JP5109570B2 - 燃料電池スタック - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池スタックに関するものである。
従来、燃料電池は発電効率が高く、有害物質を排出しないので、産業用、家庭用の発電装置として、又は、人工衛星や宇宙船などの動力源として実用化されてきたが、近年は、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として開発が進んでいる。そして、前記燃料電池は、アルカリ水溶液形(AFC)、リン酸形(PAFC)、溶融炭酸塩形(MCFC)、固体酸化物形(SOFC)、直接形メタノール(DMFC)等のものであってもよいが、固体高分子形燃料電池(PEMFC)が一般的である。
この場合、固体高分子電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟み、一体化させて接合する。そして、該ガス拡散電極の一方を燃料極(アノード極)とし、その表面に燃料としての水素ガスを供給すると、水素が水素イオン(プロトン)と電子とに解離され、水素イオンが固体高分子電解質膜を移動する。また、前記ガス拡散電極の他方を酸素極(カソード極)とし、その表面に酸化剤としての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子とが結合して、水が生成される。このような電気化学反応によって起電力が生じるようになっている。
そして、固体高分子形燃料電池においては、固体高分子電解質膜の外側に燃料としての水素ガスや酸化剤としての空気のような反応ガスの供給通路を形成するセパレータを配設した積層構造が採用されている。前記セパレータは、積層方向に隣り合う固体高分子電解質膜への反応ガスの透過を防止するとともに、発生した電流を外部へ取り出すための集電を行う。このように、固体高分子電解質膜とセパレータとから成る単位セルを多数積層し、締付装置で締め付けることによって燃料電池スタックが構成される。また、反応ガスのシール性を確保するために、固体高分子電解質膜とセパレータとの間に、接着剤又はガスケットを介在させている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−209470号公報
しかしながら、前記従来の燃料電池スタックにおいては、反応ガスの入出口部に板状の支持プレートを配設するので、入出口部におけるガス流路が狭められてしまうとともに、構造が複雑化して、製作が困難になってしまう。
接着剤を用いて反応ガスのシール性を確保する場合、接着剤の侵入に起因する流路の閉塞(そく)を防止するために、ガス流路の入出口部に板状の支持プレートを配設して接着剤を充填(てん)する。この場合、支持プレートを配設するために入出口部の流路高さを一段低くする必要があるので、ガス流路が狭められてしまう。また、はみ出した接着剤がガス流路内に侵入して流路の一部を閉塞する可能性があるので、部品の寸法精度を高くしたり、接着剤の塗布量を厳密に管理したりすることが必要となり、製作が困難となり、コストが高くなってしまう。
また、ガスケットを用いて反応ガスのシール性を確保する場合、燃料電池の性能とガスケットのシール性とを両立させるために、MEA及びガスケットへ付与される締付荷重がそれぞれ適切な値となるように、荷重コントロールを行う必要がある。そのため、ガス流路の入出口部にガスケットの荷重を受けるための支持プレートを配設する必要があり、ガス流路が狭められるとともに、構造が複雑化してしまう。
本発明は、前記従来の燃料電池スタックの問題点を解決して、コレクタの金網部をMEAの電極よりも大きく形成し、前記金網部によってシール部材を支持することにより、反応ガスの入出口部において流路が狭められることがなく、部品点数を減少させることができ、構造を簡素化して、信頼性が高く、コストの低い燃料電池スタックを提供することを目的とする。
