Iから通知された位置情報、及び、記憶部13に記憶された各種情報(後述)に基づいて、逐次、利用者(利用者端末装置I)に向けて誘引情報を発信して提供する。図2に示すように、誘引情報提供部11は、駐車場誘引情報提供部110、エリア誘引情報提供部111及びスポット誘引情報提供部112を有している。
通信部12は、観光市街地域A1の各地に設置された混雑観測装置Vとの通信、及び、観光市街地域A1に到来している又は到来する予定の利用者が所有する端末装置(利用者端末装置I)との通信を可能とするための通信インターフェイスである。
なお、利用者端末装置Iとは、例えば、利用者が携帯可能なスマートフォン、タブレット型コンピュータ等である。また、利用者端末装置Iは、本実施形態に係る交通流制御装置1が発信する誘引情報を受信して利用者に提供するための専用の装置として別途製造された端末装置であってもよい。
記憶部13には、観光市街地域A1に属するイベントエリアA2、イベントスポットA3、公共バス巡回路M、駐車場Pで実施される料金割引・イベント情報等が予め記憶されている(図6参照)。また、記憶部13には、誘引情報の提供を受ける利用者それぞれの通知用情報(メールアドレス、SNS(Social Networking Service)登録番号等)が予め記憶されている。更に、記憶部13には、観光市街地域A1及び外遠域Bの一部を含む地図情報が記憶されている。地図情報には、例えば、観光市街地域A1におけるイベントエリアA2を特定する緯度・経度情報、主要道路上外遠エリアr及び駐車場Pを特定する緯度・経度情報などが予め規定されている。
次に、利用情報取得部10を構成する駐車場利用情報取得部100、エリア利用情報取得部101、スポット利用情報取得部102、及び、誘引情報提供部11を構成する駐車場誘引情報提供部110、エリア誘引情報提供部111、スポット誘引情報提供部112について説明する。
駐車場利用情報取得部100は、混雑観測装置Vを通じて、各駐車場Pについての観測情報を収集し、これに基づいて各駐車場Pについての駐車場利用情報を取得する。具体的には、駐車場利用情報取得部100は、各駐車場Pの利用の状況(利用率)を把握可能な映像データを観測情報として取得し、画像解析処理(又は、監視員による入力操作)により各駐車場Pの空車数(空きスペース数)を把握する。
なお、他の実施形態においては、駐車場利用情報取得部100は、駐車場Pに設置され、当該駐車場Pにおける利用車両数及び空車数を検出可能な駐車場システムと通信することで、直接的に駐車場利用情報を取得する態様であってもよい。
エリア利用情報取得部101は、混雑観測装置Vを通じて、各イベントエリアA2における利用の度合い、及び、各イベントエリアA2間の移動を可能とする交通手段である公共交通機関(公共バス巡回路M及び公共バス車両m)の利用の度合いを示すエリア利用情報を取得する。具体的には、エリア利用情報取得部101は、各イベントエリアA2における混雑の度合いを把握可能な映像データを観測情報として取得し、画像解析処理(又は、監視員による入力操作)により各イベントエリアA2内における混雑の度合い(エリア内混雑度)を把握する。
また、エリア利用情報取得部101は、混雑観測装置Vを通じて、各イベントエリアA2に向かう公共バス巡回路Mにおける交通流データを観測情報として取得し、各イベントエリアA2に向かう公共バス巡回路Mにおける渋滞の度合いを把握する。
スポット利用情報取得部102は、あるイベントエリアA2に属する各イベントスポットA3(社寺等の観光スポット)における利用の度合い、及び、各イベントスポットA3間の移動を可能とする交通手段(例えば、一のイベントエリアA2内に設けられたイベントスポットA3間を結ぶ遊歩道N)の利用の度合いを示すスポット利用情報を取得する。具体的には、スポット利用情報取得部102は、各イベントスポットA3における混雑の度合いを把握可能な映像データを観測情報として取得し、画像解析処理(又は、監視員による入力操作)により各イベントスポットA3内における混雑の度合い(スポット内混雑度)を把握する。
また、スポット利用情報取得部102は、混雑観測装置Vを通じて、遊歩道Nにおける混雑の状況として取得し、各イベントスポットA3に向かう遊歩道Nにおける混雑の度合いを把握する。
駐車場誘引情報提供部110は、駐車場利用情報及びエリア利用情報に基づいて、利用者が観光市街地域A1へ進入する前の段階において、当該観光市街地域A1内に設けられた複数の駐車場Pのうち、特定の駐車場Pを選択させるための駐車場誘引情報を利用者に提供する。
エリア誘引情報提供部111は、エリア利用情報に基づいて、複数のイベントエリアA2を移動先として選択可能な分岐地点で特定のイベントエリアA2を移動先として選択させるためのエリア誘引情報を利用者に提供する。
ここで、本実施形態において、分岐地点は、利用者自身が所有する所有車両を駐車した駐車場Pである。また、駐車場P(分岐地点)においては、複数のイベントエリアA2を移動先として選択可能である(すなわち、駐車場Pは、複数のイベントエリアA2へと繋がっている)。なお、他の実施形態に係る分岐地点は、例えば、公共バス車両mの停留所、鉄道車両が発着する駅舎、又は、乗り捨て可能な小型車両、自転車等の提供ポイントであってもよい。
スポット誘引情報提供部112は、スポット利用情報に基づいて、複数のイベントスポットA3を移動先として選択可能な分岐地点で特定のイベントスポットA3を移動先として選択させるためのスポット誘引情報を利用者に提供する。ここで、本実施形態において、複数のイベントスポットA3を移動先として選択可能な分岐地点とは、例えば、イベントエリアA2内に敷設され、各イベントスポットA3へと続く遊歩道N上の任意の地点である。
(利用情報取得部の機能)
図3は、第1の実施形態に係る駐車場利用情報取得部の機能を説明する図である。
また、図4は、第1の実施形態に係るエリア利用情報取得部の機能を説明する図である。
また、図5は、第1の実施形態に係るスポット利用情報取得部の機能を説明する図である。
