JP2016155422A - 車両用アウタミラー装置 - Google Patents

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Kei Ambo
慧 安保
吉野 崇
Takashi Yoshino
崇 吉野
友貴 大熊
Yuki Okuma
友貴 大熊
和也 森下
Kazuya Morishita
和也 森下
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Abstract

【課題】車両用アウタミラー装置における剥離に起因する空力騒音の低減を、他の要因による騒音を生じることなく適切に行い、車室内静粛性の向上を図ること。
【解決手段】少なくとも、空気取入口24のスロット延在方向の長さが空気吹出口26のスロット延在方向の長さより短いか、空気取入口24と空気吹出口26とが互いに非平行な部分を含んでいることにより、空気取入口24と空気吹出口26との間の空気流れの距離a、bが車体内側の部分と車体外側の部分とで相違し、空気吹出口26より吹き出る空気の流速の最適化を図る。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用アウタミラー装置に関し、更に詳細には、自動車のサイドドアやフロントピラー等に取り付けられるアウトサイドミラー装置であって、空力騒音の低減に着目した車両用アウタミラー装置に関する。
空力騒音の低減に着目した車両用アウタミラー装置として、ミラーカバーの前部に空気取入口が設けられ、ミラーバイザーとミラーカバーとの見切り部近傍に空気吹出口が設けられ、更に空気取入口に取り入れられた空気(走行風)を空気吹出口に案内する空気流路(連通路)がミラーカバーに形成され、空気取入口に取り入れられた空気が連通路を流れて空気吹出口より外部に吹き出されるように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1)。
この車両用アウタミラー装置では、空気吹出口から吹き出される空気によって見切り部近傍に乱流が発生し、当該乱流と、ミラーカバーの外壁面に沿って流れる空気流の剥離(層流剥離)によって見切り部近傍に発生する空気の渦とが干渉することにより、層流剥離による連続的な渦の発生が阻止され、連続的な渦の発生に起因する空力騒音が低減する効果が得られる。
特開2013−100037号公報
層流剥離による空力騒音はミラーカバーの外壁面に沿って流れる空気の流速に関連し、空気流速が速いほど剥離点近傍の境界層厚さが薄くなることにより、発生する空力騒音の音圧レベルが高くなる。この剥離による空力騒音を、空気吹出口から吹き出される空気の吹き出し音等の他の要因による騒音を生じることなく低減するには、空気吹出口から吹き出る空気の流速がミラーカバーの外壁面の音圧分布に応じた過不足のないものである必要がある。
このことに対して、特許文献1に示されているものでは、そのような考慮がなされていないので、空気吹出口のある部位では空気吹出口から吹き出される空気の流速不足によって剥離による空力騒音の低減が確実に行われず、空気吹出口の他の部位では空気吹出口から吹き出される空気の流速過剰によって空気吹出口から吹き出される空気の流れに起因する騒音が生じる虞があり、車室内静粛性を阻害する。
本発明が解決しようとする課題は、車両用アウタミラー装置における剥離に起因する空力騒音の低減を、他の要因による騒音を生じることなく適切に行い、車室内静粛性の向上を図ることである。
本発明による車両用アウタミラー装置は、ミラー本体(12)と、外向きに凸曲面をなす外壁面をもって前記ミラー本体(12)の車体前方側を覆うカバー(14)とを有し、前記カバー(14)の車体前側に空気取入口(26)が開口し、前記カバー(14)の前記空気取入口(24)より車体後側に空気吹出口(26)が開口し、前記空気取入口(24)と前記空気吹出口(26)とが前記カバー(14)内に形成された連通路(28)によって連通している車両用アウタミラー装置であって、前記空気取入口(24)および前記空気吹出口(26)は車体幅方向に延在するスロット状開口であり、前記連通路(28)は前記空気取入口(24)および前記空気吹出口(26)に各々のスロット延在方向の全域に亘って接続されるべくスロット延在方向に拡がった幅広形状をしており、少なくとも、前記空気取入口(24)のスロット延在方向の長さが前記空気吹出口(26)のスロット延在方向の長さより短いか、前記空気取入口(24)と前記空気吹出口(26)とは互いに非平行な部分を含んでいる。