そのために、本発明の燃料電池スタックにおいては、電解質層を燃料極と酸素極とで挟持したMEAプレートが、前記燃料極に沿って燃料ガス流路に配設されるコレクタ及び前記酸素極に沿って酸化剤流路に配設されるコレクタを備えるセパレータプレートを挟んで、積層される燃料電池スタックであって、前記MEAプレートは、MEA及び該MEAの外周に接続された弾性体から成るシール部材を備え、前記コレクタは、前記燃料極及び酸素極よりも大きく形成されているとともに、前記燃料極及び酸素極に当接する平面状の金網部、及び、該金網部の前記燃料極及び酸素極と反対側の面に接合された線状材を備え、前記金網部における前記燃料極及び酸素極の端より延出した部分が前記シール部材の平面部を支持する。
本発明の更に他の燃料電池スタックにおいては、さらに、前記セパレータプレートは、隣接するMEA間で反応ガスを遮断するセパレータ基板を備え、前記金網部は、隣接するセパレータプレートのセパレータ基板とともに、前記シール部材を挟み込んで支持する。
本発明の更に他の燃料電池スタックにおいては、さらに、前記シール部材は、前記電解質層の周縁に一体的に接続され、前記電解質層から前記平面部までの距離は、締付荷重が付与された状態において、前記燃料極及び酸素極の厚さとほぼ同一となるよう設定される。
請求項1の構成によれば、反応ガスの入出口部において燃料ガス流路及び酸化剤流路が狭められることがなく、部品点数を減少させることができ、構造を簡素化することができる。
請求項2の構成によれば、金網部を平坦(たん)な状態に維持することができる。
請求項の構成によれば、MEA及びシール部材へ付与される締付荷重がそれぞれ適切な値となるので、燃料電池の活性化分極及び抵抗分極が抑制されて、性能が高く、シール部材の耐久性が高くなる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す模式斜視図、図3は本発明の第1の実施の形態における燃料電池のセルモジュールの構成を示す図である。
図において、11は燃料電池(FC)装置としての燃料電池スタックであり、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として使用される。ここで、前記車両は、照明装置、ラジオ、パワーウィンドウ等の車両の停車中にも使用される電気を消費する補機類を多数備えており、また、走行パターンが多様であり、動力源に要求される出力範囲が極めて広いので、動力源としての燃料電池スタック11と図示されない蓄電手段としての二次電池とを併用して使用することが望ましい。
そして、燃料電池スタック11は、アルカリ水溶液形、リン酸形、溶融炭酸塩形、固体酸化物形、直接形メタノール等のものであってもよいが、固体高分子形燃料電池であることが望ましい。
なお、更に望ましくは、反応ガスとして水素ガスと酸素又は空気とを使用し、水素ガスを燃料ガス、すなわち、アノードガスとし、酸素又は空気を酸化剤、すなわち、カソードガスとするPEMFC(Proton Exchange Membrane Fuel Cell)形燃料電池、又は、PEM(Proton Exchange Membrane)形燃料電池と呼ばれるものである。ここで、該PEM形燃料電池は、一般的に、プロトン等のイオンを透過する電解質層としての固体高分子電解質膜の両側に触媒、電極及びセパレータを結合した燃料電池としてのセル(Fuel Cell)を複数及び直列に結合したスタック(Stack)から成る。
本実施の形態において、燃料電池スタック11は、後述されるMEA(膜電極接合体:Membrane Electrode Assembly)21を含む燃料電池としてのMEAプレートである単位セル10Aと、該単位セル10A同士を電気的に接続するとともに、単位セル10Aに導入される、アノードガスの流路としての水素ガス流路とカソードガスの流路としての空気流路とを分離するセパレータプレートとしてのセパレータユニット10Bとを1セットとして、板厚方向に複数のセットを重ねて構成されている。なお、燃料電池スタック11は、単位セル10A同士が所定の間隙(げき)を隔てて配置され、多段に重ねられて積層されている。この場合、燃料電池スタック11は、導電可能に、かつ、燃料ガス流路、すなわち、水素ガス流路が連続するように相互に接続されている。そして、このようなセットの積層体は、図示されないエンドプレートによって、図3における上下両側から挟み込まれて、締付荷重を付与される。
