JP2016146313A - バイポーラプレート及びダイレクトメタノール型燃料電池 - Google Patents

バイポーラプレート及びダイレクトメタノール型燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池の小型化を図ることができるバイポーラプレートを提供する。
【解決手段】バイポーラプレート3は、隣り合う膜電極接合体2に対向する対向領域331を有するベースプレート33と、対向領域を囲むようにベースプレートの一方主面及び他方主面にそれぞれ取り付けられたフレーム34、35と、を備え、ベースプレートとフレームには、ベースプレートとフレームとを貫通するマニホールドHA〜HDが形成されており、フレームは、マニホールドと前記対向領域とを連通させる連通路349を有し、対向領域は、一方主面に形成された複数の第1の溝334から構成されるカソード燃料流路と、他方主面に形成された複数の第2の溝336から構成されるアノード燃料流路と、を有し、ベースプレートは、一枚の板状部材から構成されていると共に、第1の溝と第2の溝とが交互に隣り合って形成された波形状の断面形状を有する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、バイポーラプレート及びダイレクトメタノール型燃料電池に関するものである。
電解質・電極構造体に対向する面に、反応ガスを供給する反応ガス流路及び反応ガス流入連通孔が設けられたセパレータを備えた燃料電池が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許第4960415号公報
上記の燃料電池の動作時においては、酸素含有ガス等の酸化剤ガス及び水素含有ガス等の燃料ガスが用いられる。このため、2つのセパレータの間に電解質・電極構造体が挟まれるように積層して発電セルを構成し、隣り合う当該発電セルのセパレータ間に形成される間隙を冷却液の流路として用いることにより、当該燃料電池の高温化を抑制する必要がある。すなわち、積層された複数の発電セルにおいて、電解質・電極構造体同士の間には、冷却液の流路を形成するための少なくとも2つのセパレータを介在させる必要がある。このため、電解質・電極構造体同士の間の距離の短縮化に限界が生じ、燃料電池が大型化する場合があるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、燃料電池の高温化を抑制しつつ、燃料電池の小型化を図ることができるバイポーラプレート及びダイレクトメタノール型燃料電池を提供することである。
[1]本発明に係るバイポーラプレートは、ダイレクトメタノール型燃料電池用の膜電極接合体同士の間に配置されるバイポーラプレートであって、隣り合う前記膜電極接合体に対向する対向領域を有するベースプレートと、前記対向領域を囲むように前記ベースプレートの一方主面及び他方主面にそれぞれ取り付けられたフレームと、を備え、前記ベースプレートと少なくとも一方の前記フレームには、前記ベースプレートと少なくとも一方の前記フレームとを貫通するマニホールドが形成されており、前記マニホールドが形成された前記フレームは、前記マニホールドと前記対向領域とを連通させる連通路を有し、前記対向領域は、前記一方主面に形成された複数の第1の溝から構成されるカソード燃料流路と、前記他方主面に形成された複数の第2の溝から構成されるアノード燃料流路と、を有し、前記ベースプレートは、一枚の板状部材から構成されていると共に、前記第1の溝と前記第2の溝とが交互に隣り合って形成された波形状の断面形状を有することを特徴とする。
[2]上記発明において、前記第1の溝及び前記第2の溝は、平面視において、実質的に平行であってもよい。
[3]上記発明において、波形状の前記断面形状は、前記対向領域内に形成されていてもよい。
[4]上記発明において、前記第1及び第2の溝は、底部での幅が開口縁部での幅に対して相対的に狭くなるように形成されていてもよい。
[5]上記発明において、前記第1及び第2の溝は、段差を有し、開口側から底部側に向かって段階的に先細となるように形成されていてもよい。
[6]上記発明において、前記第1及び第2の溝は、開口側から底部側に向かって漸次的に先細となるテーパ形状を有してもよい。
[7]本発明に係るダイレクトメタノール型燃料電池は、上記発明のバイポーラプレートと、前記膜電極接合体と、を交互に積層して構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、ダイレクトメタノール型燃料電池に用いられるバイポーラプレートが、隣り合う膜電極接合体に対向する対向領域を有するベースプレートと、当該対向領域を囲むようにベースプレートの一方主面及び他方主面にそれぞれ取り付けられたフレームと、を備えている。そして、当該ベースプレートは、一枚の板状部材から構成されていると共に、カソード燃料流路を構成する第1の溝と、アノード燃料流路を構成する第2の溝とが交互に隣り合って形成された波形状の断面形状を有している。アノード燃料流路を流通するアノード燃料(例えばメタノール水溶液)が冷却液としての機能も有するため、当該燃料電池の高温化を抑制しつつ、バイポーラプレートを介して隣り合う膜電極接合体同士の間の距離を短縮化し、燃料電池の小型化を図ることができる。