本実施形態に係る駐車場利用情報取得部100は、駐車場Pに設置された混雑観測装置Vを通じて取得した観測情報に基づいて、駐車場利用情報を取得する。ここで、駐車場利用情報は、図3に示すように、駐車場Pを識別する駐車場IDと、当該駐車場ID別に、「利用可能公共交通機関」及び「空車数」が関連付けられて記憶された情報である。
「利用可能公共交通機関」とは、駐車場Pから利用者に移動の負担を生じさせない近距離範囲内(例えば、100m以内)に設置された公共バス車両mの停留所である。一つの駐車場Pについて利用可能公共交通機関が複数ある場合には、当該複数の利用可能公共交通機関が記憶される。なお、他の実施形態においては、「利用可能公共交通機関」として、鉄道車両が停車する駅舎、乗り捨て可能な小型車両の提供場所等が記憶されていてもよい。
また、「空車数」とは、駐車場Pにおいて複数仕切られた駐車スペースのうち、現時刻において利用者の車両が駐車されていない(他の利用者が利用可能な)駐車スペース数である。駐車場利用情報取得部100は、駐車場Pに設置された混雑観測装置Vを通じて取得した観測情報(駐車の有無を把握可能な映像情報等)に基づいて、「空車数」を取得する。
本実施形態に係るエリア利用情報取得部101は、イベントエリアA2及び当該イベントエリアA2に属するイベントスポットA3に設置された混雑観測装置Vを通じて取得した観測情報に基づいて、エリア利用情報を取得する。ここで、エリア利用情報は、図4に示すように、イベントエリアA2を識別するイベントエリアIDと、当該イベントエリアID別に、「エリア内混雑度」及び「公共バス渋滞度」が関連付けられて記憶された情報である。
「エリア内混雑度」とは、イベントエリアA2全体における混雑の度合いを示す情報である。エリア利用情報取得部101は、イベントエリアA2内(各イベントスポットA3)に設置された混雑観測装置Vを通じて取得した観測情報(各イベントスポットA3に生じている混雑の度合いを把握可能な映像情報等)に基づいて、「エリア内混雑度」を取得する。
また、「公共バス渋滞度」とは、関連付けられたイベントエリアA2に向かう公共バス巡回路Mの経路上に生じている渋滞の度合い(渋滞距離)を示す情報である。一つのイベントエリアA2に向かう公共バス巡回路Mの経路が複数ある場合には、当該複数の経路別に渋滞の度合いが示される。
本実施形態に係るスポット利用情報取得部102は、各イベントスポットA3に設置された混雑観測装置Vを通じて取得した観測情報に基づいて、スポット利用情報を取得する。ここで、スポット利用情報は、図5に示すように、イベントスポットA3を識別するイベントスポットIDと、当該イベントスポットID別に、「属するイベントエリアID」及び「スポット内混雑度」が関連付けられて記憶された情報である。
「属するイベントエリアID」とは、イベントスポットIDに示されるイベントスポットA3が属するイベントエリアA2を示す情報である。
また、「スポット内混雑度」とは、イベントスポットA3における混雑の度合いを示す情報である。スポット利用情報取得部102は、イベントスポットA3に設置された混雑観測装置Vを通じて取得した観測情報(各イベントスポットA3に生じている混雑の度合いを把握可能な映像情報等)に基づいて、「スポット内混雑度」を取得する。
また、「遊歩道混雑度」とは、関連付けられたイベントスポットA3に向かう遊歩道Nに生じている混雑の度合い(利用者の列の長さ)を示す情報である。一つのイベントスポットA3に向かう遊歩道Nが複数ある場合には、当該複数の遊歩道N別に混雑の度合いが示される。
(料金割引・イベント情報)
図6は、第1の実施形態に係る料金割引・イベント情報を示す図である。
第1の実施形態に係る記憶部13には、各イベントスポットA3において実施される料金割引、イベントを示す料金割引・イベント情報が記憶されている。料金割引・イベント情報は、例えば図6に示すように、イベントスポットA3を示すイベントスポットIDに関連付けられた料金割引情報、イベント情報からなる。
「料金割引情報」とは、イベントスポットA3において提供される料金割引の内容及び当該料金割引が実施される時間帯を示す情報である。例えば、イベントスポットID“S0003”で示されるイベントスポットA3では、14:30〜15:30の時間帯で「入場料30%OFF」との料金割引が実施されることを示している。
「イベント情報」とは、イベントスポットA3で実施されるイベントの内容及び当該イベントが開催される時間帯を示す情報である。例えば、イベントスポットID“S0002”で示されるイベントスポットA3では、12:00〜13:00の時間帯で「入場料30%OFF」との料金割引が実施されることを示している。
なお、料金割引・イベント情報には、更に、駐車場P及び公共バス車両mにおいて所定時間帯に実施される料金割引についての情報が記憶されていてもよい。
(誘引情報提供部の機能)
図7は、第1の実施形態に係る誘引情報提供部の処理フローを示す図である。また、図8は、第1の実施形態に係る駐車場誘引情報提供部の機能を説明する図である。また、図9は、第1の実施形態に係るエリア誘引情報提供部の機能を説明する図である。また、図10は、第1の実施形態に係るスポット誘引情報提供部の機能を説明する図である。
以下、図7〜図10を参照しながら、誘引情報提供部11の機能及び処理の流れについて説明する。
誘引情報提供部11は、まず、利用者が所持する利用者端末装置Iから位置情報を取得する(ステップS01)。ここで、位置情報とは、地上において利用者(利用者端末装置I)が存在する位置を特定するための情報であって、例えば、利用者端末装置Iが有するGPS機能によって取得される経度・緯度情報である。ステップS01において誘引情報提供部11は、利用者(利用者端末装置I)を特定するための端末装置IDと、利用者端末装置Iによって取得された位置情報と、を受信する。
続いて、誘引情報提供部11(駐車場誘引情報提供部110)は、第1誘引層として、観光市街地域A1に進入する前の段階にいる利用者に対し、駐車場誘引情報を提供する。具体的には、駐車場誘引情報提供部110は、利用者端末装置Iから受信した位置情報と、予め記憶部13に記憶された地図情報と、を比較して、利用者が主要道路上外遠エリアrの範囲内に入ったか否かを判定する(ステップS02)。
