JP2016153457A - 有機ラジカルポリマーおよび二次電池 - Google Patents

有機ラジカルポリマーおよび二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】有機化合物を正極活物質として用いる二次電池において、大きな充放電容量と良好なサイクル特性を両立させるため、そのような二次電池の活物質に適した有機ラジカルポリマー、およびそれを用いた二次電池を提供する。【解決手段】縮合多環構造を有する有機ラジカル化合物が連結基によって互いに連結された構造を有する有機ラジカルポリマーであって、該連結基の連結端どうしを結ぶ最短経路に乗っている原子数が3個〜7個により構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、有機ラジカル化合物が互いに連結された構造を有する有機ラジカルポリマー、およびこれを電極活物質とする二次電池に関するものである。
動作電圧が高く軽量なリチウムイオン二次電池は、携帯電話やノートパソコンなどのモバイル機器の電源として広く普及している。しかし、その正極活物質としてよく用いられるコバルト酸リチウムに含まれるコバルトはレアメタルであることから今後の安定供給が懸念される。また、金属酸化物であることから安全性にも不安が残る。
このよう問題を解決するため、安価かつ安全な電極活物質として有機化合物を利用する試みが近年盛んである。
例えば特許文献1にはジスルフィド結合を有する有機化合物を正極に用いた二次電池が開示されている。しかし電極活物質が電解液へ溶解してしまうため、二次電池のサイクル特性が悪いという問題があった。
また特許文献2、特許文献3および非特許文献1には1分子あたり複数の電子授受が可能なレドックス化合物を正極活物質に用いる二次電池が開示されており、大きな充放電容量を示すものの、やはりサイクル特性が悪いという問題があった。
このような問題を解決するため、ポリマー主鎖に充放電作用する化合物を結合させたペンダント型ラジカルポリマー電池が特許文献4に開示されている。しかしこの方法ではサイクル特性は改善するものの、充放電に関与しない部分が多く含まれるため充放電容量が低下してしまうという問題があった。
米国特許第4833048号明細書 国際公開第2013/042706号パンフレット 特開2007−227186号公報 特開2012−74209号公報
本発明が解決しようとする課題は、有機化合物を正極活物質として用いる二次電池において、大きな充放電容量と良好なサイクル特性を両立させることであり、そのような二次電池の活物質に適した有機ラジカルポリマー、およびそれを用いた二次電池を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明者は多段階の酸化還元能を有する有機ラジカル化合物を連結基によって互いに結合させることにより有機ラジカルポリマーとし、これを電極活物質として二次電池へ適用することにより、単位重量あたりの充放電容量を大きく低下させることなく電極活物質の電解液への溶解を抑制し、サイクル特性を向上させることに成功した。
本発明によれば、大きな充放電容量と良好なサイクル特性を有する二次電池を提供することが可能となった。
本発明の実施例1に係るTOTポリマーヒドロキシル体の窒素ガス吸脱着等温線を示すグラフである。横軸は吸着平衡時の窒素の圧力Pと窒素の飽和蒸気圧P0との比を表し、縦軸は吸着量を表す。白丸は吸着過程を、黒い四角は脱着過程を示す。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図されている。
本発明の有機ラジカルポリマーは、縮合多環構造を有する有機ラジカル化合物が連結基によって互いに連結された構造を有し、該連結基はその連結端を結ぶ結合が原子数3〜7個により構成されていることを特徴とする。このような連結基としては特に限定されないが、例えば下記式(1)に示すような化合物群があげられる。
Figure 2016153457

