JP2016153480A - 可逆的に架橋されたセルロースエーテルおよび隣接するoh基の選択的酸化によるその製造方法 - Google Patents

可逆的に架橋されたセルロースエーテルおよび隣接するoh基の選択的酸化によるその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水に溶解した際に健康懸念を伴う低分子量アルデヒドまたはジアルデヒド、例えば、グリオキサールを遊離しない、可逆的に架橋された水溶性セルロースエーテルの提供。【解決手段】少なくとも2つの異なるエーテル成分を含み、少なくとも1つのエーテル成分がアルキル、ヒドロキシアルキルまたはカルボキシメチル基であり、かつ、少なくとも1つがセルロースエーテルの遊離OH基と加水分解性ヘミアセタールを形成するアルデヒド官能基を有するアルキル基である、可逆的に架橋された水溶性セルロースエーテル。【選択図】なし

Description

本発明は、可逆的に架橋された遅延溶解セルロースエーテルおよびまた溶解過程で遊離する可能性のある低分子量二官能性または多官能性架橋剤を使用しないその製造方法に関する。
セルロースエーテルは、好ましくは水溶液および分散液の増粘、分散および安定化のための補助剤として多くの適用で使用されている。
均一なまたは異なる置換基を有するセルロースエーテルの製造は既知である(例えば、"Cellulose Ethers", Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, Wiley-VCH Verlag GmbH, Weinheim, Germany参照)。
これらのセルロースエーテル、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースおよびカルボキシメチルヒドロキシプロピルセルロースを製造するためには、出発材料、すなわちセルロースを通常、粉砕してその表面積を増すが、ここで、粒径は一般に2.5mm未満、多くの場合ではさらに1.0mm未満としなければならない。得られた多量のセルロース粉末は好適な懸濁媒体中に懸濁されるが、エーテルの種類にもよるが得られたセルロースエーテルもこの懸濁媒体に不溶性であり、この目的では、例えば、水、水/アルコール混合物または有機溶媒が使用され、セルロースエーテルは、固体状または液体状の塩基、例えばNaOH、KOH、LiOHおよび/またはNHOHに添加によって「アルカリ金属セルロース」に変換される。その後、このアルカリ金属セルロースを単離してまたは単離せずに、例えば塩化メチル、塩化エチル、2−クロロ酢酸、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドなどの適当な試薬を用いて、一段階または多段階の連続式またはバッチ式エーテル化が行われる。このようなアルカリ化およびエーテル化の間、セルロースまたはセルロースエーテルは膨潤し、その結果として、エーテル化試薬の接近性は高まるが、決して溶液にはならない。この不均質反応は通常スラリー法と呼ばれている。得られたセルロースエーテルは、エーテルの種類に応じて、温水または好適な溶媒混合物を用いる既知の方法で反応副生成物を除去し、乾燥させ、粉砕し、場合により他の成分とブレンドする。
基本的にセルロースエーテルの冷水中での良好な溶解度にもかかわらず、その水溶液の作製には問題がある場合が多い。このことはセルロースエーテルが微細粉末として存在する場合に特に当てはまる。未処理、すなわち、非架橋セルロースエーテルは、特に冷水または水溶液に導入した際には塊状物を形成し、このためにこれらの基本的に容易な水溶性ポリマーの溶解プロセスをずっと難しいものまたは場合によっては事実上不可能なものとする。このことはセルロースエーテルまたは匹敵する親水性セルロース誘導体の水との高い親和性に寄与し得る。水中で撹拌すると、微粉状または顆粒状のポリマー粒子の表面に、拡散の障壁となる粘稠なゲル層が形成される。さらに、水がこの水性ゲル層に浸透するのは極めて困難であり、従って、ポリマー粒子の内部には極めてゆっくりとしか進行しない。セルロースエーテルを水に導入すると間もなくゲル様塊状物または凝集物が生じ、セルロースエーテルの完全な溶解による均質な溶液の形成は、時間がかかり、エネルギー集約的な混合プロセスの手段によって始めて可能となる。
セルロースエーテルの塊状物のない溶解性を確保するという目的は、工業的には、グリオキサール(従来技術)などの短鎖ジアルデヒドの手段によりセルロースエーテル鎖を可逆的に架橋することによって達成される。ジアルデヒドの使用によって溶解度の向上を達成するプロセスの例はUS−A2879268、USA3297583、DE−B1719445およびDE−A1518213に開示されている。
ジアルデヒドによる処理でセルロースエーテルは可逆的に架橋される。この目的で、セルロースエーテルの遊離ヒドロキシ基をジアルデヒドのアルデヒド基と反応させてヘミアセタール結合を形成させる。このようにして、隣接するポリマー鎖が相互連結されるか、または共有結合により分子内および/もしくは分子間架橋される。十分に高い架橋密度を上回ると、水の導入した際に最初は不溶性であり、従って均質に分散可能な修飾型セルロースエーテルが得られる。記載のヘミアセタール結合は水または水溶液中で加水分解されて、使用されたジアルデヒドを遊離し、その結果、水性媒体中に十分に分散したセルロースエーテル粒子のために、時間遅延の後に塊状物なく、セルロースエーテルが溶液全体に行き渡る。この溶解遅延の持続時間は架橋の規模によって設定することができる。この遅延溶解セルロースエーテルを分散させた後に、その溶液にさらなる成分を加え、それにより、セルロースエーテルの完全溶解の後に均質な溶液、懸濁液またはエマルションが得られる。架橋セルロースエーテルの溶解プロセスは、pHを高めることにより促進することができる("Cellulose Ethers", chapter 2.1., Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 2006, Wiley-VCH Verlag GmbH, Weinheim, Germany)。
可逆的架橋のために使用され溶解時に再び遊離するジアルデヒドは、毒物学的に問題のない反応性低分子量化合物である。このように、例えば、遅延溶解セルロースエーテルを工業生産するために使用されるグリオキサールは、EU規則第1272/2008号[CLP]によれば、通常、皮膚感作(カテゴリー1)および突然変異誘発性(カテゴリー2)に分類される。この規則によれば、0.1%を超えるグリオキサールを含有する調製物は、例えば、警告EUH208「グリオキサール含有。アレルギー反応を誘発するおそれ有り。」とのラベルを付けなければならない。
従って、グリオキサールまたは類似のジアルデヒドの手段によって溶解が遅延されているセルロースエーテルは、医薬品、食品または化粧品での使用には許容されないかまたは奨励されえない。例えば、建材、塗料、セラミックスなどの工業分野でセルロースエーテルを使用する場合には、使用する補助剤の毒物学的に問題のない性質がますます重要度を増してきている。
EP1452544には、グリオキサール含量を低減した水分散性セルロースエーテルの製造方法が記載されている。この文献によれば、所望の溶解遅延を設定するために必要なグリオキサールの量は、水溶性アルミニウム塩および/または水溶性ホウ酸塩の添加によって低減することができる。しかしながら、グリオキサール量の低減は少量でしかなく、付加的に使用されるアルミニウム化合物およびホウ素化合物も同様に毒物学的に問題がないとは言えない。