図1は、本発明の実施形態におけるダイレクトメタノール型燃料電池の構成を示す分解斜視図である。 図2は、本発明の実施形態における膜電極接合体を示す断面図である。 図3は、本発明の実施形態におけるバイポーラプレートを示す分解斜視図である。 図4は、本発明の実施形態におけるバイポーラプレートを構成するベースプレートを示す平面図である。 図5は、図4のV−V線に沿った断面図である。 図6(A)及び図6(B)は、本発明の実施形態におけるバイポーラプレートを構成するフレームを示す図であり、図6(A)は外面図であり、図6(B)は内面図である。 図7は、本発明の実施形態におけるバイポーラプレートの燃料の流路を説明するための平面図である。 図8は、本発明の実施形態におけるバイポーラプレートの燃料の流路の変形例を説明するための平面図である。 図9は、本発明の実施形態におけるダイレクトメタノール型燃料電池を示す断面図(図1のP−P線に相当する断面図)である。 図10は、本発明の実施形態におけるダイレクトメタノール型燃料電池を示す断面図(図1のQ−Q線に相当する断面図)である。 図11は、本発明の実施形態におけるバイポーラプレートを構成するベースプレートの第1の変形例を示す断面図である。 図12は、図11に示すベースプレートの作用を示す断面図である。 図13は、本発明の実施形態におけるバイポーラプレートを構成するベースプレートの第2の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態におけるダイレクトメタノール型燃料電池の構成を示す分解斜視図であり、図2は本実施形態における膜電極接合体を示す断面図である。
本実施形態におけるダイレクトメタノール型燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)1は、図1に示すように、膜電極接合体2と、当該膜電極接合体2に対してアノード燃料やカソード燃料を供給するバイポーラプレート3と、が交互に積層されて構成されている。なお、1つのダイレトメタノール型燃料電池1が備える膜電極接合体2及びバイポーラプレート3の数は特に限定されない。
図2に示すように、膜電極接合体(MEA:Membrane electrode assembly)2は、水素イオン(陽イオン)伝導性を有する高分子電解質膜21と、アノード触媒層22と、カソード触媒層23と、アノードガス拡散層24と、カソードガス拡散層25とを備えている。アノード触媒層22とアノードガス拡散層24がアノードを構成し、カソード触媒層23とカソードガス拡散層25がカソードを構成する。
高分子電解質膜21と、その表面及び裏面にそれぞれ積層されるアノード触媒層22及びカソード触媒層23と、さらにその表面及び裏面にそれぞれ積層されるアノードガス拡散層24及びカソードガス拡散層25は、矩形、円形、楕円形、多角形などダイレクトメタノール型燃料電池1の外形形状に応じた適宜の形状とされる。アノード触媒層22及びカソード触媒層23の外縁は、高分子電解質膜21の外縁より小さい外縁を有しており、これにより膜電極接合体2の外縁には高分子電解質膜21が露出する外縁部211が形成されている。アノードガス拡散層24及びカソードガス拡散層25の外縁は、それぞれアノード触媒層22及びカソード触媒層23の各外縁形状とほぼ同じ外縁形状とされる。
高分子電解質膜21としては、特に限定されるものではなく、通常の高分子電解質型
燃料電池に搭載される、固体高分子電解質膜などの高分子電解質膜を使用することができる。
アノード触媒層22及びカソード触媒層23は、例えば白金又は白金合金からなる金属触媒(白金系触媒)などの電極触媒と、当該電極触媒を担持する例えば導電性を有する細孔の発達したカーボン材料などの導電性炭素粒子と、水素イオン伝導性を有する高分子電解質とで構成されている。なお、アノード触媒層22にあっては、中間生成物である一酸化炭素が白金系触媒を被毒する問題があるため、耐一酸化炭素被毒性を有するルテニウムなどを含むことが望ましい。
アノード触媒層22及びカソード触媒層23に含有されて、上記触媒担持粒子に付着させる上記水素イオン伝導性を有する高分子電解質としては、高分子電解質膜21を構成するものと同じ高分子電解質、例えばイオノマー(ionomer)を用いることができる。アノード触媒層22及びカソード触媒層23ならびに高分子電解質膜21を構成する高分子電解質は、同じ種類であっても、異なる種類であってもよい。
アノードガス拡散層24は、バイポーラプレート3のアノード燃料流路(後述の第1の溝334又は第2の溝336)から流入したメタノール水溶液をアノード触媒層22に効率よく導く機能と導電性があれば特に限定されない。同様にカソードガス拡散層25も、バイポーラプレート3のカソード燃料流路(後述の第1の溝334又は第2の溝336により形成される燃料流路)から流入した酸素(空気)をカソード触媒層23に効率よく導く機能と導電性があれば特に限定されない。従って、アノードガス拡散層24やカソードガス拡散層25としては、種々の公知のガス拡散層を用いることができる。
アノードガス拡散層24及びカソードガス拡散層25を構成する基材としては、ガス透過性や電子伝導性を有する導電性多孔質基材を用いることができる。なお、カソード側及びアノード側において同じガス拡散層を用いても異なるガス拡散層を用いてもよい。