そして、MEA21は、後述されるように、電解質層としての固体高分子電解質膜22と、その一側に設けられた燃料極23a及び他側に設けられた酸素極としての空気極23bとで構成されている。前記燃料極23a及び空気極23bは、反応ガスを拡散しながら透過する導電性材料から成る電極拡散層と、該電極拡散層上に形成され、固体高分子電解質膜22と接触させて支持される触媒層とから成る。
前記セルモジュール10においては、セパレータユニット10Bの燃料極側に形成された燃料室内に燃料ガス、すなわち、アノードガスとしての水素ガスを供給すると、水素が水素イオンと電子とに分解され、水素イオンがプロトン同伴水を伴って、固体高分子電解質膜22を透過する。また、前記空気極23bをカソード極とし、セパレータユニット10Bの空気極側に形成された空気流路としての酸素室内に酸化剤、すなわち、カソードガスとしての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子とが結合して、水が生成される。なお、水分が逆拡散水として固体高分子電解質膜22を透過し、燃料室内に移動する。ここで、逆拡散水とは、空気流路としての酸素室において生成される水が固体高分子電解質膜22内に拡散し、該固体高分子電解質膜22内を前記水素イオンと逆方向に透過して燃料室にまで浸透したものである。
また、酸化剤としての空気は、燃料電池スタック11の酸素室、すなわち、空気流路に供給される。この場合、供給される空気の圧力は、大気圧程度の常圧であってもよいし、より高い圧力であってもよい。なお、酸化剤として、空気に代えて酸素を使用することもできる。
図2に示される例において、燃料電池スタック11は、全体として扁(へん)平な直方体状の形状を有し、内部における空気の流れは、矢印Aで示されるように、重力方向、すなわち、上から下に直線状になっている。また、水素ガスの流れは、矢印Bで示されるように、重力方向、すなわち、前記矢印Aで示される方向とほぼ直交する水平面内において、セルモジュール10毎に折り返すサーペンタイン状に、すなわち、蛇行状になっている。なお、15はセルモジュール10の両端に形成された燃料ガス通路である。単位セル10A及びセパレータユニット10Bの各セットにおいて、水素ガスはセルモジュール10の一端に形成された燃料ガス通路15から水素ガス流路内に流入し、該水素ガス流路から排出されて他端に形成された燃料ガス通路15に流入する。
また、前記燃料電池スタック11は、水素ガスの入口側及び出口側に配設された図示されないエンドプレートによって積層方向に締め付けられている。なお、前記エンドプレートは締め付け用シャフトによって、セルモジュール10を締め付ける力が付与された状態で、相互に接続されている。
次に、前記燃料電池スタック11の構成について詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における単位セル及びセパレータユニットの組合せを示す図であり図3におけるC部拡大断面図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるコレクタの構成を示す図、図5は本発明の第1の実施の形態におけるコレクタの構成を示す要部拡大図であり図4のD部拡大図、図6は比較例における単位セル及びセパレータユニットの組合せを示す図である。なお、図4において、(a)は平面図、(b)は側面図である。
図1に示されるように、セパレータユニット10Bは、隣接するMEA21間のガス遮断部材でありセパレータ本体としてのセパレータ基板31と、該セパレータ基板31の一側に設けられ、MEA21の燃料極23aの電極拡散層に接触して集電するコレクタ、すなわち、集電体としての燃料極側コレクタ32aと、セパレータ基板31の他側に設けられ、MEA21の空気極23bの電極拡散層に接触して同じく電流を外部に導出するための集電体としての空気極側コレクタ32bとを有する。なお、図1においては、図示の都合上、MEA21の燃料極23a側に配設されたセパレータユニット10Bでは空気極側コレクタ32bの図示が省略され、MEA21の空気極23b側に配設されたセパレータユニット10Bでは燃料極側コレクタ32aの図示が省略されている。