(式中、Rは1価の有機基、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、またはシリル基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。nは0、1、または2。mは1から5までの整数。pおよびqはそれぞれ0、1、2、または3であり、p+q≦4である。rは1、2、または3。)
1価の有機基としては特に限定されないが、例えばアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、スルフィド基などをあげることができる。
これら連結基の構造のうち、合成が容易である上、耐熱性や耐久性に優れる点で、下記式(2)に示す構造が特に好ましい。
Figure 2016153457
(式中、Rは1価の有機基、シリル基、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アセトキシ基、アミノ基、またはシロキシ基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。nは0、1、または2)
連結基を構成する原子数が多すぎると充放電に関与しない部分が増えることから充放電容量が小さくなる。連結基を構成する原子数を少なくするほど、ポリマー全体に占める有機ラジカル化合物部分の割合は大きくなる。有機ラジカル化合物部分の割合を大きくするほど、二次電池の正極活物質とした場合の充放電容量を大きくすることができる。
連結基において連結端どうしを結ぶ結合の原子数(連結端どうしを結ぶ最短経路に乗っている原子の数を言う。例えば前記式(2)であれば、n=0の場合、左から右へSi、O、Siとなり、原子数は3となる。n=1の場合、左から右へSi、O、Si、O、Siとなり、原子数は5となる。n=2の場合原子数は7となる。)は、ポリマー全体に占める有機ラジカル化合物部分の割合を大きくするという点で3〜7個が好ましく、3〜5個がより好ましい。3個以上であれば、合成が容易という利点があり、7個以下であれば、二次電池における充放電容量が大きくなるという利点がある。5個以下であれば、二次電池における充放電容量が更に大きくなるという利点がある。
有機ラジカル化合物としては、ラジカル種が安定に存在するものであれば特に限定されないが、二次電池の正極活物質とした場合の充放電容量を大きくできる点で、多段階の酸化還元能を有する電子スピン非局在型が好ましい。このような有機ラジカル化合物の例としては、下記式(3)の構造があげられる。
Figure 2016153457

