JP2007250492A - 燃料電池および燃料電池の製造方法 - Google Patents

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努 白川
Yuichi Yatsugami
裕一 八神
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直宏 竹下
Kenji Tsubosaka
健二 壷阪
Daiyu Yoshikawa
大雄 吉川
Hiroshi Nishiyama
博史 西山
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Abstract

【課題】燃料電池の各構成部材の位置決めの際に、シール部材の位置決め精度を向上する。
【解決手段】燃料電池は、電解質層と該電解質層上に形成された電極とを備える電解質・電極複合体と、電解質・電極複合体上に配置され、導電性多孔質体から成るガス流路形成部と、ガス流路形成部上に配置されるガスセパレータ30と、電解質・電極複合体およびガス流路形成部の外周部において、電解質・電極複合体およびガス流路形成部と一体で形成されると共に、可撓性を有し、ガスセパレータ30と接触することによってガスシール性を確保するシール部27と、燃料電池全体に対するガスセパレータ30の位置を規定するガスセパレータ位置決め部60と、を備える。ここで、ガスセパレータ30とガス流路形成部とのうちの少なくとも一方は、ガスセパレータ30とガス流路形成部との間の相対的な位置を規定するガス流路形成部位置決め部47を備える。
【選択図】図7

Description

この発明は、燃料電池および燃料電池の製造方法に関する。
燃料電池は、一般に、電解質層や電極あるいはガスセパレータを含む板状部材を、所定の順序で順次積層することによって形成される。このように、燃料電池の各構成部材を積層する際には、各構成部材の重なり具合が適切になるように、各構成部材の位置決めがなされる。このような位置決めの方法の一つとして、積層すべき各部材に位置決め穴を設け、この位置決め穴を、積層方向に平行に設けたノックピンに挿入しつつ、各部材を積層する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−134734号公報 特開2003−86232号公報
しかしながら、積層すべき各部材に位置決め穴を設け、この位置決め穴をノックピンに挿入しつつ各部材を積層する場合には、特に、積層すべき各部材のうちのシール部材において、精度の良い位置決めが困難であるという問題があった。シール部材とは、燃料電池における流体流路のシール性を確保するために配置される部材であり、例えば樹脂によって形成される剛性が低い可撓性部材である。シール部材は、一般に、隣接する部材と接してシール性を実現するための凸部(リップ)を有しており、板状部材を積層して成る燃料電池において全体的なシール性を確保するためには、リップが厳密に位置決めされていることが重要となる。剛性が低い可撓性部材であるシール部材に位置決め穴を設けてノックピンに挿入して燃料電池を組み立てると、シール部材に生じる撓みによって、また、シール部材に生じる伸びやシール部材そのものの柔らかさによって、リップを所望の位置に精度良く配置させることが困難であった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池を構成する各積層部材の位置決めをする際に、シール部材の位置決め精度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の燃料電池は、
電解質層と該電解質層上に形成された電極とを備える電解質・電極複合体と、
前記電解質・電極複合体上に配置され、導電性多孔質体から成るガス流路形成部と、
前記ガス流路形成部上に配置されるガスセパレータと、
前記電解質・電極複合体および前記ガス流路形成部の外周部において、前記電解質・電極複合体および前記ガス流路形成部と一体で形成されると共に、可撓性を有し、前記ガスセパレータと接触することによってガスシール性を確保するシール部と、
前記燃料電池全体に対する前記ガスセパレータの位置を規定するガスセパレータ位置決め部と
を備え、
前記ガスセパレータと前記ガス流路形成部とのうちの少なくとも一方は、前記ガスセパレータと前記ガス流路形成部との間の相対的な位置を規定するガス流路形成部位置決め部を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の燃料電池によれば、ガスセパレータは、ガスセパレータ位置決め部によって燃料電池全体に対する位置が規定され、シール部は、このシール部と一体で形成されるガス流路形成部を介して、ガスセパレータとの間の相対的な位置が規定される。これによって、燃料電池全体に対するシール部の位置決めがなされるため、シール部の位置を決めるために、可撓性を有するシール部自体と他の部材との間で、位置を規定する必要がない。そのため、シール部の位置決め精度を向上させることができ、燃料電池におけるガスシール性を向上させることができる。
本発明の燃料電池において、
前記シール部は、前記ガスセパレータと接触して前記ガスシール性を確保するリップを備え、
前記ガス流路形成部は、該ガス流路形成部の外周と前記リップとを所定の距離だけ離間して、前記シール部に固着されることとしても良い。
このような構成とすれば、シール部の位置決めをする際に、リップが所望の位置に配置される精度が向上するため、燃料電池におけるガスシール性を向上させることができる。