この構成によれば、空気取入口(24)と空気吹出口(26)との間の空気流れの距離(a、b)が車体内側の部分と車体外側の部分とで相違し、空気吹出口(26)より吹き出る空気の流速の最適化が図られ、剥離に起因する空力騒音の低減が、他の要因による騒音を生じることなく適切に行われ、車室内静粛性が向上する。
本発明による車両用アウタミラー装置は、好ましくは、車体側部に車体の外側方に突出して取り付けられるアウトサイドミラー装置であり、前記カバー(14)が車体幅方向に長い砲弾形をしており、前記空気取入口(24)の車体外側の端部が前記空気吹出口(26)の端部より車体内側にある。
この構成によれば、空気吹出口(26)のうち車体外側の領域(B)より吹き出る空気の流速が、車体内側の領域(A)より吹き出る空気の流速より遅くなり、領域(A)において、空気吹出口(26)より吹き出る空気の流速不足を生じることなく、車体外側に比して音圧レベルが高い高騒音領域になる車体内側の剥離による騒音の低減が確実に行われ、領域(B)においては、空気吹出口(26)より吹き出る空気の流速が過剰になることがなく、車体外側に比して音圧レベルが低い低騒音領域になる車体内側の剥離による騒音の低減が、空気吹出口(26)から吹き出される空気の流れに起因する騒音を生じることなく確実に行われる。
本発明による車両用アウタミラー装置は、好ましくは、車体側部に車体の外側方に突出して取り付けられるアウトサイドミラー装置であり、前記カバー(14)が車体幅方向に長い砲弾形をしており、前記空気吹出口(26)は前記空気取入口(24)より遠ざかる方向に傾斜した部分(26C)を含んでいる。
この構成によれば、傾斜した部分(26C)より吹き出る空気の流速より遅くなり、剥離による騒音の低減が、空気吹出口(26)から吹き出される空気の流れに起因する騒音を生じることなく確実に行われる。
本発明による車両用アウタミラー装置は、好ましくは、前記空気吹出口(26)が、車両の走行によって前記外壁面に沿って流れる空気流が前記外壁面から剥離する剥離部(X)より当該空気流で見て上流側に設けられている。
この構成によれば、剥離部(X)より下流側の2次元渦の発生が抑制され、車両用アウタミラー装置を音源とする空力騒音の低減が効果的に行われる。
本発明による車両用アウタミラー装置は、好ましくは、前記連通路(28)の車体後方側の壁(30)が、前記連通路(28)における空気の流れ方向に沿って車体後方に向けて凸をなす湾曲形状をなしている。
この構成によれば、連通路(28)の車体後方側の壁(30)が空気取入口(24)および空気吹出口(26)に折れ曲がり部を含むことなく滑らかに接続され、壁(30)に沿って流れる空気は、空気取入口(24)から空気吹出口(26)まで滑らかに連続する流線をもって流れるから、空気取入口(24)付近の流路抵抗が大きくなることがなく、圧損が低減し、空気が空気取入口(24)から連通路(28)に良好に取り入れられ、空力騒音を低減するのに必要な空気量を確保するために空気取入口(24)の開口面積や連通路(28)の通路断面積を大きくする必要がなくなる。また、空気吹出口(26)付近の流路抵抗も大きくなることがないから、空気吹出口(26)から外部に吹き出る空気の流速が低下することがなく、圧損が低減し、空気吹出口(26)から外部に吹き出る空気の吹き出し方向が不規則なものになることもない。これらのことにより、車両用アウタミラー装置を音源とする空力騒音の低減がミラーカバーの小型化やデザイン性を損ねることなく効果的に行われ、車室内の静粛性が向上する。
本発明による車両用アウタミラー装置によれば、空気取入口と空気吹出口との間の空気流れの距離が車体内側の部分と車体外側の部分とで相違し、空気吹出口より吹き出る空気の流速の最適化が図られ、剥離に起因する空力騒音の低減が、他の要因による騒音を生じることなく適切に行われ、車室内静粛性が向上する。