このような多段階の酸化還元能を有する電子スピン非局在型の有機ラジカル化合物のうち、酸化還元段数が4と多く、かつ安定性が高い点で下記式(4)に示すトリオキソトリアンギュレン(TOT; Trioxotriangulene )モノラジカルが特に好ましい。
Figure 2016153457
(式中、Xは1価の有機基、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シリル基、または連結基であり、3つのXのうち少なくとも1つは連結基であり、3つのXは互いに同一でも異なっていてもよい)
前記式(4)のTOTモノラジカルを互いに連結して有機ラジカルポリマーを合成する方法としては特に限定されず、連結基Xの反応性に応じた方法を適用すればよい。
例えば前記式(2)に示すようなシロキサン結合による連結の場合には、Xとして下記式(5)に示すシリル基を有するTOTを用い、置換基Y同士を縮合させる方法を用いることができる。
Figure 2016153457
(式中、R’は1価の有機基、Yは水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、アルコキシル基、アセトキシ基、アミノ基、またはシロキシ基であり、nは1、2、または3である)
これは一般的によく知られる加水分解縮合であり、無触媒でもよく、酸、塩基、金属触媒などを共存させてもよい。
有機ラジカルポリマーを合成する際、該有機ラジカルポリマーと相分離する化合物を共存させておくことにより、得られる構造体中に細孔が形成され、表面積が大きくなる。
有機ラジカルポリマーを二次電池の電極活物質として用いる場合、導電性およびイオン伝導性が高くなる点で表面積がある程度大きいことが好ましく、具体的にはBET法で求めた比表面積が300〜3000m/gであることが好ましい。
このような有機ラジカルポリマーと相分離する化合物としては特に限定されないが、得られる細孔の大きさをコントロールすることが容易で比表面積を大きくすることが可能な点で界面活性剤が好ましく、陽イオン性界面活性剤がより好ましく、長鎖アルキル基を含むテトラアルキルアンモニウム塩が最も好ましい。
本発明の有機ラジカルポリマーは有機ラジカル化合物が互いに連結されて成るが、該有機ラジカル部分の一部または全部を下記式(6)に示すアニオン体としてもよい。
Figure 2016153457
(式中、Xは1価の有機基、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シリル基、または連結基であり、3つのXのうち少なくとも1つは連結基であり、3つのXは互いに同一でも異なっていてもよい。Mはプロトン、金属イオン、または有機カチオンである。)
前記アニオン体は化学酸化や電解酸化など種々の方法によりラジカル体へ容易に変換することが可能である。
本発明の二次電池は、前記有機ラジカルポリマー、あるいは有機ラジカル部分の一部または全部をアニオン体としたポリマーを電極活物質とするものである。本発明のポリマーを電極活物質として二次電池を作製する方法としては特に限定されないが、一例を以下に示す。
有機ラジカルポリマー10重量部、アセチレンブラック80重量部を乳鉢に入れて粉砕混合した後、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)の5%N−メチルピロリドン(NMP)溶液200重量部と1500重量部のNMPとを加え、遊星式撹拌装置で撹拌する。得られるペーストを圧延アルミの上にバーコーター(厚さ300μm設定)を用いて塗布する。120℃で1時間減圧してNMPを除去し、ロールプレス機を用いてプレスする。このシートから所定の大きさに電極を切り抜き、負極側筐体、スペーサー、金属リチウム箔、セパレーター、前記有機ラジカルポリマー含有電極、スペーサー、バネ、正極側筐体の順に組合せ、電解液を充填した後封止する。電解液としては特に限定されないが、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、炭酸ジメチル(DMC)、炭酸ジエチル(DEC)、またはこれらの混合液に、LiPFなどの電解質を溶解させたものを用いることができる。
以下、本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<合成例1>トリブロモTOTヒドロキシル体の合成
シュレンク管に5-ブロモ-2-ヨードトルエン(10mL)、ヘキサンを加え、n-ブチルリチウム(44mL)を滴下した。炭酸ジエチルを作用させた後、クエンチし、得られた残渣をヘキサンで洗浄することで白色固体(9.0g)を得た。得られた固体を塩化メチレンに溶解し、水素化ホウ素ナトリウムとトリフルオロ酢酸で還元し淡黄色固体(8.4g)を得た。この淡黄色固体にtert-ブチルアルコール、過マンガン酸カリウム、蒸留水を加えて酸化し白色固体(8.8g)を得た。この白色固体に濃硫酸を作用させ環化させることでトリブロモTOTヒドロキシル体(7.0g)を紺色固体として得た。
<合成例2>トリス(トリメチルシロキシシリル)TOTアニオン体ナトリウム塩の合成
ナスフラスコにトリブロモTOTヒドロキシル体(0.90g)、ヨウ化カリウム、ヨウ化銅、ジメチルスルホキシドを加え撹拌した。放冷後、蒸留水、チオ硫酸ナトリウム飽和水溶液、2M塩酸を加え撹拌した。ろ過して得られた沈殿を水およびメタノールで洗浄し乾燥した。得られた固体に、アセトン中、水酸化テトラブチルアンモニウム(1Mメタノール溶液)を作用させアンモニウム塩に変換し濃紺色固体(1.0g)を得た。この濃紺色固体に、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(74mg)、(2-ビフェニル)ジ-tert-ブチルホスフィン(77mg)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(2.4g)、NMP(15mL)、トリス(トリメチルシロキシ)シラン(4.5mL)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.5mL)を加え撹拌した。放冷後、酢酸エチル/飽和食塩水で分液し飽和食塩水で洗浄後、シリカゲルカラムで精製した。得られた固体を、アセトン中で炭酸ナトリウムを作用させナトリウム塩に変換することにより、トリス(トリメチルシロキシシリル)TOTアニオン体ナトリウム塩(0.45g)を青色固体として得た。
<実施例1>トリス(トリメチルシロキシシリル)TOTアニオン体ナトリウム塩のポリマー化
0.24Mの水酸化ナトリウム水溶液(8.0mL)にヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(65mg)を溶解させた。合成例2で合成したトリス(トリメチルシロキシシリル)TOTアニオン体ナトリウム塩(0.20g)を加え室温で激しく撹拌した。得られた濃青色懸濁液を加熱後、静置した。不溶物を洗浄後、減圧下乾燥させ濃青色固体(85mg)を得た。この濃青色固体をトルエン中で加熱還流し、エタノールで洗浄後乾燥させ、濃青色固体(73mg)を得た。この濃青色固体を、エタノールで希釈した希塩酸中で撹拌し、エタノールで洗浄後乾燥させ、濃青黒色のTOTポリマーヒドロキシル体(50mg)を得た。
得られたTOTポリマーヒドロキシル体の窒素ガス吸着量測定から、大きな比表面積であることを確認した。具体的には、比表面積測定装置を使用して窒素ガス吸脱着等温線を求め、BET法により比表面積を算出した。得られた吸脱着等温線を図1に示す。BET法による計算の結果、1032m/gと大きな比表面積を有することを確認した。
<実施例2>TOTポリマーヒドロキシル体を用いた二次電池の作製
実施例1のTOTポリマーヒドロキシル体、ポリテトラフルオロエチレンおよびアセチレンブラックを、質量比10:10:80で均一に混合しながら混練した。この混合体を、平面視して直径15mmの円い片になるように切断したステンレスメッシュに油圧式プレス機で圧着させた。これを、80℃で12時間減圧乾燥させ正極層とした。
次に、得られた正極層を電解液に含浸し、電極中の空隙に電解液を染み込ませた。電解液としては1.0MのLiPF電解質塩を含むエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート混合溶液(混合容積比3:7)を用いた。
この正極を、コイン型電池を構成する正極集電体上に置き、その上に同じく電解液を含浸させたポリプロピレン多孔質膜からなるセパレーターを積層し、さらに負極としてリチウム金属を圧着した直径16mmのステンレス金属板を積層した。その後、周囲に絶縁パッキンを配置した状態でコイン型電池の外装を重ね、カシメ機によって加圧しコイン型電池を作製した。
<実施例3>TOTポリマーヒドロキシル体を用いた二次電池の評価
実施例2で作製したコイン型電池を用い、0.2Cの電流値で1.4V〜4.0Vの間の充放電を100サイクル繰り返した。その結果、初期放電容量は195mAh/gであり理論値214mAh/gの92%であった。また100サイクル後の放電容量は148mAh/gで充放電開始時の76%を維持しており、後述する比較例1と比較して大幅にサイクル特性が向上した。
<実施例4>TOTポリマーヒドロキシル体のラジカル化
実施例1で合成したTOTポリマーヒドロキシル体(43mg)を、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-パラ-ベンゾキノン(0.17g)のジクロロメタン溶液に加え撹拌した。不溶物を桐山ロートでろ取し、ジクロロメタンで洗浄後、減圧下乾燥させ濃緑色のTOTラジカルポリマー(43mg)を得た。
得られたTOTラジカルポリマーの窒素ガス吸着量測定により、大きな比表面積であることを確認した。具体的には、比表面積測定装置を使用して窒素ガス吸脱着等温線を求め、BET法により比表面積を算出した結果、810m/gであった。
<実施例5>TOTラジカルポリマーを用いた二次電池の作製
TOTポリマーヒドロキシル体の代わりに実施例4で合成したTOTラジカルポリマーを用いる以外は、実施例2と同様の方法でコイン型電池を作製した。
<実施例6>TOTラジカルポリマーを用いた二次電池の評価
実施例5のコイン型電池を用い、0.2Cで1.4V〜4.0Vの間の充放電を100サイクル繰り返した。その結果、初期放電容量は194mAh/gであり理論値214mAh/gの91%であった。また100サイクル後の放電容量は156mAh/gで充放電開始時の80%を維持しており、後述する比較例1と比較して大幅にサイクル特性が向上した。
<比較例1>ポリマー前駆体を用いた二次電池の作製と評価
TOTポリマーヒドロキシル体の代わりに合成例2で合成したトリス(トリメチルシロキシシリル)TOTアニオン体ナトリウム塩を用いる以外は、実施例2と同様の方法でコイン型電池を作製した。このコイン型電池を用い、0.2Cで1.4V〜4.0Vの間の充放電を100サイクル繰り返す試験を実施した。その結果、初期放電容量は159mAh/gであった。サイクルを繰り返すと30サイクルを超したあたりから放電容量が急激に低下し36サイクル後の放電容量は11mAh/gであり充放電開始時の7%となった。このように放電容量が低下したのは、電極活物質が電解液に溶出したためと考えられる。