続いて、本実施形態におけるバイポーラプレート3について説明する。図3は本実施形態におけるバイポーラプレートを示す分解斜視図であり、図4は本実施形態におけるバイポーラプレートを構成するベースプレートを示す平面図であり、図5は図4のV−V線に沿った断面図である。図6(A)及び図6(B)は、本発明の実施形態におけるバイポーラプレートを構成するフレームを示す図であり、図6(A)は外面図であり、図6(B)は内面図である。また、図7は、本発明の実施形態におけるバイポーラプレートの燃料の流路を説明するための平面図であり、図8は、本発明の実施形態におけるバイポーラプレートの燃料の流路の変形例を説明するための平面図である。
本実施形態におけるバイポーラプレート3は、図3に示すように、ベースプレート33と、当該ベースプレート33の一方主面332に取り付けられた第1のフレーム34と、ベースプレート33の他方主面333に取り付けられた第2のフレーム35と、を備えている。
ベースプレート33は、図3に示すように、略矩形状の一枚の板状部材から構成されている。このような板状部材を構成する材料としては、金属材料やグラファイト等の導電性材料を例示することができる。この中でも、ベースプレート33を構成する材料としては、加工容易性の観点から、金属材料が好ましい。また、アノード燃料(例えば、メタノール水溶液)による腐食防止の観点から、ベースプレート33の表面に金メッキ等を施してもよく、メッキ処理を施さない場合には、ベースプレート33を構成する材料として、SUS316Lやチタンを用いることが好ましい。
このベースプレート33は、図4に示すように、隣り合う膜電極接合体2のアノードガス拡散層24又はカソードガス拡散層25(図2参照)と対向する対向領域331を有している。ベースプレート33の一方主面332における対向領域331内には、複数の第1の溝334及び第1のドット状凹部335が設けられている。また、ベースプレート33の他方主面333における対向領域331内にも、同様の形状の複数の第2の溝336及び第2のドット状凹部337が設けられている。これら、複数の第1の溝334又は複数の第2の溝336が、隣り合う膜電極接合体2のアノードガス拡散層24又はカソードガス拡散層25に燃料を供給又は排出するための流路となる。
第1の溝334は、図4中のy軸方向に沿って延在する直線形状をなし、複数の第1の溝334が互いに略平行(第1の溝334同士の間の距離が図4中のy軸方向に沿って略一定)かつ略等間隔となるように配置されている。また、複数の第1の溝334のそれぞれの長さは、一部を除き略同一である。この一部の第1の溝334(本実施形態では第1の溝334A及び第1の溝334B)は、略同一長さの他の第1の溝334よりも長く形成されており、対向領域331を図4中のx軸方向に沿って略三等分する位置に設けられている。この第1の溝334Aは、その端部(図4中の+y軸方向端部)が対向領域331の一方側部(図4中の+y軸方向側部)まで延びており、第1の溝334Bは、その端部(図4中の−y軸方向端部)が対向領域331の他方側部(図4中の−y軸方向側部)まで延びている。
なお、本実施形態では、第1の溝334及び第2の溝336は、平面視においてそれぞれ直線状に延在する形状となっているが、特にこれに限定されない。例えば、第1の溝334及び第2の溝336が、平面視においてそれぞれ曲線状に延在する形状であってもよく、直線状に延在する形状と曲線状に延在する形状とが混在していてもよい。
第1のドット状凹部335は、第1の溝334A、334Bを除く第1の溝334の対向領域331の一方側部側及び他方側部側の両側に、所定間隔を空けて第1の溝334に隣接するように形成されている。この第1のドット状凹部335は、平面視において略円形状をなし、第1の溝334と略等しい深さを有している。なお、第1の溝334A及び第1の溝335Bは、一端が対向領域331の側部側まで延びているので、第1のドット状凹部335は、第1の溝334Aでは、対向領域331の他方側部側のみに、第1の溝334Bでは、第1の溝334Bの対向領域331の一方側部側のみに形成されている。
一方、ベースプレート33の他方主面333における対向領域331内には、複数の第2の溝336及び第2のドット状凹部337が設けられている。第2の溝336は、第1の溝334と同様に、図4中のy軸方向に沿って延在する直線形状をなし、複数の第2の溝336が互いに略平行(第2の溝336同士の間の距離が図4中のy軸方向に沿って略一定)かつ略等間隔となるように配置されている。また、複数の第2の溝336のそれぞれの長さは、一部を除き略同一である。この一部の第2の溝336(本実施形態では第2の溝336A及び第2の溝336B)は、略同一長さの他の第2の溝336よりも長く形成されており、対向領域331を図4中のx軸方向に沿って略三等分する位置に設けられている。この第2の溝336Aは、その端部(図4中の+y軸方向端部)が対向領域331の一方側部)まで延びており、第2の溝336Bは、その端部(図4中の−y軸方向端部)が対向領域331の他方側部まで延びている。
第2のドット状凹部337は、第2の溝336A、336Bを除く第2の溝336の対向領域331の一方側部側及び他方側部側の両側に、所定間隔を空けて当該第2の溝336に隣接するように形成されている。この第2のドット状凹部337は、平面視において略円形状をなし、第2の溝336と略等しい深さを有している。なお、第2の溝336A及び第2の溝336Bは、一端が対向領域331の側部側まで延びているので、第2のドット状凹部337は、第2の溝336Aでは、対向領域331の他方側部側のみに、第2の溝336Bでは、第2の溝336Bの対向領域331の一方側部側のみに形成されている。
