JP2008059760A - 燃料電池および燃料電池の製造方法 - Google Patents

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Fuminari Shizuku
文成 雫
Yutaka Hotta
裕 堀田
Seiji Sano
誠治 佐野
Takashi Kajiwara
▲隆▼ 梶原
Hiromichi Sato
博道 佐藤
Yoshifumi Ota
佳史 大田
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Abstract

【課題】 ガスシール性を確保するためのシール部材の位置決め精度を向上させる。
【解決手段】 燃料電池は、電解質層と、電解質層上に形成された電極と、を備える電解質・電極複合体を備える。また、電解質・電極複合体上に配置され、電解質・電極複合体上に形成されるガス流路の壁面の一部を形成するガスセパレータと、電解質・電極複合体の外周部に電解質・電極複合体と一体で形成されると共に、可撓性を有し、ガスセパレータと接触することによってガスシール性を確保するシール部を備える。また、燃料電池全体に対するシール部の位置を規定するシール部位置決め部と、燃料電池全体に対するガスセパレータの位置を規定するガスセパレータ位置決め部とを備える。
【選択図】 図6

Description

この発明は、燃料電池および燃料電池の製造方法に関する。
燃料電池は、一般に、電解質層や電極あるいはガスセパレータを含む板状部材を、所定の順序で順次積層することによって形成される。このように、燃料電池の各構成部材を積層する際には、各構成部材の重なり具合が適切になるように、各構成部材の位置決めがなされる。このような位置決めの方法の一つとして、上記板状部材を積層してスタックを形成する際に、スタックの各側面と接する位置において積層方向と平行に設けられた複数の位置決めガイド部に、上記板状部材を沿わせながら嵌め込む方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−86232号公報 特開2001−57226号公報
しかしながら、スタックの各側面と接する位置に設けた位置決めガイド部に沿って各板状部材を嵌め込む場合には、特に、積層すべき各部材のうちのシール部材において、精度の良い位置決めが困難になるという問題があった。シール部材とは、燃料電池における流体流路のシール性を確保するために配置される部材であり、例えば樹脂によって形成される剛性が低い可撓性部材である。このように剛性が低い可撓性部材であるシール部材を上記位置決めガイド部に沿って積層すると、ガスセパレータ等の、より剛性の高い部材とは異なり、シール部材では撓みが生じるために、シール部を精度良く位置決めして、シール性を充分に確保することが困難となる場合があった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池を構成する各積層部材の位置決めをする際に、シール部材の位置決め精度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、燃料電池であって、
電解質層と、該電解質層上に形成された電極と、を備える電解質・電極複合体と、
前記電解質・電極複合体上に配置され、前記電解質・電極複合体上に形成されるガス流路の壁面の一部を形成するガスセパレータと、
前記電解質・電極複合体の外周部に前記電解質・電極複合体と一体で形成されると共に、可撓性を有し、前記ガスセパレータと接触することによってガスシール性を確保するシール部と、
前記燃料電池全体に対する前記シール部の位置を規定するシール部位置決め部と、
前記燃料電池全体に対する前記ガスセパレータの位置を規定するガスセパレータ位置決め部と
を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の燃料電池によれば、シール部とガスセパレータとを、それぞれ、シール部位置決め部とガスセパレータ位置決め部とによって位置決めしているため、可撓性を有するシール部と、より剛性の高いガスセパレータと、の位置決めの動作を、それぞれ適切化することができる。したがって、シール部の位置決めの精度を、より向上させることができる。
本発明の燃料電池において、前記シール部位置決め部は、前記シール部に平坦性を与える張力を生じつつ、前記シール部の位置を規定することとしても良い。
このような構成とすれば、シール部位置決め部は、シール部に平坦性を与える張力を生じつつシール部の位置を規定するため、シール部が可撓性を有していても、シール部を精度良く位置決めすることができる。また、このとき、ガスセパレータは、ガスセパレータ位置決め部によって位置決めされるため、燃料電池の組み立て時に、シール部位置決め部の構成に起因してガスセパレータを積層する動作が困難になることを抑制できる。
このような本発明の燃料電池において、前記シール部位置決め部は、前記シール部に平坦性を与える張力を生じることが可能な位置に設けられた、前記シール部を支持する複数のシール部支持部によって構成されることとしても良い。
このような構成とすれば、複数のシール部支持部によってシール部を支持するという簡便な構成により、可撓性を有するシール部に平坦性を与える張力を生じつつシール部の位置決めをすることができる。
本発明の燃料電池において、
前記シール部は、その外周形状が略多角形状に形成されており、