本実施の形態において、前記燃料極側コレクタ32a及び空気極側コレクタ32bは、一方の面がMEA21の燃料極23a又は空気極23bの電極拡散層に当接する長方形の板状のベース部である金網部としての燃料極ベースコレクタ33a及び空気極ベースコレクタ33bと、前記燃料極ベースコレクタ33a及び空気極ベースコレクタ33bの他方の面に接合された線状材としての燃料極線状材34a及び空気極線状材34bとを備える。なお、燃料極側コレクタ32a及び空気極側コレクタ32bは、実質的に同一の構成を有するので、ここでは、空気極側コレクタ32bの構成についてのみ説明し、燃料極側コレクタ32aについては説明を省略する。
図4及び5に示されるように、空気極ベースコレクタ33bは、平面形状が長方形の薄板状に形成された金網状の部材であり、網目状の開口を有するエキスパンドメタル、パンチングメタル等のメタル板材から成る。具体的には、導電性と耐蝕(しょく)性を備えた金属、例えば、ステンレス鋼、ニッケル合金、チタン合金等に金メッキ等の耐蝕導電処理を施したものから成る。また、開口率は、例えば、59〔%〕以上であるが任意に設定することができる。なお、前記長方形の寸法は、長手方向に関しては、同じく長方形であるMEA21の空気極23bの寸法とほぼ同一であり、短手方向に関しては、MEA21の空気極23bの寸法より大きく設定されている。
一方、空気極線状材34bは、例えば、断面矩(く)形の中実のワイヤ状又は棒状の開口を有していない部材であり、複数本が互いに平行になるように配列されている。図示される例において、空気極線状材34bは、長方形の空気極ベースコレクタ33bの短手方向に延在するように配列されている。なお、前記空気極線状材34bは、空気極ベースコレクタ33bと同一の材質のものであってもよいし、相違する材質のものであってもよい。また、前記空気極線状材34bの断面形状は、矩形以外の形状、例えば、円形、楕(だ)円形、三角形等であってもよく、任意に設定することができる。さらに、前記空気極線状材34bは、中空のパイプ状のものであってもよい。なお、空気極線状材34bは、拡散接合によって空気極ベースコレクタ33bの表面に接合されている。
そして、前記空気極ベースコレクタ33bの図4(b)における下側の面がMEA21の空気極23bの電極拡散層に当接し、空気極線状材34bの図4(b)における上側の面がセパレータ基板31に当接する。これにより、隣接する空気極線状材34b同士の間に上下が空気極ベースコレクタ33b及びセパレータ基板31によって画定され、長方形の空気極ベースコレクタ33bの短手方向に延在する空気流路35bが形成される。
なお、燃料極側コレクタ32aは、燃料極線状材34aが、長方形の燃料極ベースコレクタ33aの長手方向に延在するように配列され、該燃料極ベースコレクタ33aの長手方向に延在する水素ガス流路35aが形成される点、及び、長方形である燃料極ベースコレクタ33aの寸法が、長手方向に関して、同じく長方形であるMEA21の燃料極23aの寸法より大きく、短手方向に関して、燃料極23aの寸法とほぼ同一である点についてのみ、空気極側コレクタ32bと相違し、その他の点については、同様である。
本実施の形態において、単位セル10Aは、長方形のMEA21の周囲を囲繞(にょう)するように、固体高分子電解質膜22の周縁に一体的に接続されたシール部材17を有する。該シール部材17は、弾性を有する固形物、例えば、シリコーンゴムのような弾性を備える樹脂から成ることが好ましく、これにより、MEA21の固体高分子電解質膜22が樹脂系の高分子膜である場合には、該高分子膜との接続性が良好になる。そして、固体高分子電解質膜22の周縁にシール部材17が一体的に接続されることによって、MEA21とその周囲を囲繞するシール部材17との間には隙(すき)間が発生することがなく、単位セル10Aの両面を流れる水素ガスと空気とが前記隙間を通過して混合することが防止される。
そして、シール部材17の燃料極23a側の面は、対向するセパレータユニット10Bのセパレータ基板31の周縁部の表面に当接し、単位セル10Aとセパレータユニット10Bとの周縁部をシールする。これにより、単位セル10Aの燃料極23a側の面とセパレータユニット10Bの対向面との間における水素ガスの流通する空間を画定し、水素ガスが前記空間の外へ漏出することを防止する。
また、シール部材17の空気極23b側の面は、対向するセパレータユニット10Bのセパレータ基板31の周縁部の表面に当接し、単位セル10Aとセパレータユニット10Bとの周縁部をシールする。これにより、単位セル10Aの空気極23b側の面とセパレータユニット10Bの対向面との間における水素ガスの流通する空間を画定し、空気が前記空間の外へ漏出することを防止する。