セルロースエーテルの調製において見られる塊状物の形成を軽減するために、セルロースエーテルを水中で撹拌する前に界面活性剤で処理するかまたは非溶媒でスラリーにすることもできる。また、場合により、水中で撹拌する前にセルロースエーテルを別の固体と混合することもでき、その結果として、セルロースエーテル粒子は物理的に互いに分離し、従って、低い塊状物形成傾向を呈する。
温水に不溶であるセルロースエーテルの場合には、セルロースエーテルをまず温水に分散させた後、冷却することにより塊状物の形成のない溶液とすることができる。また、塊状物の形成には、高性能、高速回転撹拌機の使用によって退行することもできる。
しかしながら、当業者は、この問題のこれらの機械的および/または物理的解決策が、例えば、器具が無いためもしくは決まった配合順序のために使用できない場合が多く、または使用者が費やさなければならず、その手順を非経済的なものとする時間、エネルギーおよび/もしくは人員に関する関連の追加経費のために考慮できない場合も多い。
従って、容易に溶液とすることができ、第一に、既知のグリオキサール修飾セルロースエーテルと同様の方法で処理することができ、同一または類似の溶解挙動を示し、他方でグリオキサールも他の低分子量二官能性もしくは多官能性化合物、例えば、マロン酸ジアルデヒド、スクシンアルデヒドもしくはグルタルアルデヒドも用いずに製造されるか、または架橋加水分解中にこれらを遊離する、可逆的に架橋されたセルロースエーテルを製造できることが望ましいと思われる。
セルロースエーテルは、OH基の酸化によりアルデヒド基を含有するセルロースエーテルに変換できることが知られている。セルロースエーテル鎖のアルデヒド基は、 隣接するセルロースエーテル鎖のOH基とヘミアセタール結合を形成することができる(分子間架橋)。従って、このようなアルデヒドセルロースエーテルは、基本的に、一定の溶解遅延の後に塊状物を形成せずに溶液となる前に、グリオキサールまたは他のジアルデヒドで修飾された上記のセルロースエーテルと同様の方法で水に容易に分散できる。いずれにせよ、低分子量化合物は添加しないか、またはここで遊離する。
しかしながら、アルデヒドセルロースエーテルの製造には大きな問題があることが分かっている。酸化剤の種類、ならびに反応条件、例えば、酸化剤の使用量、反応温度、反応時間およびpHによっては、通常、望まない二次反応が存在する。カルボキシル基への過酸化および脱重合および鎖開裂反応は困難を伴って初めて防ぐことができる。これらは一般にポリマーセルロースエーテルの分子量に望ましくない低下をもたらし、その結果、これらが溶液の粘度を著しく低下させることになる。場合によっては、セルロースエーテルの溶解の質を許容されない様式で完全な不溶性まで千枝かさせる可逆的架橋反応が起こることもある。
過ヨウ素酸または過ヨウ素酸塩を用いたセルロースエーテルの酸化は、アルデヒド基を含有するセルロースエーテルを製造する比較的温和な方法に相当する(A. A. Sarymsakov et al., Uzbekskii Khimicheskii Zhurnal (1975), 19(5), 45-48参照)。ここで、無水グルコース単位のC2位とC3位に位置する隣接するOH基は、C−C結合の開裂とともにアルデヒド基へと酸化される。この場合、2個のアルデヒド基が常に同時に形成される。酸化されたセルロースエーテルは2,3−ジアルデヒドセルロースエーテル(DACE)と呼ばれる。セルロースエーテルでは、アルデヒド基の最大数は、エーテル化の程度およびエーテル化の分布、すなわち、親セルロースエーテルの隣接するOH基の数によって制限される。過ヨウ素酸または過ヨウ素酸塩の手段による隣接するジオールの酸化は、文献でグリコール開裂またはマラプラード(Malaprade)反応の名称で知られている。隣接するOH基のアルデヒド基への酸化はまた、基本的に、他の選択的に作用する酸化剤、例えば、四酢酸鉛を用いて行うこともできる(クリーギー(Criegee)グリコール開裂)。
改良された分散性と遅延溶解時間を備え、かつ、塊状物なく水に配合可能なセルロースエーテルの工業的製造目的での過ヨウ素酸または過ヨウ素酸塩の使用は、US3376285およびWO2003/097700に記載または言及されている。しかしながら、どちらの場合も、セルロースエーテルの無水グルコース単位上に直接位置するOH基はアルデヒド基へと酸化される。
US3376285では、過ヨウ素酸、ポリプロピレングリコールおよび水の混合物が、連続的に混合されるセルロースエーテル上へ噴霧される。この表面処理セルロースエーテルは次に50℃で24時間乾燥される。得られた乾燥品は、溶解が困難な凝集物を形成することなく、水に容易に分散することができる。このセルロースエーテルの水溶液中での分子量または粘度についての情報は示されていない。しかしながら、50℃で24時間の過ヨウ素酸での処理後には、分子量に相当な望ましくない低下が起こる。加えて、達成される溶解遅延の長さに関する情報も示されていない(すなわち、初発溶解時間)。さらに、溶解の質、保存安定性およびpHに関する情報も示されていない。加えて、反応生成物は再洗浄されないので、ヨウ素化合物が製品中に残留する。また、この溶解遅延は、ヘミアセタール結合を介した可逆的架橋とポリプロピレングリコールの添加によって引き起こされる溶解遅延(水と不混和性の相対的に不揮発性の非溶媒と混合することから得られる良好な分散性)を併せた効果である。
WO2003/097700では、セルロースエーテルは、示されている2例において、N−クロロスクシンイミドと2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)の組合せの手段により酸化され、次に、105℃で乾燥される。過ヨウ素酸または過ヨウ素酸塩は、代替の酸化剤として言及されているに過ぎない。しかしながら、これに関する反応条件の例も指摘もない。セルロースエーテルの水溶液中での分子量や粘度に関する情報は示されていない。溶解の質、保存安定性およびpHに関する情報も示されていない。さらに、反応生成物は再洗浄されないので、添加した酸化剤からの物質が製品中に残留する。
US4675394には、エーテル側基にアルデヒド基を有する、セルロースを含む多糖類が記載されている。ここで、アルデヒド基はOH基の酸化によって多糖類に導入されるのではなく、アセタール基の手段により保護された二官能性アルデヒド化合物を用いたアルカリエーテル化とその後の酸により触媒されるアセタール保護基の加水分解の手段によって導入される。この合成は、付加的に必要なアセタール基の除去のために比較的複雑である。加えて、アルデヒド基を含有するセルロースエーテルは、反応パラメーターを変更して複数回実験を行っても、記載の合成経路によって全く製造できなかった。さらに、保護基の除去に必要な酸性条件(pH2.5〜3.0)は、セルロースエーテルのβ−グリコシド結合の酸性エーテル開裂による分子量の通常望ましくない低下が避けられないであろうという予想を導く。また、使用される保護アルデヒドも、特殊な受注合成により比較的少量でしか市販されない比較的高価な化合物である。従って、US4675394に記載の経路は、←アルデヒド基を含有するセルロースエーテルがこのような方法で少しでも製造できるとしても、第一にコストが高すぎるため、第二に−高粘度セルロースエーテルの製造に適切でないと思われるために、これらのセルロースエーテルの製造に関して工業上重要なものではない。