本発明の燃料電池において、
前記ガス流路形成部位置決め部は、前記ガスセパレータと前記ガス流路形成部とのうちの少なくとも一方に形成され、前記一方に対して他方を係合させる係合部であることとしても良い。
このような構成とすれば、ガスセパレータとガス流路形成部とを係合させることによって、ガスセパレータとガス流路形成部との間の相対的な位置を規定することができる。
このような本発明の燃料電池において、
前記係合部は、前記ガスセパレータ表面において、前記ガス流路形成部と重なる領域に形成された凹部であることとしても良い。
このような場合には、凹部内にガス流路形成部を嵌め込んで、凹部の内壁面にガス流路形成部の外周を当接させることによって、ガスセパレータに対してガス流路形成部を係合させることができる。従って、ガスセパレータ表面に形成された凹部へのガス流路形成部の嵌め込みという簡便な動作によって、ガス流路形成部とガスセパレータとを係合させることが可能となる。
本発明の燃料電池において、
前記ガスセパレータ位置決め部は、
前記シール部と一体形成された前記電解質・電極複合体と、前記ガスセパレータと、前記ガス流路形成部と、を含む部材の積層体の積層方向に平行に延出して設けられた位置決め基準部と、
前記ガスセパレータに設けられ、前記位置決め基準部によって貫通される位置決め穴と、
によって構成されることとしても良い。
このような構成とすれば、ガスセパレータに設けられた位置決め穴を、積層方向に延出して設けられた位置決め基準部によって貫通させることによって、燃料電池全体に対するガスセパレータの位置を規定することができる。
本発明の燃料電池において、
前記ガスセパレータ位置決め部は、前記シール部と一体形成された前記電解質・電極複合体と、前記ガスセパレータと、前記ガス流路形成部と、を含む部材を積層して成る積層体の側壁に接して、前記積層体の積層方向に平行に設けられたガイド部であることとしても良い。
このような構成とすれば、積層体の積層方向に平行に設けられたガイド部に沿ってガスセパレータを積層して、積層体を形成することによって、燃料電池全体に対するガスセパレータの位置を規定することができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、燃料電池の製造方法や、燃料電池の組み立て時における構成部材の位置決め方法などの形態で実現することが可能である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.燃料電池の構成:
B.燃料電池の組み立て時における位置合わせ:
C.変形例:
A.燃料電池の構成:
図1は、実施例の燃料電池の概略構成を表わす断面模式図である。本実施例の燃料電池は、固体高分子型燃料電池であり、単セルを複数積層したスタック構造を有している。すなわち、本実施例の燃料電池は、図1に示すように、複数の単セル20を備えると共に、各々の単セル20間にガスセパレータ30を介在させつつ単セル20を積層させた構造を有している。
単セル20は、電解質膜を含むMEA(膜−電極接合体、Membrane Electrode Assembly)22と、MEA22の外側に配設されたガス流路形成部24,25を備える。ここで、MEA22は、電解質膜と、電解質膜を間に挟んでその表面に形成された触媒電極であるカソードおよびアノードと、上記触媒電極のさらに外側に配設されたガス拡散層と、を備えている(図示せず)。
電解質膜は、固体高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸を備えるフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。カソードおよびアノードは、電気化学反応を促進する触媒、例えば、白金、あるいは白金と他の金属から成る合金を備えている。カソードおよびアノードを形成するには、例えば、白金等の触媒金属を担持させたカーボン粉を作製し、この触媒担持カーボンと、電解質膜を構成する電解質と同様の電解質とを用いて触媒ペーストを作製し、作製した触媒ペーストを電解質膜上に塗布すればよい。ガス拡散層は、カーボン製の多孔質部材であり、例えばカーボンクロスやカーボンペーパによって形成される。触媒電極を表面に形成した電解質膜とガス拡散層とは、例えばプレス接合により一体化されてMEA22となる。なお、ガス拡散層は、触媒電極に対するガス供給効率を向上させると共に、ガス流路形成部と触媒電極との間の集電性を高め、電解質膜を保護する働きを有するが、ガス流路形成部の構成材料やガス流路形成部の気孔率によっては、ガス拡散層を設けないこととしても良い。
ガス流路形成部24,25は、発泡金属や金属メッシュなどの金属製多孔質体によって形成されており、本実施例では、チタン製の多孔質体を用いている。ガス流路形成部24,25は、MEA22とガスセパレータ30との間に形成される空間全体を占めるように配設されており、内部に形成される多数の細孔から成る空間は、電気化学反応に供されるガスが通過する単セル内ガス流路として機能する。既述したガス拡散層においても、内部に形成される空間をガスが通過するが、本実施例では、ガス流路形成部24,25は、単セル20に供給されたガスが通過する主たる空間を形成する。カソードとガスセパレータ30との間に配設されるガス流路形成部24では、その内部の細孔によって形成される空間が、酸素を含有する酸化ガスが通過する単セル内酸化ガス流路として機能する。また、アノードとガスセパレータ30との間に配設されるガス流路形成部25では、その内部の細孔によって形成される空間が、水素を含有する燃料ガスが通過する単セル内燃料ガス流路として機能する。