利用者端末装置Iから受信した位置情報により、利用者が主要道路上外遠エリアrの範囲内に入ったと判定した場合(ステップS02:YES)、駐車場誘引情報提供部110は、駐車場利用情報取得部100、エリア利用情報取得部101が取得した駐車場利用情報(図3)及びエリア利用情報(図4)に基づいて駐車場誘引情報を生成し、当該利用者に向けて送信する(ステップS03)。ここで、駐車場誘引情報提供部110は、予め記憶部13に記憶された通知用情報に基づいて、各利用者(各利用者端末装置I)に向けて駐車場誘引情報を送信する。
ここで、駐車場誘引情報提供部110は、例えば、図8に示すような駐車場誘引情報D1を生成する。
具体的には、駐車場誘引情報提供部110は、エリア利用情報(図4)の「エリア内混雑度」を参照して、他のイベントエリアA2と比較して相対的に空いている一つ又は複数のイベントエリアA2を移動先の候補として選択する。そして、駐車場誘引情報提供部110は、利用者が所持する利用者端末装置Iを通じて、当該選択したイベントエリアA2を「おすすめの観光エリア」として提示(通知)する。
次いで、駐車場誘引情報提供部110は、駐車場利用情報(図3)の「空車数」及び「利用可能公共交通機関」を参照して、空車数が多く、かつ、空いているイベントエリアA2まで移動可能な公共バス巡回路M上の停留所に近い(例えば100m以内の)駐車場Pを候補として選択し、これを「おすすめの駐車場」として提示する。「おすすめの駐車場」には、例えば、当該駐車場Pの住所、料金体系、現時点における空車数、利用可能な公共交通機関(公共バス巡回路M上に配された最寄りの停留所)に関する情報が含まれる。
なお、この場合、駐車場誘引情報提供部110は、エリア利用情報(図4)の「公共バス渋滞度」を参照して、公共バス巡回路MにおけるイベントエリアA2までの経路が渋滞しているか否かを検出し、渋滞が生じていない経路でイベントエリアA2まで移動することができる駐車場Pを候補として優先的に選択してもよい。更に、駐車場誘引情報提供部110は、地図情報を参照して、主要道路上外遠エリアrから各駐車場Pまでの距離を検出し、当該距離が近い(例えば5km以内の)駐車場Pを候補として優先的に選択するようにしてもよい。
駐車場誘引情報提供部110は、更に、利用者の位置情報、及び、候補として選択した駐車場Pの位置情報(記憶部13に記憶された地図情報)を参照して、利用者の現在位置から「おすすめの駐車場」として提示した駐車場Pまでの経路(及び、所要時間、距離等)を示す「ナビゲーション情報」を提示する。
このように、駐車場誘引情報提供部110は、利用者が観光市街地域A1へ進入する前の段階(第1誘引層)において、当該観光市街地域A1内に設けられた複数の駐車場Pのうち、特定の駐車場Pを選択させるための駐車場誘引情報D1を利用者に提供する。
このようにすることで、利用者は、観光市街地域A1に進入する前の段階から、利用可能な(空車のある)駐車場P及び空いている観光エリアA2を把握することができる。これにより、利用者は、目的とする(空車のある)駐車場Pまでの経路のうち、より適切な経路を選択して移動することができる。例えば、利用者は、障害(信号等)が少なく運転しやすい主要道路Rを利用して、できるだけ目的の駐車場P近くまで移動することで、観光市街地域A1内の狭い路地を走行する距離を短縮できる。また、利用者は、空いている観光エリアを次の移動先とした場合における最適な駐車場Pを選択することができ、所有車両から公共交通機関に乗り換える際の負担を軽減させることができる。したがって、利用者の満足度を高めることができるパークアンドライドサービスを提供できる。
なお、図7において、駐車場誘引情報提供部110は、利用者端末装置Iから受信した位置情報に基づき、利主要道路上外遠エリアrの範囲内に入っていないと判定された利用者(ステップS02:NO)に対しては、駐車場誘引情報を送信しないで次のステップに進む。
次に、図7に示すように、誘引情報提供部11(エリア誘引情報提供部111)は、第2誘引層として、所有車両を駐車した駐車場P(複数のイベントエリアA2を移動先として選択可能な分岐地点)に位置する利用者に対し、エリア誘引情報を提供する。具体的には、エリア誘引情報提供部111は、利用者端末装置Iから受信した位置情報と、予め記憶部13に記憶された地図情報と、を比較して、利用者が駐車場Pの範囲内に入ったか否かを判定する(ステップS04)。
利用者端末装置Iから受信した位置情報により、利用者が駐車場Pの範囲内に入ったと判定した場合(ステップS04:YES)、エリア誘引情報提供部111は、エリア利用情報取得部101が取得したエリア利用情報(図4)に基づいてエリア誘引情報を生成し、当該利用者に向けて送信する(ステップS05)。ここで、エリア誘引情報提供部111は、予め記憶部13に記憶された通知用情報に基づいて、各利用者(各利用者端末装置I)に向けてエリア誘引情報を送信する。
ここで、エリア誘引情報提供部111は、例えば、図9に示すようなエリア誘引情報D2を生成する。
具体的には、エリア誘引情報提供部111は、駐車場利用情報(図3)の「利用可能公共交通機関」を参照して、利用者が到達した駐車場Pから利用可能な公共交通機関(公共バス巡回路M上に配された最寄りの停留所)を特定する。次に、エリア誘引情報提供部111は、特定した停留所を介して公共バス巡回路Mで向かうことができるイベントエリアA2のうちエリア利用情報(図4)の「エリア内混雑度」及び「公共バス渋滞度」に基づくお勧めの(相対的に空いている)イベントエリアA2を移動先の候補として選択する。そして、エリア誘引情報提供部111は、利用者が所有する利用者端末装置Iを通じて、当該選択したイベントエリアA2を「おすすめの観光エリア」として提示(通知)する。
このとき、エリア誘引情報提供部111は、更に、各イベントエリアA2について、当該イベントエリアA2までの行き方を示す「公共交通機関情報」を提示する。「公共交通機関情報」には、例えば、利用者が駐車した駐車場Pからお勧めのイベントエリアA2に移動可能な公共バス巡回路M上に配された停留所、及び、乗車すべき公共バス車両mについての案内情報、所要時間等が含まれる。