WO2004/024775には、エステル側基中にアルデヒド基を有する一時的に架橋されたセルロースエーテルが記載されている。ここで、アルデヒド基は、OH基の酸化によってセルロースエーテルに導入されるのではなく、少なくとも1つの酸基と少なくとも1つのアルデヒド基を有する低分子量脂肪族化合物を用いるセルロースエーテルの酸により触媒されるエステル化の手段によって導入される。ここではグリオキシル酸が好ましく使用される。示されている例では、比較的短い溶解遅延(=膨潤遅延)が得られるだけである。匹敵する膨潤遅延は、セルロースエーテルを少量の水または水性有機溶媒で湿らせ、クエン酸または酢酸などの弱酸と混合し、その後高温下で乾燥させた際にも得られる。従って、WO2004/024775に記載されている膨潤遅延がアルデヒドエステルの形成に少しでも寄与するかどうかは疑わしいと思われる。酸性反応条件のために、セルロースエーテルの粘度は著しく低下し、この酸性製品の保存安定性が低いと予想できる。さらに、これらの製品は酸性pH域でしか特定の膨潤遅延を示さず、膨潤遅延pHが中性域に上昇するともはや存在しないと予想できる。粘度または溶解の質に関する情報は示されていない。
よって、本発明の目的は、水に溶解した際に健康懸念を伴う低分子量アルデヒドまたはジアルデヒド、例えば、グリオキサールを遊離しない、可逆的に架橋された水溶性セルロースエーテルを提供することである。さらなる目的は、グリオキサールなどの低分子量ジアルデヒドを使用せずにセルロースエーテルが可逆的に架橋できるプロセスを開発することであった。セルロースエーテルはやはり、グリオキサールの手段によって架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当する溶解挙動を有するべきである。さらに、可逆的架橋は、必要であれば、セルロースエーテルが水溶液中で非修飾型の親セルロースエーテルと同等の高粘度となるような方法で行えるべきである(ポリマー分解の回避)。加えて、セルロースエーテルは、高いコストがかからずに工業規模で製造できるべきである。
この目的は、少なくとも2つの異なるエーテル成分を含み、
a)そのエーテル成分のうち少なくとも1つがアルキル、ヒドロキシアルキルまたはカルボキシメチル基であり、かつ、
b)そのエーテル成分の少なくとも1つが、セルロースエーテルの遊離ヒドロキシ基と加水分解性ヘミアセタールを形成し得るアルデヒド官能基を有するアルキル基であり、
エーテル成分b)が2−オキソ−エチル基であり、置換度DS(2−オキソ−エチル)が0.0001〜0.1の範囲である、
可逆的に架橋された水溶性セルロースエーテルにより達成される。
エーテル成分a)は、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル、2−ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルおよび/またはカルボキシメチル基である。置換度DS(アルキル)は、有利には1.2〜2.2の範囲であり、好ましくは1.4〜2.0の範囲である。置換度MS(ヒドロキシアルキル)は、有利には1.0〜4.0の範囲であり、好ましくは1.5〜3.5の範囲である。置換度DS(カルボキシメチル)は、有利には0.2〜1.2の範囲であり、好ましくは0.4〜1.0の範囲である。複数のエーテル成分の場合、付加的成分もまた著しく低い置換度を持ち得る。総エーテル化は水中でそれらの製品の良好な溶解度を確保するのに十分高いことが重要である。基本的に、好ましくは、あらゆる慣例のエーテルの組合せおよび市販の水溶性セルロースエーテルの置換度が可能である。エーテル成分b)は、2−オキソエチル基(−CH−CH=O)である。置換度DSaldehyde(2−オキソエチル)は、有利には約0.0001〜0.1の範囲であり、好ましくは約0.001〜0.05の範囲である。これは好ましくは、2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル基から、好ましくは過ヨウ素酸ナトリウムとの反応による選択的酸化の手段によって形成される。ここで、酸化前のMSHPOは有利には、所望のDSaldehydeよりもやや高くすべきである。基本的に、MSHPOもまたより高い値、すなわち、a)で述べた置換度MS(ヒドロキシアルキル)の範囲内に設定することができるが、本発明により特許請求された可逆的に架橋された水溶性セルロースエーテルの工業的製造において、例えば、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドに比べて2,3−エポキシプロパノール(グリシドール)または3−クロロ−1,2−プロパンジオールの原料コストが著しく高いために、これはむしろ一般性の低い観点である。
出発セルロースとしては、セルロースを製造するために使用できるあらゆるパルプ材料が使用可能である。針葉樹および広葉樹、またコットンリンター由来のパルプを使用することが好ましい。これらのパルプの極限粘度数は通常約200〜2200ml/gの範囲である。
このように設定可能な本発明のセルロースエーテルの粘度は、従来のセルロースエーテルに関する文献から当業者に既知であるかまたは市販されているものに相当する。低粘度セルロースエーテルが製造される場合、例えば過酸化水素での処理による分子量低減などの当業者に既知の分解プロセスが使用可能である。よって、セルロースエーテルの1.0%濃度水溶液のブルックフィールド(Brookfield)粘度は、1〜約15.000mPa・sの範囲、好ましくは100〜10.000mPa・sの範囲であり得る(十分長い溶解時間の後またはアルカリの添加による架橋の破断の後)。
本発明のセルロースエーテルは水溶性である。本発明の目的では、これはその少なくとも10gが20℃の蒸留水1リットルに可溶であることを意味する。
本発明のセルロースエーテルは、
a)セルロースまたはセルロースエーテルの、アルカリ金属水酸化物水溶液による処理、
b)アルカリ化セルロースとi)エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはアルキルハライドおよび/または2−クロロ酢酸もしくは2−クロロ酢酸のナトリウム塩と、ならびにii)2,3−エポキシプロパノール(グリシドール)または3−クロロプロパン−1,2−ジオールとの反応、あるいはアルカリ化セルロースエーテルと2,3−エポキシプロパノールまたは3−クロロプロパン−1,2−ジオールとの反応による、各場合における2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル基の形成、
c)任意的な、工程b)で得られた生成物の洗浄、
d)2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル基中の隣接するヒドロキシ基の酸化開裂による2−オキソエチルエーテル基の形成、
e)工程d)で得られたセルロースエーテルの洗浄、および
f)洗浄したセルロースエーテルの乾燥
の工程を含んでなる方法(プロセス)により製造することができる。
工程a)で使用されるセルロースエーテルは、好ましくは、メチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースである。従って、イオン性または非イオン性いずれかのセルロースエーテルを使用することができる。