本実施形態におけるベースプレート33は、図5に示すように、一枚の板状部材から構成されていると共に、波形状の断面形状を有している。すなわち、ベースプレート33の一方主面332に形成された第1の溝334は、略矩形状に凹む形状であり、他方主面333側からみて相対的に略矩形状の凸形状になっている。ベースプレート33の他方主面333に形成された第2の溝336もまた、略矩形状に凹む形状であり、一方主面332側からみて相対的に略矩形状の凸形状となっている。一方主面332から見て、第1の溝334の略矩形状に凹む形状と、第2の溝336の略矩形状の凸形状とが繰り返し連なることで断面形状は略矩形波形状に形成されている。したがって、第1の溝334と第2の溝336は交互に隣り合って形成されていると共に、第1の溝334を構成する壁面と、当該第1の溝334と隣り合う第2の溝336を構成する壁面と、は共通の壁面となっている。すなわち、第1の溝334と第2の溝336とは互いに相補的な形状となっている。この波形状の断面形状は、対向領域331の全幅(図4中のx軸方向に沿った幅)に亘って形成されている。
なお、ベースプレート33が有する波形状の断面形状は特に上記に限定されない。例えば、第1の溝334及び第2の溝336が何れも三角形状に凹む形状であることにより、ベースプレート33が略三角形状の波形状を有していてもよい。また、第1の溝334及び第2の溝336が何れも曲線状に凹む形状であることにより、ベースプレート33が曲線状の波形状を有していてもよい。なお、ベースプレートの具体的な変形例については後述する。
また、本実施形態では、対向領域331内に形成された波形状の断面形状は、当該対向領域331内において実質的に同一の波形状であるが、特にこれに限定されない。例えば、異なる波形状の断面形状が対向領域331内に混在していてもよい。また、本実施形態では、第1の溝334及び第2の溝336は、略均一の深さをそれぞれ有しているが、特にこれに限定されない。例えば、第1の溝334及び第2の溝336が、不均一の深さ、即ち第1の溝334及び第2の溝336が相対的に浅い部分と深い部分とをそれぞれ有していてもよい。
ベースプレート33を金属材料から構成した場合には、パンチング加工やプレス加工(機械プレスや液圧プレス等)により、形成することができる。これにより、孔部301〜304や第1及び第2の溝334、336等の形成性が向上し、バイポーラプレート3の生産性を向上することができる。
本実施形態におけるベースプレート33には、図4に示すように、孔部301〜304が設けられている。この孔部301〜304と、後述する第1のフレーム34の孔部343〜346及び第2のフレーム35の孔部353〜356とにより、膜電極接合体2に対して燃料を供給又は排出するマニホールドHA〜HDが形成される(図3参照)。孔部301、302は、ベースプレート33における図4中の+y軸方向側端部と対向領域331との間に設けられており、孔部303、304は、ベースプレートにおける図4中の−y軸方向側端部と対向領域331との間に設けられている。孔部301〜304は、図4中のx軸方向に沿って延在する矩形状をそれぞれ有している。
次に、本実施形態における第1のフレーム34及び第2のフレーム35について説明する。図6(A)及び図6(B)は、本実施形態における第1のフレームの外面及び内面をそれぞれ示す図である。本実施形態における第1のフレーム34は、図6(A)及び図6(B)に示すように、ベースプレート33の外縁形状と略等しい外縁形状を有しており、樹脂材料等の絶縁性材料から構成されている。
第1のフレーム34の略中央には、略矩形状に形成された開口341が設けられている。この開口341は、ベースプレート33の対向領域331と略等しい位置及び大きさとなるよう形成されている。このため、バイポーラプレート3におけるベースプレート33の対向領域331は、開口341から露出する。即ち、第1のフレーム34は、ベースプレート33の対向領域331を囲むように設けられる。
第1のフレーム34の外面(膜電極接合体2に接する面(第2の主面))には、開口341の周囲を囲むように第1のガスケット342が設けられている。この第1のガスケット342は、ゴム材料等から構成されており、この第1のガスケット342が膜電極接合体2における高分子電解質膜21の外縁部211に密着して第1のフレーム34と膜電極接合体2とがシールされる。これにより、ベースプレート33上を流れる燃料がバイポーラプレート3と膜電極接合体2との間で漏出することを防ぐことが可能となっている。
また、第1のフレーム34には、ベースプレート33の孔部301〜304にそれぞれ対応する位置に、マニホールドHA〜HDをそれぞれ形成するための孔部343〜346が設けられている。本実施形態では、孔部344及び孔部345の周囲には第2のガスケット347が設けられている。この第2のガスケット347は、ゴム材料等から構成されており、膜電極接合体2を介して隣り合うバイポーラプレート3との間で、孔部同士を繋いでシールする機能を有している。
第1のフレーム34の内面(ベースプレート33に接する面(第1の主面))には、シリコン層348が設けられている。このシリコン層348は略均一な厚さで第1のフレーム34の内面全体に設けられており、これにより、第1のフレーム34とベースプレート33とが相互に接着される。なお、シリコン層348に代えて、接着性を有する樹脂部材等を第1のフレーム34の内面に設けてもよい。本実施形態におけるシリコン層348が本発明の接着層の一例に相当する。