前記複数のシール部支持部は、前記略多角形状に形成された前記シール部の各々の角部の近傍に設けられていることとしても良い。
このように、各々の角部の近傍にシール部支持部を設けることで、外周形状が略多角形状であるシール部において、平坦性を与える張力を生じることができる。
本発明の燃料電池において、
前記複数のシール部支持部の各々は、
前記シール部と一体形成された前記電解質・電極複合体と、前記ガスセパレータと、を含む部材が積層される積層方向に平行に延出して設けられており、
前記シール部に形成された位置決め穴を貫通することによって前記シール部を支持することとしても良い。
このような構成とすれば、シール部に設けられた位置決め穴をシール部支持部に貫通させることで、シール部に平坦性を与える張力を生じつつ、燃料電池全体に対するシール部の位置を規定することができる。
このような本発明の燃料電池において、前記ガスセパレータ位置決め部は、前記複数のシール部支持部の一部であって、前記ガスセパレータに形成された位置決め穴を貫通する複数のシール部支持部によって構成されることとしても良い。
このような構成とすれば、ガスセパレータ位置決め部として、シール部位置決め部を構成するシール部支持部の一部を利用するため、燃料電池全体の構成を簡素化することができる。また、ガスセパレータ位置決め部は、シール部位置決め部よりも少ない箇所において位置決めすることになるため、ガスセパレータの積層の動作を容易化することができる。
このような本発明の燃料電池において、
前記シール部は、その外周が略四角形状に形成されており、
前記シール部位置決め部を構成する前記複数のシール部支持部は、前記略四角形状に形成された前記シール部における4つの角部の各々の近傍に設けられ、
前記ガスセパレータ位置決め部は、前記4つの角部の内の対向する2つの角部に設けられた前記シール部支持部によって構成されることとしても良い。
このような構成とすれば、外周が略四角形状に形成されたシール部において、平坦性を与える張力を効率良く生じさせることができると共に、ガスセパレータにおいては、充分な精度で位置決めできる範囲で、位置決めに係る箇所の数を効果的に抑え、積層の動作を容易化することができる。
あるいは、本発明の燃料電池において、
前記ガスセパレータ位置決め部は、前記シール部と一体形成された前記電解質・電極複合体と、前記ガスセパレータと、を含む部材を積層して成る積層体の側壁に接して、前記積層体の積層方向に平行に設けられていることとしても良い。
このような構成とすれば、積層体の積層方向に平行に設けられたガスセパレータ位置決め部に沿ってガスセパレータを積層することによって、燃料電池全体に対するガスセパレータの位置を規定することができ、ガスセパレータを積層する動作を容易化することができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、燃料電池の製造方法や、燃料電池の組み立て時における構成部材の位置決め方法などの形態で実現することが可能である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.燃料電池の構成:
B.燃料電池の組み立て時における位置合わせ:
C.第1実施例の変形例:
D.第2実施例:
E.変形例:
A.燃料電池の構成:
図1は、第1実施例の燃料電池の概略構成を表わす断面模式図である。本実施例の燃料電池は、固体高分子型燃料電池であり、単セルを複数積層したスタック構造を有している。すなわち、本実施例の燃料電池は、図1に示すように、複数の単セル20を備えると共に、各々の単セル20間にガスセパレータ30を介在させつつ単セル20を積層させた構造を有している。
単セル20は、電解質膜を含むMEA(膜−電極複合体、Membrane Electrode Assembly)22と、MEA22を挟持するように配置されたガス流路形成部24,25を備える。ここで、MEA22は、電解質膜と、電解質膜を間に挟んでその表面に形成された触媒電極であるカソードおよびアノードと、上記各々の触媒電極上に配置されたガス拡散層と、を備えている(図示せず)。
電解質膜は、固体高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸を備えるフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。カソードおよびアノードは、電気化学反応を促進する触媒、例えば、白金、あるいは白金と他の金属から成る合金を備えている。カソードおよびアノードを形成するには、例えば、白金等の触媒金属を担持させたカーボン粉を作製し、この触媒担持カーボンと、電解質膜を構成する電解質と同様の電解質とを用いて触媒ペーストを作製し、作製した触媒ペーストを電解質膜上に塗布すればよい。ガス拡散層は、カーボン製の多孔質部材であり、例えばカーボンクロスやカーボンペーパによって形成される。触媒電極を表面に形成した電解質膜と、ガス拡散層とは、例えばプレス接合により一体化されてMEA22となる。なお、ガス拡散層は、触媒電極に対するガス供給効率を向上させると共に、ガス流路形成部と触媒電極との間の集電性を高め、電解質膜を保護する働きを有するが、ガス流路形成部の構成材料やガス流路形成部の気孔率によっては、ガス拡散層を設けないこととしても良い。