セルロースまたはセルロースエーテルのアルカリ化およびエーテル化は両方とも好ましくは、スラリー法で行われる。工程b)におけるアルカリ化セルロースとエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはアルキルハライドの反応は、2,3−エポキシプロパノールまたは3−クロロプロパン−1,2−ジオールとの反応と同時に行うことができる。別法として、2,3−エポキシプロパノールまたは3−クロロプロパン−1,2−ジオールとの反応は、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはアルキルハライドとの反応の直後に、好ましくは同じ反応容器で行うこともできる。
工程c)の酸化開裂は、好ましくは、過ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸または四酢酸鉛での処理によって達成される。好適な酸化剤は基本的に、C−C結合の開裂を伴って、隣接するヒドロキシ基を極めて選択的にアルデヒド段階へと酸化する全ての試薬である。この開裂は好ましくは、10〜60℃、特に30〜50℃の温度で、30分〜10時間、特に3〜5時間行われる。酸化開裂中の混合物のpHは有利には4〜7、好ましくは5〜6の範囲である。酸化開裂はホルムアルデヒドを形成し、このホルムアルデヒドは続いてのセルロースエーテルの洗浄中で除去される。酸化開裂は場合により、2,3−ジヒドロキシプロピル基の一部のみが開裂される方法で行ってもよい。
セルロースエーテルの洗浄および乾燥は常法によって行われる。ここで、カルバルデヒド基は、セルロースエーテルのヒドロキシ基と反応し、水の脱離とヘミアセタールの形成を伴う。ヘミアセタールの形成が隣接するセルロースエーテル鎖間で起これば、分岐型で、十分に多数のヘミアセタール架橋の場合には、完全に架橋されたセルロースエーテルが最初に得られる。よって、架橋は、グリオキサールでの架橋の場合と同じ化学反応を介して起こる。しかしながら、グリオキサールでの架橋とは異なり、この場合には、1つの架橋点につき1個のヘミアセタール結合が形成されるだけなので、ヘミアセタール基の加水分解時に低分子量化合物は遊離しない、すなわち、架橋に用いられたアルデヒド基は一官能性であり、水または水含有溶媒中で加水分解耐性のある共有結合の手段によって、関与するセルロースエーテル鎖の1つとそれぞれ強固に結合されている。
低分子量二官能性または多官能性化合物での架橋と比べての本発明の特定の利点は、架橋セルロースエーテルが水に溶解した際に、本発明により架橋されたセルロースエーテルからさらなる低分子量物質が脱離しないこと、および従って脱離生成物に関する毒物学的懸念に関係する問題がもはや生じないことである。
分析法:
極限粘度数(LVN)の決定:
使用したパルプを特徴付けるために引用される極限粘度数は、LaggeからのViscomatIIを用い、当業者に公知の方法ISO5352:2010に従って、25℃で銅エチレンジアミン溶液(Cuen溶液)にて測定した。
乾物含量(DMC)の決定:
使用したパルプを特徴付けるために引用される乾物含量は、Sartoriusからの赤外線ラピッドドライヤーMoisture Analyzer MA30にて105℃の乾燥温度で測定した。ここでは、約3gのパルプを一定重量になるまで乾燥させた。
粘度(visc)の決定:
製造されたセルロースエーテルを特徴付けるために引用される粘度値は、Brookfieldからの回転粘度計(モデルRVDV−III)にて、脱イオン水および回転速度20rpmを用い、20.0℃で2日の溶解時間の後に水溶液で測定した。1.0または1.9重量%のセルロースエーテル溶液の濃度は、絶対乾燥セルロースエーテル(adr)に基づく。使用したスピンドルのナンバーを粘度値の後の括弧内に示す。
エーテル化度またはモル置換度(MSEOおよびMSHPO)の決定:
製造されたセルロースエーテルを特徴付けるために引用されるモル置換度は、ヨウ化水素酸を用いたZeisel消化およびGC分析の手段によって測定した。この目的で、セルロースエーテルを、閉じた容器にて、アジピン酸、トルエン(内部標準)およびキシレン(溶媒)の存在下、約143〜150℃で、ヨウ化水素酸で処理すると、キシレン相に溶解しているエーテル基の脱離によりヨウ化アルキルが形成される。含量を決定するために、キシレン相のアリコートをガスクロマトグラフィー(例えば、TraceGC ultra、Thermo Electron Corporation)に注入した。成分はガスクロマトグラフの分離カラム(例えば、30m DB−624×直径0.53mm×3.0μmフィルムまたは相当するカラム;予備カラム、例えば、2.5m不活性化キャピラリーチューブ、直径0.53mm)内で分離した。ピーク面積を実験データシステムの手段によって評価した。含量の決定は、多点較正の手段により、内部標準(ISTD)法により行った。MSEOは、エチレンオキシドを用いたエーテル化から得られるモル置換度である。MSHPOは、2,3−エポキシプロパノール(グリシドールまたはヒドロキシプロピレンオキシド)を用いたエーテル化から得られるモル置換度である。ここで、0.005(実施例1〜8および比較例1)または0.003(実施例9〜14および比較例2)のブランク値を考慮した、すなわち、GCの手段により測定されたOC含量から算出したMSHPOから差し引いた。加えて、この決定は最終産物に対して、よって過ヨウ素酸塩での処理後に行った。2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル基の選択的開裂と100パーセントの反応(過ヨウ素酸塩はもはや検出できない)を仮定すると、過ヨウ素酸塩での処理前のMSHPO値は、無水グルコース単位当たりに使用した過ヨウ素酸塩の量(AHG1モル当たりの過ヨウ素酸塩のモル)を加算することによって計算することができる。
グリコール開裂の手段により産生されたアルデヒド官能基を有するアルキル基(DSaldehyde)の算出:
DSaldehydeは、2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル基と過ヨウ素酸塩の反応から得られる2−オキソエチル基による平均置換度である。2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル基の選択的開裂と100パーセントの反応(過ヨウ素酸塩はもはや検出できない)を仮定すると、DSaldehydeは、無水グルコース単位当たりに使用した過ヨウ素酸塩の量(MR PI;AHG1モル当たりの過ヨウ素酸塩のモル)と同等である。ここで、過ヨウ素酸塩での処理前のMSHPOは十分に高いものでなければならない。これは過ヨウ素酸塩での処理前にDHPHECが十分に洗浄された場合に限り、そうでなければエチレングリコール(エチレンオキシドによるエーテル化の副生成物)も同様に過ヨウ素酸塩と反応するからである。従って、事前の洗浄を行わなければ、所望の溶解遅延を設定するために必要とされる過ヨウ素酸塩の量は、DHPHECを事前に洗浄する場合よりも多くなる。
pH値(pH)の決定:
製造されたセルロースエーテルを特徴付けるために引用されるpH値は、組合せpH電極を用いたpHメーターの手段により25℃にて、脱イオン水中の1.0重量%濃度(adr)で決定される。
遠心分離残渣(CR)の決定:
製造されたセルロースエーテルの溶解の質を評価するために引用される遠心分離残渣は、水不溶性物質の重量測定(セルロースエーテルの乾物に基づく)により決定した。この目的で、セルロースエーテルを脱イオン水に溶かし、溶液中に存在する不溶性の懸濁粒子を遠心機にて遠心分離により沈降させた。上清液を排出し、複数回の 洗浄および遠心分離操作の手段により沈澱中に残留する可溶性セルロースエーテルを洗い流した。残った不溶性残渣を乾燥させ、秤量した。水不溶性繊維と膨潤体の両方をこの方法により測定する。
初期溶解時間(IDT)および最終溶解時間(FDT)の決定:
製造されたセルロースエーテルの溶解遅延の評価のために引用される初期溶解時間および最終溶解時間は、連続的粘度測定と、水道水、1.5重量%のセルロースエーテルおよび撹拌速度75rpmを用いた、20.0℃、ブラベンダービスコグラフでの溶解プロセス中のxtプロッターによる記録の手段により、水中で測定した。膨潤時間は、製品の導入と100ブラベンダー単位(BE)=65mPa・sの粘度への到達の間の時間(分)である。最終溶解時間は、その後それ以上の粘度上昇が起こらない時間(分)である。
モル比(MR):
表に示されるモル比は、総て、使用したパルプの無水グルコース単位(AHG)のモル数に基づく。MR EO=エチレンオキシドのモル/AHGのモル;MR HPO=2,3−エポキシプロパノール(グリシドールまたはヒドロキシプロピレンオキシド)のモル/AHGのモル;MR PI=メタ過ヨウ素酸ナトリウムのモル/AHGのモル。
これらの例により、遅延溶解を示すように修飾された本発明によるセルロースエーテルが、特別の経費なく、いかにして従来のセルロースエーテルと、1または場合により複数の隣接ヒドロキシ基を有するさらなるエーテル成分を含む混合エーテルとの共エーテル化、およびその後のヒドロキシ基を担持するC−C結合の酸化開裂によって製造できるかを示す。溶解遅延度は、対象とする方法で共エーテル化度および/または酸化度によって容易に設定することができる。高い選択性および酸化において必要な温和な反応条件のために、なお高粘度を有する修飾セルロースエーテルが製造できる。しかしながら、また、酸化反応の手段により対象とする方法で修飾セルロースエーテルの粘度を低下させることもできる。ここで、セルロースエーテルの共エーテル化は、当業者に公知の従来法によって行うことができる。特に、共エーテル化は、一段階もしくは二段階またはそれ以降の段階で行うことができる。さらに、エーテル化は、エーテル化の際に部分的中和を伴わない場合および伴う場合の両方で行うことができ、高い生体安定性を有するセルロースエーテルの製造においては通常後者が採用される。エーテル成分の隣接するヒドロキシ基の酸化は、セルロースエーテルの洗浄前、洗浄中または洗浄後に行うことができる。実施例には、例として、懸濁媒体としてtert.−ブタノールまたはイソプロパノールを用いるスラリー法におけるエーテル化により実施した遅延溶解型修飾ヒドロキシエチルセルロースの製造を記載する。いずれの場合でも2,3−エポキシプロパノールを共エーテル化成分として用い、いずれの場合でもメタ過ヨウ素酸ナトリウムを酸化剤として用いた。
以下の実施例でのパーセンテージは、そうではないことが示されない限り、または文脈から明らかでない限り、重量パーセンテージである。
実施例1
83.2g(0.50mol)の粉砕パルプ(DMC=97.4%;LVN=1350ml/g)を537.6gの95%濃度tert.−ブタノールおよび73.0gの100%濃度イソプロパノールと混合し、2l耐圧反応器内で撹拌しながら懸濁させた。この懸濁液から複数回の真空/窒素サイクル(0.1バールまで3回排気し、その間に窒素を2.1バールまで導入)の手段により酸素を除去した。次に、83.9gの31.0%濃度水酸化ナトリウム溶液(0.65mol)を、滴下漏斗(これもまた不活性とした)を介して導入し、従前と同様の方法で懸濁液からもう一度酸素を除去し、25℃で20分間撹拌した。デッドスペースなく接続した高圧ガスボトルを介して66.1g(1.50mol)のエチレンオキシドを添加した後、この懸濁液を120分間かけて85℃に加熱し、その後、滴下漏斗(これもまた不活性とした)を介して60.9gの59.0%濃度硝酸(0.57mol)で部分的に中和した。18.5g(0.25mol)の2,3−エポキシプロパノールを加え、この混合物を85℃で120分間撹拌した。30℃まで冷ました後、混合物を約4.8g(0.08mol)の酢酸で中和し、生成物を80%濃度のアセトンで複数回処理することにより洗浄して脱塩した。ガラスフリットを介して吸引により濾過した含水濾過ケーキを反応器に戻し、1000gの85%濃度アセトンに懸濁させた。酢酸の添加によりpH5.0とした。次に、50gの水中、0.86g(0.004mol)のメタ過ヨウ素酸ナトリウムの溶液を加え、この混合物を50℃で3時間撹拌した。30℃まで冷ました後、生成物を80%濃度のアセトンで処理することにより洗浄して脱塩し、100%濃度のアセトンで処理することにより脱水し、ガラスフリット上での吸引により濾過した。濾過ケーキを崩し、70℃で一晩乾燥させ、室内大気に対して調湿し、粉砕し、篩いに掛けて1000μm未満とした。得られた微粉状の修飾DHPHECは、塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、この場合にはグリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることがきた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.18;MSHPO=0.347;visc1.0%=2495mPa・s(sp.3);visc1.9%=20300mPa・s(sp.6);pH1.0%=5.6;CR=0.1%;IDT=27分;FDT=70分。
比較例1
83.2g(0.50mol)の粉砕パルプ(DMC=97.4%;LVN=1315ml/g)を537.6gの95%濃度tert.−ブタノールおよび73.0gの100%濃度イソプロパノールと混合し、2l耐圧反応器内で撹拌しながら懸濁させた。この懸濁液から複数回の真空/窒素サイクル(0.1バールまで3回排気し、その間に窒素を2.1バールまで導入)の手段により酸素を除去した。次に、83.9gの31.0%濃度水酸化ナトリウム溶液(0.65mol)を、滴下漏斗(これもまた不活性とした)を介して導入し、従前と同様の方法で懸濁液からもう一度酸素を除去し、25℃で20分間撹拌した。デッドスペースなく接続した高圧ガスボトルを介して66.1g(1.50mol)のエチレンオキシドを添加した後、この懸濁液を120分間かけて85℃に加熱し、その後、滴下漏斗(これもまた不活性とした)を介して60.9gの59.0%濃度硝酸(0.57mol)で部分的に中和した。18.5g(0.25mol)の2,3−エポキシプロパノールを加え、この混合物を85℃で120分間撹拌した。30℃まで冷ました後、混合物を約4.8g(0.08mol)の酢酸で中和し、生成物を80%濃度のアセトンで複数回処理することにより洗浄して脱塩し、100%濃度のアセトンで処理することにより脱水し、ガラスフリット上で濾過した。濾過ケーキを崩し、70℃で一晩乾燥させ、室内空気に対して調湿し、粉砕し、篩いに掛けて1000μm未満とした。得られた微粉状のDHPHECは溶解遅延を示さず水中で撹拌した際に塊状物を形成したが、溶液はすぐに粘稠となり、これらの塊状物は数日後に初めて完全に溶液となった。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.22;MSHPO=0.368;visc1.0%=2730mPa・s(sp.4);visc1.9%=19550mPa・s(sp.6);pH1.0%=6.8;CR=0.1%;この生成物は塊状物のない状態で撹拌することができなかったことから、IDTおよびFDTは測定しなかった。
実施例2