また、エリア誘引情報提供部111は、スポット利用情報(図5)の「スポット内混雑度」を参照して、お勧めのイベントエリアA2に属するイベントスポットA3のうち相対的に空いている一つ又は複数のイベントスポットA3を移動先の候補として選択するとともに、当該イベントスポットA3についての情報を提示する。このとき、エリア誘引情報提供部111は、更に、記憶部13に予め記憶された料金割引・イベント情報を参照し、利用者が各イベントスポットA3に到着可能な時刻に適合した時間帯に行われる料金割引、イベント等の内容を「お得情報」として提示する。
このように、エリア誘引情報提供部111は、利用者が到達した第2誘引層の分岐地点(駐車場P)において、当該利用者が位置する分岐地点に応じた適切なイベントエリアA2を移動先として選択させるためのエリア誘引情報を提供する。
このようにすることで、利用者は、駐車場Pに所有車両を駐車した段階で、次にどのように行動すればよいか(どの停留所に向かい、どのバスに乗るのか等)を即座に把握することができるので、迷うことなく目的地(空いているイベントエリアA2)に向かうことができる。また、利用者は、イベントエリアA2(イベントスポットA3)において、各種料金割引、イベント等のサービスを受けることができるように、所望に目的地を選択することができる。したがって、利用者の満足度を一層高めることができる観光案内を提供することができる。
また、利用者は、第1誘引層(駐車場誘引情報D1(図8))において「おすすめの駐車場」として提示した駐車場Pに必ずしも駐車するとは限らない。したがって、利用者が特定の駐車場Pに到着した段階で改めて当該特定の駐車場Pに応じたエリア誘引情報を提供することで、その駐車場Pに位置する利用者にとって満足度を高められる移動先(イベントエリアA2)、及び、当該移動先に向かうために利用すべき公共交通機関を再度認識させることができる。
なお、図7において、エリア誘引情報提供部111は、利用者端末装置Iから受信した位置情報に基づき、駐車場Pの範囲内に入っていないと判定された利用者(ステップS04:NO)に対しては、エリア誘引情報を送信しないで次のステップに進む。
次に、図7に示すように、誘引情報提供部11(スポット誘引情報提供部112)は、第3誘引層として、特定のイベントエリアA2(複数のイベントスポットA3を移動先として選択可能な分岐地点)に進入した利用者に対し、スポット誘引情報を提供する。具体的には、スポット誘引情報提供部112は、利用者端末装置Iから受信した位置情報と、予め記憶部13に記憶された地図情報と、を比較して、利用者が特定のイベントエリアA2の範囲内に入ったか否かを判定する(ステップS06)。
利用者端末装置Iから受信した位置情報により、利用者が特定のイベントエリアA2の範囲内に入ったと判定した場合(ステップS06:YES)、スポット誘引情報提供部112は、スポット利用情報取得部102が取得したスポット利用情報(図5)に基づいてスポット誘引情報を生成し、当該利用者に向けて送信する(ステップS07)。ここで、スポット誘引情報提供部112は、予め記憶部13に記憶された通知用情報に基づいて、各利用者(各利用者端末装置I)に向けてスポット誘引情報を送信する。
ここで、スポット誘引情報提供部112は、例えば、図10に示すようなスポット誘引情報D3を生成する。
具体的には、スポット誘引情報提供部112は、まず、スポット利用情報(図5)の「属するイベントエリアID」を参照して、利用者が進入したイベントエリアA2に属する複数のイベントスポットA3を特定する。次に、スポット誘引情報提供部112は、スポット利用情報(図5)の「スポット内混雑度」に基づいて、イベントエリアA2の中で相対的に空いているイベントスポットA3を移動先の候補として選択する。そして、スポット誘引情報提供部112は、当該選択したイベントスポットA3を「おすすめの観光スポット」として提示(通知)する。「おすすめの観光スポット」には、例えば、イベントエリアA2内における利用者の現在地からお勧めのイベントスポットA3として選択したイベントスポットA3までの道のりを示すマップ情報、当該イベントスポットA3で行われている(又は、行われる予定の)料金割引、イベント等についての情報が含まれる。
なお、この場合、スポット誘引情報提供部112は、スポット利用情報(図5)の「遊歩道混雑度」を参照して、イベントスポットA3に続く遊歩道Nが混雑しているか否かを検出し、混雑していない遊歩道Nを利用して向かうことができるイベントスポットA3を候補として優先的に選択してもよい。また、スポット誘引情報提供部112は、地図情報を参照して、利用者の現在地から各イベントスポットA3までの距離を検出し、当該距離が近い(例えば500m以内の)イベントスポットA3を候補として優先的に選択するようにしてもよい。
更に、スポット誘引情報提供部112は、イベントエリアA2内において複数のイベントスポットA3を効率よく巡ることができるお勧めの順路を提示してもよい。具体的には、例えば、スポット誘引情報提供部112は、イベントスポットA3別の混雑ピークとなる時間帯を情報として予め把握しておき、各イベントスポットA3における到達予想時刻が、当該イベントスポットA3において混雑ピークとなる時間帯に該当しないようなイベントスポットA3の組み合わせで順路を構成する。
このように、スポット誘引情報提供部112は、利用者が到達した第3誘引層の分岐地点(イベントエリアA2内)において、当該利用者が位置する分岐地点に応じた、適切なスポット誘引情報を提供する。
このようにすることで、利用者は、イベントエリアA2内に進入した段階で、次にどのイベントスポットA3に向かえばよいか、また、そのイベントスポットA3までの道のりを即座に把握することができるので、迷うことなく目的地(空いているイベントスポットA3)に向かうことができる。また、利用者は、イベントスポットA3において、各種料金割引、イベント等のサービスを受けることができるように、所望に目的地を選択することができる。したがって、利用者の満足度を一層高めることができる観光案内を提供することができる。