本発明による車両用アウタミラー装置を装着された自動車の要部の斜視図 本発明による車両用アウタミラー装置の実施形態1を示す正面図 実施形態1による車両用アウタミラー装置の平面図 図2の線IV−IVに沿った断面図 本発明による車両用アウタミラー装置の実施形態2を示す断面図(図2の線IV−IVに沿った断面図に相当) 本発明による車両用アウタミラー装置の実施形態3を示す正面図 実施形態3による車両用アウタミラー装置の平面図 本発明による車両用アウタミラー装置の他の実施形態を示す正面図 本発明による車両用アウタミラー装置の他の実施形態を示す断面図(図2の線IV−IVに沿った断面図に相当) 本発明による車両用アウタミラー装置の他の実施形態を示す断面図(図2の線IV−IVに沿った断面図に相当)
以下に、本発明による車両用アウタミラー装置の実施形態1を、図1〜図4を参照して説明する。
アウタミラー装置10は、図1に示されているように、自動車のサイドドア50の前側部分に固定されている取付プレート52によって車体の外側方に突出して取り付けられるアウトサイドミラー装置である。アウタミラー装置10は、平面鏡あるいは凸面鏡によるミラー本体(鏡体)12と、ミラー本体12の車体前方側を覆う樹脂成形品によるアウタカバー14とを有する。なお、図示していないが、アウタミラー装置10は、サイドドア50に直接取り付けるように構成してもよい。
アウタカバー14は、図2〜図4に示されているように、上壁14Aと、下壁14Bと、前壁14Cと、左右の側壁14D、14Eとを有し、隣接する壁同士が曲面形状の壁によって滑らかに接続され、車体後方側の全体が開口していて、全体として外向きに凸曲面をなす外壁面によって横長(左右方向に長い)の砲弾形の流線形状をしている。
図3に示されているように、アウタカバー14の内側にはインナカバー16が固定されている。インナカバー16は、車体後方側の全体が開口した箱形の樹脂成形品により構成され、開口部16Aを画定するカール形状の後端縁部16Bによってアウタカバー14の後端縁部14Fに面一の外壁面になるように接続されている。
インナカバー16内の開口部16Aの近傍にミラー本体12が配置されている。インナカバー16は、車体前方側に、自身の内部空間16Cとアウタカバー14の内部空間14Gとを区切る隔壁16Dを有しており、隔壁16Dの車体後方側、換言すると、内部空間16Cに、ミラー本体12の角度を可変設定する電動式の駆動装置18を内蔵している。
インナカバー16は隔壁16Dより車体前方側に延出した拡張壁16Eを有している。隔壁16Dと拡張壁16Eとの間の空間には電気ボックス(機器)20が配置され、拡張壁16Eの車体前方側の内室(内部空間14G)には内蔵用機器22が配置されている。
このようにして、アウタカバー14内およびインナカバー16内には、駆動装置18、電気ボックス20、内蔵用機器22が収容されている。駆動装置18、電気ボックス20、内蔵用機器22は、全てインナカバー16に固定されており、これらを取り付けられたインナカバー16がサブアッシーとしてアウタカバー14に装着される構造になっている。
図2〜図4に示されているように、アウタカバー14の車体前側、つまり前壁14Cには空気取入口24が開口している。アウタカバー14の車体後側、つまり上壁14Aには空気吹出口26が開口している。空気取入口24および空気吹出口26は、車体幅方向、つまり左右方向に延在するスロット状の開口によって構成されている。空気吹出口26は、車両の走行によって上壁14Aの外壁面に沿って流れる空気流Faが上壁14Aの外面から剥離する剥離部(自然剥離部)Xより空気流Faで見て上流側(車体前側)に設けられている。剥離部Xは左右方向に線状に延在するから、空気吹出口26は剥離部Xの略全域に亘って剥離部Xに略平行に左右方向に延在するスロット状開口によって構成されている。