メタ過ヨウ素酸ナトリウムを0.86g(0.004mol)ではなく0.43g(0.002mol)だけ加えたこと以外は、実施例1と同様の方法で実験を行った。得られた微粉状の修飾DHPHECは塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることができた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.19;MSHPO=0.380;visc1.0%=2970mPa・s(sp.4);visc1.9%=22100mPa・s(sp.6);pH1.0%=5.9;CR=0.4%;IDT=13分;FDT=42分。
実施例3
メタ過ヨウ素酸ナトリウムを0.86g(0.004mol)ではなく0.11g(0.0005mol)だけ加えたこと以外は、実施例1と同様の方法で実験を行った。得られた微粉状の修飾DHPHECは塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることができた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.23;MSHPO=0.378;visc1.0%=2770mPa・s(sp.4);visc1.9%=19200mPa・s(sp.6);pH1.0%=5.8;CR=0.6%;IDT=7分;FDT=33分。
実施例4
20gの95%濃度のtert.−ブタノールに溶かした2,3−エポキシプロパノールを18.5g(0.25mol)ではなく1.85g(0.025mol)だけ加えたこと以外は、実施例2と同様の方法で実験を行った。得られた微粉状の修飾DHPHECは塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることができた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.16;MSHPO=0.031;visc1.0%=1875mPa・s(sp.3);visc1.9%=16060mPa・s(sp.5);pH1.0%=6.7;CR=0.7%;IDT=9分;FDT=29分。
実施例5
20gの95%濃度のtert.−ブタノールに溶かした2,3−エポキシプロパノールを18.5g(0.25mol)ではなく0.37g(0.005mol)だけ加えたこと以外は、実施例2と同様の方法で実験を行った。得られた微粉状の修飾DHPHECは塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることができた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.27;MSHPO=0.004;visc1.0%=1185mPa・s(sp.3);visc1.9%=11500mPa・s(sp.5);pH1.0%=6.5;CR=0.6%;IDT=8分;FDT=21分。
実施例6
エチレンオキシド66.1g(1.50mol)ではなく79.3g(1.80molおよびメタ過ヨウ素酸ナトリウム0.43g(0.002mol)ではなく1.28g(0.006mol)を加えたこと以外は、実施例4と同様の方法で実験を行った。得られた微粉状の修飾DHPHECは塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、この場合にはグリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることができた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.64;MSHPO=0.024;visc1.0%=1500mPa・s(sp.3);visc1.9%=16200mPa・s(sp.6);pH1.0%=6.0;CR=0.6%;IDT=13分;FDT=51分。
実施例7
メタ過ヨウ素酸ナトリウムの手段による酸化を50℃ではなく40℃で行ったこと以外は、実施例6と同様の方法で実験を行った。得られた微粉状の修飾DHPHECは塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることができた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.64;MSHPO=0.027;visc1.0%=2745mPa・s(sp.3);visc1.9%=22100mPa・s(sp.6);pH1.0%=5.6;CR=0.3%;IDT=15分;FDT=58分。
実施例8
83.5g(0.50mol)の粉砕パルプ(DMC=97.4%;LVN=1350ml/g)を537.6gの95%濃度tert.−ブタノールおよび73.0gの100%濃度イソプロパノールと混合し、2l耐圧反応器内で撹拌しながら懸濁させた。この懸濁液から複数回の真空/窒素サイクル(0.1バールまで3回排気し、その間に窒素を2.1バールまで導入)の手段により酸素を除去した。次に、83.9gの31.0%濃度水酸化ナトリウム溶液(0.65mol)を、滴下漏斗(これもまた不活性とした)を介して導入し、従前と同様の方法で懸濁液からもう一度酸素を除去し、25℃で20分間撹拌した。デッドスペースなく接続した高圧ガスボトルを介して66.1g(1.50mol)のエチレンオキシドを添加した後、この懸濁液を120分間かけて85℃に加熱し、その後、滴下漏斗(これもまた不活性とした)を介して60.9gの59.0%濃度硝酸(0.57mol)で部分的に中和した。18.5g(0.25mol)の2,3−エポキシプロパノールを加え、この混合物を85℃で120分間撹拌した。30℃まで冷ました後、酢酸の添加によりpH5.0とした。次に、25gの水中、1.28g(0.006mol)のメタ過ヨウ素酸ナトリウムの溶液を加え、この混合物を50℃で3時間撹拌した。30℃まで冷ました後、生成物を80%濃度のアセトンで繰り返し処理することにより洗浄して脱塩し、100%濃度のアセトンで処理することにより脱水し、ガラスフリット上での吸引により濾過した。濾過ケーキを崩し、70℃で一晩乾燥させ、室内空気に対して調湿し、粉砕し、篩いに掛けて1000μm未満とした。得られた微粉状の修飾DHPHECは、塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることができた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.22;MSHPO=0.036;visc1.0%=3510mPa・s(sp.4);visc1.9%=26950mPa・s(sp.6);pH1.0%=6.3;CR=0.7%;IDT=6分;FDT=36分。
実施例9