ここで、隣り合うガスセパレータ30間であって、MEA22およびガス流路形成部24,25の外周部には、可撓性および弾性を有するシール部27が設けられている。シール部27は、例えば、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴムなどの絶縁性樹脂材料によって形成することができ、MEA22およびガス流路形成部24,25と一体で形成されている。このように、MEA22およびガス流路形成部24,25とシール部27とを一体形成するには、まず、MEA22をガス流路形成部24,25で挟持して、これらを例えばプレス接合により一体化させる。その後、例えば、金型のキャビティ内に、ガス流路形成部24,25と一体化させたMEA22の外周部が収まるように、このガス流路形成部一体化MEA22を配置し、上記樹脂材料を射出成形することによって、シール部27を形成することができる。これにより、樹脂材料が、多孔質部材であるガス流路形成部24,25内に含浸されて、ガス流路形成部24,25とシール部27とが隙間なく接合され、MEA22の両面間のガスシール性を確保することができる。なお、MEA22とガス流路形成部24,25との間は、必ずしも予め接合しておく必要はない。特別に接合の工程を行なうことなく、MEA22をガス流路形成部24,25によって単に挟持した状態で、シール部27との一体形成を行なっても良い。
図2は、MEA22と一体形成されたシール部27の概略構成を表わす平面図である。図2に示すように、シール部27は、略四角形状の薄板状部材であり、外周部に設けられた8つの穴部と、中央部に設けられてMEA22およびガス流路形成部24,25が組み込まれている略四角形の穴部とを有している。このようなシール部27は、図1に示すように所定の凹凸形状を有している。すなわち、シール部27では、上記8つの穴部のうちの6つの穴部(後述する穴部40〜45)、および略四角形の穴部を取り囲む位置に、凸部であるリップ28が設けられている(図1参照)。このリップ28によって、シール部27は、隣接するガスセパレータ30と接触する。シール部27がガスセパレータ30に接触する接触位置であるリップ28が設けられた位置を、図1の断面図および図2の平面図において、シール線SLとして示している。シール部27は、弾性を有する樹脂材料から成るため、燃料電池内で積層方向に平行な方向に押圧力が加えられることにより、上記シール線SLの位置においてシール部27によってガスシール性を実現可能となる。なお、図2では、シール部27と一体化されたガス流路形成部における露出している部分を、ハッチを付して示している。
ガスセパレータ30は、図1に示すように、ガス流路形成部24と接するカソード側プレート31と、ガス流路形成部25と接するアノード側プレート33と、カソード側プレート31およびアノード側プレート33に挟持される中間プレート32と、を備えている。これら3枚のプレートは、導電性材料、例えばステンレス鋼あるいはチタンやチタン合金といった金属によって形成される薄板状部材であり、カソード側プレート31、中間プレート32、アノード側プレート33の順に重ね合わされて、例えば拡散接合により接合されている。これら3種のプレートは、いずれも凹凸のない平坦な表面を有すると共に、各々、所定の位置に所定形状の穴部を有している。図3は、カソード側プレート31の形状を示す平面図であり、図4は、アノード側プレート33の形状を示す説明図であり、図5は、中間プレート32の形状を示す説明図である。
カソード側プレート31、アノード側プレート33は、いずれも、その外周部においてシール部27と同様の位置に、8つの穴部を備えている。これらの8つの穴部の内の6つの穴部(穴部40〜45)は、スタック構造を形成するために各々の薄板状部材が積層された際に互いに重なり合って、燃料電池内部において積層方向に平行に流体を導くマニホールドを形成する。
ガスセパレータ30を構成する各プレートおよびシール部27では、略四角形状である外周の一辺(図3において辺35と示す)の近傍に穴部40が形成されている。また、近傍に穴部40が形成された辺と対向する辺(図3において辺36と示す)の近傍には、穴部41が形成されている。さらに、他の2辺のうちの一方の辺(図3において辺37と示す)の近傍には穴部42,44が形成されており、他方の辺(図3において辺38と示す)の近傍には穴部43,45が形成されている。なお、中間プレート32は、上記6つの穴部のうち、穴部44,45は有していないが、後述する複数の冷媒孔48が、穴部44,45に対応する位置に重なるように設けられている。
上記各薄板状部材が備える穴部40は、燃料電池に対して供給された酸化ガスを各単セルに分配する酸化ガス供給マニホールドを形成し(図中、O2 inと表わす)、穴部41は、各単セルから排出されて集合した酸化ガスを外部へと導く酸化ガス排出マニホールドを形成する(図中、O2 outと表わす)。また、穴部42は、燃料電池に対して供給された燃料ガスを各単セルに分配する燃料ガス供給マニホールドを形成し(図中、H2 inと表わす)、穴部43は、各単セルから排出されて集合した燃料ガスを外部へと導く燃料ガス排出マニホールドを形成する(図中、H2 outと表わす)。さらに、穴部44は、燃料電池に対して供給された冷却水などの冷媒を各ガスセパレータ30内に分配する冷媒供給マニホールドを形成し(図中、水 inと表わす)、穴部45は、各ガスセパレータ30から排出されて集合した冷媒を外部へと導く冷媒排出マニホールドを形成する(図中、水 outと表わす)。