空気取入口24の車体内側(車室内側)の端部24Aと空気吹出口26の車体内側(車室内側)の端部26Aとの左右方向の位置は同じであるが、空気取入口24の車体外側の端部24Bは空気吹出口26の車体外側の端部26Bより車体内側の位置にある。空気吹出口26は上壁14Aの左右方向の略全域(剥離部Xの略全域)に亘って延在しているのに対して空気取入口24は、空気吹出口26よりスロット長が短く、空気吹出口26に対して車体内側に偏って形成されている。
空気取入口24および空気吹出口26のスロット幅は、各々全長に亘って一定であり、空気取入口24のスロット幅は空気吹出口26のスロット幅より大きく、空気取入口24の開口面積と空気吹出口26の開口面積とは略同一である。
空気取入口24と空気吹出口26とはアウタカバー14の内側に形成された連通路28によって互いに連通している。連通路28は、スロット方向(左右方向)の全域に亘って空気取入口24と空気吹出口26とを連通すべく左右方向に長いスロット状(スリット状)の通路である。
図4に示されているように、連通路28の車体後方側の壁(後壁)30は、内部空間14G(機器を収容する内室)の前側上部を画成する隔壁をなすものであり、アウタカバー14の内面に接着等によって固定されたアウタカバー14とは別の樹脂成形品の湾曲板部材32によって構成されている。連通路28の車体前方側の壁(前壁)34は、アウタカバー14の前側上部を内部空間14G側(車体後方側)に膨出成形した膨出成形部36によって構成されている。
後壁30および前壁34は、連通路28に於ける空気の流れ方向に沿って車体後方に向けて凸をなす湾曲形状をしており、空気取入口24および空気吹出口26に折曲部を含むことなく空気取入口24および空気吹出口26の部分の略法線方向に沿って滑らかに連続するように接続されている。
連通路28が、後壁30および前壁34によって車体後方に向けて凸形状をなしているので、車両用アウタミラー装置の大型化を招くことなく、空力騒音の低減を行うことができ、車室内静粛性の向上を図ることができる。
連通路28は内部空間14G側に膨出することになるが、内部空間14Gの下側に配置されている内蔵用機器22の上方にできるデッドスペースに配置されているので、デッドスペースの有効活用のもとに連通路28がアウタカバー14の大型化を招くことがない。換言すると、内蔵用機器22を内部空間14Gの下側にオフセット配置することによって内蔵用機器22の上流側にスペースを確保し、このスペースに連通路28が配置されることにより、連通路28が上面視で内蔵用機器22と重なる部分を含む配置になり、デッドスペースの有効利用のもとにアウタカバー14の小型化が可能になる。
図2に示されているように、連通路28の車体内側の側面を画定する側壁28Aは、アウタカバー14あるいは湾曲板部材32に一体成形され、空気取入口24の車体内側の端部24Aと空気吹出口26の車体内側の端部26Aとを直線で結ぶように延在した扁平な壁によって構成されている。連通路28の車体外側の側面を画定する側壁28Bは、アウタカバー14あるいは湾曲板部材32に一体成形され、空気取入口24の車体外側の端部24Bと空気吹出口26の車体外側の端部26Bとを曲線を含む折れ線で結ぶように延在した湾曲した壁によって構成されている。
自動車が走行すると、アウタミラー装置10は空気の流れ場中に置かれることになり、アウタカバー14の前壁14Cに衝突した空気は、上壁14A、下壁14B、左右の側壁14D、14Eの外壁面に沿って車体後方に向けて流れる。このうち、上壁14Aの外壁面に沿って流れる空気流が、図4に符号Faによって示されている。空気流Faは、剥離部Xに到達するまでは、剥離することなく上壁14Aの外壁面に沿って流れ、剥離部Xに到達した後は、上壁14Aの外壁面に沿って流れることなく、外壁面より剥離した流れになる。これにより、剥離部Xより下流側に、空気流Faの剥離前後の主流方向の流速差に起因して2次元渦が発生する。2次元渦は、騒音の発生源になると共に、下流側にて3次元渦に変化して逸散するため、更なる騒音発生源になる。