また、第1のフレーム34の内面において、孔部344と開口341との間、及び、孔部345と開口341との間には、連通路349が設けられている。この連通路349は、図6(B)に示すように、図6(B)中のy軸方向に形成された複数(本例において5つ)の溝部340から構成されている。本実施形態における溝部340の断面形状は、矩形状の凹形状となっており、それぞれの溝部340は略等間隔で配置されている。この連通路349によって、マニホールドHB、HCから膜電極接合体2に燃料を供給し、又は燃料を排出することが可能となっている。なお、連通路349を構成する溝部340の数及び断面形状は特に限定されない。
第2のフレーム35は、上述した第1のフレーム34と実質的に同一の形状、同様の材料から構成されている。すなわち、図3に示すように、ベースプレート33の対向領域331に対応する形状の開口351を有すると共に、第1のフレーム34の孔部343〜346と同様の孔部353〜356が設けられている。開口351の周囲における外面には、第1のフレーム34の第1のガスケット342と同様の第1のガスケット359が設けられている。また、孔部354と開口351との間、及び、孔部355と開口351との間には、第1のフレーム34の連通路349と同様の連通路357が設けられており、孔部354、355の周囲における外面には、第1のフレーム34の第2のガスケット347と同様の第2のガスケット358が設けられている。また、第2のフレーム35の内面には、第1のフレーム34の内面に設けられたシリコン層348と同様のシリコン層が設けられている。本実施形態における第1及び第2のフレーム34、35及び後述のフレーム36が、本発明のフレームの一例に相当する。
以上に述べた本実施形態におけるバイポーラプレート3は、図7に示すように、マニホールドHCから供給された燃料が、第1及び第2の溝334、336と第1及び第2のドット状凹部335、337によりベースプレート33の一方主面332側に形成された燃料の流路を流通する。具体的には、マニホールドHCからの燃料は、第1のフレーム34の連通路349を通り、第2の溝336Bの裏面側となる凸形状により区画された図7中−x軸側の複数の第1の溝334を図7中+y軸方向に直進した後、第2の溝336Bの裏面側となる凸形状の他端側を横切り、第2の溝336Bの裏面側となる凸形状と、第2の溝336Aの裏面側となる凸形状とで区画された図7中の中央の複数の第1の溝334に流入する。そして、この中央の複数の第1の溝334を図7中−y軸方向に折返し直進した後、第2の溝336Aの裏面側となる凸形状の他端側を横切り、第2の溝336Aの裏面側となる凸形状で区画された図7中−x軸側の複数の第1の溝334を図7中−y軸方向に折返し直進する。さらに、燃料は、第1のフレーム34の連通路349を通りマニホールドHBから排出される。
ベースプレート33の他方主面333側のマニホールドHDから供給された燃料も、上記と同様の流路で流通する。このような燃料の流路が形成されることにより、バイポーラプレート3に隣り合う2つの膜電極接合体2に対して偏りなく効率的に燃料が供給される。
なお、ベースプレート33から第1及び第2のドット状凹部335、337を省略してもよいが、ベースプレート33が第1及び第2のドット状凹部335、337を備えることで燃料を整流させることができ、特に流路における折返し部分で流通しやすくなる。
なお、バイポーラプレート3に形成される燃料の流路設計は特に上記に限定されない。例えば、図8に示すように、燃料がベースプレート33上で1回の折返しで排出されるよう第1及び第2の溝334、336と、第1及び第2のドット状凹部335、337と、マニホールドHA〜HDの機能とを設計してもよい。
続いて、上記バイポーラプレート3を搭載した本実施形態におけるダイレクトメタノール型燃料電池について説明する。図9は本実施形態におけるダイレクトメタノール型燃料電池1を示す断面図(図1のP−P線に相当する断面図)である。
本実施形態におけるダイレクトメタノール型燃料電池1は、以上に述べたバイポーラプレート3と膜電極接合体2とが交互に積層されて構成される。具体的には、図9に示すように、1つの膜電極接合体2が、バイポーラプレート3における第1のフレーム34側同士の間、又はバイポーラプレート3における第2のフレーム35側同士の間で挟まれるように、膜電極接合体2とバイポーラプレート3とが交互に積層される。
不図示のアノード燃料供給装置から送られたアノード燃料は、孔部301〜304、343〜346、353〜356等で形成されたマニホールドを介して各膜電極接合体2のアノード極に供給される。次いで、上述したバイポーラプレート3の流路を流通し、燃料供給時に使用されたマニホールドとは対角に位置するマニホールドから排出される。同様に、不図示のカソード燃料供給装置から送られたカソード燃料は、アノード燃料供給時に使用されたマニホールドの反対側(図1中のx軸方向に沿った反対側)にあるマニホールドを介して各膜電極接合体2のカソード極に供給される。そして、上述したバイポーラプレート3の流路を流通し、カソード燃料供給時に使用されたマニホールドとは対角に位置するマニホールドから排出される。