また、カソード側プレート31は、穴部40の近傍に、穴部40よりも小さく、穴部40に平行に配列する複数の穴部である連通孔50を備えており、穴部41の近傍には、同様に、穴部41に平行に配列する複数の連通孔51を備えている(図3参照)。アノード側プレート33は、穴部42の近傍に、穴部42よりも小さく、穴部42に平行に配列する複数の穴部である連通孔52を備えており、穴部43の近傍には、同様に、穴部43に平行に配列する複数の連通孔53を備えている(図4参照)。中間プレート32においては、穴部40の形状が他のプレートとは異なっており、中間プレート32の穴部40は、この穴部40のプレート中央部側の辺が、プレート中央部側へと突出する複数の突出部を備える形状となっている。穴部40が有する上記複数の突出部を、連通部54と呼ぶ。この連通部54は、中間プレート32とカソード側プレート31とが積層されたときに連通孔50と重なり合って、酸化ガス供給マニホールドと連通孔50とが連通するように、各連通孔50に対応して設けられている。中間プレート32では、他の穴部41,42,43においても同様に、連通孔51,52,53に対応して、複数の連通部55,56,57がそれぞれ設けられている(図5参照)。
燃料電池の内部において、穴部40が形成する酸化ガス供給マニホールドを流れる酸化ガスは、中間プレート32の連通部54が形成する空間と、カソード側プレート31の連通孔50とを介して、ガス流路形成部24内に形成される単セル内酸化ガス流路へと流入する。単セル内酸化ガス流路において酸化ガスは、ガス流路形成部24に平行な方向(面方向)に流れると共に、面方向に垂直な方向(積層方向)へとさらに拡散する。積層方向に拡散した酸化ガスは、ガス流路形成部24からガス拡散層を介してカソードに至り、電気化学反応に供される。このように電気化学反応に寄与しつつ単セル内酸化ガス流路を通過した酸化ガスは、ガス流路形成部24から、カソード側プレート31の連通孔51および中間プレート32の連通部55が形成する空間を介して、穴部41が形成する酸化ガス排出マニホールドへと排出される。同様に、燃料電池の内部において、穴部42が形成する燃料ガス供給マニホールドを流れる燃料ガスは、中間プレート32の連通部56が形成する空間と、アノード側プレート33の連通孔52とを介して、ガス流路形成部25内に形成される単セル内燃料ガス流路へと流入する。単セル内燃料ガス流路において燃料ガスは、面方向に流れると共に、積層方向へとさらに拡散する。積層方向に拡散した燃料ガスは、ガス流路形成部25からガス拡散層を介してアノードに至り、電気化学反応に供される。このように電気化学反応に寄与しつつ単セル内燃料ガス流路を通過した燃料ガスは、ガス流路形成部25から、アノード側プレート33の連通孔53および中間プレート32の連通部57が形成する空間を介して、穴部43が形成する燃料ガス排出マニホールドへと排出される。
図2ないし図5においてA−A断面の位置を示しているが、このA−A断面の位置は、図1に示した断面図に相当する位置を表わしている。図1では、酸化ガス供給マニホールドから、連通部54および連通孔50を介してガス流路形成部24内へと酸化ガスが供給される様子と、ガス流路形成部24から、連通孔51および連通部55を介して酸化ガス排出マニホールドへと酸化ガスが排出される様子とが、それぞれ矢印で表わされている。
なお、中間プレート32は、さらに、ガス流路形成部と重なる領域に、互いに平行に形成された細長い複数の冷媒孔48を備えている。これらの冷媒孔48の端部は、中間プレート32を他の薄板状部材と重ね合わせたときに、穴部44,45と重なり合い、冷媒が流れるためのセル間冷媒流路をガスセパレータ30内で形成する。すなわち、燃料電池の内部において、穴部44が形成する冷媒供給マニホールドを流れる冷媒は、上記冷媒孔48によって形成されるセル間冷媒流路に分配され、セル間冷媒流路から排出される冷媒は、穴部45が形成する冷媒排出マニホールドに排出される。
ガスセパレータ30を構成する3枚のプレートと、シール部27とは、上記した流体のマニホールドとなる穴部40〜45の他に、さらに2つの穴部58,59を備えている。穴部58,59は、略四角形状である上記した各板状部材において、対向する一組の角の近傍に設けられている。すなわち、図3に示した辺35と辺38とが成す角の近傍には、穴部58が形成され、図3に示した辺36と辺37とが成す角の近傍には、穴部59が形成されている。これら2つの穴部は、ガスセパレータ30および単セル20を含む部材を積層して燃料電池を組み立てる際に、ガスセパレータ30の燃料電池全体に対する位置を規定するためのものである。ガスセパレータ30の積層時の位置合わせの動作については、後述する。
また、図3に示すカソード側プレート31は、ガス流路形成部24と接する側の面において、ガス流路形成部24と接する位置に対応して、凹部47が形成されている(図3参照)。凹部47は、金属製のカソード側プレート31を作製する際に、例えば、プレスやエッチングによって形成することができる。この凹部47は、ガスセパレータ30および単セル20を含む部材を積層して燃料電池を組み立てる際に、ガス流路形成部24,25と一体化されたシール部27のガスセパレータ30に対する位置を規定するためのものである。シール部27の積層時の位置合わせの動作については、後述する。