このことに対して、本実施形態のアウタミラー装置10では、アウタカバー14の前壁14Cに衝突した空気の一部が空気取入口24から連通路28に入り、連通路28を流れて空気吹出口26から空気流Fbとして上壁14Aの上方に向けて吹き出る。空気吹出口26から吹き出した空気による空気流Fbの流速は連通路28における流路抵抗によって空気流Faの流速より遅く、空気流Fbは、剥離部Xより上流側において空気流Faに衝突し、空気流Faに擾乱を与えると共に空気流Faに対して空気抵抗になって空気流Faの流速を低下させる働きをする。この働きは、空気吹出口26が、左右方向に線状に延在する剥離部Xの略全域に亘って延在しているから、剥離部Xの略全域に亘って生じる。
空気流Faの流速が低下することにより、剥離前後の主流方向の流速差が小さくなると共に、剥離部X付近における外壁面からの法線方向の離間距離に対する空気流Faの主流方向の平均速度が低下し、平均速度の急激な変化も緩和される。
これらのことにより、剥離部X付近の空気流Fa、つまり境界層の厚さが厚くなり、剥離部Xより下流側の2次元渦の発生が抑制される。2次元渦の発生が抑制されることにより、3次元渦の発生も抑制される。これらのことにより、2次元渦ならびに3次元渦に起因する騒音の発生が低減し、車内の静粛性が向上する。
連通路28の後壁30および前壁34が、連通路28に於ける空気の流れ方向に沿って車体後方に向けて凸をなす湾曲形状をしていて空気取入口24および空気吹出口26に折曲部を含むことなく略法線方向に滑らかに連続するように接続されているから、空気取入口24から連通路28に入った空気は、後壁30および前壁34に沿って乱流を生じることなく連通路28を整流状態で空気吹出口26へ向けて滑らかに連続する円弧状の流線をもって流れる。
これにより、空気取入口24付近の流路抵抗が大きくなることがなく、圧損が低減し、空気が空気取入口24から連通路28に良好に取り入れられ、空力騒音を低減するのに必要な空気量を確保するために空気取入口24の開口面積や連通路28の通路断面積を大きくする必要がなくなり、アウタカバー14の小型化やデザイン性を損ねることがない。また、空気吹出口26付近の流路抵抗も大きくなることがなく、空気吹出口26から外部に吹き出る空気の流速が低下することがなく、圧損が低減し、空気吹出口26から外部に吹き出る空気の吹き出し方向が不規則なものになることもない。これらのことにより、剥離による空力騒音の低減が効果的に行われる。
空気取入口24と空気吹出口26との開口面積比は1:1程度であってよく、この開口面積比の最適設定によって空気吹出口26より吹き出す空気の流速を、剥離による空力騒音の低減のための最適値にすることができる。
剥離による空力騒音の音圧分布は、アウタカバー14の外壁形状によって決まるアウタカバー14の外壁面に沿って流れる空気の流速分布に相関する。アウトサイドミラー装置のアウタカバー14が図示されているような横長の砲弾形である場合には、アウタカバー14の車体内側のほうが車体外側に比してアウタカバー14の外壁面に沿って流れる空気の流速が速く、車体内側のほうが車体外側に比して剥離による空力騒音の音圧レベルが高い。
図2に示されているように、空気吹出口26が空気取入口24より車体外側に長く延在しているから、空気取入口24から連通路28を通って空気吹出口26へ流れる空気の流路長(連通路28における空気流れの距離)は、空気取入口24と空気吹出口26とが車体前後方向(上壁14Aにおける空気流れ方向)で見て互いに並行している領域Aでは、空気取入口24と空気吹出口26とを、これらのスロット長手方向に略直交する方向(車体前後方向)に直線で結ぶ流路長aになり、空気取入口24が存在せずに空気吹出口26のみが存在する領域Bでは、空気取入口24と空気吹出口26とを、これらのスロット長手方向に沿う方向の成分を含んで斜めに結ぶ流路長bになる。
領域Aと領域Bとの境界部Cより車体内側(車室に近い側)にできる領域Aの流路長aは、境界部Cより車体外側にできる領域Bの流路長bより短いので、領域Bより領域Aのほうが、流路抵抗が小さい。換言すると、領域Bの流路長bは、境界部Cより車体内側にできる領域Aの流路長aより長いので、領域Bより領域Aのほうが、流路抵抗が大きい。