本実施形態において、ダイレクトメタノール型燃料電池1の端部(図9における下端)に位置するフレーム36には、孔部343〜346又は孔部353〜356に相当する孔部と連通路とが設けられていない。このため、供給側のマニホールドから各膜電極接合体2に供給された燃料は、膜電極接合体2とベースプレート33との間を通過した後、当該燃料を供給した側(図1及び図9における+z軸方向側)に向かって排出側のマニホールドを通じて排出される。
以上のように構成されたダイレクトメタノール型燃料電池1において、上述したバイポーラプレート3により燃料が供給されると、各膜電極接合体2のアノードにおいては、
[数1] CHOH+HO→CO+6H+6e
という酸化反応が生じ、各膜電極接合体2のカソードにおいては、
[数2] 3/2O+6H+6e→3H
という還元反応が生じる。これによりアノードとカソードとの間に電流が流れることになる。
また、バイポーラプレート3を介して積層された膜電極接合体2は、当該バイポーラプレート3のベースプレート33を介して直列に電気的に接続された状態となっている。そして、ダイレクトメタノール型燃料電池1の組立完成状態において、アノード極側端部に位置するバイポーラプレート3のベースプレート33は電力負荷の陰極に接続され、カソード極側端部に位置するバイポーラプレート3のベースプレート33は電力負荷の陽極に接続されてダイレクトメタノール型燃料電池1からの電力が電力負荷に供給される。
次に、本実施形態におけるバイポーラプレート3の作用について説明する。図10は本実施形態におけるダイレクトメタノール型燃料電池1を示す断面図(図1のQ−Q線に相当する断面図)である。
本実施形態におけるバイポーラプレート3を構成するベースプレート33は、対向領域331には、燃料流路を形成する複数の第1の溝334及び複数の第2の溝336が設けられている。そして、当該ベースプレート33は、第1の溝334と第2の溝336とが交互に隣り合って形成された波形状の断面形状を有している。すなわち、バイポーラプレート3の一方面に隣り合う膜電極接合体2に対して燃料を供給するための燃料流路と、バイポーラプレート3の他方面に隣り合う膜電極接合体2に対して燃料を供給するための燃料流路と、は、図10に示すように、一枚の板状部材により形成され、図10中x軸方向に並んで配置されている。
ここで、一般に燃料電池のアノード燃料及びカソード燃料が何れも気体燃料である場合には(例えば、水素型燃料電池)、当該燃料電池の高温化を抑制するために、燃料流路とは別に冷却液用の流路を発電要素間に設ける必要がある。これに対し、本実施形態の燃料電池はダイレクトメタノール型燃料電池であるため、アノード燃料は液体燃料(メタノール水溶液)であり、当該アノード燃料が冷却液としての機能も同時に有することとなる。これにより、一枚の板状部材により形成された燃料流路が冷却流路を兼ねることができるので、従来の燃料流路とは別に冷却液用の流路を設ける必要は無くなる。これに従い、膜電極接合体2やバイポーラプレート3の高温化を抑制しつつ、隣り合う膜電極接合体2同士の間の距離を短縮化し、ダイレクトメタノール型燃料電池1全体を小型化することができる。
本実施形態では、燃料流路を形成するベースプレート33の第1及び第2の溝334、336は、平面視において実質的に平行(平面視において、第1及び第2の溝334、336同士の間の距離が図4中のy軸方向に沿って一定)となっている。このため、膜電極接合体2に対して効率的に燃料を供給することができる。また、当該第1及び第2の溝334、336が、ベースプレート33の対向領域331内に形成されていることにより、一層効率的に燃料を膜電極接合体2に供給することができる。
また、本実施形態では、第1のフレーム34の内面(ベースプレート33に接する面)には、シリコン層348が設けられている。同様に、第2のフレーム35の内面(ベースプレート33に接する面)にも同様のシリコン層が設けられている。これにより、第1のフレーム34とベースプレート33との密着性及び第2のフレーム35とベースプレート33との密着性が向上し、より一層効率的に燃料を膜電極接合体2に供給することができる。
図11は、本実施形態に係るベースプレートの第1の変形例を示す断面図である。この図に示すように、本例に係るベースプレート133は、上述のベースプレート33とは異なる波形状の断面形状を有している。
ベースプレート133は、アノード燃料としてのメタノール水溶液に対して耐腐食性を有する金属(例えば、SUS316Lやチタン)の板材で構成されている。このベースプレート133の厚みは0.05mm〜0.5mm程度であり、それにより、ベースプレート133は軽量になっている。
ベースプレート133の一方主面332に形成された第1の溝334は、一方主面332側からみて相対的に階段状の段差のある凹形状であり、他方主面333側からみて相対的に階段状の段差のある凸形状になっている。ベースプレート133の他方主面333に形成された第2の溝336もまた、他方主面333側からみて相対的に階段状の段差のある凹形状であり、一方主面332側からみて相対的に階段状の段差のある凸形状になっている。一方主面332から見て、第1の溝334の凹形状と、第2の溝336の凸形状とが繰り返し連なることで断面形状は波形状に形成されている。したがって、上述のベースプレート33と同様に、第1の溝334と第2の溝336は交互に隣り合って形成されていると共に、第1の溝334を構成する壁面と、当該第1の溝334と隣り合う第2の溝336を構成する壁面とは共通の壁面となっている。すなわち、第1の溝334と第2の溝336とは互いに相補的な形状となっている。