B.燃料電池の組み立て時における位置合わせ:
図6は、本実施例の燃料電池の組み立ての様子を表わす斜視図であり、図7は、本実施例の燃料電池の組み立ての様子を表わす断面模式図である。本実施例の燃料電池を組み立てるには、まず、既述したように、ガスセパレータ30を作製する。また、既述したように、MEA22およびガス流路形成部24,25とシール部27とを一体形成することによって、単セル20を作製する。本実施例では、このように予め作製したガスセパレータ30および単セル20を交互に積層することによって、燃料電池を組み立てる。
ここで、本実施例では、ガスセパレータ30と単セル20とを交互に積層する際に、図6に示すように、エンドプレート62上に、ガスセパレータ30および単セル20を積み上げている。エンドプレート62は、ガスセパレータ30および単セル20と略同一形状に形成されて、例えばステンレス鋼により形成される板状部材である。このエンドプレート62には、対向する一組の角の近傍において、エンドプレート62面に対して略垂直に配置されるガイドピン60が取り付けられている。すなわち、MEA22、ガスセパレータ30、ガス流路形成部24,25を含む部材から成る積層体の積層方向に平行に延出するガイドピン60が、エンドプレート62には取り付けられている。ガイドピン60は、具体的には、図3に示した辺35と辺38とが成す角に対応する角の近傍と、図3に示した辺36と辺37とが成す角に対応する角の近傍とに、それぞれ設けられている。ガイドピン60は、絶縁性材料、例えばPTFEなどのフッ素樹脂によって形成することができる。あるいは、例えば表面に絶縁性材料から成る層を設けることにより、燃料電池内での短絡が防止されていれば、ガイドピン60自体は金属材料によって形成しても良い。
燃料電池を組み立てる際には、ガスセパレータ30および単セル20に形成された穴部58,59をガイドピン60によって貫通させながら、エンドプレート62上に、ガスセパレータ30および単セル20を交互に積層する。図6では、エンドプレート62上に、ガスセパレータ30、単セル20、ガスセパレータ30、と積み上げた様子を表わしている。なお、実際に燃料電池を組み立てる際には、エンドプレート62上には、まず、絶縁板や、出力端子を備える集電板が積層されるが、これらについては図示を省略している。
上記のようにガスセパレータ30および単セル20を積層する際には、剛性を有する金属製の板状部材であるガスセパレータ30は、穴部58,59をガイドピンによって貫通させることにより、その積層位置が定められる。すなわち、エンドプレート62上に設けられたガイドピン60は、燃料電池全体に対するガスセパレータ30の位置を規定するガスセパレータ位置決め部として機能する。なお、本実施例において板状部材が剛性を有するとは、積層の動作時に、その部材自身の平坦な形状を維持することができると共に、他の部材と係合すると、積層に係る力が加わるときにも係合状態を維持しつつ、上記他の部材との間の位置関係を保持することができる性質をいう。
ここで、ガスセパレータ30においては、積層位置がずれると、ガスセパレータ30の周辺部に設けられた各穴部が形成する流体のマニホールドの壁面にがたつきが生じるが、ずれが僅かであれば燃料電池の機能に支障は生じない。このように、ガスセパレータ30の積層位置については、ある程度のずれが許容される。したがって、許容できるずれ量に応じて、位置決めのための穴部58,59を形成する工程に要求する精度、および、ガイドピン60を設ける工程に要求する精度を、適宜設定すればよい。また、本実施例では、ガイドピン60を2本設けているが、穴部58,59を形成する工程の精度、および、ガイドピン60を設ける工程の精度が充分に高い場合には、より多くのガイドピンを設け、例えば、エンドプレート62の四隅のそれぞれに合計4本のガイドピン60を設けても良い。
なお、シール部27は可撓性および弾性を有する部材であるため、シール部27において穴部58,59が形成される外周部領域は、撓み易く延びやすい性質を有している。このように穴部58,59が形成される領域が撓むと、穴部58,59とガイドピン60とを、精度良く位置合わせすることが困難となる。しかしながら、シール部27全体が延びるため、単セル20の位置合わせがある程度ずれても、シール部27において、穴部58,59をガイドピン60によって容易に貫通させることができる。本実施例では、シール部27の穴部58,59は、ガイドピン60が無理なく嵌るように、ガイドピン60に対して若干余裕を持たせた大きさに形成されており、シール部27を備える単セル20については、ガイドピン60による位置決めは行なっていない。
単セル20においては、シール部27と一体形成されて剛性を有するガス流路形成部24を介して、ガイドピン60で位置決めされているガスセパレータ30との間の相対的な位置を規定することによって、燃料電池全体に対する位置決めを行なっている。ガスセパレータ30におけるカソード側プレート31の表面には、既述したように、ガス流路形成部24と接する位置に対応して、凹部47が形成されている。燃料電池の組み立て時に単セル20を積層する際には、シール部27に設けた穴部58,59をガイドピン60によって貫通させつつ、シール部27に固着されているガス流路形成部24の外周部を、凹部47の内壁面に当接させる。図7では、ガス流路形成部24の外周部であって、凹部47の内壁に当接させる部分を、外周端64として破線で囲んで示している。この外周端64は、実際には、ガス流路形成部24において、シール部27を構成する樹脂を表面付近に含浸すると共に、シール部27を構成する樹脂によって側面が覆われた部分である。この、樹脂によって覆われたガス流路形成部24の側面を、凹部47の内壁面に当接させる。図7では、外周端64を当接させるための凹部47の内壁の側面部分を、内壁側面66として破線で囲んで示している。