長方形の単位セル10Aの長手方向両端近傍に対応する部分のシール部材17には、該シール部材17を厚さ方向に貫通し、長円形又は長方形のような形状を備える燃料ガス通路孔(あな)18が、それぞれ、形成されている。同様に、長方形のセパレータユニット10Bの長手方向両端近傍に対応する部分のセパレータ基板31には、該セパレータ基板31を厚さ方向に貫通し、長円形又は長方形のような形状を備える燃料ガス通路孔38が、それぞれ、形成されている。そして、図1に示されるように、単位セル10Aとセパレータユニット10Bとを積層した状態においては、シール部材17の燃料ガス通路孔18とセパレータ基板31の燃料ガス通路孔38とは、互いに一致し、セルモジュール10において、その積層方向に延在する燃料ガス通路15を形成する。
したがって、単位セル10Aと対向するセパレータユニット10Bとの間に形成される水素ガス流路35aは、単位セル10Aの長手方向両端近傍のシール部材17に形成された燃料ガス通路孔18同士を結ぶように、単位セル10Aの長手方向(図1における横方向)に延在する。そのため、燃料ガス通路15を流れる水素ガスは、図1において矢印で示されるように、水素ガス流路35a内に流入する。また、図示されない単位セル10Aの長手方向の他端においては、水素ガス流路35a内から排出された水素ガスが燃料ガス通路15内に流入する。
一方、単位セル10Aと対向するセパレータユニット10Bとの間に形成される酸化剤流路としての空気流路35bは、単位セル10Aの短手方向、すなわち、幅方向(図1における図面に垂直な方向)に延在する。なお、空気流路35bの両端は、セルモジュール10の側面において開口する。
また、シール部材17は、燃料ガス通路孔18が形成された部位において、上段部17a及び下段部17bから成る段差部を備え、単位セル10Aとセパレータユニット10Bとを積層する際に、前記段差部が対向するセパレータユニット10Bの燃料極側コレクタ32aの長手方向端部と係合する。具体的には、燃料極ベースコレクタ33aの長手方向の端部であってMEA21の燃料極23aの端より外方へ延出した部分の下面が、シール部材17の平面部、すなわち、下段部17bの平坦な上面に当接する。すなわち、セパレータユニット10Bの燃料極ベースコレクタ33aの端部が、隣接するセパレータユニット10Bのセパレータ基板31とともに、シール部材17の下段部17bを上下から挟み込んで支持する。
この場合、シール部材17と一体的に接続された固体高分子電解質膜22の上面から下段部17bの上面までの距離は、締付荷重が付与された状態において、固体高分子電解質膜22の上面から燃料極23aの上面までの距離、すなわち、燃料極23aの厚さとほぼ同一となるように設定されている。そのため、燃料極ベースコレクタ33aは、燃料ガス通路孔18に近接した部分においても、すなわち、水素ガス流路35aにおける水素ガスの入出口部においても、平坦な状態を維持することができる。これにより、水素ガス流路35aは、水素ガスの入出口部において流路断面が一定であり、狭められることなくがないので、流路抵抗が増加することがなく、水素ガスの流れが阻害されることがない。
これに対し、「発明が解決しようとする課題」の項において説明した従来の燃料電池スタックにおいては、図6に示されるように、水素ガスの入出口部に板状の支持プレート42が配設されている。そのため、水素ガス流路35aは、水素ガスの入出口部において流路断面が小さくなり、狭められてしまい、流路抵抗が増加し、水素ガスの流れが阻害されてしまう。また、支持プレート42を配設することによって、部品点数が増加し、セルモジュール10の構造が複雑化してしまう。
これは、本実施の形態におけるシール部材17を使用することなく、接着剤41を充填することによって、単位セル10Aとセパレータユニット10Bとの周縁部をシールするようになっているためである。接着剤41を充填する際に、該接着剤41が水素ガス流路35a内に侵入しないようにするために、支持プレート42を、その下面がMEA21の燃料極23aの上面に当接するように配設する必要がある。そのため、接着剤41が水素ガス流路35a内に侵入しなくても、支持プレート42によって燃料極ベースコレクタ33aが押し上げられるので、水素ガス流路35aが狭められてしまう。また、支持プレート42を配設する必要があるので、部品点数が増加し、セルモジュール10の構造が複雑化してしまう。