第1の溝334には1段の段差部338が形成されている。この第1の溝334では、段差部338を境に底側部分334Lと開口側部分334Uとで幅が異なっており、底側部分334Lの幅W1が開口側部分334Uの幅W2よりも狭くなっている(W1<W2)。なお、底側部分334Lの最深部が本発明における「底部」に相当し、開口側部分334Uの最浅部が本発明における「開口縁部」に相当する。また、第2の溝336には1段の段差部339が形成されている。この第2の溝336では、段差部339を境に底側部分336Lと開口側部分336Uとで幅が異なっており、底側部分336Lの幅W3が開口側部分336Uの幅W4よりも狭くなっている(W3<W4)。ここで、段差部338と段差部339とは表裏の関係にある。なお、第1の溝334の底側部分334Lと開口側部分334Uとの深さは、実質的に同一であるが、必須ではなく、異なっていてもよい。また、第2の溝336の底側部分336Lと開口側部分336Uとの深さも、実質的に同一であるが、必須ではなく、異なっていてもよい。
図12は、本実施例に係るベースプレート133の作用を示す拡大断面図である。この図に示すように、第1溝334の開口縁部がカソードガス拡散層25に当接しており、カソードガス(O)が第1の溝334からカソードに供給される。また、発電に伴ってカソードで発生した水(HO)がカソードガス拡散層25から第1の溝334に向かって移動する。
ここで、第1の溝334は、カソードガス拡散層25から遠ざかる方向に、開口側部分334Uから底側部分334Lへと幅が狭くなっている。これにより、第1の溝334では、毛管現象により開口側部分334Uから底側部分334Lへの水の移動が促進される。従って、カソードガス拡散層25に水が蓄積することを抑制できるので、第1の溝334からカソードへのカソードガスの供給がカソードガス拡散層25に存在する水により阻害されること(所謂、ウォータフラッティング現象)を抑制できる。
図13は、本実施形態に係るベースプレートの第2の変形例を示す断面図である。この図に示すように、本実施例に係るベースプレート233は、上述のベースプレート133と比較して、第1及び第2の溝334、336がテーパ形状に形成されている点で相違する。
第1の溝334の開口側部分334Uは、開口縁部(幅W6)から段差部338(幅W5)まで漸次的に幅が狭くなるような第1のテーパ形状334Aを有している(W5<W6)。第1の溝334の底側部分334Lも、段差部338における開口縁部(幅W8)から底部(幅W7)まで漸次的に幅が狭くなるような第2のテーパ形状334Bを有している(W7<W8)。なお、第1の溝334の底側部分334Lは、台形状に形成されている。
また、第2の溝336の開口側部分336Uは、開口縁部(幅W10)から段差部339(幅W9)まで漸次的に幅が狭くなるような第3のテーパ形状336Aを有している(W9<W10)。第2の溝336の底側部分336Lも、段差部339における開口縁部(幅W12)から底部(幅W11)まで漸次的に幅が狭くなるような第4のテーパ形状336Bを有している(W11<W12)。なお、第2の溝336の底側部分336Lは、台形状に形成されている。
ここで、本実施例に係るベースプレート233では、第1の溝334の開口側部分334U及び底側部分334Lが、それぞれ第1、第2のテーパ形状334A、334Bにより、カソードガス拡散層25から遠ざかるにつれて、漸次的に幅が狭くなっている。これにより、上述の実施例に係るベースプレート133と比較しても、第1の溝334における毛管現象による開口側から底側への水の移動が促進される。従って、上述の実施例に係るベースプレート133と比較して、カソードガス拡散層25に水が蓄積することをより効果的に抑制でき、第1の溝334からカソードへのカソードガスの供給がカソードガス拡散層25に存在する水により阻害されることをより効果的に抑制できる。
ところで、ベースプレート133、233は、金属の板材に金型を使用したプレス加工(機械プレスや液圧プレス等)を施すことにより作製する。ここで、ベースプレート133、233を作製する工程では、まず、第1の溝334及び第2の溝336の一方のその深さが開口縁部から段差部338、339までの部分に相当する凹形状(図11の幅W2、W4の箇所)を板材に形成する。即ち、第1の溝334及び第2の溝336の一方の半分の深さの溝を板材に形成する。次に、当該凹形状の間の部分を段差部338、339ができるように他方主面333側から反対側に凹ませることにより、第1の溝334及び第2の溝336の他方のその深さが段差部338、339から底部までの部分に相当する凹形状(図11の幅W1、W3の箇所)を板材に形成する。即ち、第1の溝334及び第2の溝336の他方の半分の深さの溝を板材の未加工部分に形成する。なお、ベースプレート133、233を作製する工程において、まず、段差部338、339ができるように他方主面333側から反対側に凹ませることにより、第1の溝334及び第2の溝336の一方のその深さが段差部338、339から底部までの部分に相当する凹形状(図11の幅W1、W3の箇所)を板材に形成し、次に、第1の溝334及び第2の溝336の他方のその深さが開口縁部から段差部338、339までの部分に相当する凹形状(図11の幅W2、W4の箇所)を板材に形成してもよい。