ここで、単セル20を積層する際には、特に、シール部27がガスセパレータ30に接触する接触位置であるリップ28の位置が厳密に規定され、図1に示したシール線SLが、積層されたすべての単セル20で、積層方向に平行に精度良く重なることが望ましい。リップ28の位置がずれると、ずれたリップ28においては、ガスセパレータ30に対してガスセパレータ30面に垂直方向の力を充分に加え難くなり、シール性が低下する可能性があるためである。特に、リップ28の位置がリップ28の幅以上にずれると、シール線SLにおいて積層方向に充分な圧力が掛からなくなり、燃料電池全体で所望のシール性が確保できなくなる可能性がある。本実施例では、このようなリップ28の位置の精度は、ガス流路形成部24をシール部27と一体形成するときの、ガス流路形成部24の外周端64と、シール部27のリップ28との距離の精度によって確保している。
なお、単セル20の位置合わせを行なう際には、ガス流路形成部24やMEA22の位置合わせは、シール性確保のために厳密な精度が要求されるリップ28の位置合わせに比べると、精度をより低くすることが許容される。そのため、例えば、ガス流路形成部24における隣り合う特定の2辺と、この2辺に対応するリップとの距離の精度が厳密に確保されており、かつ、ガス流路形成部を囲んで形成されるリップ28全体の精度が厳密に確保されていればよい。この場合には、ガス流路形成部24の他の2辺の位置(ガス流路形成部24全体の大きさ)や、MEA22の位置については、ある程度のずれが許容される。したがって、燃料電池を組み立てる際には、ガス流路形成部24における上記特定の2辺を、ガスセパレータ30の凹部47の対応する2辺の内壁面に当接させればよい。これにより、リップ28の位置合わせについては厳密な精度を確保しつつ、ガス流路形成部24やMEA22の位置合わせについても充分な精度を確保することができる。
以上のように構成された本実施例の燃料電池によれば、シール部27の位置合わせは、シール部27と一体化されて剛性を有するガス流路形成部24と、ガスセパレータ30と、を位置合わせすることによって行なっている。このとき、剛性を有するガスセパレータ30は、エンドプレート62上に配置されたガイドピン60によって、燃料電池全体に対する位置が規定される。このように、燃料電池全体に対する位置が規定されたガスセパレータ30に対して、ガス流路形成部24を介してシール部27の相対的な位置を規定することで、燃料電池全体に対してシール部27を位置決めしている。したがって、シール部27が可撓性を有していても、シール部27のリップ28を、燃料電池全体に対して精度良く配置することができる。このように、可撓性を有するシール部27自身について、他部材との間で位置決めを行なわなくて良いため、燃料電池全体における位置決め精度、特に、シール性確保に係るリップ28の位置決め精度を向上させることができる。
なお、剛性を有するガス流路形成部24を、剛性を有するガスセパレータ30に係合させることによって、リップ28を位置決めする際の精度を向上させるためには、ガス流路形成部24の外周端64とリップ28との距離を、できるだけ短くすることが望ましい。すなわち、剛性を有すると共にガスセパレータ30との間で位置が規定されるガス流路形成部24の外周の位置と、リップ28との距離が、できるだけ短いことが望ましい。これにより、シール部27の可撓性および弾性に起因するリップ28の位置ずれを抑え、ガス流路形成部24の外周とリップ28との距離を、精度良く保つことができる。なお、このようにガス流路形成部24とリップ28との距離を短くし、ガス流路形成部24の面積をより大きく確保するならば、単セル面において、発電に関与する領域をより大きく確保して、発電効率を向上させることができる。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
C1.変形例1:
実施例では、ガスセパレータ30の位置決めは、ガスセパレータ位置決め部であるガイドピン60によってガスセパレータ30の穴部58,59を貫通させて行なっているが、ガスセパレータ位置決め部として異なる構成を採用しても良い。図8は、第1の変形例としての燃料電池の概略構成を表わす斜視図である。図8の燃料電池は、実施例の燃料電池と類似する構成を備えており、共通する部分には同じ参照番号を付して詳しい説明を省略する。
図8の燃料電池では、ガスセパレータ30およびシール部27は、穴部58,59を有しておらず、エンドプレート62には、ガイドピン60が設けられていない。その代わりに、エンドプレート62には、外形基準ガイド160が設けられている。外形基準ガイド160は、ガスセパレータ30および単セル20と略同一形状のエンドプレート62の4つの辺のそれぞれにおいて、エンドプレート62の外側から各辺に沿って、エンドプレート62面に対して垂直になるように、エンドプレート62に取り付けられた薄板状部材である。燃料電池を組み立てる際には、これら4つの外形基準ガイド160とガスセパレータ30とを接触させつつ、4つの外形基準ガイド160で囲まれた内部にガスセパレータ30を嵌め込めばよい。これにより、燃料電池全体に対して位置決めしつつ、ガスセパレータ30を積層することができる。組み立てられた第1の変形例の燃料電池では、シール部27と一体化されたMEA22およびガス流路形成部24,25と、ガスセパレータ30とを含む部材を積層して成る積層体の側壁面に接して、積層体の積層方向に平行に、外形基準ガイド160が配置される。このように、ガスセパレータ位置決め部は、剛性を有するガスセパレータを、ある程度の精度で積層時に位置決め可能であればよい。