ガス流路形成部24,25は、発泡金属や金属メッシュなどの金属製多孔質体、あるいは、カーボン製の多孔質体によって形成することができ、本実施例では、チタン製の多孔質体を用いている。このようなガス流路形成部24,25は、MEA22とガスセパレータ30との間に形成される空間を占めるように配置されており、内部に形成される多数の細孔から成る空間は、電気化学反応に供されるガスが通過する単セル内ガス流路として機能する。すなわち、カソードとガスセパレータ30との間に配置されるガス流路形成部24の細孔が形成する空間は、酸素を含有する酸化ガスが通過する単セル内酸化ガス流路として機能する。また、アノードとガスセパレータ30との間に配置されるガス流路形成部25の細孔が形成する空間は、水素を含有する燃料ガスが通過する単セル内燃料ガス流路として機能する。
ここで、隣り合うガスセパレータ30間であって、MEA22およびガス流路形成部24,25の外周部には、可撓性および弾性を有するシール部27が設けられている。シール部27は、例えば、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴムなどの絶縁性樹脂材料によって形成されると共に、MEA22と一体で形成されている。このようなシール部27は、例えば、シール部27に対応する形状の金型のキャビティ内にMEA22の外周部が収まるようにMEA22を配置し、上記樹脂材料を射出成形することによって形成できる。これにより、MEA22とシール部27とが隙間なく接合される。あるいは、シール部27は、MEA22と一体形成するだけでなく、MEA22に加えてさらにガス流路形成部24,25と一体形成しても良い。
図2は、MEA22と一体形成されたシール部27の概略構成を表わす平面図である。図2に示すように、シール部27は、略四角形状の薄板状部材であり、外周部に設けられた10個の穴部と、中央部に設けられてMEA22が組み込まれている略四角形の穴部とを有している。このようなシール部27は、図1に示すように所定の凹凸形状を有している。すなわち、シール部27では、上記10個の穴部のうちの6つの穴部(後述する穴部40〜45)、および略四角形の穴部を取り囲む位置に、略同一の高さを有する凸部であるリップ28が設けられている(図1参照)。このリップ28によってシール部27は、隣接するガスセパレータ30と接触する。シール部27がガスセパレータ30に接触する接触位置であるリップ28が設けられた位置を、図1の断面図および図2の平面図において、シール線SLとして示している。シール部27は、弾性を有する樹脂材料から成るため、燃料電池内で積層方向に平行な方向に押圧力が加えられることにより、上記シール線SLの位置においてシール部27によってガスシール性を実現可能となる。なお、全体として略四角形状であるシール部27の四つの角部の内の対抗する一組の角部においては、角部から延出する形状の突起部66,67が設けられている。突起部66,67の各々には、シール部27の外周部に設けられた既述した10個の穴部の内の穴部64あるいは穴部65が形成されている(図2参照)。これら2つの穴部は、ガスセパレータ30および単セル20を含む部材を積層して燃料電池を組み立てる際に、シール部27の燃料電池全体に対する位置を規定するためのものである。シール部27の位置合わせの動作については、後述する。なお、図2では、シール部27と一体化されたMEA22における露出している部分を、ハッチを付して示している。
ガスセパレータ30は、図1に示すように、ガス流路形成部24と接するカソード側プレート31と、ガス流路形成部25と接するアノード側プレート33と、カソード側プレート31およびアノード側プレート33に挟持される中間プレート32と、を備えている。これら3枚のプレートは、導電性材料、例えばステンレス鋼あるいはチタンやチタン合金といった金属によって形成される薄板状部材であり、カソード側プレート31、中間プレート32、アノード側プレート33の順に重ね合わされて、例えば拡散接合により接合されている。これら3種のプレートは、いずれも凹凸のない平坦な表面を有すると共に、各々、所定の位置に所定形状の穴部を有している。図3は、カソード側プレート31の形状を示す平面図であり、図4は、アノード側プレート33の形状を示す説明図であり、図5は、中間プレート32の形状を示す説明図である。
カソード側プレート31、アノード側プレート33は、いずれも、その外周部においてシール部27と同様の位置に、8つの穴部を備えている。これらの8つの穴部の内の6つの穴部(穴部40〜45)は、スタック構造を形成するために各々の薄板状部材が積層された際に互いに重なり合って、燃料電池内部において積層方向に平行に流体を導くマニホールドを形成する。
ガスセパレータ30を構成する各プレートおよびシール部27では、略四角形状である外周の一辺(図3において辺35と示す)の近傍に穴部40が形成されている。また、近傍に穴部40が形成された辺と対向する辺(図3において辺36と示す)の近傍には、穴部41が形成されている。さらに、他の2辺のうちの一方の辺(図3において辺37と示す)の近傍には穴部42,44が形成されており、他方の辺(図3において辺38と示す)の近傍には穴部43,45が形成されている。なお、中間プレート32は、上記6つの穴部のうち、穴部44,45は有していないが、後述する複数の冷媒孔48が、穴部44,45に対応する位置に重なるように設けられている。