また、利用者は、第1誘引層及び第2誘引層(駐車場誘引情報D1(図8)、エリア誘引情報D2(図9))において「おすすめの観光エリア」として提示したイベントエリアA2に必ずしも移動するとは限らない。したがって、利用者が特定のイベントエリアA2に到達した段階で改めて当該特定のイベントエリアA2に応じたスポット誘引情報を提供することで、そのイベントエリアA2内に位置する利用者にとって満足度を高められる移動先(イベントスポットA3)を再度認識させることができる。
なお、図7において、スポット誘引情報提供部112は、利用者端末装置Iから受信した位置情報に基づき、いずれのイベントエリアA2の範囲内に入っていないと判定された利用者(ステップS06:NO)に対しては、スポット誘引情報を送信しないで処理を終了する。
誘引情報提供部11は、図7に示す各処理を終了した場合は、再度、ステップS01(位置情報取得)から同じ処理を繰り返す。なお、図7に示す誘引情報提供部11の処理フローは一例であって、これに限定されることはなく、同様の機能が実現される範囲で処理の順序等を変更可能である。
上述の誘引情報提供部11の機能によれば、第1誘引層において、空車数の高い駐車場Pが選択され、第2誘引層において、相対的に空いているイベントエリアA2が選択され、更に第3誘引層において、相対的に空いているイベントスポットA3が選択される。
このようにすることで、観光市街地域A1内における駐車場P、イベントエリアA2及びイベントスポットA3のうち、空いている駐車場P、イベントエリアA2及びイベントスポットA3についての誘引情報が優先的に利用者に提供される。したがって、利用者が誘引情報にしたがって空いている駐車場P、イベントエリアA2及びイベントスポットA3に向かうことで、特定の駐車場P、イベントエリアA2及びイベントスポットA3に利用者が集中することが抑制され、観光市街地域A1内の特定の箇所における混雑の発生を未然に防止することができる。
しかしながら、誘引情報提供部11が誘引情報の提供の対象とする利用者が多数のため、当該多数の利用者に同じ内容の各種誘引情報を提供した場合、特定の駐車場P、イベントエリアA2及びイベントスポットA3に利用者が殺到することが想定される。したがって、誘引情報提供部11は、特定のアルゴリズムに基づく重みづけにしたがって利用者の移動先がある程度分散するように誘引情報の内容を調整してもよい。
図11は、第1の実施形態に係る駐車場誘引情報提供部の機能を説明する第2の図である。また、図12は、第1の実施形態に係るエリア誘引情報提供部の機能を説明する第2の図である。また、図13は、第1の実施形態に係るスポット誘引情報提供部の機能を説明する第2の図である。
以下、図11から図13を参照して、誘引情報提供部11が利用者に向けて各種誘引情報を提供するアルゴリズムの例について説明する。
例えば、図11に示すように、ある駐車場P1、P2、P3における空車数が、それぞれ空車数α11、α12、α13であった場合を考える。この場合、駐車場誘引情報提供部110は、駐車場利用情報取得部100を通じて当該空車数α11、α12、α13を取得するとともに、各空車数α11、α12、α13に対応する所定の割合β11、β12、β13を算出する。ここで、割合β11、β12、β13は、例えば、空車数α11、α12、α13に相当する比率(百分率)として算出される。そして、駐車場誘引情報提供部110は、主要道路上外遠エリアrに逐次到来する利用者X別に、各駐車場P1、P2、P3の各々をお勧めとする駐車場誘引情報を、割合β11、β12、β13の比率で分散しながら提供する。
このようにすることで、駐車場P1、P2、P3のうち、空車数が多い駐車場Pについての誘引情報が相対的に多くなるように分散して提供されるので、各駐車場Pにおける混雑度(空車数)が均一化される。したがって、駐車場誘引情報に基づく特定の駐車場Pへの集中を抑制することができる。
また、エリア誘引情報提供部111及びスポット誘引情報提供部112も、駐車場誘引情報提供部110と同様の機能を有している。
例えば、図12に示すように、あるイベントエリアA21、A22における混雑度が、それぞれ混雑度α21、α22であったとする。この場合、エリア誘引情報提供部111は、各混雑度α21、α22に対応する所定の割合β21、β22の比率で、お勧めとして選択するイベントエリアA21、A22を利用者X別に分散させて、エリア誘引情報を提供する。なお、割合β21、β22は、例えば、混雑度α21、α22の逆数に相当する比率として算出される。
同様に、図13に示すように、あるイベントスポットA31、A32における混雑度が、それぞれ混雑度α31、α32であったとする。この場合、スポット誘引情報提供部112は、各混雑度α31、α32に対応する所定の割合β31、β32の比率で、お勧めとして選択するイベントスポットA3を利用者X別に分散させて、スポット誘引情報を提供する。なお、割合β31、β32は、例えば、混雑度α31、α32の逆数に相当する比率として算出される。
このようにすることで、イベントエリアA21、A22(イベントスポットA31、A32)のうち、混雑度が低いイベントエリアA2(イベントスポットA3)についての誘引情報が相対的に多くなるように分散して提供されるので、各イベントエリアA2(イベントスポットA3)における混雑度が均一化される。したがって、エリア誘引情報(スポット誘引情報)に基づく特定のイベントエリアA2(イベントスポットA3)への集中を抑制することができる。
(作用効果)
以上、第1の実施形態に係る交通流制御装置1によれば、エリア利用情報取得部101が、イベントエリアA2における利用の度合い(混雑度)を示すエリア利用情報(図9)を取得する。また、エリア誘引情報提供部111が、当該エリア利用情報に基づいて、複数のイベントエリアA2を移動先として選択可能な分岐地点(駐車場P)で特定のイベントエリアを移動先として選択させるためのエリア誘引情報を利用者に提供する。
このようにすることで、エリア誘引情報に基づいた自由意思の下で、利用者に移動先とするイベントエリアA2を選択させることができるので、観光市街地域A1内におけるイベントエリアA2別の混雑度を、利用者の行動を強制することなく調整することができる。したがって、イベントエリアA2を複数有する観光市街地域A1における利用者の満足度を高めながら、当該観光市街地域A1における交通流を円滑化できる。なお、「観光市街地域A1における交通流の円滑化」とは、目的地となるイベントエリアへの経路(道路等)における渋滞解消、及び、イベントエリアにおける混雑解消、の少なくとも一方を意味する。