これにより、空気吹出口26のうち領域Bより吹き出る空気の流速は領域Aより吹き出る空気の流速より遅く、領域Bより吹き出る空気の流量は領域Aより吹き出る空気の流量より少なくなるから、領域Aにおいては、空気吹出口26より吹き出る空気の流速不足を生じることなく、車体外側に比して音圧レベルが高い高騒音領域になる車体内側の剥離による騒音の低減が確実に行われる。領域Bにおいては、空気吹出口26より吹き出る空気の流速が過剰になることがなく、車体外側に比して音圧レベルが低い低騒音領域になる車体内側の剥離による騒音の低減が、空気吹出口26から吹き出される空気の流れに起因する騒音を生じることなく確実に行われる。
領域Bにおける流路長bは境界部Cより車体外側に向かうほど徐々に長くなるから、境界部Cより車体外側に向かうほど徐々に低音圧レベルになることに対応し、低騒音領域における騒音の低減が、空気吹出口26から吹き出される空気の流れに起因する騒音を生じることなく効果的に行われるようになる。
領域Bにおける流路長bの変化は、空気取入口24と空気吹出口26とのスロット長手方向の長さの相違量、領域Bにおける空気吹出口26および側壁28Bの平面視の形状等により決まり、アウタカバー14の外壁面に沿って流れる空気の流速分布は、換言すると、剥離による音圧分布は、アウタカバー14の外壁形状によって決まるから、これらのことは、アウタカバー14の外壁形状に応じて定められればよく、一つの手法として、風洞実験等によって音圧分布を解明して最適値を見出すことができる。
つぎに、本発明による車両用アウタミラー装置の実施形態2を、図5を参照して説明する。なお、図5において、図4に対応する部分は、図4に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
実施形態2では、連通路28の前壁34がアウタカバー14の上壁14Aの車体後方に向けて凹をなす内面により画成されている。つまり、前壁34は車体後方に向けて凹をなす湾曲形状をしている。連通路28の後壁30は、実施形態1と同様に、湾曲板部材32によって車体後方に向けて凸をなす湾曲形状をしている。
これにより、連通路28は、空気取入口24および空気吹出口26のスロット延在方向に直交する断面(図5)で見て、車体前方に拡張された空気溜まり状に形成されている。
空気取入口24から連通路28に入った空気の多くは、後壁30に沿って流れるから、実施形態2でも実施形態1と同様の作用、効果が得られる。実施形態2では、前壁34側に膨らんだ空気溜まり状の領域に淀んでいる空気と後壁30に沿って流れる空気との摩擦によって小さい渦流が生じ、空気吹出口26より外部に吹き出る空気の流速を調整する効果が得られる。
つぎに、本発明による車両用アウタミラー装置の実施形態3を、図6、図7を参照して説明する。なお、図6、図7において、図2、図3に対応する部分は、図2、図3に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
実施形態3では、空気吹出口26が、スロット延在方向の中間部に、車体内側から車体外側に向かうに従って車体後側に向けて傾斜した部分26Cを含み、車体外側の領域Bの流路長bが、車体内側の領域Aの流路長aより、より長くなる設定になっている。
実施形態3でも、空気吹出口26のうち領域Bより吹き出る空気の流速は領域Aより吹き出る空気の流速より遅く、領域Bより吹き出る空気の流量は領域Aより吹き出る空気の流量より少なくなるから、領域Aにおいては、空気吹出口26より吹き出る空気の流速不足を生じることなく、車体外側に比して音圧レベルが高い高騒音領域になる車体内側の剥離による騒音の低減が確実に行われる。領域Bにおいては、空気吹出口26より吹き出る空気の流速が過剰になることがなく、車体外側に比して音圧レベルが低い低騒音領域になる車体内側の剥離による騒音の低減が、空気吹出口26から吹き出される空気の流れに起因する騒音を生じることなく確実に行われる。
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、空気吹出口26は、アウタカバー14の上壁14Aだけでなく、図8に示されているように、下壁14Bや側壁14Dにも設けられてよい。空気取入口24は、何れの空気吹出口26のためのものも走行風の取り入れのために前壁14Cに形成される。上壁14Aや下壁14Bに形成される空気吹出口26は車体幅方向(左右方向)に延在するスロット状の開口であるが、側壁14Dに形成される空気吹出口26は上下方向に延在するスロット状の開口になる。