上記各薄板状部材が備える穴部40は、燃料電池に対して供給された酸化ガスを各単セルに分配する酸化ガス供給マニホールドを形成し(図中、O2 inと表わす)、穴部41は、各単セルから排出されて集合した酸化ガスを外部へと導く酸化ガス排出マニホールドを形成する(図中、O2 outと表わす)。また、穴部42は、燃料電池に対して供給された燃料ガスを各単セルに分配する燃料ガス供給マニホールドを形成し(図中、H2 inと表わす)、穴部43は、各単セルから排出されて集合した燃料ガスを外部へと導く燃料ガス排出マニホールドを形成する(図中、H2 outと表わす)。さらに、穴部44は、燃料電池に対して供給された冷却水などの冷媒を各ガスセパレータ30内に分配する冷媒供給マニホールドを形成し(図中、水 inと表わす)、穴部45は、各ガスセパレータ30から排出されて集合した冷媒を外部へと導く冷媒排出マニホールドを形成する(図中、水 outと表わす)。
また、カソード側プレート31は、穴部40の近傍に、穴部40よりも小さく、穴部40に平行に配列する複数の穴部である連通孔50を備えており、穴部41の近傍には、同様に、穴部41に平行に配列する複数の連通孔51を備えている(図3参照)。アノード側プレート33は、穴部42の近傍に、穴部42よりも小さく、穴部42に平行に配列する複数の穴部である連通孔52を備えており、穴部43の近傍には、同様に、穴部43に平行に配列する複数の連通孔53を備えている(図4参照)。中間プレート32においては、穴部40の形状が他のプレートとは異なっており、中間プレート32の穴部40は、この穴部40のプレート中央部側の辺が、プレート中央部側へと突出する複数の突出部を備える形状となっている。穴部40が有する上記複数の突出部を、連通部54と呼ぶ。この連通部54は、中間プレート32とカソード側プレート31とが積層されたときに連通孔50と重なり合って、酸化ガス供給マニホールドと連通孔50とが連通するように、各連通孔50に対応して設けられている。中間プレート32では、他の穴部41,42,43においても同様に、連通孔51,52,53に対応して、複数の連通部55,56,57がそれぞれ設けられている(図5参照)。
燃料電池の内部において、穴部40が形成する酸化ガス供給マニホールドを流れる酸化ガスは、中間プレート32の連通部54が形成する空間と、カソード側プレート31の連通孔50とを介して、ガス流路形成部24内に形成される単セル内酸化ガス流路へと流入する。単セル内酸化ガス流路において酸化ガスは、ガス流路形成部24に平行な方向(面方向)に流れると共に、面方向に垂直な方向(積層方向)へとさらに拡散する。積層方向に拡散した酸化ガスは、ガス流路形成部24からガス拡散層を介してカソードに至り、電気化学反応に供される。このように電気化学反応に寄与しつつ単セル内酸化ガス流路を通過した酸化ガスは、ガス流路形成部24から、カソード側プレート31の連通孔51および中間プレート32の連通部55が形成する空間を介して、穴部41が形成する酸化ガス排出マニホールドへと排出される。同様に、燃料電池の内部において、穴部42が形成する燃料ガス供給マニホールドを流れる燃料ガスは、中間プレート32の連通部56およびアノード側プレート33の連通孔52が形成する空間を介して、ガス流路形成部25内に形成される単セル内燃料ガス流路へと流入し、アノードにおける電気化学反応に供される。単セル内燃料ガス流路を通過した燃料ガスは、ガス流路形成部25から、アノード側プレート33の連通孔53および中間プレート32の連通部57が形成する空間を介して、穴部43が形成する燃料ガス排出マニホールドへと排出される。
図2ないし図5においてA−A断面の位置を示しているが、このA−A断面の位置は、図1に示した断面図に相当する位置を表わしている。図1では、酸化ガス供給マニホールドから、連通部54および連通孔50を介してガス流路形成部24内へと酸化ガスが供給される様子と、ガス流路形成部24から、連通孔51および連通部55を介して酸化ガス排出マニホールドへと酸化ガスが排出される様子とが、それぞれ矢印で表わされている。
なお、中間プレート32は、さらに、ガス流路形成部と重なる領域に、互いに平行に形成された細長い複数の冷媒孔48を備えている。これらの冷媒孔48の端部は、中間プレート32を他の薄板状部材と重ね合わせたときに、穴部44,45と重なり合い、冷媒が流れるためのセル間冷媒流路をガスセパレータ30内で形成する。すなわち、燃料電池の内部において、穴部44が形成する冷媒供給マニホールドを流れる冷媒は、上記冷媒孔48によって形成されるセル間冷媒流路に分配され、セル間冷媒流路から排出される冷媒は、穴部45が形成する冷媒排出マニホールドに排出される。
ガスセパレータ30を構成する3枚のプレートと、シール部27とは、上記した流体のマニホールドとなる穴部40〜45の他に、さらに2つの穴部58,59を備えている。穴部58,59は、略四角形状である上記した各板状部材において、対向する一組の角の近傍に設けられている。すなわち、図3に示した辺35と辺38とが成す角の近傍には、穴部58が形成され、図3に示した辺36と辺37とが成す角の近傍には、穴部59が形成されている。これら2つの穴部は、ガスセパレータ30および単セル20を含む部材を積層して燃料電池を組み立てる際に、ガスセパレータ30の燃料電池全体に対する位置を規定するためのものである。ガスセパレータ30の積層時の位置合わせの動作については、後述する。
なお、ガスセパレータ30は、シール部27とは異なり、突起部66,67を備えていない。そのため、シール部27の突起部66,67に形成される穴部64,65に対応する穴部も有していない。
B.燃料電池の組み立て時における位置合わせ:
図6は、本実施例の燃料電池の組み立ての様子を表わす斜視図である。本実施例の燃料電池を組み立てるには、まず、既述したように、3枚のプレートを積層してガスセパレータ30を作製する。また、既述したようにMEA22とシール部27とを一体形成すると共に、MEA22上に配置されるようにガス流路形成部24,25をシール部27に嵌め込んで固着させ、単セル20を形成する。本実施例では、このように予め作製したガスセパレータ30と単セル20とを交互に積層することによって、燃料電池を組み立てる。
ここで、本実施例では、図6に示すように、エンドプレート62上に、ガスセパレータ30およびシール部27を積み上げている。エンドプレート62は、ガスセパレータ30およびシール部27よりも一回り大きな略四角形状に形成されて、例えばステンレス鋼のような剛性に優れた材料により形成される板状部材である。このエンドプレート62には、4つの角部の各々の近傍において、エンドプレート62面に対して略垂直に、すなわち、MEA22やガスセパレータ30を含む部材から成る積層体の積層方向に平行に延出するガイドピン60が取り付けられている。これらのガイドピン60は、後述するように、ガスセパレータ30およびシール部27に形成された穴部58,59、および、シール部27に形成された穴部64,65に係合させるための構造である。ガイドピン60は、絶縁性材料、例えばPTFEなどのフッ素樹脂によって形成することができる。あるいは、例えば表面に絶縁性材料から成る層を設けることにより、燃料電池内での短絡が防止されていれば、ガイドピン60自体は金属材料によって形成しても良い。なお、実際に燃料電池を組み立てる際には、エンドプレート62上には、まず、絶縁板や、出力端子を備える集電板が積層されるが、これらについては図示を省略している。
ガスセパレータ30と単セル20とを交互に積層して燃料電池を組み立てる際には、剛性を有する金属製の板状部材であるガスセパレータ30は、対向する2つの角部の近傍に形成された穴部58,59をガイドピン60によって貫通させることにより、その積層位置が定められる。すなわち、ガスセパレータ30に形成された穴部58,59を貫通する2本のガイドピン60は、燃料電池全体に対するガスセパレータ30の位置を規定するガスセパレータ位置決め部として機能する。
これに対して、MEA22と一体化されたシール部27は、4つの角部の近傍に形成された穴部58,59および穴部64,65をガイドピン60に貫通させることにより、その積層面に対する位置が定められる。すなわち、シール部27に形成された穴部58,59,64,65を貫通する各々のガイドピン60は、シール部27を支持するシール部支持部として働く。そして、穴部58,59,64,65を貫通する4本のガイドピン60は、全体として、燃料電池全体に対するシール部27の位置を規定するシール部位置決め部として機能する。
ここで、シール部27は、可撓性および弾性を有する部材であるため、撓み易い性質を有している。このようにシール部27が撓むと、シール部27全体を精度良く位置合わせすることが困難となる。しかしながら、シール部27は、全体が延びる性質をも有しているため、シール部27が撓んでいても、全体を延ばしつつ、穴部58,59および穴部64,65をガイドピン60に貫通させることができる。ここで、ガイドピン60は、略四角形状のシール部27の四隅のそれぞれの近傍に設けられているため、各穴部をガイドピンで貫通させてシール部27を支持することにより、シール部27全体において、略均一な、シール部27を平坦な状態に保とうとする張力がかかる状態となる。
以上のように構成された本実施例の燃料電池によれば、シール部27は、シール部27が備える穴部58,59,64,65がガイドピン60に貫通されることによって、シール部27に平坦性を与える張力を生じる状態で位置決めされるため、シール部27が可撓性および弾性を有する部材であっても、シール部27を精度良く積層することができる。このように、シール部27を積層する際の精度を高めることにより、シール部27の撓みの影響を受けることなく、シール部27が備えるリップ28を精度良く配置することが可能になる。
ここで、単セル20を積層する際には、特に、シール部27がガスセパレータ30に接触する接触位置であるリップ28の位置が厳密に規定され、図1に示したシール線SLが、積層されたすべての単セル20で、積層方向に平行に精度良く重なることが望ましい。リップ28の位置がずれると、ずれたリップ28においては、ガスセパレータ30に対してガスセパレータ30面に垂直方向の力を充分に加え難くなり、シール性が低下する可能性があるためである。特に、リップ28の位置がリップ28の幅以上にずれると、シール線SLにおいて積層方向に充分な圧力が掛からなくなり、燃料電池全体で所望のシール性が確保できなくなる可能性がある。本実施例では、上述したようにシール部27の全体を平坦に保つ張力を掛けつつシール部27を各ガイドピン60に嵌め込むことによって、リップ28の位置の精度を確保しているため、燃料電池全体においても、リップ28の位置を積層方向に精度良く重ねて配置することができる。
また、本実施例では、ガスセパレータ30は、2つの穴部58,59をガイドピン60に嵌め込むことによって燃料電池全体に対して位置決めされるため、積層の精度を確保しつつ、剛性を有する部材であるガスセパレータ30を嵌め込む動作を容易に行なうことができる。