また、エリア誘引情報は、特定の時間帯に、分岐地点(駐車場P)に位置する利用者が特定のイベントエリアA2に移動することで、当該利用者が有利となることを示す情報(料金割引・イベント情報)を含むことを特徴としている。
このようにすることで、利用者に対し、特定の時間帯に、特定のイベントエリアA2を移動先として選択する動機付けを強めることができ、イベントエリアA2別の混雑度を、より精度良く調整することができる。
なお、上述の実施形態において、エリア誘引情報は、利用者が有利となることを示す料金割引・イベント情報が含まれているものとして説明したが、他の実施形態においてはこれに限定されない。例えば、エリア誘引情報は、特定の時間帯に、特定のイベントエリアA2以外の他のイベントエリアA2に移動することで、利用者が不利となることを示す情報(例えば、当該他のイベントエリアA2についての料金割増情報、混雑の情報等)が含まれるものであってもよい。
即ち、エリア誘引情報につき「特定のイベントエリアを移動先として選択させる」とは、当該特定のイベントエリア以外のイベントエリアについての不利な情報を含むエリア誘引情報を利用者に提供することで、間接的に(暗に)、上記特定のイベントエリアを移動先として選択させる意味を含むものとする。また、エリア誘引情報が利用者にとって「有利な情報」、「不利な情報」のいずれの場合であっても、上記特定のイベントエリアが一つとは限らない。
同様に、駐車場誘引情報につき「特定の駐車場を選択させる」とは、当該特定の駐車場以外の駐車場についての不利な情報を含む駐車場誘引情報を利用者に提供することで、間接的に、上記特定の駐車場を選択させる意味を含むものとする。
また、各種誘引情報の内容が利用者にとって有利(又は不利)な情報であったとしても、利用者は、結局は、各種誘引情報を加味した自由意思の下で行動する。したがって、各利用者について、誘引情報の提供の機会が1回のみでは、利用者が意図通りに行動するか否かの不確定要素が強く、交通流制御を効果的に実施できない可能性がある。
これに対し、第1の実施形態に係る交通流制御装置1は、利用者の到達地点(利用者が位置する分岐地点)に応じて、第1誘引層から第3誘引層の3段階で、各種誘引情報を提供することを特徴としている。このようにすることで、各利用者に対し、当該利用者が位置する分岐地点に応じた適切な誘引情報が複数回に渡って提供されるので、利用者が意図通りに行動するか否かの不確定要素が低減され、交通流制御をより効果的に実施することできる。
<第1の実施形態の変形例>
以上、第1の実施形態について詳細に説明したが、第1の実施形態に係る交通流制御装置1の具体的な態様は、上述のものに限定されることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を加えることは可能である。
例えば、他の実施形態に係る駐車場誘引情報は、複数の駐車場Pと、当該駐車場Pから利用可能な複数の交通手段との組み合わせのうち、特定の組み合わせを選択させるための情報を有していてもよい。
具体的には、駐車場誘引情報提供部110は、まず、駐車場利用情報(図3)の「空車数」に基づいて、空車数の多い駐車場Pを選択する。次に、駐車場誘引情報提供部110は、当該選択した駐車場Pから利用可能な交通手段(公共バス、鉄道等の公共交通機関の他、小型車両、自転車の交通手段を含む)の候補が複数存在するか否かを判定し、利用可能な交通手段の候補が複数存在する場合には、その中から利用者が最も有利となる交通手段を候補として選択する。ここで、利用者が有利となる交通手段とは、移動先とするイベントエリアA2までの経路が渋滞していない公共交通機関の他、運賃が安い公共交通機関、目的地までの所要時間が短い公共交通機関、交通手段(小型車両、自転車等)である。
このように、駐車場誘引情報提供部110が、空車数の高い駐車場、及び、利用者が有利となる交通手段の組み合わせを駐車場誘引情報として提供することで、利用者は、所有車両をスムーズに駐車できるとともに、利用者自身にとって最適な交通手段を選択して乗り換えることができる。したがって、利用者の満足度を一層高めることができるパークアンドライドサービスを提供できる。
また、他の実施形態において、複数のイベントエリアA2を移動先として選択可能な分岐地点とは、公共バス車両mの車両内であってもよい。即ち、エリア誘引情報提供部111は、公共バス車両mに乗車中の利用者に対して、エリア誘引情報を提供する。また、この場合、エリア誘引情報提供部111は、公共バス車両mの走行位置に応じた適切なエリア誘引情報(例えば、次の停留所から近いイベントエリアA2についてのエリア誘引情報)を逐次提供するものとしてもよい。
このようにすることで、利用者は、公共バス車両mで移動(巡回)中であっても、その経路上に存在するイベントエリアA2についてのエリア誘引情報の提供を受けることができるので、利用者に対する移動先の選択の機会を多く与えることができる。
同様に、スポット誘引情報提供部112は、公共バス車両m内において、スポット誘引情報を利用者に提供してもよい。即ち、利用者が公共バス車両mに乗車中のままイベントエリアA2の範囲内に入った場合には、その利用者に向けてスポット誘引情報を提供してもよい。
また、第1の実施形態に係る誘引情報提供部11は、利用者が所持する利用者端末装置Iを通じて、利用者に各種誘引情報を提供するものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
例えば、駐車場誘引情報提供部110は、予め記憶部13に記憶された通知用情報に基づいて、各利用者の所有車両に搭載された車載器(カーナビゲーション機器等)に向けて駐車場誘引情報を送信してもよい。
また、エリア誘引情報提供部111及びスポット誘引情報提供部112は、各分岐地点(駐車場P、公共バス車両m内、イベントエリアA2内)に設置されたデジタルサイネージに向けてエリア誘引情報又はスポット誘引情報を送信してもよい。