83.5g(0.50mol)の粉砕パルプ(DMC=97.1%;LVN=1569ml/g)を584.3gの100%濃度イソプロパノールと混合し、2l耐圧反応器内で撹拌しながら懸濁させた。この懸濁液から複数回の真空/窒素サイクル(0.1バールまで3回排気し、その間に窒素を2.1バールまで導入)の手段により酸素を除去した。次に、157.1gの16.5%濃度水酸化ナトリウム溶液(0.65mol)を、滴下漏斗(これもまた不活性とした)を介して導入し、従前と同様の方法で懸濁液からもう一度酸素を除去し、25℃で15分間撹拌した。デッドスペースなく接続した高圧ガスボトルを介して110.1g(2.50mol)のエチレンオキシドを添加した後、この懸濁液を30分間かけて40℃に加熱し、40℃で60分間撹拌し、60分間かけて85℃に加熱した。20gの100%濃度イソプロパノール中に溶かした2.6g(0.035mol)の2,3−エポキシプロパノールを加え、この混合物を85℃で60分間撹拌した。30℃まで冷ました後、混合物を59.6gの37.0%濃度塩酸(0.605mol)および2.7gの酢酸(0.046mol)で中和し、生成物を80%濃度のイソプロパノールで複数回処理することにより洗浄して脱塩した。ガラスフリットを介して吸引により濾過した含水濾過ケーキを反応器に戻し、1000gの85%濃度イソプロパノールに懸濁させた。酢酸の添加によりpH5.0とした。次に、50gの水中、2.57g(0.012mol)のメタ過ヨウ素酸ナトリウムの溶液を加え、この混合物を30℃で3時間撹拌した。その後、生成物を80%濃度のイソプロパノールで処理することにより洗浄して脱塩し、100%濃度のアセトンで処理することにより脱水し、ガラスフリット上での吸引により濾過した。濾過ケーキを崩し、70℃で一晩乾燥させ、室内空気に対して調湿し、粉砕し、篩いに掛けて1000μm未満とした。得られた微粉状の修飾DHPHECは、塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることがきた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.55;MSHPO=0.007;visc1.0%=4430mPa・s(sp.4);visc1.9%=33050mPa・s(sp.6);pH1.0%=5.8;CR=0.4%;IDT=37分;FDT=74分。
比較例2
83.5g(0.50mol)の粉砕パルプ(DMC=97.1%;LVN=1569ml/g)を584.3gの100%濃度イソプロパノールと混合し、2l耐圧反応器内で撹拌しながら懸濁させた。この懸濁液から複数回の真空/窒素サイクル(0.1バールまで3回排気し、その間に窒素を2.1バールまで導入)の手段により酸素を除去した。次に、157.1gの16.5%濃度水酸化ナトリウム溶液(0.65mol)を、滴下漏斗(これもまた不活性とした)を介して導入し、従前と同様の方法で懸濁液からもう一度酸素を除去し、25℃で15分間撹拌した。デッドスペースなく接続した高圧ガスボトルを介して110.1g(2.50mol)のエチレンオキシドを添加した後、この懸濁液を30分間かけて40℃に加熱し、40℃で60分間撹拌し、60分間かけて85℃に加熱した。20gの100%濃度イソプロパノール中に溶かした2.6g(0.035mol)の2,3−エポキシプロパノールを加え、この混合物を85℃で60分間撹拌した。30℃まで冷ました後、混合物を59.6gの37.0%濃度塩酸(0.605mol)および2.7gの酢酸(0.046mol)で中和し、生成物を80%濃度のイソプロパノールで複数回処理することにより洗浄して脱塩し、100%濃度のアセトンで処理することにより脱水し、ガラスフリット上での吸引により濾過した。濾過ケーキを崩し、70℃で一晩乾燥させ、室内空気に対して調湿し、粉砕し、篩いに掛けて1000μm未満とした。得られた微粉状のDHPHECは溶解遅延を示さず、水中で撹拌した際に塊状物を形成し、溶液はすぐに粘稠となったが、塊状物は数日後に初めて溶液となった。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.68;MSHPO=0.030;visc1.0%=4370mPa・s(sp.4);visc1.9%=29000mPa・s(sp.6);pH1.0%=7.0;CR=0.6%;この生成物は塊状物のない状態で撹拌することができなかったことから、IDTおよびFDTは測定しなかった。
実施例10
メタ過ヨウ素酸ナトリウム を2.57g(0.012mol)ではなく0.86g(0.004mol)だけ加えたこと以外は、実施例9と同様の方法で実験を行った。得られた微粉状の修飾DHPHECは塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることができた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.61;MSHPO=0.019;visc1.0%=4580mPa・s(sp.4);visc1.9%=30950mPa・s(sp.6);pH1.0%=5.9;CR=0.1%;IDT=9分;FDT=27分。
実施例11
2,3−エポキシプロパノール2.6g(0.035mol)ではなく5.6g(0.75mol)およびメタ過ヨウ素酸ナトリウム2.57g(0.012mol)ではなく0.86g(0.004mol)を加えたこと以外は、実施例9と同様の方法で実験を行った。得られた微粉状の修飾DHPHECは塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることができた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.63;MSHPO=0.052;visc1.0%=4710mPa・s(sp.4);visc1.9%=30500mPa・s(sp.6);pH1.0%=5.8;CR=0.1%;IDT=16分;FDT=43分。
実施例12
2,3−エポキシプロパノール2.6g(0.035mol)の代わりに1.9g(0.025mol)およびメタ過ヨウ素酸ナトリウム2.57g(0.012mol)の代わりに0.86g(0.004mol)を加えたこと以外は、実施例9と同様の方法で実験を行った。得られた微粉状の修飾DHPHECは塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることができた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.57;MSHPO=0.011;visc1.0%=4720mPa・s(sp.4);visc1.9%=30900mPa・s(sp.6);pH1.0%=5.8;CR=0.1%;IDT=19分;FDT=42分。
実施例13
83.5g(0.50mol)の粉砕パルプ(DMC=97.1%;LVN=1569ml/g)を584.3gの100%濃度イソプロパノールと混合し、2l耐圧反応器内で撹拌しながら懸濁させた。この懸濁液から複数回の真空/窒素サイクル(0.1バールまで3回排気し、その間に窒素を2.1バールまで導入)の手段により酸素を除去した。次に、157.1gの16.5%濃度水酸化ナトリウム溶液(0.65mol)を、滴下漏斗(これもまた不活性とした)を介して導入し、従前と同様の方法で懸濁液からもう一度酸素を除去し、25℃で15分間撹拌した。デッドスペースなく接続した高圧ガスボトルを介して99.1g(2.25mol)のエチレンオキシドを添加した後、この懸濁液を30分間かけて40℃に加熱し、40℃で60分間撹拌し、60分間かけて85℃に加熱した。20gの100%濃度イソプロパノール中に溶かした2.6g(0.035mol)の2,3−エポキシプロパノールを加え、この混合物を85℃で60分間撹拌した。30℃まで冷ました後、混合物を59.6gの37.0%濃度塩酸(0.605mol)および2.7gの酢酸(0.046mol)で中和し、酢酸の添加によりpH5.0とした。次に、50gの水中、2.14g(0.010mol)のメタ過ヨウ素酸ナトリウムの溶液を加え、この混合物を40℃で3時間撹拌した。その後、生成物を80%濃度のイソプロパノールで複数回処理することにより洗浄して脱塩し、100%濃度のアセトンで処理することにより脱水し、ガラスフリット上での吸引により濾過した。濾過ケーキを崩し、70℃で一晩乾燥させ、室内空気に対して調湿し、粉砕し、篩いに掛けて1000μm未満とした。得られた微粉状の修飾DHPHECは、塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることがきた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.41;MSHPO=0.027;visc1.0%=4800mPa・s(sp.4);visc1.9%=30750mPa・s(sp.6);pH1.0%=6.5;CR=0.6%;IDT=9分;FDT=18分。