ここで、回転して位置ずれすることなくガスセパレータ30を位置決めするには、2箇所以上で位置決めする必要がある。そして、位置決め箇所が増えるほど、位置決めの信頼性は増す。しかしながら、ガスセパレータ30では、積層位置においてある程度のずれが許容される。これは、ガスセパレータ30においては、積層位置がずれると、ガスセパレータ30の周辺部に設けられた各穴部が形成する流体のマニホールドの壁面にがたつきが生じるが、ずれが僅かであれば燃料電池の機能に支障は生じないためである。そのため、本実施例では位置決め箇所を2箇所に抑えることで、充分な積層精度を確保している。また、位置決め箇所が増えるほど、ガスセパレータ位置決め部の精度の僅かなずれによって、剛性を有するガスセパレータ30の嵌め込みの動作が困難になるが、位置決め箇所を2箇所に抑えることで、ガスセパレータ30の嵌め込みの動作を容易にしている。また、位置決め箇所が増えるほど、位置決めに係る穴部の形成に対してより高い精度が要求されることになるが、位置決め箇所の数を抑えることで、穴部の形成に要求される精度を抑えることができる。さらに本実施例では、ガスセパレータ位置決め部として、シール部位置決め部を構成する4本のガイドピン60の内の2本を用いているため、燃料電池全体の構成を簡素化することができる。
このように、本実施例では、MEA22およびガス流路形成部24,25と一体化したシール部と、ガスセパレータと、を交互に積層すれば良く、予め単セルとガスセパレータとを一体化して用意する必要がない。そのため、ガスセパレータとシール部とを予め固着させる必要がなく、燃料電池の組み立ての動作を簡素化できる。さらに、本実施例では、ガスセパレータ30内にセル間冷媒流路を形成している。そのため、単セル20とガスセパレータ30とを、それぞれガイドピン60に嵌め込みながら交互に積層するという燃料電池の組み立て動作の際に、冷媒流路の形成を考慮する必要がなく、組み立て動作をさらに簡素化することができる。
また、本実施例の燃料電池は、ガスマニホールドと単セル内ガス流路とを連通させる連通路(連通孔50〜53および連通部54〜57によって形成される連通路)を内部に形成したガスセパレータ30を備えている。そのため、ガスセパレータ30の表面において、ガスマニホールド用穴である穴部40〜45の近傍に、ガスマニホールドと単セル内ガス流路とを連通させる流路を形成するための凹凸形状を形成する必要がない。したがって、リップ28は、各穴部40〜45を取り囲む形状に設ければ良く、ガスマニホールドと単セル内ガス流路とを連通させる構造に起因してリップの形状が複雑化することがない。
なお、ガスセパレータにおいて、MEAとの間に単セル内ガス流路を形成するための溝などの凹凸形状を表面に形成することも可能である。このような場合にも、MEAと一体形成されたシール部と、ガスセパレータと、のそれぞれを積層して燃料電池を組み立てる際に、既述したシール部位置決め部およびガスセパレータ位置決め部を設けることで、実施例と同様の効果が得られる。
C.第1実施例の変形例:
図7は、第1実施例の変形例としての燃料電池が備える構成部材の概略構成を表わす平面図である。図7(A)は、MEA22と一体化されたシール部127を表わし、図7(B)は、ガスセパレータ130を表わす。第1実施例の変形例としての燃料電池は、ガスセパレータ位置決め部およびシール部位置決め部を構成する穴部およびガイドピンの配置以外は、第1実施例の燃料電池と同様の構成を有しているため、第1実施例と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明を省略する。
シール部127は、シール部27と同様に、ガイドピンによって貫通される穴部58,59,64,65を有するが、シール部27とは異なり、突起部66,67を有することなくガスセパレータと同様の四角形状に形成されている。そのため、穴部64,65は、このような四角形状の角部の近傍に形成されている。また、ガスセパレータ130は、ガスセパレータ30とは異なり、穴部58,59が形成される角部とは異なる2つの角部の近傍に、それぞれ、穴部164,165が形成されている。この穴部164,165は、シール部127の穴部64,65に対応する位置に形成されているが、穴部64,65が嵌め込まれるガイドピン60の外周よりも一回り大きく形成されている。
以上のように構成されたシール部127に、ガス流路形成部24,25を嵌め込むと共に、ガスセパレータ130と交互に、ガイドピン60を備えるエンドプレート62上に積層することで、第1実施例と同様の効果が得られる。すなわち、シール部127においては、4本のガイドピン60がシール部位置決め部として機能して、シール部127に対して平坦性を与える張力を生じるようにシール部127を支持して燃料電池全体に対するシール部127の位置を規定するため、シール部127の位置決め精度を高めることができる。また、ガスセパレータ130では、2本のガイドピン60のみがガスセパレータ位置決め部として機能して、角部に設けた4つの穴部の内の2つの穴部でのみ位置決めを行ない、他の2つの穴部は位置決めに寄与しない。そのため、ガスセパレータにおいて、充分な位置決め精度を確保しつつ、嵌め込みの動作を容易に行なうことができる。さらに、シール部127に突起部66,67を設けないことにより、燃料電池全体を、第1実施例に比べて小型化することができる。
D.第2実施例:
既述した実施例では、燃料電池全体に対するガスセパレータの位置決めは、ガスセパレータに形成した穴部58,59を貫通するガイドピン60によって行なっているが、異なる構成のガスセパレータ位置決め部を設けることとしても良い。図8は、異なるガスセパレータ位置決め部を備える第2実施例の燃料電池の構成を表わす斜視図である。第2実施例の燃料電池は、ガスセパレータ位置決め部以外は、第1実施例あるいはその変形例の燃料電池と同様の構成を備えており、共通する部分には第1実施例およびその変形例と同じ参照番号を付して詳しい説明を省略する。