更に、各種誘引情報は、利用者の視覚を通じて認識可能な画像(図8〜図10参照)の態様に限定されない。例えば、各種誘引情報は、スポットラジオ、公共放送等の音声により、各分岐地点に位置する利用者に向けて提供される態様であってもよい。また、この場合、誘引情報提供部11は、各種誘引情報を、公共放送の放送提供者が放送内容を把握するために用いるディスプレイ等に表示するものであってもよい。
また、第1の実施形態に係る交通流制御装置1が交通制御を行う制御対象は、イベントエリアA2を複数有する観光市街地域A1であるものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
例えば、交通流制御装置1は、利用者の利用対象となるイベントスポットA3を複数有するイベントエリアA2のみを、交通流を制御する対象地域としてもよい。この場合、交通流制御装置1は、第1の実施形態におけるイベントエリアA2を交通流の制御を行う「対象地域」とし、また、「利用者の利用対象となるイベントエリア」が第1の実施形態におけるイベントスポットA3に相当するものとして、第1の実施形態と同様の各種誘引情報の提供処理を行う。
また、上述したように、第1の実施形態に係る交通流制御装置1は、利用者の到達地点に応じて、第1誘引層から第3誘引層の3段階で各種誘引情報を提供するものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。例えば、特定のイベントスポットA3である社寺、テーマパーク等の規模が大きい場合、交通流制御装置1は、更に、第4誘引層として、当該社寺、テーマパーク内に複数配されたイベントポイント(建築物、アトラクション施設等)のうち特定のイベントポイントに誘引するための誘引情報を提供してもよい。
また、交通流制御装置1(誘引情報提供部11)が各誘引情報(駐車場誘引情報、エリア誘引情報、スポット誘引情報)を提供するタイミングは、第1誘引層〜第3誘引層の各々に到達した段階のみに限定されない。例えば、他の実施形態に係る誘引情報提供部11は、第1誘引層の段階(主要道路上外遠エリアr)で、駐車場誘引情報、エリア誘引情報、スポット誘引情報の全てを提供する態様であってもよい。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係る交通流制御装置について、図14を参照しながら説明する。
図14は、第2の実施形態に係る交通流制御装置の機能構成を示す図である。
図14に示すように、本実施形態に係る交通流制御装置1は、更に、エリア利用情報に基づいて特定される特定のイベントエリアへ向かう交通流を抑制するように、当該交通流上に配置された信号機を制御する信号制御部20を備えている。
図15は、第2の実施形態に係る信号制御部の機能を説明する図である。
信号制御部20は、例えば、図15に示す交差点50に設置された信号機500を制御する。
具体的には、信号制御部20は、エリア利用情報取得部101が取得したエリア利用情報(図4)の「エリア内混雑度」及び「公共バス渋滞度」を参照する。そして、信号制御部20は、例えば、交差点50の特定の方向から見た右折方面に位置するイベントエリアA2、公共バス巡回路Mにおいて混雑が発生していると判定した場合には、信号機500の右折れ矢印信号の表示時間を短縮させる。そうすると、交差点50を右折しようとする車両(利用者X)の流れが制限され、右折専用レーン501に車両(利用者X)の列が生じる。
これにより、後続の利用者Xは、交差点50に向かう手前の段階で、右折専用レーン501に生じた長い車列を視認できるから、その交差点50において右折を控えようとする動機付けを与えることができる。したがって、混雑が生じているイベントエリアA2、公共バス巡回路Mへの利用者Xの流入が抑制されるとともに、利用者Xが他の方面へと向かうので、観光市街地域A1内における利用者の分布の均一化が図られ、局所的な混雑を和らげることができる。
図16は、第2の実施形態の変形例に係る信号制御部の機能を説明する図である。
第2の実施形態の変形例として、信号制御部20は、図16に示す格子状の道路網60の各交差点に設置された複数の信号機601、602を制御する。
信号制御部20は、道路網60における第1の経路をなす経路L1上に配置された複数の信号機601(第1系統信号機群61)について所定の制御を行う。具体的には、信号制御部20は、平常時において、第1系統信号機群61の「青時間」及び「赤時間」の位相(タイミング)を、経路L1における最大の通過交通量が最少の待ち時間で通過できるように制御している。
同様に、信号制御部20は、平常時において、第2系統信号機群62(道路網60における第2の経路をなす経路L2上に配置された複数の信号機602)の「青時間」及び「赤時間」の位相(タイミング)を、経路L2における最大の通過交通量が最少の待ち時間で通過できるように制御している。
ここで、信号制御部20は、エリア利用情報取得部101が取得したエリア利用情報(図4)の「エリア内混雑度」を参照する。そして、信号制御部20は、例えば、経路L1に沿って到達可能なイベントエリアA2において混雑が発生していると判定した場合には、第1系統信号機群61における「青時間」及び「赤時間」の位相を、最適な条件から変更する。具体的には、経路L1の下流側に配された信号機601の「青時間」の短縮又は「赤時間」の延長を行う。そうすると、経路L1を走行しようとする車両(利用者X)の流れが制限され、経路L1上に車両(利用者X)の列が生じる。
これにより、後続の利用者Xは、道路網60に向かう手前の段階で、渋滞情報等により経路L1で渋滞が生じていることを認識し、その道路網60において経路L1の利用を控えようとする動機付けを与えることができる。したがって、混雑が生じているイベントエリアA2への利用者Xの流入が抑制されるとともに、利用者Xが他の方面へと向かうので、観光市街地域A1内における利用者の分布の均一化が図られ、局所的な混雑を和らげることができる。