これにより、第1の溝334及び第2の溝336の半分の深さの溝加工を板材に対して施すことによって、第1の溝334及び第2の溝336を形成することができる。従って、プレス加工により深い溝を形成するのが難しい金属材料(例えば、SUS316Lやチタン)を用いてプレス加工を施すことも可能になる。また、当該金属材料に対してプレス加工を施すことにより第1の溝334及び第2の溝336を形成することができるので、第1の溝334及び第2の溝336の深さ以上の厚みを有する母材に切削加工を施すことにより、第1の溝334及び第2の溝336を有するベースプレートを作製する場合と比較して、軽量のベースプレートを作製することができる。
なお、上記の第1及び第2の変形例に係るベースプレート133、233では、第1及び第2の溝334、336を2段の段付きの溝としたが、3段以上の段付きの溝としてもよい。また、段差部338、339を傾斜させてもよい。また、上記の第2の変形例に係るベースプレート233では、第1及び第2の溝334、336を段差のある溝としたが、段差のない溝としてもよい。さらに、第1の溝334の底側部分334Lにおける底面と側面との隅部をR形状に形成してもよい。かかる場合には、第1の溝334の底部の幅がより狭くなるので、底側への水の移動がより一層促進されるので、カソードガス拡散層25に水が蓄積することをより効果的に抑制でき、第1の溝334からカソードへのカソードガスの供給がカソードガス拡散層25に存在する水により阻害されることをより効果的に抑制できる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1・・・ダイレクトメタノール型燃料電池
2・・・膜電極接合体
21・・・高分子電解質膜
22・・・アノード触媒層
23・・・カソード触媒層
24・・・アノードガス拡散層
25・・・カソードガス拡散層
3・・・バイポーラプレート
33・・・ベースプレート
301〜304・・・孔部
331・・・対向領域
332・・・一方主面
333・・・他方主面
334・・・第1の溝
334A・・・第1のテーパ形状
334B・・・第2のテーパ形状
334L・・・底側部分
334U・・・開口側部分
335・・・第1のドット状凹部
336・・・第2の溝
336A・・・第3のテーパ形状
336B・・・第4のテーパ形状
336L・・・底側部分
336U・・・開口側部分
337・・・第2のドット状凹部
338・・・段差部
339・・・段差部
133・・・ベースプレート
233・・・ベースプレート
34・・・第1のフレーム
341・・・開口
342・・・第1のガスケット
343〜346・・・孔部
347・・・第2のガスケット
348・・・シリコン層(接着層)
349・・・連通路
340・・・溝部
35・・・第2のフレーム
351・・・開口
353〜356・・・孔部
357・・・連通路
358・・・第2のガスケット
359・・・第1のガスケット
36・・・フレーム(下端部)
HA〜HD・・・マニホールド

Claims (7)

  1. ダイレクトメタノール型燃料電池用の膜電極接合体同士の間に配置されるバイポーラプレートであって、
    隣り合う前記膜電極接合体に対向する対向領域を有するベースプレートと、
    前記対向領域を囲むように前記ベースプレートの一方主面及び他方主面にそれぞれ取り付けられたフレームと、を備え、
    前記ベースプレートと少なくとも一方の前記フレームには、前記ベースプレートと少なくとも一方の前記フレームとを貫通するマニホールドが形成されており、
    前記マニホールドが形成された前記フレームは、前記マニホールドと前記対向領域とを連通させる連通路を有し、
    前記対向領域は、
    前記一方主面に形成された複数の第1の溝から構成されるカソード燃料流路と、
    前記他方主面に形成された複数の第2の溝から構成されるアノード燃料流路と、を有し、
    前記ベースプレートは、一枚の板状部材から構成されていると共に、前記第1の溝と前記第2の溝とが交互に隣り合って形成された波形状の断面形状を有することを特徴とするバイポーラプレート。
  2. 請求項1に記載のバイポーラプレートであって、
    前記第1の溝及び前記第2の溝は、平面視において、実質的に平行であることを特徴とするバイポーラプレート。
  3. 請求項1又は2に記載のバイポーラプレートであって、
    波形状の前記断面形状は、前記対向領域内に形成されていることを特徴とするバイポーラプレート。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のバイポーラプレートであって、
    前記第1及び第2の溝は、底部での幅が開口縁部での幅に対して相対的に狭くなるように形成されていることを特徴とするバイポーラプレート。
  5. 請求項4に記載のバイポーラプレートであって、
    前記第1及び第2の溝は、段差を有し、開口側から底部側に向かって段階的に先細となるように形成されていることを特徴とするバイポーラプレート。
  6. 請求項4又は5に記載のバイポーラプレートであって、
    前記第1及び第2の溝は、開口側から底部側に向かって漸次的に先細となるテーパ形状を有することを特徴とするバイポーラプレート。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載のバイポーラプレートと、前記膜電極接合体と、を交互に積層して構成されたことを特徴とするダイレクトメタノール型燃料電池。
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