第2実施例の燃料電池が備えるガスセパレータ230は、第1実施例の変形例としての燃料電池が備えるガスセパレータ130と同様に、略四角形状に形成されると共に、その4つの角部の各々の近傍に、ガイドピン60に嵌め込むための穴部が形成されている。これらの穴部158,159,164,165は、ガスセパレータ130に形成された穴部164,165と同様に、ガイドピン60の外周よりも一回り大きく形成されている。そのため、穴部158,159,164,165の各々をガイドピン60に嵌め込んでも、ガスセパレータ230が正確に位置決めされることはない。
ここで、第2実施例の燃料電池では、エンドプレート262において、外形基準ガイド260が設けられている。外形基準ガイド260は、ガスセパレータ30および単セル20と略同一形状のエンドプレート262の4つの辺のそれぞれにおいて、エンドプレート262の外側から各辺に沿って、エンドプレート262面に対して垂直になるように、エンドプレート262に取り付けられた薄板状部材である。燃料電池を組み立てる際には、これら4つの外形基準ガイド260とガスセパレータ230の外周とを接触させつつ、ガスセパレータ230に設けた穴部158,159,164,165の各々をガイドピン60によって貫通させ、4つの外形基準ガイド260で囲まれた内部にガスセパレータ230を嵌め込めばよい。これにより、燃料電池全体に対して、剛性を有するガスセパレータ30を位置決めすることができる。
また、第2実施例の燃料電池が備えるシール部は、第1実施例の変形例が備えるシール部127と同様の構成を備えている。すなわち、突起部66,67を有しない略四角形状に形成されると共に、4つの角部の各々の近傍に、シール部位置決め部である4本のガイドピン60によって貫通される穴部58,59,64,65が設けられている。
以上のような構成とすることで、第1実施例と同様の効果が得られる。すなわち、シール部においては、シール部に対して平坦性を与える張力を生じるようにシール部を支持して燃料電池全体に対するシール部の位置を規定するため、シール部の位置決め精度を高めることができる。また、ガスセパレータ230では、ガスセパレータ位置決め部である外形基準ガイド260によって位置決めを行なうため、充分な位置決め精度を確保しつつ、嵌め込みの動作を容易に行なうことができる。なお、ガスセパレータ位置決め部は、剛性を有するガスセパレータを、ある程度の精度で積層時に位置決め可能であればよく、外形基準ガイドの形状は、図8とは異なる形状であっても良い。
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
E1.変形例1:
シール部やガスセパレータ、あるいは、これらを燃料電池全体に対して位置決めする位置決め部の構成は、種々の変形が可能である。例えば、第1および第2実施例では、シール部およびガスセパレータを略四角形状に形成しているが、異なる形状としても良い。例えば、シール部およびガスセパレータを、略四角形状以外の略多角形状に形成しても良い。この場合には、略多角形状の各々の角部の近傍に、位置決め穴としての穴部を形成すると共に、エンドプレート上には、これらの位置決め穴に応じた位置に、積層方向に延出するシール部支持部を設ければ良い。あるいは、シール部およびガスセパレータを、略円形状や、略楕円形状に形成しても良い。この場合には、円や楕円の周に沿って、略等間隔に位置決め穴を形成する共に、エンドプレート上には、これらの穴部に対応する位置にシール部支持部を設ければ良い。
また、第1および第2実施例では、シール部支持部は、シール部に設けた穴部を貫通することによってシール部を支持しているが、異なる構成としても良い。シール部位置決め部が、シール部を支持することによってシール部に平坦性を与える張力を生じることが可能な位置に設けられた複数の支持部を有するならば、可撓性と弾性を有するシール部材を精度良く位置決めすることができる。そして、シール部に設けられ、ガスセパレータと接触することによってシール性を実現するリップを、積層方向に精度良く重ね合わせることができる。
このように、シール部位置決め部の構成が実施例とは異なる場合であっても、シール部位置決め部とは異なる構成のガスセパレータ位置決め部により、充分な位置決め精度を確保しつつ、剛性を有するガスセパレータの積層の動作を容易化すればよい。例えば、第1実施例と同様に、シール部位置決め部が備える複数の支持部のうちの一部の支持部を利用して、ガスセパレータ位置決め部を構成すれば良い。このように、シール部よりも少ない位置でガスセパレータを位置決めすることにより、剛性を有するガスセパレータの積層の動作を容易化でき、一部の支持部を共通とすることで、燃料電池全体の構成を簡素化できる。あるいは、第2実施例のように、シール部位置決め部とは別体で設けた他のガスセパレータ位置決め部を設けても良い。このとき、ガスセパレータ位置決め部は、第2実施例のように、ガスセパレータ位置決め部の外側に接触して位置を規定する構成としても良く、あるいは、ガスセパレータに設けた穴部を貫通するガイドピンのように、ガスセパレータに係合してガスセパレータを支持する構成としても良い。ガスセパレータに係合して支持する構成の場合には、シール部位置決め部を構成する支持部よりも支持位置の数を少なく設けることで、剛性を有するガスセパレータの積層の動作を容易化することができる。