このように、本実施の形態においては、燃料極側コレクタ32aの燃料極ベースコレクタ33aの寸法をMEA21の燃料極23aの寸法より大きくし、燃料極ベースコレクタ33aにおける燃料極23aの端より外方へ延出した部分が、MEA21の周囲に接続されたシール部材17を支持する。
これにより、水素ガス流路35aは、水素ガスの入出口部において流路断面が一定となり、流路抵抗が増加することがなく、水素ガスの流れが阻害されることがない。また、従来の燃料電池スタックのような支持プレート42が不要となるので、部品点数を減少させることができ、セルモジュール10の構造を簡素化することができる。さらに、従来の燃料電池スタックのような接着剤41を充填する必要がないので、接着剤41の充填量の管理が不要となり、セルモジュール10の製作が容易となり、コストを抑制することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図7は本発明の第2の実施の形態における単位セル及びセパレータユニットの組合せを示す図、図8は比較例における単位セル及びセパレータユニットの組合せを示す図である。
図7に示されるように、単位セル10Aと対向するセパレータユニット10Bとの間に形成される酸化剤流路としての空気流路35bは、単位セル10Aの短手方向、すなわち、幅方向(図7における横方向)に延在し、前記空気流路35bの両端は、セルモジュール10の側面において開口する。そのため、空気は、図7において矢印で示されるように、空気流路35b内に流入する。また、図示されない単位セル10Aの短手方向の他端の側面においては、空気が空気流路35b内から排出される。
そして、シール部材17は、空気流路35bの両端において、単位セル10Aとセパレータユニット10Bとを積層する際に、その上面が対向するセパレータユニット10Bの燃料極側コレクタ32aの長手方向端部と係合する。具体的には、空気極ベースコレクタ33bの長手方向の端部であってMEA21の空気極23bの端より外方へ延出した部分の下面が、シール部材17の平面部、すなわち、シール部材17の平坦な上面に当接する。つまり、セパレータユニット10Bの空気極ベースコレクタ33bの端部が、隣接するセパレータユニット10Bのセパレータ基板31とともに、シール部材17を上下から挟み込んで支持する。
この場合、該シール部材17と一体的に接続された固体高分子電解質膜22の上面からシール部材17の上面までの距離は、締付荷重が付与された状態において、固体高分子電解質膜22の上面から空気極23bの上面までの距離、すなわち、空気極23bの厚さとほぼ同一となるように設定されている。そのため、空気極ベースコレクタ33bは、セルモジュール10の側面に近接した部分においても、すなわち、空気流路35bにおける空気の入出口部においても、平坦な状態を維持することができる。これにより、空気流路35bは、空気の入出口部において流路断面が一定であり、狭められることがないので、流路抵抗が増加することがなく、空気の流れが阻害されることがない。
これに対し、「発明が解決しようとする課題」の項において説明した従来の燃料電池スタックにおいては、図8に示されるように、空気の入出口部に板状の支持プレート42が配設されている。そのため、空気流路35bは、空気の入出口部において流路断面が小さくなり、狭められてしまい、流路抵抗が増加し、空気の流れが阻害されてしまう。また、支持プレート42を配設することによって、部品点数が増加し、セルモジュール10の構造が複雑化してしまう。
これは、本実施の形態におけるシール部材17を使用することなく、接着剤41を充填することによって、単位セル10Aとセパレータユニット10Bとの周縁部をシールするようになっているためである。接着剤41を充填する際に、該接着剤41が空気流路35b内に侵入しないようにするために、支持プレート42を、その下面がMEA21の空気極23bの上面に当接するように配設する必要がある。そのため、接着剤41が空気流路35b内に侵入しなくても、支持プレート42によって空気極ベースコレクタ33bが押し上げられるので、空気流路35bが狭められてしまう。また、支持プレート42を配設する必要があるので、部品点数が増加し、セルモジュール10の構造が複雑化してしまう。