C2.変形例2:
実施例では、ガスセパレータとして、平坦な3枚のプレートを積層して成り、内部にガスマニホールドと単セル内ガス流路とを接続する流路を形成した三層構造セパレータを用いたが、異なる構成としても良い。例えば、ガスセパレータの表面は、平坦面ではなく、単セル内ガス流路に対してガスマニホールドからガスを給排するための凹凸をさらに備えていても良い。また、ガスセパレータは、金属以外の導電性材料、例えばカーボン材料によって形成しても良い。ガスセパレータが、燃料電池全体に対する位置決めを行なうために充分な剛性を有しており、ガス流路形成部との間で相対的な位置決めが可能となる形状を有していればよい。なお、ガスセパレータをカーボン製とする場合には、位置決めのための凹部は、機械加工によって形成すればよい。
C3.変形例3:
ガス流路形成部24を介したシール部27とガスセパレータ30との間の位置決めは、ガス流路形成部24とガスセパレータ30との間の相対的な位置が正しく規定されるならば、実施例とは異なる構成とすることもできる。例えば、実施例では、ガス流路形成部24とガスセパレータ30との係合のための特別な構成は、ガスセパレータ30側だけに凹部47として形成したが、少なくともいずれか一方に、両者の相対的な位置を規定するための構造であるガス流路形成部位置決め部を設ければよい。
図9は、第3の変形例としての燃料電池の概略構成を表わす断面模式図である。図9の燃料電池は、実施例の燃料電池と類似する構成を備えており、共通する部分には同じ参照番号を付して詳しい説明を省略する。ここで、図9は、図7と同様に、燃料電池の組み立ての際に、ガスセパレータ30に形成された穴部58,59を、ガイドピン60によって貫通させながら、単セル20とガスセパレータ30とを交互に積層する様子を表わしている。
図9の燃料電池では、ガス流路形成部とガスセパレータとの双方に、係合のための構造を設けている。すなわち、ガスセパレータ30のカソード側プレート31の表面に係合のための凸部67を設け、ガス流路形成部24におけるガスセパレータ30と接する表面に係合のための凹部68を設けている。このように、ガスセパレータ30の表面に、凹部ではなく凸部を設ける場合には、カソード側プレート31の表面を削る代わりに、例えば、カソード側プレート31の裏面からのプレスによって凸部を形成することができる。剛性を有するガスセパレータの位置決め部とは別に、ガスセパレータよりも剛性が低く可撓性を有するシール部に対して、シール部よりも剛性の高いガス流路形成部を固着させて、このガス流路形成部とガスセパレータとの間で相対的な位置決めをすることができれば、同様の効果が得られる。
C4.変形例4:
実施例では、単セル内ガス流路全体が、多孔質体であるガス流路形成部によって形成されているが、異なる構成としても良い。すなわち、単セル内ガス流路として機能する空間を、ガスセパレータおよび/またはMEAとの間に形成するための凹凸を有するガス流路形成部を備えることとしても良い。所定の剛性を有すると共にシール部に固着されたガス流路形成部が、ガスセパレータに対して係合することにより、ガスセパレータに対するシール部の位置決めを精度良く行なうことができればよい。
また、実施例では、ガス流路形成部24,25のうち、ガス流路形成部24が、シール部27のガスセパレータ30に対する位置の規定に関わることとしているが、ガス流路形成部25によって位置決めすることとしても良い。この場合には、アノード側プレート33の表面に、凹部47と同様の凹部を設ければよい。このように、一方のガス流路形成部によって位置決めする場合には、他方のガス流路形成部は、シール部27と一体形成すること無く、シール部27とは別途積層することも可能である。ただし、両方のガス流路形成部をシール部27と一体形成する場合には、積層の際の部品点数を減らすことができ、単セル20とガスセパレータ30とを交互に積層すればよいため、燃料電池組み立て時の積層の動作を簡素化することができる。
なお、ガス流路形成部24,25の双方と、それぞれに隣接するガスセパレータ30との間に、ガスセパレータとガス流路形成部との相対的な位置を規定するガス流路形成部位置決め部を設けることも可能である。しかしながらこのように、単セル20とガスセパレータ30との接触面のすべてにおいて位置決めを行なう場合には、単セル20およびガスセパレータ30を構成する各部材において、極めて精度の高い成形が要求されることになる。また、組み立ての動作も、より困難になり、現実的ではない。したがって、MEA22の少なくとも一方の面上にガス流路形成部を配置すると共に、MEA22の一方の面側において、ガス流路形成部とガスセパレータとの内の少なくとも一方は、ガス流路形成部とガスセパレータとの間の相対的な位置を規定するガス流路形成部位置決め部を備えることとすればよい。
C5.変形例5:
実施例では、燃料電池は固体高分子型燃料電池としたが、異なる種類の燃料電池であっても良い。単セル内ガス流路を形成するための剛性を有するガス流路形成部を、MEAとガスセパレータとの間に配置する燃料電池であって、MEAおよびガス流路形成部の外周にシール部を配置する燃料電池であれば、本発明を適用することができる。
実施例の燃料電池の概略構成を表わす断面模式図である。 シール部27の概略構成を表わす平面図である。 カソード側プレート31の形状を示す平面図である。 アノード側プレート33の形状を示す説明図である。 中間プレート32の形状を示す説明図である。 実施例の燃料電池の組み立ての様子を表わす斜視図である。 実施例の燃料電池の組み立ての様子を表わす断面模式図である。 第1の変形例の燃料電池の概略構成を表わす斜視図である。 第3の変形例の燃料電池の概略構成を表わす断面模式図である。
符号の説明
20…単セル
22…MEA
24,25…ガス流路形成部
27…シール部
28…リップ
30…ガスセパレータ
31…カソード側プレート
32…アノード側プレート
32…中間プレート
35〜38…辺
40〜45…穴部
47…凹部
48…冷媒孔
50〜53…連通孔
54〜57…連通部
58,59…穴部
60…ガイドピン
62…エンドプレート
64…外周端
66…内壁側面
160…外形基準ガイド

Claims (8)

  1. 燃料電池であって、
    電解質層と該電解質層上に形成された電極とを備える電解質・電極複合体と、
    前記電解質・電極複合体上に配置され、導電性多孔質体から成るガス流路形成部と、
    前記ガス流路形成部上に配置されるガスセパレータと、
    前記電解質・電極複合体および前記ガス流路形成部の外周部において、前記電解質・電極複合体および前記ガス流路形成部と一体で形成されると共に、可撓性を有し、前記ガスセパレータと接触することによってガスシール性を確保するシール部と、
    前記燃料電池全体に対する前記ガスセパレータの位置を規定するガスセパレータ位置決め部と
    を備え、
    前記ガスセパレータと前記ガス流路形成部とのうちの少なくとも一方は、前記ガスセパレータと前記ガス流路形成部との間の相対的な位置を規定するガス流路形成部位置決め部を備える
    燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記シール部は、前記ガスセパレータと接触して前記ガスシール性を確保するリップを備え、
    前記ガス流路形成部は、該ガス流路形成部の外周と前記リップとを所定の距離だけ離間して、前記シール部に固着される
    燃料電池。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池であって、
    前記ガス流路形成部位置決め部は、前記ガスセパレータと前記ガス流路形成部とのうちの少なくとも一方に形成され、前記一方に対して他方を係合させる係合部である
    燃料電池。
  4. 請求項3記載の燃料電池であって、
    前記係合部は、前記ガスセパレータ表面において、前記ガス流路形成部と重なる領域に形成された凹部である
    燃料電池。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の燃料電池であって、
    前記ガスセパレータ位置決め部は、
    前記シール部と一体形成された前記電解質・電極複合体と、前記ガスセパレータと、前記ガス流路形成部と、を含む部材の積層体の積層方向に平行に延出して設けられた位置決め基準部と、
    前記ガスセパレータに設けられ、前記位置決め基準部によって貫通される位置決め穴と、
    によって構成される燃料電池。
  6. 請求項1ないし4いずれか記載の燃料電池であって、
    前記ガスセパレータ位置決め部は、前記シール部と一体形成された前記電解質・電極複合体と、前記ガスセパレータと、前記ガス流路形成部と、を含む部材を積層して成る積層体の側壁に接して、前記積層体の積層方向に平行に設けられたガイド部である
    燃料電池。
  7. 燃料電池の製造方法であって、
    電解質層と該電解質層上に形成された電極とを備える電解質・電極複合体と、燃料電池内部におけるガスシール性を確保するためのシール部とを、一体で形成する第1の工程と、
    導電性多孔質体から成るガス流路形成部を、前記電解質・電極複合体上に配置すると共に、前記電解質・電極複合体と一体形成された前記シール部に対して固着させる第2の工程と、
    前記ガスセパレータと前記ガス流路形成部とのうちの少なくとも一方に設けられたガス流路形成部位置決め部によって、前記ガスセパレータと前記ガス流路形成部との間の相対的な位置を規定しつつ、前記ガスセパレータと前記電解質・電極複合体との間にガス流路が形成されるように、前記ガス流路形成部と前記ガスセパレータとを重ね合わせる第3の工程と、
    前記燃料電池全体に対する前記ガスセパレータの位置を規定するガスセパレータ位置決め部によって、前記ガスセパレータを位置決めしつつ、前記ガスセパレータを所定の位置に配置する第4の工程と
    を備える燃料電池の製造方法。
  8. 請求項7記載の燃料電池の製造方法であって、
    前記シール部は、前記ガスセパレータと接触して前記ガスシール性を確保するリップを備え、
    前記第2の工程は、前記ガス流路形成部の外周と前記リップとの距離が所定の距離となるように、前記ガス流路形成部を前記シール部に固着させる工程である
    燃料電池の製造方法。
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