側壁28Bは、湾曲したものに限られることはなく、空気取入口24の端部24Bと空気吹出口26の端部26Bとを斜めに直線的に結ぶものであってもよい。空気吹出口26の正面視および平面視での形状も、直線や折れ線の形状に限られることなく、湾曲形状であってもよい。また。空気取入口24と空気吹出口26とが同長で、空気吹出口26が折れ線等によって互いに非平行な部分を含んでいてもよい。空気取入口24および空気吹出口26のスロット幅は、スロット延在方向に変化してもよい。また、アウタカバー14は竪長(上下方向に長い)の砲弾形の流線形状をしていてもよい。
連通路28は、湾曲して車体後方に向けて凸形状をなしているものに限られることなく、図9に示されているように、鉤形に折曲して車体後方に向けて凸形状をなしていてもよい。また、図5に示されている実施形態の変形例として、図10に示されているように、後壁30が鉤形に折曲して車体後方に向けて凸形状をなしていて、前壁34がアウタカバー14の上壁14Aの車体後方に向けて凹をなす内面により画成され、車体後方に向けて凹をなす湾曲形状をしていてもよい。
また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
10 アウトサイドミラー装置
12 ミラー本体
14 アウタカバー
16 インナカバー
18 駆動装置
20 電気ボックス
22 内蔵用機器
24 空気取入口
26 空気吹出口
28 連通路
30 壁(後壁)
32 湾曲板部材
34 壁(前壁)
36 膨出成形部
50 サイドドア
52 取付プレート

Claims (5)

  1. ミラー本体と、外向きに凸曲面をなす外壁面をもって前記ミラー本体の車体前方側を覆うカバーとを有し、
    前記カバーの車体前側に空気取入口が開口し、前記カバーの前記空気取入口より車体後側に空気吹出口が開口し、前記空気取入口と前記空気吹出口とが前記カバー内に形成された連通路によって連通している車両用アウタミラー装置であって、
    前記空気取入口および前記空気吹出口は車体幅方向に延在するスロット状開口であり、前記連通路は前記空気取入口および前記空気吹出口に各々のスロット延在方向の全域に亘って接続されるべくスロット延在方向に拡がった幅広形状をしており、
    少なくとも、前記空気取入口のスロット延在方向の長さが前記空気吹出口のスロット延在方向の長さより短いか、前記空気取入口と前記空気吹出口とは互いに非平行な部分を含んでいることを特徴とする車両用アウタミラー装置。
  2. 車体側部に車体の外側方に突出して取り付けられるアウトサイドミラー装置であり、前記カバーが車体幅方向に長い砲弾形をしており、前記空気取入口の車体外側の端部が前記空気吹出口の端部より車体内側にあることを特徴とする請求項1に記載の車両用アウタミラー装置。
  3. 車体側部に車体の外側方に突出して取り付けられるアウトサイドミラー装置であり、前記カバーが車体幅方向に長い砲弾形をしており、前記空気吹出口は前記空気取入口より遠ざかる方向に傾斜した部分を含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用アウタミラー装置。
  4. 前記空気吹出口が、車両の走行によって前記外壁面に沿って流れる空気流が前記外壁面から剥離する剥離部より当該空気流で見て上流側に設けられていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の車両用アウタミラー装置。
  5. 前記連通路の車体後方側の壁が、前記連通路における空気の流れ方向に沿って車体後方に向けて凸をなす湾曲形状をなしていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の車両用アウタミラー装置。
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