また、上述の各実施形態においては、交通流制御装置1の各種機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各種処理を行うものとしている。ここで、上述した交通流制御装置1の各種処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって上記各種処理が行われる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、交通流制御装置1の各種機能が、ネットワークで接続される複数の装置に渡って具備される態様であってもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
1 交通流制御装置
10 利用情報取得部
100 駐車場利用情報取得部
101 エリア利用情報取得部
102 スポット利用情報取得部
11 誘引情報提供部
110 駐車場誘引情報提供部
111 エリア誘引情報提供部
112 スポット誘引情報提供部
12 通信部
13 記憶部
20 信号制御部
50 交差点
500 信号機
501 右折専用レーン
502 左折・直進専用レーン
60 道路網
61、62 系統信号機群
601、602 信号機
A1 観光市街地域(対象地域)
A2 イベントエリア(分岐地点)
A3 イベントスポット
B 外遠域
R 主要道路
r 主要道路上外遠エリア
M 公共バス巡回路(公共交通機関)
m 公共バス車両(移動車両)
N 遊歩道
V 混雑観測装置
P 駐車場(分岐地点)
I 利用者端末装置(端末装置)
X 利用者
L1、L2 経路

Claims (12)

  1. 利用者の利用対象となるイベントエリアを複数有する対象地域における交通流を制御する交通流制御装置であって、
    前記イベントエリアにおける利用の度合い、及び、前記イベントエリア間の移動を可能とする交通手段の利用の度合いのうちの少なくとも一方を示すエリア利用情報を取得するエリア利用情報取得部と、
    前記エリア利用情報に基づいて、複数の前記イベントエリアを移動先として選択可能な分岐地点で特定のイベントエリアを移動先として選択させるためのエリア誘引情報を前記利用者に提供するエリア誘引情報提供部と、
    を備える交通流制御装置。
  2. 前記エリア誘引情報提供部は、
    前記利用者が位置する分岐地点において、当該分岐地点に応じたエリア誘引情報を提供する
    請求項1に記載の交通流制御装置。
  3. 前記エリア誘引情報は、
    前記分岐地点に位置する前記利用者が特定の時間帯に前記特定のイベントエリアに移動することで当該利用者が有利となることを示す情報、又は、前記分岐地点に位置する前記利用者が特定の時間帯に前記特定のイベントエリア以外のイベントエリアに移動することで当該利用者が不利となることを示す情報を含む 請求項1又は請求項2に記載の交通流制御装置。
  4. 前記イベントエリアは、利用者の利用対象となるイベントスポットを複数有し、
    前記イベントスポットにおける利用の度合い、及び、前記イベントスポット間の移動を可能とする交通手段の利用の度合いのうちの少なくとも一方を示すスポット利用情報を取得するスポット利用情報取得部と、
    前記スポット利用情報に基づいて、複数の前記イベントスポットを移動先として選択可能な分岐地点で特定のイベントスポットを移動先として選択させるためのスポット誘引情報を前記利用者に提供するスポット誘引情報提供部と、
    を更に備える
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の交通流制御装置。
  5. 前記利用者が前記対象地域へ進入する前の段階において、当該対象地域内に設けられた複数の駐車場のうち、特定の駐車場を選択させるための駐車場誘引情報を前記利用者に提供する駐車場誘引情報提供部を更に備える
    請求項1から請求項4の何れか一項に記載の交通流制御装置。
  6. 前記駐車場誘引情報は、
    複数の前記駐車場と、当該駐車場から利用可能な複数の交通手段との組み合わせのうち、特定の組み合わせを選択させるための情報を有している
    請求項5に記載の交通流制御装置。
  7. 前記エリア誘引情報提供部は、
    前記分岐地点であって前記交通手段をなす移動車両内において、前記エリア誘引情報を前記利用者に提供する
    請求項1から請求項6の何れか一項に記載の交通流制御装置。
  8. 前記エリア利用情報に基づいて、前記特定のイベントエリア以外のイベントエリアへ向かう交通流を抑制するように、当該交通流上に配置された信号機を制御する信号制御部を更に備える
    請求項1から請求項7の何れか一項に記載の交通流制御装置。
  9. 前記利用者に所持される端末装置であって、
    請求項1から請求項8の何れか一項に記載の交通流制御装置から前記エリア誘引情報を受信して当該利用者に通知する
    端末装置。
  10. 請求項1から請求項8の何れか一項に記載の交通流制御装置と、
    請求項9に記載の端末装置と、
    を備える交通流制御システム。
  11. 利用者の利用対象となるイベントエリアを複数有する対象地域における交通流を制御する交通流制御方法であって、
    前記イベントエリアにおける利用の度合い、及び、前記イベントエリア間の移動を可能とする交通手段の利用の度合いのうちの少なくとも一方を示すエリア利用情報を取得するステップと、
    前記エリア利用情報に基づいて、複数の前記イベントエリアを移動先として選択可能な分岐地点で特定のイベントエリアを移動先として選択させるためのエリア誘引情報を前記利用者に提供するステップと、
    を有する交通流制御方法。
  12. 利用者の利用対象となるイベントエリアを複数有する対象地域における交通流を制御する交通流制御装置のコンピュータを、
    前記イベントエリアにおける利用の度合い、及び、前記イベントエリア間の移動を可能とする交通手段の利用の度合いのうちの少なくとも一方を示すエリア利用情報を取得するエリア利用情報取得手段、
    前記エリア利用情報に基づいて、複数の前記イベントエリアを移動先として選択可能な分岐地点で特定のイベントエリアを移動先として選択させるためのエリア誘引情報を前記利用者に提供するエリア誘引情報提供手段、
    として機能させるプログラム。
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