なお、その他の点の構成については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
このように、本実施の形態においては、空気極側コレクタ32bの空気極ベースコレクタ33bの寸法をMEA21の空気極23bの寸法より大きくし、空気極ベースコレクタ33bにおける空気極23bの端より外方へ延出した部分が、MEA21の周囲に接続されたシール部材17を支持する。
これにより、空気流路35bは、空気の入出口部において流路断面が一定となり、流路抵抗が増加することがなく、空気の流れが阻害されることがない。また、従来の燃料電池スタックのような支持プレート42が不要となるので、部品点数を減少させることができ、セルモジュール10の構造を簡素化することができる。さらに、従来の燃料電池スタックのような接着剤41を充填する必要がないので、接着剤41の充填量の管理が不要となり、セルモジュール10の製作が容易となり、コストを抑制することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の第1の実施の形態における単位セル及びセパレータユニットの組合せを示す図であり図3におけるC部拡大断面図である、 本発明の第1の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す模式斜視図である。 発明の第1の実施の形態における燃料電池のセルモジュールの構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるコレクタの構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるコレクタの構成を示す要部拡大図であり図4のD部拡大図である。 比較例における単位セル及びセパレータユニットの組合せを示す図である。 本発明の第2の実施の形態における単位セル及びセパレータユニットの組合せを示す図である。 比較例における単位セル及びセパレータユニットの組合せを示す図である。
符号の説明
10A 単位セル
10B セパレータユニット
11 燃料電池スタック
17 シール部材
21 MEA
22 固体高分子電解質膜
23a 燃料極
23b 空気極
31 セパレータ基板
32a 燃料極側コレクタ
32b 空気極側コレクタ
33a 燃料極ベースコレクタ
33b 空気極ベースコレクタ
34a 燃料極線状材
34b 空気極線状材
34a 水素ガス流路
35b 空気流路

Claims (3)

  1. 電解質層を燃料極と酸素極とで挟持したMEAプレートが、前記燃料極に沿って燃料ガス流路に配設されるコレクタ及び前記酸素極に沿って酸化剤流路に配設されるコレクタを備えるセパレータプレートを挟んで、積層される燃料電池スタックであって、
    前記MEAプレートは、MEA及び該MEAの外周に接続された弾性体から成るシール部材を備え、
    前記コレクタは、前記燃料極及び酸素極よりも大きく形成されているとともに、前記燃料極及び酸素極に当接する平面状の金網部、及び、該金網部の前記燃料極及び酸素極と反対側の面に接合された線状材を備え、
    前記金網部における前記燃料極及び酸素極の端より延出した部分が前記シール部材の平面部を支持することを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 前記セパレータプレートは、隣接するMEA間で反応ガスを遮断するセパレータ基板を備え、
    前記金網部は、隣接するセパレータプレートのセパレータ基板とともに、前記シール部材を挟み込んで支持する請求項に記載の燃料電池スタック。
  3. 前記シール部材は、前記電解質層の周縁に一体的に接続され、前記電解質層から前記平面部までの距離は、締付荷重が付与された状態において、前記燃料極及び酸素極の厚さとほぼ同一となるよう設定される請求項に記載の燃料電池スタック。
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