実施例14
メタ過ヨウ素酸ナトリウムを.14g(0.010mol)ではなく1.07g(0.005mol)だけ加えたこと以外は、実施例13と同様の方法で実験を行った。得られた微粉状の修飾DHPHECは塊状物を形成することなく水中で撹拌することができ、最初は流動性の濁った分散液であったが、有意な溶解遅延の後に初めて粘度の上昇を伴って完全に均質に溶液となり、最終的には透明で、事実上無色の粘稠な溶液が得られるまでとなった。溶解挙動はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの溶解挙動に相当したが、グリオキサールは遊離しなかった(グリオキサール陰性判定)。この溶解遅延はグリオキサールで架橋されたセルロースエーテルの場合と同様に、アルカリの添加によって自発的に終了させることができた。以下の生成物データが決定された:MSEO=2.25;MSHPO=0.027;visc1.0%=5090mPa・s(sp.4);visc1.9%=32950mPa・s(sp.6);pH1.0%=6.4;CR=0.2%;IDT=5分;FDT=12分。
Figure 2016153480
Figure 2016153480

Claims (17)

  1. 少なくとも2つの異なるエーテル成分を含む、可逆的に架橋された水溶性セルロースエーテルであって、
    a)前記エーテル成分のうち少なくとも1つが、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはカルボキシメチル基であり、かつ、
    b)前記エーテル成分の少なくとも1つが、前記セルロースエーテルの遊離OH基と加水分解性ヘミアセタールを形成するアルデヒド官能基を有するアルキル基であり、
    エーテル成分b)が2−オキソ−エチル基であり、置換度DS(2−オキソ−エチル)が0.0001〜0.1の範囲である、前記セルロースエーテル。
  2. エーテル成分a)がメチル、エチル、プロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル、2−ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルおよび/またはカルボキシメチル基である、請求項1に記載のセルロースエーテル。
  3. 置換度DS(2−オキソエチル)が0.001〜0.05の範囲である、請求項1に記載のセルロースエーテル。
  4. 置換度DS(アルキル)が1.2〜2.2、好ましくは1.4〜2.0の範囲である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  5. 置換度DS(アルキル)が1.2〜2.2、好ましくは1.4〜2.0の範囲であり、かつ、置換度MS(ヒドロキシアルキル)が0.02〜1.0、好ましくは0.05〜0.6の範囲である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  6. 置換度MS(ヒドロキシアルキル)が1.0〜4.0、好ましくは1.5〜3.5の範囲である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  7. 置換度MS(ヒドロキシアルキル)が0.8〜3.0、好ましくは1.0〜2.4の範囲であり、かつ、置換度DS(カルボキシメチル)が0.1〜1.0、好ましくは0.2〜0.7の範囲である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  8. 置換度DS(カルボキシメチル)が0.3〜1.2、好ましくは0.5〜1.0の範囲である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  9. 架橋の破断後に、その1%濃度の水溶液中での粘度が1〜15000mPa・s、好ましくは100〜10000mPa・sの範囲である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の少なくとも2つの異なるエーテル成分を有する可逆的に架橋された水溶性セルロースエーテルを調製するための方法であって、
    a)セルロースまたはセルロースエーテルの、アルカリ金属水酸化物水溶液による処理、
    b)アルカリ化セルロースと、i)エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはアルキルハライドおよび/または2−クロロ酢酸もしくは2−クロロ酢酸のナトリウム塩、ならびにii)2,3−エポキシプロパノールまたは3−クロロプロパン−1,2−ジオールとの反応、あるいは、アルカリ化セルロースエーテルと、2,3−エポキシプロパノールまたは3−クロロプロパン−1,2−ジオールとの反応による、2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル基の形成、
    c)任意的な、工程b)で得られた生成物の洗浄、
    d)2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル基中の隣接するヒドロキシ基の酸化開裂による2−オキソエチルエーテル基の形成、
    e)工程d)で得られた生成物の洗浄、および
    f)洗浄したセルロースエーテルの乾燥
    の工程を含んでなる、前記方法。
  11. セルロースまたはセルロースエーテルのアルカリ化およびエーテル化がスラリー法で行われる、請求項10に記載の方法。
  12. アルカリ化セルロースとエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはアルキルハライドとの反応が、2,3−エポキシプロパノールまたは3−クロロプロパン−1,2−ジオールとの反応と同時に生じる、請求項10または11に記載の方法。
  13. アルカリ化セルロースと2,3−エポキシプロパノールまたは3−クロロプロパン−1,2−ジオールとの反応が、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはアルキルハライドとの反応の直後に、好ましくは同じ反応容器内で行われる、請求項10または11に記載の方法。
  14. 酸化開裂が過ヨウ素酸塩もしくは過ヨウ素酸、または四酢酸鉛、好ましくは過ヨウ素酸ナトリウムによる処理によって達成される、請求項10〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 酸化開裂が10〜60℃、好ましくは30〜50℃の温度で、30分〜10時間、好ましくは1〜5時間行われる、請求項10〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 酸化開裂が4〜7、好ましくは5〜6のpHで行われる、請求項10〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースが、工程a)のセルロースエーテルとして使用される、請求項10〜16のいずれか一項に記載の方法。
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