E2.変形例2:
実施例では、燃料電池は固体高分子型燃料電池としたが、異なる種類の燃料電池であっても良い。電解質・電極複合体と一体形成されるシール部とガスセパレータとを積層して成る燃料電池であれば、本発明を適用することができる。
第1実施例の燃料電池の概略構成を表わす断面模式図である。 シール部27の概略構成を表わす平面図である。 カソード側プレート31の形状を示す平面図である。 アノード側プレート33の形状を示す説明図である。 中間プレート32の形状を示す説明図である。 燃料電池の組み立ての様子を表わす斜視図である。 第1実施例の変形例としての燃料電池が備える構成部材の概略構成を表わす平面図である。 第2実施例の燃料電池の構成を表わす斜視図である。
符号の説明
20…単セル
22…MEA
24,25…ガス流路形成部
27,127…シール部
28…リップ
30,130,230…ガスセパレータ
31…カソード側プレート
32…中間プレート
33…アノード側プレート
35〜38…辺
40〜45…穴部
48…冷媒孔
50〜53…連通孔
54〜57…連通部
58,59,64,65…穴部
60…ガイドピン
62,262…エンドプレート
66,67…突起部
158,159,164,165…穴部
260…外形基準ガイド

Claims (10)

  1. 燃料電池であって、
    電解質層と、該電解質層上に形成された電極と、を備える電解質・電極複合体と、
    前記電解質・電極複合体上に配置され、前記電解質・電極複合体上に形成されるガス流路の壁面の一部を形成するガスセパレータと、
    前記電解質・電極複合体の外周部に前記電解質・電極複合体と一体で形成されると共に、可撓性を有し、前記ガスセパレータと接触することによってガスシール性を確保するシール部と、
    前記燃料電池全体に対する前記シール部の位置を規定するシール部位置決め部と、
    前記燃料電池全体に対する前記ガスセパレータの位置を規定するガスセパレータ位置決め部と
    を備える燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記シール部位置決め部は、前記シール部に平坦性を与える張力を生じつつ、前記シール部の位置を規定する
    燃料電池。
  3. 請求項2記載の燃料電池であって、
    前記シール部位置決め部は、前記シール部に平坦性を与える張力を生じることが可能な位置に設けられた、前記シール部を支持する複数のシール部支持部によって構成される
    燃料電池。
  4. 請求項3記載の燃料電池であって、
    前記シール部は、その外周形状が略多角形状に形成されており、
    前記複数のシール部支持部は、前記略多角形状に形成された前記シール部の各々の角部の近傍に設けられている
    燃料電池。
  5. 請求項3または4記載の燃料電池であって、
    前記複数のシール部支持部の各々は、
    前記シール部と一体形成された前記電解質・電極複合体と、前記ガスセパレータと、を含む部材が積層される積層方向に平行に延出して設けられており、
    前記シール部に形成された位置決め穴を貫通することによって前記シール部を支持する
    燃料電池。
  6. 請求項5記載の燃料電池であって、
    前記ガスセパレータ位置決め部は、前記複数のシール部支持部の一部であって、前記ガスセパレータに形成された位置決め穴を貫通する複数のシール部支持部によって構成される
    燃料電池。
  7. 請求項6記載の燃料電池であって、
    前記シール部は、その外周が略四角形状に形成されており、
    前記シール部位置決め部を構成する前記複数のシール部支持部は、前記略四角形状に形成された前記シール部における4つの角部の各々の近傍に設けられ、
    前記ガスセパレータ位置決め部は、前記4つの角部の内の対向する2つの角部に設けられた前記シール部支持部によって構成される
    燃料電池。
  8. 請求項1ないし5いずれか記載の燃料電池であって、
    前記ガスセパレータ位置決め部は、前記シール部と一体形成された前記電解質・電極複合体と、前記ガスセパレータと、を含む部材を積層して成る積層体の側壁に接して、前記積層体の積層方向に平行に設けられている
    燃料電池。
  9. 電解質層と該電解質層上に形成された電極とを備える電解質・電極複合体と一体形成され、燃料電池内部におけるガスシール性を確保するためのシール部と、前記電解質・電極複合体上に配置されることで、前記電解質・電極複合体上に形成されるガス流路の壁面の一部を形成するガスセパレータと、を含む部材を、所定の順序で積層して燃料電池を製造する方法であって、
    前記燃料電池全体に対する前記シール部の位置を規定するシール部位置決め部によって、前記シール部を位置決めしつつ積層する第1の工程と、
    前記燃料電池全体に対する前記ガスセパレータの位置を規定するガスセパレータ位置決め部によって、前記ガスセパレータを位置決めしつつ積層する第2の工程と
    を備える燃料電池の製造方法。
  10. 請求項9記載の燃料電池の製造方法であって、
    前記第1の工程は、前記シール部位置決め部によって、前記シール部に平坦性を与える張力を生じるように前記シール部を支持する
    燃料電池の製造方法。
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