Claims (7)

  1. 縮合多環構造を有する有機ラジカル化合物が連結基によって互いに連結された構造を有する有機ラジカルポリマーであって、該連結基の連結端を結ぶ結合が原子数3個〜7個により構成される、有機ラジカルポリマー。
  2. 連結基が下記式(2)で示される、請求項1に記載の有機ラジカルポリマー。
    Figure 2016153457

    (式中、Rは1価の有機基、シリル基、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アセトキシ基、アミノ基、またはシロキシ基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。nは0、1、または2)
  3. 有機ラジカル化合物が多段階の酸化還元能を有する電子スピン非局在型である、請求項1または請求項2に記載の有機ラジカルポリマー。
  4. 有機ラジカル化合物が下記式(4)の構造を有するトリオキソトリアンギュレン(TOT)モノラジカルである、請求項1から請求項3のいずれかに記載の有機ラジカルポリマー。
    Figure 2016153457

    (式中、Xは1価の有機基、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シリル基、または連結基であり、3つのXのうち少なくとも1つは連結基であり、3つのXは互いに同一でも異なっていてもよい)
  5. BET法により求めた比表面積が300〜3000m/gである、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の有機ラジカルポリマー。
  6. 請求項4または請求項5に記載の有機ラジカルポリマーにおいて、TOT部分の一部または全部が下記式(6)のアニオン体であるポリマー。
    Figure 2016153457

    (式中、Xは1価の有機基、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シリル基、または連結基であり、3つのXのうち少なくとも1つは連結基であり、3つのXは互いに同一でも異なっていてもよい。Mはプロトン、金属イオン、または有機カチオンである。)
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載のポリマーを電極活物質とする二次電池。
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